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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104647
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】印刷システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20230721BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
B41J2/165 201
B41J2/01 451
B41J2/01 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022005773
(22)【出願日】2022-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】安達 隆
(72)【発明者】
【氏名】二橋 啓仁
(72)【発明者】
【氏名】二村 龍吾
(72)【発明者】
【氏名】スックシリ バンディット
(72)【発明者】
【氏名】宮田 隆康
(72)【発明者】
【氏名】山田 竜太
(72)【発明者】
【氏名】戸田 陽
(72)【発明者】
【氏名】山本 真也
(72)【発明者】
【氏名】木村 昌義
(72)【発明者】
【氏名】川嶋 忠
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EC24
2C056EC26
2C056JB00
(57)【要約】
【課題】プリンタによって被印刷物に画像を印刷するときにユーザの作業負担を軽減すること。
【解決手段】印刷システム10は、プリンタ20に通信可能に接続された管理装置60と、管理装置60に通信可能に接続された携帯端末80と、を含み、管理装置60は、インクヘッド22に吐出不良が発生しているかを判定する判定部65と、判定部65によってインクヘッド22に吐出不良が発生していると判定された回数である吐出不良回数を計数する計数部67と、吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する第1クリーニング指示部68と、吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、携帯端末80にプリンタ20の状態を通知する通知部69と、を有している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出するインクヘッドと、前記インクヘッドをクリーニングするクリーニング機構とを有し、被印刷物に画像を印刷するプリンタと、
前記プリンタによって前記被印刷物に印刷された画像を撮影可能な撮影装置と、
前記プリンタに通信可能に接続された管理装置と、
前記管理装置に通信可能に接続された携帯端末と、を含む印刷システムであって、
前記プリンタは、
前記被印刷物にテストパターンを印刷するテスト印刷制御部と、
前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするクリーニング制御部と、を有し、
前記管理装置は、
前記撮影装置によって撮影された前記テストパターンの画像に基づいて前記インクヘッドに吐出不良が発生しているかを判定する判定部と、
前記判定部によって前記インクヘッドに吐出不良が発生していないと判定されたときに、印刷を開始するように前記プリンタに指示する第1印刷指示部と、
前記判定部によって前記インクヘッドに吐出不良が発生していると判定された回数である吐出不良回数を計数する計数部と、
前記吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするように前記プリンタに指示する第1クリーニング指示部と、
前記吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、前記携帯端末に前記プリンタの状態を通知する通知部と、を有している、印刷システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドを再度クリーニングするように前記管理装置に対して指示する第2クリーニング指示部を有し、
前記第1クリーニング指示部は、前記第2クリーニング指示部から指示があったときに、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするように前記プリンタに指示する、請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記携帯端末は、印刷を開始するように前記管理装置に対して指示する第2印刷指示部を有し、
前記第1印刷指示部は、前記第2印刷指示部から指示があったときに、印刷を開始するように前記プリンタに指示する、請求項1または2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、印刷を中止するように前記管理装置に対して指示する印刷中止指示部を有し、
前記管理装置は、前記印刷中止指示部から指示があったときに、印刷を中止するように前記プリンタに指示する中止指示部を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記通知部は、前記プリンタの状態として、吐出不良が発生している前記インクヘッドから吐出されるインクの色を通知する、請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記通知部は、前記プリンタの状態として、前記インクヘッドのノズル列毎にノズル抜けが発生していない状態を0%としたときの抜け量のパーセント情報と、前記撮影装置によって撮影された前記テストパターンの画像を通知し、
前記携帯端末は、前記抜け量のパーセント情報と前記テストパターンの画像を表示画面に表示する表示部を備えている、請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記管理装置は、前記撮影装置によって撮影された前記テストパターンの画像に基づいて、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするときのクリーニングレベルを決定する決定部を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、長尺な被印刷物の表面に画像を印刷することができるプリンタが知られている。例えば特許文献1には、長尺な被印刷物が載置されるプラテンと、被印刷物を搬送する搬送装置と、被印刷物にインクを吐出するインクヘッドと、を備えた、所謂ロールトゥロール方式のインクジェットプリンタが開示されている。
【0003】
インクヘッドはインクを吐出した後に所定の時間が経過するとノズルに目詰まりが生じて、ノズルに吐出不良が発生することがある。このため、インクジェットプリンタでは、ノズルの目詰まりの発生を抑制および解消するためにインクヘッドをクリーニングするクリーニング機構を有している。クリーニング機構によってインクヘッドを定期的にクリーニングすることで、ノズルから適切にインクを吐出させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-192628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、プリンタにおいて被印刷物に所望の画像を印刷する前に、ノズルに吐出不良が発生していないかを確認する必要がある。例えば、ノズルの吐出不良の有無を判断するために、被印刷物にいわゆるテストパターンを印刷することが行われている。通常は、印刷されたテストパターンをユーザが確認し、正常であると判断した場合には印刷を開始するようにプリンタを操作し、また、ノズルに吐出不良が発生していると判断した場合にはインクヘッドのクリーニングを行うようにプリンタを操作している。このように、印刷を開始するためにはユーザがテストパターンを直接確認し、プリンタを直接操作する必要があり、ユーザの作業負担が比較的大きいという問題があった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プリンタによって被印刷物に画像を印刷するときにユーザの作業負担を軽減することができる印刷システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者らは、ノズルに目詰まりが発生している場合であっても、インクヘッドのクリーニングを複数回行うことで、ノズルの目詰まりが解消することが多いことに着目した。そこで、ユーザの作業負担を軽減すべく、ノズルの吐出不良の判断を自動化すると共に所定の条件下において吐出不良が解消されないときにユーザが印刷を継続するかを判断するシステムを創出した。
【0008】
本発明に係る印刷システムは、インクを吐出するインクヘッドと、前記インクヘッドをクリーニングするクリーニング機構とを有し、被印刷物に画像を印刷するプリンタと、前記プリンタによって前記被印刷物に印刷された画像を撮影可能な撮影装置と、前記プリンタに通信可能に接続された管理装置と、前記管理装置に通信可能に接続された携帯端末と、を含む印刷システムである。前記プリンタは、前記被印刷物にテストパターンを印刷するテスト印刷制御部と、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするクリーニング制御部と、を有する。前記管理装置は、前記撮影装置によって撮影された前記テストパターンの画像に基づいて前記インクヘッドに吐出不良が発生しているかを判定する判定部と、前記判定部によって前記インクヘッドに吐出不良が発生していないと判定されたときに、印刷を開始するように前記プリンタに指示する第1印刷指示部と、前記判定部によって前記インクヘッドに吐出不良が発生していると判定された回数である吐出不良回数を計数する計数部と、前記吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、前記クリーニング機構によって前記インクヘッドをクリーニングするように前記プリンタに指示する第1クリーニング指示部と、前記吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、前記携帯端末に前記プリンタの状態を通知する通知部と、を有している。
【0009】
本発明に係る印刷システムによると、管理装置の判定部は、撮影装置によって撮影されたテストパターンの画像に基づいてインクヘッドに吐出不良が発生しているかを判定する。このように、インクヘッドに吐出不良が発生しているか否かは自動で判定され、ユーザが確認する必要がないため、ユーザの作業負担が軽減される。また、管理装置の第1印刷指示部は、判定部によってインクヘッドに吐出不良が発生していないと判定されたときに、印刷を開始するようにプリンタに指示するため、ユーザが印刷開始をプリンタに直接指示しなくてもよい。さらに、管理装置の第1クリーニング指示部は、計数部によって計数された吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、クリーニング機構によってインクヘッドをクリーニングするようにプリンタに指示するため、ユーザがクリーニングを実行するようにプリンタに直接指示しなくてもよい。ここで、管理装置の通知部は、吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、携帯端末にプリンタの状態を通知するため、ユーザは所定の回数だけクリーニングを行ったがインクヘッドの吐出不良が解消しないことを認識することができる。これにより、ユーザはプリンタによる印刷を継続するかまたはクリーニングを再度実行するかどうかを判断することができる。さらに、携帯端末にプリンタの状態が通知されるため、ユーザはプリンタから離れた遠隔地においても通知が受けることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プリンタによって被印刷物に画像を印刷するときにユーザの作業負担を軽減することができる印刷システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係る印刷システムの概念図である。
図2図2は、一実施形態に係るプリンタの一部を示す正面図である。
図3図3は、一実施形態に係る印刷システムのブロック図である。
図4図4は、印刷システムを用いて画像を印刷する手順を示したフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る印刷システムについて説明する。なお、ここで説明される実施の形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。
【0013】
図1に示すように、印刷システム10は、プリンタ20と、端末装置40と、管理装置60と、携帯端末80と、撮影装置90と、を備えている。印刷システム10は、ユーザUSが携帯端末80を使用することによって、プリンタ20を遠隔地から操作することができるシステムである。印刷システム10は、所定の条件下でユーザUSが遠隔地において携帯端末80を使用して、プリンタ20による印刷の開始、プリンタ20の後述するインクヘッド22のクリーニングの実行、および、プリンタ20による印刷の中止を指示することができるシステムである。
【0014】
プリンタ20は、管理装置60に通信可能に接続されている。ここでは、プリンタ20は、端末装置40を介して管理装置60に通信可能に接続されている。なお、プリンタ20は、端末装置40を介さずに管理装置60と直接的に通信可能に接続されていてもよい。
【0015】
プリンタ20は、被印刷物に画像を印刷する装置である。プリンタ20としては、例えば、インクジェット方式により被印刷物5(図1参照)の表面に所定の画像の印刷を行うインクジェットプリンタ等が挙げられる。本実施形態のプリンタ20は、所謂ロールトゥロール方式のプリンタであるが、所謂フラットベッドタイプのプリンタであってもよい。インクジェットプリンタから吐出されるインクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性インク、あるいは、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク(いわゆるUVインク)等であってもよい。
【0016】
被印刷物5(図1参照)は、例えば、ロール状に巻かれた記録紙(ロールメディア)などの平面シートであってもよいし、携帯電話ケースなどの各種ケース、電子タバコなどの小型電子機器、キーホルダやフォトフレームやペンなどの部品小物、日用品、アクセサリなどの立体物であってもよい。被印刷物5の素材は、普通紙、画用紙、和紙やインクジェット用印刷紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体などの樹脂材料、金、銀、銅、プラチナ、真鍮、アルミ、鉄、チタン、ステンレス等の金属材料、綿、麻、絹等の天然繊維やナイロン、ポリエステル等の化学繊維等から構成された布、カーボン、陶器、セラミック、ガラス、ゴム、皮革、木材板などであってもよい。
【0017】
図2に示すように、プリンタ20は、被印刷物5(図1参照)にインクを吐出する複数のインクヘッド22と、インクヘッド22をクリーニングするクリーニング機構24と、を備えている。インクヘッド22は、インクを吐出するノズル(図示せず)と、ノズルが形成されたノズル面22Aとを有している。クリーニング機構24は、インクヘッド22のノズル面22Aを覆うように下方からインクヘッド22に取り付けられるキャップ25Aと、キャップ25Aとノズル面22Aとによって形成された空間のインクおよび空気を吸引する吸引ポンプ25Bとを備えたキャッピング装置25を有する。キャッピング装置25は、インクヘッド22のノズルから強制的にインクを排出させて、ノズルの目詰まりを抑制および解消する装置である。クリーニング機構24は、インクヘッド22のノズル面22Aをワイピングするワイパー26を備えている。ワイパー26によって、ノズル面22Aに付着したインクが取り除かれる。
【0018】
図3に示すように、プリンタ20は、制御装置30を備えている。制御装置30は、被印刷物5への画像の印刷に関する制御をする装置である。制御装置30は、マイクロコンピュータからなっており、本体の内部に設けられている。制御装置30は、例えば中央処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、被印刷物5への画像の印刷に関する制御を行う。
【0019】
図3に示すように、制御装置30は、受信部31と、テスト印刷制御部32と、クリーニング制御部33と、印刷制御部34とを備えている。制御装置30の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置30の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
【0020】
受信部31は、管理装置60から送信された種々の指示を受信する。受信部31は、例えば、端末装置40を介して管理装置60から送信された印刷の開始に関する指示、印刷の中止に関する指示、および、クリーニングの実行に関する指示を受信する。受信部31は、印刷データを受信する。印刷データは、例えば外部機器で作成される。印刷データは、コンピュータ等で作成された様々な形式の画像ファイルを、ラスターイメージプロセッサー(Raster Image Processor)等のコンピュータプログラムでプリンタ20が読み込み可能な形式に変換(ラスタライズ)したものである。印刷データは、例えばラスター形式のデータである。印刷データは、被印刷物5に印刷する画像のデータ(画像データ)を含んでいる。
【0021】
テスト印刷制御部32は、被印刷物5にテストパターンを印刷する。テストパターンは、インクヘッド22のノズルの目詰まりの有無を確認するために印刷される。テスト印刷制御部32は、例えば、印刷が開始される前やクリーニングが実行された後にテストパターンを印刷するように構成されている。テスト印刷制御部32は、テストパターン用の印刷データに基づいて、被印刷物5にテストパターンを印刷するテスト印刷動作を実行する。テスト印刷制御部32は、インクヘッド22を制御して、被印刷物5に向かってインクを吐出させる。テストパターンは、画像の一例である。
【0022】
クリーニング制御部33は、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングする。クリーニング制御部33は、例えば、クリーニング機構24を制御して、キャップ25Aをインクヘッド22に取り付けた状態で吸引ポンプ25Bを駆動し、インクヘッド22のノズルから強制的にインクを吐出させる。これにより、ノズルの目詰まりを抑制したり解消したりすることができる。その後に、ワイパー26によってインクヘッド22のノズル面22Aをワイピングする。また、クリーニング制御部33は、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするときのクリーニングレベルを調整することができる。クリーニング制御部33は、後述する第1クリーニング指示部68から指示されたクリーニングレベルに調整する。クリーニングレベルは複数あり、例えば、吸引ポンプ25Bの駆動時間の長さ(即ちインクの排出量)が異なる。
【0023】
印刷制御部34は、受信部31が受信した印刷データに基づいて、被印刷物5に画像を印刷する印刷動作を実行する。印刷制御部34は、インクヘッド22を制御して、被印刷物5に向かってインクを吐出させる。印刷制御部34は、端末装置40を介して管理装置60から印刷の指示を受信したときに印刷動作を実行する。印刷制御部34は、後述する中止指示部70から印刷の中止の指示があったとき、印刷動作を中止する。
【0024】
次に、本実施形態に係る撮影装置90について説明する。撮影装置90は、プリンタ20によって被印刷物5に印刷された画像を撮影することができる。撮影装置90は、例えば、カメラである。撮影装置90は、被印刷物5に印刷されたテストパターンを撮影する。撮影装置90は、例えば、プリンタ20の上部に固定されている。撮影装置90は、端末装置40に通信可能に接続されている。撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像は、端末装置40に送信される。撮影装置90は、例えば、端末装置40に制御され、プリンタ20によってテストパターンが印刷された後に、テストパターンを撮影するように構成されている。なお、撮影装置90は、管理装置60に通信可能に接続されていてもよい。また、撮影装置90は、管理装置60に制御されてもよい。
【0025】
次に、本実施形態に係る端末装置40について説明する。図1に示すように、端末装置40は、管理装置60に通信可能に接続されている。端末装置40は、プリンタ20に通信可能に接続されている。
【0026】
図3に示すように、端末装置40は、制御装置42を備えている。制御装置42は、管理装置60およびプリンタ20との間で所定の情報を送受信する装置である。制御装置42は、送信部43および受信部44を備えている。制御装置42の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置42の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
【0027】
送信部43は、管理装置60にテストパターンの画像を送信する。送信部43は、印刷データをプリンタ20に送信する。送信部43は、管理装置60から送信された種々の指示をプリンタ20に送信する。
【0028】
受信部44は、撮影装置90から送信されたテストパターンの画像を受信する。受信部44は、管理装置60から送信された種々の指示を受信する。
【0029】
次に、本実施形態に係る管理装置60について説明する。管理装置60は、いわゆるクラウドコンピューティング環境で提供されるクラウドサーバーである。なお、管理装置60は、いわゆるクライアントサーバ環境で提供されるサーバーであってもよい。また、管理装置60は、例えばパーソナルコンピュータによって実現されるものであってもよい。管理装置60は、汎用のコンピュータによって実現されるものであってもよいし、専用のコンピュータによって実現されるものであってもよい。
【0030】
図3に示すように、管理装置60は、制御装置62を備えている。制御装置62は、プリンタ20および携帯端末80との間で所定の情報を送受信したり、テストパターンの画像を解析したり、印刷の開始を判断したり、クリーニングを行うかを判断したりする装置である。制御装置62は、送信部63と、受信部64と、判定部65と、第1印刷指示部66と、計数部67と、第1クリーニング指示部68と、通知部69と、中止指示部70と、決定部71とを備えている。なお、管理装置60がクラウドサーバーの場合、管理装置60の各部の機能は、例えばクラウド上のプログラムで実現される。また、例えば、管理装置60がクライアントサーバ環境で提供されるサーバーの場合、制御装置62の各部の機能は、例えばサーバーにインストールされたプログラムよって実現される。
【0031】
送信部63は、種々の指示を端末装置40に送信する。
【0032】
受信部64は、端末装置40の送信部43から送信されたテストパターンの画像を受信する。受信部64は、携帯端末80から送信された種々の指示を受信する。
【0033】
判定部65は、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像に基づいてインクヘッド22に吐出不良が発生しているかを判定する。判定部65は、予め用意された正常なテストパターンの画像と、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像とに対して画像処理を施すことによってインクヘッドの吐出不良の有無(即ちドット抜けの有無、ドット抜けの量およびドット抜けの位置。)を判定する。判定部65は、各インクヘッド22のどのノズルに吐出不良が発生しているかを判定することができる。
【0034】
第1印刷指示部66は、判定部65によってインクヘッド22に吐出不良が発生していないと判定されたときに、印刷を開始するようにプリンタ20に指示する。また、第1印刷指示部66は、携帯端末80の後述する第2印刷指示部85から指示があったときに、印刷を開始するようにプリンタ20に指示する。本実施形態では、第1印刷指示部66は、端末装置40を介してプリンタ20に印刷を開始するように指示する。
【0035】
計数部67は、判定部65によってインクヘッドに吐出不良が発生していると判定された回数である吐出不良回数を計数する。計数部67は、1つのテストパターンに対してインクヘッド22に吐出不良が発生していたとき、吐出不良回数を1だけ加算する。計数部67は、印刷動作が実行されたときまたは印刷動作が中止されたときに吐出不良回数をリセットする。計数部67は、吐出不良回数が所定の回数以上かどうかを判断する。
【0036】
第1クリーニング指示部68は、吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する。所定の回数は、例えば、2回~10回(例えば3回~4回)。また、第1クリーニング指示部68は、携帯端末80の後述する第2クリーニング指示部84から指示があったときに、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する。本実施形態では、第1クリーニング指示部68は、端末装置40を介してプリンタ20にクリーニングをするように指示する。第1クリーニング指示部68は、決定部71によって決定されたクリーニングレベルをプリンタ20に指示する。
【0037】
通知部69は、吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、携帯端末80にプリンタ20の状態を通知する。通知部69は、インクヘッド22のクリーニングを複数回実行したが、インクヘッド22の吐出不良が解消されない場合に、携帯端末80にプリンタ20の状態を通知する。プリンタ20の状態とは、例えば、インクヘッド22のクリーニングを実施した回数およびクリーニングレベルと、吐出不良が発生しているインクヘッド22およびノズルの数、吐出不良が発生しているインクヘッド22から吐出されるインクの色等が含まれる。上記吐出不良が発生しているノズルの数には、ノズル抜け(吐出不良)が発生していない状態を0%としたときの抜け量のパーセント情報も含む。例えば、100のノズルに対して5のノズルに吐出不良が発生していた場合には、その抜け量は5%となる。
【0038】
中止指示部70は、携帯端末80の後述する印刷中止指示部86から指示があったときに、印刷を中止するようにプリンタ20に指示する。本実施形態では、中止指示部70は、端末装置40を介してプリンタ20に印刷を中止するように指示する。
【0039】
決定部71は、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像に基づいて、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするときのクリーニングレベルを決定する。クリーニングレベルが例えば3段階ある場合、決定部71は、例えば、判定部65によって判定されたドット抜けの数が第1の値以下の場合には、クリーニングレベルを小(例えば吸引時間が中より短い)に決定し、判定部65によって判定されたドット抜けの数が第1の値より大きく第2の値以下の場合には、クリーニングレベルを中に決定し、判定部65によって判定されたドット抜けの数が第2の値より大きい場合には、クリーニングレベルを大(例えば吸引時間が中より長い)に決定する。
【0040】
次に、本実施形態に係る携帯端末80について説明する。携帯端末80は、管理装置60に通信可能に接続されている。携帯端末80は、管理装置60との間で所定の情報を送受信する装置である。携帯端末80はユーザUSが携帯する装置である。携帯端末80は、例えば、スマートフォンやタブレット等である。
【0041】
図3に示すように、携帯端末80は、制御装置88を備えている。制御装置88は、プリンタ20の動作に関する指示を送信する装置である。制御装置88は、マイクロコンピュータからなっており、本体の内部に設けられている。制御装置88は、例えば中央処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、プリンタ20に間接的に指示を送る。
【0042】
図3に示すように、制御装置88は、受信部82と、表示部83と、第2クリーニング指示部84と、第2印刷指示部85と、印刷中止指示部86とを備えている。制御装置88の各部の機能は、アプリケーションによって実現されている。このアプリケーションは、例えばインターネットを通じてダウンロードされるものである。
【0043】
受信部82は、管理装置60の通知部69から通知されたプリンタ20の状態を受信する。
【0044】
表示部83は、受信部82が受信したプリンタ20の状態を携帯端末80の表示画面80S(図1参照)に表示する。これにより、ユーザUSは、プリンタ20の状態を認識することができ、プリンタ20による印刷を継続するか、クリーニングを再度実行するか、または、印刷を中止するかを判断する。表示部83は、例えば、表示画面80Sにクリーニングを再度実行するボタン、印刷を開始するボタン、印刷を中止するボタン等を表示する。これらのボタンは、ユーザUSによって選択されて押される。携帯端末80の表示画面80Sに表示される例として、インクヘッド22のノズル列毎にノズル抜け(吐出不良)が発生していない状態を0%としたときの抜け量のパーセント情報と、実際に撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像とが挙げられる。
【0045】
第2クリーニング指示部84は、クリーニング機構24によってインクヘッド22を再度クリーニングするように管理装置60に対して指示する。第2クリーニング指示部84は、例えば、ユーザUSがクリーニングを再度実行するボタンを押したときに、管理装置60に対して指示する。このとき、ユーザUSは、クリーニングレベルを任意に決定することができ、第2クリーニング指示部84は、ユーザUSによって決定されたクリーニングレベルを管理装置60に対して合わせて指示する。
【0046】
第2印刷指示部85は、印刷を開始するように管理装置60に対して指示する。第2印刷指示部85は、例えば、ユーザUSが印刷を開始するボタンを押したときに、管理装置60に対して指示する。
【0047】
印刷中止指示部86は、印刷を中止するように管理装置60に対して指示する。印刷中止指示部86は、例えば、ユーザUSが印刷を中止するボタンを押したときに、管理装置60に対して指示する。
【0048】
次に、印刷システム10を用いて画像を印刷する手順について説明する。図4は、印刷システム10を用いて画像を印刷する手順を示したフローチャートの一例である。
【0049】
まず、ステップS10において、端末装置40の送信部43は、印刷データをプリンタ20に送信する。
【0050】
ステップS20において、印刷データを受信したプリンタ20は、印刷データに基づく画像の印刷を開始する前に、テスト印刷制御部32によってテストパターンを被印刷物5に印刷する。
【0051】
ステップS30において、撮影装置90は、プリンタ20によって被印刷物5に印刷されたテストパターンを撮影する。撮影されたテストパターンの画像は、端末装置40に送信される。
【0052】
ステップS40において、端末装置40の送信部43は、管理装置60にテストパターンの画像を送信する。管理装置60の受信部64は、テストパターンの画像を受信する。
【0053】
ステップS50において、管理装置60の判定部65は、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像に基づいてインクヘッド22に吐出不良が発生しているかを判定する。吐出不良が発生していると判定された場合は、計数部67は、吐出不良回数を計数する。吐出不良が発生していると判定された場合はステップS60に進む。一方、吐出不良が発生していないと判定された場合はステップS110に進む。
【0054】
ステップS60において、計数部67は、吐出不良回数が所定の回数以上であるかを判断する。吐出不良回数が所定の回数以上の場合はステップS80に進む。一方、吐出不良回数が所定の回数未満の場合はステップS70に進む。
【0055】
ステップS70において、吐出不良回数が所定の回数未満であるため、管理装置60の第1クリーニング指示部68は、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する。そして、クリーニング機構24は、インクヘッド22をクリーニングする。その後、ステップS20に戻る。
【0056】
ステップS80において、吐出不良回数が所定の回数以上であるため、管理装置60の通知部69は、携帯端末80にプリンタ20の状態を通知する。これにより、ユーザUSは、プリンタ20に吐出不良が発生しており、正常に印刷を開始することができないことを認識することができる。
【0057】
ステップS90において、ユーザUSは、携帯端末80を操作して、印刷を開始するか、印刷を中止するか、クリーニングを再度行うかを決定する。
【0058】
ステップS100において、管理装置60はユーザUSによって印刷の開始が決定されたかを判断する。即ち、管理装置60は、携帯端末80の第2印刷指示部85が印刷を開始するように管理装置60に対して指示を送ったかを判断する。印刷を開始するように指示された場合には、ステップS110に進む。一方、異なる指示があった場合には、ステップS120に進む。
【0059】
ステップS110において、管理装置60の第1印刷指示部66は、印刷を開始するようにプリンタ20に指示する。これにより、プリンタ20の印刷制御部34は、受信部31が受信した印刷データに基づいて、被印刷物5に画像を印刷する印刷動作を実行する。
【0060】
ステップS120において、管理装置60はユーザUSによってクリーニングを再度行うことが決定されたかを判断する。即ち、管理装置60は、携帯端末80の第2クリーニング指示部84が再度クリーニングするように管理装置60に対して指示を送ったかを判断する。再度クリーニングするように指示された場合には、ステップS130に進む。一方、異なる指示があった場合には、ステップS140に進む。
【0061】
ステップS130において、管理装置60の第1クリーニング指示部68は、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する。そして、クリーニング機構24は、インクヘッド22をクリーニングする。その後、ステップS20に戻る。
【0062】
ステップS140において、管理装置60はユーザUSによって印刷の中止が決定されたと判断する。即ち、管理装置60は、携帯端末80の印刷中止指示部86が印刷を中止するように管理装置60に対して指示を送ったと判断する。そして、管理装置60の中止指示部70は、印刷を中止するようにプリンタ20に指示する。これにより、プリンタ20による印刷が中止される。
【0063】
以上のように、本実施形態の印刷システム10によると、管理装置60の判定部65は、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像に基づいてインクヘッド22に吐出不良が発生しているかを判定する。このように、インクヘッド22に吐出不良が発生しているか否かは自動で判定され、ユーザUSが確認する必要がないため、ユーザUSの作業負担が軽減される。また、管理装置60の第1印刷指示部66は、判定部65によってインクヘッド22に吐出不良が発生していないと判定されたときに、印刷を開始するようにプリンタ20に指示するため、ユーザUSが印刷開始をプリンタ20に直接指示しなくてもよい。さらに、管理装置60の第1クリーニング指示部68は、計数部67によって計数された吐出不良回数が所定の回数未満の場合に、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示するため、ユーザUSがクリーニングを実行するようにプリンタ20に直接指示しなくてもよい。ここで、管理装置60の通知部69は、吐出不良回数が所定の回数以上の場合に、携帯端末80にプリンタ20の状態を通知するため、ユーザUSは所定の回数だけクリーニングを行ったがインクヘッド22の吐出不良が解消しないことを認識することができる。これにより、ユーザUSはプリンタ20による印刷を継続するかまたはクリーニングを再度実行するかどうかを判断することができる。さらに、携帯端末80にプリンタ20の状態が通知されるため、ユーザUSはプリンタ20から離れた遠隔地においても通知が受けることができる。
【0064】
本実施形態の印刷システム10では、携帯端末80は、クリーニング機構24によってインクヘッド22を再度クリーニングするように管理装置60に対して指示する第2クリーニング指示部84を有し、第1クリーニング指示部68は、第2クリーニング指示部84から指示があったときに、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするようにプリンタ20に指示する。かかる構成によると、ユーザUSは携帯端末80から管理装置60を介してプリンタ20にインクヘッド22をクリーニングするように指示することができる。即ち、ユーザUSはプリンタ20の状態を把握した上で、プリンタ20から離れた場所からインクヘッド22を再度クリーニングするように指示することができる。
【0065】
本実施形態の印刷システム10では、携帯端末80は、印刷を開始するように管理装置60に対して指示する第2印刷指示部85を有し、第1印刷指示部66は、第2印刷指示部85から指示があったときに、印刷を開始するようにプリンタ20に指示する。かかる構成によると、ユーザUSは携帯端末80から管理装置60を介してプリンタ20に印刷を開始するように指示することができる。即ち、ユーザUSはプリンタ20の状態を把握した上で、プリンタ20から離れた場所から印刷を開始するように指示することができる。
【0066】
本実施形態の印刷システム10では、携帯端末80は、印刷を中止するように管理装置60に対して指示する印刷中止指示部86を有し、管理装置60は、印刷中止指示部86から指示があったときに、印刷を中止するようにプリンタ20に指示する中止指示部70を有する。かかる構成によると、ユーザUSは携帯端末80から管理装置60を介してプリンタ20に印刷を中止するように指示することができる。即ち、ユーザUSはプリンタ20の状態を把握した上で、プリンタ20から離れた場所から印刷を中止するように指示することができる。
【0067】
本実施形態の印刷システム10では、通知部69は、プリンタ20の状態として、吐出不良が発生しているインクヘッド22から吐出されるインクの色を通知する。吐出不良が発生しているインクの色がこれから印刷する画像に対してほとんど使用されない場合(たとえば透明や白色)には、そのまま印刷しても画質にほとんど影響がないため、そのまま印刷を開始することで早期に印刷を完了することができる。
【0068】
本実施形態の印刷システム10では、通知部69は、プリンタ20の状態として、インクヘッド22のノズル列毎にノズル抜けが発生していない状態を0%としたときの抜け量のパーセント情報と、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像を通知し、携帯端末80は、抜け量のパーセント情報とテストパターンの画像を表示画面80Sに表示する表示部83を備えている。これにより、ユーザUSは、インクヘッド22の吐出不良の状態をより明確に認識することができるため、その後の判断を適切に行うことができる。
【0069】
本実施形態の印刷システム10では、管理装置60は、撮影装置90によって撮影されたテストパターンの画像に基づいて、クリーニング機構24によってインクヘッド22をクリーニングするときのクリーニングレベルを決定する決定部71を有する。かかる構成によると、クリーニング時に使用するインクの消費量を抑えつつ、インクヘッド22の吐出不良を早期に解消することができる。
【0070】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0071】
上述した実施形態では、テストパターンを撮影装置90によって撮影し、撮影されたテストパターンの画像を画像解析することによって、インクヘッド22の吐出不良の有無を検出していたが、例えば、センサを用いることによってインクヘッド22の吐出不良の有無を検出してもよい。
【0072】
上述した実施形態では、ユーザUSが携帯端末80を操作して、印刷を開始するか、印刷を中止するか、クリーニングを再度行うかを決定していたが、例えば、夜間などにおいてユーザUSが直ちに対応できない場合に備えてユーザUSは予めどの対応をとるのか設定しておくことができる。これにより、携帯端末80に通知があったときに、自動的にユーザUSの意思を管理装置60に指示することができる。
【符号の説明】
【0073】
5 被印刷物
10 印刷システム
20 プリンタ
22 インクヘッド
24 クリーニング機構
32 テスト印刷制御部
33 クリーニング制御部
34 印刷制御部
40 端末装置
60 管理装置
63 送信部
64 受信部
65 判定部
66 第1印刷指示部
67 計数部
68 第1クリーニング指示部
69 通知部
70 中止指示部
71 決定部
80 携帯端末
82 受信部
83 表示部
84 第2クリーニング指示部
85 第2印刷指示部
86 印刷中止指示部
88 制御装置
90 撮影装置
US ユーザ
図1
図2
図3
図4