(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104782
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】HIFU照射装置用の超音波イメージングプローブおよび超音波画像表示装置
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20230721BHJP
A61B 17/00 20060101ALN20230721BHJP
【FI】
A61B8/00
A61B17/00 700
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022005979
(22)【出願日】2022-01-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-08-19
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.サーモラベル
(71)【出願人】
【識別番号】720007925
【氏名又は名称】ソニア・セラピューティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 淳
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 亨
(72)【発明者】
【氏名】植山 剛
【テーマコード(参考)】
4C160
4C601
【Fターム(参考)】
4C160JJ23
4C160JJ33
4C160JJ42
4C160MM32
4C601BB30
4C601EE11
4C601FF11
4C601GA17
4C601GC02
4C601GC14
(57)【要約】
【課題】本発明は、超音波イメージングプローブの観測面の向きを施術者に明確に示すことを目的とする。
【解決手段】超音波イメージングプローブ10は、超音波が送受信されるプローブ先端部32を備えている。プローブ先端部32には、超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標が付されている。指標は、筐体表面に付された色であってよい。超音波イメージングプローブ10は搬送機構によって搬送される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波が送受信されるプローブ先端部を備え、
前記プローブ先端部には、
超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標が付されており、
搬送機構によって搬送されることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波イメージングプローブ。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波イメージングプローブであって、
前記指標は、筐体表面に付された色であることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項3】
請求項2に記載の超音波イメージングプローブであって、
前記プローブ先端部は、
反対方向を向いた一対の前記筐体表面を有し、
一対の前記筐体表面の一方と他方に異なる色が付されていることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項4】
請求項3に記載の超音波イメージングプローブであって、
一対の前記筐体表面の一方と他方に互いに補色の関係にある色が付されていることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の超音波イメージングプローブであって、
前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持するカップリング袋を備え、
前記カップリング袋は、光を透過する材料で形成されていることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の超音波イメージングプローブと、
前記超音波イメージングプローブで受信された超音波に基づく画像データを生成し、前記画像データに基づき前記超音波画像を表示する画像表示処理部と、を備え、
前記画像表示処理部は、
前記観測面上の方向と、前記プローブ先端部上の方向との対応関係を示す図形を前記超音波画像に含ませることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波イメージングプローブおよび超音波画像表示装置に関し、特に、超音波イメージングプローブの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
高密度焦点式超音波療法を用いた治療装置が広く用いられている。この治療装置は、HIFU照射装置あるいはHIFU照射システムと称され(High Intensity Focused Ultrasound)、治療部位に超音波を照射して組織を壊死させる。
【0003】
一般に、HIFU照射装置は、椀状の面に配置された複数の超音波振動子を備えている。複数の超音波振動子は、それぞれから発せられた超音波が一点に照射され焦点を形成するように配置されている。治療の際には、焦点の位置が治療部位に合わせられ超音波が照射される。照射位置の確認には、超音波画像上に焦点を表す超音波診断装置が用いられる。
【0004】
以下の特許文献1には、Bモード画像(断層画像)を表示する超音波診断装置を用いて焦点の位置を観測する超音波治療装置が記載されている。この装置では、組織に影響のない弱いレベルの超音波が治療用の超音波振動子から発せられると共に、超音波イメージングプローブによる超音波の送受信によって断層画像が表示される。被検体の組織の音響特性は組織の温度変化に応じて変化するため、断層画像には焦点の位置が輝度の強弱によって示される。
【0005】
以下の特許文献2には、本願発明に関連する超音波プローブとして、超音波の送波方向側を光で照らして明るくする照明機能が設けられた超音波プローブが記載されている。特許文献3には、所定の温度に達すると変色するサーモラベルが設けられた超音波プローブが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8-71069号公報
【特許文献2】特開2009-50511号公報
【特許文献3】特開平9-182196号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ライフハッカー[日本版]「色彩理論の基礎に学ぶ、相性抜群な『色の組み合わせ』」2014年8月17日、インターネット<https://www.lifehacker.jp/article/140817color/>
【非特許文献2】ウィキペディア日本語版における「補色」に関する記載、インターネット<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%9C%E8%89%B2>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般に、高密度焦点式超音波療法では、超音波イメージングプローブによる超音波の送受信によってBモード画像が取得され、患者の生体組織の観測が行われる。超音波イメージングプローブでは、Bモード画像等の超音波画像が取得される観測面の向き(観測面が面する方向)と、超音波イメージングプローブの姿勢との関係が構造的に定まる。しかし、超音波プローブを目視しただけでは、観測面の向きが施術者に認識され難いことがある。
【0009】
本発明は、超音波イメージングプローブの観測面の向きを施術者に明確に示すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、超音波が送受信されるプローブ先端部を備え、前記プローブ先端部には、超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とする。
【0011】
望ましくは、前記指標は、筐体表面に付された色である。
【0012】
望ましくは、前記プローブ先端部は、反対方向を向いた一対の前記筐体表面を有し、一対の前記筐体表面の一方と他方に異なる色が付されている。
【0013】
望ましくは、一対の前記筐体表面の一方と他方に互いに補色の関係にある色が付されている。
【0014】
望ましくは、前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持するカップリング袋を備え、前記カップリング袋は、光を透過する材料で形成されている。
【0015】
また、本発明は、前記超音波イメージングプローブと、前記超音波イメージングプローブで受信された超音波に基づく画像データを生成し、前記画像データに基づき前記超音波画像を表示する画像表示処理部と、を備え、前記画像表示処理部は、前記観測面上の方向と、前記プローブ先端部上の方向との対応関係を示す図形を前記超音波画像に含ませることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、超音波イメージングプローブの観測面の向きを施術者に明確に示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】HIFU照射システムの構成を示す図である。
【
図4】表示装置に表示されるBモード画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
各図を参照して本発明の実施形態について説明する。複数の図面に示された同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、本明細書における上下左右等の用語は、図面における方向を示す。これらの方向を示す用語は説明の便宜上のものであり、各構成要素を配置する際の姿勢を限定するものではない。
【0019】
図1には、本発明の実施形態に係るHIFU照射システム1の構成が示されている。HIFU照射システム1は、超音波イメージングプローブ10(以下、超音波プローブ10という)、HIFU振動子ユニット12、カップリング袋14、ロボットアーム18、コントローラ22および表示装置24を備えている。
図1では、患者30においてBモード画像等の超音波画像が観測されるべき面(観測対象面)がyz座標平面に平行な面とされ、yz座標平面に垂直な座標軸がx軸とされている。
【0020】
HIFU振動子ユニット12は、開口が下方に向けられた椀形状の振動子筐体16と、振動子筐体16に固定された複数の超音波振動子2を備えている。振動子筐体16の形状は錐体の側面と同様の形状であってもよい。ここで、錐体とは、空間内の1点から底面に延びる直線の集合によって形成される立体形状をいう。各超音波振動子2は、各超音波振動子2が超音波を発したときに、振動子筐体16の下方の治療基準点Pで、超音波の強度が強められるように振動子筐体16に固定されている。すなわち、各超音波振動子2は、治療基準点Pに焦点を形成するように振動子筐体16に固定されている。
【0021】
超音波プローブ10は、振動子筐体16の下方、かつ、治療基準点Pの上方の位置で超音波が送受信されるように、振動子筐体16に取り付けられている。本実施形態では、振動子筐体16の頂点部を超音波プローブ10が上下方向に貫通し、超音波を送受信するプローブ先端部32が下方に向けられている。超音波プローブ10には方向性があり、超音波プローブ10の構造に応じた方向に面する観測面で、超音波が送受信される。超音波プローブ10は、上下方向に移動自在であってもよい。また、超音波プローブ10は、長手方向の軸を中心に回転自在であってもよい。
【0022】
HIFU振動子ユニット12の下方には、各超音波振動子2と患者30との間、および超音波プローブ10と患者30との間の音響インピーダンスを整合させるカップリング袋14が設けられている。カップリング袋14は、水等の液体が充填された袋であってよい。カップリング袋14は、超音波プローブ10と患者30との間に液体を保持する。カップリング袋14は、光を透過する材料で形成されており、透明または半透明である。カップリング袋14の外側からは、超音波プローブ10が見通せるようになっている。
【0023】
超音波プローブ10、HIFU振動子ユニット12、およびカップリング袋14は、搬送機構としてのロボットアーム18の先端部に取り付けられている。ロボットアーム18は、関節18bによって接続された複数のアーム18aから構成されており、関節18bを介してコントローラ22の筐体に取り付けられている。各アーム18aが関節18bを回転軸として揺動することで、ロボットアーム18は、超音波プローブ10、HIFU振動子ユニット12およびカップリング袋14を含む可動体20を、x軸、y軸およびz軸の3方向に搬送する。
【0024】
コントローラ22は、HIFU制御部26およびロボット制御部28を備えている。HIFU制御部26は、コンピュータ、超音波プローブ10を制御する電気回路、およびHIFU振動子ユニット12を制御する電気回路を備えている。HIFU制御部26が備えるコンピュータは、業務用コンピュータ、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ等であってよい。コンピュータはプログラムを実行することで、各画像を生成する処理や、各画像を表示する処理を実行する。HIFU制御部26には、ユーザがHIFU照射システム1を操作するための操作機器(図示せず)が接続されている。操作機器は、マウス、表示装置24と一体化されたタッチパネル、スイッチ、キーボード等を含んでよい。
【0025】
HIFU制御部26は、超音波プローブ10およびHIFU振動子ユニット12を動作させるための処理を実行する。例えば、HIFU制御部26は、超音波プローブ10に超音波を送受信させ、超音波プローブ10で受信された超音波に基づく受信信号に基づいて、Bモード画像データを生成し、表示装置24にBモード画像を表示させる。また、HIFU制御部26は、HIFU振動子ユニット12が備える各超音波振動子2に治療用の超音波を送信させる。
【0026】
ロボット制御部28は、HIFU制御部26の制御に応じてロボットアーム18を制御し、ロボットアーム18に可動体20を搬送させてよい。また、ロボット制御部28は操作機器を備えてもよい。この場合、ロボット制御部28は、ユーザによる操作機器の操作に応じてロボットアーム18を制御してもよい。
【0027】
治療用の超音波がHIFU振動子ユニット12から患者30に照射される前には、以下のような位置決め処理が実行されてよい。HIFU制御部26は、各超音波振動子2に、治療時よりも強度が小さい超音波を送信させる。超音波プローブ10の位置および姿勢は、超音波プローブ10の観測面が、患者30の観測対象面に一致する位置および姿勢に設定される。HIFU制御部26は、患者30の観測対象面で超音波プローブ10に超音波ビームを走査させBモード画像データを取得する。HIFU制御部26は、Bモード画像を表示装置24に表示させる。施術者としてのユーザは、表示装置24に表示されたBモード画像を参照して、HIFU振動子ユニット12から送信される超音波の焦点と患部の位置との相違を確認する。
【0028】
ユーザは、焦点の位置と患部の位置との相違が許容範囲内でないときは、ロボットアーム18を動作させて超音波プローブ10およびHIFU振動子ユニット12の位置または姿勢を変更する。ユーザは、焦点の位置と患部の位置とが一致していることを確認した後に、HIFU制御部26に対して治療のための操作を行う。HIFU制御部26は、ユーザによる操作に応じて、治療に必要な強度を有する治療用超音波を各超音波振動子2に送信させる。これによって、焦点において生体組織が焼灼され、治療が施される。
【0029】
超音波プローブ10のプローブ先端部32には、超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標として、色が付されている。
図2Aおよび
図2Bには、超音波プローブ10の構成が示されている。超音波プローブ10は、プローブ先端部32と、プローブ先端部32を支持する支持部40を備えている。プローブ先端部32の筐体内には複数の超音波振動子が配列されており、プローブ先端部32の下面から超音波が送信され、プローブ先端部32の下面で超音波が受信される。
【0030】
図2Aおよび
図2Bには、超音波プローブ10に固定されたuvw座標系が示されている。超音波プローブ10はvw座標平面に平行な平面上で超音波を送受信する。すなわち、超音波プローブ10の観測面はvw座標平面に平行であり、u軸正方向およびu軸負方向に法線方向が向けられている。
【0031】
プローブ先端部32の筐体は、略直方体形状の下方に、下方に膨らんだアーチ形状が結合された形状を有している。ここでアーチ形状は、vw座標平面に平行な平面内で下方に膨らんだ弧状の表面を描く立体形状である。支持部40の筐体は略四角柱形状を有しており、その下端がプローブ先端部32の上面に結合されている。プローブ先端部32の筐体と、支持部40の筐体は一体的に形成されてもよい。
【0032】
図2Aには、超音波プローブ10をu軸正方向に視線を向けて眺めた図が示されている。すなわち、
図2Aにはu軸負方向に向けられた筐体表面(背面)が示されている。
図2Bには、超音波プローブ10をu軸負方向に視線を向けて眺めた図が示されている。すなわち、
図2Bにはu軸正方向に向けられた筐体表面(正面)が示されている。プローブ先端部32の筐体表面のうち、略直方体形状部分の正面と背面には異なる色が付されている。ただし、
図2Aおよび
図2Bでは、白黒の塗りつぶしパターンの相違によって色の相違が表現されている。正面に付される色と、背面に付される色とは、互いに補色の関係にあってよい。ここで、補色とは、混合して無彩色を作ることができる2色の有彩色の組み合わせをいう。補色には、お互いの色を引き立て鮮やかに見せる効果がある。補色については、上記の非特許文献1および2に記載がある。
【0033】
図3Aには、超音波プローブ10をw軸正方向に視線を向けて眺めた図が示されている。すなわち、
図3Aにはw軸負方向に向けられた筐体表面(左側面)が示されている。
図3Bには、超音波プローブ10をw軸負方向に視線を向けてに眺めた図が示されている。すなわち、
図3Bにはw軸正方向に向けられた筐体表面(右側面)が示されている。プローブ先端部32の筐体表面のうち、略直方体形状部分の右側面と左側面には異なる色が付されている。ただし、
図3Aおよび
図3Bでは、白黒の塗りつぶしパターンの相違によって色の相違が表現されている。右側面に付される色と、左側面に付される色とは、互いに補色の関係にあってよい。
【0034】
正面および背面に付される色の対は、右側面および左側面に付される色と異なってよい。例えば、右側面および左側面に付される色の対と、正面および背面に付される色の対を補色とした場合、右側面および左側面に付される色の対と、正面および背面に付される色の対は、色相環(非特許文献1および2)で90°の角度をなす関係にあってよい。また、右側面および左側面には、超音波プローブ10の方向性を示す色が付されていなくてもよい。すなわち、右側面および左側面には、筐体表面の材料の色や下地の色が現れてもよい。
【0035】
このように、プローブ先端部32は、反対方向を向いた一対の筐体表面を有し、一対の筐体表面の一方と他方に異なる色が付されている。一対の筐体表面の一方または他方には色が付されず、筐体表面の材料の色や下地の色が現れてもよい。このような超音波プローブ10の構成によれば、超音波プローブ10の観測面の向きがユーザに容易に把握される。これによって、超音波プローブ10の観測面と、患者30の観測対象面とを合わせることが容易となる。
【0036】
ここでは、超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標として、反対方向を向いた一対の筐体表面に異なる色が付された構成について説明した。このような構成の他、反対方向を向いた一対の筐体表面に異なる図形や識別記号等が付されてもよい。
【0037】
図4には、表示装置24に表示されるBモード画像50の例が示されている。Bモード画像50は略扇形の形状を有しており、生体組織の像を示す。
図4に示されるBモード画像50には、左側の境界線52と、右側の境界線54が示されている。境界線52と境界線54は異なる色または異なる太さで表示されてもよいし、異なる種類(実線、破線、一点鎖線等の種類)で表示されてもよい。
図4に示されている例では、境界線52は破線によって示され、境界線54は実線によって示されている。左側の境界線52と右側の境界線54の色は、それぞれ、プローブ先端部32の左側面および右側面に付された色と同一であってもよい。
【0038】
また、
図4に示されている例では、Bモード画像50と共に、uvz座標系の各軸が示されている。左側の境界線52から右側の境界線54に向かう方向がw軸正方向、すなわち、超音波プローブ10の左側面から右側面に向かう方向であることが示されている。
【0039】
このような画像表示処理は、境界線52および54を示す境界線画像がBモード画像に重ねられるように、Bモード画像データと、境界線画像を示す境界線画像データとを合成することで行われる。すなわち、HIFU制御部26は、Bモード画像データと、境界線画像データとを合成した画像データに基づく画像を表示装置24に表示させる。
【0040】
このように、HIFU制御部26は画像表示処理部として動作し、表示装置24と共に超音波画像表示装置を構成する。HIFU制御部26は、超音波プローブ10で受信された超音波に基づくBモード画像データを生成し、Bモード画像データに基づくBモード画像を表示装置24に表示させる。HIFU制御部26は、観測面上の方向と、プローブ先端部32上の方向との対応関係を示す図形として、境界線52および54を超音波画像に含ませる。
【0041】
このような画像表示処理によれば、プローブ先端部32に付された指標によって、超音波プローブ10の正面が向けられた方向がユーザに容易に把握されると共に、超音波プローブ10の構造とBモード画像が観測された面との対応関係が、ユーザに容易に把握される。
【符号の説明】
【0042】
1 HIFU照射システム、2 超音波振動子、10 超音波イメージングプローブ、12 HIFU振動子ユニット、14 カップリング袋、16 振動子筐体、18 ロボットアーム、18a アーム、18b 関節、20 可動体、22 コントローラ、24 表示装置、26 HIFU制御部、28 ロボット制御部、30 患者、32 プローブ先端部、40 支持部、50 Bモード画像、52,54 境界線。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波が送受信されるプローブ先端部と、
前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持し、光を透過する材料で形成され、前記プローブ先端部が内側に位置するカップリング袋と、を備え、
前記プローブ先端部で超音波が送受信される面を下面とした場合に、前記プローブ先端部の正面および背面に異なる色が付されており、あるいは、左側面および右側面に異なる色が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波イメージングプローブ。
【請求項2】
超音波が送受信されるプローブ先端部と、
前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持し、光を透過する材料で形成され、前記プローブ先端部が内側に位置するカップリング袋と、を備え、
前記プローブ先端部で超音波が送受信される面を下面とした場合に、前記プローブ先端部の正面、背面、左側面および右側面に異なる色が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波イメージングプローブ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の超音波イメージングプローブであって、
前記プローブ先端部には、
正面および背面に互いに補色の関係にある色が付され、または左側面および右側面に互いに補色の関係にある色が付されていることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項4】
超音波が送受信されるプローブ先端部を備え、
前記プローブ先端部では、
超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標として、筐体表面に色が付されており、
前記プローブ先端部は、
反対方向を向いた一対の前記筐体表面を有し、
一対の前記筐体表面の一方と他方に互いに補色の関係にある色が付されており、
搬送機構によって搬送されることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波イメージングプローブ。
【請求項5】
請求項4に記載の超音波イメージングプローブであって、
前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持するカップリング袋を備え、
前記カップリング袋は、光を透過する材料で形成されていることを特徴とする超音波イメージングプローブ。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の超音波イメージングプローブと、
前記超音波イメージングプローブで受信された超音波に基づく画像データを生成し、前記画像データに基づき超音波画像を表示する画像表示処理部と、を備え、
前記画像表示処理部は、
超音波画像が取得される観測面上の方向と、前記プローブ先端部上の方向との対応関係を示す図形を前記画像表示処理部に表示される超音波画像に含ませることを特徴とするHIFU照射装置用の超音波画像表示装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、超音波が送受信されるプローブ先端部と、前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持し、光を透過する材料で形成され、前記プローブ先端部が内側に位置するカップリング袋と、を備え、前記プローブ先端部で超音波が送受信される面を下面とした場合に、前記プローブ先端部の正面および背面に異なる色が付されており、あるいは、左側面および右側面に異なる色が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、本発明は、超音波が送受信されるプローブ先端部と、前記プローブ先端部と患者との間に液体を保持し、光を透過する材料で形成され、前記プローブ先端部が内側に位置するカップリング袋と、を備え、前記プローブ先端部で超音波が送受信される面を下面とした場合に、前記プローブ先端部の正面、背面、左側面および右側面に異なる色が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
望ましくは、前記プローブ先端部には、正面および背面に互いに補色の関係にある色が付され、または左側面および右側面に互いに補色の関係にある色が付されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、本発明は、超音波が送受信されるプローブ先端部を備え、前記プローブ先端部では、超音波画像が取得される観測面の向きを示す指標として、筐体表面に色が付されており、前記プローブ先端部は、反対方向を向いた一対の前記筐体表面を有し、一対の前記筐体表面の一方と他方に互いに補色の関係にある色が付されており、搬送機構によって搬送されることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、本発明は、前記超音波イメージングプローブと、前記超音波イメージングプローブで受信された超音波に基づく画像データを生成し、前記画像データに基づき超音波画像を表示する画像表示処理部と、を備え、前記画像表示処理部は、超音波画像が取得される観測面上の方向と、前記プローブ先端部上の方向との対応関係を示す図形を前記画像表示処理部に表示される超音波画像に含ませることを特徴とする。