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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104913
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】手続き型グラフを使用した製品設計
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/10 20200101AFI20230721BHJP
   G06F 30/15 20200101ALI20230721BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20230721BHJP
【FI】
G06F30/10 100
G06F30/15
G06F16/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023004760
(22)【出願日】2023-01-17
(31)【優先権主張番号】22305041.0
(32)【優先日】2022-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】500102435
【氏名又は名称】ダッソー システムズ
【氏名又は名称原語表記】DASSAULT SYSTEMES
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン ゴアイエ
(72)【発明者】
【氏名】ギレス マレドン
(72)【発明者】
【氏名】ローレン ベルギュ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヒリゲス
【テーマコード(参考)】
5B146
5B175
【Fターム(参考)】
5B146AA05
5B146AA07
5B146DL01
5B146DL08
5B146DL10
5B146EA15
5B175KA12
(57)【要約】
【課題】製造予定の製品を設計するコンピュータ実装方法を提供する。
【解決手段】製品の第1及び第2のサブ部品を提供するステップを含む。各サブ部品は1つ以上のセマンティックノードを持つセマンティック表現によって表される。各セマンティック表現はセマンティック表現のセマンティックノードごとにセマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフ及びセマンティック記述を有する。それぞれのセマンティック記述は少なくとも1つのセマンティックパブリケーション及び少なくとも1つの参照を含む。第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照がそれぞれ第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定することによって第1のサブ部品を第2のサブ部品と組み立てるステップを含む。指定した1つ以上のセマンティック参照に従って第1及び第2のサブ部品のセマンティック表現の手続き型グラフを実行するステップを含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造予定の製品を設計するためのコンピュータ実装方法であって、
-前記製品の第1のサブ部品及び第2のサブ部品を提供するステップであって、ここで、各サブ部品は、1つ以上のセマンティックノードを有するセマンティック表現によって表され、各セマンティック表現は、前記セマンティック表現の各セマンティックノードごとに、前記セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフ及びそれぞれのセマンティック記述を有し、前記それぞれのセマンティック記述は、
--それぞれが、前記セマンティックノードの前記手続き型グラフの特定のノードを指定し、かつ、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む、少なくとも1つのセマンティックパブリケーション、及び/又は、
--それぞれが、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、前記セマンティックパブリケーションを指定するパスを含み、かつ、前記セマンティックノードの前記手続き型グラフのあるノードによって指定される、少なくとも1つのセマンティック参照と、を含む、前記提供するステップ、
-前記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照がそれぞれ、前記第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定することによって、前記第1のサブ部品を前記第2のサブ部品と組み立てるステップ、
-指定した1つ以上のセマンティック参照に従って、前記第1のサブ部品及び前記第2のサブ部品のセマンティック表現の手続き型グラフを実行するステップを含む、前記コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記セマンティックノードのそれぞれのセマンティック記述は、前記セマンティックノードの名前を含み、各パスは、対応するセマンティックノードの名前への参照及びそれぞれのセマンティックパブリケーションの識別子への参照を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記組み立てるステップは、前記1つ以上のセマンティック参照の各セマンティック参照ごとに、
-前記セマンティック参照のパスが参照する前記名前に対応する名前を有し、かつ、前記セマンティック参照のパスが参照する前記識別子に対応する識別子を有するセマンティックパブリケーションを含む、前記第2のサブ部品のセマンティックノードを特定するステップ、及び
-前記第1のサブ部品のセマンティック参照が、特定したセマンティックノードのセマンティックパブリケーションを指定するステップ、を含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記方法において、
-前記組み立てるステップの前に、前記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照はそれぞれ第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定し、前記方法はさらに、前記組み立てるステップの前に、
--前記第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションに対する前記1つ以上のセマンティック参照のそれぞれの指定を削除するステップをさらに含み、又は、
-前記組み立てるステップの前に、前記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照のうちの1つのセマンティック参照によって前記組み立てるステップ中に指定される前記第2のサブ部品の各セマンティックパブリケーションは、第3のサブ部品のそれぞれのセマンティック参照によって指定され、前記方法はさらに、前記組み立てるステップの前に、
--前記第2のサブ部品の各セマンティックパブリケーションに対する前記第3のサブ部品の各セマンティック参照の指定を削除するステップをさらに含む、請求項2又は3に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記方法はさらに、各サブ部品ごとに、
-前記サブ部品を表す前記セマンティック表現の各セマンティックノードのシグネチャを算出するステップであって、前記シグネチャは、
--前記セマンティック表現の名前、及び
--各セマンティックパブリケーションの識別子及び/又は各セマンティック参照のパス、を連結する、前記算出するステップを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記第1のサブ部品と前記第2のサブ部品はデータベースに格納され、前記データベースは1つ以上の追加のサブ部品をさらに格納し、前記方法はさらに、
-前記データベース内で、提供された前記第1サブ部品のシグネチャと一致するシグネチャを有する少なくとも1つのサブ部品を特定するステップであって、特定した前記少なくとも1つのサブ部品は前記第2のサブ部品を含む、前記特定するステップ、及び、
-特定された前記少なくとも1つのサブ部品の中から前記第2のサブ部品を選択するステップ、を含む、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記実行するステップ中、セマンティック参照を指定する各手続き型グラフは、前記セマンティック参照が指定するセマンティックパブリケーションによって指定される手続き型グラフの実行後に実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
各サブ部品がホワイトボディのコンポーネント又はホワイトボディのコンポーネントのさらにコンポーネントであり、前記ホワイトボディは、
-HATコンポーネントであって、前記HATコンポーネントは、
--ROOFコンポーネントであって、
---ROOF PANELコンポーネント、
---REAR HEADERコンポーネント、又は、
---FRONT HEADERコンポーネント、
を含む前記ROOFコンポーネント、及び
--SIDEコンポーネントであって、
---A-PILLARコンポーネント、
---B-PILLARコンポーネント、
---C-PILLARコンポーネント、
---ROOFコンポーネント、又は
---ROCKERコンポーネント、
を含む前記SIDEコンポーネント、を含む、前記HATコンポーネント、
-FRONTコンポーネント、並びに、
-PLATFORMコンポーネントであって、前記PLATFORMコンポーネントは、
--FLOOR-FRONTコンポーネントであって、
---RAILコンポーネント、
---PANELコンポーネント、
---SEAT CROSSMEMBERコンポーネント、又は
---TUNNELコンポーネント、
を含む前記FLOOR-FRONTコンポーネント、及び、
--FLOOR-REARコンポーネント、
を含む、前記PLATFORMコンポーネント、を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
セマンティックノードの前記名前が前記セマンティックノードに対応するコンポーネントの名前である、請求項8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
サブ部品を表すセマンティック表現を取得するためのコンピュータ実装方法であって、
-1つ以上のセマンティックノードを決定するステップ、及び、
-各セマンティックノードごとに、前記セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を定義するステップであって、前記セマンティック記述が、
--それぞれが、前記セマンティックノードの前記手続き型グラフの特定のノードを指定し、かつ、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む、少なくとも1つのセマンティックパブリケーション、及び/又は、
--それぞれが、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、前記セマンティックパブリケーションを指定するパスを含み、かつ、前記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される、少なくとも1つのセマンティック参照と、を含む、前記定義するステップ、
を含む、前記コンピュータ実装方法。
【請求項11】
製品のサブ部品を定義するデータ構造であって、
-1つ以上のセマンティックノードを有するセマンティック表現、
-各セマンティックノードごとに、前記セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を含み、前記セマンティック記述が、
--それぞれが、前記セマンティックノードの前記手続き型グラフの特定のノードを指定し、かつ、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む、少なくとも1つのセマンティックパブリケーション、及び/又は、
--それぞれが、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、前記セマンティックパブリケーションを指定するパスを含み、かつ、前記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される、少なくとも1つのセマンティック参照と、を含む、前記データ構造。
【請求項12】
請求項11に記載のデータ構造によってそれぞれ定義される1つ以上の製品サブ部品を含むデータベース。
【請求項13】
請求項1から9の何れか一項に記載の方法及び/又は請求項10に記載の方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項13のコンピュータプログラム及び/又は請求項12に記載のデータベースを記録したコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを記録したメモリに結合されたプロセッサを備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータプログラム及びシステムの分野、より具体的には、製造予定の製品を設計するための方法、システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
市場には、オブジェクトの設計、エンジニアリング、製造用に、多数のシステム及びプログラムが提供されている。CADは、コンピュータ支援設計(Computer-Aided Design)の頭字語であり、例えば、オブジェクトを設計するためのソフトウェアソリューションに関する。CAEは、コンピュータ支援エンジニアリング(Computer-Aided Engineering)の頭字語であり、例えば、将来の製品の物理的挙動をシミュレーションするためのソフトウェアソリューションに関する。CAMはコンピュータ支援製造(Computer-Aided Manufacturing)の頭字語であり、例えば、製造プロセスや動作を定義するためのソフトウェアソリューションに関する。このようなコンピュータ支援設計システムでは、技術の効率の点でグラフィカルユーザーインターフェイスが重要な役割を果たす。これらの技術は、製品ライフサイクル管理(PLM)システム内に組み込まれ得る。PLMとは、企業が製品データを共有し、共通の処理を適用し、企業知識を活用して、拡張エンタープライズの概念にわたって、コンセプトから生涯にわたる製品の開発に役立てることを支援するビジネス戦略のことをいう。ダッソー・システムズが(CATIA、ENOVIA、DELMIAの商標のもと)提供するPLMソリューションでは、製品エンジニアリングの知識を編成するエンジニアリングハブと、製造エンジニアリングの知識を管理する製造ハブと、エンジニアリングハブ及び製造ハブへの企業の統合及び接続とを可能にする企業ハブが提供される。これらを合わせたシステムは、製品定義、製造準備、生産、及びサービスの最適化を促進するダイナミックかつ知識ベースの製品作成及び意思決定サポートを可能にするために、製品、プロセス、リソースをリンクするオープンオブジェクトモデルを提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の設計ソリューションは、製造予定の製品を表す手続き型グラフの操作に基づいている場合がある。
【0004】
こういった背景の中で、改良された設計ソリューションが依然として必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、製造予定の製品を設計するためのコンピュータ実装方法が提供される。本設計方法は、当該製品の第1のサブ部品及び第2のサブ部品を提供するステップを含む。各サブ部品は、1つ以上のセマンティック(意味)ノードを持つセマンティック(意味)表現によって表される。各セマンティック表現は、当該セマンティック表現の各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフ及びそれぞれのセマンティック(意味)記述を有する。それぞれのセマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック(意味)パブリケーションを含む。各セマンティックパブリケーションは、上記セマンティックノードの手続き型グラフの特定のノードを指定し、また、別のセマンティックノードのセマンティック(意味)参照によって指定されるよう識別子を含む。代替的又は追加的に、上記それぞれのセマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック参照を含む。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。各セマンティック参照は、上記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。本設計方法は、上記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照がそれぞれ、上記第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定することによって、当該第1のサブ部品を当該第2のサブ部品と組み立てるステップを含む。本設計方法は、上記のように指定した1つ以上のセマンティック参照に従って、上記第1のサブ部品及び上記第2のサブ部品のセマンティック表現の手続き型グラフを実行するステップを含む。
【0006】
本設計方法は、以下のうちの1つ以上を含んでもよい。
-上記セマンティックノードのそれぞれのセマンティック記述は、セマンティックノードの名前を含み、各パスは、対応するセマンティックノードの名前への参照及びそれぞれのセマンティックパブリケーションの識別子への参照を含んでよい。
-上記組み立てるステップは、上記1つ以上のセマンティック参照の各セマンティック参照ごとに、
--当該セマンティック参照のパスが参照する名前に対応する名前を有し、かつ、当該セマンティック参照のパスが参照する識別子に対応する識別子を有するセマンティックパブリケーションを含む、上記第2のサブ部品のセマンティックノードを特定するステップ、及び
--上記第1のサブ部品のセマンティック参照が、特定したセマンティックノードのセマンティックパブリケーションを指定するステップ、を含んでよい。
-上記組み立てるステップの前に、上記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照はそれぞれ、第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定し、本方法はさらに、上記組み立てるステップの前に、当該第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションへの当該1つ以上のセマンティック参照それぞれによる指定を削除するステップをさらに含んでよい。
-上記組み立てるステップの前に、上記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照のうちの1つのセマンティック参照によって上記組み立てるステップ中に指定される上記第2のサブ部品のセマンティックパブリケーションはそれぞれ、第3のサブ部品の対応するセマンティック参照によって指定され、本方法はさらに、上記組み立てるステップの前に、当該第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションへの当該第3のサブ部品の対応するセマンティック参照による指定を削除するステップをさらに含んでよい。
-本設計方法はさらに、各サブ部品ごとに、
--当該サブ部品を表すセマンティック表現の各セマンティックノードのシグネチャを算出するステップを含んでよく、当該シグネチャは、
・上記セマンティック表現の名前、及び
・各セマンティックパブリケーションの識別子及び/又は各セマンティック参照のパス、を連結する。
-上記第1のサブ部品と上記第2のサブ部品はデータベースに格納されてよく、当該データベースは1つ以上の追加のサブ部品をさらに格納し、本方法はさらに、
--当該データベース内で、上記で提供された第1サブ部品のシグネチャと一致するシグネチャを有する少なくとも1つのサブ部品を特定するステップであって、特定した当該少なくとも1つのサブ部品は第2のサブ部品を含む、上記特定するステップ、
--特定された上記少なくとも1つのサブ部品の中から第2のサブ部品を選択するステップ、を含んでよい。
-上記実行するステップ中、セマンティック参照を指定する各手続き型グラフは、当該セマンティック参照が指定するセマンティックパブリケーションによって指定される手続き型グラフの実行後に実行されてよい。
-各サブ部品は、ホワイトボディのコンポーネント又はホワイトボディのコンポーネントのさらにコンポーネントであってよく、当該ホワイトボディは、
--HAT(ハット)コンポーネントであって、当該HATコンポーネントは、
・ROOF(ルーフ)コンポーネントであって、
・・ROOF PANEL(ルーフパネル)コンポーネント、
・・REAR HEADER(リヤヘッダ)コンポーネント、又は、
・・FRONT HEADER(フロントヘッダ)コンポーネント、
を含む上記ROOFコンポーネント、及び
・SIDE(サイド)コンポーネントであって、
・・A-PILLAR(A-ピラー)コンポーネント、
・・B-PILLAR(B-ピラー)コンポーネント、
・・C-PILLAR(C-ピラー)コンポーネント、
・・ROOF(ルーフ)コンポーネント、又は
・・ROCKER(ロッカー)コンポーネント、
を含む上記SIDEコンポーネント、を含む、上記HATコンポーネント、
--FRONT(フロント)コンポーネント、並びに、
--PLATFORM(プラットフォーム)コンポーネントであって、当該PLATFORMコンポーネントは、
・FLOOR-FRONT(フロアフロント)コンポーネントであって、
・・RAIL(レール)コンポーネント、
・・PANEL(パネル)コンポーネント、
・・SEAT CROSSMEMBER(シートクロスメンバー)コンポーネント、又は
・・TUNNEL(トンネル)コンポーネント、
を含む上記FLOOR-FRONTコンポーネント、及び、
・FLOOR-REAR(フロアリヤ)コンポーネント、
を含む、上記PLATFORMを含んでよい。及び/又は、
-セマンティックノードの上記名前は、当該セマンティックノードに対応する上記コンポーネントの名前であってよい。
【0007】
さらに、サブ部品を表すセマンティック表現を取得するためのコンピュータ実装方法が提供される。本取得方法は、1つ以上のセマンティックノードを決定するステップを含む。本取得方法は、各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を定義するステップを含む。当該セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティックパブリケーションを含む。各セマンティックパブリケーションは、上記セマンティックノードの手続き型グラフの特定のノードを指定し、また、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む。代替的又は追加的に、上記セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック参照を含む。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。各セマンティック参照は、上記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。
【0008】
さらに、製品のサブ部品を定義するデータ構造が提供される。当該データ構造は、1つ以上のセマンティックノードを持つセマンティック表現を含む。当該データ構造は、各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を含む。当該セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティックパブリケーションを含む。各セマンティックパブリケーションは、上記セマンティックノードの手続き型グラフの特定のノードを指定し、また、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む。代替的又は追加的に、上記セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック参照を含む。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。各セマンティック参照は、上記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。
【0009】
そのようなデータ構造によってそれぞれが定義される、1つ以上の製品サブ部品を含むデータベースがさらに提供される。
【0010】
上記した製造予定の製品を設計するための方法及び/又は上記したサブ部品を表すセマンティック表現を取得するための方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラムがさらに提供される。
【0011】
当該コンピュータプログラム及び/又は当該データベースを記録したコンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。
【0012】
さらに、当該コンピュータプログラムを記録したメモリに結合されたプロセッサを備えるシステムが提供される。当該プロセッサは、任意でグラフィカルユーザーインターフェースに結合してもよい。
【0013】
当該コンピュータ可読記憶媒体を備えるデバイスがさらに提供される。
【0014】
当該デバイスは非一過性のコンピュータ可読媒体を形成又は非一過性のコンピュータ可読媒体として機能してもよく、例えば、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)又は他のサーバー、あるいはクラウドベースのプラットフォームなどが挙げられる。あるいは、当該デバイスは、データ記憶媒体と結合したプロセッサを備えてもよい。したがって、当該デバイスは、全体的又は部分的にコンピュータシステムを形成してもよい(例えば、デバイスはシステム全体のサブシステムである)。当該システムは、当該プロセッサと結合したグラフィカルユーザーインターフェースをさらに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
添付の図面を参照して非限定的な例を説明する。
【0016】
図1】製品を表す手続き型グラフの一例を示す。
図2】サブ部品を交換するための従来技術の方法の一例を示す。
図3図1の手続き型グラフを実行して得られる3Dモデル化オブジェクトの一例を示す。
図4図1の製品の設計代替品の一例を示す。
図5】セマンティックノードの2つの例を示す。
図6】セマンティックノードの2つの例を示す。
図7】セマンティックパブリケーション又はセマンティック参照の指定の例を示す。
図8図1の製品のセマンティック表現の一例を示す。
図9】製品のサブ部品を交換する一例を示す。
図10】ホワイトボディの一例を示す。
図11図10のホワイトボディのB-PILLARコンポーネントの一例を示す。
図12図11のB-PILLARコンポーネントのセマンティック表現の一例を示す。
図13図10のホワイトボディのFLOORコンポーネントの交換の一例を示す。
図14】セマンティック構成物の一例を示す。
図15】2つのサブ部品を有する図14のセマンティック構成物の組み立てを示す。
図16図15の組み立てを含むセマンティック構成物を示す。
図17】本システムのGUIの一例を示す。
図18】本システムの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
製造予定の製品を設計するためのコンピュータ実装方法が提供される。本設計方法は、当該製品の第1のサブ部品及び第2のサブ部品を提供するステップを含む。各サブ部品は、1つ以上のセマンティック(意味)ノードを持つセマンティック(意味)表現によって表される。各セマンティック表現は、当該セマンティック表現の各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフ及びそれぞれのセマンティック(意味)記述を有する。それぞれのセマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック(意味)パブリケーションを含む。各セマンティックパブリケーションは、上記セマンティックノードの手続き型グラフの特定のノードを指定し、また、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む。代替的又は追加的に、上記それぞれのセマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック参照を含む。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。各セマンティック参照は、上記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。本設計方法は、上記第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照がそれぞれ、上記第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定することによって、当該第1のサブ部品を当該第2のサブ部品と組み立てるステップを含む。本設計方法は、上記のように指定した1つ以上のセマンティック参照に従って、上記第1のサブ部品及び上記第2のサブ部品のセマンティック表現の手続き型グラフを実行するステップを含む。上記の方法により、製造予定の製品の設計が改良される。
【0018】
特に、本方法は、製造予定の製品のサブ部品の組み立てを簡略化することにより、当該製品の設計を改良する。実際に、サブ部品のセマンティック表現により、手続き型グラフを使用する設計が簡略化され、また、設計者が、サブ部品の代替品を迅速、効率的、かつ人間工学的な方法で試すことが可能になる。サブ部品の代替品を試すために、機能/手続きの定義や変更及び/又はエッジの再ルーティングが関与し得る手続き型グラフのエッジを操作するのではなく、本方法では、当該サブ部品のセマンティック表現を使用して製品のサブ部品を直接操作することが可能になる。実際に、本方法によって提供されるサブ部品のセマンティック表現は、サブ部品を互いに組み立てるよう構成される少数のコンピュータオブジェクト、つまり、パブリケーション、セマンティックノード、及び参照に基づいている。セマンティックノードは、当該セマンティックノードの1つ(又は1つ以上)の参照が別のセマンティックノードの1つ(又は1つ以上)のパブリケーションを指定することによって、当該別のセマンティックノードと組み立てられる。上記指定は、セマンティック参照が参照し得るパブリケーション識別子によって可能になる。したがって、2つのノードの組み立ては、コンピュータオブジェクト間の参照に依存するため、非常に効率的である。さらに、上記参照は、後述するように文字列に基づいてもよく(例えば、文字列を使用してさまざまなノード及びその特徴を参照してもよい)、したがって、参照は文字に基づいていてもよく、これにより、設計者にとって組み立てが簡略化される。総じて、セマンティック表現はサブ部品の組み立てを簡略化し、複雑な手続き型グラフの再ルーティング手法を回避する。セマンティック表現は設計者に意味を提供し、設計者の設計作業を簡略化するため、人間工学的に改良された方法をもたらす。
【0019】
さらに、セマンティック表現により、データベース内のサブ部品の検索と取得が簡略化される。実際に、セマンティック表現のセマンティックノードにより、サブ部品のセマンティック表現又はそのコンピュータオブジェクト(例えば、対応するセマンティックノードの名前であり得るサブ部品の名前、サブ部品のパブリケーション、及び/又はサブ部品の参照)に基づいて、データベース内のサブ部品のクエリを実行することが可能になる。以下でさらに説明するが、本方法は特に、サブ部品のシグネチャを提供してよく、当該シグネチャは、セマンティック表現に基づき、データベースの効率的かつ高速なクエリを可能にする。したがって、クエリは、サブ部品の種類や、サブ部品を別のサブ部品と組み立てる方法といったサブ部品の機械的な考慮事項に基づいて行ってよく、これらの考慮事項は、さまざまなパブリケーションや参照によって把握されてよい。したがって、本方法により、データベースに格納されたサブ部品の設計を迅速かつ効率的に再利用でき、それによって過去の設計を賢く効率的に再利用できる。さらに、セマンティック表現は人間の言語に近く、コンポーネントがどのように繋がっているかの理解を容易にし、よって、データベース内のクエリ実行が、人間工学的かつユーザーフレンドリーとなる。
【0020】
さらに、本方法は、サブ部品の(全て又はその一部分の)組み立てを自動化することを可能にし、手続き型グラフの操作を簡略化する。つまり、例えば、本方法の組み立てるステップは、完全自動で実行されてよい。実際に、1つ以上のセマンティック参照による指定により、本方法では、手続きの観点から、第1のサブ部品と第2のサブ部品の手続き型グラフ間の接続を発見することができる。したがって、実行するステップ中に、1つ以上のセマンティック参照による指定により、各サブ部品の手続き型グラフがどの方向かつどの順序で実行されるかの決定が可能になる。ユーザーは、第1のサブ部品と第2のサブ部品を組み立てるために、2つのサブ部品の手続き型グラフ間に一方向のアークを手動で入力する必要がなくなる。このタスクは、自動的かつ効率的に実行される。さらに、各セマンティック参照のパスにより、指定が正しく行われることが保証され、よって、手続き型グラフの実行が2つのサブ部品の組み立てから予測されるものと一致するよう保証される。したがって、本方法により、第1のサブ部品と第2のサブ部品のノード間の対応が不明な場合(例えば、当該ノードが2つのサブ部品で異なってリストされる場合、又は、2つのサブ部品が異なる設計/エンジニアチームによって作成された場合)に発生する指定エラーを回避できる。
【0021】
したがって、本方法により、設計の可能性を迅速かつ効率的に調べ、設計プロセス中にさまざまな組み立てを試すことが可能になる。設計に加えて、本方法を使用して得られた1つ以上の組み立てを製造プロセスで製造してもよい。したがって、本方法は、製造プロセスに含まれてもよい。当該製造プロセスは、
-上記方法を例えば数回(例えば反復設計プロセスで)実行し、(本方法に従って対応する手続き型グラフを実行することにより)サブ部品の組み立てを1つ以上設計し、サブ部品の組み立て表す3Dモデル化オブジェクトを1つ以上取得するステップを含んでよい。上記した第1及び第2のサブ部品を提供するステップは、本方法の1回以上の実行において、設計中の製品のサブ部品(例えば、第2のサブ部品)を選択するステップを含んでよい。当該方法は、例えば、第2のサブ部品の複数の代替品を含むデータベースのクエリに基づいて、当該サブ部品を選択するステップを含んでよい。当該製造プロセスは、
-必要に応じて、当該3Dモデル化オブジェクトをもとに、取得した設計組み立ての技術性能を評価する(例えば、シミュレーションを使用して)ステップを含んでよく、
-当該モデル化オブジェクトに基づいて当該組み立てを製造するステップを含んでよい。
【0022】
本方法によって可能になるセマンティック表現に基づいた設計は、ホワイトボディ又はホワイトボディ部品の設計に特に適している。実際に、ホワイトボディのさまざまなコンポーネント/サブ部品は、セマンティック表現に適し、かつ、当該セマンティック表現が良好に把握し得る機械的関係及び組み立て関係を互いに有する。したがって、セマンティック表現は特に、複雑な再ルーティング手続きを伴い得る手続き型グラフのみを使用したホワイトボディ設計と比較して、改良されたホワイトボディ設計につながる。
【0023】
本方法はコンピュータに実装される。つまり、方法のステップ(又は実質的にすべてのステップ)が、少なくとも1台のコンピュータ又は任意のシステムによって実行されることを意味する。したがって、本方法のステップは、可能性としては完全自動で、又は半自動で、コンピュータによって実行される。いくつかの例では、本方法の少なくともいくつかのステップは、ユーザーとコンピュータのインタラクションを介して始動されてもよい。必要なユーザーとコンピュータのインタラクションのレベルは、予測される自動化のレベルに依存し、ユーザーの希望を実施する必要性とのバランスが取られてもよい。いくつかの例では、このレベルはユーザー定義及び/又は事前に定義されてもよい。
【0024】
例えば、製品の第1のサブ部品及び第2のサブ部品を提供するステップは、ユーザーインタラクションを介して実行されてよい。当該提供するステップは、サブ部品ごとに連続して行ってよい。例えば、第1のサブ部品を提供するステップは、第2のサブ部品を提供する前に実行してよい。サブ部品を提供するステップは、ユーザーが、セマンティック表現に基づいてデータベース内でクエリを実行することにより、例えば、(例としてセマンティックノードの名前で構成されるクエリを入力して)1つ以上のセマンティックノードのクエリを実行することにより、当該データベース内で当該サブ部品を検索するステップを含んでよい。上記データベースは、製品のサブ部品を格納してよく、当該サブ部品は、他のサブ部品の中でも第1のサブ部品及び/又は第2のサブ部品を含む。上記提供するステップは、上記データベースから、当該データベースに格納されるサブ部品のうち入力されたクエリに対応する(又はマッチする)セマンティック表現を有する1つ以上のサブ部品を取得するステップを含んでよく、例えば、取得したサブ部品は、当該クエリの名前に対応した(つまり、同じ又は同等の)名前を有するノードを含んでよい。その後、ユーザーは、データベースから取得したサブ部品のうち1つを選択し、それにより、選択されたサブ部品が提供されてよい。
【0025】
コンピュータ実装方法の典型的な例は、この目的に適応したシステムで当該方法を実行することである。当該システムは、メモリ及びグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)に結合したプロセッサを含んでもよく、メモリは、当該方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラムを記録している。メモリはデータベースを格納していてもよい。メモリは、そのような格納に適応した任意のハードウェアであり、場合により物理的に異なる部品をいくつか含む(例えば、プログラム用に1つ、場合によりデータベース用に1つ)。
【0026】
データ構造によってそれぞれ定義される1つ以上の製品サブ部品を含むデータベースがさらに提供される。「データベース」とは、検索及び取得用に編成されたデータ(つまり情報)の集まりを意味する(例えば、SQLなどの所定の構造化言語に基づくリレーショナルデータベース)。データベースがメモリに保存されていると、コンピュータによる迅速な検索と取得が可能になる。実際に、データベースは、さまざまなデータ処理演算と組み合わせて、データの保存、取得、変更、及び削除が容易になるように構成されている。データベースは、レコードに分割できるファイル又はファイルのセットで構成されていてもよく、各レコードは1つ以上のフィールドで構成される。フィールドは、データ保管の基本単位である。ユーザーは、主にクエリを介してデータを取得してもよい。ユーザーは、キーワードや並べ替えコマンドを使用して、多数のレコードのフィールドをすばやく検索、再配置、グループ化、及び選択して、使用されているデータベース管理システムのルールに従って、データの特定の集計に関するレポートを取得又は作成できる。
【0027】
上記データ構造は、1つ以上のセマンティックノードを持つセマンティック表現を含む。上記データ構造は、各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を含む。当該セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティックパブリケーションを含む。各セマンティックパブリケーションは、上記セマンティックノードの手続き型グラフの特定のノードを指定し、また、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるよう識別子を含む。代替的又は追加的に、上記セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティック参照を含む。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。各セマンティック参照は、上記セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。
【0028】
データ構造により、データベースでのサブ部品の検索及び取得が改良される。実際に、データ構造により、製品のサブ部品の検索及び取得を、組み立てに関する考慮事項に基づいて(つまり、当該サブ部品が別のサブ部品と組み立てられ得るかどうかに基づいて)実行することが可能になるため、設計段階での効率が向上する。特に、各サブ部品のセマンティック記述により、特定のサブ部品が本方法を使用して別のサブ部品と自動的に組み立られ得るかどうかを判断できる。したがって、データ構造は、組み立てのサブ部品の代替品を検索及び取得するのに適する。
【0029】
また、データ構造によりデータの格納が改善され、製品のサブ部品を格納するメモリサイズの削減が可能になる。実際に、セマンティック表現により、データベースからサブ部品を効率的に取得でき、これにより、同様のサブ部品を持つ製品を格納するために必要なメモリサイズを賢く使用できる。セマンティック表現により、各サブ部品を各製品ごとにメモリ内で複製する必要はなく、異なる製品に対して各サブ部品をメモリ内に格納するのを1回のみにできる。例えば、2つの製品が同じサブ部品を含む場合、同じサブ部品は製品に対して1つのみが格納され、当該サブ部品のセマンティック表現に基づいて、必要なときに効率的に取得できる。
【0030】
手続き型グラフの実行により、第1及び第2のサブ部品の組み立てを表す3Dモデル化オブジェクト(例えば、B-rep又はメッシュとして表される)が取得されてよい。「3Dモデル化オブジェクト」とは、3Dでの表現を可能にするデータによってモデル化されるオブジェクトを意味する。3Dでの表現により、すべての角度から部品を見ることが可能になる。例えば、3Dモデル化オブジェクトは、3Dで表現されている場合、そのいずれかの軸、又は、表示されている画面の任意の軸をもとに、処理及び回転してもよい。よって、特に、3Dにモデル化されていない2Dアイコンは除外される。3D表現の表示により、設計が容易になる(つまり、設計者が統計的にタスクを実行する速度が向上する)。製品の設計は製造プロセスの一部であるため、これにより産業界での製造プロセスがスピードアップする。
【0031】
3Dモデル化オブジェクトは、仮想設計完了後に現実世界で製造される製品の形状を表してよい。例えば、各サブ部品はホワイトボディのコンポーネントであってよく、製品は車両(又はその一部分)であってよい。ホワイトボディは、自動車の開発や製造の段階を指す。この段階では、その構造を構成するシート(パネルやデッキを除く)は、プレス加工後、コンポーネント(シャーシ、エンジン)又は装備(窓、座席、室内装飾品、電気等)が追加され得る前に、鉄チェーンで溶接によって組み立てられた状態であり得る。ホワイトボディとは、この製造段階、例えば中間段階や最終段階での車両又はその一部分を意味する。ホワイトボディのサブ部品は、ホワイトボディのコンポーネントであり、したがって、これら中間又は最終段階のいずれかにおける製造中の自動車のコンポーネントであり得る。
【0032】
コンピュータプログラムは、コンピュータによって実行可能な命令を含んでもよく、命令は、上記のシステムに本方法を実行させるための手段を含む。プログラムは、システムのメモリを含む任意のデータ記憶媒体に記録可能であってよい。プログラムは、例えば、デジタル電子回路、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせに実装されてもよい。プログラムは、例えば、プログラム可能なプロセッサによる実行のために機械可読記憶装置に有形に具体化された製品などの装置として実装されてもよい。本方法のステップは、入力データについて動作し出力を生成して本方法の機能を実行するように命令のプログラムを実行する、プログラム可能なプロセッサによって実行されてもよい。したがって、プロセッサは、データ記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受信し、これらにデータ及び命令を送信するように、プログラム可能であるか又は結合されてもよい。アプリケーションプログラムは、必要に応じて、高レベルの手続き型プログラミング言語又はオブジェクト指向プログラミング言語、あるいは、アセンブリ言語又は機械語で実施されてもよい。いずれの場合も、言語はコンパイル型又はインタプリタ型言語であってもよい。プログラムは、フルインストールプログラム又は更新プログラムであってもよい。いずれにせよ、システム上でのプログラムの適用は、本方法を実行するための命令をもたらす。あるいは、コンピュータプログラムは、クラウドコンピューティング環境のサーバー上で格納及び実行されてもよく、当該サーバーは、ネットワークを介して1以上のクライアントと通信する。この場合、処理ユニットは、プログラムに含まれる命令を実行し、それによって、クラウドコンピューティング環境で本方法が実行される。
【0033】
「製品の設計」は、当該製品を表す3Dモデル化オブジェクトを作成するプロセスの少なくとも一部であるいずれかの動作又は一連の動作を意味する。本方法の場合、当該設計は、当該製品の1つ以上のサブ部品についてそれぞれ複数の代替品を格納するデータベース内で、1つ以上のサブ部品を例えば順番に選択すること、及び、それらを組み立てることであってよい。当該設計は、サブ部品の組み立てを作成するために、設計済み製品のサブ部品(例えば、データベースに格納されたサブ部品)を新しい製品で再利用することであってもよい。当該設計は、異なるエンジニアチームが作成したサブ部品(例えば、各チームによって製品のサブ部品のうち1つのサブ部品が作成される、例:あるチームが第1のサブ部品を作成し、別のチームが第2のサブ部品を作成)を組み立てることであってもよい。提供する前に、各サブ部品を新たに作成してよく、必要に応じて、組み立て前及び/又は組み立て後に変更してもよい。
【0034】
前述のように、本方法は製造プロセスに含まれてもよく、当該製造プロセスは、本方法を実行後、上記手続き型グラフの実行によって提供された3Dモデル化オブジェクトに対応する物理的製品を製造するステップを含んでよい。いずれの場合も、提供された3Dモデル化オブジェクトは製造オブジェクトを表す。したがって、3Dモデル化オブジェクトは、モデル化ソリッド(つまり、ソリッドを表すモデル化オブジェクト)であってよい。3Dモデル化オブジェクトは、各サブ部品に対してそれぞれの一部分(すなわち、第1及び第2のサブ部品のそれぞれに対して少なくとも1つの一部分)を含んでよい。本方法は製品設計を改良するため、本方法は製品の製造も改良し、製造プロセスの生産性を向上させる。
【0035】
以下でセマンティック記述についてさらに説明する。一般的なサブ部品のセマンティック記述について説明する。したがって、この説明は、第1のサブ部品、第2のサブ部品、及び/又は第3のサブ部品のセマンティック記述に適用される。
【0036】
セマンティック記述はサブ部品を表し、1つ以上のセマンティックノードを有する。セマンティック記述は、サブ部品に関する情報、例えば、サブ部品を別のサブ部品と組み立てる方法に関する情報を含んでよい。セマンティック表現は、1つ以上のセマンティックノードによって形成されるセマンティックグラフであってよく、又は、当該セマンティックグラフを含んでよい。当該グラフは、指定を表すエッジを含むことができ、当該エッジは「セマンティック関係」と呼ばれることもある。セマンティックグラフは、1つ以上の構成物ノードを含んでよく、当該構成物ノードはそれぞれセマンティックノードのグループに接続され(例えば、当該グループの1つ以上のノードに接続されることにより)、当該グループと、構成物ノードに接続された別のグループとの間のインターフェースを形成する。この場合、セマンティックグラフは、「委譲関係」と呼ばれる関係を表す1つ以上のエッジをさらに含んでよく、当該エッジは、上記グループの1つ(又は1つ以上)のセマンティックノードから、当該グループに対応する構成物ノードを指定し、つまり、当該セマンティックノードは、1つ以上のパブリケーション及び/又は1つ以上の参照を当該構成物ノードに委譲する。「委譲」とは、セマンティックノードのパブリケーション及び/又は参照が構成物ノードに含まれ、かつ、セマンティックノードが上記1つ以上のパブリケーション及び/又は1つ以上の参照への参照を含み、よって、セマンティックノードが別のノードとの組み立てを当該構成物ノードに委譲することを意味する。本方法は、セマンティック表現及び/又はセマンティックグラフをメモリに格納してよい。
【0037】
セマンティック表現は、各セマンティックノードごとに、それぞれの手続き型グラフを有する。手続き型グラフは、ノード及びこれらノード間のエッジ(例えば、一方向又は双方向アーク)を含んでよい。手続き型グラフの各ノードは、幾何学オブジェクト(点、線、輪郭、又は、球などの任意の3Dオブジェクトなど)を表す。各一方向アークは、一方向アークが指定するノードが表す幾何学オブジェクトを入力として受け取り、当該一方向アークが指定する起点のノードが表す幾何学オブジェクトを出力する機能に関連付けられてよい。機能の例としては、特徴の押し出し、回転、組み込み(例えばフィレット、面取り、シェルなど)が挙げられる。機能は、2つ以上の一方向アークに関連付けられてもよく、その場合、当該機能は、2つ以上の一方向アークが指定するノードの幾何学オブジェクトを入力として受け取ってよい。複数の一方向アークに関連付けられる機能の例としては、ノードの幾何学オブジェクト間の投影又は制約の追加が挙げられる。各セマンティックノードの手続き型グラフは、(例えば、順次)実行されると、当該セマンティックノードを表すモデル化オブジェクトを構築する機能を含んでよい。手続き型グラフのノードは、当該構築の中間段階におけるセマンティックノードを表す3Dモデルオブジェクトを表してよい。
【0038】
セマンティック表現は、各セマンティックノードごとに、セマンティックノードのそれぞれのセマンティック記述を有する。セマンティック記述は、セマンティックノードが他のセマンティックノード(例えば、別のサブ部品を表すセマンティック表現のセマンティックノード)とどのように接続し得るかを記述/把握するコンピュータデータ、つまりパブリケーション及び/又は参照を含む。セマンティック記述は、少なくとも1つのセマンティックパブリケーション及び/又は少なくとも1つのセマンティック参照を含む。つまり、セマンティック記述は少なくとも1つ(つまり、1つ以上、例えば、1つ、2つ、又は2よりも大きい任意の整数n個)のセマンティックパブリケーションのみを含んでよく、又は、少なくとも1つ(つまり、1つ以上、例えば、1つ、2つ、又は2よりも大きい任意の整数n個の)のセマンティック参照のみを含んでよく、又は少なくとも1つ(つまり、1つ以上)のセマンティックパブリケーションと少なくとも1つ(つまり、1つ以上)のセマンティック参照の組み合わせを含んでよい。
【0039】
セマンティックノードのセマンティックパブリケーションは、当該セマンティックノードに関連付けられるコンピュータオブジェクトであり、当該セマンティックノードに関するそれぞれの手続き型グラフの特定のノードを指定する。各セマンティックパブリケーションは、この手続き型グラフの特定のノードを指定する(例えば、セマンティックパブリケーションはそれぞれ異なるノードを指定してよく、又は、手続き型グラフの1つのノードしか指定しないパブリケーションが1つ存在してもよい)。指定とは、第1のコンピュータオブジェクトを第2のコンピュータオブジェクトに繋げ、当該第1のコンピュータオブジェクトが読み取られるときに当該第2のコンピュータオブジェクトが読み取られるようにする行為である。したがって、上記特定のノードが(例えば、実行中に)読み取られると、該当セマンティックパブリケーションが読み取られる。セマンティック参照のセマンティックパブリケーションへの指定についても同様であり(つまり、セマンティックパブリケーションが読み取られると、当該セマンティックパブリケーションを指定するセマンティック参照が読み取られる)、又は、手続き型グラフのノードのセマンティック参照への指定についても同様である(参照が読み取られると、当該参照を指定するノードが読み取られる)。
【0040】
上記特定のノードへのセマンティックパブリケーションによる指定は、任意の手段によって提供されてよい。例えば、手続き型グラフの各ノードは、一意の識別子(つまり、手続き型グラフの他の各ノードの識別子とは異なる一意の識別子)を含んでよく、セマンティックパブリケーションは、当該セマンティックパブリケーションが指定するノードの識別子を含んでよく、これによって、本方法は、上記一意の識別子に基づいて、手続き型グラフのノードの後にパブリケーションを読み取ってよい。本方法は、各セマンティックパブリケーションから手続き型グラフの特定のノードへの指定を(例えば、セマンティック表現又はセマンティックノードと一緒に)メモリに格納してよい。
【0041】
各セマンティックパブリケーションは、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるように、識別子を含む。つまり、セマンティックパブリケーションは別のセマンティックノードのセマンティック参照に指定されてよく、よって、当該パブリケーションへ当該参照を指定することによって2つのセマンティックノードの組み立てが可能となる。組み立て前に、セマンティックパブリケーションはセマンティック参照によって指定されていなくてもよく、組み立て後、セマンティックパブリケーションが指定されていてもよい。したがって、組み立て前に、第2のサブ部品のセマンティック表現は、セマンティック参照によって指定されていない1つ以上のセマンティックパブリケーションを含んでよく、当該1つ以上のセマンティックパブリケーションは、組み立て中に1つ以上のセマンティック参照によって指定されてよい。各セマンティックパブリケーションは、1つのセマンティック参照によってのみ指定されてよく、各セマンティック参照は、1つのセマンティックパブリケーションのみを指定してよい。
【0042】
セマンティックパブリケーションの識別子は、当該セマンティックパブリケーションを含むセマンティックノードの他のパブリケーションから当該パブリケーションを区別するデータを含む。セマンティックノードが複数のパブリケーションを含む場合、識別子は、当該セマンティックノードの他のすべてのパブリケーションに対して一意であってよい。識別子は、数字又は文字列のリストといった、要素のリスト(順序付き又は順序なし)を含んでよい。いくつかの例では、名前は、セマンティックノードに対応するオブジェクトの一部分の名前であってよい。
【0043】
セマンティックノードのセマンティック参照は、当該セマンティックノードに関連付けられるコンピュータオブジェクトであり、セマンティックパブリケーションへの指定を可能にする。各セマンティック参照は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションの識別子を参照することによって、当該セマンティックパブリケーションを指定するパスを含む。つまり、セマンティック参照は別のノードのセマンティックパブリケーションを指定してよく、よって、当該パブリケーションへ当該参照を指定することによって2つのセマンティックノードの組み立てが可能となる。組み立て前に、セマンティック参照はセマンティックパブリケーションを指定していなくてもよく、組み立て後、セマンティック参照は、セマンティックパブリケーションを指定していてよい。したがって、組み立て前に、第1のサブ部品のセマンティック表現は、セマンティックパブリケーションを指定していない1つ以上のセマンティック参照を含んでよく、当該1つ以上のセマンティック参照は、組み立て中に、指定した1つ以上のセマンティック参照であってよい。各セマンティック参照は、1つのセマンティックパブリケーションのみを指定してよい。
【0044】
上記パスは、別のサブ部品のセマンティック表現におけるセマンティックパブリケーションを(つまり、別のサブ部品のセマンティック表現の他のセマンティックパブリケーションの中で)区別するデータを含む。パスは、セマンティック表現のセマンティックグラフ内のセマンティックパブリケーションへのパスであってよい。
【0045】
各セマンティック参照は、セマンティックノードの手続き型グラフのあるノードによって指定される。例えば、セマンティックノードの各セマンティック参照は一意の識別子(つまり、当該セマンティックノードの他のセマンティック参照の識別子とは異なる一意の識別子)を含んでよく、セマンティック参照を指定するノードは当該セマンティック参照の識別子を含んでよい。これにより、本方法は、上記一意の識別子に基づいて、セマンティック参照の後に手続き型グラフのノードを読み取ってよい。本方法は、手続き型グラフの特定のノードから各セマンティック参照への指定を(例えば、セマンティック表現又はセマンティックノードと一緒に)メモリに格納してよい。あるいは、セマンティック参照は、当該セマンティック参照を指定するノードの識別子を含んでよく、本方法は、当該ノードの識別子に基づいて、当該セマンティックノードの他のセマンティック参照の中から当該ノードによって指定されるセマンティック参照を自動的に決定するステップを含んでよい。
【0046】
いくつかの例では、セマンティックノードのそれぞれのセマンティック記述は、セマンティックノードの名前を含んでよい(例えば、名前は文字列であってよい)。セマンティックノードの名前は、セマンティック表現がノードを1つしか含まない場合には、サブ部品を記述(つまり、当該サブ部品の現実世界の名前に対応)してよく、又は、当該ノードに対応するサブ部品の一部分を記述(つまり、当該一部分の実世界の名前に対応)してよい。当該サブ部品の一部分は、別のサブ部品と、例えば、サブ部分の端や接続点など、当該別のサブ部品の一部分と組み立てられるように構成される一部分であってもい。
【0047】
いくつかの例では、各パスは、対応するセマンティックノードの名前とそれぞれのセマンティックパブリケーションの識別子への参照を含んでよい。パスによって参照される名前は、別のサブ部品(例えば、そのコンポーネント)のセマンティックノードの名前に対応してよい。セマンティックノードは、パスによって参照される識別子に対応する識別子を有するセマンティックパブリケーションを含んでよい。いくつかの例では、名前と識別子がパスに含まれてよい。つまり、名前及び識別子への参照は、当該識別子及び当該名前を含んでよい。例えば、当該名前と当該識別子を(例えば文字列として)パスのデータ内で連結してよく(例えば、従来「名前/識別子」を使用し、ここで、「名前」は別のサブ部品のセマンティックノードの名前であり、「識別子」はセマンティックパブリケーションの識別子である)。他の例では、名前及び識別子への参照は、当該名前及び当該識別子を含むセマンティック構成物へのパスを含んでよい。この場合、パスは従来の「./識別子」を使用してよく、ここで、「識別子」はセマンティック構成物のセマンティックパブリケーションの識別子であり、「.」はセマンティックノードを含む当該セマンティック構成物へのパスである。つまり、名前及び識別子は、セマンティック構成物を介して参照されてよい。
【0048】
いくつかの例では、セマンティック表現は、1つ以上のセマンティック構成物を含んでよい。セマンティック構成物は、セマンティックノードのセットを表すノードである(例えば、当該ノードのセットがサブ部品及び/又はサブ部品のコンポーネントを形成する場合)。セマンティック構成物は、他のセマンティック構成物と、当該セマンティック構成物が含むセマンティックノードを介してインターフェースを確立する。インターフェースを確立するために、当該セットの1つ以上のセマンティックノードは、セマンティック参照及び/又はセマンティックパブリケーションを当該セマンティック構成物に委譲してよく、これにより、別のセマンティック構成物の別のセマンティックノードとの組み立てが可能になる。セマンティック参照及び/又はセマンティックパブリケーションの委譲は、他の例で存在し得る、2つのセマンティック構成物の2つのセマンティックノード間の直接指定に置き換わる。委譲は、直接指定の代替手段である。この場合、セマンティック参照のパスは、セマンティック構成物へのパスであってよく、当該セマンティック参照が委譲されるセマンティック参照の識別子を含んでよい。一般的に、製品は、各部品が通常サブ部品の組み立てに対応する組み立てられた部品で構成されるため、セマンティック構成物は製品の設計を改良する。したがって、セマンティック構成物を使用すると、部品とサブ部品の組み立てを表すことができ、製品の設計が改良される。
【0049】
第1のサブ部品を第2のサブ部品と組み立てるステップについて、ここでさらに説明する。
【0050】
第1のサブ部品を第2のサブ部品と組み立てるステップは、当該第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照がそれぞれ、当該第2のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定するステップを含む。当該組み立てるステップは、パスと識別子を(自動的に、又は、ユーザーの操作によって)読み取り、この読み取りに従って可能な接続を作成する(自動的に、又は、ユーザーの操作によって、例えば、グラフィカルユーザーインタラクションによって、ドラッグ&ドロップ操作又はキーボード操作によって参照をパブリケーションに繋げるエッジを作成する)ことであってよく、これにより、最終的に手続き型ノード間の指定が適切に行われる。
【0051】
いくつかの例では、組み立てるステップは自動的に実行されてもよい。例えば、組み立てるステップは、1つ以上のセマンティック参照の各セマンティック参照ごとに、パスに基づいて当該セマンティック参照によって指定される第2のサブ部品のセマンティックパブリケーションを(例えば、順次又は並列して)決定するステップを含んでよい。当該1つ以上のセマンティック参照の各セマンティック参照は、第2のサブ部品の異なるセマンティックパブリケーションを指定してよい。他の例では、1つ以上のセマンティック参照による指定は半自動的に実行されてよい。例えば、本方法は、各セマンティック参照ごとに、当該セマンティック参照によって指定される第2のサブ部品のセマンティックパブリケーションを自動的に決定するステップと、ユーザーインテラクション時に、決定された当該パブリケーションへの当該セマンティック参照の指定を確認するステップを含んでよい。
【0052】
セマンティック参照がセマンティックパブリケーションを指定するステップについて、さらに説明する。
【0053】
セマンティック参照がセマンティックパブリケーションを指定するステップは、当該セマンティック参照を指定するノード及び当該セマンティックパブリケーションが指定するノードを指定するステップを含んでよい。上記のセマンティック参照を指定するノード及びセマンティックパブリケーションが指定するノードを指定するステップは、(第1のサブ部品の手続き型グラフの第1のノードから当該第1のサブ部品のセマンティック参照への)第1の指定、(当該セマンティック参照から第2のサブ部品のセマンティックパブリケーションへの)第2の指定、及び、(当該セマンティックパブリケーションから当該第2のサブ部品の手続き型グラフの第2のノードへの)第3の指定を組み立て、それによって、当該第1のサブ部品の第1のノードから当該第2のサブ部品の第2のノードへの単一の指定を形成するステップを含んでよい。
【0054】
第1及び第2のサブ部品のセマンティック表現の手続き型グラフを実行するステップについて、ここでさらに説明する。
【0055】
手続き型グラフでは、一方向アークは2つのノード間の手続き関係を表す。「一方向」とは、アークが2つのノードのうち第1のノードから2つのノードのうち第2のノードを指定する(又は方向付けられている)ことを意味する。各一方向アークは機能に関連付けられており、当該機能は当該一方向アークのみに関連付けられていてもよく、又は、他の一方向アークに関連付けられていてもよい(つまり、各機能は、1つ以上の手続き関係に関連付けられる)。手続き型グラフは、本明細書の例には示されていないが、「有効(live)関係」と呼ばれることもある各双方向アーク又は各双方向アークが接続する2つのノードによって表される2つの幾何学オブジェクト間の制約を表す「制約」を含んでもよい。
【0056】
手続き型グラフを実行するステップは、第1及び第2のサブ部品の手続き型グラフの各機能を(例えば、順次)実行するステップを含んでよい。機能を実行するステップは、当該機能に関連付けられた1つ以上の手続き関係によって指定される1つ以上のノードの1つ以上の幾何学オブジェクトを入力として取得するステップ、当該機能を当該1つ以上の幾何学オブジェクトに適用するステップ、及び、当該1つ以上の幾何学オブジェクトへの当該機能の適用結果を出力するステップを含んでよい。当該1つ以上の幾何学オブジェクトへの機能の適用結果は、当該機能に関連付けられた1つ以上の手続き関係がそれぞれ指定する起点のノードによって表される幾何学オブジェクトである。指定の方向は従来の慣習の一例にすぎず、他の慣習例では、一方向アークの指定は異なる可能性がある(例えば、一方向アークが指定するノードが機能の出力を表してもよく、一方向アークが指定する起点のノードが機能の入力であってもよい)ことを理解されたい。こういった他の慣習では、指定に関する同じ慣習がノードからセマンティック参照への指定に適用されてよく、セマンティック参照からセマンティックパブリケーションへの指定、及びセマンティックパブリケーションからノードへの指定も逆になってよい(つまり、指定は情報的には同じであるが、矢印/エッジによる表現は、エッジの入力がその開始ノードであり、エッジの出力が当該エッジが指定するノードであるという逆の慣習を使用する)。
【0057】
手続き型グラフを実行するステップは、指定した1つ以上のセマンティック参照(つまり、組み立ての結果得られる指定)に従う。実行するステップは、1つ以上のセマンティックノードの手続き型グラフを探索及び実行するステップ(又は、複数のセマンティックノードの複数の手続き型グラフを並行して探索及び実行するステップ)を第1に含んでよい。第1に探索及び実行される当該1つ以上の手続き型グラフは、それぞれセマンティックパブリケーションによって指定される。実行するステップは、一方向アークの方向に従って機能を実行するステップを含んでよい。探索のある時点で、探索は、セマンティックパブリケーションが指定する第1のノードに到達し、当該実行するステップは、セマンティックパブリケーションのパスを読み取り、それによってセマンティックパブリケーションを実行し、次に、当該セマンティックパブリケーションを指定し、かつ、別の手続き型グラフの第2のノードによって指定されるセマンティック参照(つまり、当該別の手続き型グラフは当該セマンティック参照を指定する)を読み取るステップを含んでよい。したがって、計算上の観点では、パスを読み取ると、第1のノードと第2ノードの接続につながり、したがって、当該第2ノードは当該第1のノードの機能であると言える(当該機能は、隣接接触関係とも呼ばれる)。セマンティック構成物の場合、上記したパスの実行は、委譲関係を使用してセマンティック構成物を通過してよい。
【0058】
したがって、手続き型グラフを実行するステップは、第1のサブ部品に属するノードと第2のサブ部品に属するノードとの間の上記隣接接触関係を含む、第1のサブ部品及び第2のサブ部品の手続き型グラフの各機能を実行するステップを含んでよい。
【0059】
第1のサブ部品と第2のサブ部品のノード間に定義される隣接接触関係は、第1のサブ部品と第2のサブ部品との組み立て(例えば、部品のネスティング又は溶接)を表してよい。実際に、隣接接触関係は、第2のサブ部品(又はその一部分)を表す幾何学オブジェクトを入力として受け取り、第1のサブ部品と第2のサブ部品の組み立てを表す幾何学オブジェクトを出力する。例えば、第1のサブ部品は棒であり、第2のサブ部品は板であり、出力される幾何学オブジェクトは、板上への棒の投影を表してよい。したがって、第1のサブ部品と第2のサブ部品のノード間に定義される隣接接触関係は、第1のサブ部品と第2のサブ部品の機械的組み立てを表す。
【0060】
いくつかの例では、上記実行するステップ中、セマンティック参照を指定する各手続き型グラフは、当該セマンティック参照が指定するセマンティックパブリケーションによって指定される手続き型グラフの実行後に実行されてよい。例えば、上記実行するステップは、指定した1つ以上のセマンティック参照のそれぞれについて、当該セマンティック参照が指定するセマンティックパブリケーションによって指定されるノードを含む手続き型グラフを実行するステップを含んでよい。手続き型グラフを実行するステップは、当該手続き型グラフの各機能(すなわち、手続き型グラフ内のノードによってそれぞれ表される幾何学オブジェクトを入力として受け取り、出力する機能)を実行するステップを含んでよい。次いで、当該実行するステップは、パブリケーションに対する参照の指定及び当該参照に対するノードの指定に基づいて、第1及び第2のサブ部品のノード間に定義される隣接接触関係を実行するステップを含んでよい。当該実行するステップは、セマンティック参照を指定するノードを含む手続き型グラフを実行するステップを含んでよい。
【0061】
いくつかの例では、上記組み立てるステップは、1つ以上のセマンティック参照の各セマンティック参照について、当該セマンティック参照が指定するセマンティックパブリケーションを特定するステップを含んでよい。セマンティックパブリケーションを特定するステップは、当該セマンティック参照のパスによって参照される名前に対応する名前を有する第2のサブ部品のセマンティックノードを決定するステップを含んでよい。「対応する」とは、名前が同じ又は同等であり得る、ということである(例えば、同義語)。次に、上記特定するステップは、セマンティック参照のパスに含まれる識別子に対応する識別子を有するセマンティックパブリケーションを特定するステップを含んでよい。「対応する」とは同じという意味である。セマンティックパブリケーションは、決定されたセマンティックノードの他のセマンティックパブリケーションの中から特定されてよい(自動的に、又はユーザーによって、例えば、ディスプレイに表示されたセマンティックパブリケーションをユーザーインテラクション時に操作することで特定されてよい)。上記組み立てるステップはさらに、第1のサブ部品のセマンティック参照が、上記の通り特定したセマンティックノードのセマンティックパブリケーションを指定するステップを含んでよい。
【0062】
いくつかの例では、組み立てる前に、第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照はそれぞれ、第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定する。第3のサブ部品と第2のサブ部品はそれぞれ、同じ種類のサブ部品に属していてよい(例えば、製品に対して同じ機能を有するが、設計が異なる)。第3のサブ部品と第2のサブ部品は、この種類のサブ部品の代替品を表してよい。本方法は、組み立てる前に、上記1つ以上のセマンティック参照の第3のサブ部品の各セマンティックパブリケーションに対する指定を(自動的に、又はユーザーによって、例えば、ユーザーインテラクション時にディスプレイに表示された指定を削除することで)削除するステップをさらに含んでよい。指定を削除するステップは、指定の際に形成された一方向アークを削除するステップを含んでよい。形成された一方向アークを削除するステップは、前述した各第2の指定(つまり、第1のサブ部品のセマンティック参照から第3のサブ部品のセマンティックパブリケーションへの各指定)を分解するステップを含んでよい。
【0063】
これらの例では、本方法は、第1のサブ部品を第2のサブ部品と組み立てる前に、第3のサブ部品のセマンティック表現に基づいてデータベース内で第2のサブ部品を(例えば、名前のクエリを行って)検索するステップをさらに含んでよい。検索するステップは、前述のように実行してよく、第3のサブ部品のセマンティック表現に対応するセマンティック表現を有するサブ部品のリストを取得する。本方法は、取得されたサブ部品のリストを表示するステップ(例えば、リストの各サブ部品の3D表現を表示するステップ)をさらに含んでよい。本方法は、取得されたリストから(例えば、表示された3D表現の1つをクリックして)サブ部品の1つを選択するステップをさらに含んでよい。データベースに保存されるサブ部品は、以前の設計によるものであってよく、よって、新しい製品の設計に再利用される。
【0064】
したがって、本方法は、自動的に、又は、ユーザーインテラクションにより、第1のサブ部品と第3のサブ部品を分解し、分解後、第1のサブ部品を第2のサブ部品と自動的に組み立てるステップを含んでよい。したがって、本方法により、製造予定の製品のサブ部品の様々な代替品を効率的に試すことができる。よって、本方法により、設計代替品を自動的に検討することが可能になる。
【0065】
これらの例では、組み立て前は、第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照(つまり、組み立て中に第2のサブ部品のパブリケーションを指定するセマンティック参照)はそれぞれ、第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定し、組み立て後は、当該第1のサブ部品のこれらのセマンティック参照は、第2のサブ部品のセマンティックパブリケーションを指定する。これらの例では、本方法は、組み立てるステップの前に、第3のサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションに対する1つ以上のセマンティック参照のそれぞれの指定を削除するステップをさらに含む。したがって、第3のサブ部品は第2のサブ部品に交換される。他の代替例では、組み立て中に第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照のうちの1つによって指定される第2のサブ部品の各セマンティックパブリケーションは、組み立てる前に、第3のサブ部品のそれぞれのセマンティック参照によって指定される。これらの代替例では、本方法は、組み立てるステップの前に、第2のサブ部品の各セマンティックパブリケーションに対する第3のサブ部品の各セマンティック参照の指定を削除するステップをさらに含む。したがって、第3のサブ部品は第1のサブ部品に交換される。
【0066】
いくつかの例では、本方法は、各サブ部品について、当該サブ部品を表すセマンティック表現の各セマンティックノードのシグネチャを算出するステップをさらに含んでよい。例えば、シグネチャは、セマンティック表現の名前とセマンティックノードの属性を連結してよい。セマンティックノードの属性は、当該セマンティックノードが含む各セマンティックパブリケーションの識別子を含んでよい。代替的又は追加的に、セマンティックノードの属性は、当該セマンティックノードが含む各セマンティック参照のパスを含んでよい。シグネチャは、各セマンティック表現で算出される224ビットの識別子であってよく、(例えば、データベースに格納される)セマンティック表現のセットの中で類似した内容を持つセマンティック表現の迅速な特定を可能にし得る。シグネチャにより、2つのセマンティック表現を素早く比較することが可能になる。本方法は、セマンティック表現のデータの一部(セマンティック記述の名前、名前のアルファベット順にソートされる各セマンティックパブリケーションの種類、名前及びパス、名前のアルファベット順にソートされる各セマンティック参照の種類及び名前)を連結する文字列を作成するステップによってシグネチャを算出してよく、また、SHA-224ハッシュ関数(例えば、https://fr.wikipedia.org/wiki/SHA-2に記載)を使用して当該文字列を連結することでシグネチャを算出してよい。
【0067】
いくつかの例において、第1のサブ部品及び第2のサブ部品は、データベースに格納されてよい。データベースは、1つ以上の追加のサブ部品をさらに格納してよい。当該1つ以上の追加のサブ部品は、第2のサブ部品と同じ種類の他の代替品を含んでよい。本方法は、シグネチャに基づいてデータベース内でクエリを実行するステップを含んでよい(例えば、ユーザーはシグネチャを入力してよく、本方法は、当該シグネチャに対応するサブ部品、例えば、入力されたシグネチャと等しい又は類似するサブ部品、又は入力されたシグネチャを補足するサブ部品をデータベース内で検索してよい)。本方法は、提供された第1のサブ部品のシグネチャと一致するシグネチャを有する少なくとも1つのサブ部品をデータベース内で特定するステップをさらに含んでよい。例えば、当該特定するステップは、当該少なくとも1つのサブ部品のそれぞれについて、第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照が当該少なくとも1つのサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションを指定し得ることを決定するステップを含んでよい(例えば、当該第1のサブ部品の1つ以上のセマンティック参照のそれぞれのパスが、当該少なくとも1つのサブ部品の対応するセマンティックパブリケーションの識別子を参照することで、当該セマンティックパブリケーションを指定し得ることを決定する)。特定された少なくとも1つのサブ部品は、第2のサブ部品を含んでよい。本方法は、特定された上記少なくとも1つのサブ部品の中から第2のサブ部品を選択するステップを含んでよい。当該選択するステップは、ユーザーインテラクションによって実行されてよい。例えば、本方法は、上記少なくとも1つのサブ部品をグラフィカルユーザーインターフェースに表示するステップを含んでよく、ユーザーは、例えばマウスなどのポインティングデバイスを使用して、当該少なくとも1つのサブ部品のうちの1つを選択してよい。
【0068】
さらに、サブ部品を表すセマンティック表現を取得するためのコンピュータ実装方法(以下、「取得方法」と呼ぶ)が提供される。
【0069】
本取得方法は、1つ以上のセマンティックノードを決定するステップを含む。1つ以上のセマンティックノードを決定するステップは、手動で実行されてよい。例えば、ユーザーは、グラフィカルユーザーインターフェースで、ノードの数を入力し、各ノードに名前を付ける。あるいは、1つ以上のセマンティックノードを決定するステップは、手動で実行されてよい。例えば、当該決定するステップは、サブ部品の端部分又は組み立てられる接続部分を検出し、検出されたサブ部品の各端部分又は接続部分にそれぞれのセマンティックノードを割り当てることを含んでよい。
【0070】
本取得方法は、各セマンティックノードごとに、当該セマンティックノードのそれぞれの手続き型グラフとそれぞれのセマンティック記述を定義するステップを含む。当該手続き型グラフは自動的に定義されてよい。例えば、手続き型グラフは、データベースから取得してよく、又は、セマンティックノードを表すサブ部品の一部分のモデリング(例えば、CADシステムを使用して)から自動的に抽出されてよい。セマンティック記述は、(例えば、手続き型グラフに基づいて取得本方法によって自動的に決定される、又は、ユーザーによって手動で入力される)少なくとも1つのセマンティックパブリケーション及び/又は少なくとも1つのセマンティック参照を含んでよい。少なくとも1つのセマンティック参照のパス及び/又は少なくとも1つのセマンティックパブリケーションの識別子は、本取得方法によって自動的に決定されるか、又は、ユーザーによって手動で入力されてよい。
【0071】
セマンティック参照(つまり、セマンティックノード及びセマンティック記述のセマンティック参照)の決定後、本取得方法は、当該セマンティック参照をサブ部品に関連付ける(つまり、セマンティック表現をサブ部品に結合する)ステップを含んでよい。本取得方法は、サブ部品の設計後に実行してよい。
【0072】
3次元モデル化オブジェクトは、ノードが幾何学オブジェクトであり、一方向アークがこれらのオブジェクト間の手続き上の関係であるグラフとして表すことができる。
【0073】
図1から17を参照し、本方法の例を説明する。
【0074】
図1は、製品を表す手続き型グラフの一例を示す。手続き型グラフは、ノード(例えば、識別子「1」を有するノード101a又は識別子「2」を有するノード102a)及びこれらのノード間にある一方向アーク(例えば、ノード101aと102a間の一方向アーク103)を含む。各ノードは、それぞれの幾何学オブジェクトを表す。ノード101aは輪郭101bを表し、ノード102aは平行四辺形102bを表す。手続き型グラフの一方向アークは、グラフのノード間の機能を表す。機能は、当該機能に関連付けられた一方向アークに指定される各ノードが表す幾何学オブジェクトを入力として受け取る。機能は、単一の一方向アークに関連付けられてよく、又は、複数の一方向アークに関連付けられてもよい。例えば、一方向アーク103は、押し出し機能に関連付けられ、この例では、当該機能は単一の一方向アーク(一方向アーク103)に関連付けられる。機能の例としては、ワイヤフレーム操作(点、複数の点、極値、極座標上の極値、直線、軸、折れ線、平面、投影、合成、リフレクトライン、シルエット、交差、平行曲線、ロール曲線オフセット、3D曲線オフセット、円、コーナー、結合曲線、円錐曲線、スプライン、らせん、スパイラル、スパイン、等高線、アイソパラメトリック曲線又は方程式からの曲線)、サーフェス操作(押し出し、回転、球、円柱、オフセット、可変オフセット、ラフオフセット、Midサーフェス、スイープ、適応スイープ、フィル、複数セクションサーフェス又はブレンド)又はボリューム操作(押し出しボリューム、回転ボリューム、複数セクションボリューム、スイープボリューム、厚みサーフェス、クローズサーフェス、ドラフト、徐変角度ドラフト、シェル、サーフェスをソーイング、厚み、追加、削除、交差、和トリム、又はフィーチャ非表示)が挙げられる。当該機能は、一方向アーク103が指定するノード101aの幾何学オブジェクト101bを入力として受け取る。一方向アーク103が指定する起点であるノード102aの幾何学オブジェクト102bは、法線方向(この例では幾何学オブジェクト101bの法線方向)に幾何学オブジェクト101bを押し出した結果である。同様に、ノード「3」の幾何学オブジェクトは、ノード「2」の幾何学オブジェクトの四辺をフィレット操作した結果である。ノード「5」の幾何学オブジェクトは、輪郭「4」の法線方向にノード「4」の輪郭を押し出した結果である。一方向アーク104及び105は、投影機能である同じ機能に関連付けられている。投影機能は、指定されたノードのうちの1つのノードによって表される幾何学オブジェクトを、指定されたノードのうち別の1つのノードによって表される幾何学オブジェクトに投影する。この例では、ノード「7」の幾何学オブジェクトは、ノード「6」の輪郭をノード「3」の幾何学オブジェクトに投影した結果である。同様に、ノード「8」の幾何学オブジェクトは、ノード「6」の輪郭をノード「5」の幾何学オブジェクトに投影した結果である。ノード「9」の幾何学オブジェクトは、ノード「7」の輪郭とノード「8」の輪郭を用いたスイープ操作の結果である。スイープ操作は、2つの輪郭間に3Dオブジェクトを作成する機能である。
【0075】
図2は、サブ部品を交換する従来技術の方法の一例を示しており、当該方法では、根底にある手続き型グラフを手動で操作するステップによってサブ部品を交換する。交換は、サブ部品110を別のサブ部品115と交換するステップである。従来技術の方法は、製品を表す3Dモデル化オブジェクトに別のサブ部品115を追加するステップS01を含む。従来技術の方法は、サブ部品110の投影操作を編集するステップS02を含み、それにより、サブ部品110に対応するノードを指定している一方向アークをその根底にある手続き型グラフで編集する。編集するステップS02は、根底にある手続き型グラフにおいてサブ部品110への指定を削除し、根底にある手続き型グラフにおいて追加された別のサブ部品115への新しい指定を追加するステップを含む。従来技術の方法は、サブ部品110を削除するステップS03を含み、それにより、別のサブ部品115を有する3Dモデル化オブジェクトを取得する。
【0076】
図3は、図1の手続き型グラフを実行した結果得られる3Dモデル化オブジェクトの一例を示す。手続き型グラフで表される製品は、当該製品の製造中に組み立てられる3つのサブ部品(「Part.1」、「Part.2」、及び「Part.3」)を含む。各サブ部品は、手続き型グラフのそれぞれの一部分に関連付けられている。サブ部品201aは手続き型グラフの一部分201bに関連付けられている(そして、サブ部品202aは一部分202b、サブ部品203aは一部分203bに関連付けられている)。手続き型グラフを実行すると、製品を表す3Dモデル化オブジェクトが作成される。構築された3Dモデル化オブジェクトは、製品のサブ部品をそれぞれ表す3つのサブオブジェクト201a、202a、及び203aを含む。手続き型グラフの2つの一部分(例えば、202bと203bの間)の一方向アークに関連付けられた機能は、2つの一部分の各部分に関連付けられたサブ部品の組み立てを表す。手続き型グラフの実行は、一方向アークの方向に従ってグラフの機能を連続的に実行するステップ(グラフ探索とも呼ばれる)を含む。
【0077】
図4は、図1の製品の設計代替品の一例を示す。当該製品は、サブ部品「Part.2」が設計代替品「Part.4」に交換されたものである。したがって、製品は図1図3の間で同じであるが、設計代替品が存在する。図3の設計代替品「Part.4」は、図1の「Part.2」と同じ役割を果たす。手続き型グラフでは、サブ部品「Part.2」を設計代替品「Part.4」に交換するステップは、ノード「8」とサブ部品「Part.2」のノード「5」間の一方向アークを削除し、ノード「8」と「Part.4」のノード「11」間に新しい一方向アークを追加するステップを含む。
【0078】
図5及び6は、セマンティックノードの2つの例を示す。図5は、「ルーフ(ROOF)」と呼ばれる第1のセマンティックノードを示す。第1のセマンティックノードは、第1のセマンティックノードの名前「ROOF」及びセマンティックパブリケーション301を含むセマンティック記述を含む。セマンティックパブリケーション301は、別のセマンティックノードのセマンティック参照によって指定されるように、識別子「BOTTOM」を含む。図6は、「ピラー(PILLAR)」と呼ばれる第2のセマンティックノードを示す。第2のセマンティックノードは、第2のセマンティックノードの名前「PILLAR」及び2つのセマンティック参照302及び303を含む。セマンティック参照302は、別のセマンティックノードのセマンティックパブリケーションを指定するよう、パス「ROOF/BOTTOM」を含む。パス「ROOF/BOTTOM」は、それぞれのセマンティックノードの名前(「ROOF」)とそれぞれのセマンティックパブリケーションの識別子(「BOTTOM」)との連結である。したがって、セマンティック参照302は、「ROOF」と呼ばれるセマンティックノードに含まれる識別子「BOTTOM」を含むセマンティックパブリケーション(例えば、図5の第1セマンティックノードのセマンティックパブリケーション301など)を指定し得る。セマンティック参照303は、パス「ROCKER/TOP」は、それぞれのセマンティックノードの名前(「ROCKER」)とそれぞれのセマンティックパブリケーションの識別子(「TOP」)との連結である。したがって、セマンティック参照303は、「ROCKER」と呼ばれるセマンティックノードに含まれる識別子「TOP」を含むセマンティックパブリケーションを指定し得る。
【0079】
図7は、セマンティックパブリケーション又は参照の指定の例を示す。図7は、「ROCKER」と呼ばれる第1のセマンティックノード304を示す。第1のセマンティックノードのセマンティック記述は、識別子として「TOP」を有する単一のパブリケーションを含む。第1のセマンティックノードは、手続き型グラフ305を含む。パブリケーション「TOP」は、手続き型グラフ305のノード「5」を指定する。図7はさらに、図6の「PILLAR」と呼ばれる第2のセマンティックノード306を示す。セマンティック参照302は手続き型グラフ307のノード「7」によって指定され、セマンティック参照303はノード「8」によって指定される。図7は、第3のセマンティックノードも示す。第3のセマンティックノードは、第1のセマンティックノードと同じセマンティック記述を含むが、別のセマンティックグラフ309を含む。パブリケーション「TOP」は、手続き型グラフ309のノード「11」を指定する。
【0080】
図8は、図1の製品のセマンティック表現の一例を示す。当該製品は、「ROOF」と呼ばれる第1のサブ部品310a、「PILLAR」と呼ばれる第2のサブ部品311a、及び「ROCKER」と呼ばれる第3のサブ部品312aを含む。セマンティック表現は、サブ部品ごとに、それぞれのセマンティックノード(「ROOF」のノード310b、「PILLAR」のノード311b、「ROCKER」のノード312b)を含む。「PILLAR」のセマンティック参照「TOP」は、「ROOF」のセマンティックパブリケーション「BOTTOM」を指定し、「PILLAR」のセマンティック参照「BOTTOM」は、「ROCKER」のセマンティックパブリケーション「TOP」を指定する。当該セマンティック表現は人間の言語に近く、コンポーネントがどのように接続されるかの理解が容易になる。
【0081】
図9は、製品のサブ部品を交換する例を示す。この例では、本方法はセマンティックノード321に関連付けられたサブ部品「ROCKER」を交換する。製品のセマンティック表現では、ノード「ROCKER」321は、ノード「PILLAR」のセマンティック参照「BOTTOM」によって指定される(320)セマンティックパブリケーション「TOP」を含む。本方法は、ノード321のセマンティック参照「TOP」への指定320を削除し、ノード323のセマンティック参照「TOP」に新しい指定322を追加するステップを含む。
【0082】
図10は、ホワイトボディのコンポーネントと、これらのコンポーネントがどのように互いに組み立てられて最終的に全体のホワイトボディを形成するかを示すツリー構造を示す。図10の通り、ホワイトボディは、自動車のそれぞれの部品(又は部品の各組み立て)をそれぞれ表すコンポーネント及びコンポーネントのコンポーネントを含む。ホワイトボディは、HATコンポーネント、FRONTコンポーネント、PLATFORMコンポーネントを含む。HATコンポーネントは、ROOFコンポーネント及びSIDEコンポーネントを含む。ROOFコンポーネントは、ROOF PANELコンポーネント、REAR HEADERコンポーネント、及びFRONT HEADERコンポーネントを含む。SIDEコンポーネントは、PILLARコンポーネント、B-PILLARコンポーネント、C-PILLARコンポーネント、ROOFコンポーネント、及びROCKERコンポーネントを含む。PLATFORMコンポーネントは、FLOOR-FRONTコンポーネントとFLOOR-REARコンポーネントを含む。FLOOR-FRONTコンポーネントは、RAILコンポーネント、PANELコンポーネント、SEAT CROSSMEMBERコンポーネント、及びTUNNELコンポーネントを含む。
【0083】
図11は、図10のホワイトボディのB-PILLARコンポーネントの一例を示す。B-PILLARコンポーネント330は、ROOFコンポーネント331及びROCKERコンポーネント332と機械的に組み立てられる。図12は、図11のB-PILLARコンポーネントのセマンティック表現の一例を示す。セマンティック表現は、ROOFコンポーネント331を表す第1のセマンティックノード、B-PILLARコンポーネント330を表す第2のセマンティックノード、及びROCKERコンポーネント332を表す第3のセマンティックノードを含む。第2のセマンティックノードは、8つのセマンティック参照を含み、そのうち4つのセマンティック参照はROOFコンポーネントのそれぞれのセマンティックパブリケーションを指定し、他の4つのセマンティック参照はROCKERのそれぞれのセマンティックパブリケーションを指定する。
【0084】
図13は、図10のホワイトボディのFLOORコンポーネントの交換例を示す。FLOORコンポーネントは、2つの代替品341と342を含む。本方法は、第1の代替品341を含む自動車340を入力として受け取る。本方法は、第1の代替品341を第2の代替品342に交換する。次に、本方法は、第2の代替品341を含む自動車343を出力する。
【0085】
図14は、セマンティック構成物の一例を示す。セマンティック構成物は、第1のセマンティックノード「HEAD」402及び第2のセマンティックノード「BASE」403を含む。セマンティックノード「BASE」のセマンティック参照「BOTTOM」は、当該セマンティック参照の複製を含むセマンティック構成物に委譲される。当該セマンティック参照「BOTTOM」のパス「./BOTTOM」は、当該セマンティック構成物へのパス「./」と、当該セマンティック参照「BOTTOM」が指定し得るセマンティックパブリケーションの名前と識別子を含む当該セマンティック構成物のセマンティック参照「BOTTOM」の識別子との連結である。セマンティック参照「BOTTOM」によって指定され得るセマンティックパブリケーションは、「ROCKER」と呼ばれるセマンティックノードに含まれ、識別子「TOP」を有する。当該セマンティック参照は、当該セマンティック構成物に委譲される。セマンティック構成物は人間の言語に近く、コンポーネントがどのように接続されるかの理解が容易になる。
【0086】
図15は、2つのサブ部品を有する図13のセマンティック構成物の組み立てを示す。組み立ては、セマンティックノード「BASE」のセマンティック参照「BOTTOM」を、「ROCKER」のセマンティックパブリケーション「TOP」に指定するステップを含む。前述のように、当該セマンティック参照「BOTTOM」はセマンティック構成物「PILLAR」に委譲される。組み立てはさらに、セマンティックノード「HEAD」のセマンティック参照「TOP」を「ROOF」のセマンティックパブリケーション「BOTTOM」に指定するステップを含む。セマンティックノード「HEAD」のセマンティック参照「TOP」も上記セマンティック構成物に委譲される。
【0087】
図16は、図15の組み立てを含むセマンティック構成物を示す。図14で説明したように組み立てた後、本方法は、セマンティックノード「ROOF」411、セマンティック構成物「PILLAR」412のセマンティックノード、及びセマンティックノード「ROCKER」413を含むセマンティック構成物「SIDE」410を追加するステップを含む。本方法は、サブ部品「PILLAR」412を別のサブ部品「PILLAR」412に交換するステップをさらに含んでよく、又は、「SIDE」410と呼ばれるセマンティック構成物を有するセマンティック表現を含む自動車に、セマンティック構成物「SIDE」410を追加する(又は自動車のサブ部品「SIDE」410をコンポーネント「SIDE410」の代替品と交換する)ステップをさらに含んでよい。
【0088】
図17は、システムがCADシステムであるシステムのGUIの例を示す。
【0089】
GUI2100は、標準的なメニューバー2110、2120並びに下部及び側面ツールバー2140、2150を有する、典型的なCADのようなインターフェースであってよい。そのようなメニュー及びツールバーは、ユーザーが選択可能なアイコンのセットを含み、各アイコンは、当技術分野で知られている1つ以上の動作又は機能に関連付けられている。これらアイコンの一部は、GUI2100に表示される3Dのモデル化オブジェクト2000の編集や作業に適したソフトウェアツールに関連付けられている。ソフトウェアツールは、ワークベンチにグループ化されてもよい。各ワークベンチは、サブセットのソフトウェアツールで構成されている。特に、ワークベンチのうち、1つはモデル化製品2000のジオメトリー特徴を編集するのに適した編集ワークベンチである。操作中、設計者は、例えば、オブジェクト2000の一部を事前に選択し、適切なアイコンを選択して、次に操作(例えば、寸法、色などを変更する)を開始してもよく、又は、ジオメトリー的な制約を編集してもよい。例えば、一般的なCAD操作は、画面に表示される3Dのモデル化オブジェクトの押し抜きや折り込みのモデリングである。GUIは、例えば、表示された製品2000に関連するデータ2500を表示してもよい。図の例では、「機能ツリー」として表示されたデータ2500とその3D表現2000は、ブレーキキャリパーとディスクを含むブレーキ組み立てに関連している。GUIは、例えば、オブジェクトの3Dの方向付けを容易にする、編集された製品の操作のシミュレーションを始動する、又は表示された製品2000の色々な属性をレンダリングするための様々な種類のグラフィックツール2130、2070、2080をさらに表示していてもよい。カーソル2060は、ユーザーがグラフィックツールとインタラクションできるようハプティックデバイスによって制御されてもよい。
【0090】
図18は、システムの一例を示しており、ここで、システムは、クライアントコンピュータシステムであり、例えば、ユーザーのワークステーションである
【0091】
この例のクライアントコンピュータは、内部通信BUS1000に接続された中央処理装置(CPU)1010と、同じくBUSに接続されたランダムアクセスメモリ(RAM)1070とを備える。クライアントコンピュータはさらに、BUSに接続されたビデオランダムアクセスメモリ1100と関連するグラフィックプロセッシングユニット(GPU)1110を備えている。ビデオRAM1100は、当技術分野ではフレームバッファとしても知られている。大容量記憶装置コントローラ1020は、ハードドライブ1030などの大容量記憶装置へのアクセスを管理する。コンピュータプログラムの命令及びデータを有形に具体化するのに適した大容量記憶装置にはあらゆる形態の不揮発性メモリが含まれ、例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス;内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気ディスク;及び光磁気ディスクが挙げられる。前述したものはいずれも、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)によって補完されるか、又はその中に組み込まれてもよい。ネットワークアダプタ1050は、ネットワーク1060へのアクセスを管理する。クライアントコンピュータはまた、カーソル制御デバイス、キーボードなどのようなハプティックデバイス1090を含んでもよい。カーソル制御デバイスは、ユーザーがディスプレイ1080上の任意の所望の位置にカーソルを選択的に配置できるよう、クライアントコンピュータで使用される。さらに、カーソル制御デバイスにより、ユーザーはさまざまなコマンドを選択し、制御信号を入力するステップが可能となる。カーソル制御デバイスは、システムに制御信号を入力するための複数の信号生成装置を含む。通常、カーソル制御デバイスはマウスであってもよく、マウスのボタンは信号を生成するために使用される。代替的又は追加的に、クライアントコンピュータシステムは、感圧パッド、及び/又は感圧スクリーンを含んでもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2023-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
図4は、図1の製品の設計代替品の一例を示す。当該製品は、サブ部品「Part.2」が設計代替品「Part.4」に交換されたものである。したがって、製品は図1図4の間で同じであるが、設計代替品が存在する。図4の設計代替品「Part.4」は、図1の「Part.2」と同じ役割を果たす。手続き型グラフでは、サブ部品「Part.2」を設計代替品「Part.4」に交換するステップは、ノード「8」とサブ部品「Part.2」のノード「5」間の一方向アークを削除し、ノード「8」と「Part.4」のノード「11」間に新しい一方向アークを追加するステップを含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
図10は、ホワイトボディのコンポーネントと、これらのコンポーネントがどのように互いに組み立てられて最終的に全体のホワイトボディを形成するかを示すツリー構造を示す。図10の通り、ホワイトボディは、自動車のそれぞれの部品(又は部品の各組み立て)をそれぞれ表すコンポーネント及びコンポーネントのコンポーネントを含む。ホワイトボディは、HATコンポーネント、FRONTコンポーネント、PLATFORMコンポーネントを含む。HATコンポーネントは、ROOFコンポーネント及びSIDEコンポーネントを含む。ROOFコンポーネントは、ROOF PANELコンポーネント、REAR HEADERコンポーネント、及びFRONT HEADERコンポーネントを含む。SIDEコンポーネントは、A-PILLARコンポーネント、B-PILLARコンポーネント、C-PILLARコンポーネント、ROOFコンポーネント、及びROCKERコンポーネントを含む。PLATFORMコンポーネントは、FLOOR-FRONTコンポーネントとFLOOR-REARコンポーネントを含む。FLOOR-FRONTコンポーネントは、RAILコンポーネント、PANELコンポーネント、SEAT CROSSMEMBERコンポーネント、及びTUNNELコンポーネントを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
【外国語明細書】