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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010493
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】綴じ具
(51)【国際特許分類】
   B42F 9/00 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
B42F9/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021133016
(22)【出願日】2021-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】592015248
【氏名又は名称】安藤 淑一
(71)【出願人】
【識別番号】504066427
【氏名又は名称】株式会社サニー
(72)【発明者】
【氏名】安藤 淑一
(72)【発明者】
【氏名】西川 雅章
【テーマコード(参考)】
2C017
【Fターム(参考)】
2C017TA06
(57)【要約】
【課題】綺麗に整列した状態で複数個連結できる綴じ具の提供。
【解決手段】シート状の被綴物を挟持可能である長尺な挟持部2と、前記挟持部2の長手方向における少なくとも一方の端部に連設され、且つ他の綴じ具1に連結可能な連結部3と、を備え、前記挟持部2は、前記被綴物を挟持すべく開閉可能に構成される一対の挟持片21を有し、前記連結部3は、前記別の綴じ具1との連結部分となる連結手段32が設けられる連結片31を有し、前記連結片31と前記挟持片21との間には切欠部4が形成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の被綴物を挟持可能である長尺な挟持部と、
前記挟持部の長手方向における少なくとも一方の端部に連設され、且つ他の綴じ具と連結可能な連結部と、を備え、
前記挟持部は、前記被綴物を挟持すべく開閉可能に構成される一対の挟持片を有し、
前記連結部は、前記他の綴じ具との連結部分となる連結手段が設けられる連結片を有し、
前記連結片と前記挟持片との間には切欠部が形成されていることを特徴とする、
綴じ具。
【請求項2】
前記切欠部は、溝状である、
請求項1に記載の綴じ具
【請求項3】
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一方の前記連結片と一方の前記挟持片との間、及び他方の前記連結片と他方の前記挟持片との間のそれぞれに前記切欠部が形成される、
請求項1又は請求項2に記載の綴じ具。
【請求項4】
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一対の前記連結片のうちの一方の連結片には、前記連結手段として雄型のスナップボタン又は雄型のスナップボタンの一方が設けられ、
一対の前記連結片のうちの他方の連結片には、前記連結手段として雄型のスナップボタン又は雄型のスナップボタンの他方が設けられ、
前記雄型のスナップボタンと前記雌型のスナップボタンとは、着脱自在に嵌合可能である、
請求項1又は請求項2に記載の綴じ具。
【請求項5】
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一対の前記連結片のうちの一方の連結片には、前記連結手段として第一の磁性体が設けられ、
一対の前記連結片のうちの他方の連結片には、前記連結手段として第二の磁性体が設けられ、
前記第一の磁性体と前記第二の磁性体とは、着脱自在に吸着可能である、
請求項1又は請求項2に記載の綴じ具。
【請求項6】
前記挟持部の長手方向における両端部には、前記連結部が1つずつ連設される、
請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の綴じ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の被綴物を綴じる綴じ具に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の綴じ具には、別の綴じ具との連結機能を有するものがある。例えば、特許文献1に開示されている写真帳保持具体は、被綴物である写真を挟持する一対の縦長扁平上支持板体を備えている。
【0003】
一対の縦長扁平上支持板体は、対向配置された状態で開閉するように構成されており、一方の縦長扁平上支持板体の外面には凸条が形成され、他方の縦長扁平上支持板体の外面には凹条が形成されている。
【0004】
また、上記の写真帳保持具体は、自身の凸条又は凹条の一方を、別の写真帳保持具体の凸条又は凹条の他方に嵌合させることができるため、写真を綴じるだけでなく、複数個連結した状態で保管できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9-315032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、写真帳保持具体の一対の縦長扁平上支持板体は、写真を挟持している状態においては、互いに開いた状態(すなわち、互いに離れる方向に撓んだ状態)になるが、一対の縦長扁平上支持板体の開き具合は、綴じる写真の枚数等に応じて様々である。
【0007】
そのため、縦長扁平上支持板体の開き具合が異なる写真帳保持具体を複数個連結すると、連結された写真帳保持具体のそれぞれの向きがばらばらになり、綺麗に整列させることができない場合があった。
【0008】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、綺麗に整列した状態で複数個連結できる綴じ具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の綴じ具は、
シート状の被綴物を挟持可能である長尺な挟持部と、
前記挟持部の長手方向における少なくとも一方の端部に連設され、且つ他の綴じ具と連結可能な連結部と、を備え、
前記挟持部は、前記被綴物を挟持すべく開閉可能に構成される一対の挟持片を有し、
前記連結部は、前記他の綴じ具との連結部分となる連結手段が設けられる連結片を有し、
前記連結片と前記挟持片との間には切欠部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
上記構成の綴じ具では、挟持する被綴物の枚数等によって一対の挟持片の開き具合が変わるが、別の綴じ具との連結手段が設けられる連結片と挟持片との間には切欠部が形成されているため、一対の挟持片の開き具合に関わらず所定の形状を保ち易くなっている。
【0011】
そのため、上記構成の綴じ具は、複数個連結した際に、それぞれの向きがばらつくことを抑えることができる。
【0012】
また、本発明の綴じ具において、
前記切欠部は、溝状であってもよい。
【0013】
このようにすれば、シンプルな構造によって連結する綴じ具同士の向きのばらつきを抑えることができる。
【0014】
さらに、本発明の綴じ具において、
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一方の前記連結片と一方の前記挟持片との間、及び他方の前記連結片と他方の前記挟持片との間のそれぞれに前記切欠部が形成されるようにしてもよい。
【0015】
この場合においても、シンプルな構造によって連結する綴じ具同士の向きのばらつきを抑えることができる。
【0016】
本発明の綴じ具において、
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一対の前記連結片のうちの一方の連結片には、前記連結手段として雄型のスナップボタン又は雄型のスナップボタンの一方が設けられ、
一対の前記連結片のうちの他方の連結片には、前記連結手段として雄型のスナップボタン又は雄型のスナップボタンの他方が設けられ、
前記雄型のスナップボタンと前記雌型のスナップボタンとは、着脱自在に嵌合可能であるようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、雄型のスナップボタンと雌型のスナップボタンとの嵌合により別々の綴じ具が連結されるため、連結した綴じ具が不用意に分離してしまうことを抑えることができる。
【0018】
また、本発明の綴じ具において、
前記連結部は、対向配置される一対の前記連結片を有し、
一対の前記連結片のうちの一方の連結片には、前記連結手段として第一の磁性体が設けられ、
一対の前記連結片のうちの他方の連結片には、前記連結手段として第二の磁性体が設けられ、
前記第一の磁性体と前記第二の磁性体とは、着脱自在に吸着可能であってもよい。
【0019】
このようにすれば、第一の磁性体と第二の磁性体の吸着により別々の綴じ具が連結されるため、連結している綴じ具を分離させ易くなる。
【0020】
さらに、本発明の綴じ具は、
前記挟持部の長手方向における両端部には、前記連結部が1つずつ連設されるようにしてもよい。
【0021】
このようにすれば、綴じ具の両端同士を連結できるため、連結している綴じ具の長手方向を同じ向きに揃えた状態が確実に維持されるようになる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明の綴じ具は、綺麗に整列した状態で複数個連結できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る綴じ具の斜視図である。
図2図2は、同実施形態に係る綴じ具の平面図である。
図3図3は、同実施形態に係る綴じ具の端部の拡大斜視図である。
図4図4は、同実施形態に係る綴じ具の端部の拡大正面図である。
図5図5は、同実施形態に係る綴じ具の端部の拡大平面図である。
図6図6は、同実施形態に係る綴じ具の端部の拡大底面図である。
図7図7は、同実施形態に係る綴じ具の使用状態の説明図であり、被綴物を一対の挟持片の間に挿し込んでいる状態の説明図である。
図8図8は、同実施形態に係る綴じ具の断面図であり、被綴物を一対の挟持片で挟持する前の状態の断面図である。
図9図9は、同実施形態に係る綴じ具の断面図であり、被綴物を一対の挟持片で挟持している状態の断面図である。
図10図10は、同実施形態に係る綴じ具の使用状態の説明図であり、連結前の綴じ具を正面側から見た図である。
図11図11は、同実施形態に係る綴じ具の使用状態の説明図であり、連結後の綴じ具を正面側から見た図である。
図12図12は、本発明の別の実施形態に係る綴じ具の平面図である。
図13図13は、本発明のさらに別の実施形態に係る綴じ具の平面図である。
図14図14は、本発明のさらに別の実施形態に係る綴じ具の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態にかかる綴じ具について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0025】
本実施形態の綴じ具は、シート状の被綴物を綴じるように構成されたものである。被綴物とは、例えば、枚葉紙や、カバー、仕切、ポケット付きのシート等のことである。
【0026】
図1に示すように、綴じ具1は、被綴物を挟持可能である長尺な挟持部2と、挟持部2の長手方向における少なくとも一方の端部に連設され、且つ他の綴じ具1との連結部分となる連結部3と、を備えている。
【0027】
挟持部2は、長尺な挟持側背部20(図2参照)と、図3図4に示すように、挟持側背部20から延出し且つ互いに対向する一対の挟持片21と、を有する。
【0028】
一対の挟持片21は、長尺であり、弾性を有している。一対の挟持片21は、基端から先端に向かうにつれて互いの間の間隔が徐々に狭まり、且つ被綴物を挟持していない状態においては互いの先端部が当接するように形成されている(図8参照)。
【0029】
一対の挟持片21は、互いの先端部が離れるように撓むと(互いの先端部が開いた状態になると)弾性力が生じるため、この弾性力によって互いの間に挿し込まれた被綴物を挟持できるようになっている。
【0030】
連結部3は、挟持側背部20の長手方向における端部に延設される連結側背部30(図2参照)と、連結側背部30から延出し且つ互いに対向する一対の連結片31、を有する。
【0031】
連結側背部30が挟持側背部20から延出する方向は、挟持側背部20の長手方向と同じ方向である。
【0032】
連結片31は、挟持片21よりも剛性が高く、変形しにくくなっている。連結片31には、対向する連結片31に向けて配置される内面と、対向する連結片31側とは反対側に向けて配置される外面とが含まれており、一対の挟持部2のそれぞれの外面は、互いに平行である。
【0033】
そして、連結片31の外面には、別の綴じ具1との連結手段32が設けられている。一方の連結片31に設けられた連結手段32と、他方の連結片31に設けられた連結手段32とは、例えば、着脱自在に嵌合可能であればよいが、本実施形態では、一方の連結片31の外面には連結手段32として雌型のスナップボタンが設けられており(図5参照)、他方の連結片31の外面には連結手段32として雄型のスナップボタンが設けられている(図6参照)。このように、一方の連結片31に設けられた連結手段32と、他方の連結片31に設けられた連結手段32とは、互いに嵌合することによって連結されるようになっている。
【0034】
綴じ具1は、他の綴じ具1と連結する方向を連結方向とすると、連結方向における一面側には一方の挟持片21及び一方の連結片31が配置され、連結方向における他面側には他方の挟持片21及び他方の連結片31が配置されている。
【0035】
そして、連結された状態で隣り合う2つの綴じ具1は、一方の綴じ具1の他面側と他方の綴じ具1の一面側とが対向した状態になり、さらに、一方の綴じ具1の各連結片31の外面と、他方の綴じ具1の各連結片31の外面は、全て平行になる。そのため、連結された2つの綴じ具1の向きが揃うようになっている。
【0036】
なお、一対の連結片31の間の間隔は、最も開いた状態での一対の挟持片21の間の間隔よりも大きくなっていることが好ましい。このようにすれば、一対の挟持片21で許容される最大枚数の被綴物を挟持した状態であっても、被綴物が連結片31に接触することが防止されるため、連結片31が変形しにくくなる。
【0037】
また、一方の連結片31の外面から他方の連結片31の外面までの寸法(連結片31の幅寸法)が一方の挟持片21の外面から他方の挟持片21の外面までの寸法(挟持片21の幅寸法)以上になっていればよい。
【0038】
連結片31と挟持片21とは長手方向(挟持部2の長手方向)において横並びに配置されているが、連結片31と挟持片21との間には切欠部4が形成されている。本実施形態の切欠部4は、溝状であり、連結片31及び挟持片21の基端から先端に亘って延びるように形成されている。
【0039】
本実施形態に係る綴じ具1の構成は、以上の通りである。続いて、綴じ具1の使用方法を説明する。
【0040】
まず、綴じ具1による被綴物の閉じ方について説明する。なお、本実施形態では、被綴物Sとして、複数の枚葉紙S1と、2つ折りにされた状態で複数の枚葉紙S1が内部に配置されているカバーS2を綴じることを一例に挙げて以下の説明を行うこととする(図9参照)。
【0041】
綴じ具1で被綴物Sを綴じるには、図7に示すように、被綴物Sを長手方向における外側から一対の連結片31の間に通し、さらに、一対の挟持部2の間に挿し込む。一対の挟持部2は、被綴物Sを挟持していない状態においては互いの先端部が当接した状態になっているが(図8参照)、被綴物Sを挟持した状態になるとそれぞれの先端部が互いに離れる方向に撓んだ状態になる(図9参照)。
【0042】
一対の挟持片21で被綴物Sを挟持する際、一対の挟持片21は被綴物Sの厚みの分だけ先端部が互いに離れるように撓むが、一方の挟持片21と一方の連結片31の間、他方の挟持片21と他方の連結片31の間には切欠部4が形成されているため、連結片31が挟持片21につられて動かないようになっている。また、各連結片31の内面に被綴物Sが接触することもないため、一対の連結片31が被綴物Sによって押し広げられることもない。
【0043】
このようにして、綴じ具1は、連結片31の形状を所定の形状に保ったまま、被綴物Sを一対の挟持片21によって挟持することができる。
【0044】
続いて、複数の綴じ具1の連結方法について説明する。なお、本実施形態では、2つの綴じ具1を連結する場合を一例に挙げて説明を行うが、連結する綴じ具1の数は2つに限定されない。
【0045】
綴じ具1を連結するには、図10に示すように、一方の綴じ具1の他面側に他方の綴じ具1の一面側を向かい合わせにした状態で、図11に示すように、一方の綴じ具1の連結手段32と他方の綴じ具1の連結手段32とを連結する。本実施形態では、一方の綴じ具1の雌型のスナップボタンと、他方の綴じ具1の雄型のスナップボタンとを嵌合させる。
【0046】
一方の綴じ具1も他方の綴じ具1も被綴物Sを綴じた状態であるが、連結された一対の連結部3のそれぞれにおいては、各連結片31の外面が平行な状態が保たれているため、一方の綴じ具1の向きと他方の綴じ具1の向きは同じ方向に揃った状態になっている。
【0047】
以上のように、本実施形態に係る綴じ具1は、挟持する被綴物Sの枚数等によって一対の挟持片21の開き具合が変わるが、別の綴じ具1との連結手段32が設けられる連結片31と挟持片21の間には切欠部4が形成されているため、一対の挟持片21の開き具合に関わらず所定の形状を保つことができるようになっている。そのため、被綴物Sを綴じた状態の綴じ具1同士を連結する場合であっても、それぞれの綴じ具1の向きを決まった方向に揃えることができる。
【0048】
なお、一対の挟持片21は、被綴物Sを挟持していない状態において傾斜した姿勢になっているが、各連結部3における一対の連結片31は互いに平行な状態であるため、被綴物Sを綴じていない状態の綴じ具1を複数連結した場合においても、それぞれの綴じ具1の向きを決まった方向に揃えることができる。
【0049】
このように、本実施形態の綴じ具1は、別の綴じ具1と連結した際に、互いの向きがばらつくことを抑えることができ、これにより、綺麗に整列した状態で複数個連結できるという優れた効果を奏し得る。
【0050】
さらに、一方の挟持片21と一方の連結片31、他方の挟持片21と他方の連結片31との間に形成されている切欠部4は溝状に形成されているため、綺麗に整列した状態で複数個連結できるという機能がシンプルな構造によって実現されている。
【0051】
また、本実施形態の綴じ具1では、挟持部2の長手方向における両端部のそれぞれに連結部3が1つずつ連設されているため、綴じ具1の両端部同士を連結することができ、これにより、連結している綴じ具1の長手方向を同じ向きに揃えた状態が確実に維持されるようになっている。
【0052】
さらに、本実施形態の連結部3においては、一方の連結片31には連結手段32として雄型のスナップボタンが設けられ、他方の連結片31には連結手段32として雌型のスナップボタンが設けられているため、雄型のスナップボタンと雌型のスナップボタンとの嵌合により綴じ具1同士を連結でき、これにより、連結している綴じ具1が不用意に分離してしまうことを抑えることができるようになっている。
【0053】
なお、本発明に係る綴じ具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0054】
上記実施系形態において、切欠部4は、溝状であり且つ全長に亘って溝幅が一定又は略一定となるように形成されていたが、この構成に限定されない。縁切り部4は、例えば、図12に示すように、基端側の幅よりも先端側の幅が広くなるように形成されていてもよい。
【0055】
また、上記実施系形態では、切欠部4が溝状に形成されていたが、例えば、線状に形成されていてもよい(すなわち、切込線で構成されていてもよい)。
【0056】
さらに、上記実施形態において、切欠部4は連結片31及び挟持片21の基端から先端に亘って延びるように形成されていたが、例えば、切欠部4は連結片31及び挟持片21の基端と先端の間の途中位置から先端に亘って延びるように形成されていてもよい。但し、切欠部4は連結片31及び挟持片21の基端から先端に亘って延びるように形成されている方が連結片31の形状は保ち易くなる。
【0057】
上記実施形態において、綴じ具1は、挟持部2の長手方向における両端部に連結部3が連設されていたが、この構成に限定されない。綴じ具1は、例えば、挟持部2の一端部又は他端部のみに連結部3が連設されていてもよい。
【0058】
また、綴じ具1は、図13に示すように、2つの挟持部2の一方の端部と他方の端部とを1つの連結部3によって接続した構成とすることも可能である。なお、図13に示す綴じ具1は、綴じ具1の長手方向における両端部にも連結部3が形成されているが、例えば、長手方向における両端部のうちの一方のみに連結部3が設けられていてもよいし、綴じ具1の長手方向における両端部には連結部3を設けずに、2つの挟持部2を接続する連結部3のみを備える構成であってもよい。
【0059】
このように、綴じ具1は、1つの挟持部2に対して該挟持部2の少なくとも一端部に連結部3が連設される構成となっていればよい。なお、綴じ具1は、複数の連結部3が、長手方向(挟持部2の長手方向)において離れた場所に設けられる構成になっていれば、複数個の綴じ具1を連結した際に、それぞれの綴じ具1の長手方向を同じ向きに揃えた状態を確実に維持できるようになる。
【0060】
上記実施形態において、連結部3は、一方の連結片31の連結手段32と他方の連結片31の連結手段32との嵌合により綴じ具1同士を連結するように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、連結部3は、一方の連結片31の連結手段32と他方の連結片31の連結手段32との磁力による吸着で綴じ具1同士を連結するように構成されていてもよい。
【0061】
このようにする場合、連結部3は、一対の連結片31のうちの一方の連結片31には、連結手段32として第一の磁性体が設けられ、一対の連結片31のうちの他方の連結片31には、連結手段32として第二の磁性体が設けられ、第一の磁性体と第二の磁性体とは、着脱自在に吸着可能となるように構成されていればよい。なお、連結手段32が第一の磁性体、第二の磁性体で構成されていれば、連結している綴じ具1を分離させ易くなる。
【0062】
なお、綴じ具1同士を着脱自在に連結することができれば、連結部3は、連結手段32がボタンスナップや、磁性体以外のもので構成されていてもよい。
【0063】
また、上記実施形態において、連結部3では、一対の連結片31のそれぞれに対して切欠部4が形成されていたが、この構成に限定されない。例えば、図14に示すように、一対の連結片31のうちの一方の連結片31に対してのみ切欠部4が形成されていてもよい。なお、このようにする場合、他方の連結片31は挟持片21と連続している。
【符号の説明】
【0064】
1…綴じ具、2…挟持部、3…連結部、4…切欠部、20…挟持側背部、21…挟持片、30…連結側背部、31…連結片、S…被綴物、S1…枚葉紙、S2…カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14