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  • 特開-ベッドサイドテーブル 図1
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  • 特開-ベッドサイドテーブル 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010495
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ベッドサイドテーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 23/00 20060101AFI20230113BHJP
   A47B 31/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
A47B23/00 Z
A47B31/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021133018
(22)【出願日】2021-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】520063222
【氏名又は名称】竹岡 健次
(72)【発明者】
【氏名】竹岡 健次
(72)【発明者】
【氏名】竹岡 規行
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053UC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】病院内及び介護施設内に設置されている医療用ベッドには,患者に必要な物品を置いておくロッカー様の収納棚や門型の可動式テーブルが設置されている。壁側においてある、ロッカー様の収納棚に物品を置くと,患者が寝ていたりベッドに座っていたりすると取ることが難しい状況があった。門型の可動式テーブルでは使用頻度が高いため飲食や施薬の際に邪魔になったり移動の際にベッド上や床面に転落して破損したり「どこに行ったか分からない」状況が発生することがあった。医療用サイドテーブルも存在するが,高さが医療用ベッドよりかなり高いものであり,患者が置いてあるものを確認することが難しいものであった。
【解決手段】本発明によるサイドテーブルは,病院内及び介護施設内に設置されている医療用ベッドの座面に合わせた高さとし,左右の側面部材を台形とすること及び車輪を側面部材の内側に設置することで安定度を向上させている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の高さを有する箱状部と,該箱状部の下部に取り付けられた車輪部から構成されたベッドサイドテーブル。
【請求項2】
前記箱状部は,前面部を傾斜状とすることを特徴とする請求項1記載のベッドサイドテーブル。
【請求項3】
前記箱状部は、前記前面部に設けた開口部に出し入れ自在の収納棚が備えられ、該収納棚には前記箱状部から引き出す際に抜け落ちるのを防ぐストッパー部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のベッドサイドテーブル。
【請求項4】
前記箱状部は、上面部が平板状となっているとともに、前面部材及び背面部材及び左右側面部材の上端よりも所定の長さだけ下方に位置していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のベッドサイドテーブル。
【請求項5】
前記箱状部は,背面部に移動のための取手部が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載のベッドサイドテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ベッドサイドテーブルの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在,例えば病院や介護施設に設置されている医療用ベッドの周辺には,荷物や着替えなどを収容するロッカー様の収納棚や照明設備,飲食などを行う門型の可動式テーブルは設置されているが,リモコンやスマートフォン、眼鏡、ティッシュペーパーケースを収納するサイドテーブルはスペースの確保などの都合により設置されていない。
【0003】
また.病院や介護施設に設置されている医療用ベッドの多くに設置されている門型の可動式テーブルには,テーブル面となる上面に滑り止め加工やストッパーとなる縁がないものが多い。
【0004】
加えて,先行技術文献にあるような病院用ベッドサイドテーブルはベッドの床板の高さより高く設計されており,実際にベッドに寝ていたり腰かけていたりする人にとって置いてあるものが確認しにくく,取りにくいものが多かった。
【先行技術文献】
【0005】
特開平10-201544
意願2019―25004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば病院に入院している時や介護施設に入所している時など療養中においては,生活のために必要な眼鏡やティッシュペーパーなどの物品を身の回りに置いておく必要がある。また,リモコンやスマートフォン,タブレットなどのコミュニケーションツールを手元に置き,情報収集やリラクゼーション,家族や病院・施設のスタッフとのコミュニケーションをとる必要がある。
【0007】
しかし,病室や介護施設の部屋にはロッカー様の収納棚があるが、多くは枕元の壁側に設置してあるものが多く、療養のためベッドに寝ていたり腰かけていたりする状態の患者にとって手が届かない場所となるため,眼鏡やティッシュペーパーなどの必要物品や,テレビのリモコンやスマートフォンなどのコミュニケーションツールを置いておくと不便であった。
【0008】
加えて,門型の可動式テーブルに眼鏡やティッシュペーパーなどの必要物品やリモコンやスマートフォンなどのコミュニケーションツールを置くと,スペースを取るため飲食や施薬の際に邪魔になったりほかの必要な物品が置きにくくなったりするうえ,可動式のため移動の際に布団の上や床面に転落して破損したり,いわゆる「行方不明」の原因となったりすることがあった。
【0009】
さらに,患者が手元に置いていきたいと考えこれらの物品をベッドの座面上に置いておくと,布団の間に入って場所がわからなくなったり床面に落ちたりすることもあった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は,例えば病院内及び介護施設内で使用されるベッドサイドテーブルであって,所定の高さを有する箱状部と,該箱状部の下部に取り付けられた車輪部から構成されている。
【0011】
また,前記箱状部は,前面部を傾斜状とすることを特徴とする。
【0012】
加えて,該箱状部には,前記前面部に設けた開口部に出し入れが自在で,引き抜きを防止するストッパーを有する引き出し式収納棚が設けられていることを特徴とする。
【0013】
また,前記箱状部は,平板状の上面部材が前面部材及び背面部材及び左右側面部材の上端よりも所定の長さだけ下方に設けられていることを特徴とする。
【0014】
また,前記箱状部は,背面部に移動のための取手部が取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるベッドサイドテーブルは,例えば病院内及び介護施設内で使用されるベッドの右側または左側に設置して使用する。この位置に置いた場合,箱状部の上面部材が病院内及び介護施設内に設置されるベッドの座面から一定の高さで手が届きやすい範囲となるよう設計されているため,部屋の枕元の壁側に設置されているロッカー様の収納棚に置いた時に比べて物品の取りやすさが改善される。
【0016】
また,本発明によるベッドサイドテーブルの箱状部は前面部を傾斜状としており,該前面部に設けた開口部に出し入れが自在である引き出し式収納棚を設けているため,収納した物品が取り出しやすくなっている。
【0017】
さらに,本発明によるベッドサイドテーブルに収納される引き出し式収納棚にはストッパーが設けられており,該開口部に設けた保持部材に設けた溝に対応することで,引き出し式収納棚を引き出した際にベッドサイドテーブルの開口部から抜け落ちることを防止できる。
【0018】
加えて,本発明によるベッドサイドテーブルの該箱状部の平板状の上面部材が前面部材及び背面部材及び左右側面部材の上端より下方に一定の距離で設けられているため,該前面部材及び該背面部材及び該左右側面部材の上部で該上面部材より上方に位置する部分がストッパーの役割を果たし,該上面部材上に置いた物品がベッドサイドテーブルから転落しにくくなる。
【0019】
また,本発明によるベッドサイドテーブルの該箱状部の下部に車輪部が設置されているため,ベッドサイドテーブルを移動することが可能となり,ベッドサイドでの作業の際にほかの場所へ退避させることが可能となる。
【0020】
加えて,該箱状部の背面部材に取手部が取り付けられているため,ベッドサイドテーブルを引き寄せたり離したりすることが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
図1】本発明の実施例として引き出し部を前方に引き出した状態を示す斜視図である。
図2】本発明のベッドサイドテーブルを病院及び介護施設用ベッドの横に配置した状態を示す参考図である。
図3】本発明のベッドサイドテーブルと引き出し式収納棚の形状を示すための横を向いた際の縦断面を表した参考図である。
図4】本発明のベッドサイドテーブルと引き出し式収納棚の構造を示すための正面を向いた際の縦断面を表した参考図である。
図5】本発明のベッドサイドテーブルに収納する引き出し式収納棚とそれに対応する保持部材における引き出し式収納棚を前方に引き出した状態を示す横断面を表した参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態について,図1及び図3に基づいて説明する。
【0022】
本発明による可動式のベッドサイドテーブルAは,サイドテーブルの本体となる箱状部1と,可動式とするための車輪部2で構成されている。
【0023】
本発明によるベッドサイドテーブルAの箱状部1は,左側面部材1d及び右側面部材1eが前面側に斜辺を有し,背面側に垂直を有する台形で構成されているため,前面部Xが傾斜状となる。
【0024】
本発明による箱状部1の前面部Xは,上部前面部材1bと下部前面部材1cとで構成されており,上部前面部材1bと下部前面部材1cの間に引き出し式収納棚保持部材1jを備えた開口部Zを設けた構造を有している。
【0025】
本発明による箱状部1は,前面部Xの上部前面部材1bと下部前面部材1cとの間に設けた開口部Zに,引き出し式収納棚1g・1h・1iが引き出し式収納棚保持部材1jを介して収納される構造を有している。
【0026】
本発明による引き出し式収納棚1gは,底板1gアの奥側で左右方向中央の位置にピン状のストッパー1gイを有し,引き出し式収納棚保持部材1jの奥側から中央付近までの距離で左右方向中央の位置に設けた溝1jアにストッパー1gイがはまることで,引き出し式収納棚1gがベッドサイドテーブルの開口部Zから抜け落ちることを防止する構造を有している。
この構造は他の引き出し式収納棚1h・1iにも同様に設けられる。
【0027】
本発明による箱状部1の上面部材1aは,上部前面部材1b及び左側面部材1d及び右側面部材1e及び背面部材1fのいずれの上端よりも所定の長さYだけ下方に設けられている。
【0028】
本発明による箱状部1の背面部材1fには,取手部材1kが設けられている。
【0029】
本発明による車輪部2は,該箱状部1の底面で左側面部材1d及び右側面部材1eの内側に設けられている。
【0030】
続いて,本発明の実施形態について,図1図2図3図4及び図5に基づいて説明する。
【0031】
本発明によるベッドサイドテーブルAは,図4に示す通り病院内及び介護施設内に設置されている医療用ベッドの座面の高さに合わせた構造を有するため,上面部材1aに物を置く際及び物を取る際にスムーズに行うことができる。
【0032】
また本発明によるベッドサイドテーブルAは,医療用ベッドの座面に合わせた高さになっているため,医療従事者による患者へのケアの際に邪魔になりにくい構造となっている。
【0033】
加えて,本発明によるベッドサイドテーブルAは,医療用ベッドの座面に合わせた高さに抑えられているため重心が低く,転倒しにくい構造となっている。
【0034】
また,本発明によるベッドサイドテーブルAには,前面部Xの上部前面部材1bと下部前面部材1cとの間に設けた開口部Zに引き出し式収納棚1g・1h・1iが設けられているため,図3に示す通りティッシュペーパーなどの必要物品を収納でき,引き出し式収納棚を開口部に収納することでコンパクトに収めることが可能となる。
【0035】
さらに,本発明による引き出し式収納棚1gの底板1gアの奥側で左右方向中央の位置には,引き抜きを防止するピン状のストッパー1gイが設けられており,これが引き出し式収納棚保持部材1jの奥側から中央付近までの左右方向中央の位置に設けられた溝1jアに収まることで,引き出し式収納棚1gがベッドサイドテーブルAの開口部Zから抜け落ちることを防止することが可能となる。
この構造は他の引き出し式収納棚1h・1iにも同様に設けられる。
【0036】
加えて,本発明による箱状部1の上面部材1aは,上部前面部材1b及び左側面部材1d及び右側面部材1e及び背面部材1fのいずれの上端よりも所定の長さYだけ下方に設けられているため,これらの部材の上部がストッパーの役割を果たし,上面部材1aの上に置いたテレビのリモコンやスマートフォンといった物品がベッドサイドテーブルAの上部から転落しにくくなる効果がある。
【0037】
また,本発明による箱状部1の背面部材1fには,取手部材1kが設けられているため,ベッドサイドテーブルAを移動する際に手軽に移動することが可能となる。加えて,取手部1kに紐などを取り付けることで患者自身が移動させることも可能となる。
【0038】
本発明による車輪部2は,該箱状部1の底面で左側面部材1d及び右側面部材1eの内側に設けられているため,移動もスムーズであり静穏性も高い。加えて,側面部材の内側に車輪があることで巻き込みや引っ掛かりを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
病院に入院している時や療養中,介護施設に入所している時には,患者にとって身体の可動範囲が限られるため,身の回りの近い場所に必要なものをおいておきたい願望がある。
本発明による病院内及び介護施設内で使用されるベッドサイドテーブルを病院内及び介護施設内に設置されている医療用ベッドに設置することにより,従来の収納棚や門型の可動式テーブルで発生していた「届かない」「物が落ちてどこにあるかわからなくなる」という現象がおこりにくくなり,より快適に入院・入所生活を送ることが可能となる。
これにより,患者本人や家族、医療従事者のストレスを和らげることにつながり,病院や介護施設の負担を少しでも軽くすることが可能となる。
【符号の説明】
【0040】
A :ベッドサイドテーブル
1 :箱状部
1a:上面部材
1g:引き出し式収納棚(1)
1k:取手部材
2 :車輪部
X :ベッドサイドテーブルの前面部
Z :ベッドサイドテーブルの前面部に設けた開口部
図1
図2
図3
図4
図5