(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023104969
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】マルチハーフトーンのイメージングおよび二重変調投影または二重変調レーザ投影
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20230721BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20230721BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20230721BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
G09G3/20 641E
G09G3/20 680C
G09G3/20 680E
G03B21/00 F
G03B21/14 Z
H04N5/74 H
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081604
(22)【出願日】2023-05-17
(62)【分割の表示】P 2021100777の分割
【原出願日】2014-04-14
(31)【優先権主張番号】61/820,680
(32)【優先日】2013-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/820,683
(32)【優先日】2013-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507236292
【氏名又は名称】ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】リチャーズ、マーティン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】シールズ、ジェローム
(57)【要約】
【課題】好適な二重変調投影システムを提供すること。
【解決手段】より小さいハーフトーンのタイルを二重変調投影システムの第1の変調器で実施する。この技術では、予備変調器で1フレームにつき複数のハーフトーンを使用し、これを主変調器で修正したビットシーケンスと同期させて、ハーフトーン変調器での所与のタイルサイズで得たレベル数を効果的に上げる。これによりタイルサイズが小さい場合に低い光レベルではコントラスト比が低い問題に対処し、投影画像内のハローアーチファクトを減らして3D投影および3D視野で使用できるより小さいPSFを使用できるようにする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重変調プロジェクタに入力画像を表示させるためにコントローラによって実行される方法であって、
前記二重変調プロジェクタは、
複数の予備変調器ハーフトーン画像を表示するために予備変調器の複数のタイルを照明する複数のレーザ光源と、
前記複数の予備変調器ハーフトーン画像で主変調器を照明する前記予備変調器と、
複数の主変調器画像を表示する主変調器と、を備え、
前記予備変調器の各タイルは、前記主変調器の画像領域に対応し、
前記方法は、
単一フレーム期間に表示される入力画像を受信すること、
前記単一フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割すること、
前記予備変調器の各タイルに対して、
前記入力画像の対応する部分に基づいて前記予備変調器ハーフトーン画像の一部分を生成することであって、前記単一フレーム期間の連続したサブフレーム期間にわたってオンされる複数の予備変調器画素の量を計算すること、を含む前記予備変調器ハーフトーン画像の一部分を生成すること、
前記入力画像の対応する部分に基づいて、各々のタイルに対応する前記主変調器画像の画像領域を生成することであって、前記主変調器画像の画像領域を生成することは、前記画像領域の各画素について、変調値を計算することを含み、前記変調値は、対応する変調値の上位有意ビット成分が、前記複数のサブフレーム期間の各々において前記変調値の上位有意成分を繰り返すことによって前記単一フレーム期間にわたって広がるように選択される、前記主変調器画像の画像領域を生成すること、
予備変調器制御信号を前記予備変調器に出力して、生成された前記予備変調器ハーフトーン画像を表示させ、主変調器制御信号を前記主変調器に出力して、生成された前記主変調器画像を対応する予備変調器ハーフトーン画像と同期して表示させること、を備え、
前記オンされる複数の予備変調器画素の量が減少するにつれて、生成される画像のダークレベルが、前記画像が生成される部屋の環境のダークレベルに近づく、方法。
【請求項2】
前記生成される画像の光レベルが予め設定された光レベル閾値未満である場合、前記複数の予備変調器画素の量が一定に維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
二重変調プロジェクタに入力画像を表示させるコントローラであって、
前記二重変調プロジェクタは、
複数の予備変調器ハーフトーン画像を表示するために予備変調器の複数のタイルを照明する複数のレーザ光源と、
前記複数の予備変調器ハーフトーン画像で主変調器を照明する前記予備変調器と、
前記複数の主変調器画像を表示する主変調器と、を備え、
前記予備変調器の各タイルは、前記主変調器の画像領域に対応し、
前記コントローラは、請求項1または2に記載された方法を実行するように構成されている、コントローラ。
【請求項4】
二重変調プロジェクタであって、
複数の予備変調器ハーフトーン画像を表示するために予備変調器の複数のタイルを照明する複数のレーザ光源と、
前記複数の予備変調器ハーフトーン画像で主変調器を照明する前記予備変調器と、
前記複数の主変調器画像を表示する主変調器であって、前記予備変調器の各タイルは、主変調器の画像領域に対応している、前記主変調器と、
請求項3に記載されたコントローラと、を備える二重変調プロジェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、さらに詳細には、(レーザプロジェクタを含む)二重変調プロジェクタおよびプロジェクタの予備変調器でのハーフトーン画像の作成に関する。
【背景技術】
【0002】
二重変調プロジェクタおよびディスプレイには、表示装置(例えばWhiteheadによる特許文献1、およびDalyによる特許文献2)およびプロジェクタ(例えばSayagによる特許文献3)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7403332号
【特許文献2】米国特許第7064740号
【特許文献3】米国特許第7002533号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、予備変調器の画像のハーフトーンを改善するために必要なことを実現した。本発明により、二重変調投影システムの第1の変調器で、より小さいハーフトーンタイルを使用することが可能になる。この技術では、主変調器で修正したビットシーケンスと同期された予備変調器で1フレームにつき複数のハーフトーンを使用して、ハーフトーン変調器での所与のタイルサイズで得られるレベル数を効果的に上げる。これによりタイルサイズが小さい場合に低い光レベルではコントラスト比が低いという問題に対処し、投影画像内のハローアーチファクトを減らすより小さいPSFを使用できるようにする。ハーフトーンは、色の投影または偏光分離した3Dイメージを改善するのにも使用できる。
【0005】
汎用コンピュータ、またはネットワーク化したコンピュータ上でプログラムする際に、本デバイスと本方法との両方の部分を好適に実施でき、結果は、汎用コンピュータ、ネットワーク化したコンピュータのいずれかに接続した出力デバイスに表示されてもよいし、出力または表示するためのリモートデバイスに伝送されてもよい。このほか、コンピュータプログラム、データシーケンス、および/または制御信号に現れる本発明のどの要素も、無線放送、ならびに(1つまたは複数の)銅線、(1つまたは複数の)光ファイバケーブル、および(1つまたは複数の)同軸ケーブルなどを介する伝送などだがこれに限定されない任意の媒体で、任意の周波数で電子信号送信として具体化され(または伝送され)てよい。
【0006】
本発明のさらに完全な理解およびそれに伴う多くの利点は、以下の詳細な説明を参照して添付の図面と合わせて検討した際によりよく理解できるようになるため、これを容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】局所コントラストでの離散予備変調レベルの数の作用を示す図である。
【
図2】ハーフトーン画像が4つのサブフレームにわたって分散された際に得られた改善結果の図である。
【
図3】例示的なPSFおよび修正後のPSFの図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
現在の二重変調POC EDRプロジェクタは、予備変調器で1フレームにつき1つのハーフトーン画像を使用するものである。小さく明るい特徴部のハローサイズ(halo size)を制限し、高い局所コントラストを実現するためには、PSFが小さいことが望ましい。最初のゼロ以外の予備変調レベルは、PSFのフィールドを重ね合わせて比較的均一な(flat)光のフィールドを実現することによって実現される。所与の(小さい)PSFサイズの場合、ハーフトーンのゼロ以外の画素の間隔は、PSFよりも小さくなくてはならず、この均一なフィールドを実現するのに十分小さくなくてはならない。これによって、ゼロ以外でなければならない画素の割合を一定レベルに制限し、これによって、最初のゼロ以外の平均レベル、および離散線形予備変調レベル(discrete linear pre-modulation level)の数を決定する。例えば、5X5のグリッドで反復しなければならないPSFは、オンにすべき25個の予備変調器画素のうちの1つが必要になり、その結果、最小で1/25のゼロ以外のレベル、および25の離散予備変調レベルになる。
【0009】
説明されるシステムから得た画像は、主変調器の約25倍のコントラスト比(contrast ratio : CR)を有することができる。主変調器の元のCRが1800であった場合、最終画像のCRは45,000:1になる。これは、25画素のうちの1つが常にオンである(on)と仮定される。予備変調DMDは、予備変調画素がオフ(off)の状態で1800:1のCRより大きいことであることが可能なため、ブラックレベルは、ピークホワイトの1/45000よりも遙かに良好になる可能性がある。しかしながら、予備変調画素をすべてオフにすると有害な作用が出ることがある。このような作用は、いくつかの画素がオンになっていても光のレベルが低い画像でも見られる。例えば、いくつかの画像特徴は、予備変調の光フィールドで表せる特徴を超えた空間周波数によって変化する。これらの画像特徴の場合、予備変調の光フィールドは、一定で変調されない。予備変調の光フィールドのレベルは、局所で最大の画像特徴によって算出される。主DMDは、予備変調の光フィールドを縮小して局所的な画像特徴の全レベルを生成しなければならない。ゼロ以外の第1の予備変調レベルに応じて、主DMDは、最低レベルを生成するのに十分なコントラストがなく、その外観に影響を及ぼすほどその画像特徴の局所コントラストを制限することがある。これは、予備変調タイルにある最後の画素がオフになっている領域の周囲では特に重要である。
【0010】
この領域では、局所コントラストは約20まで下がる。このような問題は、PSFおよびタイルのサイズを大きくすることで解決できる可能性があるが、これによってハローサイズが増し、これによって目に見えるアーチファクトが生じるおそれもある。
【0011】
図1は、問題をわかりやすく示している。(10E-6と10E-5との間の水平軸から始まっている)青線は、最良のコントラスト比を表し、これは、理想的な無限コントラスト比100ニト(nit)が可能であるプロジェクタを備えるこの特定の講堂で実現できることである。この限界は、スクリーンで測定した際に部屋が0.0005ニトのダークレベルであるために生じる。これは、スクリーンから観察者に到達し反射される部屋の環境の室内光に起因するものである。(10E-4と10E-3との間の水平軸から始まっている)赤線は、1つの変調プロジェクタを表している。プロジェクタは、1800:1のコントラスト比を有する(同時かつ連続的なもの)。このプロジェクタを用いて局所画像のピークレベルが暗くなるにつれて、ダークレベルは一定なため、局所画像内のコントラスト比は比例的に低下する。これは当然であり、予測された挙動である。
【0012】
薄緑線(細い方の線)は、(予備変調が局所で一定である)空間周波数成分が高い二重変調プロジェクタで可能なコントラスト比を表している。投影された画像が局所で暗くなってちょうどピークホワイトから出ると、コントラスト比の曲線は、前段の事例と正確に一致する。しかしながら、(この例で)レベルがピークホワイトの約24/25に達したとき、予備変調は、オンになっている25/25画素から24/25画素にその値を変更でき、主変調器は再びその全範囲を使用できる。
【0013】
そのため、このように光レベルが低い場合、1800:1の完全な局所コントラスト比を再び得る。予備変調がその値を(23/25に)変更する直前の状況では、局所コントラスト比は24/25*1800まで低下する。この状況は、予備変調で変更がある度に進行し、各変更の後に可能なCRの再設定が最大で1800まで戻る。例えば2画素がアクティブになっているとき、CRは144(2/25*1800)まで下がる。1画素のみがアクティブになっているとき、予備変調は、予備変調器を介した漏れた光が主変調器単独で(完全にオンにして)所望の出力レベルに到達するほど高くなるまで変更できない。この例示的な例では、このレベルは、出力ピークの1/1800である。1/25のハーフトーンで達成される最低変調レベルと1/1800との間には大きな隔たりがあり、この領域で予備変調は1/25のレベルに維持されなければならない。主変調器は、この領域に対する唯一の変調器であり、コントラスト比は、予備変調のハーフトーンをゼロに設定できる前に約1/25のレベルまで落ちる。このレベルは、理想的なプロジェクタを備えた部屋で得られる可能性があるものよりも遙かに低い(青線の4分の1)。
【0014】
【表1】
本発明の1つの目的は、これらのアーチファクトの作用を、予備変調器でレベル数を上げるがタイルサイズまたはPSFサイズを上げずに低減することである。この概念は、比較的単純で、1フレームにつき2つ以上のハーフトーン画像を使用することである。前述の説明では、5X5のタイルを検討した。以下では、5X5のタイルを用いるが、1フレームにつき4つのサブフレームのハーフトーンを使用して説明する。この例では、各タイルに対して個別の画素ベースで、画素は、5つの連続する値を取ることができ、これらは0、1、2、3、または4のサブフレーム(0、1/4フレーム、1/2フレーム、3/4フレーム、または1フレーム)である。これによって5X5のタイルは、元の25の値(および0)ではなく100の正の値(および0)を表現できる。主変調器にDMD(TI(テキサス・インスツルメンツ)によるDigital Mirror Device)を使用する場合、変調器チップ(modulation chip)に対するビットシーケンスの修正が必要になる。DMDは、パルス幅変調の形態を用いて光を変調する。したがって、光は、フレーム期間全体にわたって一定であることが求められる。フレーム(4倍)中に予備変調ハーフトーンを変更すると、一定ではない光が生成し、PWMの結果を妨害する。
【0015】
通常DMDは、1フレームあたり1つのシーケンスで使用されて、画素を変調するごとに16ビットを得る。上位ビットがフレーム期間にわたって広がるようにビットシーケンスを修正することを提案する。したがって、上位ビットは何度も反復される。例えば、(16ビットの)上位14ビットが反復されると、これによって上位14ビットが4回反復されたパターンになる。重要な下位ビットは、影響を受けないままになる(フレーム期間全体にわたって広がる)。この種の反復シーケンスは、文献に記載されており、DMDベースの投影システムを用いてモーションアーチファクトを低減するために使用される。米国特許第5986640号には、同様の技術が記載されている。予備変調器のハーフトーン画像は、主変調器の反復シーケンスと同期し、それによって両方の変調器が同時に新たなシーケンスに変更する。
【0016】
図2は、ハーフトーン画像が前述したように4つのサブフレームにわたって分布した際に得られた改善結果を示している。
【0017】
【表2】
この状況では、プロジェクタから生じた最小のコントラスト比は、この部屋で理想的なプロジェクタを用いて得られる結果とほぼ同じである。この技術により、タイルサイズおよびそれに対応するPSFサイズを上げることなく不要なコントラスト比の低下が減少する。
【0018】
図面に示して説明している本発明の好適な実施形態では、明瞭にするために特定の用語を用いている。ただし、本発明は、選択した通りの特定の用語に限定されるものではない。また、各々の特定の要素は、同様の方法で動作する技術上の均等物をすべて含むことを理解すべきである。さらに、発明者らは、新規に開発した公知ではない技術が、記載した部分の代わりになることもあり、本発明の範囲を依然として逸脱しないことを認識している。記載したその他の項目もすべて、変調器、フレーム、サブフレームなどだがこれに限定されないものを含め、何らかのおよびすべての利用可能な均等物に照らし合わせて考慮されるべきである。
【0019】
本発明の一部は、従来の汎用のデジタルコンピュータまたはマイクロプロセッサ、または本開示の技術に沿ってプログラムされた専門のデジタルコンピュータまたはマイクロプロセッサを用いて好都合に実施されてよく、このことはコンピュータ分野の当業者には自明であろう。
【0020】
適切なソフトウェア符号化は、本開示の教示に基づいて熟練のプログラマが容易に準備できることであり、このことはソフトウェア分野の当業者には自明であろう。本発明は、特定用途向け集積回路を準備するか、従来のコンポーネント回路からなる適切なネットワークを相互接続して実施されてもよく、このことは本開示に基づけば当業者には容易に明らかであろう。
【0021】
本発明は、コンピュータプログラム製品を含み、このコンピュータプログラム製品は、同製品に格納された命令を有する(1つまたは複数)のストレージ媒体であり、同製品を用いてコンピュータを制御し、あるいはコンピュータに本発明のいずれかのプロセスを実行させることができる。ストレージ媒体には、フロッピー(登録商標)ディスク、ミニディスク(MD)、光学ディスク、DVD、CD-ROM、CDもしくはDVDRW+/-、マイクロドライブ、および光磁気ディスクなどの何らかの種類のディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、DRAM、VRAM、フラッシュメモリデバイス(フラッシュカード、メモリスティックなど)、磁気式カードもしくは光学式カード、SIMカード、MEMS、ナノシステム(分子メモリICなど)、RAIDデバイス、リモートデータストレージ/アーカイブ/ウェアハウジング、または命令および/もしくはデータを格納するのに適した何らかの種類の媒体もしくはデバイスなどがあってよいが、これに限定されない。
【0022】
(1つまたは複数の)コンピュータ可読媒体のうちの1つに格納された本発明は、汎用のコンピュータまたはマイクロプロセッサと専門のコンピュータまたはマイクロプロセッサとの両方のハードウェアを制御するため、かつコンピュータまたはマイクロプロセッサが本発明の結果を利用する人間のユーザまたはその他の機構と相互作用できるためのソフトウェアを備えている。このようなソフトウェアには、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、およびユーザアプリケーションなどがあってよいが、これに限定されない。最後に、このようなコンピュータ可読媒体は、前述したような本発明を実行するためのソフトウェアをさらに備えている。
【0023】
汎用/専門のコンピュータまたはマイクロプロセッサのプログラミング(ソフトウェア)に含まれるのは、画像データに対応するハーフトーン画像を準備すること、フレームを分割すること、ビットシーケンスをDMDに同期させて適用すること、および本発明のプロセスによる結果を表示、格納または通信することなどだがこれに限定されない本発明の教示を実施するためのソフトウェアモジュールである。
またプロジェクタのレーザ光源は、局所的かつ全体的に変調される。レーザ光源は、少なくとも2組の光の波長を放出するように構成される。少なくとも2組の光の波長は、赤、緑および青の波長の光をそれぞれ含む。異なる組の同じ色の波長のうち少なくとも1つは、標準の映画館もしくはテーマパークでの映画上映またはテーマパークの乗り物の一部で見られる正常視および軸外視でメガネの通過帯域を通してクロストークなしで軸外視を達成するのに必要な最小帯域幅によって分離される。軸外視は、およそ20度、20度以下、および上映中に通常見られる最大角度のうちの1つである。
以下に、上記各実施形態から把握できる技術思想を記載する。
(付記1)
方法であって、
二重変調ディスプレイシステムの主変調器を制御するための主変調器制御信号及び前記二重変調ディスプレイシステムの予備変調器を制御するための予備変調器制御信号を含む二重変調制御信号を生成するステップを備え、
前記予備変調器制御信号は、
前記主変調器制御信号と同期し、前記主変調器制御信号の単一のフレーム期間中に、前記予備変調器に2つ以上のハーフトーンの像を生成させるように構成される、方法。
(付記2)
前記予備変調器制御信号は、前記主変調器制御信号の単一のフレームと同期した前記2つ以上のハーフトーン画像をそれぞれ生成する複数のサブフレームを含む、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記予備変調器制御信号は、前記2つ以上のハーフトーンの像をそれぞれ生成する複数のサブフレームを含み、
前記複数のサブフレームの各々は、前記主変調器の制御間隔および前記主変調器の信号と同期したそれ自身のサブフレームの時間間隔で設定される、付記1に記載の方法。
(付記4)
前記方法は、前記予備変調器を照射するレーザ光源を有する映画館のプロジェクタで実施される、付記1~3のうちいずれか一項に記載の方法。
(付記5)
前記レーザ光源は、局所的又は全体的に変調される、付記4に記載の方法。
【0024】
本発明は、いずれかの要素(本発明の様々な部分または特徴および本明細書に記載したその均等物)を適切に備えていてもよいし、それで構成されてもよいし、あるいはそれで本質的に構成されてもよい。さらに、本明細書に説明的に開示した本発明は、本明細書に具体的に開示されているかどうかに関わらず、いずれかの要素がなくとも実行できるものである。当然ながら、上記の教示に照らし合わせて、本発明の多くの修正および変形例が可能である。したがって、付属の特許請求の範囲内であれば、本明細書に具体的に記載したこと以外の方法で本発明を実施できることを理解すべきである。