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特開2023-10500発電できる二酸化炭素分離精製貯蔵システム
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  • 特開-発電できる二酸化炭素分離精製貯蔵システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010500
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】発電できる二酸化炭素分離精製貯蔵システム
(51)【国際特許分類】
   F02C 1/04 20060101AFI20230113BHJP
   C01B 32/50 20170101ALI20230113BHJP
【FI】
F02C1/04
C01B32/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021133695
(22)【出願日】2021-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】504211142
【氏名又は名称】森重 晴雄
(71)【出願人】
【識別番号】520086209
【氏名又は名称】森重 茂美
(71)【出願人】
【識別番号】520086210
【氏名又は名称】北村 康文
(71)【出願人】
【識別番号】520086221
【氏名又は名称】千代谷 晴菜
(71)【出願人】
【識別番号】515186770
【氏名又は名称】森重 晴貴
(71)【出願人】
【識別番号】520086232
【氏名又は名称】梅津 晴賀
(71)【出願人】
【識別番号】520086243
【氏名又は名称】小牧 晴絵
(71)【出願人】
【識別番号】520086254
【氏名又は名称】森重 はるみ
(72)【発明者】
【氏名】森重 晴雄
【テーマコード(参考)】
4G146
【Fターム(参考)】
4G146JA02
4G146JB09
4G146JC10
4G146JC33
4G146JD03
4G146JD10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】排出ガスの中から二酸化炭素を媒体中に分離し、分離した媒体中の二酸化炭素を純度高く再生すると共に排出ガスの熱エネルギーを回収して発電する。
【解決手段】排出ガスを高揚程の循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、循環ラインの底部に設けた分離タンクで高圧の水圧環境下で、水に溶けにくいガスを放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水から噴出し二酸化炭素が再生される。また、循環ラインの底部に設けた分離タンクで高圧で水に溶けにくいガスを放出させ、そのガスを受け入れたばかりの排出ガスと熱交換させて高温高圧にさせタービンを回し発電する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出ガスを高揚程の循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、循環ラインの底部に設けた分離タンクで高圧の水圧環境下で、水に溶けにくいガスを放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水から噴出し二酸化炭素が再生されること。
【請求項2】
排出ガスを高揚程の循環ラインに気泡として注入し吸引循環させる前に、循環ラインの水を蒸発させない為に排出ガスを加圧昇温させ、熱交換タンクに移動し、熱交換タンクの水と熱交換し、膨張させ、温度を低下させ、循環ラインに注入する。
【請求項3】
排出ガスを高揚程の循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、循環ラインの底部に設けた分離タンクで高圧で水に溶けにくいガスを放出させ、そのガスを受け入れたばかりの排出ガスと熱交換させて高温高圧にさせタービンを回し発電すること。
【請求項4】
排出ガスを高揚程の循環ラインに気泡として注入し吸引循環させ、循環ラインの底部に設けた分離タンクで高圧で水に溶けにくいガスを放出させ、水に溶けやすい炭酸ガスを循環ラインの循環水を溶存させ、循環ラインの上部に設けた再生タンクに循環水が上がると、圧力が低下し、循環水から噴出した二酸化炭素が再度、圧縮機で加圧し循環ラインに戻し、二酸化炭素を気泡として注入し循環水に溶存させ、循環ラインの底部に配置し分離タンクに循環水を移動させ、高圧化で二酸化炭素の液相を出現させ、その二酸化炭素の液相から二酸化炭素を分離、再生すること。
【請求項5】
海底に分離タンクを置き、その基礎から立てた塔脚にプラットフォームを立て、そのプラットフォームに再生タンクを置く、その分離タンクと再生タンクとの間に循環ラインを設け、循環ラインを塔脚の外に配置し、循環ラインの内外圧を等しくし循環ラインの配管にかかる応力を低減させること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電できる二酸化炭素分離精製貯蔵システムである。
【背景技術】
【0002】
CCUS(Carbon dioxide Capture Utilization Storage)は火力発電所、焼却設備、製鉄所から発生する排出ガスのなから二酸化炭素を回収し、地底や海底に固定するシステムであり、地球温暖化対策の切り札とされているが、コストが問題になっている。
一方、排出ガスはそのエネルギーを十分に利用されないままにエネルギーの50%以上を持ったままガスとして排出される。
【先行技術文献】
【0003】
アミンに二酸化炭素を吸着させているが、二酸化炭素を再生するのに多大なエネルギーを必要としている。現在、RITEでは消費エネルギーを2GJ/t二酸化炭素に低減させることを目標に新吸収液の開発を進めている。この方法では発電は困難である。
【特許文献】
【0004】
既存の特許はアミンに二酸化炭素を吸着させ,再生する製法は多数提出されている。
【発明の概要】
【0005】
海底に熱交換タンク、分離タンク、貯蔵タンクを350mから500mの海底に設置する。この分離タンクに向けて循環ラインを海上の再生タンクとの間に設ける。排出ガスをこの循環ラインに吹き込んで、気泡を下流に引き込まれる。ところが排出ガスは高温なので、このままでは水が蒸発する。そこで排出ガスを前段で冷却する。まず排出ガスを圧縮し加熱する。360℃くらいに加熱し、熱交換タンク内の水を加熱する。この後排出ガスは膨張し急冷し零度近くになる。これを循環ラインに投入する。海底の分離タンクでは水圧がかかる中、水に溶け切らない窒素と酸素が放出され、水に溶けやすい二酸化炭素が循環水に残る。循環ラインが海上の再生タンクに上がると圧力が大気圧並みになり循環水から二酸化炭素が噴出する。噴出したガスに残る窒素、酸素を大気放出させる。この噴出したガスを圧縮し再度、循環ラインに気泡として注入する。やがて分離タンク内で二酸化炭素が水から飽和し液相が出現する。その液相を貯蔵タンクに移設する。その貯蔵タンクの上部にまだ残る窒素、酸素を大気に放出し、二酸化炭素の純度をさらに高める。貯蔵タンクに貯まった液化二酸化炭素をパイプラインを経て海溝に送るか海上のプラットフォームに横づけされたタンカーで輸送される。一方、分離した窒素や酸素は熱交換タンクを通って、加熱され、タービンを回して発電する。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
火力発電所、セメント工場、製鉄所から放出される排出ガスの中から二酸化炭素を媒体中に分離すること。
【0007】
分離した媒体中の二酸化炭素を純度高く再生する。
【0008】
排出ガスの熱エネルギーを回収して発電すること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
基礎に熱交換タンク、分離タンク、貯蔵タンクを置き、その基礎から立てた塔脚にプラットフォームを立て、そのプラットフォームに再生タンクを置く。その分離タンクと再生タンクとの間に循環ラインを設ける。水を循環させた循環ラインに排出ガスを気泡として注入する。ところが高温の排出ガスは循環ラインの水を蒸発させてしまう。そこで前段で排出ガスを冷却する。まずは排出ガスを圧縮し、さらに温度を高め、熱交換タンク内の水に注入し、水に熱を与える。冷却された排出ガスを循環ラインにマイクロバブルとして注入する。マイクロバブルは循環ラインに引き込まれ分離タンクでは、水に溶けにくい窒素、酸素は放出され、水に溶けやすい二酸化炭素は循環水に吸収される。循環ラインが海上の再生タンクにあがると圧力が大気圧並みになり循環水から二酸化炭素が噴出する。噴出したガスに残る窒素、酸素を大気放出させる。この噴出したガスを圧縮し再度、循環ラインに注入する。やがて分離タンク内で二酸化炭素が水から飽和し液相が出現する。その液相を貯蔵タンクに移設する。その貯蔵タンクの上部にまだ残る窒素、酸素を大気に放出し、二酸化炭素の純度をさらに高める。貯蔵タンクに貯まった液化二酸化炭素をパイプラインを経て海溝に送るか海上のプラットフォームに横づけされたタンカーで輸送される。一方、分離した窒素や酸素は熱交換タンクを通って、加熱され、タービンを回して発電する。
【発明の効果】
【0010】
排出ガスの二酸化炭素を媒体である水の中に分離できる。
【0011】
媒体である水から二酸化炭素を再生できる。
【0012】
不純物となる窒素、酸素を段階ごとに大気解放させ、二酸化炭素の純度を高めている。
【0013】
排出ガスの熱エネルギーを回収し、発電すること。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1はシステムの全体を示す。海底1に熱交換タンク3、分離タンク4、貯蔵タンク5を置き、塔脚11の上500mにプラットフォーム19を立て、そのプラットフォーム19に再生タンク6を置く。その分離タンク4と再生タンク6との間に循環ライン7を設ける。水を循環させた循環ライン7に排出ガスを注入する。ところが高温の排出ガスは循環ラインの水を蒸発させてしまう。そこで前段で排出ガスを冷却する。まずは排出ガス24を熱交換用圧縮機20を圧縮し、さらに温度を高め、熱交換タンク3内の水に注入し、水に熱を与える。冷却された排出ガスを循環ライン7にマイクロバブルとして注入する。マイクロバブルは循環ライン7に引き込まれ分離タンク4では、水に溶けにくい窒素、酸素は放出され、水に溶けやすい二酸化炭素は循環水に吸収される。循環ライン7が海上2の再生タンク6にあがると圧力が大気圧並みになり循環水から二酸化炭素が再生される。噴出したガスに残る窒素、酸素を大気放出させる。この噴出したガスを圧縮し再度、循環ライン7に注入する。循環ライン7の下りにはN2,O2,CO2気泡が、上りにはCO2気泡が現れる。やがて分離タンク4内で二酸化炭素が水から飽和しCO2液相13が出現する。そのCO2液相13を貯蔵タンク5に移設する。その貯蔵タンク5の上部にまだ残る窒素、酸素をN2,O2大気放出25にし、CO2の純度をさらに高める。貯蔵タンクに貯まったCO2液体15を海溝にパイプラインに送るか海上のプラットフォーム19に横づけされたCO2タンカーで17輸送される。一方、分離した窒素や酸素は熱交換タンク3を通って、加熱され、発電機21を回して発電する。
図2図2はシステムの熱交換を示す。まずは排出ガス24を熱交換用圧縮機20を圧縮し、さらに温度を高め、熱交換タンク3内の水に注入し、水に熱を与える。循環ライン7に排出ガス冷却される。一方、分離した窒素や酸素は熱交換タンク3を通って、加熱され、発電機21を回して発電する。
図3図3はシステムの分離・再生を示す。冷却された排出ガスを循環ライン7にマイクロバブルとして注入する。マイクロバブルは循環ライン7に引き込まれ分離タンク4では、水に溶けにくい窒素、酸素は放出され、水に溶けやすい二酸化炭素は循環水に吸収される。循環ライン7が海上2の再生タンク6にあがると圧力が大気圧並みになり循環水から二酸化炭素が再生される。噴出したガスに残る窒素、酸素を大気放出させる。この噴出したガスを圧縮し再度、循環ライン7に注入する。循環ライン7の下りにはN2,O2,CO2気泡が、上りにはCO2気泡が現れる。やがて分離タンク4内で二酸化炭素が水から飽和しCO2液相13が出現する。そのCO2液相13を貯蔵タンク5に移設する。
図4図4はシステムの分離・再生を示す。その貯蔵タンク5の上部にまだ残る窒素、酸素をN2,O2大気放出25にし、CO2の純度をさらに高める。貯蔵タンクに貯まったCO2液体15を海溝にパイプラインに送るか海上のプラットフォーム19に横づけされたCO2タンカーで17輸送される。
【産業上の利用可能性】
海底タンク、洋上プラント、大深度空間
【符号の説明】
【0016】
1. 海底 16.CO2輸送
2. 海面 17.CO2タンカー
3. 熱交換タンク 18.海溝
4. 分離タンク 19.プラットフォーム
5. 貯蔵タンク 20.熱交換用圧縮機
6. 再生タンク 21.発電機
7. 循環ライン 22.再生用圧縮機
8. 循環ポンプ 23.発電所
9. CO2液相移動ポンプ 24.排出ガス
10.CO2液相輸送ポンプ 25.N2,O2大気放出
11.塔脚 26.N2,O2,CO2気泡
12.水 27.CO2気泡
13.CO2液相 28.N2,O2
14.CO2気体
15.CO2液体
図1
図2
図3
図4