(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105025
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】クレンジング化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/37 20060101AFI20230721BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20230721BHJP
A61K 8/39 20060101ALI20230721BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
A61K8/37
A61K8/34
A61K8/39
A61Q1/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023087295
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】391066319
【氏名又は名称】高級アルコール工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】柴原 わかな
(57)【要約】
【課題】透明で、皮膚にクレンジング化粧料を塗布した際の摩擦感や液だれを軽減し、優れたクレンジング力を有し、洗い上がりのすっきり感に優れたクレンジング化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】下記成分(A)~(D)を含有することを特徴としたクレンジング化粧料。
(A)25℃における比誘電率2.6~3.6のエステル油
(B)非イオン界面活性剤
(C)ポリオール
(D)水
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)~(D)を含有することを特徴としたクレンジング化粧料。
(A)25℃における比誘電率2.6~3.6のエステル油
(B)非イオン界面活性剤
(C)ポリオール
(D)水
【請求項2】
前記成分(A)が、イソノナン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸イソアミル、ラウリン酸ヘキシル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、イソステアリン酸イソブチル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、ネオペンタン酸イソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソセチル、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル、ホホバ種子油、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、ジリノール酸ジイソプロピル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2から選ばれる1種または2種以上である請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【請求項3】
前記成分(B)の非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン、アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーンから選ばれる1種または2種以上である請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【請求項4】
前記非イオン界面活性剤が、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる、請求項3に記載のクレンジング化粧料。
【請求項5】
前記成分(C)が、グリセリン、ペンチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールから選ばれる1種または2種以上である請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【請求項6】
前記成分(A)がクレンジング化粧料全体に対して60~84重量%、成分(B)が10~34重量%、成分(C)が0.1~5.0重量%、成分(D)が0.1~5.0重量%の割合で含有することを特徴とする請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状油を含有したクレンジング化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧落とし用のクレンジング化粧料の剤型は様々であり、乳化型のクリーム状や乳液状の組成物、油性液状組成物、水性液状・ゲル状組成物などがある。この中で、油性液状組成物は、一般的にクレンジングオイルと呼ばれており、肌上の化粧料や汚れを除去するクレンジング効果が最も優れていることから広く利用されている。
しかし、クレンジングオイルは手に取ったときや肌に塗布したときにたれ落ちやすく、クレンジング行為中に摩擦感を感じるなど使用性が悪い場合があった。
【0003】
そこで、クレンジングオイル化粧料の粘度を高め、使用性を向上させる目的で、例えば特許文献1および2では、デキストリン脂肪酸エステルや(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリルのような油性増粘剤を用いた技術が公開されている。しかし、手指から垂れ落ちにくくなり使用性は向上するものの、透明性が損なわれることや、洗い流し後に肌への油分の残り感、いわゆるヌルつきやべたつきといった使用感の悪化が感じられるという課題があった。
【0004】
さらに、特許文献3では、炭素数18~22の直鎖飽和脂肪酸、炭素数8~14の飽和脂肪酸及び平均重合度2~15のポリグリセリンを組み合わせたクレンジング化粧料では、クレンジング時において垂れ落ちが無く使用性が良好であり、且つメイクアップ化粧料との相溶性が良好であるクレンジング効果にも優れたクレンジングオイル化粧料が公開されているが、垂れにくさを追求した結果、顔へ塗布した際の塗り広がりが悪く、メイクアップ化粧料との十分ななじみ感が得られず、メイク除去効果に劣る場合があった。
【0005】
特許文献4では、炭酸ジエステルとダイマー酸やダイマージオールのジエステル体を含有する皮膚外用剤が角栓除去効果に優れた効果を示しているが、クレンジング力が強いため皮膚が脱脂され過ぎて、肌への負担が大きく、洗い上がりにおいて保湿感を損ない、つっぱり感が感じられるといった課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003-252726
【特許文献2】特開2003-267835
【特許文献3】特開2010-100587
【特許文献4】特開2007-119401
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、これらの背景技術を解決させるために完成したものであり、その目的は、透明で、垂れ落ちがなく、かつクレンジング力に優れ、洗い上がりのすっきり感に優れたクレンジング化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明者は、かかる課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の比誘電率を有するエステル油を組み合わせることで、上記の要求を満たす事を見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記成分(A)~(D)を含有するクレンジング化粧料が提供される。
(A)25℃における比誘電率2.6~3.6のエステル油
(B)非イオン界面活性剤
(C)ポリオール
(D)水
【発明の効果】
【0009】
本発明に用いられる特定の比誘電率のエステル油により、透明で安定なクレンジング製剤とすることができ、摩擦感を低減しつつも粘度を保持して、洗浄時の使用感を良好に保つことができる。また、化粧料と良くなじみ、すっきりと洗い流せると共に、洗い上がりの肌への負担を軽減してつっぱり感を防ぐことができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
誘電性の高い物質は分子内に極性基を持つため、極性基を持つ他の物質との親和性が高くなる。そこで、化粧料の処方の保存安定性に寄与すると同時に、化粧料の溶かし込みやすさに影響するクレンジング能、およびクレンジング化粧料を水で洗い流す際にも同様に極性が影響してくる。そこで、比誘電率を基準として各種油剤の最適化を行なった。
【0011】
比誘電率(εr)とは、サンプルの誘電率(ε)を真空の誘電率(ε0)で除した値で示される無単位の値である。真空の誘電率と空気の誘電率はほとんど等しいため、実際の測定時には、サンプルの誘電率(ε)を、空の容器の誘電率すなわち空気の誘電率(εair)で除した値で与えられる。油剤の比誘電率の測定方法としては、例えば日本ルフト社製の液体用誘電率計Model871を使用することで測定できる。
【0012】
すると、驚くべき事に、油剤の比誘電率を基準として用いる事で、上で挙げたようなクレンジング化粧料に要求される性能につき、各々を好適なバランスで満たし得るエステル油を選択することができた。すなわち成分(A)のエステル油は、特に限定はされないが、25℃における比誘電率が2.6~3.6の範囲のエステル油であり、例えばイソノナン酸エチルヘキシル(比誘電率3.4)、ミリスチン酸イソプロピル(比誘電率3.2)、ラウリン酸イソアミル(比誘電率3.3)、ラウリン酸ヘキシル(比誘電率3.3)、イソノナン酸イソノニル(比誘電率3.2)、パルミチン酸イソプロピル(比誘電率3.1)、イソノナン酸イソデシル(比誘電率3.2)、イソステアリン酸エチル(比誘電率3.1)、イソステアリン酸イソプロピル(比誘電率3.1)、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル(比誘電率3.1)、イソノナン酸イソトリデシル(比誘電率3.1)、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール(比誘電率3.5)、イソステアリン酸イソブチル(比誘電率3.2)、パルミチン酸エチルヘキシル(比誘電率3.0)、エチルヘキサン酸セチル(比誘電率3.0)、ネオペンタン酸イソステアリル(比誘電率3.1)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(比誘電率3.3)、ミリスチン酸イソセチル(比誘電率2.9)、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール(比誘電率3.3)、ミリスチン酸オクチルドデシル(比誘電率2.8)、ステアリン酸イソセチル(比誘電率2.8)、イソステアリン酸ヘキシルデシル(比誘電率2.8)、イソステアリン酸イソステアリル(比誘電率2.8)、ホホバ種子油(比誘電率2.7)、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン(比誘電率3.5)、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル(比誘電率3.0)、ジリノール酸ジイソプロピル(比誘電率3.2)、トリイソステアリン(比誘電率3.0)、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(比誘電率2.9)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(比誘電率2.7)、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(比誘電率3.6)などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0013】
本発明のクレンジング化粧料における成分(A)の含有量は、60~84重量%であり、好ましくは64~80重量%、さらに好ましくは68~77重量%含有することで、好適なクレンジング力を有することができる。
【0014】
成分(B)の非イオン界面活性剤は、特に制限はないが、例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール等のグリコール脂肪酸エステル類、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコールなどのポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル類、ヤシ油脂肪酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリル、トリステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体などのポリエーテル変性シリコーン類、ポリグリセリン変性シリコーン、アルキル変性ポリエーテル変性シリコーン、アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
【0015】
これらのうち、メイク落ちの良さ及び洗い流し時のすっきり感といった使用感の観点から、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上が好ましい。
【0016】
本発明のクレンジング化粧料における成分(B)の含有量は、10~34重量%であり、好ましくは15~29重量%、さらに好ましくは19~25重量%含有することで洗い上がりの残り感を低減した、透明なクレンジング化粧料を提供することができる。
【0017】
成分(C)のポリオールは、特に限定されないが、グリセリン、ペンチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられ、中でもグリセリンがより好ましい。
【0018】
本発明のクレンジング化粧料における成分(C)の含有量は0.1~5重量%であり、好ましくは0.5~4.0重量%、さらに好ましくは1.0~3.5重量%含有することで、洗い上がり後の保湿感を付与することができる。
【0019】
本発明における成分(D)の水の含有量は、0.1~5重量%であり、好ましくは0.5~4.0重量%、さらに好ましくは1.0~3.5重量%含有することでクレンジング化粧料の適度な粘度調整が可能となり、透明なクレンジング料が提供できる。
【0020】
さらに、本発明のクレンジング化粧料には、上記成分に加え、本発明の効果を損なわない範囲で慣用の添加剤を加えることができる。例えば、シリコーン油、エタノール等のアルコール類、ラノリン等のペースト油、ワセリン等の半固体油、シア脂、水添パーム核油等の固体脂、エキス類、薬効剤、美容成分、美白剤、殺菌剤、抗菌剤、抗炎症剤、増粘ゲル化剤、界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、中和剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、ビタミン類、等の油性化粧料に通常配合されている物質を含めることができる。
【実施例0021】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。各成分の配合量は、特記しない限り「重量%」を表す。
【0022】
表1に記載した処方を下記の方法で調製した。得られたクレンジング化粧料について、透明性、クレンジング力と使用感(液だれ)および洗い流しやすさを評価した。
【0023】
〈調製方法〉
(1)油相を混合させ、50℃に加熱し均一に溶解する。
(2)水相を混合させ、室温で均一に溶解する。
(3)油相を撹拌しながら水相をゆっくりと投入し、均一溶解させる。
【0024】
〈透明性の評価〉
調製したクレンジング化粧料について、目視で透明性を確認した。
○:分離および白濁が認められず、透明である
×:分離および/又は白濁が認められる
なお、各テストサンプル中に相分離や内容物の析出が見られたものを、それぞれ「×:分離および/又は白濁」と判定した。
【0025】
〈官能評価〉
クレンジング力、使用性(液だれ)、及び洗い流しやすさについて、訓練された女性評価パネル1名が、各テストサンプルを評価した。
まず、前腕内側にリップスティックを塗布した。次に、テストサンプルを0.5mL滴下し、指で擦ってリップスティックとなじませ、その後ぬるま湯で洗い流した。この時のクレンジング力、使用性(液だれ)、洗い流しやすさについて、下記の基準で評価を行った。
なお、テストサンプル中に相分離や内容物の析出が見られたことにより、評価が困難であった試料については、評価不可能として「-」と記載した。
「クレンジング力」
○:良好
△:あまり良くない
×:良くない
-:評価不可能
「液だれのしにくさ」
○:液だれしにくい
△:やや液だれする
×:液だれしやすい
-:評価不可能
「洗い上がりのすっきり感」
○:良好
△:あまり良くない
×:良くない
-:評価不可能
【0026】
〈評価結果〉
以上の結果を表1に示す。
実施例1においては、(A)のエステル油として、比誘電率3.0のステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシルを用いたところ、均一に溶解し、透明な製剤にすることができた。また、クレンジング力、洗い流し時のすっきり感に優れつつも、液だれのしにくい使用感であった。
その一方で、比誘電率の高いヘキサイソノナン酸ジペンタエリスリチル(比誘電率4.2)を用いた処方である比較例1は、均一に溶解し透明な製剤であるものの、除去率や洗い流しやすさが劣り、クレンジング力が低く洗い流し時のすっきり感も悪かった。このことから、比誘電率を目安として、処方のバランスを好適に保ったクレンジング化粧料を実現できることが確認できた。
【0027】
比較例2は、比誘電率の高い油剤のみで調整した処方であり、混合後24時間静置すると二層に分離してしまい、安定性が悪く均一な製剤にならなかった。比較例3は、比誘電率が低く、クレンジング製剤として一般的に使用されるミネラルオイル(比誘電率2.2)のみを油剤として配合した処方であり、均一に溶解したものの、粘度が低く液だれしやすくなり、クレンジング力にも劣り、さらには洗い流し後にべたつき感を感じる結果となった。比較例4は、実施例1から水相を抜去した処方である。調整直後から製剤に濁りが生じ、24時間静置後には二層に分離した。
何れの比較例においても、エステル油の比誘電率の範囲を逸脱することで、粘度やクレンジング力、処方の安定性のバランスを崩してしまうことが確認できた。
【0028】
【0029】
以上の評価結果から、本発明品である成分(A)~成分(D)の各成分を適切に組み合わせることにより製剤の透明性、良好なクレンジング力、使用感(液だれ)、洗い流しのすっきり感に優れるクレンジング化粧料が得られることが示された。