(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105146
(43)【公開日】2023-07-28
(54)【発明の名称】ラボラトリ機器用ハウジング、ラボラトリ機器、およびラボラトリ機器を組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20230721BHJP
【FI】
G01N35/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023093796
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2021124344の分割
【原出願日】2017-07-05
(31)【優先権主張番号】16186826.0
(32)【優先日】2016-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・フロリアン・ヴァッサーマン
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・サンゲルマノ
(57)【要約】
【課題】ラボラトリ機器の組付けを簡素化し、設計多様性を増すラボラトリ機器用ハウジング、ラボラトリ機器、およびラボラトリ機器を組み立てる方法を提供すること。
【解決手段】ラボラトリ機器(100)用ハウジング(102)が、開示される。ラボラトリ機器(100)は、基礎板(104)を備え、少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具(118)または少なくとも1つの消耗品を含むラックが、前記基礎板(104)に対して据え付けられ、ハウジング(102)が、枠(122)を備え、枠(122)が、基礎板(104)を支持するように構成される。さらに、ラボラトリ機器(100)、およびラボラトリ機器(100)を組み立てる方法が、開示される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリ機器(100)用ハウジング(102)であって、前記ラボラトリ機器(100)が、基礎板(104)を備え、少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具(118)または少なくとも1つの消耗品を含むラックが、前記基礎板(104)に対して据え付けられ、前記ハウジング(102)が枠(122)を備え、前記枠(122)が、前記基礎板(104)を支持するように構成される、ハウジング。
【請求項2】
前記枠(122)が、前記基礎板(104)が前記枠(122)に対して直接据え付け可能であるように構成される、請求項1に記載のハウジング(102)。
【請求項3】
前記枠(122)が複数の輪郭部(124)を備え、前記輪郭部(124)が互いに連結される、請求項1または2に記載のハウジング(102)。
【請求項4】
前記枠(122)が、対向する側面枠部分(126)と、横断枠部分(128)とを備え、前記側面枠部分(126)が、前記横断枠部分(128)を用いて互いに連結される、請求項1から3のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項5】
前記横断枠部分(128)が、前記側面枠部分(126)に固定される、請求項4に記載のハウジング(102)。
【請求項6】
前記基礎板(104)が、前記側面枠部分(126)に対して据え付けられる、請求項4または5に記載のハウジング(102)。
【請求項7】
前記側面枠部分(126)のそれぞれが、上側枠部分(132)、下側枠部分(134)および2つの連結枠部分(136)を備え、前記上側枠部分(132)および前記下側枠部分(134)は前記連結枠部分(136)に連結される、請求項4から6のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項8】
前記枠(122)が、補強される、請求項1から7のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項9】
底板(140)、後方壁(142)および2つの対向する側壁(144)をさらに備え、前記底板(140)、前記後方壁(142)および前記側壁(144)が前記枠(122)に対して据え付けられる、請求項4から7のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項10】
前記枠(122)が、前記枠(122)に対して据え付けられた前記底板(140)、前記後方壁(142)および前記側壁(144)を用いて補強される、請求項9に記載のハウジング(102)。
【請求項11】
フード(160)をさらに備え、前記フード(160)が、前記枠(122)に対して枢動可能に据え付けられる、請求項7から10のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項12】
ガススプリング(162)をさらに備え、前記ガススプリング(162)が、前記フード(160)および前記枠(122)に対して据え付けられる、請求項11に記載のハウジング(102)。
【請求項13】
基礎板(104)と、機器要素(106)の群と、請求項1から12のいずれか一項に
記載のハウジング(102)とを備えるラボラトリ機器(100)であって、前記基礎板(104)が、前記ハウジング(102)の前記枠(122)に対して直接据え付けられ、前記機器要素(106)の少なくともいくつかが、前記基礎板(104)に対して据え付けられる、ラボラトリ機器(100)。
【請求項14】
前記機器要素(106)の群が、電力ヒューズボックス(108)、印刷機用支持体(110)、光源(112)、風胴(114)、ケーブルツリー(116)、分析機器、教示用ボルトまたはマーク、識別または検出用装置、ラックを保持するように構成される保持具(118)、試料を分析するための光学部品、液体の熱処理用装置、消耗品を取り扱うための装置、試料または試薬を処理するための装置で構成される群から選択された少なくとも1つの要素を備える、請求項13に記載のラボラトリ機器(100)。
【請求項15】
ラボラトリ機器(100)を組み立てる方法であって、
- ハウジング(102)の枠(122)を据え付けるステップと、
- 基礎板(104)を前記枠(122)に対して据え付けるステップであって、前記枠(122)が、前記基礎板(104)を支持するように構成される、基礎板を前記枠に対して据え付けるステップと、
- 機器要素(106)を前記基礎板(104)に対して据え付けるステップと、を含む、ラボラトリ機器(100)を組み立てる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示するのは、ラボラトリ機器用ハウジング、ラボラトリ機器、およびラボラトリ機器を組み立てる方法である。
【背景技術】
【0002】
試験管内(in vitro)診断試験は、重要な情報を医師に提供し、臨床的な決定に大きな影響を与える。詳細には、救命救急環境において、迅速で正確な試験結果を提供することには大きな重要性がある。試験管内診断試験は、通常、1つまたは複数の生体試料および/または1つまたは複数の試薬上で1つまたは複数の処理ステップおよび/またはワークフローステップを実行するのに使用可能な、分析前機器、分析後機器、およびまた分析機器などの、ラボラトリ機器を使用しながら実行される。
【0003】
分析機器/分析器は、計測値を得るように構成される。分析器は、さまざまな化学的、生物学的、物理的、光学的、または他の技術的手順を経て、試料またはその構成要素のパラメータ値を測定するように動作可能である。分析器は、試料の、または少なくとも1つの検体の前記パラメータを計測するように動作可能であり、得られた計測値を報告し得る。分析器によって報告される可能性のある分析結果の一覧として、試料の分析物の濃度、試料の中に検体が存在することを示すデジタル式(はいまたはいいえ)結果(検出水準を上回る濃度に対応する)、光学的パラメータ、DNAまたはRNA配列、タンパク質または代謝物の質量分析から得られるデータ、および多種の物理的または化学的パラメータが挙げられるが、これらに限定されるものではない。分析機器は、試料および/または試薬のピペット操作、薬品注入、および混合を支援するユニットを備える場合がある。分析器は、検定を実行するために、試薬を保持するための試薬保持ユニットを備える場合がある。試薬は、例えば、個々の試薬または試薬の群を収納し、保管室またはコンベヤの中で適切な貯蔵所にまたは位置に置かれる容器またはカセットの形で配置され得る。分析器は、消耗品供給ユニットを含む場合もある。分析器は、ある種の型の分析に対してワークフローを最適化させた処理および検出システムを備えることができる。そのような分析器の例は、化学的もしくは生物学的反応の結果を検出する、または化学的もしくは生物学的反応の進行を監視するのに使用される、臨床的化学分析器、凝固化学分析器、免疫化学分析器、尿分析器、核酸分析器である。
【0004】
米国特許出願公開第2004/0081583A1号または米国特許出願公開第2005/0123445A1号に記載されるものなど、知られているラボラトリ機器は、ハウジングによって囲まれたシャーシまたは支持構造物によって構築される。シャーシまたは支持構造物は、ラボラトリ十分に堅固である機能およびラボラトリ機器を正確に組み立てる機能を果たす。ほとんどの場合、高精度の据付処理を可能にする作業面として、基礎板が設けられる。基礎板、重さの力をシャーシまたは支持構造物に伝えるため、基礎板もまた堅固でなければならない。ハウジングは、もっぱら、設計および保護という理由のために設けられており、技術的機能を果たすものではない。
【0005】
したがって、ラボラトリ機器の構築には、複数の構造部材が必要である。さらに、構造部材は、組み立てられるために、相互に精密に適合していなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0081583A1号
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0123445A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
開示されたラボラトリ機器用ハウジング、ラボラトリ機器、およびラボラトリ機器を組み立てる方法の実施形態は、ラボラトリ機器の組付けを簡素化することと、設計多様性を増すこととを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示されたラボラトリ機器用ハウジング、ラボラトリ機器、およびラボラトリ機器を組み立てる方法の実施形態は、独立請求項の特徴を有する。独立したやり方で、または何らかの任意の組合せで実現され得る本発明の別の実施形態は、従属請求項にて開示される。
【0009】
以下で使用される場合、「有する」、「備える」、もしくは「含む」の用語、またはその何らかの任意の文法にかなった変型例は、非排他的な方法で使用される。したがって、これらの用語は、これらの用語によって紹介された特徴の他には、この文脈において記載される実体にはこれ以上の特徴は、存在しない状況と、1つまたは複数のさらなる特徴が存在する状況とを、両方ともを表すことができる。一例として、「Aは、Bを有する」、「Aは、Bを備える」、および「Aは、Bを含む」という表現は、Bの他に、他のいかなる要素もAには存在しない状況(すなわちAがもっぱら排他的にBで構成される状況)と、Bの他にも、要素C、要素CおよびD、またはさらに別の要素など、1つまたは複数のさらなる要素が、実体Aに存在する状況とを、両方とも表すことができる。
【0010】
さらに、特徴または要素は、単数、または単数より多く存在している可能性があることを指示している「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」という用語、または類似の表現は、通常、それぞれの特徴または要素を紹介するときに一度だけ使用されることに留意されたい。以下において、それぞれの特徴または要素に言及するときには、ほとんどの場合、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」という表現は、繰り返されず、それぞれの特徴または要素が、単数、または単数より多く存在し得る事実に逆らわない。
【0011】
さらに、以下で使用される場合、「詳細には」、「より詳細には」、「具体的には」、「より具体的には」という用語、または類似の用語は、代替的な可能性を制限することなく、追加的/代替的な特徴と併せて使用される。したがって、これらの用語によって紹介される特徴は、追加的/代替的な特徴であり、いかなる形であれ請求項の範囲を制限するようには意図されていない。本発明は、当業者であれば認識されるように、代替的特徴を使用して実行され得る。同様に、「本発明の実施形態の中に」または類似の表現で紹介される特徴は、本発明の代替実施形態に関して何ら制限することなく、本発明の範囲に関して何ら制限することなく、そのような方法で紹介された特徴を、本発明の他の追加的/代替的な、または非追加的/非代替的な特徴と組み合わせる可能性に関して何ら制限することなく、追加的/代替的な特徴であるように意図されている。
【0012】
ラボラトリ機器用ハウジングが開示される。ラボラトリ機器は基礎板を備える。少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具または少なくとも1つの消耗品を含むラックが、前記基礎板に対して据え付けられる。ハウジングは、枠を備える。枠は、基礎板を支持するように構成される。ハウジングが、基礎板を支持するように構成される枠を備えるので、ハウジングは、支持構造物の役目をする。したがって、ハウジングは、設計および保護要素としての機能を果たすだけでなく、さらに剛性および安定性を提供する。別個の支持構造物が、開示されたハウジングによって省略され得るので、構造部材の数を減らすことができる。特に、すべての要素をハウジングに据え付けることもできる。さらに、ラボラトリ機器の重量は、開示されたハウジングによって低減され得る。さらにその上、ハウジングの構造は、モジュール性を可能にする。さらに、組立プロセスに関する精度は、さらなる支持構造物に適応させる必要がない基礎板だけで、かなえられる。
【0013】
本明細書で使用される「ラボラトリ機器」という用語は、生体試料を処理するための分析器および/または分析前/後機器を表している。さらに、本明細書で使用される生体試料には、有機体から採取した試料から得られた、複製された、複写された、または再生された任意の化学製品が含まれる。本明細書で使用される分析器には、生体試料の物理的特性または性質を決定するために、生体試料を計測する装置が含まれる。多くの場合、生体試料は、ラボラトリ機器に装てんされる試料ラックにその後入れられる試料管または試料容器に入れられ得る。試料管および/またはラックは、バーコードラベルなどの、識別タグ読取装置によって読まれるタグを備えることができる。「試料ラック」は、通常はプラスチックおよび/または金属でできていて、1つまたは複数の試料管、例えば1つまたは複数の列に配置された例えば5つ以上の試料管、を受容、保持、および搬送するのに適した搬器である。
【0014】
本明細書で使用される「基礎板」という用語は、ラボラトリ機器の分析プロセスが実行される実際の作業面を表す、ラボラトリ機器の中に据え付けられた板を指している。この目的のために、基礎板が、それに据え付けられた機器要素とともに提供される。
【0015】
枠は、基礎板が枠に対して直接据え付け可能であるように構成され得る。したがって、基礎板の据え付けは、基礎板を枠に対して据え付けるための追加的な連結部または据付要素が必要とされないように、簡素化されている。
【0016】
枠は、複数の輪郭部を備えることができる。輪郭部は、互いに連結される。したがって、枠は、枠が輪郭部によって構築されるような、モジュラ様式で設計されることができる。特に、輪郭部を使用することで、枠のさまざまな設計と、構造のスケールアップまたはスケールダウンとが可能になる。本明細書で使用される「輪郭部」という用語は、細長い構造部材を指している。輪郭部は、押出成形法によって製作されることができる。したがって、輪郭部は、いわゆる押出輪郭部であり得る。輪郭部は、ねじまたはクランプなどの連結要素によって互いに連結され得る
輪郭部は、プラスチックおよび/または金属でできていることができる。例えば、輪郭部は、アルミニウムでできている。
【0017】
枠は、対向する側面枠部分と、横断枠部分とを備えることができる。側面枠部分は、横断枠部分を用いて互いに連結され得る。したがって、横断枠部分は、側面枠部分が横断枠部分によって支持されるように、側面枠部分との一種の架け橋の役割をする。それによって、枠は、剛性または不撓性(rigidity or stiffness)を備えている。
【0018】
横断枠部分は、側面枠部分に固定され得る。例えば、横断枠部分は、ねじを用いて側面枠部分に固定される。
基礎板は、側面枠部分に対して据え付けられ得る。したがって、基礎板の重さの力は、側面枠部分に直接伝えられる。それによって、枠は、基礎板の重さの力によって補強される。
【0019】
側面枠部分のそれぞれは、上側枠部分、下側枠部分、および2つの連結枠部分を備えることができる。上側枠部分および下側枠部分は、連結枠部分に連結され得る。したがって、側面枠部分は、いくつかの箇所で連結枠部分に連結される。それによって、枠の不撓性および安定性は、増強される。
【0020】
上側枠部分および下側枠部分は、隅連結部を用いて連結枠部分に連結され得る。したがって、上側枠部分および下側枠部分の、連結枠部分への信頼性が高く堅牢な連結が提供される。
【0021】
枠は、補強され得る。したがって、ラボラトリ機器のすべての構造部材が、互いに対して精密に方向づけられた状態を維持するように、枠は、その形状を保持することが確実となる。
【0022】
ハウジングは、底板、後方壁、および2つの対向する側壁をさらに備えることができる。底板、後方壁、および側壁は、枠に対して据え付けられ得る。したがって、ハウジングの内部は、ラボラトリ機器の周囲から遮蔽され得る。それによって、ハウジングの内部への望まれていないアクセスが、防止される。
【0023】
側壁は、側面枠部分を覆うように、側面枠部分に対して据え付けられ得る。底板は、側面枠部分の間の下側部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ得る。後方壁は、下側部分に実質的に直角になっている側面枠部分の間の垂直部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ得る。それによって、ハウジングの内部は、その3つの側部で遮蔽され得る。
【0024】
枠は、枠に対して据え付けられた底板、後方壁、および側壁を用いて補強され得る。したがって、底板、後方壁、および側壁は、せん断板と同様の機能を果たす。
ハウジングは、フードをさらに備えることができる。フードは、枠に対して枢動可能に据え付けられ得る。したがって、枠は、さらにフードも支持する。フードが枠に対して枢動可能に据え付けられているので、フードは、ハウジングの内部がアクセスから防がれる閉位置から、アクセスを許すようハウジングの内部が露出している開位置まで移動され得、逆もまた同様である。
【0025】
ハウジングは、ガススプリングをさらに備えることができる。ガススプリングは、フードおよび枠に対して据え付けられる。したがって、ガススプリングによって、フードの軸回転運動は、円滑化される。
【0026】
フードは、上側枠部分に対して据え付けられ得る。したがって、フードは、上向き運動によって、閉位置から開位置まで移動され得る。
ハウジングは、脚をさらに備えることができる。脚は、ハウジングを支持するように構成され得る。したがって、基礎板の重さの力は、枠に伝えられ、そこから脚に伝えられる。
【0027】
脚は、底板に対して据え付けられ得る。したがって、脚がハウジングの総重量を支えることが確実となる。
さらに、基礎板と、機器要素の群と、上記実施形態によるハウジングとを備えるラボラトリ機器が、開示される。基礎板は、ハウジングの枠に対して直接据え付けられる。機器要素の少なくともいくつかは、基礎板に対して据え付けられる。したがって、ハウジングが、ラボラトリ機器の重さの大部分を支持することが確実となる。
【0028】
機器要素の群は、ヒューズボックス、印刷機用支持体、光源、風胴、ケーブルツリー、分析機器、教示用ボルトまたはマーク、識別または検出用装置、ラックを保持するように構成される保持具、試料を分析するための光学部品、液体の熱処理用装置、消耗品を取り扱うための装置、試料または試薬を処理するための装置で構成される群から選択された少なくとも1つの要素を備えることができる。このように、豊富な種類の要素が、基礎板によって支持され得る。
【0029】
さらに、
- ハウジングの枠を据え付けるステップと、
- 基礎板を枠に対して据え付けるステップであって、枠が基礎板を支持するように構成される、基礎板を枠に対して据え付けるステップと、
- 機器要素を基礎板に対して据え付けるステップと、を含む、ラボラトリ機器を組み立てる方法が開示される。
【0030】
このように、ラボラトリ機器は、簡素化された様式で組み立てられ得る。
基礎板は、枠に対して直接据え付けられ得る。したがって、基礎板の据え付けは、基礎板を枠に対して据え付けるための追加的な連結部または据付要素が必要とされないように、簡素化されている。
【0031】
枠を据え付けるステップは、複数の輪郭部を互いに連結するステップを含むことができる。このように、枠は、重量を減らすように、輪郭部によって構築され得る。
枠を据え付けるステップは、側面枠部分が互いに対向するように、横断枠部分を用いて側面枠部分を互いに連結するステップを含むことができる。したがって、横断枠部分は、側面枠部分が横断枠部分によって支持されるように、側面枠部分との一種の架け橋の役割をする。それによって、剛性または不撓性を備えた枠が提供される。
【0032】
横断枠部分は、側面枠部分に固定され得る。したがって、横断枠部分は、側面枠部分に確実に固定される。
横断枠部分は、ねじを用いて側面枠部分に固定され得る。したがって、組立ては、さらに容易になる。
【0033】
基礎板は、側面枠部分に対して据え付けられ得る。したがって、基礎板の重さの力は、側面枠部分に直接伝わる。それによって、枠は、基礎板の重さの力によって補強される。
側面枠部分はそれぞれ、上側枠部分および下側枠部分を2つの連結枠部分に連結することによって据え付けられ得る。したがって、側面枠部分は、いくつかの箇所で連結枠部分に連結される。それによって、枠の不撓性および安定性は、増強される。
【0034】
上側枠部分および下側枠部分は、隅連結部を用いて連結枠部分に連結され得る。したがって、上側枠部分および下側枠部分の、連結枠部分への信頼性が高く堅牢な連結が提供される。
【0035】
方法は、底板、後方壁、および2つの対向する側壁を枠に据え付けるステップをさらに含むことができる。したがって、ハウジングの内部は、ラボラトリ機器の周囲から遮蔽され得る。それによって、ハウジングの内部への望まれていないアクセスが防止される。
【0036】
側壁は、側面枠部分を覆うように、側面枠部分に対して据え付けられ得る。底板は、側面枠部分の間の下側部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ得る。後方壁は、下側部分に実質的に直角になっている側面枠部分の間の垂直部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ得る。それによって、ハウジングの内部は、その3つの側部で遮蔽され得る。
【0037】
方法は、フードを枠に枢動可能に据え付けるステップをさらに含むことができる。したがって、枠は、さらにフードも支持する。フードが枠に対して枢動可能に据え付けられているので、フードは、ハウジングの内部がアクセスから防がれる閉位置から、アクセスを許すようハウジングの内部が露出している開位置まで移動され得、逆もまた同様である。
【0038】
方法は、ガススプリングをフードおよび枠に対して据え付けるステップをさらに含むことができる。したがって、ガススプリングによって、フードの軸回転運動は、円滑化される。
【0039】
フードは、上側枠部分に対して据え付けられ得る。したがって、フードは、上向き運動によって、閉位置から開位置まで移動され得る。
方法は、脚を据え付けるステップをさらに含むことができる。脚は、ハウジングを支持するように構成され得る。したがって、基礎板の重さの力は、枠に伝えられ、そこから脚に伝えられる。
【0040】
脚は、底板に対して据え付けられ得る。したがって、脚が、ラボラトリ機器の総重量を支えることが確実となる。
開示される装置および方法の発見を要約して、以下の実施形態が開示される。
【0041】
実施形態1:ラボラトリ機器用ハウジングであって、ラボラトリ機器が基礎板を備え、少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具または少なくとも1つの消耗品を備えるラックが前記基礎板に対して据え付けられ、ハウジングが枠を備え、枠が基礎板を支持するように構成される、ハウジング。
【0042】
実施形態2:実施形態1によるハウジングであって、基礎板が枠に対して直接据え付け可能であるように枠が構成される、ハウジング。
実施形態3:実施形態1または2によるハウジングであって、枠が複数の輪郭部を備え、輪郭部が互いに連結される、ハウジング。
【0043】
実施形態4:実施形態3によるハウジングであって、輪郭部が押出輪郭部である、ハウジング。
実施形態5:実施形態3または4によるハウジングであって、輪郭部がアルミニウムでできている、ハウジング。
【0044】
実施形態6:実施形態1から5のいずれか1つによるハウジングであって、枠が、対向する側面枠部分と、横断枠部分とを備え、側面枠部分が、横断枠部分を用いて互いに連結される、ハウジング。
【0045】
実施形態7:実施形態6によるハウジングであって、横断枠部分が側面枠部分に固定される、ハウジング。
実施形態8:実施形態7によるハウジングであって、横断枠部分がねじを用いて側面枠部分に固定される、ハウジング。
【0046】
実施形態9:実施形態6から8のいずれか1つによるハウジングであって、基礎板が側面枠部分に対して据え付けられる、ハウジング。
実施形態10:実施形態6から9のいずれか1つによるハウジングであって、側面枠部分のそれぞれが、上側枠部分、下側枠部分および2つの連結枠部分を備え、上側枠部分および下側枠部分が連結枠部分に連結される、ハウジング。
【0047】
実施形態11:実施形態10によるハウジングであって、上側枠部分および下側枠部分が隅連結部を用いて連結枠部分に連結される、ハウジング。
実施形態12:実施形態1から11のいずれか1つによるハウジングであって、枠が補強される、ハウジング。
【0048】
実施形態13:実施形態6から11のいずれか1つによるハウジングであって、底板、
後方壁および2つの対向する側壁をさらに備え、底板、後方壁および側壁が枠に対して据え付けられる、ハウジング。
【0049】
実施形態14:実施形態13によるハウジングであって、側壁が、側面枠部分を覆うように、側面枠部分に対して据え付けられ、底板が、側面枠部分の間の下側部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ、後方壁が、下側部分に実質的に直角になっている側面枠部分の間の垂直部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられる、ハウジング。
【0050】
実施形態15:実施形態13または14によるハウジングであって、枠が、枠に対して据え付けられる底板、後方壁および側壁を用いて補強される、ハウジング。
実施形態16:実施形態10から15のいずれか1つによるハウジングであって、フードをさらに備え、フードが枠に対して枢動可能に据え付けられる、ハウジング。
【0051】
実施形態17:実施形態16によるハウジングであって、ガススプリングをさらに備え、ガススプリングがフードおよび枠に対して据え付けられる、ハウジング。
実施形態18:実施形態16または17によるハウジングであって、フードが上側枠部分に対して据え付けられる、ハウジング。
【0052】
実施形態19:実施形態13から18のいずれか1つによるハウジングであって、脚をさらに備え、脚がハウジングを支持するように構成される、ハウジング。
実施形態20:実施形態19によるハウジングであって、脚が底板に対して据え付けられる、ハウジング。
【0053】
実施形態21:ラボラトリ機器であって、基礎板と、機器要素の群と、実施形態1から20のいずれか1つによるハウジングとを備え、基礎板がハウジングの枠に対して直接据え付けられ、機器要素の少なくともいくつかが基礎板に対して据え付けられる、ラボラトリ機器。
【0054】
実施形態22:実施形態21によるラボラトリ機器であって、機器要素の群が、ヒューズボックス、印刷機用支持体、光源、風胴、ケーブルツリー、分析機器、教示用ボルトまたはマーク、識別または検出用装置、ラックを保持するように構成される保持具、試料を分析するための光学部品、液体の熱処理用装置、消耗品を取り扱うための装置、試料または試薬を処理するための装置で構成される群から選択された少なくとも1つの要素を備える、ラボラトリ機器。
【0055】
実施形態23:ラボラトリ機器を組み立てる方法であって、
- ハウジングの枠を据え付けるステップと、
- 基礎板を枠に対して据え付けるステップであって、枠が基礎板を支持するように構成される、基礎板を枠に対して据え付けるステップと、
- 機器要素を基礎板に対して据え付けるステップと、を含む、方法。
【0056】
実施形態24:実施形態23による方法であって、基礎板が、枠に対して直接据え付けられる、方法。
実施形態25:実施形態23または24による方法であって、枠を据え付けるステップが、複数の輪郭部を互いに連結するステップを含む、方法。
【0057】
実施形態26:実施形態23から25のいずれか1つによる方法であって、枠を据え付けるステップが、側面枠部分が互いに対向するように、横断枠部分を用いて側面枠部分を互いに連結するステップを含む、方法。
【0058】
実施形態27:実施形態26による方法であって、横断枠部分が側面枠部分に固定される、方法。
実施形態28:実施形態27による方法であって、横断枠部分がねじを用いて側面枠部分に固定される、方法。
【0059】
実施形態29:実施形態26から28のいずれか1つによる方法であって、基礎板が側面枠部分に対して据え付けられる、方法。
実施形態30:実施形態26から29のいずれか1つによる方法であって、側面枠部分がそれぞれ、上側枠部分および下側枠部分を2つの連結枠部分に連結することによって据え付けられる、方法。
【0060】
実施形態31:実施形態30による方法であって、上側枠部分および下側枠部分が、隅連結部を用いて連結枠部分に連結される、方法。
実施形態32:実施形態26から31のいずれか1つによる方法であって、底板、後方壁および2つの対向する側壁を枠に据え付けるステップをさらに含む、方法。
【0061】
実施形態33:実施形態32による方法であって、側壁が、側面枠部分を覆うように、側面枠部分に対して据え付けられ、底板が、側面枠部分の間の下側部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられ、後方壁が、下側部分に実質的に直角になっている側面枠部分の間の垂直部分を覆うように、横断枠部分の少なくとも1つに対して据え付けられる、方法。
【0062】
実施形態34:実施形態23から33のいずれか1つによる方法であって、フードを枠に枢動可能に据え付けるステップをさらに含む、方法。
実施形態35:実施形態34による方法であって、ガススプリングをフードおよび枠に対して据え付けるステップをさらに含む、方法。
【0063】
実施形態36:実施形態34または35による方法であって、フードが、上側枠部分に対して据え付けられる、方法。
実施形態37:実施形態32から36のいずれか1つによる方法であって、脚を据え付けるステップをさらに含み、脚がハウジングを支持するように構成される、方法。
【0064】
実施形態38:実施形態37による方法であって、脚が、底板に対して据え付けられる、方法。
本発明のさらなる特徴および実施形態は、この後の、特に従属請求項に関連した説明でさらに詳細に開示される。その中のそれぞれの特徴は、当業者であれば認識されるように、単離したやり方で、ならびに何らかの任意の実行可能な組合せで実現され得る。実施形態は、図では概略的に描写されている。そこにおいて、これらの図中の同一の参照符号は、同一の要素または機能的に同一の要素を指している。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図2】いくつかの部品が除去された状態のラボラトリ機器の斜視図である。
【
図5】側面枠部分と横断枠部分とを連結するステップを示す図である。
【
図7】側壁部分を据え付けるステップを示す図である。
【
図10】ラボラトリ機器を据え付けるステップを示す図である。
【
図11】基礎板を枠に対して据え付けるステップを示す図である。
【
図12】枠に対して据え付けられた基礎板を示す図である。
【
図13】側壁部分を据え付けるステップを示す図である。
【
図15】フードを据え付けるステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、ラボラトリ機器100の斜視図を示す。さらに、
図1は、ラボラトリ機器100用のハウジング102を示す。
図2は、いくつかの部品が、説明的な理由で除去された状態のラボラトリ機器100の斜視図を示す。ラボラトリ機器100は、基礎板104を備える。ラボラトリ機器100は、機器要素106の群をさらに備える。機器要素106の少なくともいくつかは、基礎板104に対して据え付けられる。機器要素106の群は、電力ヒューズボックス108、印刷機用支持体110、光源112、風胴114、ケーブルツリー116、分析機器、教示用ボルトまたはマーク、識別または検出用装置、消耗品を保持するように構成される保持具118、試料を分析するための光学部品、液体の熱処理用装置、消耗品を取り扱うための装置、試料または試薬を処理するための装置で構成される群から選択された少なくとも1つの要素を備える。本例では、ラボラトリ機器100は、電力ヒューズボックス108、印刷機用支持体110(
図10)、UV光源などの光源112、風胴114(
図10)、ケーブルツリー116(
図10)、ラックおよび受け皿120を保持するように構成される保持具118(
図10)を備える。ラックなどの少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具118は、基礎板104に対して据え付けられる。あるいは、少なくとも1つの消耗品を含むラックは、基礎板104に対して据え付けられ得る。
【0067】
ハウジング102は、枠122を備える。枠122は、基礎板104を支持するように構成される。枠122は、複数の輪郭部124を備える。輪郭部124は、下文でより詳細に説明されるように、互いに連結される。輪郭部124は、押出輪郭部である。輪郭部124は、アルミニウムでできている。枠122は、側面枠部分126および横断枠部分128を備える。側面枠部分126は、横断枠部分128を用いて互いに連結される。側面枠部分126は、垂直面に延在し、一方で、横断枠部分128は、垂直面に対して直角な水平方向に延在する。横断枠部分128は、側面枠部分126に固定される。この例では、横断枠部分128は、ねじ130を用いて側面枠部分126に固定される。側面枠部分126および横断枠部分128は、輪郭部124によって形成される、また構築される。横断枠部分128は、長手形状であるが、側面枠部分126は、閉じたまたは環状の様式に形付けられる。側面枠部分126のそれぞれは、上側枠部分132、下側枠部分134、および2つの連結部分136を備える。上側枠部分132および下側枠部分134は、2つの連結部分136に連結される。この例では、上側枠部分132および下側枠部分134は、隅連結部138を用いて2つの連結部分136に連結される。隅連結部138は、ねじ130を用いて上側枠部分132および下側枠部分134に固定され得る。この例では、5つの横断枠部分128が存在しており、2つの横断枠部分128が下側枠部分134に連結され、2つの横断枠部分128が連結部分136のうちの後方の連結部分に連結され、1つの横断枠部分128が上側枠部分132に連結される。
【0068】
ハウジング102は、底板140、後方壁142および2つの対向する側壁144をさらに備える。底板140は、横断枠部分128の少なくとも1つに対して据え付けられる。この例では、底板140は、側面枠部分126の間の下側部分146を覆うように、下側枠部分134に連結されている2つの横断枠部分128に据え付けられる。電力ヒューズボックス108、印刷機用支持体110、風胴114、およびケーブルツリー116は、底板140に据え付けられる。光源112は、連結部分136のうちの後方の連結部分に連結されている2つの横断枠部分128のうちの上側の横断枠部分に対して据え付けられる。後方壁142は、下側部分146に実質的に垂直になっている側面枠部分126の間の垂直の部分148を覆うように、横断枠部分128の少なくとも1つに対して据え付けられる。この例では、後方壁142は、連結部分136のうちの後方の連結部分に連結されている2つの横断枠部分128に対して据え付けられ、連結部分136のうちの後方の連結部分に対して据え付けられる。側壁144は、側面枠部分126を覆うように、側面枠部分126に据え付けられる。示されるように、側壁144は上側側壁部分150および下側側壁部分152をそれぞれ備えることができる。下側側壁部分152の1つに、送風機154および光源112から発された光を遮蔽するための遮蔽部材156が、配置される(
図14)。
【0069】
さらに、ハウジング102は、脚158を備える。脚158は、ハウジング102を支持するように構成される。脚158は、底板140に対して据え付けられる。この例では、4つの脚158が、存在している。脚158は、底板140の下側面に据え付けられる。脚158は、底板140の隅に隣接して位置付けられる。さらに、ハウジング102は、フード160を備える。フード160は、枠122に対して枢動可能に据え付けられる。
【0070】
より詳細には、フード160は、上側枠部分132に対して据え付けられる。さらに、ハウジング102は、ガススプリング162(
図15)を備える。ガススプリング162は、フード160および枠122に対して据え付けられる。したがって、フード160は、フード160がハウジング102の内部を覆う閉位置と、ハウジング102の内部がアクセス可能な開位置との間で枢動可能である。
【0071】
さらに、基礎板104が枠122に対して直接据え付け可能であるように、枠122は構成される。この例では、基礎板104は、角ブラケット164を用いて、その間に何ら別の構造部材なしに、枠122の連結部分136に据え付けられる。この構造によって、枠122は、補強される。より詳細には、枠122は、枠122に据え付けられた底板140、後方壁142、および側壁144によって補強される。
【0072】
ラボラトリ機器100は、以下で説明される様式で組み立てられる。ハウジング102の枠122が、据え付けられる。
図3は、輪郭部124を連結するステップを示す。説明されるように、枠122は、複数の輪郭部124を特定の様式で相互に連結することによって、据え付けられる。詳細には、側面枠部分126は、側面枠部分126ごとに、上側枠部分132および下側枠部分134が、隅連結部138を用いて2つの連結部分136に連結されることで据え付けられる。隅連結138は、ねじ130を用いて上側枠部分132および下側枠部分134に固定される。
図4は、このようにして組み立てられた側面枠部分126を示す。
【0073】
図5は、側面枠部分126および横断枠部分128を連結するステップを示す。横断枠部分128は、側面枠部分126に連結される。さらに、横断枠部分128は、外部から挿し込まれるねじ130を用いて側面枠部分126に固定される。
図5は、横断枠部分128を上側枠部分132に連結および固定することだけを示していることに留意されたい。
【0074】
図6は、底板140を示す。
図6は、2つの横断枠部分128が底板140に据え付けられることを示す。さらに、脚158は、2つの横断枠部分128が据え付けられる側とは反対側のその下面で底板140に対して据え付けられる。底板140に据え付けられた
横断枠部分128は、下側枠部分134に連結されて、外部から挿し込まれるねじ130を用いてそれに固定される。追加的に、底板140は、外部から挿し込まれるねじ130を用いて下側枠部分134に固定され得る。
【0075】
図7は、側壁部分を据え付けるステップを示す。上側側壁部分150は、側面枠部分126に据え付けられ、ハウジング102の内部から挿し込まれるねじ130を用いてそれに固定される。
【0076】
図8は、枠122を組み立てるステップを示す。2つの横断枠部分128は、後方壁142に対して据え付けられ、さらに連結部分136に対して据え付けられる。加えて、後方壁142に据え付けられた2つの横断枠部分128は、ねじ130を用いて連結部分136に固定される。それによって、側面枠部分126は、側面枠部分126が相互に対向するように、横断枠部分128を用いて相互に連結される。
【0077】
図9は、連結後の枠122を示す。
図9に示されるように、この据付プロセスを用いることで、ハウジング102には、三次元形状が付与され、より詳細には、切石状に形成される。この例では、底板140は、側面枠部分126の間の下側部分146を覆うように、下側枠部分134に連結されている2つの横断枠部分128に対して据え付けられる。後方壁142は、下側部分146に実質的に垂直になっている側面枠部分126の間の垂直部分148を覆うように、横断枠部分128の少なくとも1つに対して据え付けられる。この例では、後方壁142は、連結部分136のうちの後方の連結部分に連結されている2つの横断枠部分128に対して据え付けられ、連結部分136のうちの後方の連結部分に対して据え付けられる。上側側壁部分150は、枠122に不撓性を提供する。
【0078】
図10は、機器要素106を据え付けるステップを示す。
図10に示されるように、電力ヒューズボックス108、印刷機用支持物110、風胴114、およびケーブルツリー116は、底板140に据え付けられる。光源112は、連結部分136のうちの後方の連結部分に連結されている2つの横断枠部分128のうちの上側の横断枠部分に対して据え付けられる。側壁144は、側面枠部分126を覆うように、側面枠部分126に据え付けられる。
【0079】
図11は、基礎板104を枠122に対して据え付けるステップを示す。
図11に示されるように、機器要素106のいくつかは、基礎板104に対して据え付けられる。より詳細には、保持具118は、基礎板104に対して据え付ける。
図11に示されるように、基礎板104は、基礎板104を支持するように構成される枠122に対して据え付けられる。より詳細には、基礎板104は、側面枠部分136に固定された角ブラケット164を用いて側面枠部分126に据え付けられる。
図12は、枠122に対して据え付けられた基礎板104を示す。このように、基礎板104は、枠122に直接据え付けられる。
【0080】
図13は、側壁部分152を据え付けるステップを示す。
図13は、下側側壁部分152が、側面枠部分126に据え付けられることを示す。
図14は、側壁部分152を示す。下側側壁部分152のうちの1つに、送風機154および遮蔽部材156が設けられる。下側側壁部分152は、ねじ130を用いて連結部分136に固定される。この例では、下側側壁部分152は、ハウジング102の内部から挿し込まれる2つのねじ130と、2つの任意選択的な磁石166とを用いて連結部分136に固定される。このように、下側側壁部分152を固定するためのねじ130は、下側側壁部分152が、保守管理または修繕目的で迅速に除去され得るように、容易に接近することができるようになっている。このように、側壁144は、枠122に対して据え付けられ、側面枠部分126を覆う。下側側壁部分152が、上側側壁部分150に部分的に重なることができることに留意されたい。
【0081】
図15は、フード160を据え付けるステップを示す。
図15に示されるように、フード160は、枠122に対して枢動可能に据え付けられる。より詳細には、フード160は、上側枠部分132に対して据え付けられる。ガススプリング162は、フード160および枠122に据え付けられる。
図16は、据え付け後のフード160を示す。このように、フード160は、フード160がハウジング102の内部を覆う閉位置と、ハウジング102の内部がアクセス可能である開位置との間で枢動可能である。フード160は、窓168を任意選択的に備えることができる。したがって、ハウジング102の内部は、窓168を通じてその外側から可視的になっている。窓168は、ねじ130を用いてフード160の枠に固定され得る。
【符号の説明】
【0082】
100 ラボラトリ機器
102 ハウジング
104 基礎板
106 機器要素
108 電力ヒューズボックス
110 印刷機用支持体
112 光源
114 風胴
116 ケーブルツリー
118 保持具
120 受け皿
122 枠
124 輪郭部
126 側面枠部分
128 横断枠部分
130 ねじ
132 上側枠部分
134 下側枠部分
136 連結枠部分
138 隅連結部
140 底板
142 後方壁
144 側壁
146 下側部分
148 垂直部分
150 上側側壁部分
152 下側側壁部分
154 送風機
156 遮蔽部材
158 脚
160 フード
162 ガススプリング
164 角ブラケット
166 磁石
168 窓
【手続補正書】
【提出日】2023-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラボラトリ機器(100)用のハウジング(102)であって、
前記ハウジング(102)が、基礎板(104)を備え、
少なくとも1つの消耗品を保持するように構成される保持具(118)または少なくとも1つの消耗品を含むラックが、前記基礎板(104)に対して据え付けられ、
前記ハウジング(102)が枠(122)を備え、
前記枠(122)が、前記保持具(118)または前記ラックが据え付けられている前記基礎板(104)を支持するように構成され、
前記枠(122)が、対向する側面枠部分(126)と、横断枠部分(128)とを備え、
前記基礎板(104)が、前記側面枠部分(126)に対して据え付けられ、
前記側面枠部分(126)が、前記横断枠部分(128)を用いて互いに連結され、
前記側面枠部分(126)のそれぞれが、上側枠部分(132)、下側枠部分(134)および2つの連結枠部分(136)を備え、前記上側枠部分(132)および前記下側枠部分(134)は、隅連結部(138)を用いて前記連結枠部分(136)に連結され、
前記枠(122)は、4つの前記連結枠部分(136)にそれぞれ固定された角ブラケット(164)を用いて、前記基礎板(104)を4つの前記連結枠部分(136)に直接据え付けており、
前記ハウジング(102)が、底板(140)と、複数の脚(158)と、をさらに備え、
前記複数の脚(158)は、前記ハウジング(102)を支持するように構成され、
前記複数の脚(158)は、前記底板(140)に据え付けられている、
ハウジング。
【請求項2】
前記枠(122)が複数の輪郭部(124)を備え、前記輪郭部(124)が互いに連結される、請求項1に記載のハウジング(102)。
【請求項3】
前記横断枠部分(128)が、前記側面枠部分(126)に固定される、請求項1または2に記載のハウジング(102)。
【請求項4】
前記枠(122)が、補強される、請求項1から3のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項5】
後方壁(142)および2つの対向する側壁(144)をさらに備え、前記底板(140)、前記後方壁(142)および前記側壁(144)が前記枠(122)に対して据え付けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項6】
前記枠(122)が、前記枠(122)に対して据え付けられた前記底板(140)、前記後方壁(142)および前記側壁(144)を用いて補強される、請求項5に記載のハウジング(102)。
【請求項7】
フード(160)をさらに備え、前記フード(160)が、前記枠(122)に対して枢動可能に据え付けられる、請求項1から6のいずれか一項に記載のハウジング(102)。
【請求項8】
ガススプリング(162)をさらに備え、前記ガススプリング(162)が、前記フード(160)および前記枠(122)に対して据え付けられる、請求項7に記載のハウジング(102)。
【請求項9】
複数の機器要素(106)の群と、請求項1から8のいずれか一項に記載のハウジング(102)とを備えるラボラトリ機器(100)であって、前記ハウジング(102)の前記基礎板(104)が、前記ハウジング(102)の前記枠(122)に対して直接据え付けられ、前記複数の機器要素(106)の少なくともいくつかが、前記基礎板(104)に対して据え付けられる、ラボラトリ機器(100)。
【請求項10】
前記機器要素(106)の群が、電力ヒューズボックス(108)、印刷機用支持体(110)、光源(112)、風胴(114)、ケーブルツリー(116)、分析機器、教示用ボルトまたはマーク、識別または検出用装置、ラックを保持するように構成される保持具(118)、試料を分析するための光学部品、液体の熱処理用装置、消耗品を取り扱うための装置、試料または試薬を処理するための装置で構成される群から選択された少なくとも1つの要素を備える、請求項9に記載のラボラトリ機器(100)。
【請求項11】
請求項9または10に記載のラボラトリ機器(100)を組み立てる方法であって、
ハウジング(102)の枠(122)を据え付けるステップと、
基礎板(104)を前記枠(122)に対して据え付けるステップであって、前記枠(122)が、前記基礎板(104)を支持するように構成される、基礎板を前記枠に対して据え付けるステップと、
機器要素(106)を前記基礎板(104)に対して据え付けるステップと、を含む、ラボラトリ機器(100)を組み立てる方法。
【外国語明細書】