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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105345
(43)【公開日】2023-07-31
(54)【発明の名称】車両用モニタ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20230724BHJP
【FI】
B60R11/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006100
(22)【出願日】2022-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 琢磨
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BC04
3D020BD08
(57)【要約】
【課題】開閉式のディスプレイ部の意匠面の傷や汚れの発生を防ぎ且つディスプレイ部を円滑に開閉動作させることができる車両用モニタ装置を提供する。
【解決手段】車両用モニタ装置1は、ハウジング部10と、ディスプレイ部20と、ディスプレイ部20が格納位置P1にあるときハウジング部10とディスプレイ部20の隙間10aを被覆するカバー部材30と、ディスプレイ部20とカバー部材30を動力伝達可能につなぐ連係機構部40と、を備え、ディスプレイ部20は、格納位置P1にあるときの車室2に対向する意匠面2aを有し、カバー部材30は、ディスプレイ部20が格納位置P1から展開位置までの間で回動するとき、連係機構部40を介してディスプレイ部20との間の動力伝達が維持されることによりディスプレイ部20の意匠面20aに接触することなく動くように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納空間を有するハウジング部と、
上記格納空間に格納された格納位置から展開位置までの間で回動可能となるように上記ハウジング部に取り付けられたディスプレイ部と、
上記ディスプレイ部が上記格納位置にあるときに上記ハウジング部と上記ディスプレイ部との隙間を被覆するカバー部材と、
上記ディスプレイ部と上記カバー部材を動力伝達可能につなぐ連係機構部と、
を備え、
上記ディスプレイ部は、上記格納位置にあるときに車室と対向する意匠面を有し、
上記カバー部材は、上記ディスプレイ部が上記格納位置から上記展開位置までの間で回動するとき、上記連係機構部を介して上記ディスプレイ部との間の動力伝達が維持されることにより上記ディスプレイ部の上記意匠面に接触することなく動くように構成されている、車両用モニタ装置。
【請求項2】
上記連係機構部は、上記ディスプレイ部に回動軸部を中心に回動可能に取り付けられたカム部材を備え、
上記カム部材は、上記ハウジング部に設けられた第1当接面と摺接する第1摺接部と、上記カバー部材に設けられた第2当接面と摺接する第2摺接部と、を有し、上記第1当接面と上記回動軸部との間隔が上記ディスプレイ部の回動に伴って変わるように構成されており、
上記カム部材は、上記ディスプレイ部の回動に応じて上記第1摺接部が上記第1当接面を摺動しこの摺動時に上記間隔が変わることを利用して回動し、上記ディスプレイ部のこの回動に応じて上記第2摺接部が上記第2当接面を摺動することで上記カバー部材を動かすように構成されている、請求項1に記載の車両用モニタ装置。
【請求項3】
上記カム部材は、上記ディスプレイ部の回動に応じて上記格納位置に対応した初期位置から上記展開位置に対応した最終位置までの間で回動し、上記初期位置から上記最終位置に向けて回動するときに上記間隔が徐々に狭くなり、上記最終位置から上記初期位置に向けて回動するときに上記間隔が徐々に広くなるように構成されており、
上記カム部材には、このカム部材を上記最終位置から上記初期位置に向かう方向に常時に弾性付勢する弾性部材が設けられている、請求項2に記載の車両用モニタ装置。
【請求項4】
上記カバー部材は、上記カム部材の回動に応じて上記初期位置に対応した被覆位置から上記最終位置に対応した被覆解除位置までの間で回動するように構成されており、
上記カバー部材には、このカバー部材を上記被覆解除位置から上記被覆位置に向かう方向に常時に弾性付勢する弾性部材が設けられている、請求項3に記載の車両用モニタ装置。
【請求項5】
上記連係機構部は、上記ハウジング部と上記カバー部材を複数のリンクアーム部材を介して相対移動可能に連結してなる可動リンクと、上記可動リンクと上記ディスプレイ部を連結する連結部材と、を有する、請求項1に記載の車両用モニタ装置。
【請求項6】
上記連係機構部は、上記ディスプレイ部と上記カバー部材との間に設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の車両用モニタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられるモニタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、この種の開閉式モニタ装置が開示されている。この開閉式モニタ装置は、ディスプレイ部が回動軸を中心に格納位置と使用位置との間で回動するように構成されている。また、この開閉式モニタ装置は、FPCカバーと称されるカバー部材を備えている。カバー部材は、ディスプレイ部に接続されている接続部材を車室から視認されないように覆うためのものである。このカバー部材は、ディスプレイ部が格納位置にあるとき、ディスプレイ部に設けられたディスプレイ凸部に車室側から当接して接続部材を覆うように配置される。
【0003】
ディスプレイ部が格納位置から展開位置に向けて開動作するとき、カバー部材とディスプレイ凸部との当接が解除され、カバー部材は弾性部材による弾性付勢力にしたがってハウジング内に向けて内側に回動する。これに対して、ディスプレイ部が展開位置から格納位置に向けて閉動作するとき、カバー部材はディスプレイ凸部との当接によって弾性部材による弾性付勢力に抗して外側へ回動する。このように、ディスプレイ部が格納位置から展開位置までの間で回動するとき、カバー部材はディスプレイ部のディスプレイ凸部に当接した当接状態とディスプレイ凸部から一旦離れた離間状態とのいずれの状態になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-333237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の開閉式モニタ装置は、ディスプレイ部のうち意匠面以外に設けられたディスプレイ凸部のみにカバー部材が当接するように構成されており、ディスプレイ部の意匠面の傷や汚れの発生を防ぐのに有効である。ところが、ディスプレイ部が展開位置から格納位置までの間で回動するとき、カバー部材は、ディスプレイ凸部に当接してディスプレイ部との間で動力が伝達されたり、ディスプレイ凸部から離れてディスプレイ部との間の動力伝達が解除されたりするように構成されている。動力の伝達状態と伝達解除状態が切り替わるこのような構成は、ディスプレイ部の円滑な開閉動作を妨げる要因に成り得る。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、開閉式のディスプレイ部の意匠面の傷や汚れの発生を防ぎ且つディスプレイ部を円滑に開閉動作させることができる車両用モニタ装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
格納空間を有するハウジング部と、
上記格納空間に格納された格納位置から展開位置までの間で回動可能となるように上記ハウジング部に取り付けられたディスプレイ部と、
上記ディスプレイ部が上記格納位置にあるときに上記ハウジング部と上記ディスプレイ部との隙間を被覆するカバー部材と、
上記ディスプレイ部と上記カバー部材を動力伝達可能につなぐ連係機構部と、
を備え、
上記ディスプレイ部は、上記格納位置にあるときに車室と対向する意匠面を有し、
上記カバー部材は、上記ディスプレイ部が上記格納位置から上記展開位置までの間で回動するとき、上記連係機構部を介して上記ディスプレイ部との間の動力伝達が維持されることにより上記ディスプレイ部の上記意匠面に接触することなく動くように構成されている、車両用モニタ装置、
にある。
【発明の効果】
【0008】
上述の態様の車両用モニタ装置において、ディスプレイ部は、開閉式のものであり、ハウジング部の格納空間に格納された格納位置から展開位置までの間で回動可能とされている。ディスプレイ部が格納位置にあるとき、カバー部材によってハウジング部とディスプレイ部との隙間が被覆される。
【0009】
ディスプレイ部が格納位置から展開位置までの間で回動するとき、カバー部材がディスプレイ部の意匠面に接触することなく動く。このため、カバー部材がディスプレイ部の意匠面に接触したり摺動したりすることが要因で意匠面が傷付いたり意匠面に汚れが付着したりすることがない。したがって、ディスプレイ部の意匠面の傷や汚れの発生を防ぐことができる。
【0010】
また、ディスプレイ部が格納位置から展開位置までの間で回動するとき、連係機構部を介してディスプレイ部とカバー部材との間での動力伝達が維持される。このとき、ディスプレイ部とカバー部材を両者の間の動力伝達を解除することなくつないで連動して動かすことができる。これにより、例えばディスプレイ部とカバー部材との間で動力の伝達状態と伝達解除状態が切り替わるような構造に比べると、ディスプレイ部の開閉動作が滑らかになる。
【0011】
以上のごとく、上述の態様によれば、開閉式のディスプレイ部の意匠面の傷や汚れの発生を防ぎ且つディスプレイ部を円滑に開閉動作させることができる車両用モニタ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1の車両用モニタ装置をディスプレイ部が格納位置にある状態にて車室側からみた斜視図。
図2】実施形態1の車両用モニタ装置をディスプレイ部が展開位置にある状態にて車室側からみた斜視図。
図3図1中のIII-III線矢視断面図。
図4図3においてディスプレイ部が格納位置から中間位置まで回動したときの様子を示す断面図。
図5図1中のV-V線矢視断面図。
図6】実施形態2の車両用モニタ装置について図3に対応した断面図。
図7】実施形態2の車両用モニタ装置について図4に対応した断面図。
図8】実施形態2の車両用モニタ装置について図5に対応した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上述の態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
【0014】
上述の態様の車両用モニタ装置において、上記連係機構部は、上記ディスプレイ部に回動可能に取り付けられたカム部材を備え、
上記カム部材は、上記ハウジング部に設けられた第1当接面と摺接する第1摺接部と、上記カバー部材に設けられた第2当接面と摺接する第2摺接部と、を有し、上記第1当接面と上記回動軸部との間隔が上記ディスプレイ部の回動に伴って変わるように構成されており、
上記カム部材は、上記ディスプレイ部の回動に応じて上記第1摺接部が上記第1当接面を摺動しこの摺動時に上記間隔が変わることを利用して回動し、上記ディスプレイ部のこの回動に応じて上記第2摺接部が上記第2当接面を摺動することで上記カバー部材を動かすように構成されているのが好ましい。
【0015】
この車両用モニタ装置において、連係機構部を構成する回動式のカム部材は、ハウジング部の第1当接面を摺動する第1摺接部との間隔がディスプレイ部の回動に伴って変わることを利用して回動する。このとき、カム部材は、第2摺接部をカバー部材の第2当接面に摺動させてカバー部材に動力を伝達することでカバー部材を動かすことができる。このため、回動式のカム部材を介して、ディスプレイ部とカバー部材との間の動力伝達を維持することができる。このように、カム部材を用いた簡単な構造を利用して、ディスプレイ部とカバー部材との間の動力伝達を行うことが可能になる。
【0016】
上述の態様の車両用モニタ装置において、上記カム部材は、上記ディスプレイ部の回動に応じて上記格納位置に対応した初期位置から上記展開位置に対応した最終位置までの間で回動し、上記初期位置から上記最終位置に向けて回動するときに上記間隔が徐々に狭くなり、上記最終位置から上記初期位置に向けて回動するときに上記間隔が徐々に広くなるように構成されており、
上記カム部材には、このカム部材を上記最終位置から上記初期位置に向かう方向に常時に弾性付勢する弾性部材が設けられているのが好ましい。
【0017】
この車両用モニタ装置によれば、カム部材は、初期位置から最終位置に向かう方向については、第1摺接部がハウジング部の第1当接面を摺動するときにこの第1当接面から受ける押圧荷重を利用して回動し、最終位置から初期位置に向かう方向については、弾性部材から受ける弾性付勢力を利用して回動する。このため、カム部材を初期位置に復帰させるための構造を、安価な弾性部材を用いて提供することができる。
【0018】
上述の態様の車両用モニタ装置において、上記カバー部材は、上記カム部材の回動に応じて上記初期位置に対応した被覆位置から上記最終位置に対応した被覆解除位置までの間で回動するように構成されており、
上記カバー部材には、このカバー部材を上記被覆解除位置から上記被覆位置に向かう方向に常時に弾性付勢する弾性部材が設けられているのが好ましい。
【0019】
この車両用モニタ装置によれば、カバー部材は、被覆位置から被覆解除位置に向かう方向については、第2当接面をカム部材の第2摺接部が摺動するときにこの第2摺接部から受ける押圧荷重を利用して回動し、被覆解除位置から被覆位置に向かう方向については、弾性部材から受ける弾性付勢力を利用して回動する。このため、カバー部材を被覆位置に復帰させるための構造を、安価な弾性部材を用いて提供することができる。
【0020】
上述の態様の車両用モニタ装置において、上記連係機構部は、上記ハウジング部と上記カバー部材を複数のリンクアーム部材を介して相対移動可能に連結してなる可動リンクと、上記可動リンクと上記ディスプレイ部を連結する連結部材と、を有するのが好ましい。
【0021】
この車両用モニタ装置によれば、連係機構部を構成する可動リンク及び連結部材を介して、ディスプレイ部とカバー部材との間の動力伝達を維持することができる。このとき、可動リンクと連結部材を用いた簡単な構造を利用して、ディスプレイ部とカバー部材との間の動力伝達を行うことができる。
【0022】
上述の態様の車両用モニタ装置において、上記連係機構部は、上記ディスプレイ部と上記カバー部材との間に設けられているのが好ましい。
【0023】
この車両用モニタ装置によれば、ディスプレイ部とカバー部材との間の領域を連係機構部の配置に利用することによって、装置が大型化するのを抑制することが可能になる。
【0024】
(実施形態1)
以下、車両用モニタ装置の具体的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0025】
この実施形態の説明のための図面において、特に断りのない限り、車両後方を矢印RRで示し、車両上方を矢印UPで示し、車両内方を矢印INで示すものとする。
【0026】
図1及び図2に示されるように、実施形態1の車両用モニタ装置1は、車両に装着される開閉式のモニタ装置である。この車両用モニタ装置1は、ハウジング部10と、ディスプレイ部20と、カバー部材30と、連係機構部(後述の連係機構部40)と、を備えている。
【0027】
(ハウジング部の構造)
ハウジング部10は、車両の天井部に設けられている。このハウジング部10は、車室2に開口するように凹状に設けられた格納空間11(図2を参照)を有する。なお、格納空間11の形状は、特に限定されるものではなく、ディスプレイ部20の形状に応じて適宜に設計される。図2では、概ね直方体をなすディスプレイ部20の形状に応じて、格納空間11を車室2側からみたときの形状が略四角形である場合について例示している。
【0028】
(ディスプレイ部の構造)
ディスプレイ部20は、格納空間11に格納された格納位置P1(図1を参照)から展開位置P3(図2を参照)までの間で回動可能となるようにハウジング部10に取り付けられている。このとき、ディスプレイ部20が格納位置P1から展開位置P3に向かう動きが開動作となり、ディスプレイ部20が展開位置P3から格納位置P1に向かう動きが閉動作となる。
【0029】
ディスプレイ部20は、車幅方向に延びる回動軸部21を有し、電動モータ22(図2を参照)の駆動力によって回動軸部21を中心に回動するように構成されている。回動軸部21は、ハウジング部10の開口面よりも内方にオフセットさせた箇所であってディスプレイ部20の格納時に車室2から見えにくい箇所に配置されている。
【0030】
ディスプレイ部20は、概ね直方体をなしており、その厚み方向の一方の背面が意匠面20aとされ、その厚み方向の他方の前面が表示面20bとされている。意匠面20aは、ディスプレイ部20が格納位置P1にあるときにハウジング部10の開口面と概ね面一になるように配置される。このとき、意匠面20aは車室2と対向する対向面となる。表示面20bは、乗員に情報を表示するためのモニタ面である。ディスプレイ部20が格納位置P1から展開位置P3まで展開することによって表示面20bが車室2に露出する。ディスプレイ部20が展開位置P3にあるとき、乗員はディスプレイ部20の表示面20bに表示されている情報を視認することができる。
【0031】
(カバー部材の構造)
図1に示されるように、カバー部材30は、ハウジング部10とディスプレイ部20の隙間10aを被覆するためのものである。図1では、被覆対象である隙間10aがハウジング部10の前縁部とディスプレイ部20の前端部との間で車幅方向に延びる細長い隙間である場合について例示している。このカバー部材30は、この隙間10aの形状に概ね合致する平板状の被覆部32を有し、ディスプレイ部20が格納位置P1にあるときには被覆部32によって隙間10aを被覆する被覆位置Q1に配置される。被覆部32の下面は、ディスプレイ部20が格納位置P1にあるときにハウジング部10の開口面と概ね面一になるように配置されて車室2と対向する対向面となる。
【0032】
図3図5に示されるように、カバー部材30は、回動軸部31を中心に被覆位置Q1(図3を参照)から中間位置Q2(図4を参照)を経て被覆解除位置Q3(図5を参照)までの間で回動可能となるようにハウジング部10に取り付けられている。カバー部材30は、ディスプレイ部20が格納位置P1にあるときに被覆位置Q1に配置されて隙間10aを被覆するように構成されている。ここで、被覆解除位置Q3は、隙間10aに対する被覆を完全に解除する位置であり、中間位置Q2は、被覆位置Q1と被覆解除位置Q3との間の位置である。
【0033】
カバー部材30は、車幅方向に延びる回動軸部31と被覆部32とを繋ぐアーム部33と、を有する。このとき、このカバー部材30の回動軸部31は、ハウジング部10の開口面よりも内方にオフセットさせた箇所であって車室2から見えにくい箇所に配置されている。
【0034】
カバー部材30は、連係機構部40のカム部材42を介してディスプレイ部20と連係して回動軸部31を中心に回動するように構成されている。カバー部材30は、連係機構部40によってディスプレイ部20と動力伝達可能な状態でつながれている。このため、カバー部材30は、カム部材42の回動に応じて被覆位置Q1から被覆解除位置Q3までの間で回動するように構成されている。すなわち、カバー部材30は、ディスプレイ部20が第1方向A1に回動するとき連係機構部40を介して第1方向B1に回動し、ディスプレイ部20が第2方向A2に回動するとき連係機構部40を介して第2方向B2に回動するようになっている。
【0035】
カバー部材30は、ディスプレイ部20が格納位置P1(図3を参照)から展開位置P3(図5を参照)までの間で回動するときには連係機構部40を介してディスプレイ部20との間の動力伝達が維持されるように構成されている。また、このカバー部材30は、ディスプレイ部20との間で動力伝達を維持した状態で、被覆位置Qから被覆解除位置Q3までの間をディスプレイ部20の意匠面20aに接触することなく動くように構成されている。すなわち、このカバー部材30は、ディスプレイ部20の意匠面20aとの間に常時に隙間を維持した状態で動くように配置されている。
【0036】
カバー部材30には、このカバー部材30を被覆解除位置Q3から被覆位置Q1に向かう第2方向B2に常時に弾性付勢する弾性部材35が設けられている。このため、カバー部材30は、第1方向B1については弾性部材35の弾性付勢力に抗して回動し、第2方向B2については弾性部材35の弾性付勢力にしたがって回動する。なお、弾性部材35として、典型的には、安価で構造が簡単なバネ部材を使用するのが好ましい。
【0037】
(連係機構部の構造)
図3に示されるように、連係機構部40は、ディスプレイ部20とカバー部材30を動力伝達可能につなぐ機能を有する。この連係機構部40は、ディスプレイ部20に回動可能に取り付けられたカム部材42を備えており、このカム部材42を介してディスプレイ部20とカバー部材30との間で動力が伝達されるように構成されている。連係機構部40は、ディスプレイ部20とカバー部材30との間の領域に介装されている。
【0038】
図3図5に示されるように、カム部材42は、回動軸部41を中心に初期位置R1(図3を参照)から中間位置R2(図4を参照)を経て最終位置R3(図5を参照)までの間で回動可能となるようにディスプレイ部20に取り付けられている。このカム部材42は、ディスプレイ部20の回動に応じて格納位置P1に対応した初期位置R1から展開位置P3に対応した最終位置R3までの間で回動する。
【0039】
なお、これらの図面では、説明の便宜上、実際のカム部材42を実線で示すとともに、このカム部材42を取り出した仮想的な平面視のものを破線で示している。すなわち、これらの図面には、側面視で示す実際のカム部材42(実線を参照)と仮想位置に平面視で示すカム部材42(破線を参照)の両方が併記されている。
【0040】
ハウジング部10には、カム部材42を回動させるための第1当接面12が設けられている。この第1当接面12は、格納空間11を区画する底面が湾曲状に凹んでなる湾曲面によって構成されている。一方で、カバー部材30には、このカバー部材30を動かすための第2当接面34が設けられている。この第2当接面34は、カバー部材30の湾曲状のアーム部33の側面である湾曲面によって構成されている。
【0041】
カム部材42は、破線で示す平面視が参照されるように、平面視の形状が、所謂「ブーメラン」のような略V字状をなすように構成されている。カム部材42は、回動軸部41からカム部材42の一端部まで延出してなる第1摺接部43と、回動軸部41からカム部材42の他端部まで延出してなる第2摺接部44と、を有する。
【0042】
回動軸部41は、ディスプレイ部20の回動軸部21と直交する方向に延びている。第1摺接部43は、カム部材42のうちハウジング部10の第1当接面12と摺接する部位である。この第1摺接部43は、第2摺接部44に比べて延出長さが短いためカム部材42の中のカム短辺部を形成している。第2摺接部44は、カム部材42のうちカバー部材30の第2当接面34と摺接する部位である。この第2摺接部44は、第1摺接部43に比べて延出長さが長いためカム部材42の中のカム長辺部を形成している。
【0043】
カム部材42には、このカム部材42を最終位置R3から初期位置R1に向かう第2方向C2に常時に弾性付勢する弾性部材45が設けられている。このため、カム部材42は、第1方向C1については弾性部材45の弾性付勢力に抗して回動し、第2方向C2については弾性部材45の弾性付勢力にしたがって回動する。なお、弾性部材45として、典型的には、弾性部材35と同様に、安価で構造が簡単なバネ部材を使用するのが好ましい。
【0044】
図3に示されるように、車両用モニタ装置1を車幅方向について見たときの側面視で、カム部材42の回動軸部41から第1摺接部43の先端までのカム長さをd1とし、カム部材42の回動軸部41から第2摺接部44の先端までのカム長さをd2とする。
【0045】
このとき、カム長さd1は、カム部材42の回動平面内におけるハウジング部10の第1当接面12とカム部材42の回動軸部41との間隔に相当する。また、カム長さd2は、カム部材42の回動平面内におけるカバー部材30の第2当接面34とカム部材42の回動軸部41との間隔に相当する。このため、以下では、第1当接面12と回動軸部41との間隔をd1とし、第2当接面34と回動軸部41との間隔をd2として説明する。
【0046】
本形態のカム部材42の場合、間隔d1及び間隔d2がディスプレイ部20の回動に伴って変わるように構成されている。具体的には、カム部材42が初期位置R1から最終位置R3に向けて回動するときには、間隔d1が徐々に狭くなり且つ間隔d2が徐々に広くなる。これに対して、カム部材42が最終位置R3から初期位置R1に向けて回動するときには、間隔d1が徐々に広くなり且つ間隔d2が徐々に狭くなる。
【0047】
本構成によれば、カム部材42は、ディスプレイ部20の回動に応じて第1摺接部43が第1当接面12を摺動しこの摺動時に間隔d1が変わることを利用して回動する。そして、カム部材42は、ディスプレイ部20のこの回動に応じて第2摺接部44が第2当接面34を摺動しこの摺動時に間隔d2が変わることでカバー部材30を動かすようになっている。
【0048】
次に、図3図5を参照しながら、ディスプレイ部20の展開動作及び格納動作のそれぞれにおける、カバー部材30と連係機構部40の具体的な動きを説明する。
【0049】
(ディスプレイ部の展開動作)
図3に示されるように、ディスプレイ部20を展開して使用するとき、回動軸部21を中心にディスプレイ部20を第1方向A1に回動させるように電動モータ22(図2を参照)が制御される。これにより、ディスプレイ部20は、電動モータ22による駆動力を受けて格納位置P1から第1方向A1に回動し始める。
【0050】
連係機構部40のカム部材42は、このディスプレイ部20に連動して回動軸部41を中心に初期位置R1から第1方向C1への回動を開始する。このとき、カム部材42は、第1摺接部43が第1当接面12を摺動しこの摺動時に間隔d1が狭くなるように変わることで弾性部材45による弾性付勢力に抗して第1方向C1に回動する。また、このカム部材42は、第2摺接部44が第2当接面34を摺動しこの摺動時に間隔d2が広くなるように変わることでカバー部材30を弾性部材35による弾性付勢力に抗して第1方向B1に回動させる。
【0051】
図4及び図5に示されるように、ディスプレイ部20は、中間位置P2を経由して展開位置P3まで第1方向A1に回動する。カム部材42は、このディスプレイ部20との間での動力伝達を維持した状態で、回動軸部41を中心に中間位置R2から展開位置R3まで第1方向C1に回動する。
【0052】
このとき、カム部材42は、第1摺接部43が第1当接面12を摺動するときの間隔d1が中間位置R2のときよりもさらに狭くなるように変わることで、弾性部材45による弾性付勢力に抗して中間位置R2から最終位置R3まで第1方向C1に回動する。また、このカム部材42は、第2摺接部44が第2当接面34を摺動するときの間隔d2が中間位置R2のときよりもさらに広くなるように変わることで、カバー部材30を弾性部材35による弾性付勢力に抗して中間位置Q2から被覆解除位置Q3まで第1方向B1に回動させる。
【0053】
図5に示されるように、ディスプレイ部20は、最終的に展開位置P3に設定される。このとき、カム部材42は最終位置R3に配置され、カバー部材30は被覆解除位置Q3に配置される。ディスプレイ部20が展開位置P3に設定されることにより、ディスプレイ部20の表示面20bに表示されている情報を乗員が視認できる状態になる。
【0054】
(ディスプレイ部の格納動作)
ディスプレイ部20を展開位置P3(図5を参照)から格納するときは、回動軸部21を中心にディスプレイ部20を第2方向A2に回動させるように電動モータ22が制御される。これにより、ディスプレイ部20は、電動モータ22による駆動力を受けて展開位置P3から中間位置P2(図4を参照)を経由して格納位置P1(図3を参照)に復帰する。
【0055】
カム部材42は、このディスプレイ部20に連動して回動軸部41を中心に最終位置R3(図5を参照)から中間位置R2(図4を参照)を経由して初期位置R1(図3を参照)に復帰する。このとき、カム部材42は、第1摺接部43が第1当接面12を摺動しこの摺動時に間隔d1が広くなるように変わることで弾性部材45による弾性付勢力にしたがって第2方向C2に回動する。また、このカム部材42は、第2摺接部44が第2当接面34を摺動しこの摺動時に間隔d2が狭くなるように変わることでカバー部材30を弾性部材35による弾性付勢力にしたがって第2方向B2に回動させる。
【0056】
したがって、ディスプレイ部20が格納位置P1に復帰することに伴って、カム部材42は初期位置R2に復帰し、カバー部材30は被覆位置Q1に復帰する。このように、ディスプレイ部20の格納時において、カバー部材30とカム部材42は、ディスプレイ部20の展開時とは逆の動作を行う。
【0057】
以下に、上述の実施形態1の作用効果について説明する。
【0058】
実施形態1の車両用モニタ装置1において、ディスプレイ部20は、開閉式のものであり、ハウジング部10の格納空間11に格納された格納位置P1から展開位置P3までの間で回動可能とされている。ディスプレイ部20が格納位置P1にあるとき、カバー部材30によってハウジング部10とディスプレイ部20との隙間10aが被覆される。
【0059】
ディスプレイ部20が格納位置P1から展開位置P3までの間で回動するとき、カバー部材30がディスプレイ部20の意匠面20aに接触することなく動く。このため、カバー部材30がディスプレイ部20の意匠面20aに接触したり摺動したりすることが要因で意匠面20aが傷付いたり意匠面20aに汚れが付着したりすることがない。したがって、ディスプレイ部20の意匠面20aの傷や汚れの発生を防ぐことができる。
【0060】
また、ディスプレイ部20が格納位置P1から展開位置P3までの間で回動するとき、カム部材42を介してディスプレイ部20とカバー部材30との間での動力伝達が維持される。このとき、ディスプレイ部20とカバー部材30を両者の間の動力伝達を解除することなくつないで連動して動かすことができる。これにより、例えばディスプレイ部20とカバー部材30との間で動力の伝達状態と伝達解除状態が切り替わるような構造に比べると、ディスプレイ部20の開閉動作が滑らかになる。
【0061】
上述の実施形態1によれば、開閉式のディスプレイ部20の意匠面20aの傷や汚れの発生を防ぎ且つディスプレイ部20を円滑に開閉動作させることができる車両用モニタ装置1を提供することができる。
【0062】
車両用モニタ装置1によれば、連係機構部40を構成する回動式のカム部材42は、ハウジング部10の第1当接面12を摺動する第1摺接部43との間隔d1がディスプレイ部20の回動に伴って変わることを利用して回動する。このとき、カム部材42は、第2摺接部44をカバー部材30の第2当接面34に摺動させてカバー部材30に動力を伝達することでカバー部材30を動かすことができる。このため、回動式のカム部材42を介して、ディスプレイ部20とカバー部材30との間の動力伝達を維持することができる。このように、カム部材42を用いた簡単な構造を利用して、ディスプレイ部20とカバー部材30との間の動力伝達を行うことが可能になる。
【0063】
車両用モニタ装置1によれば、カム部材42は、初期位置R1から最終位置R3に向かう第1方向C1については、第1摺接部43がハウジング部10の第1当接面12を摺動するときにこの第1当接面12から受ける押圧荷重を利用して回動し、最終位置R3から初期位置R1に向かう第2方向C2については、弾性部材45から受ける弾性付勢力を利用して回動する。このため、カム部材42を初期位置R1に復帰させるための構造を、安価な弾性部材45を用いて提供することができる。
【0064】
車両用モニタ装置1によれば、カバー部材30は、被覆位置Q1から被覆解除位置Q3に向かう第1方向B1については、第2当接面をカム部材の第2摺接部が摺動するときにこの第2摺接部から受ける押圧荷重を利用して回動し、被覆解除位置Q3から被覆位置Q1に向かう第2方向B2については、弾性部材35から受ける弾性付勢力を利用して回動する。このため、カバー部材30を被覆位置Q1に復帰させるための構造を、安価な弾性部材35を用いて提供することができる。
【0065】
車両用モニタ装置1によれば、ディスプレイ部20とカバー部材30との間の領域を連係機構部40の配置に利用することによって、装置が大型化するのを抑制することが可能になる。
【0066】
次に、上述の実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、上述の実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
【0067】
(実施形態2)
図6に示されるように、実施形態2の車両用モニタ装置101は、カバー部材130及び連係機構部140のそれぞれの構造が実施形態1のものと相違している。
【0068】
カバー部材130は、実施形態1のカバー部材30の一部である被覆部32に相当する形状のみを有する。このため、カバー部材130は実施形態1のカバー部材30に比べて構造が簡素化されている。
【0069】
連係機構部140は、ディスプレイ部20とカバー部材130を動力伝達可能につなぐリンク式のものである。この連係機構部140は、可動リンク141と、連結部材144と、を有する。この連係機構部140は、ディスプレイ部20とカバー部材130との間の領域に介装されている。
【0070】
可動リンク141は、ハウジング部10に固定されたベースアーム部材13とカバー部材30とを、複数のリンクアーム部材142,143を介して相対移動可能に連結してなる。連結部材144は、可動リンク141のリンクアーム部材142とディスプレイ部20とを連結するように構成されている。このため、ディスプレイ部20は、可動リンク141及び連結部材144を介してとカバー部材130と幾何学的に連結されている。
【0071】
リンクアーム部材142は、その一端部が回動軸部142aを介してベースアーム部材13に回動可能に連結されている。また、このリンクアーム部材142は、その他端部が回動軸部142bを介してカバー部材130に回動可能に連結されている。同様に、リンクアーム部材143は、その一端部が回動軸部143aを介してベースアーム部材13に回動可能に連結されている。また、このリンクアーム部材143は、その他端部が回動軸部143bを介してカバー部材130に回動可能に連結されている。
【0072】
連結部材144は、その一端部が回動軸部144aを介してリンクアーム部材143の中間領域に回動可能に連結されている。また、この連結部材144は、その他端部が回動軸部144bを介してディスプレイ部20のうち格納位置P1にあるときに車室2から見えない箇所に回動可能に連結されている。
【0073】
カバー部材130及び連係機構部140には、実施形態1のカバー部材30及び連係機構部40で使用されている弾性部材35,45のような弾性要素が設けられていない。
【0074】
その他の構成は、実施形態1と同様である。
【0075】
次に、図6図8を参照しながら、ディスプレイ部20の展開動作及び格納動作のそれぞれにおける、カバー部材130と連係機構部140の具体的な動きを説明する。
【0076】
(ディスプレイ部の展開動作)
図7に示されるように、ディスプレイ部20が格納位置P1から第1方向A1に回動すると、連係機構部140においては、これに連動して連結部材144がリンクアーム部材142を押圧して動かす。これに伴い、リンクアーム部材142と幾何学的に連結されているリンクアーム部材143及びカバー部材130がともに動かされる。このとき、リンクアーム部材142は回動軸部142aを中心に図7中の右回りに回動し、リンクアーム部材143は回動軸部143aを中心に図7中の右回りに回動する。これにより、カバー部材130は、被覆位置Q1から中間位置Q2まで斜め下方へ移動する。
【0077】
図8に示されるように、ディスプレイ部20が中間位置P2を経由して展開位置P3まで第1方向A1に回動すると、これに連動した連結部材144、リンクアーム部材142及びリンクアーム部材143の動きに伴い、カバー部材130が被覆解除位置Q3まで移動する。
【0078】
(ディスプレイ部の格納動作)
ディスプレイ部20を展開位置P3から格納するときは、連結部材144、リンクアーム部材142及びリンクアーム部材143がディスプレイ部20の展開時とは逆の動作を行うように電動モータ22が制御される。ディスプレイ部20が展開位置P3から第2方向A2に回動すると、これに連動して連結部材144がリンクアーム部材142を引っ張るようにして動かす。これに伴い、リンクアーム部材142と幾何学的に連結されているリンクアーム部材143及びカバー部材130がともに動かされる。このとき、リンクアーム部材142は回動軸部142aを中心に図7中の左回りに回動し、リンクアーム部材143は回動軸部143aを中心に図7中の左回りに回動する。
【0079】
ディスプレイ部20が展開位置P3(図8を参照)から中間位置P2(図7を参照)を経由して格納位置P3(図6を参照)に復帰することに伴い、カバー部材130は、連結部材144、リンクアーム部材142及びリンクアーム部材142を介して動かされる。その結果、カバー部材130は、被覆解除位置Q3から中間位置Q2を経由して被覆位置Q1に復帰する。
【0080】
実施形態2の車両用モニタ装置101によれば、連係機構部140を構成する可動リンク141及び連結部材144を介して、ディスプレイ部20とカバー部材130との間の動力伝達を維持することができる。このとき、可動リンク141と連結部材144を用いた簡単な構造を利用して、ディスプレイ部20とカバー部材130との間の動力伝達を行うことができる。また、リンク式の連係機構部140を採用することにより、実施形態1の連係機構部40で使用する弾性部材35,45のような弾性要素を省略できる。
【0081】
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
【0082】
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。
【0083】
上述の実施形態では、車両の天井部に配置される車両用モニタ装置1,101について例示したが、車両用モニタ装置1,101を配置する箇所は天井部に限定されるものではなく、必要に応じて車両の適宜の箇所を車両用モニタ装置1,101の配置箇所に設定することができる。
【符号の説明】
【0084】
1 車両用モニタ装置
2 車室
10 ハウジング部
10a 隙間
12 第1当接面
20 ディスプレイ部
20a 意匠面
30 カバー部材
34 第2当接面
35 弾性部材
40 連係機構部
41 回動軸部
42 カム部材
43 第1摺接部
44 第2摺接部
45 弾性部材
101 車両用モニタ装置
130 カバー部材
140 連係機構部
141 可動リンク
142,143 リンクアーム部材
144 連結部材
11 格納空間
d1,d2 間隔
P1 格納位置
P3 展開位置
Q1 被覆位置
Q3 被覆解除位置
R1 初期位置
R3 最終位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8