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  • 特開-固定器具、及び、部材支持システム 図1
  • 特開-固定器具、及び、部材支持システム 図2
  • 特開-固定器具、及び、部材支持システム 図3
  • 特開-固定器具、及び、部材支持システム 図4
  • 特開-固定器具、及び、部材支持システム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105368
(43)【公開日】2023-07-31
(54)【発明の名称】固定器具、及び、部材支持システム
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/12 20060101AFI20230724BHJP
   F16B 5/02 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
F16B2/12 A
F16B5/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006147
(22)【出願日】2022-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】512237534
【氏名又は名称】ホークス・アイ・エス・シー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100157428
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 聞平
(72)【発明者】
【氏名】引土 昭二
【テーマコード(参考)】
3J001
3J022
【Fターム(参考)】
3J001FA02
3J001JA00
3J001JD13
3J001KA14
3J001KB03
3J022DA11
3J022EA41
3J022FA01
3J022FB12
3J022GA06
3J022GA12
3J022GB32
(57)【要約】
【課題】様々な厚みの板状部材に対し、容易に着脱が可能な固定器具を実現する。
【解決手段】板状部材1に固定される固定器具10は、板状部材1を片側から挟む第1部材12と、板状部材1をもう片側から挟み、第1部材12とともに板状部材1を挟み込む挟持部12,14を構成する部材であって、板状部材1が挿入される挟持部12,14の隙間5の大きさが調節されるように、第1部材12に対し移動可能に取り付けられた第2部材14と、第1部材12に対し第2部材14を留めるための部材固定部16とを備えている。固定器具10は、部材固定部16により第1部材12に対し第2部材14を留めた状態で、第1部材12と第2部材14の少なくとも一方の撓み変形により、挟持部12,14の隙間5が広がるように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部材を挟むことによって、その板状部材に固定される、固定器具であって、
板状部材を片側から挟む第1部材と、
前記板状部材をもう片側から挟み、前記第1部材とともに前記板状部材を挟み込む挟持部を構成する部材であって、前記板状部材が挿入される前記挟持部の隙間の大きさが調節されるように、前記第1部材に対し移動可能に取り付けられた第2部材と、
前記第1部材に対し前記第2部材を留めるための部材固定部とを備え、
前記部材固定部により前記第1部材に対し前記第2部材を留めた状態で、前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方の撓み変形により、前記挟持部の隙間が広がるように構成されている、固定器具。
【請求項2】
前記第1部材と前記第2部材の各々は、折り曲げ加工が施された金属板であり、
前記第1部材と前記第2部材の両方の撓み変形により、前記挟持部の隙間が広がるように構成されている、請求項1に記載の固定器具。
【請求項3】
前記第1部材は、前記板状部材を面で押さえ付ける第1押付プレート部と、第1屈曲部を介して前記第1押付プレート部の外端に連続する側面プレート部とを有し、
前記第2部材は、前記側面プレート部の内側に重ねられる内側プレート部と、第2屈曲部を介して前記内側プレート部のうち前記第1押付プレート部側とは反対端に連続して前記第2屈曲部から前記第1押付プレート部側に延びる第2押付プレート部とを有し、
前記第1屈曲部と前記第2屈曲部は、ともに、折り曲げ加工による折り曲げ角度が鋭角である、請求項2に記載の固定器具。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載の固定器具と、
磁力により前記第1部材の上面に取り付けられて、被支持部材の支持に用いられる支持用器具とを備えている、部材支持システム。
【請求項5】
前記支持用器具として、被支持部材を直接的に支持する支持具と、その支持具の設置高さ調節を行うための高さ調節具とが設けられ、
前記第1部材の上面に対し、前記高さ調節具の底面が取り付けられ、
前記高さ調節具の上面に対し、前記支持具の底面が取り付けられる、請求項4に記載の部材支持システム。
【請求項6】
前記高さ調節具は、前記底面から前記上面までの高さが調節可能である、請求項5に記載の部材支持システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルの天板などの板状部材に固定される固定器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テーブルの天板などの板状部材に固定される固定器具として、様々な構造のものがある。特許文献1には、この種の固定器具として、天板用取付具が記載されている。この天板用取付具は、断面略コの字状の把持部材と、第一ボルトと、第二ボルトとを備え、第一ボルトを締める向きに回転操作して、第一ボルトの先端で天板の下面を押さえ、第一ボルトの先端と上側平行板状部とで天板をしっかりと挟持することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5634885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、新型コロナ感染症の感染防止対策として、飲食店など様々な場所で、テーブルの天板にパーティションを取り付けるようになった。その中で、例えばホテルの宴会場では、その時々で1つのテーブルに座る人数が変わり、人数に応じてパーティションの位置が変わる。そのため、パーティション及び固定器具の着脱が度々必要となる。しかし、従来の固定器具では、天板などの板状部材に対する固定器具の着脱の際に、ネジの回転操作が常に必要であり、固定器具の着脱に手間を要する。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、様々な厚みの板状部材に対し、容易に着脱が可能な固定器具を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するべく、第1の発明は、板状部材を挟むことによって、その板状部材に固定される、固定器具であって、板状部材を片側から挟む第1部材と、板状部材をもう片側から挟み、第1部材とともに板状部材を挟み込む挟持部を構成する部材であって、板状部材が挿入される挟持部の隙間の大きさが調節されるように、第1部材に対し移動可能に取り付けられた第2部材と、第1部材に対し第2部材を留めるための部材固定部とを備え、部材固定部により第1部材に対し第2部材を留めた状態で、第1部材と第2部材の少なくとも一方の撓み変形により、挟持部の隙間が広がるように構成されている。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、第1部材と第2部材の各々は、折り曲げ加工が施された金属板であり、第1部材と第2部材の両方の撓み変形により、挟持部の隙間が広がるように構成されている。
【0008】
第3の発明は、第2の発明において、記第1部材は、板状部材を面で押さえ付ける第1押付プレート部と、第1屈曲部を介して第1押付プレート部の外端に連続する側面プレート部とを有し、第2部材は、側面プレート部の内側に重ねられる内側プレート部と、第2屈曲部を介して内側プレート部のうち第1押付プレート部側とは反対端に連続して第2屈曲部から第1押付プレート部側に延びる第2押付プレート部とを有し、第1屈曲部と第2屈曲部は、ともに、折り曲げ加工による折り曲げ角度が鋭角である。
【0009】
第4の発明は、第1乃至第3の発明の固定器具と、磁力により前記第1部材の上面に取り付けられて、被支持部材の支持に用いられる支持用器具とを備えている、部材支持システムである。
【0010】
第5の発明は、第4の発明において、支持用器具として、被支持部材を直接的に支持する支持具と、その支持具の設置高さ調節を行うための高さ調節具とが設けられ、第1部材の上面に対し、高さ調節具の底面が取り付けられ、高さ調節具の上面に対し、支持具の底面が取り付けられる。
【0011】
第6の発明は、第5の発明において、高さ調節具は、底面から上面までの高さが調節可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、板状部材の厚みに応じて、第1部材に対し第2部材を移動させて、板状部材が挿入される挟持部の隙間の大きさを調節可能である。そして、板状部材の厚みよりも小さめに挟持部の隙間の大きさを調節して、部材固定部により第2部材を留めた状態で、挟持部の隙間に板状部材を押し込むと、第1部材と第2部材の少なくとも一方の撓み変形により、挟持部の隙間が大きくな。板状部材は、撓み変形により生じる復元力により、第1部材と第2部材により挟み込まれる。そのため、板状部材に固定器具が固定される。また、この状態から固定器具を引き抜くだけで、板状部材から固定器具を取り外すことができる。そして、挟持部の隙間の大きさの調節を一旦行ってしまえば、その後は、同じ厚みの板状部材に対しては、挟持部の隙間への板状部材の押し込み、及び、固定器具の引き抜きにより、板状部材に対し固定器具を容易に着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係る固定器具の使用状態の斜視図である。
図2図2(a)は、図1の固定器具の縦断面図であり、図2(b)は、固定器具の上側部材の側面プレート部を外側(図2(a)の右側)から見た正面図であり、図2(c)は、固定器具の下側部材の内側プレート部を内側(図2(a)の左側)から見た正面図である。
図3図3は、テーブルの天板に対し固定器具を取り付ける方法を説明するための図である。
図4図4は、パーティションなどの被支持部材を直接的に支持する支持具の設置高さ調節を行うための高さ調節器具の斜視図である。
図5図5は、図4の高さ調節器具の使用方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0015】
[固定器具の構成]
本実施形態は、図1に示すように、テーブルの天板1を挟むことによって、天板1に固定される固定器具10である。固定器具10は、天板1の縁部に側方から嵌め込まれるクリップである。
【0016】
固定器具10は、天板1を片側(上側)から挟む上側部材(第1部材)12と、天板1をもう片側(下側)から挟む下側部材(第2部材)14とを備えている。上側部材12と下側部材14は、天板1を挟み込む挟持部12a,14cを構成している。
【0017】
下側部材14は、天板1が挿入される挟持部12a,14cの隙間5(図3(a)参照)の大きさが調節されるように、上側部材12に対し上下(天板1の厚み方向)に移動可能に取り付けられている。この取り付けのために、下側部材14には、上側部材12に対し下側部材14を上下に移動可能に保持する保持部18が設けられている。なお、保持部18は、上側部材12に設けてもよい。
【0018】
また、固定器具10は、上側部材12に対し下側部材14を留めるための部材固定部16をさらに備えている。固定器具10は、部材固定部16により上側部材12に対し下側部材14を留めた状態で、上側部材12と下側部材14の少なくとも一方の撓み変形により、挟持部12a,14cの隙間5が広がるように構成されている。
【0019】
なお、本実施形態では、上側部材12と下側部材14の各々が、折り曲げ加工が施された金属板である。固定器具10は、上側部材12と下側部材14の両方の撓み変形により、挟持部12a,14cの隙間5が広がるように構成されている。
【0020】
具体的に、上側部材12は、図2(a)に示すように、天板1を面で押さえ付ける第1押付プレート部12aと、第1屈曲部12bを介して第1押付プレート部12aの外端(図2(a)において右端)に連続する側面プレート部12cとを備えている。
【0021】
第1押付プレート部12aは、略矩形の平板状に形成されている。第1押付プレート部12aの上面には、パーティションなどの被支持部材20の支持に用いられる支持用器具30,40(図1図5参照)を取り付けるための台座プレート15が固定されている。固定器具10と支持用器具30,40は、パーティションなどの被支持部材20を支持するための部材支持システムを構成している。
【0022】
台座プレート15は、金属製の部材であり、略矩形の平板状に形成されている。台座プレート15は、第1押付プレート部12aに重ねられた状態で、第1押付プレート部12aに固定されている。台座プレート15には、支持用器具30の底部に設けた磁石35により支持用器具30が吸着固定される。なお、台座プレート15に支持用器具30を吸着固定するための磁石35は、支持用器具30の底部以外の箇所(例えば、第1押付プレート部12a、台座プレート15)に設けてもよい。
【0023】
側面プレート部12cは、第1押付プレート部12aに一体形成されている。側面プレート部12cは、上下方向を長手方向とする略矩形の平板状に形成されている。側面プレート部12cは、第1屈曲部12bから、内側(図2(a)において左側)斜め下方に延びている。折り曲げ加工による第1屈曲部12bの折り曲げ角度θ1は、鋭角であり、例えば70°~85°程度である。
【0024】
側面プレート部12cには、部材固定部16の留めネジ16aを挿通させるための挿通部として、図2(b)に示すように、上下方向に延びるスリット12dが形成されている。また、側面プレート部12cには、下側部材14の上下位置を把握するための目盛り19が設けられている。なお、本実施形態では、部材固定部16及びスリット12dを1つずつ設けているが、部材固定部16及びスリット12dを複数設けてもよい。
【0025】
下側部材14は、図2(a)に示すように、上側部材12の側面プレート部12cの内面に重ねられる内側プレート部14aと、第2屈曲部14bを介して内側プレート部14aの下端(第1押付プレート部12a側とは反対端)に連続して第2屈曲部14bから第1押付プレート部12a側に延びる第2押付プレート部14cとを備えている。
【0026】
内側プレート部14aは、上下方向を長手方向とする略矩形の平板状に形成されている。内側プレート部14aの上下方向の寸法は、側面プレート部12cよりも小さい。
【0027】
内側プレート部14aには、上述の保持部18として、一対のガイド18が設けられている(図2(a)~図2(c)参照)。一対のガイド18の各々は、内側プレート部14aの各側辺部から、側面プレート部12c側(外側)に延びて内側プレート部14aの中心側に折れ曲がっている。一対のガイド18に側面プレート部12cが挿通されることで、下側部材14は上側部材12に対し上下にスライド可能に保持される。
【0028】
また、内側プレート部14aには、部材固定部16の留めネジ16aを挿通させるための挿通孔14dが形成されている。挿通孔14dは、スリット12dに対応した位置に形成されている。
【0029】
第2押付プレート部14cは、内側プレート部14aに一体形成されている。第2押付プレート部14cは、第2屈曲部14bから、側面プレート部12cから離れる側に斜め上方に延びている。折り曲げ加工による第2屈曲部14bの折り曲げ角度θ2は、鋭角であり、例えば50°~70°程度である。例えば、折り曲げ角度θ2は、折り曲げ角度θ1よりも小さい。
【0030】
第2押付プレート部14cは、第2屈曲部14b側(付け根側)が平板状に形成され、先端側が湾曲している。第2押付プレート部14cの先端側部分では、付け根側から見て、第1押付プレート部12aに最も近づく頂点14cvまでは斜め上方の延び、頂点14cvからは先端に向かって斜め下方に延びている。
【0031】
部材固定部16は、側面プレート部12cの外側からスリット12d及び挿通孔14dに挿通される留めネジ16aと、内側プレート部14aの内側から留めネジ16aの軸部に螺合されるナット16bとを少なくとも備えている。
【0032】
部材固定部16は、ナット16bが回転しないようにして留めネジ16aを回して締め付けると、留めネジ16aとナット16bが、上側部材12と下側部材14を挟み込んだ状態となる。この状態では、上側部材12に対し下側部材14は移動不能である。そして、留めネジ16aを反対方向に回して緩めると、上側部材12に対し下側部材14をスリット12dに沿って上下に移動させることができるようになり、これにより挟持部12a,14cの隙間5の大きさが調節可能となる。
【0033】
[固定器具の使用方法]
図3を参照にしながら、テーブルの天板1に対し固定器具10を取り付ける方法について説明を行う。
【0034】
使用者は、天板1の厚みに対し挟持部12a,14cの隙間5の大きさの調節が必要な場合、部材固定部16を緩めて、上側部材12に対し下側部材14をスライドさせ、図3(a)に示すように、隙間5が天板1の厚みよりも少し小さくなる位置で、部材固定部16により上側部材12に下側部材14を留める。
【0035】
そして、天板1の側方から隙間5に天板1が挿入されるように、図3(a)に示す矢印の方向に固定器具10を押し込むと、主に下側部材14の撓み変形(折り曲げ角度θ2が広がる撓み変形)により隙間5が広がり、図3(b)に示すように、隙間5に天板1が入り込む。そして、固定器具10をさらに押し込むと、天板1の側面1aに側面プレート部12cが外側に押されて、図3(c)に示すように、上側部材12の撓み変形(折り曲げ角度θ1が広がる撓み変形)により、側面プレート部12cの延伸方向が鉛直に近づく。
【0036】
固定器具10は、図3(b)に示す状態で、主に下側部材14の撓み変形で生じる復元力により、天板1を挟み込む。そのため、固定器具10は天板1に固定される。また、図3(c)に示す状態では、上側部材12の復元力も加わる。そのため、固定器具10は、図3(b)に示す状態よりも強固に天板1に固定される。なお、固定器具10は、図3(b)に示す状態を天板1への固定状態としてもよいし、図3(c)に示す状態を天板1への固定状態としてもよい。
【0037】
固定器具10は、天板1への固定状態から引き抜くだけで、天板1から取り外すことができる。そして、挟持部12a,14cの隙間5の大きさの調節を一旦行ってしまえば、その後は、同じ厚みの天板1に対しては、隙間5への天板1の押し込み、及び、固定器具10の引き抜きにより、天板1に対し固定器具10を容易に着脱することができる。
【0038】
固定器具10は、図3(b)に示す状態、又は、図3(c)に示す状態で、台座プレート15の上面に対し、磁石35により支持具(支持用器具)30(図1参照)の底面が吸着固定される。図1に示す支持具30は、部材固定部36を緩めることで、パーティション20を挟持する第1支持部材31及び第2支持部材32の少なくとも一方を横方向にスライドさせて、第1支持部材31及び第2支持部材32との隙間の大きさを調節することができる。そのため、支持具30は、様々な厚みのパーティション20の支持に使用することができるし、パーティション20以外の物品(例えば、料理のメニュー)の支持にも使用することができる。
【0039】
なお、被支持部材20を直接的に支持する支持具30を固定器具10に対し取り付ける代わりに、支持具30の設置高さ調節を行うための高さ調節具(支持用器具)40(図4参照)を固定器具10に対し取り付けてもよい。この場合、上側部材12の台座プレート15の上面に対し高さ調節具40の底面40aが磁石45により吸着固定され、高さ調節具40の上面40bに対し支持具30の底面が磁石35により吸着固定される。
【0040】
ここで、高さ調節具40は、磁石45を有して固定器具10に吸着固定される支持部材41と、支持具30などの器具が載せられる台座用部材42と、支持部材41に対し台座用部材42を留めるための部材固定部46とを備えている。高さ調節具40では、部材固定部46を緩めると、支持部材41に対し台座用部材42が上下に移動可能となり、部材固定部46を締め付けると、支持部材41に対し台座用部材42が移動不能となる。高さ調節具40は、底面40aから上面40bまでの高さが調節可能である。
【0041】
高さ調節具40は、例えば、天板1に対して回転自在な回転テーブル2が設けられたテーブルに対し、パーティション20を設置する場合に用いることができる。パーティション20は、図5に示すように、天板1及び回転テーブル2の各々に支持される支持具30A,30Bに支持される。高さ調節具40を使用しない場合、内側と外側で設置高さが異なる支持具30A(図5の右側の支持具)を用いる必要があるのに対し、高さ調節具40を使用する場合、内側と外側で設置高さが同じ支持具30B(図5の左側の支持具)を用いることができる。また、高さ調節具40の高さが調節可能であるため、天板1と回転テーブル2の高低差が異なるテーブルにも対応することができる。
【0042】
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、上側部材12が第1部材で下側部材14が第2部材に相当するように固定器具10を構成したが、上側部材12が第2部材で下側部材14が第1部材に相当するように固定器具10を構成してもよい。
【0043】
上述の実施形態において、固定器具10を固定する板状部材は、天板1以外のものであってもよい。
【0044】
上述の実施形態では、固定器具10と支持用器具30,40とは別体であるが、固定器具10に対し支持用器具30,40が一体化されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、テーブルの天板などの板状部材に固定される固定器具等に適用可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 天板
5 挟持部の隙間
10 固定器具
12 上側部材(第1部材)
14 下側部材(第2部材)
16 部材固定部
図1
図2
図3
図4
図5