(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105571
(43)【公開日】2023-07-31
(54)【発明の名称】車載装置およびディスプレイ制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20230724BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20230724BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20230724BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20230724BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20230724BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20230724BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
G06F3/041 530
B60R16/02 630L
B60R11/02 C
G06F3/044 126
G06F3/0481 170
B60K35/00 Z
G09G5/00 510A
G09G5/00 510H
G09G5/00 530T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006479
(22)【出願日】2022-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】牧野 充芳
【テーマコード(参考)】
3D020
3D344
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
3D020BA04
3D020BC02
3D020BE02
3D020BE03
3D344AA16
3D344AA19
3D344AA26
3D344AB01
3D344AD02
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB26
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5C182AC03
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5C182BA06
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5C182BA29
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5C182CB13
5C182CB14
5C182CB42
5C182CB47
5C182CB52
5C182CB54
5C182CC21
5C182DA02
5E555AA02
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC04
5E555BE10
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB73
5E555CC01
5E555DA13
5E555DB18
5E555DC13
5E555DC21
5E555DD06
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】車両に搭載されたタッチパネル付きディスプレイにおけるタッチ操作検出領域を適切に制御する技術を提供する。
【解決手段】ディスプレイ装置20の表示制御部24は、メーターディスプレイ12に車両10の走行状態を示す情報を表示させる。ディスプレイ装置20のタッチ検出部53は、メーターディスプレイ12(タッチパネル14)に対する操作者のタッチ操作を検出する。ディスプレイ装置20の検出範囲制御部54は、車両10の走行状態に基づいて、メーターディスプレイ12(タッチパネル14)におけるタッチ操作の検出範囲を変更する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された車載装置であって、
前記車両に搭載されたディスプレイに前記車両の走行状態を示す情報を表示させる表示制御部と、
前記ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出するタッチ検出部と、
前記車両の走行状態に基づいて、前記ディスプレイにおける前記タッチ操作の検出範囲を変更する検出範囲制御部と、
を備える車載装置。
【請求項2】
前記検出範囲制御部は、前記車両の走行中の前記検出範囲である第1検出範囲を、前記車両の停止中の前記検出範囲である第2検出範囲より狭くするよう制御する、
請求項1に記載の車載装置。
【請求項3】
前記検出範囲制御部は、前記第1検出範囲をゼロにする、
請求項2に記載の車載装置。
【請求項4】
前記車両の走行中の前記検出範囲には、前記車両の走行中に前記車両に実行させることが許可された動作を指示する第1のアイコンが配置される、
請求項1から3のいずれかに記載の車載装置。
【請求項5】
前記車両の停止中の前記検出範囲の中であって、かつ、前記車両の走行中の前記検出範囲の外に、前記車両の走行中に前記車両に実行させることが禁止された動作を指示する第2のアイコンが配置される、
請求項1から4のいずれかに記載の車載装置。
【請求項6】
前記第2のアイコンは、前記ディスプレイに表示されるコンテンツの変更を指示するアイコンを含む、
請求項5に記載の車載装置。
【請求項7】
前記第2のアイコンは、前記ディスプレイにおける情報の表示態様の変更を指示するアイコンを含む、
請求項5または6に記載の車載装置。
【請求項8】
前記車両の停止中の前記検出範囲には、前記車両の走行状態を示す画像が表示され、
前記表示制御部は、前記画像に対する前記操作者のタッチ操作に応じて、前記画像の表示態様を変更する、
請求項1から7のいずれかに記載の車載装置。
【請求項9】
前記車両の走行中、前記タッチ操作の検出範囲が制限されていることを前記操作者に通知する通知部をさらに備える、
請求項1から8のいずれかに記載の車載装置。
【請求項10】
車両に搭載されたディスプレイの制御方法であって、
前記車両の走行状態を示す情報を前記ディスプレイに表示させ、
前記ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出し、
前記車両の走行状態に基づいて、前記ディスプレイにおける前記タッチ操作の検出範囲を変更する、
ディスプレイ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車載装置およびディスプレイ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ上にタッチパネルを設け、表示画像とタッチ操作の検出座標とを計算することで、あたかも表示画像に触れて所定の動作を開始させるような入力が可能になる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常のタッチパネル制御では、パネルに設置した全センサをスキャンし、全センサのタッチ有無を検出する。表示画像によってはタッチ検出が不要な領域が存在するが、常に全センサをスキャンすることにより、スキャン時間が必要以上に長くなりうるという課題があった。
【0005】
本開示はこうした課題に鑑みてなされたものであり、1つの目的は、車両に搭載されたタッチパネル付きディスプレイにおけるタッチ操作検出領域を適切に制御する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の車載装置は、車両に搭載された車載装置であって、車両に搭載されたディスプレイに車両の走行状態を示す情報を表示させる表示制御部と、ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出するタッチ検出部と、車両の走行状態に基づいて、ディスプレイにおけるタッチ操作の検出範囲を変更する検出範囲制御部とを備える。
【0007】
本開示の別の態様は、ディスプレイ制御方法である。この方法は、車両に搭載されたディスプレイの制御方法であって、車両の走行状態を示す情報をディスプレイに表示させ、ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出し、車両の走行状態に基づいて、ディスプレイにおけるタッチ操作の検出範囲を変更する。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを記録した記録媒体、車載装置を備える車両などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本開示の技術によれば、車両に搭載されたタッチパネル付きディスプレイにおけるタッチ操作検出領域を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】車両におけるメーターディスプレイの配置の例を示す図である。
【
図2】ディスプレイ装置の機能ブロックを示すブロック図である。
【
図4】タッチパネルにおける複数の検出電極の配列を示す図である。
【
図5】ディスプレイ装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示における装置または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(Integrated Circuit)(IC)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。ここではICあるいはLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)もしくはUSLI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array)(FPGA)、またはLSI内部の接合関係の再構成またはLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録されてもよいし、コンピュータが読み取り可能なRAM(Random Access Memory)などの一時的記憶媒体に記録されてもよい。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体もしくは記憶媒体に供給されてもよい。
【0012】
<第1実施例>
第1実施例のディスプレイ装置では、車載用のメーターディスプレイのタッチパネル制御において、速度計の画像や回転数計の画像等、走行中に消えてはいけない重要情報の表示領域に設けたタッチセンサを走行中にスキャンしない。これにより、スキャンに要する時間および電力を節約し、また不要な輻射ノイズを抑制する。第1実施例の技術は、重要情報の表示領域にはスイッチ等の画像が表示されず、タッチ検出が不要であることに着目したものである。
【0013】
図1は、車両10におけるメーターディスプレイの配置の例を示す。メーターディスプレイ12は、車両10の走行状態を示すメーターの画像を表示する表示部である。車両10の走行状態は、例えば車両10の速度やエンジン回転数、燃料の残量である。走行状態を示すメーターは、計器とも呼ばれる。メーターディスプレイ12は、液晶パネルまたは有機ELパネルを備えてもよい。メーターディスプレイ12は、フロントウィンドウ16の下方かつステアリング18の前方の位置、すなわちインストルメントパネルに設けられる。メーターディスプレイ12には、操作者がメーターディスプレイ12に入力したタッチ操作を受け付けるタッチパネル14が設けられる。操作者は、典型的には運転者である。タッチパネル14は、例えば、静電容量方式タッチパネルである。
【0014】
図2は、ディスプレイ装置20の機能ブロックを示すブロック図である。本開示のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU・メモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0015】
ディスプレイ装置20は、車両10に搭載された車載装置であり、タッチパネル14を含むメーターディスプレイ12を備える。ディスプレイ装置20は、メイン制御部22、表示制御部24、TP制御部26をさらに備える。実施例では、メイン制御部22、表示制御部24、TP制御部26のそれぞれは、CPUとメモリを備えるマイクロコンピュータ(ECU(Electronic Control Unit)とも言える。)により実現される。
【0016】
メイン制御部22は、ディスプレイ装置20の全体の動作を制御するマイクロコンピュータである。メイン制御部22は、電源部30、通信部31、メモリ32、制御信号処理部33、映像信号処理部34を含む。電源部30は、メイン制御部22の各部に電力を供給する。通信部31は、所定の通信プロトコルにしたがって表示制御部24およびTP制御部26と通信する。メモリ32は、各種データを記憶する。
【0017】
制御信号処理部33は、車両10の速度情報、ギア情報、パーキングブレーキ情報を、ディスプレイ装置20の外部のECUや、車載ネットワークから取得する。車両10の速度情報、ギア情報、およびパーキングブレーキ情報を総称して「車両情報」とも呼ぶことがある。車載ネットワークは、例えばCAN(Controller Area Network)である。ギア情報は、車両10における選択中のギアを示す情報である。パーキングブレーキ情報は、パーキングブレーキが作動中か否かを示す情報である。
【0018】
制御信号処理部33は、取得した車両情報に基づいて、車両10が走行中か停止中かを判定する。制御信号処理部33は、(1)車両10の速度、(2)選択中のギアがP(パーキング)レンジであるか否か、(3)パーキングブレーキが作動中であるか否かのうち1つまたは複数の組み合わせに基づいて、車両10が走行中か停止中かを判定してもよい。
【0019】
映像信号処理部34は、制御信号処理部33により取得された車両情報をもとに、メーターディスプレイ12に表示させるべき各種画像のデータを生成する。各種画像は、例えばメーター画像である。映像信号処理部34は、生成した各種画像のデータを表示制御部24へ送信する。
【0020】
制御信号処理部33と映像信号処理部34は、メイン制御部22のCPU(不図示)が、メモリ32に記憶されたコンピュータプログラムであって、かつ、制御信号処理部33と映像信号処理部34の機能が実装されたコンピュータプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0021】
表示制御部24は、メーターディスプレイ12における画像および情報の表示を制御するマイクロコンピュータである。表示制御部24は、電源部40、通信部41、メモリ42、映像信号処理部43、輝度制御部44を備える。電源部40は、表示制御部24の各部に電力を供給する。通信部41は、所定の通信プロトコルにしたがってメイン制御部22と通信する。通信部41は、メーターディスプレイ12に表示させるべき画像または映像を提供する不図示の外部装置とさらに通信してもよい。メモリ42は、各種データを記憶する。
【0022】
映像信号処理部43は、メイン制御部22から送信された車両の走行状態を示す画像や情報をメーターディスプレイ12に出力して表示させる。車両の走行状態を示す画像は、例えばメーター画像である。映像信号処理部43は、不図示の外部装置から提供された画像や情報をメーターディスプレイ12にさらに表示させてもよい。輝度制御部44は、メーターディスプレイ12の輝度を制御する。
【0023】
映像信号処理部43と輝度制御部44は、表示制御部24のCPU(不図示)が、メモリ42に記憶されたコンピュータプログラムであって、かつ、映像信号処理部43と輝度制御部44の機能が実装されたコンピュータプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0024】
TP制御部26は、タッチパネル14を制御し、また、タッチパネル14に関連するデータ処理を実行するマイクロコンピュータである。TP制御部26は、電源部50、通信部51、メモリ52、タッチ検出部53、検出範囲制御部54を備える。電源部50は、TP制御部26の各部に電力を供給する。通信部51は、所定の通信プロトコルにしたがってメイン制御部22と通信する。メモリ52は、各種データを記憶する。
【0025】
タッチ検出部53は、タッチパネル14に操作者が入力したタッチ操作に関する情報を複数の検出点によって検出する。以下、操作者がメーターディスプレイ12にタッチすることによってタッチパネル14を間接的に操作する場合についても、操作者がタッチパネル14を操作する、と表現することがある。タッチ操作は、例えば、タップ操作、フリック操作、ドラッグ操作、ピンチイン/ピンチアウト操作を含む。タッチ操作に関する情報は、タッチ操作の入力位置と種類を含む。検出範囲制御部54は、車両10の走行状態に基づいて、タッチパネル14におけるタッチ操作の検出範囲を変更する。タッチパネル14におけるタッチ操作の検出範囲を、以下「タッチ検出範囲」とも呼ぶ。
【0026】
実施例のタッチパネル14を説明する。タッチパネル14は、タッチ操作入力装置とも言え、TP制御部26のタッチ検出部53と連携して、操作者のタッチ操作を検出する。
図3は、タッチパネル14の分解斜視図である。
図3に示す駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68d、駆動電極68eおよび複数の検出電極70は、タッチパネル14が備える駆動電極と検出電極の一部である。タッチパネル14は、下部電極部62、上部電極部64、保護ガラス66を備える。
【0027】
下部電極部62は、駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68dおよび駆動電極68eを有する。駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68dおよび駆動電極68eは、行方向に並ぶ検出電極70下に延伸し、行方向に沿って等間隔で並んで配列されている。駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68dおよび駆動電極68eには、パルス状の駆動電圧Vcomが、
図3に示す矢印の順番に印加される。
【0028】
上部電極部64は、マトリクス状に行と列に配置された複数の検出電極70を有する。検出電極70は、正方形状を有し、その側面には配線が接続され、配線はTP制御部26と接続されている。上部電極部64は、操作者のタッチ操作による操作者の指と検出電極70間の静電容量の差に基づく出力を出力電圧Voutとしてタッチ検出部53に出力する。言い換えると、上部電極部64は、出力電圧VoutをTP制御部26に出力する。タッチ検出部53は、出力電圧Voutをデジタル出力に変換し、変換後の信号をもとにタッチ操作の位置と種類を検出する。保護ガラス66は、上部電極部64を保護するための透明ガラスである。
【0029】
図4は、タッチパネル14における複数の検出電極70の配列を示す。実施例のタッチパネル14には、複数の検出電極70がマトリクス状に配置される。
図4では、12×18(行×列)個の検出電極70を備えるタッチパネル14を示している。複数の検出電極70は、操作者のタッチ操作を検出するための複数の検出点またはセンサとも言える。
【0030】
TP制御部26の検出範囲制御部54は、電源部50と、駆動電圧Vcomを印加する駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68dおよび駆動電極68eとの接続を切り替える。すなわち、検出範囲制御部54は、所望の検出範囲外に対応する駆動電極と、電源部50との接続を解除することで、所望の検出範囲外に対応する検出電極70によるタッチ検出を行わないようにする。
【0031】
また、検出範囲制御部54は、タッチ検出部53と、検出電極70との接続を切り替える。すなわち、検出範囲制御部54は、所望の検出範囲外に対応する、出力電圧Voutを取得する必要のない検出電極70と、タッチ検出部53との接続を解除することで、所望の検出範囲外に対応する検出電極70によるタッチ検出を行わないようにする。言い換えると、検出範囲制御部54は、電源部50と複数の駆動電極68a、駆動電極68b、駆動電極68c、駆動電極68dおよび駆動電極68eとの接続、およびタッチ検出部53と複数の検出電極70との接続を制御することにより、タッチパネル14のタッチ検出範囲を制御する。
【0032】
TP制御部26のタッチ検出部53は、電源部50を介して供給された電圧Vを調整して駆動電圧Vcomとし、駆動電極に駆動電圧Vcomを印加する。
【0033】
以上の構成によるディスプレイ装置20の動作を説明する。
図5は、ディスプレイ装置20の動作を示すフローチャートである。同図は、タッチパネル14におけるタッチ検出範囲を設定する動作を示している。ディスプレイ装置20のメイン制御部22の制御信号処理部33は、ディスプレイ装置20の外部のECUや車載ネットワークを介して各種車両情報を取得する(S10)。制御信号処理部33は、取得した車両情報に基づいて、車両10が走行中か否かを判定し、判定結果をTP制御部26へ通知する。
【0034】
車両10が走行中と判定された場合(S11のY)、TP制御部26の検出範囲制御部54は、メモリ52に予め記憶された走行中のタッチ検出範囲を選択する(S12)。一方、車両10が停止中と判定された場合(S11のN)、検出範囲制御部54は、メモリ52に予め記憶された停止中のタッチ検出範囲を選択する(S13)。検出範囲制御部54は、タッチパネル14におけるタッチ検出範囲が、S12またはS13にて選択したタッチ検出範囲になるようタッチパネル14を制御する(S14)。ディスプレイ装置20は、
図5に示す処理を定期的に繰り返し実行する。
【0035】
車両10の電源がオンの間、ディスプレイ装置20の表示制御部24の映像信号処理部43は、メーターディスプレイ12にメーター画面を表示させる。
図6Aと
図6Bは、第1実施例のメーター画面100の例を示す。メーター画面100はメーター画像102を含む。メーター画像102は、車両10の速度計の画像、車両10の回転数計の画像、車両10の燃料残量計の画像を含む。
【0036】
また、メーター画面100は、複数のスイッチ(SW)を示す複数のアイコンを含む。複数のアイコンは、ヘッドライトSW108、スライドドアSW110、給油口SW112、ボンネットSW114を含む。ヘッドライトSW108は、車両10のヘッドライトを点灯させるスイッチを示すアイコンである。スライドドアSW110は、車両10のスライドドアを開放させるスイッチを示すアイコンである。給油口SW112は、車両10の給油口を開放させるスイッチを示すアイコンである。ボンネットSW114は、車両10のボンネットを開放させるスイッチを示すアイコンである。
【0037】
図6Aと
図6Bにおいて破線で囲んだ領域はタッチ検出範囲104を示している。
図6Aは、車両10の走行中のタッチ検出範囲104を示す。車両10の走行中のタッチ検出範囲104を、第1検出範囲と呼ぶことがある。
図6Aでは、ヘッドライトSW108の周囲がタッチ検出範囲104に設定される。
図6Bは、車両10の停止中のタッチ検出範囲104を示す。車両10の停止中のタッチ検出範囲104を、第2検出範囲と呼ぶことがある。
図6Bでは、メーター画面100の全領域がタッチ検出範囲104に設定される。
図6Aと
図6Bで示すように、ディスプレイ装置20の検出範囲制御部54は、車両10の走行中のタッチ検出範囲104を、車両10の停止中のタッチ検出範囲104より狭くするよう制御する。メーター画面100におけるタッチ検出範囲104以外の領域であり、言い換えれば、操作者によるタッチ操作を検出しない領域を「タッチ非検出範囲106」とも呼ぶ。
【0038】
図6Aに示すように、車両10の走行中のタッチ検出範囲104には、車両10の走行中に車両10に実行させることが許可された動作を指示する第1アイコン(具体的にはヘッドライトSW108)が配置される。車両10の走行中に車両10に実行させることが許可された動作とは、例えばヘッドライトのオンオフである。車両10の走行中のタッチ非検出範囲106には、車両10の走行中に車両10に実行させることが禁止された動作を指示する第2アイコン(具体的にはスライドドアSW110、給油口SW112、ボンネットSW114)が配置される。車両10の走行中に車両10に実行させることが禁止された動作とは、例えば、ドアの開閉、給油口の開閉、およびボンネットの開閉である。また、速度や回転数等の重要情報を示すメーター画像102もタッチ非検出範囲106に配置される。
【0039】
図6Bに示すように、車両10の停止中のタッチ検出範囲104には、上記の第1アイコンと、上記の第2アイコンの両方が配置される。すなわち、第1実施例のメーター画面100では、車両10の停止中のタッチ検出範囲104であって、かつ、車両10の走行中のタッチ非検出範囲106に、上記の第2アイコンが配置される。これにより、車両10の走行中に第2アイコンが誤操作され、走行中の車両10が許可されない動作を行うことを防止できる。
【0040】
第1実施例のディスプレイ装置20によると、車両10の走行中、タッチパネル14におけるタッチ検出範囲104として、車両10の走行に関する重要情報の表示領域や、上記の第2アイコンの配置領域を除外した狭い領域を設定する。これにより、タッチパネル14付きのメーターディスプレイ12におけるスキャン時間を短縮できる。これにより、不要なスキャン時間の浪費、不要な電力の消費、不要な輻射ノイズの放出を抑制できる。
【0041】
<第2実施例>
本開示の第2実施例について、第1実施例と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。第2実施例の特徴は、第1実施例の特徴および変形例の特徴と任意の組合せが可能であることはもちろんである。
【0042】
図7Aと
図7Bは、第2実施例のメーター画面100の例を示す。
図7Aは、車両10の走行中のタッチ検出範囲を示し、
図7Bは、車両10の停止中のタッチ検出範囲を示している。
図7Aと
図7Bに示すように、ディスプレイ装置20の検出範囲制御部54は、車両10の走行中、メーター画面100のタッチ検出範囲をゼロに設定する。検出範囲制御部54は、言い換えれば、車両10の走行中、メーター画面100の全領域をタッチ非検出範囲106に設定する。また、検出範囲制御部54は、車両10の停止中、メーター画面100の全領域をタッチ検出範囲104に設定する。
【0043】
第2実施例のディスプレイ装置20によると、第1実施例のディスプレイ装置20と同様に、タッチパネル14付きのメーターディスプレイ12におけるスキャン時間を短縮できる。これにより、不要なスキャン時間の浪費、不要な電力の消費、不要な輻射ノイズの放出を抑制できる。
【0044】
<第3実施例>
本開示の第3実施例について、第1実施例と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。第3実施例の特徴は、上述の各実施例の特徴および変形例の特徴と任意の組合せが可能であることはもちろんである。
【0045】
図8A、
図8Bおよび
図8Cは、第3実施例のメーター画面100の例を示す。
図8Aは、車両10の走行中のメーター画面100を示し、
図8Bと
図8Cは、車両10の停止中のメーター画面100を示している。第3実施例において、車両10の走行中に車両10に実行させることが禁止された動作を指示する第2アイコンは、カメラ切替SW116を含む。カメラ切替SW116は、メーターディスプレイ12(メーター画面100)に表示されるコンテンツの切替を指示するアイコンである。カメラ切替SW116に対するタッチ操作は、車両の走行中には無効であり、車両の停止中にのみ有効である。
【0046】
第3実施例の車両10は、車両10の周囲の空間を撮像するカメラを備える。ディスプレイ装置20の表示制御部24の映像信号処理部43は、カメラにより撮像された車両10の周囲を写した撮像画像を取得する。
図8Cに示すように、車両10の停止中にカメラ切替SW116に対するタッチ操作が入力された場合、映像信号処理部43は、カメラによる撮像画像118をメーター画像102の上に重ねてメーター画面100に表示させる。
【0047】
メーターディスプレイ12(メーター画面100)に表示されるコンテンツの変更は、(1)表示対象を、既表示の第1コンテンツから新たな第2コンテンツに切り替えること、(2)既表示の第1コンテンツを非表示とすること、(3)新たな第2コンテンツを追加表示させることの少なくとも1つを含んでもよい。第1コンテンツは、例えばメーター画像102である。第2コンテンツは、例えば撮像画像118である。
【0048】
なお、撮像画像118を含むメーター画面100(例えば
図8C)の表示中に車両10が走行を開始した場合、映像信号処理部43は、メーター画像102を主コンテンツとするメーター画面100(例えば
図8A)の表示に強制的に戻す。
【0049】
第3実施例のディスプレイ装置20によると、車両10の走行中には、メーター画面100におけるコンテンツの変更操作が無効になり、速度や回転数等、走行における重要情報が継続して表示される。これにより、車両走行の安全性を一層高めることができる。また、車両10の停車中には、車両10の周囲を写した画像を表示可能とすることで、車両10の発車前の安全確認等を支援できる。
【0050】
<第4実施例>
本開示の第4実施例について、第1実施例と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。第4実施例の特徴は、上述の各実施例の特徴および変形例の特徴と任意の組合せが可能であることはもちろんである。
【0051】
図9A、
図9Bおよび
図9Cは、第4実施例のメーター画面100の例を示す。
図9Aは、車両10の走行中のメーター画面100を示し、
図9Bと
図9Cは、車両10の停止中のメーター画面100を示している。第4実施例において、車両10の走行中に車両10に実行させることが禁止された動作を指示する第2アイコンは、表示形式切替SW120を含む。表示形式切替SW120は、メーターディスプレイ12(メーター画面100)における情報の表示態様(言い換えれば表示形式)の変更を指示するアイコンである。表示形式切替SW120に対するタッチ操作は、車両の走行中には無効であり、車両の停止中にのみ有効である。
【0052】
図9Bと
図9Cで示すように、車両10の停止中に表示形式切替SW120に対するタッチ操作が入力された場合、ディスプレイ装置20の表示制御部24の映像信号処理部43は、それまでのメーター画像102の表示からデジタルメーター画像122の表示に切り替える。ここで、メーター画像102はアナログメーター画像である。または、映像信号処理部43は、それまでのデジタルメーター画像122の表示からメーター画像102の表示に切り替える。
【0053】
映像信号処理部43は、メーター画像102を含むメーター画面100の表示中に車両10が走行を開始した場合、映像信号処理部43は、メーター画面100におけるメーター画像102の表示を維持する。また、映像信号処理部43は、デジタルメーター画像122を含むメーター画面100の表示中に車両10が走行を開始した場合、映像信号処理部43は、メーター画面100におけるデジタルメーター画像122の表示を維持する。
【0054】
第4実施例のディスプレイ装置20によると、車両10の走行中には、メーター画面100における情報の表示態様の切替操作が無効になり、速度や回転数等、走行における重要情報の表示態様が維持される。これにより、誤操作等に起因してメーター画面100における情報の表示態様が車両10の走行中に変化し、運転者がメーター画面100の情報を読み取れなくなることを防止できる。
【0055】
<第5実施例>
本開示の第5実施例について、第1実施例と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。第5実施例の特徴は、上述の各実施例の特徴および変形例の特徴と任意の組合せが可能であることはもちろんである。
【0056】
図10A、
図10Bおよび
図10Cは、第5実施例のメーター画面100の例を示す。
図10Aは、車両10の走行中のメーター画面100を示し、
図10Bと
図10Cは、車両10の停止中のメーター画面100を示している。
図10Bに示すように、車両10の停止中のタッチ検出範囲104には、車両10の走行状態(例えば速度や回転数、燃料残量等)を示すメーター画像102が表示される。
【0057】
車両10の停止中に、ディスプレイ装置20の映像信号処理部43は、タッチ検出部53により検出されたメーター画像102に対するタッチ操作の位置や種類に応じて、メーター画像102の表示態様を変更する。例えば、映像信号処理部43は、メーター画像102に対するドラッグ操作に応じて、メーター画面100におけるメーター画像102の表示位置を変更する。また、映像信号処理部43は、メーター画像102に対するピンチイン/ピンチアウト操作に応じて、メーター画面100におけるメーター画像102のサイズを変更する。
【0058】
第5実施例のディスプレイ装置20によると、車両10の走行中には、メーター画像102に対するタッチ操作が無効になり、速度や回転数等、走行における重要情報の表示態様が維持される。これにより、誤操作等に起因してメーター画面100における情報の表示態様が車両10の走行中に変化し、運転者がメーター画面100の情報を読み取れなくなることを防止できる。
【0059】
<第6実施例>
本開示の第6実施例について、第1実施例と相違する点を中心に説明し、共通する点の説明を省略する。第6実施例の特徴は、上述の各実施例の特徴および変形例の特徴と任意の組合せが可能であることはもちろんである。
【0060】
第6実施例のディスプレイ装置20の表示制御部24は通知部をさらに含む。通知部は、メイン制御部22の制御信号処理部33により車両10が走行中であると判定された場合、タッチ操作の検出範囲が制限されていることを操作者に通知する。
【0061】
図11Aと
図11Bは、第6実施例のメーター画面100の例を示す。
図11Aは、車両10の走行中のメーター画面100を示し、
図11Bは、車両10の停止中のメーター画面100を示している。
図11Aに示すように、車両10の走行中、ディスプレイ装置20の通知部は、インストルメントパネル124上であって、メーターディスプレイ12(メーター画面100)の外に設けられた制限ランプ126を点灯させる。制限ランプ126は、メーターディスプレイ12(メーター画面100)のタッチ検出範囲104が制限されていることを点灯により運転者に報知するランプである。
図11Bに示すように、車両10の停止中、ディスプレイ装置20の通知部は、制限ランプ126を消灯させる。
【0062】
第6実施例のディスプレイ装置20によると、車両の走行中、メーターディスプレイ12(メーター画面100)におけるタッチ検出範囲104が制限されていることを操作者(運転者等)に報知し、メーターディスプレイ12が故障したと操作者の誤解を招くことを防止できる。
【0063】
図12Aと
図12Bは、第6実施例の変形例に係るメーター画面100の例を示す。本変形例では、
図12Aに示すように、車両10の走行中、ディスプレイ装置20の通知部は、メーター画面100内に設けられた制限アイコン128を点灯の態様にて表示させる。制限アイコン128は、メーター画面100のタッチ検出範囲104が制限されていることを点灯により運転者に報知する画像である。
図12Bに示すように、車両10の停止中、ディスプレイ装置20の通知部は、制限アイコン128を消灯の態様にて表示させ、または、制限アイコン128を非表示とする。本変形例においても、第6実施例のディスプレイ装置20と同様の効果を奏する。
【0064】
以上、本開示を第1~第6実施例をもとに説明した。これらの実施例は例示であり、実施例の各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0065】
変形例を説明する。上述した各実施例に係る車載装置(ディスプレイ装置20)は、メーターディスプレイ12およびタッチパネル14を備えた。変形例として、車載装置は、メーターディスプレイ12およびタッチパネル14を備えなくてもよい。本変形例の車載装置は、表示制御装置とも言え、各実施例に係るディスプレイ装置20の機能ブロックのうちメイン制御部22、表示制御部24、TP制御部26を備えてもよい。本変形例の車載装置は、車両10に搭載されたタッチパネル14付きのメーターディスプレイ12と車載ネットワークを介して接続されてよく、車載ネットワークを介した信号の送受信により、メーターディスプレイ12およびタッチパネル14を制御してもよい。
【0066】
また、上述した各実施例に係るディスプレイ装置20の機能は、複数の装置に亘って実装されてもよい。すなわち、各実施例に記載の処理は、車両10に設けられた複数の装置が連携するシステム(車載システム)により実現されてもよい。
【0067】
上述した実施例および変形例の任意の組み合わせもまた本開示の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施例および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施例および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【0068】
実施例および変形例に記載の技術は、以下の各項目に記載の態様によって特定されてもよい。
[項目1]
車両に搭載された車載装置であって、
前記車両に搭載されたディスプレイに前記車両の走行状態を示す情報を表示させる表示制御部と、
前記ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出するタッチ検出部と、
前記車両の走行状態に基づいて、前記ディスプレイにおける前記タッチ操作の検出範囲を変更する検出範囲制御部と、
を備える車載装置。
この車載装置によると、車両の走行状態に基づいてタッチ操作の検出範囲を変更することにより、タッチパネル付きのディスプレイにおける不要なスキャン時間の浪費、不要な電力の消費、不要な輻射ノイズの放出を抑制しやすくなる。
[項目2]
前記検出範囲制御部は、前記車両の走行中の前記検出範囲である第1検出範囲を、前記車両の停止中の前記検出範囲である第2検出範囲より狭くするよう制御する、
項目1に記載の車載装置。
この車載装置によると、車両の走行中のタッチ操作の検出範囲として、車両の走行中における重要情報の表示領域等を除外した狭い領域を設定する。これにより、タッチパネル付きのディスプレイにおける不要なスキャン時間の浪費、不要な電力の消費、不要な輻射ノイズの放出を抑制できる。
[項目3]
前記検出範囲制御部は、前記第1検出範囲をゼロにする、
項目2に記載の車載装置。
この車載装置によると、タッチパネル付きのディスプレイにおける不要なスキャン時間の浪費、不要な電力の消費、不要な輻射ノイズの放出を抑制できる。
[項目4]
前記車両の走行中の前記検出範囲には、前記車両の走行中に前記車両に実行させることが許可された動作を指示する第1のアイコンが配置される、
項目1から3のいずれかに記載の車載装置。
この車載装置によると、車両の走行中のタッチ操作の検出範囲を適切に設定しやすくなる。
[項目5]
前記車両の停止中の前記検出範囲の中であって、かつ、前記車両の走行中の前記検出範囲の外に、前記車両の走行中に前記車両に実行させることが禁止された動作を指示する第2のアイコンが配置される、
項目1から4のいずれかに記載の車載装置。
この車載装置によると、車両の走行中のタッチ操作の検出範囲を適切に設定しやすくなり、また、第2のアイコンの誤操作を防止できる。
[項目6]
前記第2のアイコンは、前記ディスプレイに表示されるコンテンツの変更を指示するアイコンを含む、
項目5に記載の車載装置。
この車載装置によると、車両の走行中にはコンテンツの切替操作が無効になり、速度や回転数等、走行における重要情報が継続して表示される。これにより、車両走行の安全性を一層高めることができる。
[項目7]
前記第2のアイコンは、前記ディスプレイにおける情報の表示態様の変更を指示するアイコンを含む、
項目5または6に記載の車載装置。
この車載装置によると、誤操作等に起因してディスプレイにおける情報の表示態様が車両の走行中に変化し、運転者がディスプレイの情報を読み取ることが困難になることを防止できる。
[項目8]
前記車両の停止中の前記検出範囲には、前記車両の走行状態を示す画像が表示され、
前記表示制御部は、前記画像に対する前記操作者のタッチ操作に応じて、前記画像の表示態様を変更する、
項目1から7のいずれかに記載の車載装置。
この車載装置によると、誤操作等に起因してディスプレイにおける情報の表示態様が車両の走行中に変化し、運転者がディスプレイの情報を読み取ることが困難になることを防止できる。
[項目9]
前記車両の走行中、前記タッチ操作の検出範囲が制限されていることを前記操作者に通知する通知部をさらに備える、
項目1から8のいずれかに記載の車載装置。
この車載装置によると、タッチパネル付きのディスプレイにおけるタッチ操作の検出範囲が制限されていることを操作者(運転者等)に報知し、ディスプレイが故障したと操作者に誤解させることを防止できる。
[項目10]
車両に搭載されたディスプレイの制御方法であって、
前記車両の走行状態を示す情報を前記ディスプレイに表示させ、
前記ディスプレイに対する操作者のタッチ操作を検出し、
前記車両の走行状態に基づいて、前記ディスプレイにおける前記タッチ操作の検出範囲を変更する、
ディスプレイ制御方法。
このディスプレイ制御方法によると、項目1の車載装置と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0069】
10 車両、 12 メーターディスプレイ、 14 タッチパネル、 20 ディスプレイ装置、 22 メイン制御部、 24 表示制御部、 26 TP制御部、 53 タッチ検出部、 54 検出範囲制御部。