(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010561
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】タイヤ空気圧検出器の固定座及びタイヤ空気圧検出装置
(51)【国際特許分類】
B60C 23/04 20060101AFI20230113BHJP
F16B 2/08 20060101ALI20230113BHJP
G01M 17/02 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
B60C23/04 110D
F16B2/08 Z
G01M17/02
B60C23/04 110A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046736
(22)【出願日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】110125131
(32)【優先日】2021-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506404681
【氏名又は名称】為升電装工業股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522115723
【氏名又は名称】上海為彪汽配制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI VEI SHENG AUTO PARTS MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO. 51, JINWEN ROAD, ZHUQIAO TOWN, PUDONG NEW AREA, SHANGHAI, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】尤 山泉
(72)【発明者】
【氏名】周 明立
(72)【発明者】
【氏名】黄 培旗
【テーマコード(参考)】
3J022
【Fターム(参考)】
3J022EB02
3J022EC02
3J022ED06
3J022FA05
3J022GB45
3J022GB75
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タイヤ空気圧検出器を改善する。
【解決手段】リムに取り付けるタイヤ空気圧検出装置であり、タイヤ空気圧検出器30と、固定座10と、接続ベルト40と、固定ベルトとを含み、固定座は第1端部114と、第2端部115と、タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝117と、タイヤ空気圧検出器を押圧する突出部116とを含み、接続ベルトは第1端41と、第2端42と、固定セクションとを含み、固定セクションは第1端及び第2端に固定されて収容溝内のタイヤ空気圧検出器を覆っており、固定ベルトは第1接続端と、第2接続端と、囲繞セクションとを含み、第1接続端は第1端部に接続され、第2接続端は接続ベルトに接続され、囲繞セクションはリムを囲繞する。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ空気圧検出器と、
固定座であって、第1端部と、前記第1端部から遠く離れている第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられ且つ前記タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝と、前記収容溝の頂辺から延在して前記タイヤ空気圧検出器を押圧する突出部とを含み、前記第1端部は前記収容溝と同じ側に設けられる第1貫通穴と、前記第1貫通穴の下方に位置する第1溝穴とを有し、前記第2端部は前記収容溝と同じ側に設けられる第2貫通穴と、前記第2貫通穴の下方に位置する第2溝穴とを有する前記固定座と、
接続ベルトであって、第1端と、前記第1端から遠く離れている第2端と、前記第1端と前記第2端との間に位置する固定セクションとを含み、前記第1端は前記第1端部の前記第1貫通穴を通過して前記固定セクションを前記第1貫通穴に固定させ、前記第2端は前記第2端部の前記第2貫通穴を通過し且つ前記第2溝穴に接続されて前記固定セクションを前記第2貫通穴に固定させ、前記固定セクションは前記収容溝内の前記タイヤ空気圧検出器を覆っている前記接続ベルトと、
固定ベルトであって、第1接続端と、前記第1接続端から遠く離れている第2接続端と、前記第1接続端と前記第2接続端との間に位置する囲繞セクションとを含み、前記第1接続端は前記第1端部の前記第1溝穴に接続され、前記第2接続端は前記接続ベルトに接続される前記固定ベルトとを含む、タイヤ空気圧検出装置。
【請求項2】
前記第1貫通穴は第1歯状構造を有し、前記第2貫通穴は第2歯状構造を有し、前記接続ベルトの前記固定セクションは第3歯状構造を有し、前記第3歯状構造は前記第1歯状構造及び前記第2歯状構造とそれぞれ噛合する、請求項1に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項3】
前記接続ベルトの前記第2端は引っ掛け部を含み、前記引っ掛け部は前記固定座の前記第2端部の前記第2溝穴及び第3溝穴を通し、且つ前記第2溝穴と前記第3溝穴との間のポストに受け止められる、請求項1に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項4】
前記接続ベルトの前記第2端は前記引っ掛け部に接続される延在片と、前記延在片に設けられる貫通溝とをさらに含み、前記延在片上の前記貫通溝は前記固定座の前記第2端部の補強フックを通す、請求項3に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項5】
前記突出部は前記収容溝から遠く離れているタイヤガイド傾斜面と、前記収容溝に向かって突出するリブ構造とを含む、請求項1に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項6】
前記固定座は底壁と、第1保護側壁と、第2保護側壁とをさらに含み、前記底壁、前記第1保護側壁、前記第2保護側壁、前記第1端部及び前記第2端部により前記収容溝が確定され、前記第1保護側壁と前記第2保護側壁との間の第1最大距離は前記タイヤ空気圧検出器の最大幅より大きい、請求項1に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項7】
前記突出部の前記第2保護側壁に対する第2最大距離は前記タイヤ空気圧検出器の後端面の前記第2保護側壁に対する第3最大距離より大きい、請求項6に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項8】
前記突出部の前記底壁に対する最大高さは前記タイヤ空気圧検出器の後端面の最大厚さより大きい、請求項6に記載のタイヤ空気圧検出装置。
【請求項9】
タイヤ空気圧検出器と、
固定アセンブリであって、第1端部と、前記第1端部から遠く離れている第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられ且つ前記タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝と、前記収容溝の上方に位置し前記タイヤ空気圧検出器の前記収容溝からの離脱を阻止する制限具とを含み、前記第1端部は第1固定構造を有し、前記第2端部は第2固定構造を有する前記固定アセンブリと、
接続ベルトであって、第1端と、前記第1端から遠く離れている第2端と、前記第1端と前記第2端との間に位置する固定セクションとを含み、前記第1端は前記第1端部の第1貫通穴を通過して前記固定セクションを前記第1貫通穴に固定させ、前記第2端は前記第2端部の第2貫通穴を通過し且つ第2溝穴に接続されて前記固定セクションを前記第2貫通穴に固定させ、前記固定セクションは前記収容溝内の前記タイヤ空気圧検出器を覆っている前記接続ベルトとを含む、リムに取り付けるタイヤ空気圧検出装置。
【請求項10】
ベースであって、リムの環状の外面に合わせる底壁と、第1保護側壁と、前記第1保護側壁から遠く離れている第2保護側壁と、第1端壁と、第2端壁とを有し、前記底壁、前記第1保護側壁、前記第2保護側壁、前記第1端壁及び前記第2端壁によりタイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝が確定され、前記第2保護側壁は斜め上向きに延在して突出部が形成され、前記突出部は前記収容溝に向かって延在するリブ構造と、前記収容溝から遠く離れているタイヤガイド傾斜面とを含む前記ベースと、
前記第1端壁に設けられる第1接続構造と、
前記第2端壁に設けられる第2接続構造とを含み、
前記第1接続構造及び前記第2接続構造は固定ベルトに接続される、リムに取り付けるタイヤ内タイヤ空気圧検出器の固定座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイヤ空気圧検出装置に関し、特に、タイヤ空気圧検出器を保護できる固定座及びタイヤ空気圧検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ空気圧検出システム(Tire Pressure Monitoring System、TPMS)はタイヤ空気圧を検出するための専用システムであり、少なくとも1つのタイヤの空気圧が明らかに不足すると運転手に知らせて、交通事故を防ぐためのものである。
【0003】
タイヤ空気圧検出システムのタイヤ空気圧検出器はタイヤ外タイヤ空気圧モニター、タイヤ内タイヤ空気圧モニター及び間接車輪速センサーに分けられる。従来のタイヤ空気圧検出システムは殆どがタイヤ内タイヤ空気圧検出器又はタイヤ外タイヤ空気圧監視であり、タイヤ内タイヤ空気圧検出器の場合は、タイヤ内のスペースでこれをリムに固定する必要があり、従来の製品ではタイヤ空気圧検出器をベースにセットして、環状のバンドでベースをホイールフレームに固定するか、又はタイヤ空気圧検出器に環状のバンドを固定できる構造を直接的に設置する。
【0004】
先行技術としては特許文献1-4などが挙げられ、前記技術案はいずれもタイヤ空気圧検出器をねじ又は類似の固定具で直接的にリムの内側面又は環状の外面に固定するものである。また、特許文献5、6の技術案は、タイヤ空気圧検出器をバンドでリムの内側面に固定するものである。
【0005】
上記の先行技術では、センサーは何らの保護手段もなくそのままリムに設けられており、ダイヤの外皮を取り外し又は取り付ける時にセンサーがダイヤの外皮から押されたり衝撃を受けたりすると、損傷又は異常が生じやすく、しかもねじ、ナット又は他の金属材質の固定具とホイールフレームとの間で電位差が生じる可能性がある。また、構造が簡易なバンドは、タイヤが長時間に動作すると摩耗して変形しやすく、これによってセンサーは確実にリムに接着できなくなりスライド又は脱落してしまう。したがって、従来のタイヤ空気圧検出器には改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国実用新案第CN202399842U号
【特許文献2】中国実用新案第CN205365096U号
【特許文献3】米国登録特許第US8714002号
【特許文献4】米国登録特許第US7104438号
【特許文献5】中国実用新案第CN206812723U号
【特許文献6】米国登録特許第US9764606B2号
【発明の概要】
【0007】
本発明は、上記の目的を達成するために、タイヤ空気圧検出器と、固定座であって、第1端部と、当該第1端部から遠く離れている第2端部と、当該第1端部と当該第2端部との間に設けられ且つ当該タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝と、当該収容溝の頂辺から延在して当該タイヤ空気圧検出器を押圧する突出部とを含み、当該第1端部が当該収容溝と同じ側に設けられる第1貫通穴と当該第1貫通穴の下方に位置する第1溝穴とを有し、当該第2端部が当該収容溝と同じ側に設けられる第2貫通穴と当該第2貫通穴の下方に位置する第2溝穴とを有する当該固定座と、接続ベルトであって、第1端と、当該第1端から遠く離れている第2端と、当該第1端と当該第2端との間に位置する固定セクションとを含み、当該第1端は当該第1端部の当該第1貫通穴を通過して当該固定セクションを当該第1貫通穴に固定させ、当該第2端は当該第2端部の当該第2貫通穴を通過し且つ当該第2溝穴に接続されて当該固定セクションを当該第2貫通穴に固定させ、当該固定セクションは当該収容溝内の当該タイヤ空気圧検出器を覆っている当該接続ベルトと、固定ベルトであって、第1接続端と、当該第1接続端から遠く離れている第2接続端と、当該第1接続端と当該第2接続端との間に位置する囲繞セクションとを含み、当該第1接続端は当該第1端部の当該第1溝穴に接続され、当該第2接続端は当該接続ベルトに接続され、当該囲繞セクションは当該リムを囲繞する当該固定ベルトとを含む、リムに取り付けるタイヤ空気圧検出装置を提供する。
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するために、タイヤ空気圧検出器と、固定アセンブリであって、第1端部と、当該第1端部から遠く離れている第2端部と、当該第1端部と当該第2端部との間に設けられ且つ当該タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝と、当該収容溝の上方に位置し当該タイヤ空気圧検出器の当該収容溝からの離脱を阻止する制限具とを含み、当該第1端部は第1固定構造を有し、当該第2端部は第2固定構造を有する当該固定アセンブリと、接続ベルトであって、第1端と、当該第1端から遠く離れている第2端と、当該第1端と当該第2端との間に位置する固定セクションとを含み、当該第1端は当該第1端部の当該第1貫通穴を通過して当該固定セクションを当該第1貫通穴に固定させ、当該第2端は当該第2端部の当該第2貫通穴を通過し且つ当該第2溝穴に接続されて当該固定セクションを当該第2貫通穴に固定させ、当該固定セクションは当該収容溝内の当該タイヤ空気圧検出器を覆っている当該接続ベルトとを含む、リムに取り付けるタイヤ空気圧検出装置をさらに提供する。
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するために、ベースであって、底壁と、ホイールフレームの内面に合わせる第1保護側壁と、当該第1保護側壁から遠く離れている第2保護側壁と、第1端壁と、第2端壁とを有し、当該底壁、当該第1保護側壁、当該第2保護側壁、当該第1端壁及び当該第2端壁により当該タイヤ空気圧検出器を受け入れる収容溝が確定され、当該第2保護側壁は斜め上向きに延在して突出部が形成され、当該突出部は当該収容溝に向かって延在するリブ構造と、当該収容溝から遠く離れているタイヤガイド傾斜面とを含む当該ベースと、当該第1端壁に設けられる第1接続構造と、当該第2端壁に設けられる第2接続構造とを含み、当該第1接続構造及び当該第2接続構造は固定ベルトに接続される、リムに取り付けるタイヤ内タイヤ空気圧検出器の固定座をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2A】本発明の一実施例に係る固定座をリムに取り付けることの模式図である。
【
図2B】本発明の一実施例に係る固定座をリムに取り付けることの模式図である。
【
図3A】本発明の一実施例に係る固定座の断面模式図である。
【
図3B】本発明の一実施例に係る固定座の断面模式図である。
【
図4】本発明の別の実施例の組み立ての側面模式図である。
【
図6】本発明の別の実施例に係るタイヤ空気圧検出器を取り付けることの模式図である。
【
図7】本発明の別の実施例の組み立ての側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書では、文脈で明らかな指示がない限り、特に要素の数を限定しない限り、本明細書で使用する単数形「一」、「1つ」及び「当該」は複数形をカバーしている。また、用語「含む」とはそれに含まれることを意味し、列挙されている要素の他に追加の要素が存在してもよいことを意味する。特定の要素が別の要素に「接続」又は「結合」されるという文脈では、当該要素が直接的に又は中間の要素を介して当該別の要素に接続又は結合されてもよい。また、各実施例の内容は操作又はステップが必ず記載の順番に行われることを示唆すると理解されるべきではなく、別の実施形態では本明細書の記載と違う順番でステップ、操作、方法などを行うことができる。
【0012】
また、以下に空間関連の用語、例えば、「下方」、「上方」、「左向き」、「右向き」及び類似の用語が使用されるが、これらの空間関連の用語は図示の1つ(複数)の要素又は特徴と別の1つ(複数)の要素又は特徴との関係を説明するために使用されるもので、これらの空間関連の用語には使用中又は操作中の様々な方位、及び図示で説明される方位が含まれる。違う方位にセットされた(90°回転又は他の方位)場合に、前出の空間関連の用語が新しい方位で理解される。
【0013】
図1A、
図1B及び
図2Aが参照されるとおり、本発明の一態様としてリム20のホイールフレーム21に取り付けるタイヤ内タイヤ空気圧検出器の固定座10を開示し、固定座10はベース11を含み、ベース11は底壁111と、第1保護側壁112と、第2保護側壁113と、第1端部114と、第2端部115と、突出部116とを有し、底壁111、第1保護側壁112、第2保護側壁113、第1端部114及び第2端部115により収容溝117が確定される。収容溝117にタイヤ空気圧検出器30がセットされ、タイヤ空気圧検出器30は上面31と、前端面32と、後端面33と、取付け溝34とを含み、取付け溝34は上面31に斜めに設けられる。
【0014】
固定座10はリム20のホイールフレーム21の環状内面22に固定され、底壁111の外側面はリム20の外周面23に合わせて円弧面となり、且つ第1保護側壁112は環状内面22に合わせており、殆どのリムの設計では、環状内面22が傾斜面として設定され、そのため本例ではこれを挙げて説明する。第1保護側壁112は取付け溝34と互いに対応する組立穴1121を有し、これによって第1固定具35は取付け溝34及び組立穴1121を通過して第2固定具36と結合して、固定座10とタイヤ空気圧検出器30を互いに固定させることができ、この例では、第1固定具35はねじであり、第2固定具36はナットである。
【0015】
突出部116は第2保護側壁113の上縁1163から(収容溝117に対して)斜め上方に且つ内向きに延在して突出し、突出部116はタイヤガイド傾斜面1161と、リブ構造1162とを含み、リブ構造1162は収容溝117に向かって延在し且つ間隔をあけて並置された複数のリブを含む。この例では、取り付けやすいように、第1保護側壁112と第2保護側壁113との間の第1最大距離D1はタイヤ空気圧検出器30の最大幅Wよりわずか大きい。この例では、タイヤガイド傾斜面1161は(環状内面22に対して)25-45°、例えば、35°の傾斜角を有し、これによってダイヤの外皮をリム20に取り付ける時に、ダイヤの外皮が充分に移動できるスペースを提供し、又はダイヤの外皮を取り付けやすいようガイドすることができる。
【0016】
図2Bが参照されるとおり、タイヤ空気圧検出器30を衝撃の影響から保護するために、突出部116の上縁1163の底壁111に対する高さHはタイヤ空気圧検出器30の後端面33の最大厚さTより大きく、且つ上縁1163は横方向にはタイヤ空気圧検出器30の後端面33をわずかに覆っており(即ち、タイヤ空気圧検出器30が固定座10にロックされた後、上縁1163の第2保護側壁113に対する第2最大距離D2はタイヤ空気圧検出器30の後端面33の第2保護側壁113に対する第3最大距離D3より大きく)、これによって保護構造が形成される。上記の説明では、要素と要素の距離又は要素のサイズが一定の値ではない(例えば、タイヤ空気圧検出器30の端面が傾斜しているため、実際には幅が範囲である)ことを考慮して、最大値を挙げて説明している。
【0017】
図3A及び
図3Bが参照されるとおり、第1端部114は第1端壁1141と、第1延在端1142と、第1貫通穴1143と、第1溝穴1144とを有し、第1貫通穴1143は第1端壁1141に横方向に貫設され、第1溝穴1144は第1延在端1142に真っ直ぐに貫設され、第2端部115は第2端壁1151と、第2延在端1152と、第2貫通穴1153と、第2溝穴1154と、第3溝穴1155と、補強フック1156とを有し、第2貫通穴1153は第2端壁1151に横方向に貫設され、第2溝穴1154は第2延在端1152に真っ直ぐに貫設され、第2溝穴1154及び第3溝穴1155は第2延在端1152に真っ直ぐに貫設され、補強フック1156は第2端部115の下縁から下向きに延在して突出する。この例では、第1貫通穴1143の上面は第1歯状構造1145を有し、第2貫通穴1153の上面は第2歯状構造1158を有する。
【0018】
本発明の別の態様としてタイヤ空気圧検出装置を開示し、
図4が参照されるとおり、当該タイヤ空気圧検出装置は上記の固定座10と、接続ベルト40と、固定ベルト50とを含む。固定座10は接続ベルト40と一緒に固定アセンブリを構成し、接続ベルト40は、固定座10上のタイヤ空気圧検出器30を保護し、且つ固定座10を固定ベルト50に接続させるよう固定座10に取り付けられ、固定ベルト50は固定座10をリム20に巻き付ける。
【0019】
図5A及び
図5Bが参照されるとおり、接続ベルト40は第1端41と、第2端42と、固定セクション43と、折曲セクション44とを含み、固定セクション43は第1端41と第2端42との間に位置し、折曲セクション44は固定セクション43と第2端42との間に位置し、第2端42は湾曲した片状の引っ掛け部421と、延在片422と、貫通溝423とを含み、固定セクション43の底面は第3歯状構造431を有する。この例では、接続ベルト40は接続具45と互いに組み立てられる。
【0020】
固定ベルト50は第1接続端51と、第2接続端52と、囲繞セクション53とを含み、第1接続端51及び第2接続端52はそれぞれフックを有し、第1接続端51の当該フックは第1端部114の第1溝穴1144に係着され、第2接続端52の当該フックは接続ベルト40上の接続具45に係着して装着され、囲繞セクション53はリム20を囲繞する。
【0021】
組み立ての際に、まずタイヤ空気圧検出器30を固定座10の収容溝117に入れ、
図6が参照されるとおり、突出部116がわずかなだけ突出しているため、タイヤ空気圧検出器30が傾斜すると固定座10の収容溝117に入れやすく、しかもタイヤ空気圧検出器30の後端面33の上縁が突出部116のリブ構造1162の下方に受け止められ、これによってタイヤ空気圧検出器30が収容溝117内に固定されると、高速走行時に遠心力によりタイヤ空気圧検出器30が変位することが避けられ、しかも突出部116及び収容溝117の各壁面はいずれも少なくともタイヤ空気圧検出器30の上面31より高く、タイヤ空気圧検出器30が外力を受ける時の衝撃、例えば、タイヤをリム20に取り付ける過程で、ダイヤの外皮に生じかねない衝撃を避けることができる。タイヤ空気圧検出器30がセットされると、第1固定具35を取付け溝34及び組立穴1121を通過して第2固定具36と結合させることによって、タイヤ空気圧検出器30を一層固定する。
【0022】
図7及び
図8が参照されるとおり、接続具45を接続ベルト40の第1端41から折曲セクション44に嵌め、接続ベルト40の第2端42の引っ掛け部421を第2溝穴1154及び第3溝穴1155に通して、第2溝穴1154と第3溝穴1155との間のポスト1157に受け止め、例えば、接続ベルト40を真っ直ぐに
図7の固定座10の下方から上向きに第2溝穴1154を通過し、次に、接続ベルト40を右向きに90°回転させて、引っ掛け部421を第3溝穴1155に通して、ポスト1157に係着させ、これと同時に、接続ベルト40の第2端42の貫通溝423が補強フック1156を通過する。これによって、接続ベルト40と固定座10の第1端部114がS字状のダブルフック固定構造を形成する。
【0023】
続いて、接続ベルト40の折曲セクション44を上向きに且つ右向きに折曲させ、しかも第1端41を第1貫通穴1143、タイヤ空気圧検出器30の上方及び第2貫通穴1153に通過させると、固定セクション43の第3歯状構造431は第1貫通穴1143の第1歯状構造1145及び第2貫通穴1153の第2歯状構造1158と互いに噛合して両者の間に複数のフック係着部位が形成され、
図8が参照されるとおり、第3歯状構造431は第1歯状構造1145及び第2歯状構造1158に対して反転のフック状構造を形成し、つまり第3歯状構造431は第1歯状構造1145及び第2歯状構造1158に対して右向きにスライドできるが左向きにリセットすることが難しい。また、当該歯状構造を設置すると、接続ベルト40は長さを調整する機能を発揮し、接続ベルト40を(
図8の矢印方向)右向きに引っ張って固定する時、接続具45の固定座10に対する距離を短縮できるため、当該タイヤ空気圧検出装置の適用するリムサイズが調整される。
【0024】
この例では、接続ベルト40の第3歯状構造431及び第1歯状構造1145は当該固定アセンブリの第1端部の第1固定構造を構成し、接続ベルト40の引っ掛け部421が第2溝穴1154及び第3溝穴1155と、且つ/又は第3歯状構造431が第2歯状構造1158と当該固定アセンブリの第2端部の第2固定構造を構成する。突出部116及び/又は接続ベルト40の固定セクション43はタイヤ空気圧検出器30の収容溝117からの離脱を阻止する制限具を構成する。
【0025】
これにより、接続ベルト40の引っ掛け部421が第2溝穴1154及び第3溝穴1155と、貫通溝423が補強フック1156と、そして第3歯状構造431が第1歯状構造1145及び第2歯状構造1158と、三点固定機構を形成して、接続ベルト40を安定的に固定座10に固定して、高速走行時に断裂又は脱落を避けるとともに、耐用年数を増やす。接続ベルト40に合わせて収容溝117を覆うと、タイヤ空気圧検出器30を立体的に保護することができる。続いて、固定ベルト50の両端をそれぞれ接続具45及び接続ベルト40の第1端41の第1溝穴1144に接続させる。これで組み立てが完了する。
【0026】
固定座10は高温耐性で剛性又は高靭性の材料、例えば、ガラス繊維強化PA6プラスチック材料で製造される。接続ベルト40にはPA66プラスチック材料を使用することができ、接続ベルト40の折曲セクション44は可撓性を有するように製造され、接続ベルト40の他の部分は剛性又は高い靭性を有するように製造される。固定ベルト50にはウェビングベルト、例えば、ポリエステル(Polyester)からなるウェビングベルトを採用することができる。固定座10は非導電性の高温耐性材質を使用するため、錆又は腐食を避け、また固定座10とリム20との間の電位差を避けることができる。
【符号の説明】
【0027】
10 固定座
11 ベース
111 底壁
112 第1保護側壁
1121 組立穴
113 第2保護側壁
114 第1端部
1141 第1端壁
1142 第1延在端
1143 第1貫通穴
1144 第1溝穴
1145 第1歯状構造
115 第2端部
1151 第2端壁
1152 第2延在端
1153 第2貫通穴
1154 第2溝穴
1155 第3溝穴
1156 補強フック
1157 ポスト
1158 第2歯状構造
116 突出部
1161 タイヤガイド傾斜面
1162 リブ構造
1163 上縁
117 収容溝
20 リム
21 ホイールフレーム
22 環状内面
23 外周面
30 タイヤ空気圧検出器
31 上面
32 前端面
33 後端面
34 取付け溝
35 第1固定具
36 第2固定具
40 接続ベルト
41 第1端
42 第2端
421 引っ掛け部
422 延在片
423 貫通溝
43 固定セクション
431 第3歯状構造
44 折曲セクション
45 接続具
50 固定ベルト
51 第1接続端
52 第2接続端
53 囲繞セクション
D1 第1最大距離
D2 第2最大距離
D3 第3最大距離
W 最大幅
H 高さ
T 最大厚さ