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特開2023-10570だしパック製造方法及びだしパック製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010570
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】だしパック製造方法及びだしパック製造装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20230113BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20230113BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q30/02
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072131
(22)【出願日】2022-04-26
(62)【分割の表示】P 2021112575の分割
【原出願日】2021-07-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】522308635
【氏名又は名称】株式会社尾粂
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100159248
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 修
(74)【代理人】
【識別番号】100174850
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 絵美
(72)【発明者】
【氏名】加納 史敏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】製造者は様々なだしパックを製造し、消費者であるユーザの嗜好に応えようとしているが、ユーザがより主体的に自分好みのだしパック作りに関与する機会がないということが問題となっている。
【解決手段】上記課題を解決するために、だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付工程と、選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得工程と、取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕工程と、粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装工程と、を有するだしパック製造方法などを提供する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付工程と、
選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得工程と、
取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕工程と、
粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装工程と、
前記包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示工程と、
前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成工程と、
前記二次元コード生成工程において生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着工程と、
を有するだしパック製造方法。
【請求項2】
だしの材料となる複数の食材をカウンターに陳列する陳列工程を、さらに有し、
前記選択受付工程は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける請求項1に記載のだしパック製造方法。
【請求項3】
少なくとも前記粉砕工程及び包装工程は、前記カウンターを備えるブース内で行われる請求項1又は請求項2に記載のだしパック製造方法。
【請求項4】
選択受付工程で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得工程と、
包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名工程と、
をさらに有する請求項1から請求項3のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項5】
前記選択者識別情報取得工程において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報である選択者だしパック情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積工程を、さらに有する請求項4に記載のだしパック製造方法。
【請求項6】
前記二次元コード生成工程は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成する請求項1から請求項5のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項7】
前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものである請求項5又は請求項6に記載のだしパック製造方法。
【請求項8】
前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものである請求項1から請求項7のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項9】
だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付部と、
選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得部と、
取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕部と、
粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装部と、
前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示部と、
前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成部と、
前記二次元コード生成部により生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着部と、
を有するだしパック製造装置。
【請求項10】
だしの材料となる複数の食材が陳列されたカウンターを、さらに有し、
前記選択受付部は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける請求項9に記載のだしパック製造装置。
【請求項11】
前記粉砕部及び前記包装部のそれぞれの一部又は全部は、前記カウンターを備えるブース内に配置される請求項10に記載のだしパック製造装置。
【請求項12】
選択受付部で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得部と、
前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名部と、
をさらに有する請求項9から請求項11のいずれか一に記載のだしパック製造装置。
【請求項13】
前記選択者識別情報取得部において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報である選択者だしパック情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積部を、さらに有する請求項12に記載のだしパック製造装置。
【請求項14】
前記二次元コード生成部は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成する請求項9から請求項13のいずれか一に記載のだしパック製造装置。
【請求項15】
前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものである請求項13又は請求項14に記載のだしパック製造装置。
【請求項16】
前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものである請求項9から請求項15のいずれか一に記載のだしパック製造装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、だしの材料となる複数の食材からだしパックを製造するだしパック製造方法及びだしパック製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
料理の味の基礎となるだしは、かつては鰹節や鯖節などの節や昆布などを煮出していたが、現在は顆粒だしや液体だしやだしパックが普及しており、簡便にだしをとることができるようになっている。
【0003】
だしパックは、鰹節や昆布などのだしの素となる食材を粉砕又は切削し、通水性の袋に封入したものである。このだしパックを水又は湯に入れることにより、封入された食材からだしをとることができる。だしパックは、食材の風味を楽しむことができるというメリットがある(特許文献1)。
【0004】
だしの素となる食材は、鰹節や鯖節などの節、煮干、乾燥させた海藻やきのこなど種々あり、それらから食材を選択し配合を調整することで様々な風味を呈することができる。ユーザは料理や嗜好に応じて多種多様なだしパックを適宜選択して用いている。例えば、そばつゆやおひたしには鰹節を主材料とするだしパックを用い、魚を使った煮物や汁物には昆布を主材料とするだしパックを用いるといった具合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-018047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
製造者は様々なだしパックを製造し、消費者であるユーザの嗜好に応えようとしているが、ユーザがより主体的に自分好みのだしパック作りに関与する機会がないということが問題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、上記課題を解決するために本発明において、以下のだしパック製造方法などを提供する。すなわち、だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付工程と、選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得工程と、取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕工程と、粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装工程と、を有するだしパック製造方法を提供する。
【0008】
また、上記特徴に加えて、だしの材料となる複数の食材をカウンターに陳列する陳列工程を、さらに有し、前記選択受付工程は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付けるだしパック製造方法を提供する。
【0009】
さらに、上記特徴に加えて、少なくとも前記粉砕工程及び包装工程は、前記カウンターを備えるブース内で行われるだしパック製造方法を提供する。
【0010】
さらに、上記特徴に加えて、前記包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示工程を、さらに有するだしパック製造方法を提供する。
【0011】
さらに、上記特徴に加えて、選択受付工程で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得工程と、包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名工程と、をさらに有するだしパック製造方法を提供する。
【0012】
さらに、上記特徴に加えて、前記選択者識別情報取得工程において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積工程を、をさらに有するだしパック製造方法を提供する。
【0013】
さらに、上記特徴に加えて、前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成工程と、前記二次元コード生成工程において生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着工程と、さらに有するだしパック製造方法を提供する。
【0014】
さらに、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成工程は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成するだしパック製造方法を提供する。
【0015】
また、だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付部と、選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得部と、取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕部と、粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装部と、を有するだしパック製造装置を提供する。
【0016】
また、上記特徴に加えて、だしの材料となる複数の食材が陳列されたカウンターを、さらに有し、前記選択受付部は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付けるだしパック製造装置を提供する。
【0017】
また、上記特徴に加えて、前記粉砕部及び前記包装部のそれぞれの一部又は全部は、前記カウンターを備えるブース内に配置されるだしパック製造装置を提供する。
【0018】
また、上記特徴に加えて、前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示部を、さらに有するだしパック製造装置を提供する。
【0019】
また、上記特徴に加えて、選択受付部で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得部と、前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名部と、をさらに有するだしパック製造装置を提供する。
【0020】
また、上記特徴に加えて、前記選択者識別情報取得部において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報である選択者だしパック情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積部を、さらに有するだしパック製造装置を提供する。
【0021】
また、上記特徴に加えて、前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成部と、前記二次元コード生成部により生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着部と、をさらに有するだしパック製造装置を提供する。
【0022】
また、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成部は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成するだしパック製造装置を提供する。
【0023】
また、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものであるだしパック製造装置を提供する。
【0024】
また、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものであるだしパック製造装置を提供する。
【0025】
さらに、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものである、さらに有するだしパック製造装置を提供する。
【0026】
さらに、上記特徴に加えて、前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものであるだしパック製造装置を提供する。
【発明の効果】
【0027】
本発明により、ユーザに選択された食材を用いただしパックの製造を可能とするだしパック製造方法及びだしパック製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】だしパックを製造するためのブースの一例を示す概念図
図2】実施例のだしパック製造装置の機能的構成の一例を示すブロック図
図3】だしパック製造装置を実現するハードウエアの構成例を示す概念図
図4】実施例1のだしパック製造方法の処理の流れの一例を示すフロー図
図5】だしパックを収容した袋にだしの材料となった食材と、選択者の名を記した一例を示す概念図
図6】だしパックを収容した袋に二次元コードを付した一例を示す概念図
図7】だしパックの購入履歴を画面表示する一例を示す概念図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0030】
なお、実施例と請求項の相互の関係は以下の通りである。実施例1は主に請求項1から3、11から13に関し、実施例2は主に請求項4から6、14から16に関し、実施例3は主に請求項7から10、17から20に関する。
【0031】
<実施例1>
<概要>
図1は、だしパックを製造するためのブースの一例を示す概念図である。このブース100には、複数種のだしの材料を陳列するためのカウンター101と、作業台102と、粉砕機103と、包装機104と、を有し、カウンター101はだしの材料を収容する容器105が複数備わっている。
【0032】
例えば、購入者、消費者といったユーザはカウンター101の容器のそれぞれに収容され陳列されているだしの材料である鰹節や昆布などから好みの材料を複数選択し、選択した食材をブース内の製造者に口頭又は紙面やタブレット端末などを介して伝える。これを受けた製造者は、選択された食材を適宜配合し、粉砕機103により粉砕し、さらに包装機104により小分けに包装し、だしパックとする。このように構成することで、ユーザは自ら選択した食材によるだしパックを購入することができる。
【0033】
以下では、だしパック製造装置の機能及び処理の流れ、並びにハードウエアの内容について説明する。なお、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウエア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPU(中央演算装置)や主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウエア構成部、またその外部周辺装置用のインタフェース、通信用インタフェース、それらハードウエアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インタフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウエアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本装置の機能ブロックは専用ハードウエアによって実現されても良い。
【0034】
また、この発明は、構成の一部がネットワークを介して接続されるサーバ装置により実現されるものであってもよい。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるプログラム、及びプログラムを固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0035】
<機能的構成>
図2は、本実施例のだしパック製造装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、だしパック製造装置200は、選択受付部201と、配合比率取得部202と、粉砕部203と、包装部204と、を有する。
【0036】
選択受付部201は、だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける機能を有する。だしの材料は、食材であってだしの材料として用いられているものを用いることができ、その種を特段限定するものではない。例えば、かつお本枯節、かつお荒節、宗田かつお節、さば節、まぐろ節、むろあじ節、いわし節、さんま節、鮭節、ウルメ節、本節、枯宗田、枯亀節、枯鯖、裸宗田、荒節、荒亀節、荒まぐろ、鯛煮干し、かます煮干し、うるめ煮干し、平子煮干し、あご煮干し、エソ煮干し、片口煮干し、瀬戸内煮干し、あじ煮干し、きびなご煮干し、のどぐろ煮干し、焼きあご、裸むろ、日高昆布、利尻昆布、真昆布、羅臼昆布、猫足根昆布、長頭昆布、真昆布耳、羅臼昆布耳、利尻昆布耳、椎茸、椎茸こわれ、椎茸軸、どんこ、香信、するめ、むきえび、鶏節などがある。さらに、ほたて貝柱、あさり煮干し、しじみなどの貝類や、玉ねぎ、にんにく、ニンジンなどの野菜もだしの材料として用いることができる。例示するだけでも20種を超えるほどだしの材料となる食材は多い。図1に示したカウンターは、一群あたり6つの収用室を有する容器が3つ備わっているが、一群あたりの収用室を8つにすることで24種のだしの材料を収容することができる。また、より多くの収用室を有するカウンターを備えてもよい。
【0037】
だしの材料となる食材の選択の態様は様々であり、例えば、本実施例ではカウンターに陳列されただしの材料となる複数の食材からユーザが直接見て香りを嗅ぐなどして選択することができる。様々なだしの材料を間近で見ることで、ユーザが味わってみたいだしを想起しやすくなるという特有の効果がある。ユーザによる選択は、だしパックを提供する者がその場で受付けてもよいし、ユーザがカウンターなどに用意された注文用紙に記入したりタブレットに入力するなどして受付けることができる。また、だしパックを提供する者などが営むウェブサイトにアクセスして当該サイトから選択できるようにしてもよい。
【0038】
また、実際に食材を見るのではなく、だしパックを提供する者などが運営するECサイトにアクセスして当該サイトにおいて食材を選択するようにしてもよい。あるいは、ユーザのもとに送られた注文書などを利用して、電話、FAX、電子メールなどにより選択して注文するようにしてもよい。また、すでにだしパックの購入歴のあるユーザに対しては、購入時に渡され、ユーザのID(識別情報、後述する選択者識別情報であってもよい)、氏名、購入しただしパックの内容などが記載されたお客様カードから、購入履歴に基づきだしの材料が選択されるようにすることもできる。
【0039】
また、選択される食材の所定数は、選択の態様に応じて様々である。例えば、「5種」の食材をユーザが選択するものであってもよいし、主となる食材を2種から3種ユーザが選択し、それ以外の別の食材が追加して選択されるものであってもよい。また、選択するユーザに対して選択の仕方を案内することも好ましい。例えば、選択対象となる食材の風味などを示すとともに、その食材を使っただしに合う料理を示すことで、ユーザが使いたい料理に適した食材を選択することの支援となる。このような案内は、ブースにおいて担当者などが対面でユーザに対して行うものであってもよいし、カウンターに用意したタブレットなどの端末に表示したり、紙面にて示すものであってもよい。
【0040】
配合比率取得部202は、選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する機能を有する。例えば、食材として「鰹節」、「昆布」、「アゴ煮干」及び「椎茸軸」が選択された場合、それぞれの食材を配合する比率を取得する。配合比率の取得は、単に比率を取得するのではなく各食材の重量を取得するように構成してもよい。配合比率はユーザが選択することで取得してもよいし、だしパックの製造に係る者が選択することで取得されてもよい。また、選択された食材に応じた配合比率を予め規定しておき、食材の選択に基づき配合比率が自動的に取得されるように構成することもできる。また、配合比率とともに製造するだしパックの量を取得するように構成することもできる。例えば、「300グラム」を製造する量として取得したり、「20袋」などのようにパック数単位で取得するようにしてもよい。
【0041】
粉砕部203は、取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する機能を有する。本実施例においては、ブース内に設けられる破砕機103が本機能を果たす。粉砕機の仕様等は限定しないが、最終的に数ミリメートルから数百マイクロメートル程度に粉砕できるものがだしパックを製造するうえで好ましい。また、一体で粗砕から粉砕まで処理可能なものがブースのような限られたスペースで使用するのに好適である。また、だしの材料となる食材は繊維質であることが多いので、カッターミルを用いることが好ましい。
【0042】
また、粉砕は、取得した配合比率に従った量に整えられた各食材を一緒に粉砕することが、だしパックとして小分けして包装する際に出来上がっただしパックの均質化の観点から好ましいが、選択された食材のそれぞれを粉砕したうえで各食材を取得した配合比率で配合した後に包装してもよい。先に粉砕した場合には、各食材を攪拌するなどして均質化してからだしパックとして包装することが好ましい。
【0043】
包装部204は、粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする機能を有する。粉砕から包装までは、できるだけ間を置かないことが好ましい。粉砕した食材を空気にさらすと風味が損なわれるおそれがあるからである。ブース内に粉砕部とともに包装部を併設することで、粉砕から包装まであまり間を置かずに処理できるので好ましい。ブース内で行う場合以外でも、粉砕した食材が空気にあまりさらされないうちに包装してだしパックとすることが好ましい。
【0044】
包装部204の機能は、図1に示した実施例においては、包装機104が果たす。具体的には、包装機や充填機と称される機械である。本実施例においては、小分けのだしパックを20袋などのように複数製造するので、だしが抽出されやすい不織布などの通水性を有する包体を用いて、所定量のだしパック用の食材を連続的に充填してシールすることが可能な充填機が好ましい。包装の態様は、三方シール、四方シール、テトラ包装、ピロー包装など種々あり、適宜選択して用いることができる。
【0045】
カウンターを備えるブース内に粉砕機と包装機を設けることで、ユーザはカウンターに陳列されている食材から自ら食材を選択し、選択した食材を用いただしパックが製造される場面に接することができ、作られたばかりのだしパックを購入することができる。また、このようなだしパックの製造に好適なブースを作成することで、商業施設や観光施設の中に簡便にだしパックの製造販売を行うことができる。
【0046】
<ハードウエア構成>
図3は、だしパック製造装置を実現するハードウエアの構成例を示す概念図である。図示するように、だしパック製造装置300は、各種演算処理を行うCPU301と、揮発性記録媒体であるRAM302と、不揮発性の記憶媒体であるフラッシュメモリやHDDなどのストレージ303と、通信インタフェース304と、入出力インタフェース505と、を有し、入出力インタフェース505を介してディスプレイやタッチパネルなどのデバイス、粉砕機306、包装機307と接続されている。RAM302は、各種演算処理を行うプログラムをCPU301に実行させるために読み出すとともに、そのプログラムのワーク領域(作業領域)を提供する。また、RAM302には、複数のアドレスが割り当てられており、CPU301で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能となっている(本明細書を通じて同様である)。
【0047】
ここで、図2のだしパック製造装置200の選択受付部201の機能は、ユーザによる選択を受付けるためのタッチパネルと接続する入出力インタフェース305と、入力を受付けて適宜プログラムを実行して当該ユーザによるだしの材料となる食材の選択を受付けるCPU301とRAM302とにより実現され、受付けた食材の選択をストレージ303に蓄積することもできる。また、ネットワークにより接続されるユーザ端末から通信インタフェース304を介して当該ユーザによる食材の選択を受付けることもできる。また、配合比率取得部202の機能は、選択された食材のそれぞれの配合比率を入出力インタフェース305に接続されるタッチパネルなどから取得したり、通信インタフェース304を介して外部のサーバやデータベースなどから取得したり、ストレージ303が保持するプログラムをRAM302が読み出してCPU01が実行することで選択された食材に応じた配合比率を取得するように構成することができる。また、粉砕部203の機能は、粉砕機306単独で、又は入出力インタフェース305を介してCPU301、RAM302とともに実現される。また、包装部204の機能は、包装機307単独で、又は入出力インタフェース305を介してCPU301、RAM302とともに実現される。なお、各部の機能を実現するためのハードウエア構成の一部又は全部は、ネットワークを介して接続される図示しないサーバ装置が備えるハードウエア構成であってもよい。例えば、選択受付部201及び配合比率取得部202の機能を実現するためのハードウエア構成が、サーバ装置が備えるハードウエア構成であってもよい(以下の実施例においても同様)。
【0048】
<処理の流れ>
図4は、本実施例のだしパック製造方法の処理の流れの一例を示すフロー図である。図4示すように、だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける(選択受付工程:S401)。そして、選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する(配合比率取得工程:S402)。そして、取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する(粉砕工程:S403)。そして、粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする(包装工程:S404)。
【0049】
また、上述したカウンターを備えるブースにてだしパックを製造する場合は、上記選択受付工程S401に先立って、だしの材料となる複数の食材をカウンターに陳列する陳列工程を有するものとし、選択受付工程S401においてカウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付けるようにすることもできる。
【0050】
<効果>
本実施例によれば、ユーザに選択された食材を用いただしパックの製造を可能とするだしパック製造装置及びだしパック製造方法を提供することができる。
【0051】
<実施例2>
<概要>
本実施例は、実施例1のだしパック製造装置及びだしパック製造方法を基本とし、材料となった食材や食材の選択を行った者を製品に表示するだしパック製造装置及びだしパック製造方法に関する。
【0052】
<機能的構成>
本実施例のだしパック製造装置は、実施例1のだしパック製造装置の各構成に加え、材料表示部と、選択者識別情報取得部と、選択者記名部と、をさらに有する。また、選択者だしパック情報蓄積部をさらに有することもできる。
【0053】
材料表示部は、包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、選択された食材を表示する機能を有する。通水性の包体で包装されるだしパックは、食品安全や劣化予防などの観点から、より密閉できる袋にさらに収容されることがほとんどである。このような袋に収容されているだしパックに用いられている食材を表示する。なお、袋に一又は複数のだしパックを収容したものに対しても、だしパックと称する場合がある(以下、本明細書において同じ)。
【0054】
選択者識別情報取得部は、選択受付部で受付けた前記選択をした者(選択者)を識別する情報である選択者識別情報を取得する機能を有する。選択者識別情報の取得は、例えばだしの材料となる食材の選択を受付ける際に取得することができ、また、事前に取得するように構成することもできる。また、選択者識別情報と関連付けて、その選択者識別情報で識別される選択者の氏名、性別、年齢、住所、家族構成、職業などの属性情報を取得するように構成することもできる。また、取得した選択者識別情報や、選択者識別情報と関連付けて取得された属性情報を記憶するように構成することも好ましい。
【0055】
選択者記名部は、包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す機能を有する。この袋は、材料表示部において説明した袋と同じであり、材料となる食材を表示する袋に選択者の記名を併せて行うように構成することもできる。
【0056】
図5は、前述した袋にだしの材料となった食材と、そのだしパックに係る選択者の名を記した一例を示す概念図である。図5に示すように、だしパック501を複数収容した袋502にラベル503を貼付する。このラベル503には、このだしパックに係る選択者である〇〇〇さんの名前が「〇〇〇家のだし」504という態様で記されている。
【0057】
また、このラベル503にはだしパックの材料として選択され得る食材としてかつお荒節、かつお本枯節、宗田かつお、まぐろ節、鯖節、むろあじ節、いわし節、さんま節、片口煮干し、うるめ煮干し、あご煮干し、焼きあご、あじ煮干し、鯛煮干し、エソ煮干し、かます煮干し、日高昆布、利尻昆布、真昆布、羅臼昆布、どんこ、香信、ほたて貝柱及びむきえびが列記されており、そのなかからだしパックの材料として選択された食材であるまぐろ節505、さんま節506、あじ煮干507、真昆布508及びほたて貝柱509の各表示が〇で囲まれており、だしパックの材料として表示されている。
【0058】
なお、図5に示したようにだしパックの材料として選択され得る食材のすべてを表示せず、実際に選択した食材のみを表示するようにしてもよい。しかし、すべての食材を表示した方が、他の食材の組み合わせを想像するなどの楽しみがあり好ましい。
【0059】
また、取得した選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報とを関連付けて蓄積するように構成することもできる(選択者だしパック情報蓄積部)。だしパックに関する情報としては、例えば選択された食材、配合比率、だしパックの量、選択した場所及び日付、だしパックを製造した日付などの情報である。上述のとおり、選択者識別情報は選択者の属性情報と関連付けて記憶することもできるので、さらにだしパックに関する情報も併せて関連付けて記憶・蓄積することもできる。また、選択者識別情報やだしパックに関する情報などと関連付けた製造番号510を、付すこともできる。製造番号とともに製造者等の連絡先を付しておくことで、ユーザは製造者等へ問合せを行い、製造番号に基づいて材料の確認や同じ配合でのだしパックの注文などを行うことができる。
【0060】
<ハードウエア構成>
本実施例のだしパック製造装置は、実施例1に準じて図3に示したハードウエア構成により実現することができる。本実施例のだしパック製造装置の材料表示部と選択者記名部の機能は、主に図3に示したCPU301とRAM302と入出力インタフェース305を介したプリンターにより実現することができる。また、本実施例の選択者識別情報取得部の機能は、主に図3に示したCPU301とRAM302と入出力インタフェース305を介したタッチパネルなどの入力デバイスにより実現することができる。また、本実施例の選択者だしパック情報蓄積部の機能は、主に図3に示したCPU301とRAM302とストレージ303又は通信インタフェース304を介して接続されるサーバ装置やデータベースにより実現することができる。
【0061】
<処理の流れ>
本実施例のだしパック製造方法の処理の流れは、実施例1のだしパック製造方法の処理の流れと基本的に同様である。そして、本実施例のだしパック製造方法においては、包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、選択された食材を表示する材料表示工程と、選択受付工程で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得工程と、包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名工程と、をさらに有する。
【0062】
<効果>
本実施例によれば、だしパックの材料として選択された食材や、その選択をした者の名を記しただしパックの製造をすることができる。
【0063】
<実施例3>
<概要>
本実施例は、実施例1又は実施例2のだしパック製造装置及びだしパック製造方法を基本とし、だしパックの材料として選択された食材やその配合比率などの情報を二次元コード化し、その二次元コードを製造しただしパックに付すことを特徴とするだしパック製造装置及びだしパック製造方法に関する。
【0064】
<機能的構成>
本実施例のだしパック製造装置は、実施例1又は実施例2のだしパック製造装置の各構成に加え、二次元コード生成部と、二次元コード付着部と、をさらに有する。
【0065】
二次元コード生成部は、前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する機能を有する。本部の機能により、選択された食材と取得された配合比率を含む情報が二次元コード化される。生成される二次元コードは、スマートフォンやタブレット端末により直接デコードされることで選択された食材などの情報が取得されるように構成してもよいし、二次元コードを読み取ることにより選択された食材などの情報を保持するサーバ装置等へアクセスさせ、それらの情報を取得したり閲覧したりするように構成することもできる。
【0066】
また、だしパックの量、選択した場所及び日付、だしパックを製造した日付などの情報も生成する二次元コードに含まれるように構成することもできる。さらに、食材を選択した者を識別する情報である選択者識別情報又は属性情報を関連付けた選択者識別情報を二次元コードに含めるように構成することもできる。二次元コードとしては、マトリックス式のQRコード(登録商標)やスタック式のPDF417などを用いることができる。
【0067】
二次元コード付着部は、前記二次元コード生成部において生成された二次元コードを前記袋に付す機能を有する。図6は、だしパックを収容した袋に二次元コードを付した一例を示す概念図である。図6に示すように、だしパック601を収容した袋602にはラベル603が貼付されている。そして、このラベル603には、だしパックの材料を選択した者の名を示すものとして「△△△家のだし」と記載されている、また、選択されただしパックの材料を示すものとして、かつお荒節、まぐろ節、エソ煮干し及び利尻昆布の各表示について丸印605で囲まれている。さらに、下方に二次元コード606が付されている。また、図5に示したように、製造番号も併せて表示している。
【0068】
図6はだしパックの製品の表側を示すとともに表側に貼付されたラベルに二次元コードを付しているが、表側には選択者や選択された材料を記し、別途裏側に二次元コードを付してもよい。例えば、製造者や販売者の名称及び連絡先、製造番号などを記載したラベルを袋の裏側に貼付し、その裏側のラベルに二次元コードを併せて付すように構成してもよい。ユーザが付された二次元コードを読み取れない場合にも、記載されている連絡先に基づき製造者等に連絡して、製造番号に基づきだしパックに関する情報を取得することができる。
【0069】
また、生成される二次元コードは、選択者だしパック情報蓄積部に蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものとしてもよい。例えば、ユーザは二次元コードを読み取り、当該ユーザにより材料が選択されただしパックの購入履歴などの情報にアクセスすることができる。
【0070】
図7は、だしパックの購入履歴を画面表示する一例を示す概念図である。ユーザによるだしパックの購入履歴は、当該ユーザを選択者とする選択者だしパック情報の集積である。図7に示すように、二次元コードの読み取りによりアクセスした表示画面701には、選択者の名である「〇〇〇」が示され(702)、2021年5月15日に購入しただしパックの材料と量が表示されている(703)。また、その前の購入履歴である2021年1月22日に購入しただしパックの材料と量が表示されている。また、それぞれの購入履歴と併せて、同じ材料によるだしパックを再購入するためのボタン704が表示されている。このボタンをタッチやクリックすることで再購入手続きの画面に遷移する。また、だしパックを新規購入するためのボタン705を表示させてもよい。また、だしパックの材料となっている各材料の配合比率や量を併せて表示するようにしてもよい。
【0071】
生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものであってもよい。この会員とは、本発明のだしパックを販売するECサイトの会員をいう。この二次元コードを読み取ることで、ユーザのスマートフォン等には会員登録ページが表示され、登録のために必要な入力項目などが表示される。ユーザにより必要事項が入力されることにより当該ユーザの会員登録がなされる。この会員登録が済んでいることを、だしパックの購入履歴へのアクセスの条件としてもよい。例えば、だしパックの袋に付された二次元コードを読み取ると、まず会員登録が促され、会員登録が行われたことを条件に図7に示したような購入履歴の表示画面に遷移するといった具合である。
【0072】
<ハードウエア構成>
本実施例のだしパック製造装置は、実施例1又は実施例2に準じて図3に示したハードウエア構成により実現することができる。本実施例のだしパック製造装置の二次元コード生成部と二次元コード付着部の機能は、主に図3に示したCPU301とRAM302と入出力インタフェース305を介したプリンターにより実現することができる。
【0073】
<処理の流れ>
本実施例のだしパック製造方法の処理の流れは、実施例1又は実施例2のだしパック製造方法の処理の流れと基本的に同様である。そして、本実施例のだしパック製造方法においては、選択された食材と取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成工程と、二次元コード生成工程において生成された二次元コードを袋に付す二次元コード付着工程と、をさらに有する。
【0074】
<効果>
本実施例によれば、だしパックの材料として選択された食材の情報などを含む二次元コードが付されただしパックを製造することができる。
【符号の説明】
【0075】
100:ブース
102:カウンター
103、306:粉砕機
104、307:包装機
200:だしパック製造装置
201:選択受付部
202:配合比率取得部
203:粉砕部
204:包装部
300:だしパック製造装置
301:CPU
302:RAM
303:ストレージ
304:通信インタフェース
305:入出力インタフェース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付工程と、
選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得工程と、
取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕工程と、
粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装工程と、
前記包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示工程と、
前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成工程と、
前記二次元コード生成工程において生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着工程と、
を有するだしパック製造方法。
【請求項2】
だしの材料となる複数の食材をカウンターに陳列する陳列工程を、さらに有し、
前記選択受付工程は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける請求項1に記載のだしパック製造方法。
【請求項3】
少なくとも前記粉砕工程及び包装工程は、前記カウンターを備えるブース内で行われる請求項2に記載のだしパック製造方法。
【請求項4】
選択受付工程で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得工程と、
包装工程により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名工程と、
をさらに有する請求項1から請求項3のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項5】
前記選択者識別情報取得工程において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報である選択者だしパック情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積工程を、さらに有する請求項4に記載のだしパック製造方法。
【請求項6】
前記二次元コード生成工程は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成する請求項1から請求項5のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項7】
前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものである請求項5又は請求項5を引用する請求項6に記載のだしパック製造方法。
【請求項8】
前記二次元コード生成工程により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものである請求項1から請求項7のいずれか一に記載のだしパック製造方法。
【請求項9】
だしの材料となる複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける選択受付部と、
選択された食材のそれぞれの配合比率を取得する配合比率取得部と、
取得した配合比率に基づき選択された食材を粉砕する粉砕部と、
粉砕された複数の食材を包装してだしパックとする包装部と、
前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、前記選択された食材を表示する材料表示部と、
前記選択された食材と前記取得された配合比率の情報を含む二次元コードを生成する二次元コード生成部と、
前記二次元コード生成部により生成された二次元コードを前記袋に付す二次元コード付着部と、
を有するだしパック製造装置。
【請求項10】
だしの材料となる複数の食材が陳列されたカウンターを、さらに有し、
前記選択受付部は、前記カウンターに陳列されている複数の食材のなかから所定数の食材の選択を受付ける請求項9に記載のだしパック製造装置。
【請求項11】
前記粉砕部及び前記包装部のそれぞれの一部又は全部は、前記カウンターを備えるブース内に配置される請求項10に記載のだしパック製造装置。
【請求項12】
選択受付部で受付けた前記選択をした者を識別する情報である選択者識別情報を取得する選択者識別情報取得部と、
前記包装部により包装されただしパックを一又は複数収容する袋に、そのだしパックに係る前記選択者識別情報で識別される選択者の名を記す選択者記名部と、
をさらに有する請求項9から請求項11のいずれか一に記載のだしパック製造装置。
【請求項13】
前記選択者識別情報取得部において取得された選択者識別情報と、その選択者識別情報により識別される選択者による選択に係るだしパックに関する情報である選択者だしパック情報とを関連付けて蓄積する選択者だしパック情報蓄積部を、さらに有する請求項12に記載のだしパック製造装置。
【請求項14】
前記二次元コード生成部は、前記選択された食材及び前記取得された配合比率の情報と前記選択した者の情報とを含む二次元コードを生成する請求項9から請求項13のいずれか一に記載のだしパック製造装置。
【請求項15】
前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、前記蓄積されている選択者だしパック情報にアクセスするための情報を含むものである請求項13又は請求項13を引用する請求項14に記載のだしパック製造装置。
【請求項16】
前記二次元コード生成部により生成される二次元コードは、会員登録ページへアクセスするための情報を含むものである請求項9から請求項15のいずれか一に記載のだしパック製造装置。