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特開2023-105798ケーブルアライメント装置およびケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための方法、ならびにケーブルアライメント装置を用いてケーブル端部を有するプラグハウジングを組み立てるためのアレンジメント
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105798
(43)【公開日】2023-07-31
(54)【発明の名称】ケーブルアライメント装置およびケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための方法、ならびにケーブルアライメント装置を用いてケーブル端部を有するプラグハウジングを組み立てるためのアレンジメント
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/20 20060101AFI20230724BHJP
   H01B 13/02 20060101ALI20230724BHJP
   H02G 1/14 20060101ALI20230724BHJP
【FI】
H01R43/20 Z
H01B13/02 Z
H02G1/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023000412
(22)【出願日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】22152286
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503231561
【氏名又は名称】コマツクス・ホールデイング・アー・ゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レト・エッギマン
(72)【発明者】
【氏名】パスカル・ズーター
(72)【発明者】
【氏名】ピエトロ・フィオレンティーノ
【テーマコード(参考)】
5E063
5G325
5G355
【Fターム(参考)】
5E063HA01
5E063HB13
5E063HB16
5E063XA05
5G325BB01
5G325BB18
5G355AA03
5G355AA10
5G355BA08
5G355BA20
5G355CA02
5G355CA04
5G355CA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするケーブルアライメント装置を提供する。
【解決手段】2つのクランプ用顎部7、8と、クランプ用顎部7、8の間に配置された中央ウェブ9と、を備え、閉鎖方向に互いに向かって移動され得る2つのクランプ用顎部7、8の各々は、中央ウェブ9とクランプ用顎部7、8との間にケーブル3、4をクランプすることができ、クランプ用顎部7、8は、それらの間にクランプされたケーブル3、4を転動させることによって回転位置を変更するために、中央ウェブ9を越えて横方向に移動可能であるようにさらに設計されており、クランプ用顎部7、8は、それら自体の横方向駆動部16、17によって互いに独立して横方向に移動され得、各ケーブル3、4が所望の回転位置に正確かつ確実にもたらされることができることを保証する、二重ケーブルアライメント装置10を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルハーネス(2)、特にツイストケーブルハーネスの2本のケーブル(3、4)の組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置(10)であって、
2つのクランプ用顎部(7、8)と、クランプ用顎部(7、8)の間に配置された中央ウェブ(9)と、を備え、いずれの場合でも1本のケーブル(3、4)が中央ウェブ(9)とクランプ用顎部(7、8)のうちの一方との間にクランプされることができ、
回転位置を変更するために、クランプ用顎部(7、8)の少なくとも一方、好ましくは両方は、中央ウェブ(9)を越えて横方向に移動可能であるように設計されている、ケーブルアライメント装置(10)。
【請求項2】
少なくとも1つの横方向に移動可能なクランプ用顎部(7、8)に別個の横方向駆動部(16、17)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項3】
クランプ用顎部(7、8)および中央ウェブ(9)は各々、互いに平行に延在するクランプ面(20、21、22、23)を有し、クランプ面(20、21、22、23)は、好ましくは輪郭形成され、クランプ面(20、21、22、23)は、好ましくは溝またはスロット(24、34)によって形成された輪郭が、特に好ましくは各々に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項4】
クランプ用顎部(7、8)および中央ウェブ(9)は、クランプ面(20、21、22、23)の領域で粗面化された金属材料で出来ているか、またはクランプ用顎部(7、8)および中央ウェブ(9)は、クランプ面(20、21、22、23)の領域でコーティングされていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項5】
中央ウェブ(9)は、クランプ面(22、23)に隣接するテーパ状入口部分(25)を備えることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項6】
中央ウェブ(9)は、異なるクランプ面(22、23、22’、23’、22’’、23’’)を選択的に予め設定するために、ステップ状に互いに分離されたウェブセグメントを有することを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項7】
中央ウェブ(9)の少なくとも1つのクランプセグメントは、横方向運動中に、クランプ用顎部(7、8)および中央ウェブ(9)が部分的に噛み合って引き込まれることができるように、クランプ用顎部(7、8)の対応する溝またはスロット(24’、24’’)と協働する溝またはスロット(34’、34’’)を有することを特徴とする、請求項6に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項8】
クランプ用顎部(7、8)および/または中央ウェブ(9)には、クランプされたケーブル(3、4)に加えられるねじりモーメントを判定するためのセンサ(26、27)が設けられていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項9】
ケーブル(3、4)のそれぞれの回転位置を判定するための、好ましくは光学検出装置(11)をさらに備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)。
【請求項10】
ケーブルを取り扱うためのアレンジメント(1)であって、ケーブルハーネス(2)、特にツイストケーブルハーネスの2つのケーブル(3、4)の組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置(10)、特に請求項1~8のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)と、回転位置に位置合わせされたケーブル(3、4)の組み立てられたケーブル端部(14、15)をプラグハウジングまたはプラグハウジングのセルに把持して供給するための、2つの個別に制御可能なケーブルグリッパ(30、31)を有する組み立て把持ユニット(12)と、を有する、アレンジメント(1)。
【請求項11】
好ましくは請求項1~9のいずれか一項に記載のケーブルアライメント装置(10)を使用して、ケーブルハーネス(2)、特にツイストケーブルハーネスの2つのケーブル(3、4)の組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせし、任意選択で、ケーブルハーネス、特にツイストケーブルハーネスの2つのケーブル(8、9)の組み立てられたケーブル端部を用いてプラグハウジング(20)を組み立てるための方法であって、
ケーブル(3、4)の各々は、係合手段(7、8、9)の間にクランプされ、
クランプされたケーブル(3、4)は、係合手段(7、8、9)が互いに通過して移動することによってケーブル転動運動をするように設定され、それによって、ケーブル(3、4)の組み立てられたケーブル端部の回転位置が変更され、したがって、それぞれの組み立てられたケーブル端部(14、15)が位置合わせされる
ことを特徴とする、方法。
【請求項12】
係合手段(7、8)の一方のみがケーブル(3、4)ごとに移動され、他方の係合手段(9)が静止したままであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
組み立てられたケーブル端部の回転位置は、位置検出のためにケーブル端部(14、15)の2つの接点要素(5、6)の影画像を使用する光学検出装置(11)によって監視され、組み立てられたケーブル端部(14、15)の回転位置を決定するとき、2つの接点要素(5、6)の影の輪郭の重複が生じる影画像の領域は、検査から除外されることを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
組み立てられたケーブル端部(14、15)は予め位置合わせされ、その後に初めて、組み立てられたケーブル端部(14、15)の回転位置は、好ましくは光学検出装置(11)によって判定されることを特徴とする、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
組み立てられたケーブル端部(14、15)が、位置合わせ手順の間または後に異なる高さをとることと、既に位置合わせされている組み立てられたケーブル端部(14、15)は、異なる高さでケーブルグリッパ(30、31)によってそれぞれ把持され、組み立てのために所望のものにされることと、を特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置に関する。さらに、本発明は、ケーブルを取り扱い、そのようなケーブルアライメント装置によって位置合わせされたケーブル端部を有するプラグハウジングを組み立てるためのアレンジメント、ならびに組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車または航空機で使用されるようなケーブルハーネスは、それらの予め作製されたケーブル端部にプラグハウジングを備えた複数のケーブルからなる。この目的のために、予め製造されたケーブル端部、すなわち、長さに切断され、剥ぎ取られ、接点要素(例えば、圧着接点)が設けられたケーブル端部は、プラグハウジングのチャンバまたはレシーバに挿入される。原則として、組み立てられるケーブル端部を有するケーブルハーネスのケーブルは、個別に存在し、対応する機械的装置によってプラグハウジングのチャンバに個別に導入される。より多くのケーブルハーネスは、複数のケーブル、主にツイストケーブルから作られた2つまたは複数のケーブルストランドからなり、そのために、ケーブルハーネスの自由な、特に撚りが解かれた、場合により細長いケーブル端部を組み立てる必要もある。いわゆるUTPケーブル(UTP:シールドされていないツイストペア)などのツイストペアケーブルは、非ツイストペアと比較して電気的および磁気的干渉に対するより大きな保護を提供し、信号の特に良好な伝送品質を特徴とする。ツイストケーブルに加えて、ケーブルハーネスまたは他のマルチケーブルシステムの非ツイストケーブルも同様に使用されることができ、ケーブルは、並んで配置され、グループで組み合わされるのみである。
【0003】
ケーブル組立ステーションとして当業者に知られている対応する機械装置は、2本のケーブルからなるケーブルハーネスを有するプラグハウジングの自動組み立てに使用される。2つの接点要素は、プラグハウジングのセルに嵌合して挿入されるために正しい回転位置(長手方向ケーブル軸線の周りの角度位置)になければならず、ケーブルを有するプラグハウジングの自動組み立てを困難にする。UTPケーブルを利用するために、ケーブル端部の非ツイスト領域は、可能な限り短くなければならない。ツイストペアのそのような短いケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせすることは、特に困難である。
【0004】
ツイストケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置が、欧州特許出願公開第3301768号明細書から知られている。このケーブルアライメント装置では、ケーブル端部は、ツイストケーブル領域でケーブルハーネスに圧力を加える回転把持装置によって回転されることができる。ケーブルの回転位置を決定するための光学検出装置は、接点要素の位置合わせを検証する。このような光学検出装置は、欧州特許出願公開第1304773号明細書に既に記載されている。欧州特許出願公開第3301768号明細書によるケーブルアライメント装置は、長手方向軸線の長手方向における非ツイストケーブル端部の部分に前後に配置されたケーブルグリッパをさらに備える。ケーブルグリッパは、ケーブル端部で一度に1つのケーブルのみを固定し、他方のケーブルのケーブル端部を案内するように設定される。ケーブルハーネスをツイストケーブル領域で回転させることによって一方のケーブル端部が正しい回転位置にある場合、それは関連するケーブルグリッパによって固定され、他方のケーブル端部はケーブルグリッパによってのみ案内される。両方の接点要素が正しく配向されると、実際の組み立てプロセスを開始することができる。このケーブルアライメント装置の配向プロセスは、明らかに複数のステップで実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3301768号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1304773号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、公知のものの欠点を回避し、特に、ツイストケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための改善されたケーブルアライメント装置を提供することであり、この装置は、特に効率的に動作されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する、ケーブルハーネス、特にツイストケーブルハーネスの2本のケーブルの、組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置によって解決される。このケーブルアライメント装置は、以下では簡略化のために二重ケーブルアライメント装置とも呼ばれる。二重ケーブルアライメント装置は、2つのクランプ用顎部と、クランプ用顎部の間に配置された中央ウェブと、を備え、中央ウェブとクランプ用顎部の一方との間にそれぞれのケーブルがクランプされることができる。クランプ用顎部は、閉鎖方向に互いに向かって移動して閉位置を形成することができる2つのクランプ用顎部とすることができる。閉位置では、それぞれのケーブルは、クランプ用顎部と中央ウェブとの間にクランプされる。好ましくは、閉位置では、2つのケーブルは、それらのケーブル端部に対してほぼ軸線方向に平行なコースを有する。回転位置を変更するために、クランプ用顎部の少なくとも一方、好ましくは両方は、ケーブルのそれぞれの回転位置が、ケーブルが通過するときに転動することによって変更されることができるように、中央ウェブを越えて横方向に移動されることができる。これに関連して、横方向とは、横断する方向であり、好ましくはケーブルアライメント装置の長手方向軸線に対して直角であって、かつ横断する方向であり、好ましくはケーブルアライメント装置の閉鎖方向に対して直角である方向を指す。ケーブルが長手方向軸線に沿って延びる場合、クランプ用顎部と中央ウェブとの間にクランプされたケーブルは、その長手方向ケーブル軸線の周りを回転する。換言すれば、係合手段(クランプ用顎部、中央ウェブ)を互いに通過させることは、それらの間にクランプされたケーブルの転動運動を引き起こす。このような転動は、丸形ケーブル、すなわち、ほぼ円形の外側輪郭を有するケーブルで特に可能である。
【0008】
二重ケーブルアライメント装置により、組み立てられたケーブル端部が効率的かつ迅速に位置合わせされることができる。特に、この二重ケーブルアライメント装置は、両方のケーブルまたはケーブル端部を同時に位置合わせすることを可能にし、正しい回転位置で位置合わせするためのプロセス時間を大幅に短縮する。したがって、ケーブル端部に取り付けられた接点要素を、容易かつ正確に正しい回転位置にすることができる。これはまた、接点要素を有するケーブル端部がプラグハウジングのセルに容易に挿入されるための基礎を作り出す。上述の回転位置は、ケーブル長手方向軸線の周りの角度によって決定されることができる。角度は、ケーブルがその公称位置に到達するためにその実際の位置からその長手方向軸線の周りでどれだけ回転されなければならないかを示す。
【0009】
閉位置で長手方向軸線に沿って延在するケーブルが中央ウェブとクランプ用顎部のうちの1つとの間にクランプされると、横方向横断手順が開始されることができる。組み立てられた両方のケーブル端部を位置合わせする場合、両方のクランプ用顎部が同時に移動されることができる。しかしながら、他の動作モードも考えられる。したがって、クランプ用顎部の一方のみが最初に移動されることができ、それぞれの第1のケーブル端部が正しい回転位置に到達した後にのみ、他方のクランプ用顎部を移動させて第2のケーブル端部を調整する。クランプ用顎部の一方のみが横方向に移動されることも考えられる。例えば、組み立てられたケーブル端部の一方が、他方のケーブルのケーブル端部が位置合わせされる基準位置を指定する場合である。
【0010】
二重ケーブルアライメント装置は、閉鎖用、すなわち閉位置を形成するための、好ましくはまたクランプ用顎部を開放するための、少なくとも1つの供給駆動部を有することができる。1つの供給駆動部のみが使用される場合、クランプ用顎部は、両方のクランプ用顎部が供給駆動部と共に移動されることができるように、ギアによって互いに連結され得る。しかしながら、各クランプ用顎部に対して別個の供給駆動部が設けられると有利である。この設計は、異なる厚さのケーブルの処理も可能にする。それぞれの供給駆動部は、例えば、空気圧式または電気機械式とすることができる。
【0011】
2つのクランプ用顎部は、好ましくは、少なくとも初期位置または開位置、および閉鎖プロセスの完了後に、すなわち横方向移動前の閉位置において、長手方向軸線に対して上下に、または互いに隣接して配置される。したがって、このように配置されたクランプ用顎部は、閉じる方向に見て、互いに重なり合う、または覆うように配置される。
【0012】
中央ウェブは、少なくとも一時的に、特に回転位置を変更するための横方向運動中に、ケーブルアライメント装置内の固定位置に配置されることができる。
【0013】
少なくとも1つの横方向に移動可能なクランプ用顎部に、別個の横方向駆動部が設けられることができ、それによってクランプ用顎部は、それら自体の駆動部によって互いに独立して横方向に移動されることができる。それぞれの横方向駆動は、個別に制御されることができる。好ましくは、2つの横方向駆動部が設けられ、1つの個別に制御可能な横方向駆動部が各クランプ用顎部に割り当てられる。これにより、各ケーブルが正確かつ確実に所望の回転位置にもたらされることが保証される。横方向駆動部は、ねじ式ロッド駆動部を有することができる。さらに、横方向方法のためのクランプ用顎部の正確な案内のために、リニアガイドが設けられることができる。
【0014】
有利な二重ケーブルアライメント装置は、クランプ用顎部および中央ウェブが各々、互いに平行に延在するクランプ面を有する場合に生じる。クランプ面は平坦とすることができる。横方向方法中に信頼性の高い転動運動を保証するために、輪郭形成されたクランプ面が設けられることができる。これらのクランプ面には、好ましくは溝またはスロットによって形成された輪郭が設けられることができる。
【0015】
輪郭の溝またはスロットは、複数の平行線を有するパターンを形成することができる。交差して菱形のパターンを形成する平行線の2つのグループも考えられる。
【0016】
輪郭の溝またはスロットは、長手方向軸線に対して横方向に延在し、好ましくはクランプ面上で斜めに延在するように配置されることができる。それぞれのクランプ用顎部に関連する溝またはスロットが、横方向に、好ましくは中央ウェブに関連する溝またはスロットに対して直角に向けられることが特に好ましい場合がある。
【0017】
クランプ用顎部および中央ウェブは、摩擦を増加させて有利なクランプ面を形成するためにエラストマーコーティングを有してもよい。このようなコーティングされた係合手段は、外側シースが滑らかで取り扱いが困難なケーブルであっても、滑りのない転動を確実にすることができる。あるいは、クランプ用顎部および中央ウェブは、特にそれらが金属材料で作られている場合、摩擦を増加させるためにクランプ面の領域で粗面化されることができる。
【0018】
中央ウェブは、後端に向かってテーパ状になっている入口部分を有してもよい。後端部は、ケーブルハーネスのツイスト領域に面する端部である。テーパ状入口部分は、ケーブル端部の2つのケーブルの入口形状を提供する。この入口部分は、後方でクランプ面を備えるクランプ部分に連結する。入口部分は、例えば、中央ウェブの斜面によって形成されることができる。ケーブル端部の2つのケーブルは、斜面に当接し、一種のケーブル三角形を形成することができる。
【0019】
中央ウェブが交換可能であり、好ましくはケーブルアライメント装置のより大きな変動性のために自動的に交換可能であると有利となり得る。
【0020】
さらなる実施形態は、中央ウェブが、異なるクランプ面を選択的に予め設定するために段階的に互いに分離されたウェブセグメントを有するケーブルアライメント装置に関する。個々のウェブセグメントのクランプ面は、互いに異なる距離で離間されることができる。これにより、異なるケーブルを同じ装置で処理することができる。したがって、この中央ウェブは、ウェブ軸線に対して階段状の柱として成形される。レベルが互いに分離されたウェブセグメントを有する中央ウェブは、選択されたレベルに応じて、調整装置によってクランプ用顎部間でレベルが移動されることができる。
【0021】
中央ウェブの少なくとも1つのクランプセグメントは、接触面上に輪郭を形成するための溝またはスロットを有することができる。横方向運動中に、クランプ用顎部および中央ウェブが、次のより大きなレベルがクランプ用顎部の運動を妨げないように部分的に噛み合って引き込まれることができるように、中央ウェブの溝またはスロットがクランプ用顎部の対応する溝またはスロットと協働することができる。
【0022】
クランプ用顎部および/または中央ウェブには、クランプされたケーブルに加えられるねじりモーメントを検出するためのセンサが備えられることができ、これにより、ケーブルのねじれを検出し、望ましくないねじれを防止することが容易になる。そのようなセンサは、非常に細いケーブルを取り扱う場合に特に有用であり、そのようなケーブルは、過度に捩られてはならない。センサとしては、横方向(z方向)に計測する力センサを用いることが好ましい。
【0023】
さらに、二重ケーブルアライメント装置は、組み立てられたケーブル端部のそれぞれの回転位置を決定するための検出装置を備えることができる。検出装置は、好ましくは光学検出装置であってもよい。
【0024】
好ましくは、ケーブル端部の回転位置は、少なくとも位置合わせ手順の開始前に決定される。実際の状態の知識に基づいて、ケーブルをどの程度回転させなければならないかを計算することが可能である。横方向移動運動に必要な距離は、ケーブル直径を考慮して計算によって決定されることができる。好ましくは、第1の調整の後に、横方向の方法を使用して、回転位置が実際に公称位置になったかどうかをチェックする。そうでなければ、再調整手順を再び繰り返さなければならない。あるいは、回転位置は、恒久的にまたは少なくとも位置合わせ手順全体の間に監視されることも考えられる。このようにして監視されるケーブル端部は、クランプ用顎部が横方向に連続的に横断され、正しい回転位置が存在するときに横断手順が停止される、必要な横断経路の事前計算なしの制御を可能にする。
【0025】
例えば、光学検出装置はカメラを備えてもよい。
【0026】
あるいは、光学検出装置は、少なくとも1つのラインセンサを有する走査ユニットまたは画像取得モジュールであるか、またはそれを備えてもよい。組み立てられたケーブル端部は、位置合わせ手順が始まる前に画像取得モジュールに挿入されることが好ましい。
【0027】
本発明のさらなる態様は、ケーブルを取り扱うためのアレンジメントであって、ケーブルハーネス、ツイストケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置、特に上述した二重ケーブルアライメント装置を有し、ならびに、正しい回転位置に位置合わせされたケーブルの組み立てられたケーブル端部を把持し、組み立てられたケーブル端部をプラグハウジングに供給するための2つの個別に制御可能なケーブルグリッパを有する組み立て把持ユニットを有するアレンジメントに関する。組み立ては、例示的に、2つのセルを有するプラグハウジング内で行われることができる。しかしながら、それぞれのケーブル端部が挿入される2つのプラグハウジングも考えられる。
【0028】
2つのクランプ用顎部および二重ケーブルアライメント装置の中央ウェブは、2つのクランプ用顎部および中央ウェブがケーブルグリッパの機能を担うという点で、必要に応じて組み立てるために使用することもできる。これは、例えば、中央ウェブを分割可能にすることによって、または2つの部分から構成することによって、ならびに分割によって分離されたウェブ半体または部分をそれぞれの場合に関連するクランプ用顎部と協働させて、個々の把持ユニットを、それらがそれぞれ組立手順のためにハウジングを差し込むために多かれ少なかれ個別に移動されることができるように作成することによって行われることができる。
【0029】
続いて、本発明は、好ましくは上述のケーブルアライメント装置を使用して、ケーブルハーネス、特にツイストケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部の回転的に正確な位置合わせのための方法に関する。本方法は、ケーブルの各々が係合手段の間にクランプされ、クランプされたケーブルが、互いに通過する係合手段によってケーブル転動運動を受け、それによってケーブルの組み立てられたケーブル端部の回転位置を変更し、したがってそれぞれの組み立てられたケーブル端部を位置合わせすることを特徴とする。係合手段は、好ましくは、最初に述べたクランプ用顎部および中央ウェブである。
【0030】
一実施形態では、係合手段は、それぞれの組み立てられたケーブル端部の所望の回転位置に達するまで、互いに通過して移動される。
【0031】
係合手段の一方のみがケーブルごとに移動され、他方の係合手段が静止しているか、静止したままであると有利である。後者の係合手段は、2つの横方向に移動可能な係合手段の間に中心がある共通の構成要素によって形成されることができる。
【0032】
組み立てられたケーブル端部の回転位置は、接点要素の影画像を使用して位置を検出する光学検出装置によって監視されることができる。影画像は、接点要素の影幅または影輪郭、および光学検出装置の走査ユニットの回転角度から生成されることが好ましい。
【0033】
組み立てられたケーブル端部の回転位置が、位置検出のためにケーブル端部の2つの接点要素の影画像を使用する光学検出装置によって監視される場合、特に有利な方法が得られ、組み立てられたケーブル端部の回転位置を決定するとき、2つの接点要素の影の輪郭の重複が生じる影画像の領域は検査から除外される。
【0034】
さらに、組み立てられたケーブル端部が事前に位置合わせされ、その場合にのみ、組み立てられたケーブル端部の回転位置が光学検出装置によって初めて決定されると有利となり得る。したがって、位置合わせ手順を実行するためのプロセス時間をさらに短縮することができる。例えば、オペレータは手動で事前位置合わせを実行することができる。
【0035】
係合手段が互いに通過することによって引き起こされるケーブル転動運動は、ケーブル端部をより遠くに離間させることができる。この態様は有用となり得る。例えば、ここではさらに離れているケーブルグリッパのケーブル端部が、より容易に把持されることができる。ケーブル端部は、閉位置または位置合わせ手順の開始時にほぼ同じ高さとすることができる。組み立てられたケーブル端部は、位置合わせ手順中または後に異なる高さを有することができる。完全に位置合わせして組み立てられたケーブル端部はそれぞれ、異なる高さでケーブルグリッパによって把持され、例えばプラグハウジングのセル内で組み立てるための所望の位置に運ばれることができる。
【0036】
本発明のさらなる個々の特徴および利点は、以下の実施形態の説明および図面から導出されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】ツイストケーブルハーネスの2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を中央ウェブおよび閉位置にある2つのクランプ用顎部と位置合わせするための本発明による二重ケーブルアライメント装置の斜視図である。
図2】組み立てられたケーブル端部が位置合わせされた、ツイストケーブルハーネスの斜視図である。
図3a】各々が個々の作業ステップに対応する、本発明による二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図3b】各々が個々の作業ステップに対応する、本発明による二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図3c】各々が個々の作業ステップに対応する、本発明による二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図4a】個々の作業ステップ中の図1の二重ケーブルアライメント装置の斜視図である。
図4b】個々の作業ステップ中の図1の二重ケーブルアライメント装置の斜視図である。
図4c】個々の作業ステップ中の図1の二重ケーブルアライメント装置の斜視図である。
図5】組み立てられたケーブル端部が完全に位置合わせした、図1に示す二重ケーブルアライメント装置の側面図である。
図6】二重ケーブルアライメント装置の上面図である。
図7】組み立てられたケーブル端部の回転位置を決定するための光学検出装置を備えた二重ケーブルアライメント装置の斜視図である。
図8図7による二重ケーブルアライメント装置および光学検出装置ならびに2つのケーブルグリッパを有する組み立て把持ユニットを備えたアレンジメントの斜視図である。
図9】二重ケーブルアライメント装置と、2つのケーブルグリッパを有する組み立て把持ユニットとを有するアレンジメントの側面図である。
図10図9によるアレンジメントの斜視図である。
図11】別の実施形態による二重ケーブルアライメント装置用の中央ウェブおよび2つのクランプ用顎部の斜視図である。
図12】中央ウェブおよびクランプ用顎部の上面図である。
図13】別の実施形態による二重ケーブルアライメント装置用の中央ウェブおよび2つのクランプ用顎部の斜視図である。
図14】中央ウェブおよびクランプ用顎部の上面図である。
図15】別の二重ケーブルアライメント装置用の段付きカラムおよび2つのクランプ用顎部として形成された中央ウェブの斜視図である。
図16】段付き柱として形成された中央ウェブおよびクランプ用顎部の平面図である。
図17】二重ケーブルアライメント装置用のクランプ用顎部の変形例を示す図である。
図18図17のクランプ用顎部の代替バージョンを示す。
図19a】様々な位置における二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図19b】様々な位置における二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図19c】様々な位置における二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図19d】様々な位置における二重ケーブルアライメント装置の概略正面図である。
図20】力/経路曲線を示す図である。
図21】代替的な力/経路曲線を示す図である。
図22】組み立てられたケーブル端部の回転位置を決定するためのテスト状況の簡略図を影画像で示す図である。
図23a】接点部品を回転させたときの影画像によるテスト状況の簡略図である。
図23b】接点部品を回転させたときの影画像によるテスト状況の簡略図である。
図24】事前に位置合わせされた接点要素を有する好ましい実施形態による影画像を有するテスト状況の簡略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、長手方向軸線Lに沿って延在するツイストケーブルストランド2の2つのケーブル3、4のケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするためのケーブルアライメント装置10を示す。したがって、簡単にするために、「二重ケーブルアライメント装置」という用語は、2本のケーブル3、4を取り扱うケーブルアライメント装置10について以下でも使用される。それぞれのケーブルは、通常、例えば、銅または鋼または撚り線からなる中実導体と、導体のためのシースとしての絶縁体と、を備える電気ケーブルである。
【0039】
図1に示すデカルト座標系は、二重ケーブルアライメント装置10の構成要素の方向および主要な動きの理解を助けるために使用される。二重ケーブルアライメント装置10は、y方向において初期位置または開位置と閉位置との間で反対方向に、長手方向軸線Lに対して横方向に移動可能な2つのクランプ用顎部7および8を備える。長手方向軸線Lはまた、ケーブル3、4のケーブル端部のそれぞれの長手方向ケーブル軸線が延在する方向に対応する。閉位置を生成するための閉動作は、矢印sで示されている。二重ケーブルアライメント装置10は、クランプ用顎部7、8の間に配置された中央ウェブ9をさらに備える。図1に示す閉位置では、軸にほぼ平行に延在する2本のケーブル3、4は、ケーブルアライメント装置10によって定位置に保持される。1本のケーブル3、4は、中央ウェブ9とクランプ用顎部7、8のうちの1つとの間にクランプされる。
【0040】
ここに示すケーブルアライメント装置10は、特に、組み立てられたケーブル端部を有するプラグハウジングの、その後の組み立てに関して使用される。この例では、圧着接点が、接点要素5、6として、ツイストケーブルハーネス2のそれぞれの剥ぎ取られたケーブル端部に取り付けられる。
【0041】
図1から分かるように、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部は位置合わせされておらず、垂直および水平に対して傾斜している。以下で詳細に説明する二重ケーブルアライメント装置10は、ケーブルを正しい回転位置に位置合わせするために使用されることができる。図2は、ケーブルハーネス2を示し、ケーブルハーネス2は、このように位置合わせされたケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部を有するが、接点要素5、6を有するケーブル端部が共通の水平面上にある。
【0042】
図2に示すツイストペアケーブルハーネス2は、いわゆるUTPケーブルである。断面が長方形または菱形の外側輪郭を有する接点要素5、6が、ケーブル3、4の自由端に取り付けられている。しかしながら、接点要素5、6は、断面が非円形である他の形状を有することもできる。円形接点要素は、通常、それらの回転位置の位置合わせを必要としない。さらに、ケーブル3、4の端部には、一例としてグロメット35が取り付けられている。もちろん、グロメットは、必要に応じて省略することもできる。ケーブルハーネス2の捩じれ領域を符号13で示す。ケーブル3、4の、組み立てられたケーブル端部を有する短い非捩じれ領域は、前方でこの捩じれ領域13に隣接する。クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9がそれぞれのケーブルに作用するケーブル3、4の領域は、符号14、15で示される。しかしながら、二重ケーブルアライメント装置10はまた、2つのケーブルから構成される非ツイストケーブルハーネスを処理するために使用することもできる。
【0043】
二重ケーブルアライメント装置10の基本的な構造および動作は、図3a~図3cに見ることができる。図3aは、初期位置にある二重ケーブルアライメント装置10を示す。この位置では、ケーブルハーネスのケーブル端部は、二重ケーブルアライメント装置10に挿入されることができる。次いで、1つのケーブル3、4がそれぞれ、クランプ用顎部7、8のうちの1つと中央に配置された中央ウェブ9との間に配置される。次いで、2つのクランプ用顎部7、8は、供給駆動部(ここでは図示せず)によって互いに向かって移動される。対応する閉鎖方向または動作は、矢印s1およびs2によって示されている。クランプ用顎部7、8を閉じるために、各クランプ用顎部7、8に対して個別に供給が実行されることができるように2つの供給駆動部を設けることが有利である。これはまた、必要に応じて異なる厚さのケーブルが処理されることができるという利点を有する。図3bは、送り込み後の状況を示す。閉位置では、ケーブル3、4はそれぞれ、中央ウェブ9とクランプ用顎部7、8のうちの1つとの間にクランプされる。
【0044】
閉位置を形成した後に、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部は、通常、まだ正しい回転位置にはない。対応するミスアライメントは、図3bに角度αおよびαで示されている。位置合わせのために、クランプ用顎部7、8は、中央ウェブ9が静止したままで横方向に移動される。クランプ用顎部7、8の対応する横方向運動は、矢印wおよびwによって示されている。ここに示す場合、クランプ用顎部7、8は反対方向の動きを行うが、結合されていない。しかしながら、ミスアライメントおよび所望の公称位置に応じて、同じ方向の運動も考えられる。特定の状況下では、クランプ用顎部7、8の一方のみが移動される。
【0045】
クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9は各々、互いに平行に延在するクランプ面20、21、22、23を有する。クランプ面20、21、22、23は、例えば平坦である。係合手段7、9;8、9が互いに通過すると、クランプされたケーブル3、4はケーブル転動運動をするように設定される。ケーブル転動運動を可能にするために、ケーブルは、例えば、断面がほぼ円形であり、ケーブルシースによって予め決定される外側輪郭を有する。対向するクランプ面20、22;21、23はそれぞれ、ケーブルがそれに沿って転がることができる一種の経路を提供する。ケーブル3は、クランプ用顎部7がw方向に横方向に移動されると、下方に転がる。ケーブル4は、クランプ用顎部8がw方向に横方向に移動されるときに上方に転がる。横方向の方法の後に、図3cに示す状況が得られ、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部のミスアライメントが排除される。明らかに、ケーブル3、4はもはや同じ高さにはない。ケーブル転動運動の結果として、ケーブル3、4は上方または下方に変位する。
【0046】
それぞれのクランプ用顎部7、8を上下に動かさなければならない横方向の動きは、角度α1、α2に実質的に依存する。これらの角度は、ケーブルの回転位置を決定するために検出装置を使用して検出されることができる。そのような検出装置については、以下でより詳細に説明する。ケーブルの直径は事前に既知であることが多く、必ずしも具体的に記録する必要はない。実際の状態の知識に基づいて、角度値α、αに基づいて、ケーブル直径を考慮して、ケーブルをどの程度回転させなければならないか、したがってこれに必要な横断経路がどの程度大きくなければならないかが計算されることができる。
【0047】
図4a~図4cは、図3a~図3cと同じ位置にある図1の二重ケーブルアライメント装置10を示す。図1および図4a~図4cはまた、個々の構成要素を移動させるためのそれぞれの動きを示す。クランプ用顎部7、8を開閉するための供給駆動部は、符号18、19として示されている。例えば空圧式または電気機械式である供給駆動部18は、s方向に供給するためにクランプ用顎部7を移動させ、供給駆動部19は、s方向(図4a)に供給するためにクランプ用顎部8を移動させる。2つのクランプ用顎部7、8は、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部の回転位置を変更するために、横方向駆動部16、17によって中央ウェブ9を越えて横方向に移動するように設計されている。各クランプ用顎部7、8には、横方向運動のためのそれ自体の個別に制御可能な横方向駆動部16、17が割り当てられている。クランプ用顎部7、8は、それら自体の駆動部16、17によってwおよびw方向に互いに独立して移動され得る。これにより、各ケーブル3、4が正確かつ確実に所望の回転位置にもたらされることが保証される。横方向駆動部16、17は、例示的に、ねじ付ロッド36を有するねじ式ロッド駆動部として設計される。リニアモータを有するものなどの他のリニア駆動部も、横方向駆動部16、17に使用することができる。空気圧または油圧横方向駆動部も考えられる。
【0048】
クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9は、ケーブル3、4に圧力を加えるための平坦なクランプ面を有する。摩擦を高めるために、クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9は、ケーブル3、4が滑ることなく転動することを可能にする有利なクランプ面が形成されるように、エラストマー製のコーティングを有することができる。コーティングの代替として、クランプ面の領域において金属材料で作られたクランプ用顎部7、8および中央ウェブ9を粗面化することも考えられ、これはまた、最適なケーブル転動運動のための摩擦を増加させることができる。
【0049】
二重ケーブルアライメント装置10のさらなる設計の詳細は、図5および図6に見ることができる。
【0050】
位置合わせ手順後にケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部が正しい回転位置にあるかどうかを確認するために、図7に示す光学検出装置11が使用され得る。しかしながら、この光学検出装置11は、実質的に角度α1、α2によって特徴付けられるケーブル端部の実際の状態、すなわち位置合わせ手順の開始時のミスアライメント(図3bを参照されたい)を判定するために使用することもできる。光学検出装置11は、ラインセンサを有する走査ユニットを有する画像取得モジュールを備える。光学検出装置11はラインセンサを含み、それ自体公知の方法でその軸線の周りで回転され得る、本明細書に例示される円筒形テストヘッド40をさらに備える。この目的のために、例えば、欧州特許出願公開第1304773号明細書から既に知られているように、画像取得モジュールが使用されることができる。構造および基本動作モードの詳細については、この文書を参照されたい。本光学検出装置11は、主に、2つのケーブルの組み立てられたケーブル端部を検出するのに特によく適しているという点で、公知の検出装置とは異なる。この態様は、特に図23図25を参照して以下で詳細に説明される。
【0051】
クランプ用顎部7、8の横方向方法によって角度位置が設定された後に、組み立てられたケーブル端部の回転位置は、公称位置が実際に採用されているかどうかを判定するために光学検出装置11を使用して各ケーブル3、4についてチェックされる。そうでなければ、再調整手順を再び繰り返さなければならない。
【0052】
図7から分かるように、ケーブルアライメント装置10は、高精度で横方向直線運動を保証するリニアガイド37を備えている。
【0053】
2つのケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部が上述の二重ケーブルアライメント装置10によって正しい回転位置に位置合わせされ、組み立てられたケーブル端部の正しい回転位置における位置合わせが光学検出装置11によって決定または確認される位置合わせ手順の完了後に、実際の組み立ては次の作業ステップとして実行されることができる。組み立てのために、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部は、組立把持ユニット12によって把持され、図8に示すプラグハウジング(図示せず)に案内される。例えば、接点要素5、6は、プラグハウジングのセルに挿入される。
【0054】
したがって、二重ケーブルアライメント装置10は、この場合、簡略化のために以下で「組立アレンジメント」と呼ばれる、符号1で示されるケーブルを取り扱うためのアレンジメントの構成要素である。組立アレンジメント1は、二重ケーブルアライメント装置10と、光学検出装置11と、組立把持ユニット12と、を備える。
【0055】
組み立て把持ユニット12は、ケーブル3、4の組み立てられたケーブル端部を把持し、正しい回転位置に位置合わせされた組み立てられたケーブル端部をプラグハウジングに供給するための2つのケーブルグリッパ30、31を有する。ケーブルグリッパ30、31の各々は、個別に制御されることができ、それぞれx、y、およびz方向に移動されることができる。ケーブルグリッパ30、31が対応するアクチュエータによって互いに独立して移動されることができるという事実は、位置合わせ手順後に通常は異なる高さにあるケーブルが把持され得ることを確実にする。組み立て中のケーブルハーネス2の張力緩和のために、第3のグリッパ32も設けられている。
【0056】
組立アレンジメント1のための組立把持ユニット12のさらなる詳細は、図9および図10に見ることができる。図9では、例えば、アクチュエータの動きの方向は二重矢印で示されており、これを使用してケーブルグリッパ30、31が移動されることができる。符号50として示されたアクチュエータによって、ケーブルグリッパ30、31は、異なる高さに配置されたケーブル3、4を把持することができるように、z方向に上下に移動されることができる。アクチュエータ49は、ケーブルグリッパ30、31をx方向に移動させるために使用され、アクチュエータ51は、ケーブルグリッパ30、31をy方向に移動させるために使用される。さらに、ケーブルグリッパ30、31を開閉するためのアクチュエータ48を図9に見ることができる。
【0057】
ケーブルグリッパ30、31は、いずれの場合も、構成要素(クランプ用顎部7、8、中央ウェブ9)がケーブルに作用する前にケーブル3、4を把持する。これらの構成要素7、8、9は、ケーブル転動運動のために、長手方向ケーブル軸線Lに対して比較的大きなケーブル部分に作用するので、ケーブルグリッパ30、31は、ケーブル3、4を把持するための空間をほとんど有さない。したがって、ケーブルグリッパ30、31の各々は、ケーブルグリッパのそれぞれのグリッパ顎部38をグリッパ支持部39に連結するクランク状の前部分33を有する。クランクケーブルグリッパ30、31もまた、図10に明確に示されている。
【0058】
横方向方法中のケーブルの確実な転動運動を保証するために、2つのクランプ用顎部7、8および中央ウェブ9には、輪郭形成されたクランプ面が設けられることができる。溝またはスロットによって形成されたそのような輪郭を有するクランプ面が図11図16に示されている。図11および図12による実施形態の例では、輪郭の溝は、z方向に、すなわちケーブルアライメント装置10の長手方向軸線Lに対して直角に延在する。輪郭は、互いに平行に延在する溝によって形成される。クランプ用顎部7のクランプ面20の溝は、符号24として示されている。中央ウェブのクランプ面22の溝は符号34として示されている。他方のケーブルに関連するクランプ面21および23は、同じように構成される。明らかに、y方向に見て、対向するクランプ面20および22の溝24、35は互いに覆っている。この配置は、図12において特によく見ることができる。さらなる実施形態に関して以下の図16に示すように、溝はまた、ケーブルアライメント装置10内で互いにオフセットして配置することもできる。
【0059】
図11に示すクランプ用顎部7、8は、一体部品として設計されている。好ましくは金属材料で作られた構成要素は、クランプ面20または21、連結アーム28、および連結部品29を含む顎部を備え、連結部品29は、前述のねじ付ロッド駆動部用のスピンドルナットを形成する。
【0060】
次いで、図11および図12から、中央ウェブ9は、クランプ面22、23に隣接し、ケーブルハーネス2のツイスト領域13に面するテーパ状入口部分25を備えることが分かる。入口部分25は、好ましい入口形状を形成する斜面によって形成される。
【0061】
図13および図14は、輪郭形成の代替実施形態を示す。2つのクランプ用顎部7、8および中央ウェブ9のクランプ面20、21、22、23の輪郭も、先の実施形態と同様に、長手方向軸線Lに対して横方向に、ただしここでは斜めに延在する。図13が示すように、クランプ用顎部7の斜めに延在する溝24は、中央ウェブ9に関連する溝34に対して直角に配向される。クランプ用顎部8に関しても同様である。ここでも、クランプ用顎部8の溝は、中央ウェブに関連する溝に対して直角に向けられている。
【0062】
図15および図16は、ケーブルアライメント装置10のためのクランプ用顎部7、8および中央ウェブ9を有する別のアレンジメントに関する。中央ウェブ9は、異なるクランプ面22、23;22’、23’;22’’、23’’を選択的に予め設定するために段階的に互いに分離されたウェブセグメントを有する。中央ウェブ9は、z方向に延在するウェブ軸線に対して階段状の柱として成形されている。第1のウェブセグメントのクランプ面22、23、第2のウェブセグメントのクランプ面22’、23’および第3のウェブセグメントのクランプ面22’’、23’’は、見ることができるように異なる距離だけ離間している。このような配置により、異なる厚さのケーブルが正しい回転位置に位置合わせされることができる。ここに示されていない駆動部によって、中央ウェブ9は、クランプ用顎部7、8の間に引き込まれることができる。中央ウェブ9の内側および外側への動きは、z軸の方向である。図15では、クランプ用顎部7、8は、中央ウェブ9の第1のウェブセグメントのレベルにある。次のより大きなレベルまたは次の後のレベルに移動するために、中央ウェブ9は、z方向に対応する距離だけシフトされなければならない。組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための位置合わせ手順中に、クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9が、次のより大きなレベルがクランプ用顎部7、8の動きを妨げないように横方向運動中に部分的に噛み合って引き込まれることができるように、中央ウェブ9のクランプセグメントがクランプ用顎部7、8の対応する溝24と協働する溝34を有する。
【0063】
図17および図18は、ケーブルに加えられるねじりモーメントを決定するためのセンサを備えたクランプ用顎部8を示す。もちろん、第2のクランプ用顎部は通常、同じように構成される。
【0064】
そのようなセンサのおかげで、回転位置を変更し、したがってケーブルの望ましくない捩れを変更するための横方向トラバース手順中に、閉位置におけるケーブルの過度のねじれが防止されることができる。図17に示す実施形態では、連結アーム28の上側および下側に配置された歪みゲージがセンサとして配置されている。力がz方向に正確に測定され得るように、歪みゲージに対して変形をより視認可能にするために、連結アーム28に凹部が設けられている。この力を使用して、位置合わせ中のケーブルのねじれを推測することができる。図18に示す代替的な実施形態では、連結アーム28は一体型圧力センサ27を有する。二部構成のクランプ用顎部8は、クランプ面21および連結部品29を予め画定するために、その上に形成された顎部を有する連結アーム28からなる。グリッパ顎部8のz方向の変形は、代替的に、例えば、外側顎部のクランプ面の実際/目標比較によって決定することができる。Z方向におけるクランプ面の位置が測定され、公称位置と比較される。
【0065】
測定された変形または力は、ケーブル端部のねじれに対する限定された直接的な結論のみを可能にすることができる。ケーブルをクランプすると、絶縁体が変形する可能性があり、これにより、クランプ用顎部がz方向に移動すると、絶縁体が回転する。したがって、ケーブルのねじりモーメントに加えて、膨張抵抗は、クランプ用顎部の力(z方向の力)に対しても作用することができる。そのような現象およびそれらが対抗され得る方法は、図19a~図19dに示されているが、これは、図の左側のケーブル3の例を使用してここで説明される。
【0066】
図19aでは、顎部7、8は、顎部7がケーブル3と接触している閉位置にある。ここでクランプ用顎部7が矢印sの方向にさらに動かされると、ケーブル3のケーブルシースの絶縁体が変形する(図19b)。クランプ用顎部7が矢印wの方向に横方向に動かされると、ケーブル3は転動運動に設定され、その間に支点になる。図19cが示すように、屈曲にもかかわらず、ケーブルが正しい回転位置にもたらされることができる。
【0067】
別の方法では、クランプ用顎部7を反対方向に短時間移動させる。この逆方向運動は、図19dの矢印rによって示されている。曲げ抵抗は常に運動方向と反対方向に作用するため、短く後退することで、膨張抵抗が除去されることができる。クランプ用顎部の引き込みは、ケーブルのねじりモーメントを曲げ抵抗から分離するのに役立つ。これにより、図19a、図19b、図19cおよび図19dによるシーケンスが得られる。z方向の力のしきい値を超える場合(図19c)、逆運動(図19d)が引き起こされる。引き込み後に、運動がw方向に継続されることができる(図19cを参照されたい)。ケーブル3のねじりモーメントのみが作用する非常に小さな領域が存在してもよい。しかしながら、常に見ることができるのは、力の量の明確な低下(すなわち、Fの低下)であり、戻り移動が続くにつれて、曲げ抵抗の量の2倍だけオフセットされた曲線である。
【0068】
歩行による抵抗は、2つの方法で定量化されることができる。
【0069】
まず、力/変位曲線のオフセットが考慮されることができる。そのような力/経路曲線を図20に示す。ケーブルの理論的な力/経路曲線(一点鎖線)はゼロ点を通過するため、オフセットは、主に膨張抵抗に起因する。これは、図19a、図19b、および図19cに示すシーケンスと実質的に同じである。図19a、図19b、図19cおよび図19dによるシーケンスの力/経路曲線を図21に示す。往路は実線で表され、復路は破線で表される。
【0070】
組み立てられたケーブル端部の回転位置は、ケーブル端部14、15の2つの接点要素5、6の影画像を使用して位置を検出する光学検出装置11によって監視される。図22は、影画像を伴うテスト状況の一例を示す。光学検出装置11は、光カーテン11と、それに対向するラインセンサ42と、を備える。それらの間には、2本のケーブルの組み立てられたケーブル端部があり、接点要素5および6は、ほぼ矩形の断面領域として簡略化されて示されている。本実施形態では、接点要素5および6は、菱形の外側輪郭を有し、言い換えれば、接点要素5および6の断面は平行四辺形として描かれている。平行四辺形は明らかに光カーテンに対して垂直ではなく、これはケーブル端部がわずかに傾斜し得る実際の状況に近い。光学検出装置11は、x軸方向に延在する回転軸線周りに回転可能である。ラインセンサ42は、光学検出装置11の各回転後に画像を取り込み、図22に示す合成影画像が得られる。ωで示される影画像の軸線は、光学検出装置11の回転角度に対応する。
【0071】
例えば、UTPケーブルの2本のケーブルの、組み立てられたケーブル端部を正しい回転位置に位置合わせするための方法は、以下のようにしてもよい。すなわち、完成したUTPケーブルがケーブルアライメント装置10に挿入され、非ツイストケーブル端部で、ケーブルが上述のようにクランプ用顎部7、8によってクランプされる(閉位置)。歪み緩和のために、ケーブルのツイスト領域は、クランプ用顎部7、8および中央ウェブ9を有するアレンジメントから一定の距離に保たれることができる。次いで、光学検出装置11は、テスト位置(先の図7を参照されたい)に移動される。そこで、光学検出装置11は、接点要素5、6の周りでテストヘッド40を回転させ、接点要素の回転位置を確認する。テストヘッド40は、光カーテン41および関連するラインセンサ42を有し、接点要素5、6の影画像を生成する。テストヘッド40が接点要素5、6の周りを回転すると、キャプチャされた影画像が記録される。44は、このように照明された接点要素の影縁部を示す。
【0072】
それ自体公知の方法で、接点要素5、6の回転位置を判定するために、影の輪郭が極小値45について検査される。しかしながら、ここでは2つの接点要素5、6があるため、テストヘッド40が接点要素5、6の周りを回転すると、2つの影の輪郭43が重なり合う。しかしながら、開始位置に応じて、影縁部が接点要素5、6に割り当てられることができる。予想される重なりの領域は分析から除外される。これは、接点要素5、6が(ラインセンサの観点から)互いに重なり合うと予想されるテストヘッド40の回転角度の範囲である。このオーバーラップ領域は、図22において46として示されている。
【0073】
接点要素5、6がテストヘッド40の回転軸線にほぼ平行に延在し、光カーテン41の断面において矩形断面を有する場合、接点部品5、6の極小値45は互いに90°ずれている。この理想的な状況では、極小値は180°後に繰り返される。したがって、極小値を求めて360°の全領域を探索する必要はない。矩形断面を有する接点要素5、6がテストヘッド40の回転軸に対して小さい角度量(例えば5°)で延在する場合、傾斜軸線が斜めである場合、取得された断面は平行四辺形に少し歪む可能性がある。
【0074】
極小値45が90°から離れすぎない限り、この場合はケーブルアライメント装置10の許容範囲によって補償されることができる。
【0075】
矩形接点要素の断面が平行四辺形に大きく歪んでいる場合、現在の回転位置も計算することができる。後続の組み立てプロセスは、屈曲したケーブル先端部によって妨げられる可能性があり、したがって、先行する機械加工プロセスは欠陥を有する。したがって、エラーメッセージがしばしば望ましいものとなる。
【0076】
極小値45の検出に問題がある場合には、影響を受ける接点要素5、6は、ケーブルアライメント装置によって少量回転されることができ、テストヘッド40は新しい影の輪郭を走査する。回転された接点要素5、6の影の輪郭は、影の線図の角度軸線に沿ってシフトして形状が変化している。これを図23および図24に示す。極小値45がオーバーラップの領域にある場合、それはここでその領域から外れる。
【0077】
テスト時間を短縮するために、テストヘッド40は、関連するラインセンサを有する(図示されていない)第2の光カーテンを含むことも考えられ、この第2の光カーテンは、第1の光カーテンから90°ずれて配置される。
【0078】
ケーブルアライメント装置10は、テスト後にケーブル端部を所望の角度位置に回転させる。位置合わせ手順の終わりに、接点要素5、6は、設けられたスロットに応じて、互いに対して異なるように回転されることができ。
【0079】
正しい回転位置での位置合わせが完了した後に、2つの個別に制御可能なケーブルグリッパ30、31を備える組み立て把持ユニット12は、ケーブル端部をそれぞれのz位置で把持し、光学検出装置はテスト位置から離れるように移動する。離れる前または移動中に、接点要素5、6の走査が実行されて、公知の方法で接点要素の先端部の位置が判定される。次いで、ケーブルグリッパ30、31は、接点要素5、6をプラグハウジング上の指定されたスロットまたはセルに挿入し、組み立て手順を先端部の位置に適合させる。
【0080】
位置合わせプロセスの別の好ましい実施形態では、接点要素は、予め位置合わせされた方法でケーブルアライメント装置10に供給されることができる。この手段のおかげで、ケーブルアライメント装置10が接点要素5、6を回転させることができなければならない角度範囲は、±20°に縮小され得る。図25に示すように、予め位置合わせされた接点要素5、6を用いて、接点部品ごとの極小値45が回転位置を決定するのに十分であるため、テストヘッド40の検査領域を縮小することもできる。このようにして、非対称断面を有する接点要素5、6も容易に処理することができる。
【符号の説明】
【0081】
2 ツイストケーブルハーネス
3、4 ケーブル
5、6 接点要素
7、8 クランプ用顎部
9 中央ウェブ
10 ケーブルアライメント装置
11 光学検出装置
12 組立把持ユニット
14,15 ケーブル領域
16、17 横方向駆動部
18、19 供給駆動部
20、21、22、23 クランプ面
25 テーパ状入口部分
27 圧力センサ
28 連結アーム
29 連結部品
30、31 ケーブルグリッパ
33 ケーブルグリッパの前部分
34 クランプ面20の溝
35 クランプ面22の溝
36 ねじ付ロッド
37 リニアガイド
38 グリッパ顎部
39 グリッパ支持部
40 テストヘッド
42 ラインセンサ
45 極小値
49、50 アクチュエータ
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19a
図19b
図19c
図19d
図20
図21
図22
図23a
図23b
図24
【外国語明細書】