(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010588
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】テーパ状のコアを有する光ファイバ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/02 20060101AFI20230113BHJP
G02B 6/04 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
G02B6/02 411
G02B6/04
G02B6/02 356
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022089569
(22)【出願日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】63/203,127
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/447,373
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515288122
【氏名又は名称】ルーメンタム オペレーションズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Lumentum Operations LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100225543
【弁理士】
【氏名又は名称】上原 真
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ディー ファウルハーバー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン エイチ メンデル
(72)【発明者】
【氏名】パトリック グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ ジェー モアヘッド
【テーマコード(参考)】
2H250
【Fターム(参考)】
2H250AA06
2H250AA64
2H250AB02
2H250AC12
2H250AC23
2H250AC25
2H250AC32
2H250AC33
2H250AC37
2H250AH42
2H250BA32
2H250BB22
2H250CA02
2H250CA32
2H250CA39
2H250CB12
2H250CC23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】非理想的な光学系では、BPP値が大幅に大きくなることがあり、それにより、ビーム品質を損なわせ得る。
【解決手段】いくつかの実施態様において、光ファイバが、コアとコアを囲むクラッドとを含み得る。コア及びクラッドは、光ファイバに沿って光伝播方向に導光し得る。コアは、光ファイバの一部分で光伝播方向にテーパを有し得る。コアの直径が、光ファイバの上記部分においてクラッドの直径とは関係なく縮小し得る。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバコンバイナであって、
包囲管と、
該包囲管内に束ねられた少なくとも1つの光ファイバであり、
コア及び
該コアを囲むクラッド
を含み、前記コア及び前記クラッドは、前記少なくとも1つの光ファイバに沿って光伝播方向に導光し、
前記コアは、前記少なくとも1つの光ファイバの一部分で前記光伝播方向に予備成形テーパを有し、且つ
前記コアの直径は、前記少なくとも1つの光ファイバの前記部分で前記クラッドの直径とは関係なく縮小する
光ファイバと、
を備えた光ファイバコンバイナ。
【請求項2】
請求項1に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記少なくとも1つの光ファイバの前記クラッドの前記直径は、前記コアが前記予備成形テーパを有する前記少なくとも1つの光ファイバの前記部分で一定である光ファイバコンバイナ。
【請求項3】
請求項1に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記コアの前記直径に対する前記少なくとも1つの光ファイバの前記クラッドの直径の比が、前記少なくとも1つの光ファイバの前記部分における前記コアのテーパ比とは無関係である光ファイバコンバイナ。
【請求項4】
請求項1に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記少なくとも1つの光ファイバの前記部分の第1端における前記コアの前記直径に対する前記クラッドの前記直径の第1比が、前記少なくとも1つの光ファイバの前記部分の第2端における前記コアの前記直径に対する前記クラッドの前記直径の第2比とは異なる光ファイバコンバイナ。
【請求項5】
請求項4に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記第2端は、前記光伝播方向で前記第1端に続き、且つ
前記第2比は、前記第1比より大きい光ファイバコンバイナ。
【請求項6】
請求項1に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記包囲管は、該包囲管の入力端から該包囲管の出力端にかけてテーパ状である光ファイバコンバイナ。
【請求項7】
請求項1に記載の光ファイバコンバイナにおいて、前記包囲管内に束ねられた前記少なくとも1つの光ファイバは、前記包囲管内に束ねられた、予備成形テーパを有するコアを有する複数の光ファイバを含む光ファイバコンバイナ。
【請求項8】
光ファイバであって、
コアと、
該コアを囲むクラッドと
を含み、前記コア及び前記クラッドは、光ファイバに沿って光伝播方向に導光し、
前記コアは、前記光ファイバの一部分で前記光伝播方向に非延伸テーパを有し、且つ
前記コアの直径が、前記光ファイバの前記部分で前記クラッドの直径とは関係なく縮小する光ファイバ。
【請求項9】
請求項8に記載の光ファイバにおいて、前記光ファイバの前記クラッドの前記直径は、前記コアが前記非延伸テーパを有する光ファイバの前記部分で一定である光ファイバ。
【請求項10】
請求項8に記載の光ファイバにおいて、前記コアの前記直径に対する前記光ファイバの前記クラッドの直径の比が、前記光ファイバの前記部分における前記コアのテーパ比とは無関係である光ファイバ。
【請求項11】
請求項8に記載の光ファイバにおいて、前記光ファイバの前記部分の長さが500ミリメートル未満である光ファイバ。
【請求項12】
請求項8に記載の光ファイバにおいて、前記非延伸テーパは断熱的である光ファイバ。
【請求項13】
方法であって、
コア及び該コアを囲むクラッドを含む光ファイバを得るステップであり、前記コア及び前記クラッドは、前記光ファイバに沿って光伝播方向に導光するステップと、
前記光ファイバの一部分で、前記光伝播方向にテーパを有するように前記コアを形成するステップであり、
前記コアの直径が前記光ファイバの前記部分で前記クラッドの前記直径とは関係なく縮小する
ステップと、
を含む方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、前記テーパを有するように前記コアを形成するステップは、
前記クラッドの前記直径が前記光ファイバの前記部分の第1端から前記部分の第2端にかけて拡大するように、前記光ファイバの前記部分において前記クラッドから材料を除去するステップと、
前記クラッドの前記材料が除去される前記光ファイバの前記部分において、前記光ファイバをテーパ化して前記テーパを有する前記コアを形成するステップと、
を含む方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、前記テーパを有する前記コアの前記直径は、前記部分の前記第1端から前記部分の前記第2端にかけて縮小する方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法において、前記光ファイバは火炎テーパ化を用いてテーパ化される方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、前記光ファイバは、前記クラッドの前記直径が前記光ファイバの前記部分で一定であるように、テーパ化される方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法において、前記テーパを有するように前記コアを形成するステップは、
前記光ファイバの前記部分において前記光ファイバをテーパ化して、前記テーパを有する前記コアを形成するステップと、
前記クラッドの前記直径が前記光ファイバの前記部分で一定であるように、テーパ化される前記光ファイバの前記部分において、前記光ファイバの前記クラッドから材料を除去するステップと、
を含む方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法において、前記光ファイバの前記部分は別個の光ファイバを含み、且つ
前記テーパを有するように前記コアを形成するステップは、
前記別個の光ファイバのクラッドから材料を除去するステップと、
前記別個の光ファイバを光ファイバ先行物に接続して前記光ファイバを得るステップと、
前記別個の光ファイバを含む前記光ファイバの前記部分において、前記光ファイバをテーパ化して前記テーパを有するコアを形成するステップと、
を含む方法。
【請求項20】
請求項13に記載の方法において、
前記光ファイバと少なくとも1つのさらなる光ファイバとを包囲管内に束ねるステップ
をさらに含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年7月9日に出願された「OPTICAL FIBER FOR A SIGNAL COMBINER」と題する米国仮特許出願第63/203,127号の優先権を主張する。この先行出願の開示を本特許出願の一部とみなし、参照により本特許出願に援用する。
【0002】
本開示は、包括的には、光ファイバコンバイナとテーパ状のコアを有する光ファイバとに関する。
【背景技術】
【0003】
光学系において、ビーム品質は、概して特定の条件下(例えば、ビーム発散の制限下)でレーザビームがどの程度集束できるかの指標となる。例えば、高いビーム品質は、レンズでのビームの集束により波面が平面状の場所にビームを集束させることができるような平滑な波面(例えば、ビームプロファイルにわたる強い位相相関)を意味する。他方では、ビーム品質が低いビームは、ビーム集束をより困難にする乱れた波面を有し得る(例えば、所与のスポットサイズでのビーム発散が大きくなる)。ビーム品質の定量化に用いられることが多い1つのメトリックは、ビームパラメータ積(BPP)であり、これはビーム半径(ビームウエストで測定)とビーム発散半角(遠視野で測定)との積として定義される。概して、BPP値が大きくなるとビーム品質は低下し、またその逆も同様である(例えば、BPPが大きいほど低いビーム品質に繋がり、BPPが小さいほど高いビーム品質に繋がる)。概して、最小実現可能BPP値はλ/πであり、これは、波長λを有する理想的なガウスビームに相当する。例えば、1064ナノメートル(nm)波長を有するビームの最小限のBPP値は、約0.339ミリメートル・ミリラジアン(mm-mrad)である。ビームが薄いレンズ等の無収差光学系を通して送られると、BPPは不変のままか又は増加が最小限であり得る(例えば、著しく悪化しない)(例えば、レンズがビームウエストで発生させる焦点の半径が小さく又は大きくなる場合、ビーム発散はそれに対応して大きく又は小さくなる)。しかしながら、非理想的な光学系では、BPP値が大幅に大きくなることがあり、それにより、ビーム品質を損なわせ得る。例えば、1つ又は複数の光学コンポーネントが、ビーム発散半角の対応した減少を伴わずにビーム半径を増大させる場合、BPP値は大幅に大きくなり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施態様において、光ファイバコンバイナは、包囲管と、包囲管内に束ねられた少なくとも1つの光ファイバとを含む。少なくとも1つの光ファイバは、コア及びコアを囲むクラッドを含むことができ、コア及びクラッドは、少なくとも1つの光ファイバに沿って光伝播方向に導光する。コアは、少なくとも1つの光ファイバの一部分で光伝播方向に予備成形テーパを有することができ、コアの直径は、少なくとも1つの光ファイバの上記部分でクラッドの直径とは関係なく縮小し得る。
【0005】
いくつかの実施態様において、光ファイバは、コアと、コアを囲むクラッドとを含み、コア及びクラッドは、光ファイバに沿って光伝播方向に導光する。コアは、光ファイバの一部分で光伝播方向に非延伸テーパを有することができ、コアの直径が、光ファイバの上記部分でクラッドの直径とは関係なく縮小し得る。
【0006】
いくつかの実施態様において、方法は、コア及びコアを囲むクラッドを含む光ファイバを得るステップであり、コア及びクラッドは、光ファイバに沿って光伝播方向に導光するステップを含み得る。本方法は、光ファイバの一部分で、光伝播方向にテーパを有するようにコアを形成するステップであり、コアの直径が光ファイバの上記部分でクラッドの直径とは関係なく縮小するステップを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】ビーム合成の1つ又は複数の例を示す図である。
【
図1B】ビーム合成の1つ又は複数の例を示す図である。
【
図3】テーパ状のコアを有する光ファイバの製造に関する例示的なプロセス300の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の例示的な実施態様の詳細な説明は、添付図面を参照するものである。異なる図面における同一の参照符号は、同一又は同様の要素を示し得る。
【0009】
さまざまなレーザアーキテクチャが、ハイパワーレーザ源を高いビーム品質(例えば、高い放射輝度又は輝度)で動作させることができる。しかしながら、既存のレーザアーキテクチャには制限があり、レーザ用途によっては、任意の既知のレーザ技術で実現可能であると考えられるものよりも高いレーザパワー及び/又は輝度を必要とする。高いレーザパワーを必要とするレーザ用途で起こる別の問題は、ハイパワーレーザシステムが少数しか開発製造されておらず、そのせいで装置が高価なことである。ハイパワーレーザシステムにおける課題及び/又は制限に対処することが可能な解決手段の1つは、ビーム合成の使用であり、これは、(例えばレーザアレイ状の)複数のレーザ源からの出力を合成して単一の出力ビームを得る光学系を指す。したがって、個々のレーザがスケーラブルでないとしても、スケーラブルなビーム合成技術を使用することで、パワースケーラブルなレーザ源につながり得る。
【0010】
図1A及び
図1Bは、マルチキロワット(kW)ファイバレーザのパワースケーリングに用いることができるビーム合成の1つ又は複数の例100を示す図である。
図1Aに示すように、レーザモジュール及びコンバイナの手法を用いて、最大パワーを達成するよう1つ又は複数のレーザモジュール110を構成することができ、続いて、より大きな全システムパワーを達成するように、光ファイバコンバイナ120(例えば、信号コンバイナ)を介して複数のレーザモジュール110を組み合わせることができる。レーザモジュール及びコンバイナの手法で用いられる一般的な方策は、複数の入力ファイバ130を束状に融着し、束を包囲管(例えば、ガラス管、毛管等)に充填し、管を入力ファイバ130上で潰すことである。入力ファイバ130は、(例えば、入力ファイバ130の組み合わせたクラッドが出力ファイバ140のサイズに一致するまで)目標の初期直径に達するようにテーパ領域122にわたってエッチング及び/又はテーパ化され得る。束状に融着された入力ファイバ130は、続いてテーパウエスト124(例えば、コンバイナ120の直径が最小である場所)で切断することができ、束状の入力ファイバ130は、続いて出力ファイバ140に接続することができる。
【0011】
例えば、
図1Aに示すように、図示のコンバイナ120は、3つの入力ファイバ130が束としてガラス管又は別の適当な包囲管136に充填される、3:1コンバイナである。各入力ファイバ130は、円形のコア132と、円形のコア132を囲む円形のクラッド134とを含む。続いて、アセンブリを融着しテーパ化することができ、これによりコア132から各クラッド134へ光が漏れる。したがって、融着されたクラッド134には、レーザモジュール110から出る光が照射される。
図1にさらに示すように、融着されテーパ化されたアセンブリは、出力ファイバ140のコア142に直径のサイズが一致させられる。コンバイナ束と出力ファイバ140とが続いて接続されて、光ファイバコンバイナ120が完成する。
【0012】
ビーム合成を用いる光学アセンブリ又は光学系において、1つの設計目標は、出力パワーを倍増させることだが、別の重要な設計目標は、放射輝度が出力パワーとほぼ同程度に増加するようにビーム品質を保つことである。したがって、
図1Aに示すレーザモジュール及びコンバイナの手法を用いる光学系において、通常の目標は、ビームパラメータ積(BPP)の増加ができる限り小さく且つパワーの損失がないように、レーザモジュール110を組み合わせることである。例えば、上述のように、BPPは、ビーム半径とビーム発散角との積を概して指す。BPPは、BPPが小さいビームほど大半の材料加工用途に好ましいという点でエントロピーと同様又は類似である。さらに、BPPは、通常は増加しやすく且つ減少し難い又は減少不可能である。
【0013】
N個のレーザモジュール110を組み合わせた光学系において、理論上完璧なコンバイナ120は、出力BPPを個々の入力レーザモジュール110のBPPの
倍に増加させる。定性的には、発散角を維持しながら全ビーム面積がN倍に増加し、BPPは面積の平方根として増減するので、BPPの増加が起こる。
【0014】
主発振器出力増幅器(MOPA)を用いた単一のレーザモジュールのパワーのスケーリングには、誘導ラマン散乱(SRS)等の非線形効果を回避するために、大きな直径のコア132を有する入力ファイバ130の使用が必要であり得る。大きなコア132を有する入力ファイバ130は、多数のモードをサポートでき、シングルモード源又は少数モード源に対する合成を困難にする。したがって、上述のような大きな直径のコア132を有する入力ファイバ130を用いるコンバイナ120では、BPPの悪化を助長する可能性がある。
【0015】
上述のように、ファイバ束を加熱しテーパ化すると、入力ファイバ130のコア132の直径が縮み、元のサイズのコア132によりサポートされていたファイバモードは、縮小サイズのコア132によりサポートされなくなる。これは、全て又はほぼ全ての光が、コア132ではなく、ファイバ束の周囲の空気又は包囲管136に組み込まれた低屈折率ドープガラス(例えば、フッ素(F)ドープガラス)に閉じ込められた入力ファイバ130のクラッド134で導光されるまで続く。コア132により導かれ、コア132からクラッド134に遷移する各開始モードが、開始モードと同じモード次数の単一のクラッドモードすなわち同じBPPを有する単一のクラッドモードに遷移する場合、コンバイナ120のテーパは断熱的とみなすことができる。
【0016】
図1Bは、
図1Aのコンバイナ120で用いられる入力ファイバ130の例を示す。入力ファイバ130は、光伝播方向150にテーパを有し得る。例えば、入力ファイバ130のコア132は、光伝播方向150にテーパ状であり得る。すなわち、入力ファイバ130のコア132の直径が光伝播方向150に縮小し得る。この例の続きとして、入力ファイバ130のクラッド134は、光伝播方向150にテーパ状であり得る。すなわち、入力ファイバ130のクラッド134の直径が光伝播方向150に縮小し得る。
【0017】
入力ファイバ130のテーパの幾何学的形状は、テーパ長、テーパ比(すなわち、最終直径に対する初期直径の比)、及び/又はクラッド径とコア径との比(CCDR)により規定され得る。断熱的なテーパを可能にするには、CCDRが最小限に保たれるべきであり、通常はテーパに沿って均一である。例えば、あるモードがテーパ状のコア132から放出される際に、CCDRが比較的小さい場合、このモードは単一のクラッドモードに断熱的に遷移する可能性が高い。しかしながら、CCDRが比較的大きい場合、放出されているモードは、コア132から放出されたモードにほぼ位相整合した高次のクラッドモードに大きくパワー結合され得る。これにより、テーパで生じる高次モード内容に起因してBPPが大きくなるが、それは高次モードほど断熱性が制約的であり、それにより低次モードに対して小さいCCDR又は長いテーパが必要となるからである。したがって、比較的大きいBPPを伴う入力ビームは、断熱テーパを得るために(例えば、所与のテーパ比及びテーパ長で)比較的小さいCCDRを必要とする。
【0018】
テーパ長及びテーパ比は、共にコア132の直径の変化率を規定する。概して、コア132の直径の変化率が比較的小さい場合に、テーパはより断熱性が高い。同様に、次式1に示すテーパ角Ωが比較的小さい場合に、テーパはより断熱性が高い。
【数1】
【0019】
上述のように、テーパ長、テーパ比、及びCCDRは、テーパが断熱的か否かを決定する。さらに、テーパ長、テーパ比、及びCCDRは、相互に影響し合うことがある。例えば、大きいCCDRは長いテーパにより軽減することができる。通常、設計制約(例えば、レーザ筐体サイズ、フォームファクタ等)がテーパ長に制限を設ける。さらに、テーパ比は、コアからクラッドへ放出されるモードの割合を決定する役割を果たす。高マルチモードステップインデックスファイバでは、適当な導波モード数Nが式2により与えられる。
【数2】
【0020】
式中、VはファイバのVナンバを指し、式3により与えられる。
【数3】
【0021】
式中、Dはコア径であり、λは光の波長であり、NAはコアとクラッドとの間の屈折率コントラストに関する。
【0022】
各ファイバモードは、特定のカットオフVナンバを有し、それ未満では閉じ込められなくなる(例えば、シングルモード導波路のVナンバは2.4未満であり、その理由は、これがLP11、すなわち2番目に低い次数のモードのカットオフVナンバだからである)。したがって、コンバイナ120又は入力ファイバ130のテーパがテーパの端でコア132から全部又は一部の数のモードを放出する場合、コア132の最終直径は固定される。したがって、上述のように、コア132のサイズがパワースケーリングのために増大するほど、より大きなテーパ比が特定の最終コアサイズの達成に必要である。
【0023】
さらに、上述のように、束ねられた入力ファイバ130は出力ファイバ140に接続され、出力ファイバ140は、SRSに対処するために比較的大きな直径のコア142を有し得る。したがって、輝度を保つために、束ねられた入力ファイバ130は、できる限り出力ファイバ140のコア142を満たすべきである。束ねられた入力ファイバ130のコア132が大幅に縮んでモードを放出するので、テーパウエスト124におけるCCDRは、出力ファイバ140を満たすのに十分なほど大きくなければならず、これにより、上述のようなCCDR最小化を妨げる。さらに、入力パワーの増加に入力コアサイズの拡大(例えば倍増)が必要な場合、テーパ比及びクラッド134の直径を維持することで、最終コア132が比較的大きくなり且つテーパウエスト124におけるコア132内により多くの光が保持され得ることにより、BPPが悪化する。さらに、クラッド134の直径を同一に保ちつつ最終コアサイズの拡大を回避するためにテーパ比を増加させると、出力ファイバ140の充填不足が起こることにより、BPPが悪化する。したがって、所望の最終コア径を達成すると共に出力ファイバ140の特定の目標直径を満たすには、非断熱的なテーパとなり得るCCDRの増加が必要である。
【0024】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、CCDRがテーパ比及び/又はテーパ長の影響を受けない光ファイバに関する。特に、光ファイバのコアのテーパは、光ファイバのクラッドの直径とは無関係であり得る。これにより、例えば、テーパの端で比較的大きいCCDR(例えば、出力ファイバのコアを満たすのに望ましい可能性がある)と、テーパの始まりで比較的小さいCCDR(例えば、高次モードであるほどテーパの始まりの近くでコアを離れ得るので、BPP悪化の防止に望ましい可能性がある)とが可能である。いくつかの実施態様において、光ファイバのテーパは(例えば、コンバイナのために光ファイバを束ねる前に)予備成形され得る。例えば、光ファイバの一部分を加工して、その部分の第1端からその部分の第2端(光ファイバの端と一致する)にかけて拡大するクラッド径を形成することができる。この例を続けると、加工された光ファイバをテーパ化して、コアをテーパ状にすることができ、これによりCCDRはテーパ比から切り離される。テーパ化済みの光ファイバは、1つ又は複数のさらなるテーパ化済みのファイバと束ねられて、光ファイバコンバイナの包囲管に充填され得る。
【0025】
このようにして、CCDR及びテーパ比が独立したパラメータであるような光ファイバを製造することができる。これにより、コア径が大きいファイバを用いる非常にハイパワーの用途又は短いテーパ長が望まれ得る用途で必要であり得るテーパ断熱性が改善する。さらに、予備成形テーパを有する光ファイバを用いたコンバイナは、高輝度及びハイパワーを伴う高品質ビーム(例えばBPPが小さい)を生成することができる。
【0026】
上記のように、
図1A及び
図1Bは一例として提供されている。他の例は、
図1A及び
図1Bに関して記載したものとは異なる場合がある。
【0027】
図2は、例示的な光ファイバ200の図である。光ファイバ200は、コア202とコア202を囲むクラッド204とを含む。さらに、光ファイバ200は、クラッド204を囲むバッファ206(例えばコーティング層)を含み得る。コア202は、第1屈折率を有するガラス又は同様の材料を含み得る。クラッド204は、第2屈折率を有するガラス又は同様の材料を含み得る。バッファ206は、ポリマー材料を含み得る。
【0028】
コア202及びクラッド204は、光ファイバに沿って光伝播方向250に導光することができる。
図2に示すように、コア202は直径D1を、クラッド204は直径D2を有し得る。以下で説明するように、コア202の直径D1及び/又はクラッド204の直径D2は、光伝播方向250に変化し得る。
【0029】
図2に示すように、コア202は、光ファイバ200の部分208で光伝播方向250にテーパを有し得る。いくつかの実施態様において、部分208は、500ミリメートル(mm)未満、250mm未満、又は100mm未満の長さを有する。
図3に関連して説明するように、テーパは予備成形テーパであり得る。さらに、テーパは断熱的であり得る。
【0030】
テーパに関連して、コア202の直径D1は、部分208の第1端から部分208の第2端にかけて光伝播方向250に縮小し得る(例えば、第2端は光ファイバ200の端と一致し得る)。いくつかの実施態様において、コア202の直径D1は、クラッド204の直径D2とは関係なく縮小し得る。すなわち、部分208において、コア202の直径D1及びクラッド204の直径D2は相互に無関係であり得る。換言すれば、部分208において、コア202の直径D1の変化率とクラッド204の直径D2の変化率とは等しくない。
【0031】
いくつかの実施態様では、部分208において、コア202の直径D1に対するクラッド204の直径D2の比(すなわちCCDR)は、コア202のテーパ比とは無関係であり得る。例えば、部分208において、クラッド204の直径D2が一定であり得る一方で、コア202の直径D1は縮小し得る。すなわち、部分208において、コア202がテーパ状であり得ると共に、クラッド204が非テーパ状であり得る。別の例として、部分208において、コア202の直径D1が第1割合で縮小し得る一方で、クラッド204の直径D2は第2割合で縮小し得る、且つ/又は拡大し得る。さらに別の例として、部分208において、コア202の直径D1が一定の割合で変わり(例えば縮小し)得る一方で、クラッド204の直径D2は一定でない割合で変わり(例えば縮小且つ/又は拡大)し得る(例えば、クラッド204の表面が波状であり得る、且つ/又は光ファイバ200の中心軸に対して少なくとも2つの異なる角度で延び得る)。
【0032】
いくつかの実施態様において、部分208におけるコアの直径D1に対するクラッド204の直径D2の第1比(すなわち第1CCDR)は、部分208におけるコア202の直径D1に対するクラッド204の直径D2の第2比(すなわち第2CCDR)とは異なる。特に、部分208の第1端におけるコアの直径D1に対するクラッド204の直径D2の第1比(すなわち第1CCDR)は、部分208の第2端におけるコア202の直径D1に対するクラッド204の直径D2の第2比(すなわち第2CCDR)とは異なり得る(例えば、第2端は光伝播方向250で第1端から続く)。部分208の第2端における第2比は、部分208の第1端における第1比より大きい場合がある。このように、テーパの端におけるCCDRが大きいと出力ファイバのコアの充填に有用であり得ると共に、テーパの始まりのCCDRが小さいとBPP悪化を軽減することができる。
【0033】
いくつかの実施態様において、光ファイバコンバイナは、
図1Aに関連して記載したのと同様に、包囲管(例えば、ガラス管、毛管等)と包囲管内に束ねられた少なくとも1つの光ファイバ200とを含み得る。本明細書に記載のように、少なくとも1つの光ファイバ200は予備成形テーパを有し得る。いくつかの実施態様において、光ファイバコンバイナは、包囲管内に束ねられた(例えば、本明細書に記載のように、予備成形テーパを有するコアを有する)複数の光ファイバ200を含み得る。光ファイバコンバイナの包囲管は、包囲管の入力端から包囲管の出力端にかけてテーパ状であり得る。
図1Aに関連して記載したように、光学系又は光学アセンブリは、(例えば、マルチkwレベルへのパワースケーリングのために)複数のレーザモジュールと出力ファイバとの間に配置された光ファイバコンバイナを含み得る。いくつかの実施態様において、光ファイバカプラ、エバネッセント場センサ、又はCCDR及びテーパ比の独立制御が有用な別の装置が、1つ又は複数の光ファイバ200(例えば、予備成形テーパを有する)を含み得る。一緒に用いられる複数の光ファイバ200は、コア径、クラッド径、CCDR等が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0034】
上記のように、
図2は一例として提供されている。他の例は、
図2に関して記載したものとは異なる場合がある。
【0035】
図3は、テーパ状のコアを有する光ファイバの製造に関する例示的なプロセス300の図である。プロセス300は、1つ又は複数の機械により(例えば自律的に)行われ得る。
【0036】
参照符号310で示すように、プロセス300は、上述のようにコア302とコア302を囲むクラッド304とを含む光ファイバ301を得るステップを含み得る。上述のように、コア302及びクラッド304は、光ファイバ301に沿って光伝播方向350に導光し得る。上述のように、光ファイバ301は、クラッドを囲むバッファ306を含み得る。光ファイバ301は、コア302がテーパ状になっている(例えば、ファイバ母材ではなく)完全に製造された光ファイバであり得る。
【0037】
プロセス300は、例えば参照符号320及び330で示すように、光ファイバ301の部分308において、光伝播方向350にテーパを有するようにコア302を形成するステップを含み得る。すなわち、コア302は、上述のように光ファイバ301の部分308においてコア302の直径がクラッド304の直径に関係なく縮小するようなテーパを有するように形成され得る。
【0038】
参照符号320で示すように、プロセス300は、部分308においてクラッド304から材料を除去するステップを含み得る。材料は、光ファイバ301の加工によりクラッド304から除去され得る。例えば、光ファイバ301は、CO2ファイバレーザを用いて加工され得る。いくつかの実施態様において、材料は、クラッド304の直径が部分308において拡大及び/又は縮小し、一定の割合で変わり(例えば、縮小又は拡大し)、且つ/又は一定でない割合で(例えば、所望のCCDRに従って)縮小及び/又は拡大するように、クラッド304から除去され得る。
【0039】
図3に示すように、材料は、クラッド304の直径が部分308の第1端から部分308の第2端にかけて(例えば一定の割合で)拡大するように、クラッド304から除去され得る(例えば、光ファイバ301の端と一致し得る第2端は、光伝播方向350で第1端から続く)。例えば、部分308の第1端におけるクラッド304の直径は、光ファイバのうち材料が除去されない異なる部分におけるクラッド304の直径より小さくすることができ、部分308の第2端におけるクラッド304の直径は、上記異なる部分におけるクラッド304の直径と同じにすることができる。換言すれば、材料は、クラッド304が光伝播方向350とは逆方向にテーパを有するように、クラッド304から除去され得る。
【0040】
いくつかの実施態様において、光ファイバ301の部分308は、光ファイバ301に接続される(例えば、コア及びクラッドを含む)別個の光ファイバを含み得る。例えば、上述と同様に、材料が、別個の光ファイバのクラッドから除去され得る。ここで、材料は、エッチングにより別個の光ファイバのクラッドから除去され得る。別個の光ファイバのクラッドから(例えば、参照符号320に関連して示す部分308を作製するために)材料が除去された後に、この別個の光ファイバを光ファイバ先行物(例えば、参照符号320に関連して示す部分308を除く部分)に接続して、光ファイバ301(例えば、参照符号320で示す光ファイバ301)を得ることができる。
【0041】
参照符号330で示すように、プロセス300は、クラッド304の材料が除去される部分308において光ファイバ301をテーパ化して(例えば、別の光ファイバと組み合わせる前に光ファイバ301を予めテーパ化して)、テーパを有するコア302を形成するステップを含み得る。例えば、光ファイバ301は、火炎テーパ化又は別の光ファイバテーパ化技法を用いて部分308をテーパ化され得る。テーパを有するコア302の直径は、部分308の第1端から部分308の第2端にかけて縮小し得る。さらに、上述のように、光ファイバ301は、クラッド304の直径が部分308で一定であるようにテーパ化される。しかしながら、いくつかの実施態様において、上述のように、光ファイバ301は、クラッド304の直径が部分308において拡大及び/又は縮小するようにテーパ化され得る。このように、部分308において、コア302の直径に対するクラッド304の直径の比(すなわちCCDR)は、コア302のテーパ比とは無関係である。
【0042】
いくつかの実施態様において、プロセス300は、上述のものとは逆の動作順序を用いてテーパを有するようにコア302を形成するステップを含み得る。例えば、参照符号310で示す光ファイバ301を部分308でテーパ化して(例えば、別の光ファイバと組み合わせる前に光ファイバ301を予めテーパ化して)、テーパを有するコア302を形成することができる。これにより得られるクラッド304もテーパを有することになる。この例を続けると、次に、テーパ化される部分308において材料がクラッド304から除去され得る。上述のように、材料は加工によりクラッド304から除去され得る。いくつかの例では、上述のように、材料は、クラッド405の直径が部分308で一定であるように、クラッド304から除去され得る。しかしながら、いくつかの実施態様では、上述のように、材料は、クラッド304の直径が部分308において拡大及び/又は縮小するように、クラッド304から除去され得る。このように、部分308において、コア302の直径に対するクラッド304の直径の比(すなわちCCDR)は、コア302のテーパ比とは無関係である。
【0043】
上述のプロセス300を用いて、光ファイバ200を製造することができる。換言すれば、テーパを有するように形成されたコア302を有する光ファイバ301は、光ファイバ200に対応し得る。
【0044】
プロセス300を用いて、光ファイバ301のコア302は予備成形テーパ(例えば、光ファイバ301とは別個作成されたテーパ)を有し得る。例えば、予備成形テーパを形成した後に、包囲管内に光ファイバを束ねることができる。さらに、予備成形テーパは、上述のように、完全に製造された光ファイバ上に作成することができる。換言すれば、テーパは、ファイバ母材を光ファイバへ形成(例えば線引き)している間(例えば、1メートル超等の500mmより長いテーパ長になり得る)には形成されない。したがって、光ファイバ301のコア302のテーパは非延伸テーパであり得る(例えば、これにより、テーパ長の短縮、断熱性の改善、テーパ長の変化に対するCCDR制御の改善、光学アセンブリへの組込みのためのフォームファクタの改善等が可能になり得る)。本明細書で用いる場合、非延伸テーパは、光ファイバが線引き塔又は同様の装置で線引きされた後に光ファイバの加工プロセスにより形成されたテーパを指し得る。
【0045】
いくつかの実施態様において、プロセス300は、上述のように、光ファイバ301(例えば、上述のように形成されたテーパ状のコア302を有する)と少なくとも1つのさらなる光ファイバ(例えば、上述のように形成されたテーパ状のコアを同じく有し得る)とを束ねるステップを含み得る。例えば、光ファイバ301と少なくとも1つのさらなる光ファイバとを束ねるステップは、光ファイバ301と少なくとも1つのさらなる光ファイバとを融着するステップを含み得る。いくつかの実施態様において、プロセス300は、(例えば、光ファイバコンバイナを完成させるために)光ファイバ301及び少なくとも1つのさらなる光ファイバの束の上で包囲管を(例えば、火炎テーパ化を用いて)テーパ化するステップを含み得る。これにより、光ファイバ301のさらにテーパ化し得る。しかしながら、以前の技法(例えば、包囲管のテーパ化により、CCDRがテーパ比に依存する光ファイバのテーパが作成され得る)とは異なり、光ファイバ301の(例えば、部分308における)コア302は、包囲管に充填し包囲管をテーパ化してコンバイナを完成させる前に、(例えば、1つ又は複数の所望のCCDRを達成するために)予備成形テーパを有する。すなわち、光ファイバ301のコア302は、(例えば、包囲管をテーパ化する同じテーパ化の間に、光ファイバ301及び少なくとも1つのさらなる光ファイバのテーパが初めて形成されるのとは異なり)少なくとも1つのさらなる光ファイバから独立した予備成形テーパを有し得る。このように、光ファイバ301の予備成形テーパは、(例えば、光ファイバ301を収容する包囲管を続いてテーパ化した後でも)CCDR及びコア302のテーパ比を独立させることができる。
【0046】
図3は、プロセス300の例示的な動作を示してそれにより説明されているが、いくつかの実施態様において、プロセス300は、
図3に図示し且つ
図3に関連して説明したものに対して追加の動作、より少ない動作、異なる動作、又は異なる配置の動作を含み得る。追加として又は代替として、プロセス300の動作の2つ以上を並行して行ってもよい。
【0047】
上記開示は、図示及び説明を行っているが、網羅的であることも、開示された形態そのものに実施態様を限定することも意図していない。変更形態及び変形形態は、上記開示に照らして行うことができ又は実施態様の実施から得ることができる。さらに、上記開示が1つ又は複数の実施態様を組み合わせることができない理由を明示しない限り、本明細書に記載の実施態様のいずれを組み合わせてもよい。
【0048】
特徴の特定の組み合わせが特許請求の範囲に記載され且つ/又は明細書に開示されているが、これらの組み合わせは、種々の実施態様の開示を限定することを意図するものではない。実際には、これらの特徴の多くは、具体的に特許請求の範囲に記載されておらず且つ/又は明細書に開示されていない方法で組み合わせることができる。併記の各従属請求項が1つの請求項のみに直接従属している場合があるが、種々の実施態様の開示は、各従属請求項をその請求項の組の他の全ての請求項と組み合わせたものを含む。本明細書で用いる場合、項目のリストのうち「少なくとも1つ」を指す語句は、個々の部材を含むそれらの項目の任意の組み合わせを指す。一例として、「a、b、及びcの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、及びa-b-c、並びに複数の同じ事項の任意の組み合わせを包含することを意図する。
【0049】
本明細書で用いるいずれの要素、動作、又は指示も、そのように明記されない限りは重要又は必須であるものと解釈されるべきではない。また、本明細書で用いる場合の不定冠詞「a」及び「an」は、1つ又は複数の事項を含むことを意図し、「1つ又は複数」と交換可能に用いることができる。さらに、本明細書で用いる場合の定冠詞「the」は、定冠詞「the」に関連して言及される1つ又は複数の事項を含むことを意図し、「1つ又は複数」と交換可能に用いることができる。さらに、本明細書で用いる場合の用語「組」は、1つ又は複数の事項(例えば、関係事項、無関係事項、関係及び無関係事項の組み合わせ等)を含むことを意図し、「1つ又は複数」と交換可能に用いることができる。1つの事項のみが意図される場合、語句「1つのみ」又は同様の文言が用いられる。また、本明細書で用いる場合の用語「有する("has"、"have"、"having")」等は、オープンエンドな用語であることを意図する。さらに、語句「に基づく」は、特に明記のない限り、「に少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図する。また、本明細書で用いる場合の用語「又は」は、列挙中に用いられる場合は包括的であることを意図し、特に明記のない限り(例えば、「いずれか」又は「1つのみ」と組み合わせて用いる場合を除き)、「及び/又は」と交換可能に用いることができる。
【外国語明細書】