(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023105894
(43)【公開日】2023-08-01
(54)【発明の名称】接着方法
(51)【国際特許分類】
C09J 133/00 20060101AFI20230725BHJP
C09J 5/06 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
C09J133/00
C09J5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006911
(22)【出願日】2022-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】望月 雅矢
【テーマコード(参考)】
4J040
【Fターム(参考)】
4J040DF001
4J040MA05
4J040MA10
4J040MB05
4J040MB09
4J040NA17
4J040PA10
4J040PA32
4J040PB05
4J040PB06
(57)【要約】
【課題】ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加させる技術を提供する。
【解決手段】第1面と、前記第1面とは反対を向いた第2面とを有するガラス部品210と、樹脂部品230とを接着させる。ガラス部品210の第1面212にはアクリル系インクによる印刷がなされており、ガラス部品210の第1面212と樹脂部品230とを対向させて、ガラス部品210と樹脂部品230とが重ね合わされる。ガラス部品210の第1面212から印刷216に向かってIRレーザ300を照射して、印刷216の溶解熱によりガラス部品210と樹脂部品230とが溶着される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と、前記第1面とは反対を向いた第2面とを有するガラス部品と、樹脂部品とを接着させる接着方法であって、
前記ガラス部品の前記第1面にはアクリル系インクによる印刷がなされており、前記ガラス部品の前記第1面と前記樹脂部品とを対向させて、前記ガラス部品と前記樹脂部品とを重ね合わせるステップと、
前記ガラス部品の前記第2面から前記印刷に向かってレーザ光を照射して、前記印刷の溶解熱により前記ガラス部品と前記樹脂部品と溶着させるステップと、
を含む接着方法。
【請求項2】
前記樹脂部品は、アクリル樹脂を含む請求項1に記載の接着方法。
【請求項3】
前記重ね合わせるステップにおいて前記ガラス部品の前記第1面になされた前記印刷の厚みは30μm未満である請求項1または2に記載の接着方法。
【請求項4】
前記重ね合わせるステップにおいて前記ガラス部品の前記第1面になされた前記印刷の厚みは5μm以上である請求項1から3のいずれか1項に記載の接着方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、接着技術に関し、特にガラス部品と樹脂部品とを接着する接着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイを製造する工程には種々の熱プロセスが含まれており、そのうちの1つが前面ガラス基板と背面ガラス基板とを気密接着させるプロセスである。例えば、ガラスとガラスを接着させるために、レーザ光を吸収する薄膜をそれらの間に挟み、レーザ光によりガラス板を透過して薄膜が照射される。それにより、薄膜を挟む2つのガラスが薄膜から発生する熱により溶着される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイを製造する工程には、ガラス部品と樹脂部品を接着するプロセスも含まれる。ガラス部品と樹脂部品との接着には、これまで、両面テープまたは接着剤を介して接着する接着剤接着が広く使用されている。しかしながら、接着剤接着は接着強度が比較的弱いので、接着強度を増加するために接着面積を広くしなければならない。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の接着方法は、第1面と、第1面とは反対を向いた第2面とを有するガラス部品と、樹脂部品とを接着させる接着方法であって、ガラス部品の第1面にはアクリル系インクによる印刷がなされており、ガラス部品の第1面と樹脂部品とを対向させて、ガラス部品と樹脂部品とを重ね合わせるステップと、ガラス部品の第2面から印刷に向かってレーザ光を照射して、印刷の溶解熱によりガラス部品と樹脂部品と溶着させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態の比較対象に係るディスプレイの構造を示す断面図である。
【
図2】実施の形態に係るディスプレイの製造工程を示す断面図である。
【
図3】
図3(a)-(d)は、
図2に続くディスプレイの製造工程を示す部分断面図である。
【
図4】実施の形態に係るディスプレイの構造を示す断面図である。
【
図5】
図5(a)-(b)は、実施例に使用するサンプルの構造を示す図である。
【
図6】
図5のサンプルによる実験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施の形態を具体的に説明する前に、本実施の形態の概要を説明する。実施の形態は、車両に搭載されるディスプレイを製造する工程において、カバーガラス(ガラス部品)とケース(樹脂部品)を接着するための接着方法に関する。前述のごとく、これまでは、ガラス部品と樹脂部品とを両面テープまたは接着剤で接着しているが、両面テープ等の接着では接着強度が比較的弱い。これにより、接着強度を増加するために接着面積が大きくなる。また、両面テープの貼付けまたは接着剤の塗布が必要であるので接着工程に時間を要すること、ガラス部品と樹脂部品以外に両面テープまたは接着剤が必要であるので部品点数が多くなることの課題もある。
【0010】
ガラス部材と樹脂部材との接着強度を増加させるために、本実施の形態では、ガラス部材と樹脂部材とをインクを介してレーザ溶着で溶着する。しかしながら、2つのガラス部材をレーザ溶着する場合の条件を使用すると、樹脂部材が高温になりすぎて樹脂部材が完全に溶解してしまう。一方、樹脂部材の溶解を防止するためにレーザ照射が不十分であると、十分な接着強度が得られない。このような状況から、本実施の形態では、インクにアクリル系インクが使用される。
【0011】
以下の説明において、「平行」、「直交」は、完全な平行、直交だけではなく、誤差の範囲で平行、直交からずれている場合も含むものとする。また、「略」は、おおよその範囲で同一であるという意味である。
【0012】
ここでは、両面テープを使用した従来のディスプレイ100の構造をまず説明する。
図1は、比較対象に係るディスプレイ100の構造を示す断面図である。ディスプレイ100は、ガラス部品10、液晶部品20、バックライト22、樹脂部品30、両面テープ40を含む。
図1におけるディスプレイ100の上側にユーザが存在し、ユーザは上側からディスプレイ100に表示された映像を見ている。また、
図1におけるディスプレイ100の下側にディスプレイ100を搭載する機器が配置され、機器はディスプレイ100に映像信号を出力する。そのため、ディスプレイ100の上側を「ユーザ側」と呼ぶ場合、ディスプレイ100の下側は「内機側」と呼ばれる。
【0013】
ガラス部品10は、カバーガラスであり、ガラス板とも呼ばれる。ガラス部品10の内機側の面が第1面12であり、ガラス部品10のユーザ側の面が第2面14である。第1面12と第2面14は互いに反対向きである。ガラス部品10をユーザ側から見た場合、ガラス部品10は矩形状を有し、第1面12の外縁部分には、枠形形状の印刷16が配置される。印刷16は、例えば、黒色を有する。
【0014】
ガラス部品10の第1面12のうち、印刷16がなされていない中央部分には液晶部品20が配置される。液晶部品20は、カラーフィルタ、液晶、透明電極等を含む。液晶部品20の内機側にはバックライト22が配置される。液晶部品20に映像が表示されている状態においてバックライト22が内機側から光を照射することによって、画面が明るくされる。
【0015】
樹脂部品30は、ユーザ側の面の中央部分に開口を有し、当該開口は内機側まで貫かれて貫通孔となる。樹脂部品30の開口にはガラス部品10をユーザ側から取付可能である。また、液晶部品20、バックライト22は貫通孔内に配置される。ガラス部品10の第1面12における印刷16の内機側には両面テープ40が貼り付けられる。両面テープ40は印刷16と同様に枠形形状を有してもよい。両面テープ40の内機側は樹脂部品30に貼り付けられる。その結果、ガラス部品10と樹脂部品30は両面テープ40により接着される。
【0016】
以下では、本実施の形態に係る接着方法を(1)重ね合せ工程、(2)レーザ照射工程の順に説明する。
(1)重ね合せ工程
図2は、ディスプレイ200の製造工程を示す断面図である。ディスプレイ200は、ガラス部品210、液晶部品220、バックライト222、樹脂部品230を含む。ディスプレイ200、ガラス部品210、液晶部品220、バックライト222、樹脂部品230は、
図1のディスプレイ100、ガラス部品10、液晶部品20、バックライト22、樹脂部品30にそれぞれ対応する。また、
図2におけるディスプレイ200の上側を「ユーザ側」と呼ぶ場合、ディスプレイ200の下側は「内機側」と呼ばれる。
【0017】
ガラス部品210の内機側の面が第1面212であり、ガラス部品210のユーザ側の面が第2面214である。第1面212と第2面214は互いに反対向きである。ガラス部品210は、レーザ光を透過する性質を有する。レーザ光は、例えば、940nm半導体レーザを光源とする。ガラス部品210をユーザ側から見た場合、ガラス部品210は矩形状を有し、第1面212の外縁部分には、枠形形状の印刷216が配置される。印刷216は、レーザ光を吸収する物質、例えばアクリル系インクにより形成される。例えば、印刷216の厚みは30μm未満である。印刷216の厚みは5μm以上であってもよい。印刷216は、例えば、黒色を有する。
【0018】
ガラス部品210の第1面212のうち、印刷216がなされていない中央部分には液晶部品220が配置される。液晶部品220の内機側にはバックライト222が配置される。樹脂部品230は、ユーザ側の面の中央部分に開口を有し、当該開口は内機側まで貫かれて貫通孔となる。樹脂部品230の開口にはガラス部品210をユーザ側から取付可能である。また、液晶部品220、バックライト222は貫通孔内に配置される。樹脂部品230は、例えば、アクリル樹脂を含み、アクリル樹脂は、アクリル系インクと同種の材料である。ガラス部品210の第1面212と樹脂部品230とを対向させて、ガラス部品210と樹脂部品230とが重ね合わされる。
【0019】
(2)レーザ照射工程
図3(a)-(d)は、ディスプレイ200の製造工程を示す部分断面図である。
図3(a)-(d)は、
図2の一部を拡大して示す。ガラス部品210の第2面214にはガラスコーティング218が配置される。ガラスコーティング218もレーザ光を透過する性質を有する。
図3(a)のようにガラス部品210の第2面214から印刷216に向かってIR(infrared)レーザ300が照射される。IRレーザ300は、ガラスコーティング218とガラス部品210とを透過する。
【0020】
図3(b)は、
図3(a)に続く状態である。IRレーザ300は、ガラス部品210を透過して印刷216に達する。その結果、印刷216は、IRレーザ300により照射される。
図3(c)は、
図3(b)に続く状態である。印刷216は、IRレーザ300の照射により発熱、溶解する。また、印刷216から発生する溶解熱により、樹脂部品230のうち、印刷216に近い部分が溶解する。
図3(d)は、
図3(c)に続く状態である。樹脂部品230のうち、印刷216に近い部分が溶解した後、当該部分を冷却すると、当該部分は固化することによって溶着部250が形成される。溶着部250によりガラス部品210と樹脂部品230とが溶着される。
【0021】
図4は、ディスプレイ200の構造を示す断面図である。
図4は、
図3(d)の全体構造に相当する。
図4は、
図2と同様に示されるが、ガラス部品210と樹脂部品230との間には溶着部250が配置され、溶着部250は、ガラス部品210と樹脂部品230とを溶着する。
【0022】
(実施例)
印刷216に使用するインクの種類、印刷216の厚みを決定するために実験を行った。
図5(a)-(b)は、実施例に使用するサンプル400の構造を示す図である。
図5(a)は、サンプル400の側面図であり、
図5(b)は、サンプル400の上面図である。ガラス部品410の第1面412に印刷416が配置される。ガラス部品410と印刷416の組合せは、例えば、長さ100mm、幅25mm、厚さ3.0mmにされる。樹脂部品430は、例えば、長さ100mm、幅25mm、厚さ1.8mmにされる。ガラス部品410と印刷416の組合せと樹脂部品430は、長さ方向の12.5mmの部分が重ね合わされる。これらの重ね合わされた部分が重ね合わせ部分460と示される。この状態で、ガラス部品410と樹脂部品430がIRレーザ300(図示せず)により溶着されることによって、溶着部450が形成される。樹脂部品430のうち、重ね合わせ部分460とは反対側の部分が第1つかみ部分470aであり、ガラス部品410と印刷416の組合せのうち、重ね合わせ部分460とは反対側の部分が第2つかみ部分470bである。
【0023】
ガラス部品410はソーダライム青板ガラスにより製造され、樹脂部品430はPCABSテストピースにより製造される。PCABSテストピースはアクリル樹脂である。実験では、ウレタン系インク、アクリル系インクを使用して印刷416を形成した。ウレタン系インクは、1st:HF GV3 RX01 710Black/2nd:HF SG460 NSY1312T-2Black(セイコーアドバンス社)であり、アクリル系インクは、IRX-HF墨(帝国インキ社)である。また、ウレタン系インクは、樹脂部品430とは異なった材質であり、アクリル系インクは、樹脂部品430と同様の材質である。また、実験において、印刷416の厚みを5μm、10μm、30μmと変えた。溶着に使用するIRレーザ300の出力を15Wとし、スポット径をφ3(mm)とし、レーザ照射速度を10(mm/sec)、15(mm/sec)、20(mm/sec)と変えた。
【0024】
図6は、サンプル400による実験結果を示す。これは、サンプル400を使用して実験した強度(MPa)、外観の結果を示す。また、
図6には、両面テープ(3M社)を使用してガラス部品410と樹脂部品430とを接着したときとの比較結果も示す。強度は、万能試験機オートグラフAG-X 20kNX(島津製作所製)により第1つかみ部分470aと第2つかみ部分470bとを引っぱることによって測定した。外観は、目視により観測した。ウレタン系インクを使用した場合、輸送中破断する程度の強度と、インク剥がれが生じる外観となった。
【0025】
アクリル系インクを使用した場合、厚みが5μm、かつレーザ照射速度が20(mm/sec)としたときと、厚みが30μm、かつレーザ照射速度が20(mm/sec)としたときに、輸送中破断する程度の強度となった。しかしながら、それ以外の条件では、両面テープで接着したときよりも強度が増加した。また、厚みが30μm、かつレーザ照射速度が10(mm/sec)としたときに、インク剥がれが生じる外観となった。しかしながら、それ以外の条件では、外観に異常はなかった。アクリル系インクの厚みを5μmから厚みを増やすことによって、アクリル系インクの量が増えるので、強度(MPa)が増加する。一方、アクリル系インクの厚みが30μmに達すると、IRレーザ300による印刷416の融解が十分でなくなるので、強度(MPa)が減少する。
【0026】
これらより、ウレタン系インクよりもアクリル系インクの方が印刷416に適する。特に、アクリル系インクの厚みとして30μm未満、かつ5μm以上が適する。なお、印刷厚みを5μm未満とする場合、塗布された後の厚みを均一とすることなどが困難であるため好ましくない。
【0027】
本実施の形態によれば、アクリル系インクによる印刷がなされたガラス部品と、樹脂部品とをレーザ光の照射により接着させることで、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加できる。また、接着強度が増加するので、接着面積を減少できる。また、接着面積が減少されるので、狭額縁化が可能になり、設計の自由度を向上できる。また、樹脂部品と印刷を同様の材質にするので、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加できる。また、印刷の厚みを30μm未満にするので、印刷を十分に融解できる。また、印刷の厚みを5μm以上にするので、アクリル系インクが不足する状況を回避できる。
【0028】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の接着方法は、第1面と、第1面とは反対を向いた第2面とを有するガラス部品と、樹脂部品とを接着させる接着方法であって、ガラス部品の第1面にはアクリル系インクによる印刷がなされており、ガラス部品の第1面と樹脂部品とを対向させて、ガラス部品と樹脂部品とを重ね合わせるステップと、ガラス部品の第2面から印刷に向かってレーザ光を照射して、印刷の溶解熱によりガラス部品と樹脂部品と溶着させるステップと、を含む。
【0029】
この態様によると、アクリル系インクによる印刷がなされたガラス部品と、樹脂部品とをレーザ光の照射により接着させるので、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加できる。
【0030】
樹脂部品は、アクリル樹脂を含んでもよい。この場合、樹脂部品と印刷とに同様の材質をするので、ガラス部品と樹脂部品との接着強度を増加できる。
【0031】
重ね合わせるステップにおいてガラス部品の第1面になされた印刷の厚みは30μm未満であってもよい。この場合、印刷の厚みを30μm未満にするので、印刷を十分に融解できる。
【0032】
重ね合わせるステップにおいてガラス部品の第1面になされた印刷の厚みは5μm以上であってもよい。この場合、印刷の厚みを5μm以上にするので、アクリル系インクが不足する状況を回避できる。
【0033】
以上、本開示を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0034】
本実施の形態による接着方法により、カバーガラス(ガラス部品)とケース(樹脂部品)とが接着される。しかしながらこれに限らず例えば、カバーガラス以外のガラス部品と、ケース以外の樹脂部品とを接着するために、本実施の形態による接着方法が使用されてもよい。本変形例によれば、本実施の形態の適用範囲を拡大できる。
【符号の説明】
【0035】
200 ディスプレイ、 210 ガラス部品、 212 第1面、 214 第2面、 216 印刷、 218 ガラスコーティング、 220 液晶部品、 222 バックライト、 230 樹脂部品、 250 溶着部、 300 IRレーザ。