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特開2023-106171名刺管理システム及び名刺管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023106171
(43)【公開日】2023-08-01
(54)【発明の名称】名刺管理システム及び名刺管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20230725BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022007339
(22)【出願日】2022-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】599108242
【氏名又は名称】Sky株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】岡田 浩嗣
(72)【発明者】
【氏名】清水 裕貴
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA10
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA71
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BE12
5E555CA12
5E555CB16
5E555CB17
5E555CB55
5E555CC01
5E555DA02
5E555DB53
5E555DC02
5E555DC05
5E555DC25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザによる表示画面に対する名刺スクロール操作と名刺変更操作とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像の表示を行うことが可能な技術を実現する。
【解決手段】第1領域A1に対する予め定められた操作を第1特定操作S1とし、第2領域A2に対する予め定められた操作を第2特定操作S2として、画像生成装置は、検出部により第1特定操作S1が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、検出部により第2特定操作S2が検出された場合には、第2画像生成処理を実行する。第1画像生成処理は、名刺画像80における対象名刺の表示範囲をスクロールさせた表示画像70を生成する処理であり、第2画像生成処理は、対象名刺を別の名刺に変更して、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する処理である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
名刺の画像データを含む名刺情報を前記名刺から読み取る読取装置と、
前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報を管理する管理サーバと、
前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報或いは前記管理サーバによって管理されている前記名刺情報に含まれる前記画像データに基づき、表示対象となる前記名刺である対象名刺を表す名刺画像を含む表示画像を生成する画像生成装置と、
前記画像生成装置によって生成された前記表示画像を表示する表示画面を備えた端末装置と、を備え、
前記端末装置は、前記表示画面に対するユーザの操作を検出する検出部を備え、
前記表示画面における前記名刺画像が表示されている領域を第1領域とし、前記表示画面における前記第1領域の外部の領域を第2領域とし、前記第1領域に対する予め定められた操作を第1特定操作とし、前記第2領域に対する予め定められた操作を第2特定操作として、
前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、前記検出部により前記第2特定操作が検出された場合には、第2画像生成処理を実行し、
前記第1画像生成処理は、前記名刺画像における前記対象名刺の表示範囲をスクロールさせた前記表示画像を生成する処理であり、
前記第2画像生成処理は、前記対象名刺を別の前記名刺に変更して、変更後の前記対象名刺を表す前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である、名刺管理システム。
【請求項2】
前記対象名刺の全体を表す前記名刺画像を全体名刺画像とし、前記対象名刺の一部のみを前記全体名刺画像に比べて拡大して表す前記名刺画像を拡大名刺画像として、
前記画像生成装置は、前記表示画面における前記全体名刺画像が表示されている前記第1領域に対する予め定められた操作であって前記第1特定操作とは異なる操作である第3特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記全体名刺画像に代えて前記拡大名刺画像を含む前記表示画像を生成し、
前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合であっても、前記第1領域に表示されている前記名刺画像が前記拡大名刺画像ではなく前記全体名刺画像である場合には、前記第1画像生成処理に代えて前記第2画像生成処理を実行する、請求項1に記載の名刺管理システム。
【請求項3】
前記名刺情報には、前記名刺の表面の前記画像データと裏面の前記画像データとが含まれ、
前記表示画像に含まれる前記名刺画像が、前記対象名刺の前記表面及び前記裏面のいずれかの面のみを表示面とした画像であり、
前記対象名刺の全体を表す前記名刺画像を全体名刺画像とし、前記対象名刺の一部のみを前記全体名刺画像に比べて拡大して表す前記名刺画像を拡大名刺画像として、
前記画像生成装置は、前記表示画面における前記全体名刺画像が表示されている前記第1領域に対する予め定められた操作であって前記第1特定操作とは異なる操作である第3特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記全体名刺画像に代えて前記拡大名刺画像を含む前記表示画像を生成し、
前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合であっても、前記第1領域に表示されている前記名刺画像が前記拡大名刺画像ではなく前記全体名刺画像である場合には、前記第1画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行し、
前記第3画像生成処理は、前記対象名刺の表示面を反転させた前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である、請求項1に記載の名刺管理システム。
【請求項4】
前記名刺情報には、前記名刺の表面の前記画像データと裏面の前記画像データとが含まれ、
前記表示画像に含まれる前記名刺画像が、前記対象名刺の前記表面及び前記裏面のいずれかの面のみを表示面とした画像であり、
前記画像生成装置は、前記第2領域に対する予め定められた操作であって前記第2特定操作とは異なる操作である第4特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記第2画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行し、
前記第3画像生成処理は、前記対象名刺の表示面を反転させた前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である、請求項1に記載の名刺管理システム。
【請求項5】
名刺の画像データを含む名刺情報を前記名刺から読み取る読取装置と、
前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報を管理する管理サーバと、
前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報或いは前記管理サーバによって管理されている前記名刺情報に含まれる前記画像データに基づき、表示対象となる前記名刺である対象名刺を表す名刺画像を含む表示画像を生成する画像生成装置と、
前記画像生成装置によって生成された前記表示画像を表示する表示画面を備えた端末装置と、を備えた名刺管理システムにおいて、前記画像生成装置における画像生成機能をコンピュータに実現させるための名刺管理プログラムであって、
前記端末装置は、前記表示画面に対するユーザの操作を検出する検出部を備え、
前記表示画面における前記名刺画像が表示されている領域を第1領域とし、前記表示画面における前記第1領域の外部の領域を第2領域とし、前記第1領域に対する 予め定められた操作を第1特定操作とし、前記第2領域に対する予め定められた操作を第2特定操作として、
前記画像生成機能は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、前記検出部により前記第2特定操作が検出された場合には、第2画像生成処理を実行する機能を含み、
前記第1画像生成処理は、前記名刺画像における前記対象名刺の表示範囲をスクロールさせた前記表示画像を生成する処理であり、
前記第2画像生成処理は、前記対象名刺を別の前記名刺に変更して、変更後の前記対象名刺を表す前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である、名刺管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、名刺管理システム及び名刺管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
名刺管理システムの一例が、特開2014-153939号公報(特許文献1)に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。特許文献1の名刺管理システム(1)は、名刺画像を有する名刺情報を管理する名刺管理サーバ(10)と、モニタ(203a)を備えた入力端末(20)と、モニタ(207a)を備えた特権入力端末(30)と、を備えている。入力端末(20)や特権入力端末(30)は、オペレータや特権オペレータが名刺の情報を入力するために用いる情報処理端末であり、入力端末(20)や特権入力端末(30)のモニタ(203a,207a)には、特許文献1の図14及び図17に示されているように、名刺管理サーバ(10)から送信される名刺画像(140,171)が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-153939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、名刺画像が端末装置(特許文献1では、入力端末や特権入力端末)の表示画面に表示されている状態において、名刺画像における名刺の表示範囲をスクロールさせる名刺スクロール操作や、表示画面に名刺画像が表示される名刺を別の名刺に変更する名刺変更操作を、ユーザが行うことが考えられる。この場合において、ユーザによる表示画面に対する名刺スクロール操作と名刺変更操作とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像の表示を行わなければ、ユーザの意図した名刺画像が表示画面に表示されず、ユーザの利便性が低下してしまう。しかしながら、特許文献1にはこの点についての記載はない。
【0005】
そこで、ユーザによる表示画面に対する名刺スクロール操作と名刺変更操作とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像の表示を行うことが可能な技術の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る名刺管理システムは、名刺の画像データを含む名刺情報を前記名刺から読み取る読取装置と、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報を管理する管理サーバと、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報或いは前記管理サーバによって管理されている前記名刺情報に含まれる前記画像データに基づき、表示対象となる前記名刺である対象名刺を表す名刺画像を含む表示画像を生成する画像生成装置と、前記画像生成装置によって生成された前記表示画像を表示する表示画面を備えた端末装置と、を備え、前記端末装置は、前記表示画面に対するユーザの操作を検出する検出部を備え、前記表示画面における前記名刺画像が表示されている領域を第1領域とし、前記表示画面における前記第1領域の外部の領域を第2領域とし、前記第1領域に対する予め定められた操作を第1特定操作とし、前記第2領域に対する予め定められた操作を第2特定操作として、前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、前記検出部により前記第2特定操作が検出された場合には、第2画像生成処理を実行し、前記第1画像生成処理は、前記名刺画像における前記対象名刺の表示範囲をスクロールさせた前記表示画像を生成する処理であり、前記第2画像生成処理は、前記対象名刺を別の前記名刺に変更して、変更後の前記対象名刺を表す前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である。
【0007】
本開示に係る名刺管理プログラムは、名刺の画像データを含む名刺情報を前記名刺から読み取る読取装置と、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報を管理する管理サーバと、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報或いは前記管理サーバによって管理されている前記名刺情報に含まれる前記画像データに基づき、表示対象となる前記名刺である対象名刺を表す名刺画像を含む表示画像を生成する画像生成装置と、前記画像生成装置によって生成された前記表示画像を表示する表示画面を備えた端末装置と、を備えた名刺管理システムにおいて、前記画像生成装置における画像生成機能をコンピュータに実現させるための名刺管理プログラムであって、前記端末装置は、前記表示画面に対するユーザの操作を検出する検出部を備え、前記表示画面における前記名刺画像が表示されている領域を第1領域とし、前記表示画面における前記第1領域の外部の領域を第2領域とし、前記第1領域に対する 予め定められた操作を第1特定操作とし、前記第2領域に対する予め定められた操作を第2特定操作として、前記画像生成機能は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、前記検出部により前記第2特定操作が検出された場合には、第2画像生成処理を実行する機能を含み、前記第1画像生成処理は、前記名刺画像における前記対象名刺の表示範囲をスクロールさせた前記表示画像を生成する処理であり、前記第2画像生成処理は、前記対象名刺を別の前記名刺に変更して、変更後の前記対象名刺を表す前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である。
【0008】
上記の各構成によれば、第1特定操作と第2特定操作とが、表示画面における互いに異なる領域に対する操作とされる。よって、第1特定操作と第2特定操作とが、表示画面における同じ領域に対する操作とされる場合に比べて、第1特定操作と第2特定操作とを適切に区別しやすい。例えば、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置(例えば、スマートフォン)を用いた場合であってもユーザが操作しやすいように、第1特定操作と第2特定操作とを共通の操作(例えば、フリック操作)とした場合であっても、操作が行われた領域が第1領域であるか第2領域であるかに基づいて、第1特定操作と第2特定操作とを適切に区別することができる。従って、上記の各構成によれば、ユーザによる表示画面に対する名刺スクロール操作(すなわち、第1画像生成処理を画像生成装置に実行させるための第1特定操作)と名刺変更操作(すなわち、第2画像生成処理を画像生成装置に実行させるための第2特定操作)とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像の表示を行うことが可能となる。
【0009】
名刺管理システム及び名刺管理プログラムの更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】名刺管理システムの概略構成を示すブロック図
図2】画像生成処理の流れを示すブロック図
図3】画像生成処理の一例を示すフローチャート
図4】画像生成処理の別例を示すフローチャート
図5】表示画面の遷移の第1例を示す図
図6】表示画面の遷移の第2例を示す図
図7】表示画面の遷移の第3例を示す図
図8】表示画面の遷移の第4例を示す図
図9】表示画面の遷移の第5例を示す図
図10】表示画面の遷移の第6例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
名刺管理システムの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する名刺管理システムの種々の技術的特徴は、名刺管理プログラム(名刺管理システムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラム)にも適用可能であり、そのようなプログラム、更には、そのようなプログラムが記憶された記憶媒体(例えば、光ディスク、フラッシュメモリ等)も、本明細書によって開示される。
【0012】
図1に示すように、名刺管理システム100は、読取装置2と、管理サーバ20と、画像生成装置3と、端末装置1と、を備えている。本実施形態では、名刺管理システム100は、更に、データベース30と、操作端末50と、を備えている。名刺管理システム100が備える複数の装置は、通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、有線、無線、或いはこれらの組み合わせのいずれであってもよい。
【0013】
読取装置2は、名刺60の画像データ91を含む名刺情報90を名刺60から読み取る装置である。画像データ91が表す画像は、名刺60の外面(表面、裏面、或いはこれらの双方)の画像である。読取装置2は、現実の名刺60から、当該名刺60の画像データ91を含む名刺情報90を読み取る。読取装置2によって読み取られた名刺情報90は、当該名刺情報90の元となった名刺60(言い換えれば、当該名刺情報90の読み取り元の名刺60)の識別情報(以下、「名刺識別情報」という)と共に、管理サーバ20に送信される。名刺情報90及び名刺識別情報は、直接又は他の装置を介して、管理サーバ20に送信される。管理サーバ20に送信される名刺情報90には、少なくとも画像データ91が含まれる。管理サーバ20に送信される名刺情報90に、画像データ91以外のデータ(例えば、名刺60に記載された文字のテキストデータ)が含まれていてもよい。名刺60に記載された文字のテキストデータは、例えば、名刺60の画像データ91に対する文字認識処理によって取得される。
【0014】
読取装置2は、端末装置1と一体の装置であっても、端末装置1と別体の装置であってもよい。図1に示すように、本実施形態では、名刺管理システム100は、端末装置1と一体の読取装置2として撮像装置18を備えると共に、端末装置1と別体の読取装置2としてスキャナ40を備えている。なお、名刺管理システム100が、端末装置1と一体の読取装置2と、端末装置1と別体の読取装置2との、いずれか一方のみを備える構成としてもよい。
【0015】
撮像装置18は、端末装置1の外部を撮影するカメラである。撮像装置18は、例えば、端末装置1の背面(後述する表示画面12が配置される前面とは反対側の面)に設けられた背面カメラとされる。読取装置2が撮像装置18である場合、撮像装置18による名刺60の撮影画像のデータが、当該名刺60の画像データ91となる。スキャナ40は、単機能のイメージスキャナでもよいし、他の機能(例えば、複写機能やプリント機能)と共にスキャン機能を備えた複合機であってもよい。読取装置2がスキャナ40である場合、スキャナ40による名刺60の読取画像のデータが、当該名刺60の画像データ91となる。
【0016】
管理サーバ20は、読取装置2によって読み取られた名刺情報90を管理するサーバである。管理サーバ20は、名刺情報90を、当該名刺情報90の元となった名刺60の識別情報と関連付けて管理する。図1に示す例では、管理サーバ20が管理する名刺情報90は、管理サーバ20とは別体のデータベース30(データベースサーバ)に記憶されている。なお、管理サーバ20が管理する名刺情報90が、後述する管理記憶装置22に記憶されてもよい。
【0017】
管理サーバ20は、演算装置(管理演算装置21)と、記憶装置(管理記憶装置22)と、通信装置(管理通信装置23)と、を備えている。管理演算装置21は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、当該演算処理装置が直接参照可能な記憶装置(主記憶装置)と、を備えている。主記憶装置として、DDR(Double Data Rate)規格或いはその後継の規格のRAM(Random Access Memory)を例示することができる。後述する演算装置14が備える主記憶装置についても同様である。管理記憶装置22は、データを記憶及び書き換え可能な記憶装置(補助記憶装置)である。管理記憶装置22として、フラッシュメモリ又はハードディスクを記憶媒体として備えた記憶装置を例示することができる。後述する記憶装置17についても同様である。管理通信装置23は、通信ネットワークNを介して通信を行う装置である。管理通信装置23は、管理サーバ20が通信ネットワークN上の他の装置(例えば、端末装置1)とデータ通信を行うために用いられる。管理通信装置23として、無線LAN(Local Area Network)を利用して通信ネットワークNに接続される無線通信装置や、LANケーブルを用いて通信ネットワークNに接続される有線通信装置を例示することができる。後述する通信装置19についても同様である。
【0018】
管理演算装置21の機能(例えば、名刺情報90を管理する機能)は、管理演算装置21(具体的には、演算処理装置)が記憶装置(主記憶装置又は管理記憶装置22)に記憶されているプログラムを実行することで実現される。すなわち、管理演算装置21の機能をコンピュータ(ここでは、管理演算装置21が備える演算処理装置)に実現させるためのプログラムは、当該コンピュータが参照可能な記憶装置(ここでは、管理演算装置21が備える主記憶装置、又は管理記憶装置22)に記憶される。このプログラムは、例えば、記憶媒体或いは通信ネットワークNを介して提供される。そして、管理演算装置21の機能は、演算処理装置等のハードウェアと、当該ハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により実現される。
【0019】
画像生成装置3は、読取装置2によって読み取られた名刺情報90或いは管理サーバ20によって管理されている名刺情報90に含まれる画像データ91に基づき、名刺60を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する装置である。名刺画像80は、画像データ91をそのまま画像化したものであっても、画像データ91を加工して画像化したものであってもよい。画像生成装置3は、表示対象となる名刺60である対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する。ここで、「読取装置2によって読み取られた名刺情報90」は、読取装置2によって読み取られた後であって管理サーバ20によって管理される前の名刺情報90を意味する。
【0020】
画像生成装置3は、単独の装置であってもよいし、名刺管理システム100が備える装置に設けられていてもよい。後者の場合、例えば、画像生成装置3は、管理サーバ20に設けられ、或いは、端末装置1に設けられる。また、画像生成装置3は、1つの装置ではなく、互いに通信可能な複数の装置の集合であってもよい。この場合、例えば、画像生成装置3は、管理サーバ20に設けられた装置と端末装置1に設けられた装置との集合によって構成される。このように、本明細書において、「装置」は、一体化された1つのハードウェアと、複数のハードウェアの集合との、双方を含む概念である。
【0021】
端末装置1は、画像生成装置3によって生成された表示画像70を表示する表示画面12を備えた装置である。例えば、複数の端末装置1が名刺管理システム100において用いられる。図1に示すように、端末装置1は、入力装置10と、表示装置11と、演算装置14と、記憶装置17と、上述した撮像装置18と、通信装置19と、を備えている。
【0022】
演算装置14は、CPU等の演算処理装置と、当該演算処理装置が直接参照可能な記憶装置(主記憶装置)と、を備えている。記憶装置17は、データを記憶及び書き換え可能な記憶装置(補助記憶装置)である。通信装置19は、通信ネットワークNを介して通信を行う装置である。通信装置19は、端末装置1が通信ネットワークN上の他の装置(例えば、管理サーバ20)とデータ通信を行うために用いられる。
【0023】
演算装置14の機能(例えば、後述する検出部15や表示制御部16の機能)は、演算装置14(具体的には、演算処理装置)が記憶装置(主記憶装置又は記憶装置17)に記憶されているプログラムを実行することで実現される。すなわち、演算装置14の機能をコンピュータ(ここでは、演算装置14が備える演算処理装置)に実現させるためのプログラムは、当該コンピュータが参照可能な記憶装置(ここでは、演算装置14が備える主記憶装置、又は記憶装置17)に記憶される。このプログラムは、例えば、記憶媒体或いは通信ネットワークNを介して提供される。そして、演算装置14の機能は、演算処理装置等のハードウェアと、当該ハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により実現される。
【0024】
入力装置10は、ユーザ(端末装置1のユーザ)の操作を受け付ける装置である。入力装置10として、キーボードやポインティングデバイス(マウス、タッチパッド、タッチパネル等)を例示することができる。表示装置11は、画像生成装置3が生成した表示画像70を表示する装置である。表示装置11は、表示画像70を表示画面12(表示装置11の外面に設けられる画面、スクリーン等への投影画面等)に表示する。表示装置11として、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイを例示することができる。本実施形態では、一例として、入力装置10と表示装置11とを含む表示入力装置13を端末装置1が備えている。表示入力装置13を構成する入力装置10は、表示画面12に対するユーザの操作を受け付けるように構成される。本実施形態では、表示入力装置13として、入力装置10と表示装置11とが一体化された装置(具体的には、表示装置11の外面に設けられた表示画面12がタッチパネルとして機能する装置)を用いる場合を想定しているが、表示入力装置13として、スクリーン等に投影された表示画面12(投影画面)に対するユーザの操作を受け付けることが可能な装置を用いてもよい。
【0025】
演算装置14は、検出部15と表示制御部16とを備えている。このように演算装置14は複数の機能部を備えているが、演算装置14が備える複数の機能部は、少なくとも論理的に区別されるものであり、物理的には必ずしも区別される必要はない。
【0026】
検出部15は、入力装置10に対するユーザの操作を検出する機能部である。上述したように、本実施形態では、端末装置1が表示入力装置13を備えている。そのため、検出部15による検出対象となるユーザの操作には、表示画面12に対するユーザの操作が含まれる。検出部15は、入力装置10からの信号に基づき(具体的には、入力装置10からの信号を解析して)、入力装置10に対するユーザの操作内容を表す操作情報を取得する。
【0027】
画像生成装置3は、入力装置10に対するユーザの操作内容を表す操作情報を検出部15から取得し、入力装置10に対するユーザの操作内容に応じた表示画像70を生成する。例えば、表示対象となる名刺60である対象名刺を別の名刺に変更する名刺変更操作が検出部15により検出された場合には、画像生成装置3は、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する。
【0028】
表示制御部16は、表示画像70が表示画面12に表示されるように表示装置11(本実施形態では、表示入力装置13)を制御する機能部である。表示制御部16は、画像生成装置3によって生成された表示画像70(表示画像70のデータ)を取得し、当該表示画像70が表示画面12に表示されるように表示装置11を制御する。
【0029】
本実施形態では、名刺管理システム100は、操作端末50を備えている。操作端末50は、ユーザ(操作端末50のユーザ)の操作に応じて画像データ91に対する画像処理を行う装置である。例えば、複数の操作端末50が名刺管理システム100において用いられる。操作端末50のユーザは、例えば、名刺情報90に対して端末装置1のユーザよりも広範なアクセス権を有するユーザ(例えば、名刺管理システム100のオペレータ)とされる。操作端末50についての詳細は省略するが、操作端末50は、端末装置1の入力装置10、表示装置11、演算装置14、記憶装置17、及び通信装置19のそれぞれに対応する装置(同様の機能を有する装置)を備えている。
【0030】
操作端末50が行う画像処理には、例えば、画像データ91から名刺60の外縁に応じた範囲を切り出すトリミング処理が含まれる。例えば、読取装置2としての撮像装置18によって名刺情報90が読み取られた場合に、当該名刺情報90に含まれる画像データ91に対してトリミング処理が行われる。操作端末50は、読取装置2によって読み取られた名刺情報90或いは管理サーバ20によって管理されている名刺情報90に含まれる画像データ91を取得して、当該画像データ91に対してトリミング処理を行う。操作端末50によってトリミング処理が行われた場合、画像生成装置3は、トリミング処理が行われた後の画像データ91に基づき表示画像70を生成する。このようなトリミング処理を行うことで、表示画面12に表示される名刺画像80を、現実の名刺60の外観に近づけやすくなる。よって、表示画面12に表示される名刺60は仮想的な名刺60であるものの、現実の名刺60に近い感覚をユーザに与えやすくなり、端末装置1を使用するユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0031】
なお、トリミング処理は、ユーザの操作に応じてではなく、自動で行われてもよい。また、名刺管理システム100が操作端末50を備えない構成とすることもできる。この場合、例えば、上述したトリミング処理が、ユーザの操作に応じて或いは自動で端末装置1において行われ、トリミング処理が行われた後の画像データ91を含む名刺情報90が、管理サーバ20に送信される構成としてもよい。
【0032】
本実施形態では、画像生成装置3は、端末装置1に設けられている。具体的には、端末装置1が備える演算装置14が、画像生成装置3を構成している。より具体的には、演算装置14が、画像生成部4を備えている。画像生成部4は、読取装置2によって読み取られた名刺情報90或いは管理サーバ20によって管理されている名刺情報90に含まれる画像データ91に基づき、名刺60を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する機能部である。画像生成部4によって、画像生成装置3における画像生成機能が実現される。
【0033】
名刺管理システム100において画像生成装置3における画像生成機能をコンピュータに実現させるための名刺管理プログラムは、コンピュータが参照可能な記憶装置に記憶される。本実施形態では、この名刺管理プログラムは、演算装置14の演算処理装置が参照可能な主記憶装置又は記憶装置17に記憶される。そして、演算装置14の演算処理装置が当該名刺管理プログラムを実行することで、画像生成装置3における画像生成機能が実現される。
【0034】
このように、本実施形態では、画像生成装置3が端末装置1に設けられているが、画像生成装置3は、端末装置1とは別の装置に設けられてもよい。この場合、表示制御部16は、画像生成装置3によって生成された表示画像70を、当該別の装置から通信装置19を介して取得する。例えば、画像生成装置3が、管理サーバ20(端末装置1とは別の装置の一例)に設けられる構成とすることができる。この場合、管理サーバ20が備える管理演算装置21が、画像生成装置3を構成する。具体的には、管理演算装置21が、画像生成部4を備える。この場合、名刺管理プログラムは、管理演算装置21が参照可能な主記憶装置又は管理記憶装置22に記憶される。そして、管理演算装置21の演算処理装置が当該名刺管理プログラムを実行することで、画像生成装置3における画像生成機能が実現される。
【0035】
また、画像生成装置3の全体が1つの装置(例えば、端末装置1又は管理サーバ20)に設けられるのではなく、画像生成装置3が複数の装置に分かれて設けられてもよい。例えば、画像生成装置3の一部が端末装置1に設けられ、画像生成装置3の残りが管理サーバ20に設けられる構成とすることができる。この場合、演算装置14の演算処理装置と管理演算装置21の演算処理装置との協働によって、画像生成装置3における画像生成機能が実現される。
【0036】
ところで、名刺画像80が端末装置1の表示画面12に表示されている状態において、名刺画像80における名刺60の表示範囲をスクロールさせる名刺スクロール操作や、表示画面12に名刺画像80が表示される名刺60を別の名刺60に変更する名刺変更操作を、ユーザが行うことが考えられる。例えば、読取装置2によって読み取られた名刺情報90に含まれる画像データ91をユーザが確認する際に、或いは、管理サーバ20によって管理されている名刺情報90に含まれる画像データ91(具体的には、当該画像データ91を画像化した名刺画像80)をユーザが閲覧する際に、これらの名刺スクロール操作や名刺変更操作が行われる。
【0037】
端末装置1として、表示画面12の寸法が比較的大きい大型端末装置(例えば、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータ)を用いることや、表示画面12の寸法が比較的小さい小型端末装置(例えば、タブレット端末やスマートフォン等の携帯情報端末)を用いることが考えられるが、例えばユーザが小型端末装置を用いた場合には、各種アイコンやスクロールバー等を表示画面12に表示するスペースの確保が困難となりやすく、その結果、細かな操作をユーザに要求することが困難となりやすい。この点に関して、この名刺管理システム100では、以下に述べる構成を備えることで、表示画面12の寸法によらず、ユーザによる表示画面12に対する名刺スクロール操作と名刺変更操作とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像80の表示を行うことが可能となっている。
【0038】
図1に示すように、端末装置1は、表示画面12に対するユーザの操作(指又はタッチペン等によるジェスチャ操作)を検出する検出部15を備えている。検出部15は、表示画面12(表示入力装置13)からの信号に基づき、表示画面12に対するユーザの操作内容を表す操作情報92を取得する。検出部15は、表示画面12に対するユーザの操作が行われた座標(表示画面12上の位置)を計算することで、表示画面12に対するユーザの操作が行われた領域を判別する。
【0039】
図2に示すように、画像生成装置3(具体的には、画像生成部4)は、名刺情報90に含まれる画像データ91に基づき、名刺画像80を含む表示画像70を生成する際に、検出部15により検出された操作情報92を取得して、当該操作情報92が表す操作内容に応じた表示画像70を生成する。具体的には、画像生成装置3は、検出部15により名刺スクロール操作が検出された場合には、名刺画像80における対象名刺(表示対象となる名刺60)の表示範囲をスクロールさせた表示画像70を生成する。また、画像生成装置3は、検出部15により名刺変更操作が検出された場合には、対象名刺を別の名刺60に変更して、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する。
【0040】
ここで、図5に示すように、表示画面12における名刺画像80が表示されている領域を第1領域A1とし、表示画面12における第1領域A1の外部の領域を第2領域A2とする。図5に示す例では、表示画像70に、名刺60の表面61を表す名刺画像80(以下、「表面名刺画像」という)と、名刺60の裏面62を表す名刺画像80(以下、「裏面名刺画像」という)とが含まれており、表示画面12における表面名刺画像が表示されている領域と、表示画面12における裏面名刺画像が表示されている領域と、これら2つの領域に挟まれる領域と、を含むように、第1領域A1を設定している。このように、図5では、名刺情報90に、名刺60の表面61の画像データ91と裏面62の画像データ91とが含まれる場合を想定している。なお、図5に示す例とは異なり、表示画面12における表面名刺画像が表示されている領域を第1領域A1として設定し、表示画面12における裏面名刺画像が表示されている領域を別の第1領域A1として設定してもよい。この場合、表示画面12における表面名刺画像が表示されている領域と裏面名刺画像が表示されている領域とに挟まれる領域は、第2領域A2とされる。
【0041】
第1領域A1に対する予め定められた操作を第1特定操作S1とし、第2領域A2に対する予め定められた操作を第2特定操作S2として、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、検出部15により第2特定操作S2が検出された場合には、第2画像生成処理を実行する。第1画像生成処理は、名刺画像80における対象名刺の表示範囲をスクロールさせた表示画像70を生成する処理であり、第2画像生成処理は、対象名刺を別の名刺60に変更して、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70を生成する処理である。すなわち、画像生成装置3における画像生成機能は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、検出部15により第2特定操作S2が検出された場合には、第2画像生成処理を実行する機能を含む。
【0042】
本実施形態では、画像生成装置3が参照可能な記憶装置又はデータベース(図1に示す例では、記憶装置17)に、テーブルTが記憶されており、このテーブルTには、特定操作と、当該特定操作が検出された場合に実行する画像生成処理とを関連付けたテーブルが含まれている。そして、画像生成装置3は、検出部15により特定操作が検出された場合に、テーブルTを参照して、当該特定操作に関連付けられた画像生成処理を実行する。
【0043】
特定操作(第1特定操作S1及び第2特定操作S2、更には、後述する第3特定操作S3及び第4特定操作S4)として、フリック操作、スワイプ操作、タップ操作、ダブルタップ操作、ロングタップ操作(長押し操作)、ピンチイン操作、ピンチアウト操作を例示することができる。フリック操作は、表示画面12を指等ではらう操作(或いは、はじく操作)であり、スワイプ操作は、表示画面12を指等でなぞる操作である。1つの特定操作に、複数の操作(例えば、フリック操作とスワイプ操作)を含めてもよい。また、複数の特定操作が、共通の操作を含んでいてもよい。例えば、第1特定操作S1と第2特定操作S2との双方が、フリック操作を少なくとも含む構成とすることができる。なお、フリック操作及びスワイプ操作は、指等を表示画面12に接触させて移動させるという点で共通の操作であるため、これら2つの操作を区別せずに共通の操作として取り扱ってもよい。
【0044】
図7において左側に示す表示画面12の遷移は、第1特定操作S1(本例では、第1領域A1に対するフリック操作)が検出された場合の表示画面12の遷移の一例を示しており、第1画像生成処理の実行により、名刺画像80(具体的には、第1特定操作S1が行われた領域に表示されている名刺画像80である表面名刺画像)における対象名刺の表示範囲をスクロールさせた表示画像70が生成されている。一方、図7において右側に示す表示画面12の遷移は、第2特定操作S2(本例では、第2領域A2に対するフリック操作)が検出された場合の表示画面12の遷移の一例を示しており、第2画像生成処理の実行により、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成されている。なお、図7等では、対象名刺が変更されたことを示すために、変更前の対象名刺に記載されている文字を簡略化して“○”で表すと共に、変更後の対象名刺に記載されている文字を簡略化して“△”で表している。
【0045】
以上のように、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合に、第1画像生成処理を実行するが、画像生成装置3が、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合であっても、特定の条件が満たされる場合には、第1画像生成処理に代えて別の画像生成処理を実行する構成とすることもできる。この場合、特定の条件が満たされた場合に実行する画像生成処理を規定するテーブルが、上述したテーブルTに含まれる。
【0046】
図3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合であっても、特定の条件が満たされる場合には、第1画像生成処理に代えて別の画像生成処理を実行する構成における、画像生成装置3による画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0047】
図3に示すように、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合には(ステップ#01:Yes)、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81であるか拡大名刺画像82であるかを判定する(ステップ#02)。そして、画像生成装置3は、第1領域A1に全体名刺画像81が表示されていない場合には(ステップ#02:No)、言い換えれば、第1領域A1に拡大名刺画像82が表示されている場合には、第1画像生成処理を実行する(ステップ#03)。一方、画像生成装置3は、第1領域A1に全体名刺画像81が表示されている場合や(ステップ#02:Yes)、検出部15により第2特定操作S2が検出された場合には(ステップ#04:Yes)、第2画像生成処理を実行する(ステップ#05)。
【0048】
このように、図3に示す例では、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合であっても、第1領域A1に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82ではなく全体名刺画像81である場合には、第1画像生成処理に代えて第2画像生成処理を実行する。なお、全体名刺画像81は、対象名刺の全体を表す名刺画像80であり、拡大名刺画像82は、対象名刺の一部のみを全体名刺画像81に比べて拡大して表す名刺画像80である。図6に示すように、画像生成装置3は、表示画面12における全体名刺画像81が表示されている第1領域A1に対する予め定められた操作であって第1特定操作S1とは異なる操作である第3特定操作S3が検出部15により検出された場合には、全体名刺画像81に代えて拡大名刺画像82を含む表示画像70を生成する。図6に示す例では、第3特定操作S3は、ピンチアウト操作である。ピンチアウト操作は、表示画面12に接触させた2本の指の間隔を広げる操作である。
【0049】
図3に示す例のように画像生成装置3が画像生成処理を実行する場合、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81である状況では、第1特定操作S1と第2特定操作S2とのいずれが検出された場合でも、第2画像生成処理が実行される。図5に、このような場合の表示画面12の遷移の一例を示すように、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81である状況では、第1特定操作S1及び第2特定操作S2のいずれかが検出された場合には、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成される。
【0050】
一方、第1領域A1(具体的には、第1領域A1における第1特定操作S1が行われた領域、以下同様)に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には第1画像生成処理が実行され、第2特定操作S2が検出された場合には第2画像生成処理が実行される。そのため、図7に示すように、第1領域A1に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には、名刺画像80(ここでは、第1特定操作S1が行われた領域に表示されている名刺画像80である表面名刺画像)における対象名刺の表示範囲をスクロールさせた表示画像70が生成される(図7における左側に示す表示画面12の遷移を参照)。一方、第2特定操作S2が検出された場合には、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成される(図7における右側に示す表示画面12の遷移を参照)。
【0051】
図4は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合であっても、特定の条件が満たされる場合には、第1画像生成処理に代えて別の画像生成処理を実行する構成における、画像生成装置3による画像生成処理の別例(図3とは別の例)を示すフローチャートである。なお、図4では、図3と共通するステップについて、図3と同じステップ番号を付している。
【0052】
図4に示すように、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合には(ステップ#01:Yes)、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81であるか拡大名刺画像82であるかを判定する(ステップ#02)。そして、画像生成装置3は、第1領域A1に全体名刺画像81が表示されていない場合には(ステップ#02:No)、言い換えれば、第1領域A1に拡大名刺画像82が表示されている場合には、第1画像生成処理を実行する(ステップ#03)。一方、画像生成装置3は、第1領域A1に全体名刺画像81が表示されている場合には(ステップ#02:Yes)、第3画像生成処理を実行する(ステップ#06)。また、画像生成装置3は、検出部15により第2特定操作S2が検出された場合には(ステップ#04:Yes)、第2画像生成処理を実行する(ステップ#05)。
【0053】
このように、図4に示す例では、画像生成装置3は、検出部15により第1特定操作S1が検出された場合であっても、第1領域A1に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82ではなく全体名刺画像81である場合には、第1画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行する。第3画像生成処理は、対象名刺の表示面を反転させた名刺画像80を含む表示画像70を生成する処理である。図4に示す例のように画像生成装置3が画像生成処理を実行する場合、名刺情報90には、名刺60の表面61の画像データ91と裏面62の画像データ91とが含まれる。そして、表示画像70に含まれる名刺画像80は、対象名刺の表面61及び裏面62のいずれかの面のみを表示面とした画像とされる。
【0054】
図4に示す例のように画像生成装置3が画像生成処理を実行する場合、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には第3画像生成処理が実行され、第2特定操作S2が検出された場合には第2画像生成処理が実行される。そのため、図8に示すように、第1領域A1に表示されている名刺画像80が全体名刺画像81である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には、対象名刺の表示面を反転させた名刺画像80(ここでは、対象名刺の表示面を表面61から裏面62に反転させた名刺画像80)を含む表示画像70が生成される(図8における左側に示す表示画面12の遷移を参照)。一方、第2特定操作S2が検出された場合には、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成される(図8における右側に示す表示画面12の遷移を参照)。
【0055】
一方、第1領域A1に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には第1画像生成処理が実行され、第2特定操作S2が検出された場合には第2画像生成処理が実行される。そのため、図9に示すように、第1領域A1に表示されている名刺画像80が拡大名刺画像82である状況では、第1特定操作S1が検出された場合には、名刺画像80における対象名刺の表示範囲をスクロールさせた表示画像70が生成される(図9における左側に示す表示画面12の遷移を参照)。一方、第2特定操作S2が検出された場合には、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成される(図9における右側に示す表示画面12の遷移を参照)。
【0056】
上述した各態様では、表示画面12に対するユーザの操作の方向(具体的には、指等の移動方向)を考慮しない形態を例として説明したが、表示画面12に対するユーザの操作の方向を考慮して、画像生成装置3が実行する画像生成処理の内容を異ならせてもよい。例えば、画像生成装置3が、第2領域A2に対する予め定められた操作であって第2特定操作S2とは異なる操作である第4特定操作S4が検出部15により検出された場合には、第2画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行する構成とすることができる。第3画像生成処理は、対象名刺の表示面を反転させた名刺画像80を含む表示画像70を生成する処理である。このような構成における表示画面12の遷移の一例を図10に示す。
【0057】
図10に示す例では、第2特定操作S2は、表示画面12の横方向(幅方向、水平方向)に沿ったジェスチャ操作(具体的には、フリック操作)であり、第4特定操作S4は、表示画面12の縦方向(高さ方向、垂直方向)に沿ったジェスチャ操作(具体的には、フリック操作)である。すなわち、図10に示す例では、第2特定操作S2と第4特定操作S4とは、操作の方向を除いて共通の操作である。図10における右側に示す表示画面12の遷移は、第2特定操作S2が検出されて第2画像生成処理が実行される場合を想定しており、この場合、対象名刺が別の名刺60に変更されて、変更後の対象名刺を表す名刺画像80を含む表示画像70が生成される。また、図10における左側に示す表示画面12の遷移は、第4特定操作S4が検出されて第3画像生成処理が実行される場合を想定しており、この場合、対象名刺の表示面を反転させた名刺画像80(ここでは、対象名刺の表示面を表面61から裏面62に反転させた名刺画像80)を含む表示画像70が生成される。
【0058】
本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎず、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0059】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した名刺管理システムの概要について説明する。
【0060】
名刺管理システムは、名刺の画像データを含む名刺情報を前記名刺から読み取る読取装置と、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報を管理する管理サーバと、前記読取装置によって読み取られた前記名刺情報或いは前記管理サーバによって管理されている前記名刺情報に含まれる前記画像データに基づき、表示対象となる前記名刺である対象名刺を表す名刺画像を含む表示画像を生成する画像生成装置と、前記画像生成装置によって生成された前記表示画像を表示する表示画面を備えた端末装置と、を備え、前記端末装置は、前記表示画面に対するユーザの操作を検出する検出部を備え、前記表示画面における前記名刺画像が表示されている領域を第1領域とし、前記表示画面における前記第1領域の外部の領域を第2領域とし、前記第1領域に対する予め定められた操作を第1特定操作とし、前記第2領域に対する予め定められた操作を第2特定操作として、前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合には、第1画像生成処理を実行し、前記検出部により前記第2特定操作が検出された場合には、第2画像生成処理を実行し、前記第1画像生成処理は、前記名刺画像における前記対象名刺の表示範囲をスクロールさせた前記表示画像を生成する処理であり、前記第2画像生成処理は、前記対象名刺を別の前記名刺に変更して、変更後の前記対象名刺を表す前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理である。
【0061】
本構成によれば、第1特定操作と第2特定操作とが、表示画面における互いに異なる領域に対する操作とされる。よって、第1特定操作と第2特定操作とが、表示画面における同じ領域に対する操作とされる場合に比べて、第1特定操作と第2特定操作とを適切に区別しやすい。例えば、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置(例えば、スマートフォン)を用いた場合であってもユーザが操作しやすいように、第1特定操作と第2特定操作とを共通の操作(例えば、フリック操作)とした場合であっても、操作が行われた領域が第1領域であるか第2領域であるかに基づいて、第1特定操作と第2特定操作とを適切に区別することができる。従って、本構成によれば、ユーザによる表示画面に対する名刺スクロール操作(すなわち、第1画像生成処理を画像生成装置に実行させるための第1特定操作)と名刺変更操作(すなわち、第2画像生成処理を画像生成装置に実行させるための第2特定操作)とを適切に区別して、それぞれの操作に応じた名刺画像の表示を行うことが可能となる。
【0062】
ここで、前記対象名刺の全体を表す前記名刺画像を全体名刺画像とし、前記対象名刺の一部のみを前記全体名刺画像に比べて拡大して表す前記名刺画像を拡大名刺画像として、前記画像生成装置は、前記表示画面における前記全体名刺画像が表示されている前記第1領域に対する予め定められた操作であって前記第1特定操作とは異なる操作である第3特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記全体名刺画像に代えて前記拡大名刺画像を含む前記表示画像を生成し、前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合であっても、前記第1領域に表示されている前記名刺画像が前記拡大名刺画像ではなく前記全体名刺画像である場合には、前記第1画像生成処理に代えて前記第2画像生成処理を実行すると好適である。
【0063】
本構成によれば、ユーザによる第3特定操作(例えば、ピンチアウト操作)に応じて、全体名刺画像に代えて拡大名刺画像を含む表示画像を表示画面に表示させることができるため、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置を用いた場合であっても、名刺画像を閲覧しやすい環境をユーザに提供することができる。更に、本構成によれば、第1領域に全体名刺画像が表示されている状況(すなわち、名刺スクロール操作を行う必要のない状況)において第1特定操作が検出された場合には、当該第1特定操作は名刺スクロール操作ではなく名刺変更操作を意図したものであると判断して、第1画像生成処理に代えて第2画像生成処理を画像生成装置が実行する。よって、第2領域に対して第2特定操作を行うことだけでなく、全体名刺画像が表示されている状態の第1領域に対して第1特定操作を行うことでも、名刺変更操作を行うことが可能な環境をユーザに提供することができる。従って、ユーザの利便性の向上を図ることが可能となっている。
【0064】
また、前記名刺情報には、前記名刺の表面の前記画像データと裏面の前記画像データとが含まれ、前記表示画像に含まれる前記名刺画像が、前記対象名刺の前記表面及び前記裏面のいずれかの面のみを表示面とした画像であり、前記対象名刺の全体を表す前記名刺画像を全体名刺画像とし、前記対象名刺の一部のみを前記全体名刺画像に比べて拡大して表す前記名刺画像を拡大名刺画像として、前記画像生成装置は、前記表示画面における前記全体名刺画像が表示されている前記第1領域に対する予め定められた操作であって前記第1特定操作とは異なる操作である第3特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記全体名刺画像に代えて前記拡大名刺画像を含む前記表示画像を生成し、前記画像生成装置は、前記検出部により前記第1特定操作が検出された場合であっても、前記第1領域に表示されている前記名刺画像が前記拡大名刺画像ではなく前記全体名刺画像である場合には、前記第1画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行し、前記第3画像生成処理は、前記対象名刺の表示面を反転させた前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理であると好適である。
【0065】
本構成によれば、ユーザによる第3特定操作(例えば、ピンチアウト操作)に応じて、全体名刺画像に代えて拡大名刺画像を含む表示画像を表示画面に表示させることができるため、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置を用いた場合であっても、名刺画像を閲覧しやすい環境をユーザに提供することができる。更に、本構成によれば、第1領域に全体名刺画像が表示されている状況(すなわち、名刺スクロール操作を行う必要のない状況)において第1特定操作が検出された場合には、当該第1特定操作は名刺スクロール操作ではなく、名刺画像における名刺の表示面を反転させる名刺反転操作を意図したものであると判断して、第1画像生成処理に代えて第3画像生成処理を画像生成装置が実行する。よって、第1特定操作を行うことで、名刺スクロール操作だけでなく名刺反転操作も行うことが可能な環境をユーザに提供することができる。従って、ユーザの利便性の向上を図ることが可能となっている。
【0066】
なお、本構成によれば、名刺反転操作を、名刺スクロール操作と同じく第1領域に対する操作とすることができるため、名刺反転操作を行うための領域(例えば、名刺反転操作を行うためのアイコンを表示させる領域)を、第1領域及び第2領域とは別に表示画面上に確保する必要はない。そのため、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置を用いた場合であっても、名刺スクロール操作、名刺変更操作、及び名刺反転操作を含む各種操作を行いやすい環境をユーザに提供することができ、この点からも、ユーザの利便性の向上を図ることが可能となっている。
【0067】
また、前記名刺情報には、前記名刺の表面の前記画像データと裏面の前記画像データとが含まれ、前記表示画像に含まれる前記名刺画像が、前記対象名刺の前記表面及び前記裏面のいずれかの面のみを表示面とした画像であり、前記画像生成装置は、前記第2領域に対する予め定められた操作であって前記第2特定操作とは異なる操作である第4特定操作が前記検出部により検出された場合には、前記第2画像生成処理に代えて第3画像生成処理を実行し、前記第3画像生成処理は、前記対象名刺の表示面を反転させた前記名刺画像を含む前記表示画像を生成する処理であると好適である。
【0068】
本構成によれば、第3画像生成処理を画像生成装置に実行させるための第4特定操作を、第2特定操作と同じく第2領域に対する操作とすることができる。例えば、表示画面上における互いに交差する2つの方向を第1方向及び第2方向として、第2特定操作を、第2領域に対する第1方向のフリック操作とし、第4特定操作を、第2領域に対する第2方向のフリック操作とすることができる。本構成によれば、このように第4特定操作を第2特定操作と同じく第2領域に対する操作とすることができるため、第4特定操作を行うための領域(例えば、第4特定操作を行うためのアイコンを表示させる領域)を第1領域及び第2領域とは別に表示画面上に確保する必要はない。そのため、表示画面の寸法が比較的小さい端末装置を用いた場合であっても、第1特定操作、第2特定操作、及び第4特定操作を含む各種操作を行いやすい環境をユーザに提供することができ、ユーザの利便性の向上を図ることが可能となっている。
【0069】
本開示に係る名刺管理システムは、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
【符号の説明】
【0070】
1:端末装置
2:読取装置
3:画像生成装置
12:表示画面
15:検出部
20:管理サーバ
60:名刺
61:表面
62:裏面
70:表示画像
80:名刺画像
81:全体名刺画像
82:拡大名刺画像
90:名刺情報
91:画像データ
100:名刺管理システム
A1:第1領域
A2:第2領域
S1:第1特定操作
S2:第2特定操作
S3:第3特定操作
S4:第4特定操作
図1
図2
図3
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図5
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図8
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図10