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特開2023-106323自転車のためのセンサシステム、および、自転車
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023106323
(43)【公開日】2023-08-01
(54)【発明の名称】自転車のためのセンサシステム、および、自転車
(51)【国際特許分類】
   G01P 3/42 20060101AFI20230725BHJP
   G01P 21/02 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
G01P3/42 K
G01P21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023001282
(22)【出願日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】10 2022 200 617.8
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】プレティンクス,ジョー
(72)【発明者】
【氏名】シュニー,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】クスマン,アドリアン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自転車の速度を確実かつ間違いなしに算出することができるセンサシステムを提供する。
【解決手段】自転車10のためのセンサシステム1であって、磁界センサと、少なくとも1つの加速度センサを備えた加速度センサユニットと、前記磁界センサおよび前記加速度センサユニットからの信号を検出するように構成された評価ユニットと、を有し、前記磁界センサおよび前記加速度センサユニットは、前記自転車のホイール11a,11bに取り付けるために構成されており、前記磁界センサおよび前記加速度センサユニットは、互いに相対的に不動に、かつ回転軸100に関連して予め規定された間隔を保って配置されており、前記評価ユニットは、前記回転軸に関連した前記磁界センサおよび/または前記加速度センサユニットの回転速度および/または配向を算出するために、前記磁界センサおよび前記加速度センサユニットの信号を評価するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車(10)のためのセンサシステム(1)であって、
・磁界センサ(2)と、少なくとも1つの加速度センサ(3a,3b)を備えた加速度センサユニット(3)と、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)からの信号を検出するように構成された評価ユニット(4)と、を有しており、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)は、前記自転車(10)のホイール(11a,11b)に取り付けるために構成されており、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)は、互いに相対的に不動に、かつ回転軸(100)に関連して予め規定された間隔(r1,r2,r3)を保って配置されており、
・前記評価ユニット(4)は、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度(ω)および/または配向を算出するために、前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を評価するように構成されている、
自転車のためのセンサシステム。
【請求項2】
前記加速度センサユニット(3)が、第1の加速度センサ(3a)および第2の加速度センサ(3b)を有しており、これら第1の加速度センサ(3a)および第2の加速度センサ(3b)が、互いに相対的に不動に、かつ前記回転軸(100)に関連して異なる角度位置で配置されていることを特徴とする、請求項1記載のセンサシステム(1)。
【請求項3】
前記第1の加速度センサ(3a)と前記第2の加速度センサ(3b)とが、前記回転軸(100)に関連して鏡像対称的に配置されていることを特徴とする、請求項2記載のセンサシステム(1)。
【請求項4】
前記回転軸(100)に関連して不動に配置された補助加速度センサ(5)が設けられており、前記評価ユニットが、前記補助加速度センサ(5)の信号を用いて、前記加速度センサユニット(3)の信号から遠心加速度を算出するように構成されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)。
【請求項5】
前記評価ユニット(4)は、前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を融合し、この融合された信号から、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度および/または配向を算出するために、融合ユニット、特にカルマンフィルタを有していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)。
【請求項6】
前記評価ユニット(4)が、前記磁界センサ(2)の信号を用いて第1の速度算出を行い、前記加速度センサユニット(3)の信号を用いて第2の速度算出を行い、前記第1の速度算出の結果と前記第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように構成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)。
【請求項7】
前記評価ユニット(4)は、
・融合された信号から、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度および/または配向を算出するために、前記回転速度の予め規定された速度閾値の下側で、融合ユニット、特にカルマンフィルタを用いて前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を融合するように、構成されており、
・前記速度閾値の上側で、前記磁界センサ(2)の信号を用いて第1の速度算出を行い、また前記加速度センサユニット(3)の信号を用いて第2の速度算出を行い、前記第1の速度算出の結果と前記第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように、
構成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)。
【請求項8】
前記磁界センサ(2)が前記磁界を少なくとも2軸式に算出するために構成されており、および/または前記加速度センサユニット(3)が加速度を少なくとも2軸式に算出するために構成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)。
【請求項9】
前記磁界センサ(2)が、地磁気の少なくとも2つの成分を、前記回転軸(100)まわりを回転する座標系で次のように検出するように構成されており、この場合、前記成分が前記回転軸(100)に対して垂直に配向されており、
【数1】
A(ψ)は、前記磁界センサ(2)の走行方向ψおよび取り付け角度ψにおける磁界の絶対値を表し、この場合、前記評価ユニット(4)が、前記成分mおよびmから周波数fを算出し、それに基づいて次の関係に従って回転速度ωを算出するように構成されていて、
【数2】
および/または
前記加速度センサユニット(3)が、前記回転軸(100)まわりを回転する座標系(xyz)内で前記加速度を次のように検出するように構成されており、
【数3】
遠心加速度azentr=ωrであって、rを前記回転軸(100)と前記加速度センサユニット(3)との間の間隔とし、前記回転軸(100)に対して直交する平面における重力加速度gの成分g′であって、
前記評価ユニット(4)が、前記回転速度ωを前記加速度aおよびaから算出するように構成されている、
ことを特徴とする、請求項8記載のセンサシステム(1)。
【請求項10】
自転車(10)であって、回転軸(100a,100b)を中心にして回転可能な少なくとも1つのホイール(11a,11b)並びに請求項1から9までのいずれか1項記載のセンサシステム(1)を有しており、前記磁界センサ(2)と前記加速度センサユニット(3)とがそれぞれ1つの前記ホイール(11a,11b)、特に同じホイール(11a,11b)に取り付けられていて、前記回転軸(100)が前記各ホイール(11a,11b)の前記回転軸(100a,100b)に相当する、自転車(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車のためのセンサシステムに関する。また本発明は、このようなセンサシステムを備えた自転車に関する。このセンサシステムは、特に自転車のホイールの回転速度を算出するために用いられる。
【背景技術】
【0002】
自転車の速度を決定するための、しばしば使用されるセンサはいわゆる“Reed-Sensor”(リードセンサ)である。このセンサは、ホイールに固定された磁石によって作動され、自転車の後輪の完全な1回転毎に信号を供給する。これらの2つのパルス間のタイムラグから、既知のホイールサイズを用いて最終的に後輪の速度を決定することができる。
【0003】
速度を決定するためのその他の測定原理は、磁気センサが地磁気内で回転するときに、測定された磁界の経時変化を利用することである。このために、センサは後輪のハブに固定される。ホイールが回転すると、センサは回転する磁界を検出する。多軸式の磁界センサを用いて、磁界若しくはセンサの振幅および回転速度が決定され得る。
【発明の概要】
【発明の効果】
【0004】
自転車、特にE-バイクのための、本発明によるセンサシステムは、自転車の1つのホイールの回転速度を算出することによって、自転車の速度を確実かつ間違いなしに算出することができる。これは、好適には、回転する磁界センサと回転する加速度センサユニットとの組み合わせによって行われる。磁界センサだけを使用した場合、速度の算出は、例えば単数または複数の通電コイル若しくは単数または複数の永久磁石を用いて人工的に発生された磁界によって妨害され得るが、これは加速度センサユニットによって阻止される。加速度センサユニットを、測定された磁界に依存しない別のセンサ原理として使用することによって、磁界センサを用いて算出された速度の点検が可能となる。
【0005】
さらに、2つのセンサ信号の融合によって、ホイール1回転毎の平均速度をより適切に推定できるだけではなく、1回転内のホイールの相対的な位置も推定することができる。したがって、ホイールの速度は、ホイールの完全な1回転毎に1回よりも多い頻度で決定され得る。
【0006】
センサシステムは、磁界センサと、少なくとも1つの加速度センサを備えた加速度センサユニットとを有している。さらに、センサシステムは評価ユニットを有している。この評価ユニットは、磁界センサおよび加速度センサユニットからの信号を検出するように構成されている。
【0007】
磁界センサおよび加速度センサユニットは、自転車のホイールに取り付けるために構成されていることが企図されている。自転車が動くと、加速度センサユニットに遠心加速度も作用している間、磁界センサが地磁気内で回転する。さらに、加速度センサユニットは地球の重力に対して相対的に回転する。磁界センサおよび加速度センサユニットによって算出された信号は、ホイールの回転に依存しており、それによってこの回転の特徴的な値の算出が可能である。さらに、磁界センサおよび加速度センサユニットは互いに相対的に不動に、かつ回転軸に関連して予め規定された間隔を保って配置されているようになっている。この場合、評価ユニットは、回転軸に関連した磁界センサおよび/または加速度センサユニットの回転速度および/または配向を算出するために、磁界センサおよび加速度センサユニットの信号を評価するように構成されている。したがって、評価ユニットは異なるセンサ原理に基づいて、ホイールの速度もまたホイールの配向も算出することができる。異なる測定原理によって、一方では測定精度が高くなり、他方では測定の妨害がされにくくなる。
【0008】
従属請求項は本発明の好適な発展形態を示す。
【0009】
好適には、加速度センサユニットが、第1の加速度センサおよび第2の加速度センサを有しており、これらの第1の加速度センサおよび第2の加速度センサが、互いに相対的に不動に、かつ回転軸に関連して異なる角度位置で配置されていることが企図されている。これによって、回転軸まわりの回転速度を加速度センサの遠心加速度だけから算出することができるようにするために、測定された加速度の様々な成分が互いに補正されるかまたは算出され得る。これらの成分は、例えば重力加速度によって、または凸凹の地面による衝撃によって生ぜしめられる。これにより、評価ユニットによる速度算出は単純化されている。
【0010】
特に好適には、第1の加速度センサと第2の加速度センサとが、回転軸に関連して鏡像対称的に配置されている。これにより、遠心加速度を除く加速度のすべての成分が直接算出される。これにより、加速度センサの測定されたセンサ信号の組み合わせによって、回転軸まわりの加速度センサユニットの回転速度のためのまさに値である遠心加速度を直接算出することができる。
【0011】
好適な実施例では、センサシステムが補助加速度センサを有している。補助加速度センサは回転軸に関連して不動に配置されており、したがって加速度センサユニットに対しては不動ではない。評価ユニットは特に、補助加速度センサの信号を用いて加速度センサユニットの複数の信号から遠心加速度を算出するように構成されている。したがって、加速度センサユニットの信号に別の加速度成分が含まれており、これらの別の加速度成分は、センサシステム全体に作用し、回転軸まわりの回転によって誘発されない。これらの成分は、不動の補助加速度センサによって検出され、加速度センサユニットの複数の信号から算出することができる。それにより、得られた結果は、加速度センサユニットの回転に基づく遠心加速度だけを含んでいる。したがって、評価ユニットは、回転速度の算出を単純化することができる。
【0012】
評価ユニットは、好適には融合ユニットを有している。融合ユニットは、特にカルマンフィルタである。融合ユニットは好適な形式で、磁界センサおよび加速度センサユニットの信号を融合することにより、この融合された信号から、回転軸に関連した磁界センサおよび/または加速度センサユニットの回転速度および/または配向を算出するために用いられる。したがって、データ融合は、速度の正確かつ安定した算出を可能にする。何故ならば、特に独立した測定原理からのデータが融合されるからである。
【0013】
評価ユニットは好適には、磁界センサの信号を用いて第1の速度算出を行い、加速度センサユニットの信号を用いて第2の速度算出を行うように構成されている。さらに評価ユニットは、第1の速度算出の結果と第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように構成されているのが好ましい。したがって、一方では磁界センサの意図的な操作を突き止めることができる。これは特に、このセンサシステムが、予め規定された速度閾値までだけモータアシストを実行するE-バイクに使用されている場合に関連している。エラーメッセージがアウトプットされると、好適には、E-バイクのモータアシストが終了されるようになっている。さらに、磁界センサまたは加速度センサユニットの故障を検知することができる。一方故障が発生すると、残りのデータによってさらに速度算出を実行することができる。
【0014】
好適な形式でさらに、評価ユニットは、回転速度に依存して様々な速度算出を実行するように構成されていることが企図されている。したがって特に、回転速度の予め規定された速度閾値の下側で、磁界センサおよび加速度センサユニットの信号を融合するようになっている。これは、特に前述のように、つまり、融合ユニット、特にカルマンフィルタによって行われる。これにより、融合された信号から、回転軸に関連した磁界センサおよび/または加速度センサユニットの回転速度および/または配向を算出することができる。これにより、まさに低い速度において、速度算出の精度が高められる。これは、速度の算出が低い速度では困難である自転車において好適である。速度閾値の上側で、磁界センサの信号を用いて第1の速度算出を行い、また加速度センサユニットの信号を用いて第2の速度算出を行うようになっている。これは特に前述のように行われる。評価ユニットは好適には、第1の速度算出の結果と第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように構成されている。まさに電動式のモータアシストを有する自転車においては、比較的高い速度においても速度の精確な算出は、例えばモータアシストのための最大速度のような法的な規定を順守するために重要である。磁界測定の操作は、加速度測定を用いて確実に検知され得る。
【0015】
好適には、磁界センサは磁界を少なくとも2軸式に算出するために構成されていることが企図されている。特に、回転軸の方向の磁界を算出する必要はない。何故ならば、回転軸の方向の磁界は、磁界センサの回転に基づく変化にさらされないからである。選択的にまたは追加的に、加速度センサユニットは、好適には加速度を少なくとも2軸式に算出するために構成されている。ここでも、加速度センサユニットの回転パラメータの算出のために、回転軸に沿った成分の算出は必要ない。好適な選択的実施形態では、磁界センサおよび/または加速度センサユニットは、3軸式に算出するために構成されている。これにより、例えば測定結果を妥当化することができる。
【0016】
磁界センサは好適には、地磁気の少なくとも2つの成分mおよびmを、回転軸まわりを回転する座標系xyzで次のように検出するように構成されている。
【0017】
【数1】
【0018】
少なくとも検出された成分mおよびmは、好適には回転軸に対して垂直に配向されている。オプション的に、回転軸の方向の地磁気の第3の成分mも、次のように検出され得る。
【0019】
【数2】
【0020】
この式中、A(ψ)およびB(ψ)は、走行方向ψにおける磁界の絶対値であり、ψは、磁界センサの取り付け角度である。絶対値A(ψ)およびB(ψ)は、地磁気に依存しており、ひいては回転軸の配向に依存している。しかしながら、これらの値は、速度算出のためには重要ではない。むしろ、評価ユニットは、成分mおよびmから周波数fを算出し、それに基づいて次の関係に従って回転速度ωを算出するように構成されている。
【0021】
【数3】
【0022】
座標系xyzは、z軸が回転軸に相当するように設計されている。したがって、x軸およびy軸は、z軸もしくは回転軸まわりを回転する。座標系は、磁界センサおよび/または加速度センサユニットに関連して好適には不動である。
【0023】
これらの成分mおよびmは振動を表し、この場合、振動周波数fは、上記式から明らかなように、回転速度に依存している。したがって、評価ユニットは、速度を簡単かつ確実に算出できる。
【0024】
選択的にまたは追加的に、加速度センサユニットは、前記回転する座標系xyz内で加速度を次のように検出するように構成されていることが企図されている。
【0025】
【数4】
【0026】
上記式で使用された遠心加速度azentrは、azentr=ωrによって算出され得る。この式中、g′は、特に回転軸に対して平行なz軸に対して直交する平面内の重力加速度gの成分であって、rは、回転軸と加速度センサユニットとの間の間隔であり、この場合、評価ユニットは、回転速度ωを加速度aおよびaから算出するように構成されている。これはやはり、測定値は、回転速度ωに依存する振動である。追加的に、回転軸まわりの回転だけによって発生される遠心加速度azentrが存在する。この場合、加速度センサユニットは、加速度のその他の成分を算出することができ、これらのその他の成分は、好適には無視されてよい。特に好適には、これらの測定は低い回転速度で行われる。何故ならば、低い回転速度では、遠心加速度azentrは好適には同様に無視されてよいか若しくは概ねゼロにされるからである。
【0027】
本発明はさらに自転車に関する。自転車は、回転軸まわりを回転可能な少なくとも1つのホイールを有している。さらに、自転車は前記センサシステムを有している。センサシステムの加速度センサユニットおよび磁界センサは、それぞれ1つのホイールに取り付けられており、この場合、これらの加速度センサユニットおよび磁界センサは、自転車の特に同じホイールに取り付けられている。各ホイールの回転軸は、センサシステムの回転軸に相当する。したがって、このセンサシステムによって、ホイールの回転速度およびひいては自転車の速度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】センサシステムを備えた、本発明の一実施例による自転車を示す図である。
図2】本発明の第1実施例によるセンサシステムの概略図である。
図3】本発明の第1実施例によるセンサシステムの概略的な概観図である。
図4】本発明の第2実施例によるセンサシステムの概略図である。
図5】本発明の第2実施例によるセンサシステムの概略的な概観図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に本発明の実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0030】
図1は本発明の実施例による自転車10を示す。自転車10は、第1のホイール11aおよび第2のホイール11bを有しており、この場合、好適にはホイール11a,11bのうちの一方は、使用者の筋力によってもまた電気駆動装置9によっても駆動可能である。したがって、自転車10は好適にはE-バイクである。自転車10はさらに、自転車10の速度を算出するために用いられるセンサシステム1を有している。
【0031】
第1のホイール11aは、第1の回転軸100aまわりを回転可能であり、第2のホイール11bは第2の回転軸100bまわりを回転可能である。センサシステム1は、磁界センサ2(図2乃至図5参照)と、少なくとも1つの加速度センサ3a,3bを備えた加速度センサユニット3(図2乃至図5参照)とを有している。磁界センサ2と加速度センサユニット3とは、互いに相対的に不動にかつ回転軸100に関連して予め規定された間隔r,r,r図2および図5参照)を保って配置されている。したがって、磁界センサ2および加速度センサユニット3は、回転軸100まわりを回転可能である。好適には、磁界センサ2および加速度センサユニット3は、第1のホイール11aおよび/または第2のホイール11bのハブに配置されているので、回転軸100は、ホイール11a,11bのそれぞれの回転軸100a,100bに相当することが企図されている。
【0032】
このような配置によって、一方では地磁気mに対して相対的に回転する磁界センサ2が設けられていて、他方では地球の重力gに対して相対的に回転し、遠心加速度に作用する少なくとも1つの加速度センサ3a,3bが設けられている。このようなセンサを用いて自転車10の速度が最適に決定され得る。
【0033】
すべての実施例において、磁界センサ2および加速度センサユニット3は第1のホイール11aに配置されていることが示されている。代替的に、磁界センサ2および加速度センサユニット3を、第2のホイール11bまたはそれぞれ異なるホイール11a,11bに配置してもよい。全ての図面は同じ座標系を使用している。この場合、z軸は、回転軸100である。x軸はz軸に対して直交し、y軸はz軸およびx軸に対して直交して配向されており、この場合、この座標系はホイール11a,11bと共に運動し、かつ共に回転する。
【0034】
図2は、本発明の第1実施例によるセンサシステム1を概略的に示し、この場合、図2は追加的に、自転車10のホイール11a,11bにおける配置を示す。この本発明の実施例によるセンサシステム1は、図1に示されたセンサシステム1として使用されてよい。
【0035】
既に記載したように、センサシステム1は、磁界センサ2並びに加速度センサユニット3を有しており、この加速度センサユニット3は、この第1実施例では唯一の加速度センサ3aを有している。磁界センサ2および加速度センサ3は、回転軸100まわりを回転可能であるか若しくはホイール11a,11bの回転軸100a,100bまわりを回転可能である。回転軸100に対する加速度センサ3aの第1の間隔rおよび回転軸100に対する磁界センサ2の第3の間隔rは、好適には同じであるが、異なっていてもよい。
【0036】
さらに、センサシステム1は評価ユニット4を有しており、この評価ユニット4は、磁界センサ2および加速度センサユニット3、つまり加速度センサ3aの信号を検出するように構成されている。これは好適な形式で、評価ユニット4が、第1実施例で示されているように、ホイール11a,11bと共に回転するのではなく、自転車10に不動に配置されている場合は、無線接続を介して行われる。選択的に、評価ユニット4はホイール11a,11bに共に回転するように固定されていてもよい。その場合、好適には磁界センサ2および加速度センサユニット3と評価ユニットとの固定配線が設けられている。
【0037】
したがって、評価ユニット4は、磁界センサ2によって、回転軸100に対して垂直に向けられた、地磁気mの少なくとも個別の成分m,m、特に回転軸100に対して平行な成分mも、一緒に回転する座標系xyz内で次のように算出するように設計されている。
【0038】
【数5】
【0039】
この式中、A(ψ)およびB(ψ)は、走行方向ψにおける磁界の絶対値を表す。さらに、成分mおよびmは、磁界センサ2の第1の取り付け角度ψに依存している。
【0040】
したがって、信号mおよびmは振動を表し、これらの振動の周波数fは、ホイール11a,11bの回転速度ω=2×π×fに依存している。この振動は測定される。何故ならばホイール11a,11bと不動に結合された磁界センサは、地磁気m内で回転するからである。これらの振動はさらに振幅A(ψ)を有しており、この振幅A(ψ)は、ホイール11a,11bの走行方向ψに依存している。z軸は回転軸100を表しているので、mは概ね一定B(ψ)であるが、同様に走行方向ψに依存している。振幅A(ψ)およびB(ψ)は、走行方向の他にさらに地面上のホイール11a,11bの位置に依存している。何故ならば、振幅もまた地磁気mの鉛直成分も位置に依存しているからである。振幅A(ψ)およびB(ψ)の絶対値はその先の過程にとって重要ではない。
【0041】
評価ユニット4は、磁界センサ2を用いてホイール11a,11bの回転速度ωの算出を可能とし、この場合、ホイール11a,11bの既知のホイールサイズにおいて自転車10の速度も算出可能である。
【0042】
回転速度ωを算出するための別の可能性として、加速度センサ3aが設けられている。ホイール11a,11b例えばホイールハブに取り付けることによって、加速度センサ3aに、回転時に、ホイール11a,11bの回転速度ωに依存する遠心加速度azentrが作用する。第1実施例では、加速度センサ3aが座標(r,0,0)を有する箇所に位置している。この場合、rは、前述のように、回転軸100に対する加速度センサ3aの間隔を表す。
【0043】
遠心加速度azentrは、次の式によって記述される。
【0044】
【数6】
【0045】
遠心加速度azentrはもっぱら、一緒に回転するx軸の方向にのみ作用する。
【0046】
さらに、加速度センサ3aに追加的に、重力加速度gの成分g′が回転軸に対して直交する平面で作用する。一緒に回転する座標系xyzで、重力加速度gの成分g′は2つの成分に分かれる。
【0047】
【数7】
【0048】
この式中、φは加速度センサ3aの取り付けに基づく角度オフセットであり、tは連続的な時間である。重力加速度gの成分g′は、自転車の傾斜角度に依存している。
【0049】
さらに、加速度センサ3aの測定された値に別の成分が含まれている。これらの別の成分は、例えば制動または加速による走行方向での自転車10の前後方向加速度a、並びに例えば凸凹の地面に基づく衝撃による上下方向の上下方向加速度aである。これらの追加的な加速度も、2つの成分に分かれる。
【0050】
【数8】
【0051】
回転速度ωにおいて、加速度センサ3aの信号ax1およびay1のために次の式が得られる。
【0052】
【数9】
【0053】
成分ax,fおよびay,fは、有効信号azentr±ax,g若しくはay,gと比較して小さい。有効信号はやはり、ホイール11a,11bの回転速度ωに依存する振動を表す。既知のrにおいて、2つの信号ax1およびay1から回転速度ωが推定され得る。
【0054】
したがって、回転速度ωは、互いに依存しない2つの測定原理によって算出され得る。これは、以下に記載される複数の利点を可能にする。
【0055】
低い速度において、自転車10の走行方向ψは迅速に変化し得る。したがって、走行方向ψへの磁界センサ2の信号の依存性は、瞬間的な位置若しくは速度の決定を困難にする。適切な融合アルゴリズムを用いて、例えば磁界センサ2の信号を加速度センサ3aの信号と好適に組み合わせるカルマンフィルタを用いて、ホイール11a,11bのホイール1回転毎の自転車10の速度だけがより良好に推定されるだけではなく、ホイール11a,11bの角度位置もホイール1回転内のどの時点でも推定され得る。したがって、平均的な速度以外に瞬間的な速度がより良好に決定され得る。低い速度において、加速度a,aおよび遠心加速度azentrも、回転軸に対して直交する平面における重力加速度gの成分g’に対して小さいので、概ね次の式が当てはまる。
【0056】
【数10】
【0057】
この近似から、ホイール11a,11bの回転速度ω、およびひいては自転車10の速度が容易に決定され得る。
【0058】
より高い速度においては、好適な形式で、加速度成分aおよびaを、補助的な回転しない補助加速度センサ5(図1参照)を用いて検出するようになっている。補助加速度センサ5は、様々なアシスト機能を実現するためにE-バイクの駆動ユニット内に既にしばしば含まれている。aおよびaが既知であることによって、ax1およびay1から回転速度wを決定することができ、この場合、センサシステム1自体はその他の加速度センサを必要としない。
【0059】
図4および図5は、本発明の第2実施例によるセンサシステム1を示す。本発明の第1実施例とは異なり、2つの加速度センサ3a,3bが設けられている。第1の加速度センサ3aも、また第2の加速度センサ3bも、ホイール11a,11bに一緒に回転するように設けられている。磁界センサ2と第1の加速度センサ3aと第2の加速度センサ3bとは、互いに相対的に不動である。第1の加速度センサ3aと第2の加速度センサ3bとは、互いに角度をずらしている。
【0060】
より高い速度において、上記近似はもはや当てはまらない、つまり成分aおよびaはもはや無視できない。第2の加速度センサ3bを使用することによって、これらの成分も算出され得るか若しくはホイール11a,11bの回転速度ωを算出する際に考慮され得る。
【0061】
特に好適には、第1の加速度センサ3aおよび第2の加速度センサ3bは、図5に示されているように、回転軸100に関連して鏡像対称的に配置されていることが企図されている。この場合、回転軸100に対する第1の加速度センサ3aの第1の間隔rは、回転軸100に対する第2の加速度センサ3bの第2の間隔rと同じである。回転軸100に対する磁界センサ2の第3の間隔rも同様に同じであってよいが、異なっていてもよい。したがって、第2の加速度センサ3bによって測定された加速度のために次の式が得られる。
【0062】
【数11】
【0063】
次いで、ホイール11a,11bの回転速度ωは、外からの加速の影響を受けることなしに、ax1およびax2を用いて推定され得る。何故ならば、以下の式だからである。
【0064】
【数12】
【0065】
言い換えれば、加速度センサユニット3が第2実施例のものと同様に構成されていれば、遠心加速度azentrを含む加速度の測定されたすべての成分が算出される。したがって、速度算出は、加速度センサユニット3を用いて単純化されている。
【0066】
これは、第1実施例にも、また第2実施例にも当てはまる。
【0067】
より高い速度において、加速度センサユニット3を用いて自転車10の速度が算出されると(補助的な定置のまたは共に回転する加速度センサによって)、磁界センサ2に基づいて算出された速度が妥当化され得る。例えば速度測定に影響を及ぼすことを目的として、磁界に意図的な妨害が加えられると、算出された2つの速度間の不一致が生じる。何故ならば、加速度センサユニット3に基づいて算出された速度は、磁界の妨害によって影響を受けないからである。このような不一致は、評価ユニット4によって検知され、適切な手段、例えばE-バイクのモータアシストの中断を開始させるために使用され得る。
【0068】
地磁気mの予期せぬ妨害が発生した場合、速度のフェールセーフな算出を得るために、評価ユニット4は、加速度センサユニット3によって算出された速度を一時的なフォールバック解決策として使用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 センサシステム
2 磁界センサ
3 加速度センサユニット
3a 第1の加速度センサ
3b 第2の加速度センサ
4 評価ユニット
5 補助加速度センサ
9 電気駆動装置
10 自転車
11a 第1のホイール
11b 第2のホイール
100 回転軸
100a 第1の回転軸
100b 第2の回転軸
第1の間隔
第2の間隔
第3の間隔
xyz 座標系
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-05-17
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
既に記載したように、センサシステム1は、磁界センサ2並びに加速度センサユニット3を有しており、この加速度センサユニット3は、この第1実施例では唯一の加速度センサ3aを有している。磁界センサ2および加速度センサ3は、回転軸100まわりを回転可能であるか若しくはホイール11a,11bの回転軸100a,100bまわりを回転可能である。回転軸100に対する加速度センサ3aの第1の間隔rおよび回転軸100に対する磁界センサ2の第3の間隔rは、好適には同じであるが、異なっていてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車(10)のためのセンサシステム(1)であって、
・磁界センサ(2)と、少なくとも1つの加速度センサ(3a,3b)を備えた加速度センサユニット(3)と、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)からの信号を検出するように構成された評価ユニット(4)と、を有しており、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)は、前記自転車(10)のホイール(11a,11b)に取り付けるために構成されており、
・前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)は、互いに相対的に不動に、かつ回転軸(100)に関連して予め規定された間隔(r1,r2,r3)を保って配置されており、
・前記評価ユニット(4)は、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度(ω)および/または配向を算出するために、前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を評価するように構成されている、
自転車のためのセンサシステム。
【請求項2】
前記加速度センサユニット(3)が、第1の加速度センサ(3a)および第2の加速度センサ(3b)を有しており、これら第1の加速度センサ(3a)および第2の加速度センサ(3b)が、互いに相対的に不動に、かつ前記回転軸(100)に関連して異なる角度位置で配置されていることを特徴とする、請求項1記載のセンサシステム(1)。
【請求項3】
前記第1の加速度センサ(3a)と前記第2の加速度センサ(3b)とが、前記回転軸(100)に関連して鏡像対称的に配置されていることを特徴とする、請求項2記載のセンサシステム(1)。
【請求項4】
前記回転軸(100)に関連して不動に配置された補助加速度センサ(5)が設けられており、前記評価ユニットが、前記補助加速度センサ(5)の信号を用いて、前記加速度センサユニット(3)の信号から遠心加速度を算出するように構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサシステム(1)。
【請求項5】
前記評価ユニット(4)は、前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を融合し、この融合された信号から、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度および/または配向を算出するために、融合ユニット、特にカルマンフィルタを有していることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサシステム(1)。
【請求項6】
前記評価ユニット(4)が、前記磁界センサ(2)の信号を用いて第1の速度算出を行い、前記加速度センサユニット(3)の信号を用いて第2の速度算出を行い、前記第1の速度算出の結果と前記第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサシステム(1)。
【請求項7】
前記評価ユニット(4)は、
・融合された信号から、前記回転軸(100)に関連した前記磁界センサ(2)および/または前記加速度センサユニット(3)の回転速度および/または配向を算出するために、前記回転速度の予め規定された速度閾値の下側で、融合ユニット、特にカルマンフィルタを用いて前記磁界センサ(2)および前記加速度センサユニット(3)の信号を融合するように、構成されており、
・前記速度閾値の上側で、前記磁界センサ(2)の信号を用いて第1の速度算出を行い、また前記加速度センサユニット(3)の信号を用いて第2の速度算出を行い、前記第1の速度算出の結果と前記第2の速度算出の結果とが予め規定された公差よりも大きく異なっているときに、エラーメッセージをアウトプットするように、
構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサシステム(1)。
【請求項8】
前記磁界センサ(2)が前記磁界を少なくとも2軸式に算出するために構成されており、および/または前記加速度センサユニット(3)が加速度を少なくとも2軸式に算出するために構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載のセンサシステム(1)。
【請求項9】
前記磁界センサ(2)が、地磁気の少なくとも2つの成分を、前記回転軸(100)まわりを回転する座標系で次のように検出するように構成されており、この場合、前記成分が前記回転軸(100)に対して垂直に配向されており、
【数1】
A(ψ)は、前記磁界センサ(2)の走行方向ψおよび取り付け角度ψにおける磁界の絶対値を表し、この場合、前記評価ユニット(4)が、前記成分mおよびmから周波数fを算出し、それに基づいて次の関係に従って回転速度ωを算出するように構成されていて、
【数2】
および/または
前記加速度センサユニット(3)が、前記回転軸(100)まわりを回転する座標系(xyz)内で前記加速度を次のように検出するように構成されており、
【数3】
遠心加速度azentr=ωrであって、rを前記回転軸(100)と前記加速度センサユニット(3)との間の間隔とし、前記回転軸(100)に対して直交する平面における重力加速度gの成分g′であって、
前記評価ユニット(4)が、前記回転速度ωを前記加速度aおよびaから算出するように構成されている、
ことを特徴とする、請求項8記載のセンサシステム(1)。
【請求項10】
自転車(10)であって、回転軸(100a,100b)を中心にして回転可能な少なくとも1つのホイール(11a,11b)並びに請求項1または2記載のセンサシステム(1)を有しており、前記磁界センサ(2)と前記加速度センサユニット(3)とがそれぞれ1つの前記ホイール(11a,11b)、特に同じホイール(11a,11b)に取り付けられていて、前記回転軸(100)が前記各ホイール(11a,11b)の前記回転軸(100a,100b)に相当する、自転車(10)。
【外国語明細書】