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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023106507
(43)【公開日】2023-08-01
(54)【発明の名称】電力線通信装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/01 20060101AFI20230725BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20230725BHJP
   G08B 25/06 20060101ALI20230725BHJP
   H04M 11/04 20060101ALI20230725BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20230725BHJP
   H04B 3/54 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
G08B25/01 D
G08B25/04 H
G08B25/06
H04M11/04
H04M11/00 301
H04B3/54
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082787
(22)【出願日】2023-05-19
(62)【分割の表示】P 2019229106の分割
【原出願日】2019-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】519097353
【氏名又は名称】パワーラインコミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】719003569
【氏名又は名称】荒川 信也
(72)【発明者】
【氏名】荒川 信也
(57)【要約】
【課題】家屋やビルディング内に設置された報知装置において、異常な状況についての詳細な報知を確実に行う。
【解決手段】 各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムを有し、上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、上記所定のモデムの地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、上記所定のモデムの制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを上記所定のモデムの非常電源検知部が検知した場合、上記所定のモデムの制御信号送信部は、上記所定の複数の電気器具のうち選択された電気器具にオフ信号を送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された電気器具のオフを制御する制御信号送信部を有し、
前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、
上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、
前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記所定の複数の電気器具のうち選択された電気器具にオフ信号を送信することを特徴とする電力線通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の電力線通信装置において、前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記スピーカ部は、上記電気器具のうち最小限の電気器具を使用すべき旨の音声を出力することを特徴とする電力線通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居家屋、ビルディング、各種施設等に設置され、不審者の侵入や災害等の発生時に電力線通信を利用してその発生を報知する電力線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の住宅用防犯システムは、不審者が侵入した場合、電池式センサーが異常を感知して、そのセンサーに内蔵されたアラーム用のスピーカが鳴動するもの、また、そのセンサーから無線で離れた位置にある他の機器、例えば、スピーカを備える鳴動装置に通知して当該鳴動装置が鳴動するものがあった。よって、従来の防犯用センサーは、例えば、不審者の侵入があった場合、鳴動装置のある場所のみにて、警報音、音声又はその両方を交互に鳴動させるが、その音を聞くには、その鳴動装置のある場所に居るか又はその鳴動装置を大音量で発報させるしかなかった。また、不審者の侵入は、殆ど留守中に発生する。防犯センサーには、窓、扉、天井、壁、その他色々な設置場所があるが、従来のセンサーや鳴動装置は、侵入した不審者によって瞬時に破壊されて発報鳴動を即座に止められてしまう。
【0003】
また、屋内の扉に対して侵入者の目につき難い扉開閉センサーを有するホームセキュリティシステムにおいて、屋内の扉の本扉と扉枠に跨って設けられ、本扉側部材と扉枠側部材とからなり、扉の開閉状況を感知して出力する扉開閉センサーと、その扉開閉センサーの出力信号の伝達装置と、その扉開閉センサーの出力信号を受けて警報信号を予め指定された電話回線に発信する処理を含む情報処理を行う制御部と、を有し、その扉開閉センサーが少なくとも閉扉状態において、上記扉に面して立った侵入者から実質的に見えないように、その扉開閉センサーの本扉側部材が本扉の小口側に埋設されているシステムが提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
更に、侵入者は防犯センサーの有無により侵入をためらうが、一般的な防犯センサー(窓、扉、天井、壁、その他)での感知鳴動では、留守中の場合、短時間で装置を破壊すれば鳴動時間も短く気付かれない。それを防止するには、全館で長時間の鳴動が必要となる。安全PLCと安全スレーブとが安全ネットワークを介して接続されて安全ネットワークシステムが構築され、安全スレーブは、接続される複数の安全機器から安全入力情報を取得し、安全PLCからの要求に応じて係る複数の安全入力情報に基づく情報を送信する。このとき、複数の安全入力情報に基づき安全条件を満足するかの判断を行い求めた安全判断結果を送る結果通知モードと、複数の安全入力情報をデータの集合としてそのまま通知する詳細情報モードの2つの通知モードとを備え、安全PLCからのコマンドに従い、いずれかのモードで安全応答を返す方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
そこで、本発明者は、新たな技術開発を行い、PLC通信を活用して設置された全通信モデムのスピーカが異常時にほぼ同時に鳴動するシステムを提案した(特許文献3、4及び5参照)。ここで、 PLCとは、Power Line Communication(電力線通信)と呼ばれ、既存の住宅内にある電力線にデータ信号を乗せて通信する方法である。この通信方式は、2006年に総務省の規制緩和で製品化が行なわれ始めたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2003/001306号公報
【特許文献2】特開2007-233654号公報
【特許文献3】特開2011-40047号公報
【特許文献4】特開2011-60280号公報
【特許文献5】特開2012-27881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上、述べたように、従来の住宅防犯用センサー等では、異常発生時に救援、救助を求める人が救助者又は救援者にその異常を的確に伝達し、また、その救助者又は救援者がその異常に十分に対応できるように報知することが十分ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような発明又は製品技術における課題を解決するために、以下の新たな手段を創作した。
【0009】
本発明の請求項1においては、各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された電気器具のオフを制御する制御信号送信部を有し、前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記所定の複数の電気器具のうち選択された電気器具にオフ信号を送信する。
【0010】
本発明の請求項2においては、請求項1記載の電力線通信装置において、前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記スピーカ部は、上記電気器具のうち最小限の電気器具を使用すべき旨の音声を出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1においては、例えば、先ず、地震速報の受信により、オン状態となっていると火災を起こす可能性のある電気器具は、オフさせる。同時に、その旨をアナウンスして、再度、オン状態に戻さないように指示する。次に、オフ状態のその複数の電気器具のうち、停電後に復旧した場合にオン状態となっていると火災を起こす可能性のある電気器具をオフ状態にする。また、これは、同時に、非常電源装置の電力消費を抑えることにもなる。
【0012】
また、本発明の請求項2においては、非常電源装置を作動させた後に、更に、選択された電気器具をオフ状態とすることによって、上記最小限の必要な電気器具にのみ電力を供給し、非常用電源装置がこの状況にて必要な電気器具を出来るだけ長い時間使用するために、使用者に現在他に必要のない電気器具をオフ状態にするように指示を行うことで、更に、非常電源装置の作動時間を延長させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態1における電力線通信装置の設置図
図2】本発明の実施の形態1における電力線通信装置のブロック構成図
図3】本発明の実施の形態1における電力線通信装置の無線発信機のブロック構成図
図4】本発明の実施の形態1の電力線通信装置の動作フローチャート
図5】本発明の実施の形態2の電力線通信装置の動作フローチャート
図6】本発明の実施の形態3の電力線通信装置の動作フローチャート
図7】本発明の実施の形態1の電力線通信装置に係る記憶部内の出力情報を説明する図
図8】本発明の実施の形態1の電力線通信装置に係る記憶部内の出力情報を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の電力線通信装置の実施の形態1に関して詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)図1は、本実施の形態の電力線通信装置が一般家庭の家屋Hに設置された状況を示す図である。居間には窓Wが設けられ、隠居部屋にはドアDが設けられ、屋内の各部屋の天井には照明L、台所には火災報知器(火災センサー)F、夫婦部屋にはテレビT、子供部屋にはラジオR、更に、隠居部屋にはガス報知機(ガス漏れセンサー)Gが設置されている。また、台所、居間、夫婦部屋及び隠居部屋の電力線のコンセント(プラグ)には、本電力線通信装置のモデムMが接続されている。また、居間の窓W及び隠居部屋のドアDには、鍵が掛けられるようになっており、開錠又は開放された場合には、開錠(開放)状態を検知する開錠(開放)センサーEが取り付けられている。更に、モデムMが配置された各屋には、無線発信機K(30)が配置されている。ここで、電力線通信とは、所謂、電力を送る電線内に高周波の通信波を通過させて情報を伝達する方式である。また、上記照明L、ガス遮断機G、テレビT及びラジオRは、電力線通信装置により制御されるが、詳細は後述する。
【0016】
図2を参照しながら、本実施の形態の電力線通信装置10の構成について説明する。本実施の形態の電力線通信装置10は、複数のモデムMを有し、上述のように、台所、居間、夫婦部屋及び隠居部屋に設置されており、それぞれ電力線Aを介して連結している。後述する各検知対象の異常が検知されると、その情報が無線発信機30に送信され、無線発信機30は、その情報を無線信号受信部11に送信する。また、無線発信機30からは、呼出しを受けることができ、無線発信機30の操作部39(図3参照)の操作、例えば、ボタンの押下によって、無線発信機30からの信号が呼出し信号受信部12に無線送信される。地震速報受信部13は、外部から電力線A及び電力線受信部15を介して到達した特定の地震速報を受信する。
【0017】
制御信号受信部14は、他のモデムからの制御信号を受信する。尚、上記電力線受信部15は、外部からの電力線通信の高周波を本装置内の制御等のための電気信号に変換する。また、制御信号送信部22は、本モデムから他のモデムへの制御信号を送信する。メール送信部23は、本モデムから電力線送信部24を介して他のモデムに所定のメールを送信する。尚、電力線送信部24は、各信号を高周波に変換し、電力線に重畳して外部に送信する。
【0018】
人感センサー部16は、赤外線を利用した人感知機能を有するセンサーである。人感センサー部16からの異常を示す信号は、人検知信号受信部17に送信される。スピーカ部18は、音声を出力する出力機能を有している。表示部19は、各種情報を表示する。発光部(ライト)26は、点灯又は点滅する光の出力を行う。操作部20は、スピーカ部18、表示部19及び発光部26の出力等を操作する。非常電源作動検出部は、後述する非常電源装置が停電等により作動したことを検知する。電源復旧検出部25は、一旦遮断された電力の供給が元に戻り、電力供給が再開されたことを検知する。また、図7を参照して、記憶部21には、出力情報等が格納されており、特に、各部屋に付与されたアドレスと各種センサーとが対応するテーブル(表)等が記憶され、上記テーブル内の番号は、図8に示す音声出力内容、表示内容及び送信するメール内容に対応している。
【0019】
図3を参照しながら、無線発信機30について詳細に説明する。火災検知信号受信部31は、火災センサー36からの火災発生を知らせる信号を受信する。解錠(開放)検知信号受信部32は、解錠(開放)センサー37からの解錠又は開放を知らせる信号を受信する。ガス漏れ検知信号受信部33は、ガス漏れセンサー38からのガス漏れがあったことを示す信号を受信する。尚、これら火災検知信号受信部31、解錠(開放)検知信号受信部32及びガス漏れ検知信号受信部33をまとめて「検知信号受信部」とする。この検知信号受信部により受けた信号は、制御部40を介して無線信号送信部34から本モデム10の無線信号受信部11に送信される。また、呼出し信号送信部35は、操作部39の操作によって呼出し信号を本モデム10の呼出し信号受信部12に送信する。
【0020】
次に、図4を参照して、モデム10の動作について詳細に説明する。ステップ1にて、制御部28は、地震速報を地震速報受信部13が受信したか又は検知信号を無線信号受信部11が受信したかを判断する。例えば、居間の窓Wが不審者によって解錠されると、解錠センサー37がそれを検知して異常を検知した旨の信号(検知信号)を無線発信機30の解錠センサー37に送信し、更に、無線発信機30は、居間の窓Wの施錠に異常が発生したことを居間に設置された本モデム10の無線信号受信部11に通知する。その居間に設置された本モデム10の制御部28は、記憶部21において、「解錠センサー」からの検知信号であり、かつ、居間であるために「アドレスB」に対応する(2)の情報が選択され、スピーカ部18からその情報が「居間の窓が開けられました。」という音声として出力され、表示部19にも同じ文言の表示がなされる(ステップ2)。同時に、制御部28は、発光部26の出力を指示する。その指示信号を受けた発光部26は、警告に相当する強い光を点滅させる。尚、この解錠センサーの検知によるモデム10のスピーカ部からの出力は、他のどこのモデム10の操作部におけるリセット又は解除操作によっても停止できる。また、火災センサーの検知によるモデム10のスピーカ部からの出力は、その火災を検出した火災センサーからの検知信号を受信したモデム10の操作部におけるリセット又は解除操作でないと停止できない。この機能は、他の実施の形態でも同様である。
【0021】
更に、同時に、上記居間に設置された本モデム10は、上述の解錠センサーであること、かつ、アドレスBに対応することを示す信号を他の全てのモデムの制御信号受信部14に電力線送信部24を介して送信する。この制御信号を受信した全モデムは、そのスピーカ部から上記信号に対応する音声を出力する。尚、どのモデムのスピーカ部から出力させるかは、操作部20によって設定が可能である。例えば、火災の際には、夫婦部屋に設置されたモデム10にのみ上記信号を送信する。これにより、夫婦部屋のモデムのみが上記各出力を行うことになる(ステップ2)。よって、解錠(開放)センサーによる検知であれば、全部のモデムのスピーカ部から出力し、不審者の犯罪意欲を無くして屋外に退去させ、また、火災センサーやガス漏れセンサーが検知した場合、対処が不可能な老人や障害者の部屋のモデムのスピーカ部からの出力はしないようにと、全部のモデムではなく、所定のモデムのスピーカ部からの出力のみに設定することができる。この機能は、他の実施の形態でも同様である。また、スピーカ部からの出力音声は、各センサーの種類によって鳴り分けが可能である。例えば、火災センサーの検知の場合には、「ウー、ウー、ウー、子供部屋で火災発生」、また、解錠センサーの検知の場合には、「ピーポー、ピーポー、2階の窓が開かれました。」、更に、上記呼び出しの場合には、「ピンポン、ピンポン、隠居部屋に来て。」と出力する。尚、この鳴り分け機能は、他の実施の形態においても同様に機能するものであり、その説明は省略する。
【0022】
ここで、無線発信機30は、通常、各部屋のモデム1台に対応して1台がそのモデムの部屋に設置されている。しかし、更に、ユーザーがその同型の無線発信機30を首から下げた状態にて携帯して移動する場合、その無線発信機の無線信号は、少なくとも最も近いモデム10に到達するように設定されている。よって、上記家屋内においては、いずれかのモデムが移動するユーザーからの呼出し信号を受信することができる。
【0023】
上述のように、解錠センサー37が解錠を検知したことを無線発信機30に送信し、ステップ3にて、モデム10がその信号を受信してから所定の時間内に、何れかのモデム10の無線信号受信部11が無線発信機30からの呼出し信号を受信すると、設定された所定のモデムのスピーカ部及び表示部から所定の出力がなされる。例えば、不審者の侵入に対して避難したユーザーが隠居部屋に移動して、そのユーザーが無線発信機30の呼出し操作を行うと、無線発信機30は、呼出し信号送信部35から呼出し信号を発信する。そして、隠居部屋に設置されたモデム10の呼出し信号受信部12がその呼出し信号を受信する(ステップ3)。
【0024】
この呼出し信号の受信によって、この隠居部屋に設置されたモデム10の制御部28は、記憶部21の表において、「呼出し信号」であって、かつ、隠居部屋の「アドレスC」である旨の信号を上記スピーカ部より出力したモデムを除く他の所定のモデム10に制御信号送信部22から電力線送信部24を介して送信させる。この信号を電力線受信部15を介して受信した上記他のモデムの制御信号受信部14は、記憶部21において、「呼出し信号」であって、かつ、「アドレスC」に対応する情報(6)を音声としてスピーカ部18及び表示として表示部19から出力する(ステップ4)。尚、当該出力後の所定の時間内に、複数の無線発信機30から呼出し信号が送信された場合、所定のモデムのスピーカ部及び表示部からの各出力は、上記複数の呼出しに対応した内容がそれぞれ順に繰り返して行われる。
【0025】
ステップ3にて、上記所定時間内に、無線発信機30からの呼出し信号を何れのモデム10も受信せず(ステップ5)、かつ、隠居部屋のドアDの開放(解錠)検知信号を解錠センサー37が検出しなかった場合(ステップ6)、モデム10は待機状態に移行する。また、一方、ステップ3にて、上記所定の時間内に、無線発信機30からの呼出し信号を何れのモデム10も受信せず、かつ、ステップ5にて、隠居部屋のドアDの開放(解錠)検知信号を無線発信機30が受信し、無線発信機30からの検知信号をモデム10の無線信号受信部11が受信した場合、制御部28は、隠居部屋のモデム10のスピーカ部18及び表示部19から、上述のように、「隠居部屋に来て!」と音声及び表示によって出力する(ステップ7)。同時に、制御部28は、メール送信部23から所定のメールを所定のアドレスに送信する(ステップ8)。このメールの文面は、上記「隠居部屋に来て!」又は記憶部21に記憶された別の文言でもよい。例えば、隠居部屋にあるドアをビルディングの非常出口ドアと仮定すると、記憶部21に記憶された音声及び表示の出力情報並びにメール内容は、単に、「ドアが開きました」とすることもできる。これによって、ビル内部に居た人が避難したと判断できる。
【0026】
また、一方、ステップ1にて、モデム10の地震速報検知部13が地震速報を検知した場合、制御部28は、ステップ9に移行して、スピーカ部18からは、記憶部21に格納されていた情報である「地震です。家具や落下物に注意して下さい。」を音声出力させ、同時に、表示部19も同じ文言を表示する。更に、発光部26も警告に相当する光を出力させる。
【0027】
次のステップ10では、制御部28は、所定の電気製品、例えば、電気ヒーター、電気ストーブ、アイロン等の電源を切るように、制御信号送信部22から電力線送信部24を介して電源オフの制御信号を送信する。尚、上記電気製品には、上記制御信号を受信すると電源オフとなる電源アダプター(図示せず)がコンセントとの間に取り付けてある。この電源オフの制御信号を受けて、上記電気製品は電源オフとなる。これによって、停電後に復旧した際の電気製品による火災を防止することができる。
【0028】
次に、ステップ11に移行して、上記地震速報を受信して所定の時間内に、台所に居た無線発信機を携帯しているユーザーからの無線発信機30のスイッチ(図示せず)の押下によって呼出し信号が発信された場合、ステップ16にて、その呼出し信号を台所に設定してあるモデム10の呼出し信号受信部12が受信すると、そのモデムMの制御信号送信部22は、「無線発信機」からの信号であり、かつ、「台所」にて受信した旨の信号を電力線送信部を介して他の所定のモデム10に送信する。この場合、他の所定のモデムには、居間と夫婦部屋とのモデム10が設定されており、それらのモデムの呼出し信号受信部12が電力線受信部15を介してその信号を受信し、記憶部21のテーブルから対応する情報「台所に来て!」を選択し、音声としてスピーカ部18から、また、表示として表示部19から出力する。尚、上述の出力させるモデム10の選択(設定)は、操作部20によって行う。これにより、ユーザーが支援や救援を求めている場合に、屋内に居る人が早急に対処することができる。
【0029】
また、無線発信機を携帯しており、呼出し操作を行ったユーザーが、その後に他の部屋に移動した際には、その無線発信機からの呼出し信号は、操作部20によってリセットされない場合、その呼出し信号は発信され続けるために、例えば、台所から居間に移動した場合、同様に、「居間に来て!」と、居間に設置されたモデム10の音声及び表示として、スピーカ部18及び表示部20からそれぞれ出力される。これにより、一旦、支援又は救援を求めた人が移動しても、音声及び表示出力が追従することにより、救援者は、その移動先を即座に知ることができる。
【0030】
また、ステップ11にて、いずれのモデム10も呼出し信号を上記所定の時間内に受信しない場合であって、かつ、ステップ12にて、上記所定時間の経過後に、いずれのモデム10の人感センサー部16も人を検知しない場合、制御部28は、スピーカ部及び表示部によって、無線発信機30の呼出し操作を求める旨の出力、例えば、記憶部21に格納されている情報である「呼出しボタンを押して下さい!」という出力を行わせる(ステップ13)。更に、ステップ14にて、その出力後の所定時間内に、いずれのモデム10の呼出し信号受信部12が呼出し信号を受信しなければ、メール送信部23は、所定のアドレスにメールを送信する(ステップ15)。このような場合、地震によって屋内に居た人は倒れており、無線発信機による呼出しができない可能性が高い。よって、屋内の他の人により救援が出来ていないと判断され、メールによって早急に外部に救援を求めることができる。
【0031】
また、ステップ12にて、モデム10の人感センサーが夫婦部屋に居る人を検知した場合、モデム10の人検知信号受信部17は、その検知信号を制御部28に送信し、制御部28は、記憶部21に格納された情報である「夫婦部屋に人が居ます!」を音声及び表示にてそれぞれスピーカ部18及び表示部20により出力させる(ステップ16)。また、上記夫婦部屋に設置されたモデム10は、「人感センサー」による検知であること、かつ、「夫婦部屋」である旨の信号を他の所定のモデムに送信し、上述と同様に、スピーカ部及び表示部から同じ出力が行われる。また、例えば、屋内の別の部屋に二人の人がそれぞれ居た場合には、一方の人の検知後に他方の人が検知されたとすると、他方の人が検知されたことによる出力を優先する。また、出力方法としては、二人の出力をそれぞれ繰り返すことも可能である。
【0032】
上述のように、ステップ11からステップ12に移行した後に、ステップ13にて、モデム10によって呼出しを掛ける又は呼出しを要求することにより、居住者の安否を確認でき、もし、呼出しに対する応答、即ち、無線発信機による呼出し操作が無ければ、緊急事態と判断され、所定のアドレスに所定のメールが送信される。これにより、例えば、外部に居る救援者(助ける人)が対応することができる。
【0033】
(実施の形態2)次に、図5を参照しながら、本発明の電力線通信装置の実施の形態2について詳細に説明する。尚、本実施の形態の本装置の構成は、実施の形態1と同じであるため、その説明を省略する。尚、本装置の動作については、制御部及び記憶部内のソフトウエアプログラムによる相違があるため、その動作について以下に説明する。
【0034】
モデムM(10)は、ステップ20にて、地震速報の受信を検知する。地震速報受信部13が外部から電力線受信部を介しての地震速報を受信すると、制御部28は、記憶部21に格納された情報「地震です。落下物に注意して下さい!」をスピーカ部18及び表示部20から出力させる(ステップ21)。同時に、制御部28は、発光部26から警告に相当する光を点滅させる。これらの各出力は、全てのモデムから出力される。ステップ22にて、その地震速報を受信した後の所定時間内に、台所に設置したモデム10の火災検知信号部31が火災センサー36からの検知信号を受信した場合、制御部28は、記憶部21に格納された情報「台所で火災発生!」をスピーカ部及び表示部にて出力する(ステップ23)。また、制御部28は、「火災センサー」からの検知信号であること、かつ、「台所」である旨の信号を他の所定のモデム10に送信する。その信号を受信した他の所定のモデム10の制御信号受信部14は、制御部28に通知し、記憶部21に格納されたテーブルを参照して、「台所で火事発生!」の出力情報をスピーカ部及び表示部から出力する。
【0035】
次に、ステップ24にて、上記火災検知信号の受信後、所定の時間内に、特定のドア(例えば、「非常扉」)の開放(解錠)センサー37からの解錠検知信号を解錠(開放)検知信号受信部32が受信した場合、無線発信機30は、その検知信号を受信した旨の信号を近隣のモデム10に送信し、当該モデムの制御部28は、記憶部21に格納された「非常扉が開きました!」との情報をスピーカ部及び表示部から出力する(ステップ26)。更に、この制御部28は、非常扉の開放が検知された旨の信号を他の所定のモデム10に送信する。この信号を受信した他の所定のモデムは、同様に、「非常扉が開きました!」とスピーカ部及び表示部から出力する。これにより、屋内に居た人々は、非常扉からの脱出に気付き、即座に、非常扉から脱出することができる。
【0036】
一方、ステップ24にて、無線発信機30が上記所定の時間内に開放センサー37からの検知信号を受信せず、モデム10の無線信号受信部11がその信号を受信しない場合、モデム10の制御部28は、メール送信部23に所定のメール「まだ非常扉は開かれていません。」を所定のアドレスに送信するようにメール送信部23に指示する。よって、メール送信部23は、電力線送信部24を介して、上記所定のアドレスに上記メールを送信する(ステップ25)。この場合、屋内に人が居なかった、又は、屋内で人が倒れている可能性が高く、屋外で上記メール顔受信した人は、その対応について即判断ができ、早急に対応することができる。
【0037】
(実施の形態3)次に、図6を参照しながら、本発明の電力線通信装置の実施の形態3について詳細に説明する。尚、本実施の形態の本装置の構成は、実施の形態1と同じであるため、その説明を省略する。尚、本装置の動作については、制御部及び記憶部内のソフトウエアプログラムによる相違があるため、その動作について以下に説明する。
【0038】
ステップ30にて、モデムM(10)の地震速報受信部14が電力線受信部15を介して地震速報を受信すると、制御部28は、モデムの制御信号送信部22から電力線送信部23を経て、所定の電気製品(第1のグループ)、例えば、電気ストーブ、電気ヒーター、電気アイロン等への電源オフの信号及び処定の照明器具、テレビ、ラジオ等への電源オンの信号を送信させる(ステップ31)。尚、上記所定の電気製品は、コンセントとの間に電源アダプター(図示せず)が取り付けられており、その電源アダプターは、モデム10の制御信号により各電気製品の電源オフ及び電源オンが制御できるようになっている。次に、モデム10のスピーカ部18及び表示部19から所定の情報「地震です。落下物に注意して下さい。」を出力させる(ステップ32)。更に、同時に、発光部26には、警告に相当する強い光の点滅を行わせる。これらの各出力は、全てのモデムから出力される。
【0039】
その後、ステップ33にて、非常用電源作動検出部24は、地震によって電力線で連結されている非情用電源装置F(図2参照)が作動開始したか否かを検出する。その作動を検出したならば、上記電源オンとした電気器具のうち所定の電気器具(第2のグループ)については、制御部28は、制御信号送信部22から電力線送信部27を介して電源オフの制御信号を送信させる(ステップ34)。上述のように、電源オンされた第1のグループの電気製品のうち、第2のグループに入る電気製品としては、照明器具Lを除いて電力消費が著しいもの(エアコン、電子レンジ等)が操作部20にて設定されており、非常電源装置の蓄電池の電力消費を抑え、非常電源装置の動作の長期化を図ることができる。また、ステップ35では、制御部28は、スピーカ部から、また、表示部にて、一度電源オフとなった電気製品を電源オンとしないように、また、他の電気製品も電源オンとしない旨の文言を出力させる。即ち、スピーカ部及び表示部は、ユーザーに対して、上記電気器具のうち最小限の電気器具を使用すべき旨の指示の出力を行う。
【0040】
次に、ステップ36では、ステップ35における所定の電気製品(第2のグループ)の電源オフから所定時間経過すると、モデム10のスピーカ部18、表示部19及び発光部26の動作を停止させる。更に、ステップ37では、制御部28は、その停止した旨をメール送信部23から所定のアドレスにメール送信させる(ステップ37)。これにより、このメールを受信した人は、非常電源装置が作動開始したことを含めて、上述の屋内の状態を知ることができる。
【0041】
その後、モデム10の電源復旧検出部25が電源の復旧を検知すると(ステップ38)、モデム10のスピーカ部及び表示部の作動が可能となる(ステップ39)。これにより、各センサーの異常検出を報知(音声出力、表示出力)することができるようになる。
【0042】
尚、本実施の形態では、全てのモデムに地震速報受信部が設けられており、1回目の地震が発生した際に、1つのモデムへの電力供給が途絶えても(例えば、地震によりコンセントから外れた場合等)、2回目の地震が発生した際には、他のモデムが上記対応が可能である。また、全てのモデムではなく所定の複数のモデムに上記地震速報受信部が設けられている場合、1回目の地震が発生した後に、1つの地震速報受信部を備えたモデムへの電力が遮断された後にも、地震速報受信部を備えた他のモデムによって、その後の2回目の地震の発生に対応できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の電力線通信装置は、一般家庭の家屋、ビルディング、その他の施設等に配置され、屋内の異常を即座に屋内又は屋外に報知できるために、高い産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0044】
10 モデム(電力線通信装置)
11 無線信号受信部
12 呼出し信号受信部
13 地震速報受信部
14 制御信号受信部
15 電力線受信部
16 人感センサー部
17 人検知信号受信部
18 スピーカ部
19 表示部
20 操作部
21 記憶部
22 制御信号送信部
23 メール送信部
24 非常電源作動検出部
25 電源復旧検出部
26 発光部
27 電力線送信部
28 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の請求項1においては、各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された複数の電気器具のオン及びオフを制御する制御信号送信部を有し、前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオン信号及びオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記オン信号が送信された上記電気器具のうち、設定された電気器具にオフ信号を送信する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の請求項2においては、各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された複数の電気器具のオン及びオフを制御する制御信号送信部を有し、前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオン信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記オン信号が送信された上記所定の複数の電気器具のうち、設定された電気器具にオフ信号を送信する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の請求項1においては、先ず、地震速報の受信により、例えば、オン状態となっていると火災を起こす可能性のある電気器具は、オフさせる。また、例えば、地震時又は地震後に必要な電気器具は、オンさせる。次に、非常用電源装置が作動した後には、例えば、オン状態の電気器具のうち、非常用電源装置の電力の消費を抑え、又は、停電が復旧した場合にオン状態となっていると火災を起こす可能性のある電気器具をオフ状態にする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の請求項2においては、先ず、地震速報の受信により、例えば、地震時又は地震後に必要な電気器具は、オンさせる。次に、非常用電源装置が作動した後には、オン状態の電気器具のうち、例えば、非常用電源装置の電力の消費を抑え、又は、停電が復旧した場合にオン状態となっていると火災を起こす可能性のある電気器具をオフ状態にする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された複数の電気器具のオン及びオフを制御する制御信号送信部を有し、
前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、
上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、
前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオン信号及びオフ信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記オン信号が送信された上記電気器具のうち、設定された電気器具にオフ信号を送信することを特徴とする電力線通信装置。
【請求項2】
各空間に設置され、当該各空間に渡って配置された電力線を介して相互に通信可能な複数のモデムと、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、外部からの地震速報を受信する地震速報受信部を有し、
前記複数のモデムのうち少なくとも1つのモデムは、上記電力線に接続された複数の電気器具のオン及びオフを制御する制御信号送信部を有し、
前記各モデムは、音声を出力するスピーカ部と、上記電力線を介して電力線信号を送信する電力線送信部と、上記電力線を介して上記電力線信号を受信する電力線受信部と、前記各部を制御する制御部と、を有する電力線通信装置であって、
上記電力線には、停電を検知して電力を供給する非常用電源装置が接続され、当該電源装置が起動したことを検知する非常電源起動検知部を有する電力線通信装置において、
前記地震速報受信部が上記地震速報を受信することにより、前記制御信号送信部は、所定の複数の電気器具へオン信号を送信した後、停電が発生して上記非常用電源装置が起動したことを前記非常電源検知部が検知した場合、前記制御信号送信部は、上記オン信号が送信された上記所定の複数の電気器具のうち、設定された電気器具にオフ信号を送信することを特徴とする電力線通信装置。