(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023106537
(43)【公開日】2023-08-01
(54)【発明の名称】圧力逃がしカニューレ
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20230725BHJP
【FI】
A61B17/34
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084550
(22)【出願日】2023-05-23
(62)【分割の表示】P 2020571838の分割
【原出願日】2019-06-25
(31)【優先権主張番号】62/838,443
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/690,079
(32)【優先日】2018-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500103074
【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】一色 亮
(72)【発明者】
【氏名】エルナンデス アラン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】外科手術部位からの流体の流出を制御するための圧力逃がし装置を提供する。
【解決手段】圧力逃がし装置10は、近位端および遠位端20からカニューレ本体16全体に沿って延在するねじ山24を備えた遠位端を有する、カニューレ本体を含む。装置はまた、カニューレ本体の近位端に接続された近位エンドキャップ、カニューレ本体と近位エンドキャップとの間に接続されたスペーサー、および近位エンドキャップとスペーサーとの間に封入された近位シールを有する。一つまたは複数の遠位シールは、スペーサーとカニューレ本体の近位端との間に封入され得る。装置はさらに、スペーサーと近位エンドキャップの内壁との間にチャネルを含む。流体は、チャネルを通って装置から流出する
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力逃がし装置であって、
近位端、および遠位端から前記近位端に向かってカニューレ本体の少なくとも一部分に沿って延在するねじ山を備えた遠位端を有するカニューレ本体、
前記カニューレ本体の前記近位端に接続された近位エンドキャップ、
前記カニューレ本体と前記近位エンドキャップとの間に接続されたチャンバー、
前記近位エンドキャップと前記チャンバーとの間に封入された近位シール、および、
前記チャンバーと前記カニューレ本体の前記近位端との間に封入された第一の遠位シール、
を含む、圧力逃がし装置。
【請求項2】
前記カニューレ本体の前記近位端から延在するポートをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ポートに回転可能に接続された弁をさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記チャンバーと前記カニューレ本体の前記近位端との間に封入された第二の遠位シールをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第一の遠位シールが、前記第二の遠位シールとスタック構成にある、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ねじ山が二条ねじである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記チャンバーに一つまたは複数の横方向スロットをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
中央長手方向軸が前記装置を貫通し、前記スロットが前記中央長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
流体を受けるように構成された前記チャンバー内の空間をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記チャンバーが、それを貫通する複数の開口を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記近位エンドキャップの近位表面に延在する幾何学的特徴をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
圧力逃がし装置であって、
近位端、および遠位端から前記近位端に向かってカニューレ本体全長に沿って延在するねじを備えた遠位端を有するカニューレ本体、
前記カニューレ本体の前記近位端に接続された近位エンドキャップ、
前記カニューレ本体と前記近位エンドキャップとの間に接続されたスペーサー、
前記近位エンドキャップと前記スペーサーとの間に封入された近位シール、および、
前記スペーサーと前記カニューレ本体の前記近位端との間に封入された一つまたは複数の遠位シール、
を含む、圧力逃がし装置。
【請求項13】
前記スペーサーと前記近位エンドキャップの内壁との間のチャネルをさらに含む、請求
項12に記載の装置。
【請求項14】
中央長手方向軸が前記装置を貫通し、前記チャネルが前記中央長手方向軸に実質的に平行な方向に延在する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記カニューレ本体の前記近位端から延在するポートをさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
中央長手方向軸が前記装置を貫通し、前記ポートが前記中央長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ポートに回転可能に接続された弁をさらに含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記一つまたは複数の遠位シールが、スタック構成にある二つの遠位シールである、請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記近位エンドキャップの近位表面に延在する幾何学的特徴をさらに含む、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
前記ねじ山が二条ねじである、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年6月26日に出願され、「Cannula with pressure relief Mechanism」と題された米国仮特許出願第62/690,079号、および2019年4月25日に出願され、「Splashless Cannula」と題された米国仮特許出願第62/838,443号に対する優先権を主張するものである。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して外科手術用装置、より具体的には、外科手術部位からの流体の流出を制御するための圧力逃がし装置を対象とする。
【背景技術】
【0003】
カニューレは、外科手術部位へのポータルに対するアクセスを提供することによって、関節鏡または内視鏡処置を支援するために使用される。流体管理の問題により、カニューレは近位端にシールを備えることが多い。シールは、カニューレを流れる流体を制限するが、同時に流体圧力の発生にも関与し得る。器具または装置をカニューレに通すことによってシールを妨げることにより、自然発生的および制御不能な噴出流体の漏出をもたらし得る。
【0004】
したがって、器具を外科手術部位まで通す時に、外科手術部位からの流体の流出を制御するための装置が必要となる。
【0005】
背景技術の項の免責条項:特定の特許/刊行物/製品がこの背景技術の項またはこの開示の他の場所で考察されている限り、これらの考察は考察された特許/刊行物/製品が特許法の目的のための先行技術であるという承認として捉えるべきではない。例えば、考察された特許/刊行物/製品の一部または全ては、十分早期でない場合があり、十分早期に開発された主題を反映していない場合があり、かつ/または特許法の目的のために先行技術に相当するほど、十分に授権するものではない場合がある。特定の特許/刊行物/製品が、この先行技術の項および/または出願全体を通して上記で考察されている限り、その記述/開示はそのそれぞれの全体が参照により全て本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、外科手術部位からの流体の流出を制御するための圧力逃がし装置を対象とする。一態様によれば、本発明は、近位端、およびカニューレ本体の遠位端から近位端に向かってカニューレ本体の少なくとも一部分に沿って延在するねじ山を備えた遠位端を有するカニューレ本体を含む圧力逃がし装置である。装置はまた、カニューレ本体の近位端に接続された近位エンドキャップ、およびカニューレ本体と近位エンドキャップとの間に接続されたチャンバーを含む。装置はさらに、近位エンドキャップとチャンバーとの間に封入された近位シール、およびチャンバーとカニューレ本体の近位端との間に封入された第一の遠位シールを有する。
【0007】
別の態様によれば、圧力逃がし装置は、近位端、およびカニューレ本体の遠位端から近位端に向かってカニューレ本体全体に沿って延在するねじ山を備えた遠位端を有するカニューレ本体を含む。装置はまた、カニューレ本体の近位端に接続された近位エンドキャップ、カニューレ本体と近位エンドキャップとの間に接続されたスペーサー、および近位エンドキャップとスペーサーとの間に封入された近位シールを有する。一つまたは複数の遠
位シールは、スペーサーとカニューレ本体の近位端との間に封入される。
【0008】
本発明のこれらおよびその他の態様は、以下に記述される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一つ以上の態様は、本明細書の最後に特許請求の範囲の例として具体的に指摘され、明確に特許請求される。本発明の前述の、およびその他の目的、特徴、および利点は、添付図面と併せて取り上げられる以下の記述から明らかである。
【0010】
【
図1】
図1は、一実施形態による、圧力逃がし装置の分解斜視略図である。
【
図3】
図3は、代替的実施形態による、圧力逃がし装置の側面斜視略図である。
【
図4】
図4は、
図3の圧力逃がし装置の部分的分解略図である。
【
図5】
図5は、
図3の圧力逃がし装置の近位端の部分的断面略図である。
【
図6】
図6は、さらに別の実施形態による、圧力逃がし装置の側面斜視略図である。
【
図8】
図8は、
図6の圧力逃がし装置の部分的分解略図である。
【
図9】
図9は、
図6の圧力逃がし装置の近位端の部分的断面略図である。
【
図10】
図10は、
図6の圧力逃がし装置のエンドキャップの部分的断面略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の態様およびその特定の特徴、利点、および詳細は、添付図面に図示した非限定的な例を参照しながらより完全に以下に説明される。本発明の詳細を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の説明は省略される。しかし、当然のことながら、詳細な説明および特定の非限定的な例は、本発明の態様を示すものであるが、例示のみの目的で与えられ、限定の目的ではない。基礎となる発明の概念の趣旨および/または範囲内での様々な置換、修正、追加、および/または配設は、本開示から当業者には明らかであろう。
【0012】
ここで図面を参照すると、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指しており、
図1は、一実施形態による、圧力逃がし装置10の分解斜視略図を示す。圧力逃がし装置10は、近位端12および遠位端14を有する。遠位端14は、外科手術部位のポータル内への挿入のために構成される。遠位端14は、カニューレ本体16を含む。カニューレ本体16は、細長く、管状であり、その間に延在する内部容積22を有する開放された近位端18および開放された遠位端20を有する。内部容積22は、外科手術器具および装置を収容するようにサイズ設定され、構成される。図示の実施形態では、図示するように、カニューレ本体16の遠位端20は、カニューレ本体16の外表面26の少なくとも一部分に沿ってその遠位端20からねじ山24が近位に延在するようにねじ込まれる。ねじ山24は、外科手術部位で装置10を固定するための固定機構として機能する。
【0013】
圧力逃がし装置10は、さらに圧力逃がし機構100を含む。
図1に示す実施形態では、圧力逃がし機構100は、少なくとも二つの防水シール、近位シール104、および遠位(または一次)シール106を備えた円筒形チャンバー102を備える。近位シール104は、チャンバー102の近位端108に取り付けられ、遠位シール106は、チャン
バー102の遠位端110に取り付けられる。遠位シール106は、妨げられない場合、従来のカニューレシールとして機能し、カニューレ本体16を流れる流体を制限するバリアを提供する。
【0014】
さらに
図1を参照すると、遠位シール106が妨げられる場合、結果として生じた流体漏出は、最初にカニューレ本体16からチャンバー102内にもたらされる。近位シール104は、スプラッシュガードとして機能し、装置10の近位端12からの制御不能な流体漏出を防止するように構成される。漏洩からの流体は、制御された様式で、代わりにチャンバー102から流れ出て、ユーザから離れる。
図1に示すように、チャンバー102は、その近位端108に複数の開口112を含む。近位シール104によって遮断された漏出した流体は、開口112を通ってチャンバー102から流れ出る。図示の実施形態では、開口112は、二つの実質的に平行な列の開口112などのパターン(ただしそうである必要はない)で配置される。
【0015】
図1に示すように、圧力逃がし装置10の近位端12は、エンドキャップ28をさらに含む。エンドキャップ28は、
図2に示すように、その中に特徴30を有する近位表面32を備えた円筒である。
図2に示す実施形態では、近位表面32の特徴30は、六角形状の凹部である。特徴30は、装置10を外科手術部位の所望の位置に回転させるための、取付または駆動機構への接続用である。
図2に示すように、エンドキャップ28は、チャンバー102の近位端108と嵌合し、その間に近位シール104を封入する。さらに、チャンバー102とカニューレ本体16の近位端18は接続され、その間に遠位シール106を封入する。
【0016】
ここで
図3~
図5を参照すると、代替的実施形態による、圧力逃がし装置10の様々な概略図が示される。
図3は、圧力逃がし装置10の側面斜視図を示す。
図3の装置10は、カニューレ本体16の遠位端20から、その外表面26に沿って二条ねじ24を含む。二条ねじ24は、カニューレ本体16がより少ない回転で挿入され得るように、固定強度を維持しながら、より長いねじのピッチを支援する。
【0017】
図4に示すように、装置の部分的分解側面図が示され、カニューレ本体16の近位端18から延在するポート48を含む。ポート48は、カニューレ本体16からの流体の流れの出口を提供する。ポート48は、ポート48を通る流体の流れを許容または阻止するための制御弁50を含む。
図4の装置10はまた、三つのシール:二つの一次(遠位)シール106および近位シール104を有する圧力逃がし機構100を含む。チャンバー102(または「一次キャップ」)は、示されるように、近位シール104を一次シール106から分離する。
【0018】
図5は、装置10の近位端12の部分的断面略図を示す。
図5に示すように、流体は、カニューレ本体16の遠位端20(
図3)から一次シール106(経路1)に向かって流れる。一次シール106をバイパスする噴出漏洩は、近位シール104(経路2)によって捕捉される。近位シール104は、ユーザが経験する「水はね」の量を大幅に減少させる。使用の過程で、一次シール106と近位シール104との間のチャンバー102内の空間38(
図4)(すなわち、凹部または区画)が流体で充填される。
【0019】
チャンバー102内の空間38(
図4)内の流体の存在は、噴出漏洩に対する追加的な保護を提供する。過剰な流体は、チャンバー102から、チャンバー102の外壁36の横方向スロット34を通って漏出し、シール104、106間の流体の蓄積を防止する。スロット34は、装置10を貫通する中央長手方向y-y軸および装置10を通る流体の流れ(通路1、2)に対して横断的である。具体的には、スロット34は、中央長手方向y-y軸に対して実質的に垂直であり、ポート48の延長の方向に対して実質的に平行な
x-x軸に沿った方向に延在する。
【0020】
ここで
図6~
図12を参照すると、さらに別の実施形態による、圧力逃がし装置10の様々な概略図が示される。
図6に示す実施形態では、カニューレ本体16は、二条ねじ24(一条または多条ねじとし得る)を含む。二条ねじ24は、図示のように、カニューレ本体16の遠位端20で始まり、カニューレ本体16の全長を延在し得る(ただし、そうである必要はない)。二条ねじ24は、固定強度を維持しながら、より長いねじのピッチを支援する。これにより、カニューレ本体16は、従来型カニューレと比較してより少ない回転で挿入される。
【0021】
次に
図7~8を参照すると、装置10は、
図5の装置10の実施形態におけるものに類似した、装置10から出る流体の流れを制御するための弁50を備えたポート48を含む。
図7に示すように、弁50はL字型のペットコック弁である。弁50は、
図8に示すように、カニューレ本体16の近位端18に接続される。弁50は、第一の位置と第二の位置との間で回転可能であり得る。第一の位置では、弁50は、カニューレ本体16からの流体の流れを制限または阻止し、第二の位置では、弁50はカニューレ本体16からの流体の流れを許容する。
図7および
図8に示すように、装置10は、近位シール104と二つの一次(遠位)シール106との間にスペーサー40を含む。
【0022】
ここで
図9~10を参照すると、装置10の近位端12の部分的断面略図が示される。装置10が使用されると、流体はカニューレ本体16を通って一次シール106に流れる。噴出漏洩は、近位シール104によって捕捉され、これにより、ユーザが経験する「水はね」の量が大幅に減少する。使用の過程で、一次シール106と近位シール104との間の空間38(
図7~8)は、流体で充填される。シール104、106間の流体の存在は、噴出漏洩に対するさらなる保護を提供する。
図9~10に示すように、過剰な流体は、チャンバー102から、チャンバー102の内壁44のチャネル42(経路3)を通って漏出し、シール104、106間の流体圧力の蓄積を防止する。
図10に示す実施形態では、チャネル42は、中央長手方向y-y軸に実質的に平行な方向に延在する。
【0023】
ここで
図11~12を参照すると、装置10のエンドキャップ28の上面斜視略図が示される。
図11は、スペーサー40へのエンドキャップ28の取り付け部位52を示す。エンドキャップ28の構造は、過剰な流体が、装置10のエンドキャップ28の周りの経路(
図12の経路4)をたどるような構造である。流体経路46の幾何学的形状およびチャンバー102の構造設計を鑑みると、チャンバー102は、エンドキャップ28の配向にかかわらず、部分的に流体で充填されたままであり得る。過剰な流体は、次いで、チャンバー102の内壁44の側面に沿って、ユーザから離れるようにまっすぐ下に落ちることができる。
【0024】
本明細書で定義され、かつ使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、および/または定義された用語の通常の意味を管理するものと理解されるべきである。
【0025】
本明細書で様々な実施形態が説明され、かつ図示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施し、かつ/または結果および/または一つ以上の利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に想起するであろうし、またそのような変形および/または変更の各々は、本明細書に記載の実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、教示が使用される一つ以上の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の同等物を単に通常の実験を用いて認識す
ることになり、または確認することができる。従って、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付した特許請求の範囲およびその等価物の範囲内で、実施形態は、具体的に記述および特許請求された以外の別の方法で、実行されてもよいことが理解されよう。本開示の実施形態は、本明細書に記述される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、こうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、二つ以上のこうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせが、本開示の範囲内に含まれる。
【0026】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記述する目的のためのみのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える(comprise)」(ならびに「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などのcompriseの任意の形態)、「有する(have)」(ならびに「有する(has)」および「有する(having)」などのhaveの任意の形態)、「含む(include)」(ならびに「含む(includes)」および「含む(including)」などのincludeの任意の形態)、および「包含する(contain)」(ならびに「包含する(contains)」および「包含する(containing)」などのcontainの任意の形態)は、オープンエンドの連結動詞であることがさらに理解されるだろう。結果として、方法または装置は、一つ以上のステップまたは要素を「備える(comprise)」、「有する(have)」、「含む(include)」、または「包含する(contain)」。同様に、一つ以上の特徴を「備える(comprise)」、「有する(have)」、「含む(include)」または「包含する(contain)」方法のステップ、または装置の要素は、それらの一つ以上の特徴を有するが、それらの一つ以上の特徴のみを保持することに限定されない。さらに、特定のやり方で構成される装置または構造は、少なくともそのように構成されるが、リストされていない方法で構成されてもよい。
【0027】
以下の特許請求の範囲における全ての手段またはステップに機能要素を加えたものの対応する構造、材料、行為および同等物は、もしあれば、具体的に特許請求される他の特許請求の範囲の要素と組み合わせて、機能を実行するための任意の構造、材料、または行為を含むことを意図している。本発明の記述は、例示および記述の目的で提示されてきたが、網羅的であること、または本発明に開示された形態で限定されることを意図しない。多くの修正および変形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の一つ以上の態様の原理および実際の応用を最もよく説明し、他の当業者が、考えられる特定の用途に適した様々な修正を有する様々な実施形態について本発明の一つ以上の態様を理解できるように選ばれ、かつ記述された。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力逃がし装置であって、
近位端、および遠位端から前記近位端に向かってカニューレ本体全長に沿って延在するねじ山を備えた遠位端を有するカニューレ本体、
前記カニューレ本体の前記近位端に接続された近位エンドキャップ、
前記カニューレ本体と前記近位エンドキャップとの間に接続されたスペーサー、
前記近位エンドキャップと前記スペーサーとの間に封入された近位シール、および、
前記スペーサーと前記カニューレ本体の前記近位端との間に封入された一つまたは複数の遠位シール、
を含む、圧力逃がし装置。
【請求項2】
前記スペーサーと前記近位エンドキャップの内壁との間のチャネルをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
中央長手方向軸が前記装置を貫通し、前記チャネルが前記中央長手方向軸に実質的に平行な方向に延在する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記カニューレ本体の前記近位端から延在するポートをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
中央長手方向軸が前記装置を貫通し、前記ポートが前記中央長手方向軸に実質的に垂直な方向に延在する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ポートに回転可能に接続された弁をさらに含む、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記一つまたは複数の遠位シールが、スタック構成にある二つの遠位シールである、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記近位エンドキャップの近位表面に延在する幾何学的特徴をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ねじ山が二条ねじである、請求項1に記載の装置。