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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010666
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】温度監視機能を有するゲートドライバ
(51)【国際特許分類】
   H03K 17/00 20060101AFI20230113BHJP
   H02M 1/08 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
H03K17/00 B
H02M1/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022109569
(22)【出願日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】63/219,876
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/854,663
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】300057230
【氏名又は名称】セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ソン, キナム
(72)【発明者】
【氏名】フレス, イネス アルミナ
(72)【発明者】
【氏名】アンゲル, ウラド
【テーマコード(参考)】
5H740
5J055
【Fターム(参考)】
5H740AA08
5H740BA11
5H740BC01
5H740BC02
5H740MM08
5J055AX36
5J055AX53
5J055BX16
5J055CX27
5J055CX28
5J055DX09
5J055EY01
5J055EY12
5J055EY21
5J055EZ03
5J055EZ04
5J055EZ10
5J055FX06
5J055FX12
5J055FX13
5J055GX01
5J055GX02
5J055GX04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パワートランジスタのためのガルバニック絶縁されたゲートドライバ及びそれを備える電力スイッチングシステムを提供する。
【解決手段】電力スイッチングシステムにおいて、ゲートドライバ300は、ゲートドライバ温度TGDを測定するゲートドライバ温度センサ310と、ゲートドライバ温度に対応する信号(例えば、電圧)を受信し、ゲートドライバ温度に基づいて内部故障信号を出力するゲートドライバ温度センス回路400と、トランジスタ温度センサ330からトランジスタ温度を受信するトランジスタ温度センス回路510と、トランジスタ温度監視回路520と、を含む。トランジスタ温度センス回路は、トランジスタ温度に基づいて外部故障信号を出力する。トランジスタ温度監視回路520は、トランジスタ温度に基づいて外部監視信号を出力する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力スイッチングシステムであって、
パワートランジスタ及び、前記パワートランジスタのトランジスタ温度を測定するように構成されたトランジスタ温度センサを含むスイッチモジュールと、
前記スイッチモジュールに結合されたゲートドライバであって、
前記ゲートドライバのゲートドライバ温度を測定するように構成されたゲートドライバ温度センサと、
前記ゲートドライバ温度に基づいて内部故障信号を出力するように構成されたゲートドライバ温度センス回路と、
前記トランジスタ温度センサから前記トランジスタ温度を受信し、前記トランジスタ温度に基づいて外部故障信号を出力するように構成されたトランジスタ温度センス回路と、
前記内部故障信号及び前記外部故障信号に対応する合成信号を、共有通信チャネルを介し、前記ゲートドライバの分離バリアを横断して伝送するように構成されたトランシーバと、
を含む、ゲートドライバと、
を備える、電力スイッチングシステム。
【請求項2】
前記トランシーバは、
前記合成信号を、前記共有通信チャネルを介して前記ゲートドライバの低電圧側に伝送することであって、前記合成信号は、前記内部故障信号に対応する第1のパルス列信号及び、前記外部故障信号に対応する第2のパルス列信号を含む、ことと、
前記ゲートドライバのレディピンでレディ信号を出力することであって、前記レディ信号は前記第1のパルス列信号に対応する、ことと、
検知された温度故障信号を前記ゲートドライバの温度故障ピンで出力することであって、前記検知された温度故障信号は前記第2のパルス列信号に対応する、ことと、
を実行するように構成されている、請求項1に記載の電力スイッチングシステム。
【請求項3】
前記ゲートドライバ温度センス回路はコンパレータを含み、前記コンパレータは、第1の入力で前記ゲートドライバ温度センサから電圧を受信し、第2の入力でサーマルシャットダウン閾値電圧を受信するように構成され、前記コンパレータは、前記内部故障信号を出力するように更に構成され、前記内部故障信号は、前記ゲートドライバに熱故障が存在しない時は正常レベルにあり、
前記トランジスタ温度センス回路はコンパレータを含み、前記コンパレータは、第1の入力で前記トランジスタ温度センサから電圧を受信し、第2の入力で故障閾値電圧を受信するように構成され、前記コンパレータは、前記外部故障信号を出力するように更に構成され、前記外部故障信号は、前記パワートランジスタに熱故障が存在する時は故障レベルにある、請求項1に記載の電力スイッチングシステム。
【請求項4】
前記トランシーバは、
前記内部故障信号が前記正常レベルにある間は第1のパルス列信号を生成し、そうでない間は前記第1のパルス列信号を生成しないように構成されたレディエンコーダと、
前記トランジスタ温度が前記故障レベルにある間は第2のパルス列信号を生成し、そうでない間は前記第2のパルス列信号を生成しないように構成された温度故障エンコーダであって、前記第1のパルス列信号は、前記第2のパルス列信号と比較してより低い帯域幅を有し、前記第2のパルス列信号は、前記第1のパルス列信号と比較してより高い帯域幅を有する、温度故障エンコーダと、
前記レディエンコーダの出力と前記温度故障エンコーダの出力とを組み合わせて合成信号を生成し、前記合成信号を変圧器の高電圧側に送信するように構成されたマルチプレクサと、
前記変圧器の低電圧側から前記合成信号を受信するように構成されたレディデコーダであって、
前記第1のパルス列信号の前記より低い帯域幅に基づいて、前記合成信号から前記第1のパルス列信号を分離するように構成されたフィルタと、
前記第1のパルス列信号内のパルスを検出し、前記第1のパルス列信号の前記パルスが検出されている間はレディレベルで、前記第1のパルス列信号の複数のパルスが検出されなかった後は非レディレベルでレディ信号を出力するように構成されたパルス検出器と、
を含む、レディデコーダと、
前記変圧器の前記低電圧側から前記合成信号を受信するように構成された温度故障デコーダであって、
前記第2のパルス列信号の前記より高い帯域幅を検出し、前記第2のパルス列信号が前記合成信号内で検出されている間は故障レベルで、前記第2のパルス列信号が前記合成信号内で検出されていない間は非故障レベルで故障信号を出力するように構成された周波数検出器、
を含む、温度故障デコーダと、
を含む、請求項3に記載の電力スイッチングシステム。
【請求項5】
前記トランジスタ温度センサは、前記パワートランジスタの第1のトランジスタ温度を測定するように構成された第1のトランジスタ温度センサであり、前記スイッチモジュールは、
前記パワートランジスタの第2のトランジスタ温度を測定するように構成された第2のトランジスタ温度センサ、
を更に含み、
前記トランジスタ温度センス回路は、前記第1のトランジスタ温度センサから前記第1のトランジスタ温度を受信し、前記第1のトランジスタ温度に基づいて第1の信号を出力するように構成された第1の温度センス回路であり、前記ゲートドライバは、
前記第2のトランジスタ温度センサから前記第2のトランジスタ温度を受信し、前記第2のトランジスタ温度に基づいて第2の信号を出力するように構成された第2の温度センス回路と、
前記第1の信号及び前記第2の信号を受信し、前記外部故障信号を出力するように構成された論理ゲートであって、前記外部故障信号は、前記第1の信号又は前記第2の信号のいずれかが前記パワートランジスタの熱故障に対応するレベルを有する時に前記熱故障に対応するレベルを有する、論理ゲートと、
を更に含む、請求項1に記載の電力スイッチングシステム。
【請求項6】
前記ゲートドライバの前記トランシーバは第1のトランシーバであり、前記ゲートドライバは、
前記トランジスタ温度をランプ信号と比較して外部監視信号を出力するように構成されたトランジスタ温度監視回路であって、前記外部監視信号は前記トランジスタ温度に応じてパルス幅変調(PWM)されている、トランジスタ温度監視回路と、
専用通信チャネルを介し、前記ゲートドライバの前記分離バリアを横断して前記外部監視信号を伝送するように構成された第2のトランシーバであって、
前記第2のトランシーバによって消費される電力を低減するために、前記パワートランジスタのトランジスタ温度が前記パワートランジスタの正常な温度範囲内にある間は、前記外部監視信号を、前記外部監視信号が相対的に高いレベルとなるよりも長い時間の間、相対的に低いレベルとなるように反転させるように構成されたインバータ、
を含む、第2のトランシーバと、
を更に含む、請求項1に記載の電力スイッチングシステム。
【請求項7】
前記ゲートドライバは、第1の温度センスピンで前記トランジスタ温度センサに結合され、前記ゲートドライバは、第2の温度センスピンと、前記ゲートドライバによって消費される電力を低減するために、前記第2の温度センスピンが第2の温度センサに結合されていない間は前記第2の温度センスピンを無効化するように構成された無効化回路と、を更に含む、請求項1に記載の電力スイッチングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月9日に出願された米国仮特許出願第63/219,876号の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、電力スイッチングシステムに関し、より具体的には、温度を監視し伝送するための回路を有する分離されたゲートドライバに関する。
【背景技術】
【0003】
ゲートドライバは、低電圧(LV)スイッチング信号を、パワートランジスタをON/OFFに駆動するのに適した高電圧(HV)信号に変換するように構成された集積回路である。いくつかのシステム(例えば、自動車システム、コンピュータシステム)は、損傷につながる可能性のある故障から保護するために、熱状態を監視する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、パワートランジスタ及び、パワートランジスタのトランジスタ温度を測定するように構成されたトランジスタ温度センサを含むスイッチモジュールと、スイッチモジュールに結合されたゲートドライバであって、ゲートドライバのゲートドライバ温度を測定するように構成されたゲートドライバ温度センサと、ゲートドライバ温度に基づいて内部故障信号を出力するように構成されたゲートドライバ温度センス回路と、トランジスタ温度センサからトランジスタ温度を受信し、トランジスタ温度に基づいて外部故障信号を出力するように構成されたトランジスタ温度センス回路と、内部故障信号及び外部故障信号に対応する合成信号を、共有通信チャネルを介し、ゲートドライバの分離バリアを横断して伝送するように構成されたトランシーバと、を含むゲートドライバと、を備える電力スイッチングシステムに関する。
【0005】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランシーバが、合成信号を、共有通信チャネルを介してゲートドライバの低電圧側に伝送することであって、合成信号は、内部故障信号に対応する第1のパルス列信号及び、外部故障信号に対応する第2のパルス列信号を含む、ことと、ゲートドライバのレディピンでレディ信号を出力することであって、レディ信号は第1のパルス列信号に対応する、ことと、検知された温度故障信号をゲートドライバの温度故障ピンで出力することであって、検知された温度故障信号は第2のパルス列信号に対応する、ことと、を実行するように構成されている、電力スイッチングシステムに関する。
【0006】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、ゲートドライバ温度センス回路がコンパレータを含み、コンパレータは、第1の入力でゲートドライバ温度センサから電圧を受信し、第2の入力でサーマルシャットダウン閾値電圧を受信するように構成され、コンパレータは、内部故障信号を出力するように更に構成され、内部故障信号は、ゲートドライバに熱故障が存在しない時は正常レベルにある、電力スイッチングシステムに関する。
【0007】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランジスタ温度センス回路がコンパレータを含み、コンパレータは、第1の入力でトランジスタ温度センサから電圧を受信し、第2の入力で故障閾値電圧を受信するように構成され、コンパレータは、外部故障信号を出力するように更に構成され、外部故障信号は、パワートランジスタに熱故障が存在する時は故障レベルにある、電力スイッチングシステムに関する。
【0008】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランシーバが、内部故障信号が正常レベルにある間は第1のパルス列信号を生成し、そうでない間は第1のパルス列信号を生成しないように構成されたレディエンコーダとトランジスタ温度が故障レベルにある間は第2のパルス列信号を生成し、そうでない間は第2のパルス列信号を生成しないように構成された温度故障エンコーダであって、第1のパルス列信号は、第2のパルス列信号と比較してより低い帯域幅を有し、第2のパルス列信号は、第1のパルス列信号と比較してより高い帯域幅を有する、温度故障エンコーダと、レディエンコーダの出力と温度故障エンコーダの出力とを組み合わせて合成信号を生成し、合成信号を変圧器の高電圧側に送信するように構成されたマルチプレクサと、を含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0009】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランシーバが、変圧器の低電圧側から合成信号を受信するように構成されたレディデコーダであって、第1のパルス列信号のより低い帯域幅に基づいて、合成信号から第1のパルス列信号を分離するように構成されたフィルタと、第1のパルス列信号内のパルスを検出し、第1のパルス列信号のパルスが検出されている間はレディレベルでレディ信号を出力するように構成されたパルス検出器と、を含むレディデコーダを更に含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0010】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、パルス検出器が、第1のパルス列信号の複数のパルスが検出されなかった後は非レディレベルでレディ信号を出力するように更に構成されている、電力スイッチングシステムに関する。
【0011】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランシーバが、変圧器の低電圧側から合成信号を受信するように構成された温度故障デコーダを更に含み、温度故障デコーダは、第2のパルス列信号のより高い帯域幅を検出し、第2のパルス列信号が合成信号内で検出されている間は故障レベルで故障信号を検出するように構成された周波数検出器を含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0012】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、周波数検出器が、第2のパルス列信号が合成信号内で検出されていない間は非故障レベルで故障信号を出力するように更に構成されている、電力スイッチングシステムに関する。
【0013】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、トランジスタ温度センサは、パワートランジスタの第1のトランジスタ温度を測定するように構成された第1のトランジスタ温度センサであり、スイッチモジュールは、パワートランジスタの第2のトランジスタ温度を測定するように構成された第2のトランジスタ温度センサを更に含み、トランジスタ温度センス回路は、第1のトランジスタ温度センサから第1のトランジスタ温度を受信し、第1のトランジスタ温度に基づいて第1の信号を出力するように構成された第1の温度センス回路であり、ゲートドライバは、第2のトランジスタ温度センサから第2のトランジスタ温度を受信し、第2のトランジスタ温度に基づいて第2の信号を出力するように構成された第2の温度センス回路と、第1の信号及び第2の信号を受信し、外部故障信号を出力するように構成された論理ゲートであって、外部故障信号は、第1の信号又は第2の信号のいずれかがパワートランジスタの熱故障に対応するレベルを有する時に熱故障に対応するレベルを有する、論理ゲートと、を更に含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0014】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、ゲートドライバのトランシーバは第1のトランシーバであり、ゲートドライバは、トランジスタ温度をランプ信号と比較して外部監視信号を出力するように構成されたトランジスタ温度監視回路であって、外部監視信号はトランジスタ温度に応じてパルス幅変調(PWM)されている、トランジスタ温度監視回路と、専用通信チャネルを介し、ゲートドライバの分離バリアを横断して外部監視信号を伝送するように構成された第2のトランシーバと、を更に含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0015】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、第2のトランシーバは、第2のトランシーバによって消費される電力を低減するために、パワートランジスタのトランジスタ温度がパワートランジスタの正常な温度範囲にある間は、外部監視信号を、外部監視信号が相対的に高いレベルとなるよりも長い時間の間、相対的に低いレベルとなるように反転させるように構成されたインバータを更に含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0016】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムであって、ゲートドライバは、第1の温度センスピンでトランジスタ温度センサに結合され、ゲートドライバは、第2の温度センスピンと、ゲートドライバによって消費される電力を低減するために、第2の温度センスピンが第2の温度センサに結合されていない間は第2の温度センスピンを無効化するように構成された無効化回路と、を更に含む、電力スイッチングシステムに関する。
【0017】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、電力スイッチングシステムにおける熱状態を監視するための方法であって、ゲートドライバのセンスピンでパワートランジスタのトランジスタ温度を受信することと、トランジスタ温度を故障閾値と比較し、比較に基づいて外部故障信号を生成することと、ゲートドライバのゲートドライバセンサによって、ゲートドライバ温度を測定することと、ゲートドライバ温度をサーマルシャットダウン閾値と比較し、比較に基づいて内部故障信号を生成することと、内部故障信号に基づいて第1のパルス列信号を生成することと、外部故障信号に基づいて第2のパルス列信号を生成することと、第1のパルス列信号と第2のパルス列信号とを組み合わせて合成信号を生成し、共有通信チャネルを介し、ゲートドライバの分離バリアを横断して合成信号を伝送することと、を含む方法に関する。
【0018】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、第1のパルス列信号に基づいて合成信号を復号化し、レディ信号を生成することと、第2のパルス列信号に基づいて合成信号を復号化し、検知された温度故障信号を生成することであって、レディ信号はゲートドライバ温度の熱故障状態に対応し、検知された温度故障信号はパワートランジスタの熱故障状態に対応する、ことと、を更に含む方法に関する。
【0019】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、トランジスタ温度をランプ信号と比較して外部監視信号を生成することであって、外部監視信号はトランジスタ温度に応じてパルス幅変調(PWM)されている、ことと、専用通信チャネルを介し、ゲートドライバの分離バリアを横断して外部監視信号を伝送することと、を更に含む方法に関する。
【0020】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、専用通信チャネルを介して外部監視信号を伝送することが、ゲートドライバの分離バリアを横断して外部監視信号を伝送するために消費される電力を低減するために外部監視信号を反転させることを含む方法に関する。
【0021】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、ゲートドライバであって、ゲートドライバのゲートドライバ温度を測定するように構成されたゲートドライバ温度センサと、ゲートドライバ温度に基づいて内部故障信号を出力するように構成されたゲートドライバ温度センス回路と、ゲートドライバに結合されたトランジスタ温度センサからトランジスタ温度を受信し、トランジスタ温度に基づいて外部故障信号を出力するように構成されたトランジスタ温度センス回路と、内部故障信号及び外部故障信号に対応する合成信号を、共有通信チャネルを介し、ゲートドライバの分離バリアを横断して伝送するように構成されたトランシーバと、を含む温度検知監視回路と、を含むゲートドライバに関する。
【0022】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、ゲートドライバであって、トランシーバが、共有通信チャネルを介してゲートドライバの低電圧側に、合成信号であって、内部故障信号に対応する第1のパルス列信号及び、外部故障信号に対応する第2のパルス列信号を含む合成信号を伝送することと、ゲートドライバのレディピンで、レディ信号であって、第1のパルス列信号に対応するレディ信号を出力することと、ゲートドライバの温度故障ピンで、検知された温度故障信号であって、第2のパルス列信号に対応する検知された温度故障信号を出力することと、を実行するように構成されている、ゲートドライバに関する。
【0023】
いくつかの態様では、本明細書に記載の技術は、ゲートドライバであって、温度検知監視回路が、トランジスタ温度に対応するパルス幅変調信号であって、専用通信チャネルを介してゲートドライバの低電圧側に伝送されるパルス幅変調信号を生成するように構成されたトランジスタ温度監視回路を更に含む、ゲートドライバに関する。
【0024】
前述の例示的な概要、本開示の他の例示的な目的及び/又は利点、並びにそれらが達成される方法は、以下の詳細な説明及びその添付図面内で更に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムを概略的に示すブロック図である。
図2】本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムにおける熱状態を監視するための方法のフローチャートである。
図3】本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムの回路を概略的に示すブロック図である。
図4】本開示の可能な一実装形態によるゲートドライバ温度センス回路の概略図である。
図5】本開示の一実装形態によるトランジスタ温度検知監視回路を示す概略図である。
図6】本開示の可能な一実装形態による、ゲートドライバの第1の温度センス入力及び第2の温度センス入力のためのトランジスタ温度センス回路及びトランジスタ温度監視回路からの信号を示す。
図7】本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムのゲートドライバの高電圧側の一部のブロック図を示す。
図8】本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムのゲートドライバの低電圧側の一部のブロック図を示す。
図9】本開示の可能な一実装形態によるゲートドライバの温度センスピンのための無効化回路の概略図である。
【0026】
図面の構成要素は、必ずしも互いに対して一定の縮尺ではない。複数の図面を通して、同様の参照番号は対応する部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
大電流の切り替えを、パワートランジスタを使用して達成することができる。パワートランジスタは、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)であってもよい。パワートランジスタは、シリコン(Si)又は炭化ケイ素(SiC)プロセスを使用して製造することができる。高電圧(HV)回路において、パワートランジスタは、オン状態で電流を伝導するように構成されてもよく、又はオフ状態で電流を遮断するように構成されてもよい。パワートランジスタの状態は、パワートランジスタの制御端子(例えば、ゲート端子)に結合されたゲートドライバによって設定されてもよい。
【0028】
ゲートドライバは、コントローラからの低電圧(LV)信号をパワートランジスタのための高電圧(HV)信号に変換するように構成される。したがって、ゲートドライバは、低電圧接地に対する信号を扱う低電圧回路/デバイスを含む低電圧側と、高電圧(すなわち、電力)接地に対する信号を有する高電圧回路/デバイスを含む高電圧側とを有することができる。これらの接地を分離して、低電圧側の低電圧電子機器が高電圧側の高電圧信号によって損傷されないようにするために、分離バリアがゲートドライバに含まれる。言い換えれば、分離バリアは、ゲートドライバの低電圧側と高電圧側との間にガルバニック絶縁を提供することができる。分離バリアを通る(すなわち、横断する)信号の伝送は、磁気信号の誘導結合を使用して実行されてもよい。変圧器が、誘導結合及び分離バリアを提供するように構成されてもよい。分離バリアを通る(すなわち、横断する)信号の伝送はまた、電気信号の容量性結合を使用して実行されてもよい。キャパシタ(又は複数のキャパシタ)が、容量性結合及び分離バリアを提供するように構成されてもよい。本開示の技術は、これらの実装形態のいずれかを使用することができる。
【0029】
分離バリアは、ゲートドライバのLV側に一次巻線を有し、ゲートドライバのHV側に二次巻線を有する変圧器として実装されてもよい。変圧器は、変圧器の周波数帯域幅内にある信号を巻線間で磁気的に結合することができる。したがって、ゲートドライバは、信号が磁気結合に適した帯域幅(例えば、周波数)になるように信号を符号化する(例えば、変調させる)ように構成された送信器と、符号化された信号が磁気結合された後に符号化された信号を復号化するように構成された受信器とを含むことができる。送信器及び受信器は、集合的にトランシーバと称され得る。
【0030】
近年、スイッチングよりも多くの機能がゲートドライバに求められるようになってきている。例えば、故障監視機能及び報告機能を実行することがゲートドライバに期待される場合がある。これらの追加的な機能は、分離バリアを横断して伝送されなければならない信号の数を増加させる可能性があり、ひいてはゲートドライバのサイズを増大させ、かつ/又はゲートドライバによって消費される電力を増加させる可能性がある。その上、実装形態によっては、冗長な故障検知を必要とする場合がある。これらの要求を満たす際の1つの技術的課題は、ゲートドライバの適度なサイズ、コスト、及び複雑さを維持することである。本開示は、その熱監視(すなわち、温度監視)、故障検出、及び熱報告回路の複雑さ及び電力消費を軽減するゲートドライバを記載する。
【0031】
パワートランジスタによって切り替えられる高電流レベルは、パワートランジスタの動作中の誤動作(すなわち、故障)が発生した場合に損傷を引き起こすか、又は危険となるおそれがある。パワートランジスタ及び/又はゲートドライバの高温は、誤動作を示す可能性がある。したがって、パワートランジスタ及び/又はゲートドライバを測定するために、電力システムに温度センサを含めることができる。ゲートドライバは、測定された温度のうちの1つ(又は複数)が閾値を超えると故障を生成し、故障をコントローラに伝達するように構成されてもよく、コントローラは、温度を低下させる措置を講じるか、又は動作を完全に停止させるようにプログラムされてもよい。いくつかの実装形態では、診断のための故障信号に加えて、パワートランジスタの温度の連続的な測定が必要である。本開示は、温度のリアルタイム監視と過温度(すなわち、故障)検出との間の冗長性を提供することができるゲートドライバを更に説明する。
【0032】
ゲートドライバは、自動車又はコンピューティングなどの様々な用途で使用され得る。各用途は、温度安全性に対する異なる要件を有し得る。例えば、いくつかの用途は、複数の(例えば、2つの)温度センサを必要とする場合がある。冗長センサを使用してパワートランジスタの温度を測定することにより、故障事象が深刻になる前に検出されて対処され得るという確実性を高めることができる。この追加的な機能は、ゲートドライバがより多くの電力を消費することを必要とし、これは、そのような厳密な要件を有さない用途で使用される場合には望ましくない。本開示は更に、2つ以上の温度センサを必要としない用途における電力消費を低減することができるゲートドライバを記載する。言い換えれば、本開示のゲートドライバは、温度センサが存在しないことを自動的に検出し、この検出に応答して、ゲートドライバによって消費される電力を低減することができる。
【0033】
図1は、本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムを概略的に示すブロック図である。電力スイッチングシステム100は、コントローラ110、ゲートドライバ150、及びスイッチモジュール130を含む。コントローラ110は、LVスイッチング信号をゲートドライバ150に送信して、パワートランジスタ135をオン状態又はオフ状態に制御するように構成することができる。更に、コントローラ110は、ゲートドライバ150及び/又はパワートランジスタ135の状態(例えば、熱故障状態)を示すために、ゲートドライバからフィードバック信号を受信するように構成することができる。これらのフィードバック信号は、ゲートドライバ150とコントローラ110との間でピンツーピン通信で伝送することができる。言い換えれば、フィードバック信号は、デジタルバスを介してこの情報を返信するために必要なデジタル化及び通信回路を必要としない。フィードバック信号は、状態を示すためのHIGHレベル又はLOWレベルを有する信号(すなわち、バイナリ)であってもよいし、また連続した範囲の値に対応するアナログ信号(例えば、電圧)であってもよい。
【0034】
ゲートドライバ150は、レディピン155でレディ信号(RDY)をコントローラ110に送信するように構成することができる。レディ信号のレベルは、ゲートドライバ150が熱故障状態にある(すなわち、動作の準備ができていない)か、又は熱故障状態にない(すなわち、動作の準備ができている)かを示す。熱故障状態は、ゲートドライバ150が正常な動作範囲外の(例えば、を超える)温度にある時に生じ得る。例えば、ゲートドライバの温度が最大温度よりも高い(すなわち、サーマルシャットダウン(TSD)閾値よりも高い)場合、レディピン155におけるRDY信号は、ゲートドライバに熱故障が存在することを示すことができる。可能な一実装形態では、RDY信号は、正常なゲートドライバ温度の場合はHIGHであり、異常な(すなわち、高い)ゲートドライバ温度(すなわち、故障)の場合はLOWである。
【0035】
ゲートドライバ150は、故障ピン156における検知された温度故障信号(TSFLT)をコントローラ110に送信するように更に構成することができる。検知された温度故障信号のレベルは、パワートランジスタ135が熱故障状態にあるか、又は熱故障状態にないかを示す。熱故障状態は、パワートランジスタ135が正常な動作範囲(例えば、100℃≦T≦175℃)外の(例えば、を超える)温度にある時に生じ得る。例えば、パワートランジスタ135のトランジスタ温度が最大温度よりも高い(すなわち、故障閾値を超えている)場合、故障ピン156のTSFLT信号は、スイッチモジュール130(すなわち、パワートランジスタ135)に熱故障が存在することを示すことができる。可能な一実装形態では、TSFLT信号は、正常なトランジスタ温度の場合はHIGHであり、異常な(すなわち、高い)トランジスタ温度の場合はLOWである。
【0036】
ゲートドライバ150は、パルス幅変調出力ピン(すなわち、PWM出力ピン157)におけるトランジスタ温度信号(TSPWM)をコントローラ110に送信するように更に構成することができる。トランジスタ温度信号(TSPWM)は、第1の温度センスピン151で受信された第1の信号(すなわち、第1のトランジスタ温度(TS1))又は第2の温度センスピン152で受信された第2の信号(すなわち、第2のトランジスタ温度TS2)に対応するデューティサイクルを有するようにパルス幅変調された周波数(例えば、10キロヘルツ(KHz))の方形波信号であってもよい。可能な一実装形態では、-40℃~+175℃の範囲の温度を、10%~90%の範囲のデューティサイクルにマッピングしてもよい。したがって、コントローラは、TSPWM信号のデューティサイクルを連続的に測定して、パワートランジスタ135の温度を監視するように構成されてもよい。
【0037】
ゲートドライバ150は、ゲートドライバ150の高電圧側103とゲートドライバの低電圧側104とを分離する分離バリア102を含む。レディピン155及び故障ピン156で出力されるゲートドライバの高電圧側からの信号は、共有通信チャネル158を介し、分離バリア102を横断して伝送されてもよく、PWM出力ピン157で出力されるゲートドライバの高電圧側からの信号は、専用通信チャネル159を介し、ゲートドライバ150の分離バリア102を横断して伝送されてもよい。
【0038】
第1の温度センスピン151は、スイッチモジュール130の第1のトランジスタ温度センサ131に結合されてもよい。第1のトランジスタ温度センサ131は、パワートランジスタ135の第1のトランジスタ温度(すなわち、TS1)を測定するように構成されてもよい。第2の温度センスピン152は、任意選択的に、スイッチモジュール130の第2のトランジスタ温度センサ132に結合されている。第2のトランジスタ温度センサ132は、パワートランジスタ135の第2のトランジスタ温度(すなわち、TS2)を測定するように構成されてもよい。第1のトランジスタ温度センサ131及び第2のトランジスタ温度センサ132は、同種のセンサ(例えば、サーミスタ、NTCなど)であってもよいが、異なっていてもよい。更に、第2のトランジスタ温度センサ132は、スイッチモジュール130と一体化されてもよいが、スイッチモジュール130又は電力スイッチングシステム100内の他の回路に結合された単一デバイスであってもよい。
【0039】
ゲートドライバ150は、ゲートドライバ150のゲートドライバ温度を測定するように構成されたゲートドライバ温度センサ160を含むことができる。ゲートドライバ温度センサ160は、共通のパッケージ(すなわち、集積回路(IC))内のゲートドライバ150の他の回路と一体化されてもよい。第1の温度センスピン151及びゲートドライバ温度センサ160(並びに任意選択的に第2の温度センスピン)からの信号に基づいて決定された故障信号(例えば、サーマルシャットダウン、IGBT温度検出)が、分離バリア102を横断し、共有通信チャネル158を介して伝送されてもよい。更に、第1の温度センスピン(及び任意選択的に第2の温度センスピン)における信号に基づくリアルタイム温度が、分離バリア102を横断し、専用通信チャネル159を介して伝送されてもよい。したがって、本開示の手法は、システムに追加の安全層を提供する温度情報のための複数の通信経路を記載する。
【0040】
図1に示す電力スイッチングシステム100は、ゲートドライバからの出力信号(OUT)がパワートランジスタ135(例えば、IGBT)オン/オフを制御することができるように、スイッチモジュール130をゲートドライバ150の出力ピン153に結合してもよいことを示している。スイッチモジュール130は、接地ピン154に更に結合されてもよい。ゲートドライバ150及びスイッチモジュール130は、電源接地140に接地されている。
【0041】
図2は、電力スイッチングシステムにおける熱状態を監視するための方法を示す。例えば、ゲートドライバ150は、本方法の動作を実行するように構成されてもよい。したがって、温度及び故障は、ゲートドライバ150内の回路に対応する場合には内部と称することができ、ゲートドライバ150の外部(例えば、スイッチモジュール130)に結合された回路に対応する場合には外部と称することができる。
【0042】
方法200は、ゲートドライバ温度センサ160からなど、ゲートドライバ温度を測定するステップ205を含む。方法200は、ゲートドライバ温度をサーマルシャットダウン(TSD)閾値215と比較することによって内部故障状態を判定するステップ210を更に含む。比較の結果、内部故障信号が発生してもよい。内部故障信号は、内部故障状態の存在/不在に対応する2つのレベル(例えば、バイナリレベル)を有してもよい。方法200は、内部故障信号に基づいて第1のパルス列信号を生成するステップ220を更に含む。例えば、パルスは、内部故障状態が存在しない間(すなわち、正常な状態の間)は生成され、内部故障状態が存在する間(すなわち、サーマルシャットダウン中)は送信されなくてもよい。
【0043】
方法200は、第1の温度センスピン151で第1のトランジスタ温度センサ131から第1のトランジスタ温度(すなわち、TS1)などのトランジスタ温度225を受信するステップ230を更に含む。方法200は、トランジスタ温度225を故障閾値240と比較することによって外部故障状態を判定するステップ235を更に含む。比較の結果、外部故障信号が発生してもよい。外部故障信号は、外部故障状態の存在/不在に対応する2つのレベル(例えば、バイナリレベル)を有してもよい。方法200は、外部故障信号に基づいて第2のパルス列信号を生成するステップ245を更に含む。例えば、パルスは、外部故障状態が存在する間は生成され、外部故障状態が存在しない間(すなわち、正常な状態の間)は送信されなくてもよい。
【0044】
方法200は、第1のパルス列信号と第2のパルス列信号とを組み合わせて合成信号を形成するステップ250を更に含む。第1のパルス列信号及び第2のパルス列信号は、異なる帯域幅を有してもよい。例えば、第1のパルス列信号のパルスは、第2のパルス列信号のパルスの第2のパルス幅よりも長い第1のパルス幅を有することができる。更に、第1のパルス列信号の第1の周期は、第2のパルス列信号の第2の周期よりも長くてもよい。可能な一実装形態では、第1のパルス列信号は、65ナノ秒(65ns)の第1のパルス幅及び3マイクロ秒(3μs)の第1の周期を含むことができ、第2のパルス列信号は、10nsの第2のパルス幅及び150nsの第2の周期を含むことができる。したがって、第1のパルス列信号は、第2のパルス列信号よりも低い帯域幅を有することができる。合成信号は、第1のパルス幅及び第1の周期のパルス、並びに第2のパルス幅及び第2の周期のパルスを含んでもよい。
【0045】
方法200は、共有通信チャネル158を介して合成信号を伝送するステップ255を更に含む。これは、有利には、ゲートドライバ150の高電圧側103から低電圧側104への2つの信号の通信に必要な電子機器を単純化することができる。
【0046】
方法200は、第1のパルス列信号に基づいて合成信号を復号化するステップ260を更に含む。復号化ステップ260は、合成信号をフィルタリングして、合成信号から第1のパルス列信号を復元することを含んでもよい。復号化ステップ260は、パルスを検出して、レディピン155でレディ信号(RDY)を生成することを更に含んでもよい。
【0047】
方法200は、第2のパルス列信号に基づいて合成信号を復号化するステップ270を更に含む。復号化ステップ270は、合成信号内の高周波を検出して、第2のパルス列信号が合成信号内に存在すると判定することを含んでもよい。この判定に基づいて、復号化ステップは、検知された温度故障信号(TSFLT)を故障ピン156で生成することができる。
【0048】
図3は、本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムの回路を概略的に示すブロック図である。ブロック図は、上述の方法の動作を実行するように構成することができるゲートドライバ300のデバイス及び回路を含む。ゲートドライバ300は、ゲートドライバ温度(TGD)を測定するように構成されたゲートドライバ温度センサ310を含むことができる。ゲートドライバ温度に対応する信号(例えば、電圧)が、ゲートドライバ温度に基づいて内部故障信号を出力するように構成されたゲートドライバ温度センス回路400によって受信される。
【0049】
図4は、本開示の可能な一実装形態によるゲートドライバ温度センス回路の概略図である。ゲートドライバ温度センス回路400は、第1の入力410でゲートドライバ温度センサ310から電圧を受信し、第2の入力420でサーマルシャットダウン閾値電圧(VREF)を受信するように構成されたコンパレータ401を含むことができる。サーマルシャットダウン閾値電圧は、様々な回路及びデバイス(例えば、分圧器、電流/抵抗器、バンドギャップ基準など)を使用して生成することができる。コンパレータは、内部故障信号を出力するように構成される。内部故障信号は、ゲートドライバ温度センサからの電圧がサーマルシャットダウン閾値電圧未満である時にLOWレベルにある電圧(VTSD)であってもよい。更に、電圧(VTSD)は、ゲートドライバ温度センサからの電圧がサーマルシャットダウン閾値電圧を超えている時にHIGHレベルにあってもよい。
【0050】
図3に戻ると、ゲートドライバ300は、トランジスタ温度センサ330からトランジスタ温度を受信するように構成されたトランジスタ温度センス回路510及びトランジスタ温度監視回路520を更に含む。トランジスタ温度センス回路は、トランジスタ温度に基づいて外部故障信号を出力するように構成することができ、トランジスタ温度監視回路520は、トランジスタ温度に基づいて外部監視信号を出力するように構成することができる。
【0051】
図5は、本開示の一実装形態によるトランジスタ温度検知監視回路を示す概略図である。温度検知監視回路500は、トランジスタ温度センス回路510及びトランジスタ温度監視回路520を含む。温度検知監視回路500は、トランジスタ温度センサ(例えば、第1のトランジスタ温度センサ131、第2のトランジスタ温度センサ132)からトランジスタ温度(例えば、TS1、TS2)を受信するために、ゲートドライバの第1の温度センスピン又は第2の温度センスピンに結合され得る。電力スイッチングシステムに2つの温度センサが含まれる場合、ゲートドライバは、トランジスタ温度センサごとに温度検知監視回路500を含んでもよい。
【0052】
温度検知監視回路500のトランジスタ温度センス回路510は、第1のコンパレータ511を含む。第1のコンパレータは、ゲートドライバの第1の温度センスピン151(又は第2の温度センスピン152)に結合されている。第1のコンパレータ511は、第1のトランジスタ温度センサ131(又は第2のトランジスタ温度センサ132)からトランジスタ温度に対応する信号を第1の入力で受信するように構成することができる。第1のトランジスタ温度センサ131(又は第2のトランジスタ温度センサ132)がサーミスタとして実装されている場合、信号は、トランジスタ温度が上昇するにつれて低下する電圧であってもよい。第1のコンパレータ511は、この電圧を、第1のコンパレータ511の第2の入力で受信された故障閾値電圧(VFLT)と比較するように構成されてもよい。第1のコンパレータ511は、外部故障信号を出力するように更に構成されてもよい。外部故障信号は、第1のトランジスタ温度センサ131(又は第2のトランジスタ温度センサ132)からの電圧が故障閾値電圧(VFLT)未満である時にHIGHレベルにある電圧(VTSFLT)であり得る。この場合、HIGHレベルは、サーミスタによって出力される低電圧が高い物理的温度に対応するため、パワートランジスタの熱故障を示す。実際には、信号レベルを逆転させることができる。一般に、本明細書における特定の信号レベルの開示は、可能な実装形態を実行する方法の理解を助けるために提供されており、本発明を限定するものと見なされるべきではない。
【0053】
温度検知監視回路500のトランジスタ温度監視回路520は、第2のコンパレータ521を含む。第2のコンパレータ521は、ゲートドライバの第1の温度センスピン151(又は第2の温度センスピン152)に結合されている。第2のコンパレータ521は、第1のトランジスタ温度センサ131(又は第2のトランジスタ温度センサ132)からトランジスタ温度に対応する信号を第2のコンパレータ521の第1の入力で受信するように構成することができる。第1のトランジスタ温度センサ131(又は第2のトランジスタ温度センサ132)がサーミスタとして実装されている場合、信号は、トランジスタ温度が上昇するにつれて低下する電圧であってもよい。したがって、第2のコンパレータ521は、この電圧をランプ信号522と比較して外部監視信号を生成するように構成されてもよい。外部監視信号は、比較に従ってパルス幅変調された電圧(VTSPWM)であってもよい。
【0054】
図6は、本開示の可能な一実装形態による、ゲートドライバの第1の温度センス入力及び第2の温度センス入力のためのトランジスタ温度センス回路及びトランジスタ温度監視回路からの信号を示す。第1のグラフ601において、ランプ信号がVTS1を超えている時にHIGHレベルにあるPWM電圧(VTSPWM)(すなわち、外部監視信号)を生成するために、第1のトランジスタ温度センサからの電圧(VTS1)がランプ信号と比較される。第2のグラフ602に示すように、PWM電圧のデューティサイクルは、電圧VTS1が低下するにつれて増加する。言い換えれば、デューティサイクルは、トランジスタの温度が上昇するにつれて増加する。可能な一実装形態では、最大デューティサイクルを超えるデューティサイクルは、故障をトリガし得る。
【0055】
第1のグラフ601において、第2のトランジスタ温度センサからの電圧(VTS2)が、故障閾値電圧(VFLT)と比較される。VTS2が故障閾値電圧未満に低下すると、外部故障信号の状態が変化してもよい。第3のグラフ603に示すように、反転された外部故障信号は、非故障状態(すなわち、HIGH)から故障状態(すなわち、LOW)に変化してもよい。この場合も、故障/非故障状態に対応するレベルは、特定の実装形態の論理に一致するように変更されてもよい。
【0056】
図3に戻ると、ゲートドライバ300は、分離バリア102を横断し、共有通信チャネルを介してゲートドライバ温度センス回路400からの内部故障信号及びトランジスタ温度センス回路510からの外部故障信号を送信するように構成された第1のトランシーバ320を更に含む。第1のトランシーバ320(すなわち、共有トランシーバ)は、送信用の信号を処理する(例えば、変調させる)複数のエンコーダ321と、受信された信号を処理する(例えば、検出する)複数のデコーダ322とを含んでもよい。第1のトランシーバ320は、レディピン155でレディ信号(RDY)を出力してもよい。レディ信号(RDY)は、ゲートドライバが正常な動作温度にあることを示すレベルにあってもよいし、ゲートドライバが正常な動作温度にないこと(すなわち、過温度状態)を示す非レディレベルにあってもよい。第1のトランシーバ320はまた、故障ピン156で故障信号を出力してもよい。故障信号(TSFLT)は、パワートランジスタ135が正常な動作温度にあることを示すレベルにあってもよいし、パワートランジスタが正常な動作温度にないこと(例えば、過温度状態)を示す非レディレベルにあってもよい。
【0057】
図3に示すように、ゲートドライバ300は、分離バリア102を横断し、専用通信チャネルを介してトランジスタ温度監視回路520から外部監視信号を送信するように構成された第2のトランシーバ340を更に含む。第2のトランシーバ340(すなわち、専用トランシーバ)は、送信用の信号を処理する(例えば、変調させる)エンコーダ341と、受信された信号を処理する(例えば、検出する)デコーダ342とを含んでもよい。第2のトランシーバ340は、PWM出力ピン157で温度監視信号(すなわち、PWM信号)を出力してもよい。PWM信号(TSPWM)は、パワートランジスタの温度測定値に対応するデューティサイクルを有してもよい。
【0058】
図7は、本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムのゲートドライバの高電圧側の一部のブロック図を示す。図7は、第1のトランシーバ320の送信器部分を含む。第1のトランシーバの送信器部分は、内部故障信号(VTSD)が正常レベルにある間は第1のパルス列信号を生成し、そうでない間は故障信号を生成しないように構成されたレディエンコーダ710を含む。第1のトランシーバの送信器部分は、外部故障信号(VTSFLT)が故障レベルにある間は第2のパルス列信号を生成し、そうでない間は第2のパルス列を生成しないように構成された温度故障エンコーダ720を更に含む。第1のトランシーバの送信器部分は、マルチプレクサ730を更に含む。マルチプレクサは、第1のパルス列信号(A)及び第2のパルス列信号(B)から合成信号(TX_IN)を生成するように構成されている。例えば、マルチプレクサ730は、外部故障信号(VTSFLT)がHIGHレベルにある時は第2のパルス列信号を選択し、外部故障信号(VTSFLT)がLOWレベルにある時は第1のパルス列信号を選択するように構成されてもよい。次いで、送信器は、合成信号を第1の変圧器の高電圧巻線740(すなわち、側)に送信することができる(HV TX)。
【0059】
図7は、第2のトランシーバ340の送信器部分を含む。第2のトランシーバの送信器部分は、トランジスタ温度が典型的なデューティ範囲(例えば、67%≦DUTY≦90%)内のデューティサイクルに対応してもよい典型的な温度範囲(例えば、100℃≦T≦175℃)内にある間は、外部監視信号を、外部監視信号が相対的に高いレベルとなるよりも長い時間の間、相対的に低いレベルとなるように反転させるように構成されたPWMインバータ(すなわち、インバータ750)を含む。インバータ750は、LOWレベルではHIGHレベルよりも消費電流を少なくすることができるので、第2のトランシーバの送信器部分で消費される電流を低減することができる。言い換えれば、トランジスタ温度監視回路520は、正常な温度範囲内での動作中のほとんどの時間はHIGHレベルとなるPWM信号を出力してもよく、インバータは、このPWM信号を反転させたものを、ほとんどの時間はLOWレベルとなるように出力することができる。反転されたPWM信号(C)は、同じ情報を伝達するが、必要な電力は少ない。次いで、送信器は、反転されたPWM信号(C)を第2の変圧器の高電圧巻線760(すなわち、側)に送信することができる(HV TX)。
【0060】
図8は、本開示の可能な一実装形態による電力スイッチングシステムのゲートドライバの低電圧側の一部のブロック図を示す。図8は、第1のトランシーバ320の受信器部分を含む。第1のトランシーバの受信器部分は、第1の変圧器の低電圧巻線840から合成信号を受信する。次いで、合成信号は2つのチャネルに分割される。
【0061】
第1のチャネルは、合成信号から第1のパルス列信号が復元(すなわち、分離)された信号(FILT_OUT)を出力するように構成されたフィルタ810を含むレディデコーダを含む。例えば、フィルタ810は、より高い帯域幅の第2のパルス列信号がブロックされている(すなわち、減衰されている)間はより低い帯域幅の第1のパルス列信号がフィルタ810を通過することができるように、比較的高い時定数(例えば、20ns)を有することができる。言い換えれば、フィルタ810は、ローパスフィルタであってもよい。レディデコーダは、第1のパルス列信号中のパルスを検出するように構成されたパルス検出器820として実装されたデコーダを更に含む。パルス検出器820は、パルスが検出されている間はレディ信号を出力し、ある数(例えば、3個)のパルス欠落(すなわち、不在)の後は非レディ信号を出力してもよい。
【0062】
第2のチャネルは、第1の変圧器の低電圧巻線840から合成信号(RX_OUT)を受信するように構成された温度故障デコーダを含む。温度故障デコーダは、第2のパルス列信号のより高い帯域幅を検出し、第2のパルス列信号が合成信号内で検出されている間は故障レベルで故障信号を出力するように構成された周波数検出器830として実装されたデコーダを含む。
【0063】
図8は、第2のトランシーバ340の受信器部分を更に含む。第2のトランシーバの受信器部分は、第2の変圧器の低電圧巻線850から反転されたPWM信号を受信する。第2のトランシーバの受信器部分は、反転されたPWM信号を反転させることによってPWM信号を復元するように構成されたPWMデコーダ860を含む。
【0064】
図5に示すように、ゲートドライバは、温度センスピンで信号を読み取るための電流源530を含む。ゲートドライバは、冗長検知のための複数の(例えば、2つの)温度センスピンを含むことができるが、全ての実装形態が全ての温度センスピンを使用するわけではない。これらの実装形態では、使用されていない温度センスピンに関連付けられた電流源は、不必要に電力(電流)を消費する可能性がある。結果として、ゲートドライバは、ゲートドライバによって消費される電力を低減するために、温度センスピンが温度センサに結合されていない間は温度センスピンを無効化するように構成された無効化回路を含むことができる。
【0065】
図9は、本開示の可能な一実装形態によるゲートドライバの温度センスピンのための無効化回路の概略図である。無効化回路は、ピンがセンサに結合されていない時に電流源530を温度センスピン910から結合解除するように構成されたスイッチ920を含む。
【0066】
無効化回路は高電圧供給レール(例えば、15V)に結合してもよく、一方、温度センスピン910における信号は低電圧(例えば、5V)であってもよい。温度センスピンは、結合解除されると、電流源530を通って高電圧供給レールへと電圧フローティング(voltage float)する可能性がある。これを防止するために、無効化回路は、低ドロップアウト電圧レギュレータ(LDO912)によって供給される低電圧レール911を含む。低電圧レール911は、プルアップ抵抗(RPU)を介して温度センスピン910に結合されている。この場合、フローティングしている温度センスピンが低電圧レール911へとプルアップされる。この状態では、無効化電圧(TSDIS)がHIGH電圧にプルされ、その結果スイッチ920が開く。しかしながら、温度センスピンがフローティングしていない(すなわち、センサに結合されている)場合、無効化電圧(TSDIS)はLOW電圧にプルされ、その結果スイッチ920が閉じる。
【0067】
典型的な実装形態を明細書及び/又は図に開示してきた。本開示は、そのような例示的な実装形態に限定されない。「及び/又は」という用語の使用は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。図は概略図であり、したがって必ずしも縮尺通りではない。特に明記しない限り、特定の用語は一般的かつ説明的な意味で使用されており、限定の目的では使用されていない。
【0068】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載の方法及び材料と同様又は同等の方法及び材料は、本開示の実施又は試験に使用することができる。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈から別途明確に規定されない限り、複数の指示対象を含む。本明細書で使用される「含む」という用語及びその変形は、「含む」という用語及びその変形と同義的に使用され、オープンで非限定的な用語である。本明細書で使用される「任意選択的な」又は「任意選択的に」という用語は、その後に記載される特徴、事象、又は状況が生じてもよいし、また生じなくてもよいこと、並びにその説明が、当該特徴、事象、又は状況が生じる場合と、それが生じない場合とを含むことを意味する。範囲は、本明細書では、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現される場合、態様は、1つの特定の値から、及び/又は別の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」を使用して近似値として表される場合、特定の値が別の態様を形成することが理解されよう。各範囲の終点は、他方の終点に関して有意であり、また他方の終点とは無関係に有意であることが更に理解されるであろう。
【0069】
いくつかの実装形態は、様々な半導体処理及び/又はパッケージング技術を使用して実装され得る。いくつかの実装形態は、例えば、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)、及び/又はそれら等を含むが、それらに限定されない半導体基板に関連付けられた様々なタイプの半導体処理技術を使用して実装され得る。
【0070】
開示の実施に関するいくつかの特徴を、本明細書で記載されるとおりに説明したが、これから、当業者は、多くの変形形態、代替え、変更、及び、等価物を発見するであろう。それ故、添付の特許請求の範囲を、こうした修正や変更の全てを実装の範囲内に含めるよう網羅していることが、理解されよう。これらが、限定ではなく、単なる例示として提示されており、形態や細部に様々な変更がなされ得ることは、理解しているはずである。本明細書に記載の機器及び/又は方法の任意の部分は、相互に排他的な組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることが可能である。本明細書で述べる種々の機器は、記載の様々な機器の機能、構成要素及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は部分組み合わせを含み得る。
【0071】
上述の説明において、素子が、別の素子上にある、接続する、電気的に接続する、結合する、あるいは、電気的に結合すると称される場合、素子は、別の素子上に直接配置可能であるか、接続できるか、あるいは、結合可能であるか、又は1つ以上の介在素子が存在し得ることも、理解されよう。一方、素子が、別の素子や層上に直接配置されるか、直接接続するか、あるいは、直接結合すると称される場合、介在素子や層は、存在しない。本発明の詳細な説明を通じて、直接配置される、直接接続する、あるいは、直接結合するという語句が使用されないこともあるが、直接配置される、直接接続する、あるいは、直接結合するものとして図示される素子は、こうしたものとして言及可能である。本出願の請求項(含まれている場合)は、本明細書記載の、あるいは、図示される例示関係を述べるよう補正され得る。
【0072】
本明細書において使用される際、単数形は、文脈の観点において、特定の事例を明確に示さない限り、複数形を含み得る。空間的相対性を示す語句(例えば、全体にわたって、上、上方、下、下側、下方、下位等)は、図面で示す方向に加えて、使用中、あるいは、操作中の装置の種々の向きを含めることを意図している。いくつかの実装形態では、上と下という相対的な用語はそれぞれ、垂直方向に上と垂直方向に下を含むことができる。いくつかの実装形態では、隣接するという用語は、横方向に隣接するか、あるいは、水平方向に隣接することを含むことができる。
図1
図2
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図5
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図7
図8
図9
【外国語明細書】