IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立製作所の特許一覧

<>
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図1
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図2
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図3
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図4
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図5
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図6
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図7
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図8
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図9
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図10
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図11
  • 特開-スライス管理システム及び方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023106869
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】スライス管理システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0895 20220101AFI20230726BHJP
   H04L 43/0876 20220101ALI20230726BHJP
   H04L 43/20 20220101ALI20230726BHJP
   H04L 41/0893 20220101ALI20230726BHJP
【FI】
H04L41/0895
H04L43/0876
H04L43/20
H04L41/0893
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022007847
(22)【出願日】2022-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】眞下 大輔
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 誠由
(72)【発明者】
【氏名】三村 和
(72)【発明者】
【氏名】飯島 智之
(72)【発明者】
【氏名】桑原 幹夫
(57)【要約】
【課題】コアネットワークが複数の組織ユーザに共通である環境であっても拠点におけるユーザ端末の通信を制限する。
【解決手段】スライス管理システムは、組織ユーザに対応したスライスに、いずれのスライスにも割り当てられていない仮想ネットワークを関連付ける。組織ユーザの拠点におけるスイッチである拠点スイッチは、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている。スライス管理システムは、組織ユーザの拠点における拠点スイッチに対して、当該組織ユーザのスライスに関連付けられた仮想ネットワークのIDを設定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象組織ユーザの対象スライスに対象仮想ネットワークを関連付ける関連付け制御部と、
前記対象組織ユーザの一つ以上の対象拠点の各々について、当該対象拠点における拠点スイッチに対して、前記対象仮想ネットワークの仮想ネットワークIDを設定する設定制御部と
を備え、
前記対象組織ユーザは、複数の組織ユーザのうちの一の組織ユーザであり、
前記一つ以上の対象拠点は、前記対象組織ユーザの一つ又は複数の拠点の全部又は一部の拠点であり、
前記複数の組織ユーザの各々について、当該組織ユーザの各拠点には、基地局と拠点スイッチとがあり、
各拠点において、拠点スイッチは、モバイルバックホールと当該拠点における基地局とに接続された終端装置であり、
前記対象スライスは、前記対象組織ユーザについて用意された一つ以上のスライスのうちの一のスライスであり、
前記対象仮想ネットワークは、いずれのスライスにも割り当てられていない一の仮想ネットワークであり、
前記複数の組織ユーザに共通のコアネットワークが接続されている終端装置である局舎スイッチに、ユーザデータ処理サーバと前記モバイルバックホールとが接続されており、
前記ユーザデータ処理サーバが、スライス毎に、当該スライスとデータネットワークとを経由するユーザデータを中継する仮想ルータであるユーザデータ処理部を有し、
各拠点について、当該拠点における拠点スイッチは、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている、
スライス管理システム。
【請求項2】
各拠点について、当該拠点における基地局は、スライスについて仮想ネットワークIDが当該基地局に設定されていて、且つ、当該スライス経由のユーザデータをユーザ端末から受信した場合には、当該仮想ネットワークIDを関連付けた当該ユーザデータを送信するようになっており、
各ユーザデータ処理部について、
当該ユーザデータ処理部は、当該ユーザデータ処理部に対応したスライスに関連付けられた仮想ネットワークIDが当該ユーザデータ処理部に設定されていて、且つ、当該スライス経由でユーザデータを受信した場合、当該設定されている仮想ネットワークIDに適合する仮想ネットワークIDが当該受信したユーザデータに関連付けられていれば、当該ユーザデータを転送するが、当該設定されている仮想ネットワークIDに適合する仮想ネットワークIDが当該受信したユーザデータに関連付けられていなければ、当該ユーザデータを転送しないようになっており、且つ、
当該ユーザデータ処理部は、当該ユーザデータ処理部に対応したスライスに関連付けられた仮想ネットワークIDが当該ユーザデータ処理部に設定されていて、且つ、当該スライス経由のユーザデータを当該ユーザデータの宛先のユーザ端末に送信する場合には、当該仮想ネットワークIDを関連付けた当該ユーザデータを送信するようになっており、
前記設定制御部は、前記対象スライスについて、前記対象仮想ネットワークの仮想ネットワークIDを、前記一つ以上の対象拠点の各々における基地局と、前記対象スライスに対応したユーザデータ処理部とに設定する、
請求項1に記載のスライス管理システム。
【請求項3】
前記設定制御部は、前記一つ以上の対象拠点と要件とを指定した提供要求に応答して、複数のスライスのうち、前記要件を満たすスライスがあるか否かを判定し、
当該判定の結果が真の場合、前記要件を満たすスライスが、前記対象スライスである、
請求項1に記載のスライス管理システム。
【請求項4】
前記提供要求では、前記一つ以上の対象拠点の各々において受けるアプリケーションサービスが指定されており、
前記提供要求に指定の要件は、前記指定のアプリケーションサービスに関するアプリケーションサービス要件であり、
アプリケーションサービス毎に、アプリケーションサービス要件をネットワーク要件に変換するための情報である変換情報が用意されており、
前記複数のスライスの各々について、当該スライスの性能が定義されており、
前記設定制御部は、
アプリケーションサービス毎の変換情報のうち、前記指定のアプリケーションサービスに対応した変換情報を特定し、
当該特定された変換情報を基に、前記指定のアプリケーションサービス要件をネットワーク要件に変換し、
前記要件を満たすスライスがあるか否かの判定は、当該変換により得られたネットワーク要件を満たす性能が定義されているスライスがあるか否かの判定を含む、
請求項3に記載のスライス管理システム。
【請求項5】
前記要件を満たすスライスがあるか否かの判定は、下記の判定を含む、
前記一つ以上の対象拠点の各々について、前記変換により得られたネットワーク要件を満たすためのリソース量が割り当てられると、当該対象拠点において割り当てられるトータルのリソース量が当該対象拠点のリソース量上限を超えるか否か、
請求項4に記載のスライス管理システム。
【請求項6】
前記要件を満たすスライスがあるか否かの判定は、下記の判定を含む、
前記変換により得られたネットワーク要件を満たす性能が定義されているスライスに対応したユーザデータ処理部である該当ユーザデータ処理部に対して、前記変換により得られたネットワーク要件を満たすためのリソース量が割り当てられると、前記ユーザデータ処理サーバにおいて割り当てられるトータルのリソース量が前記ユーザデータ処理サーバのリソース量上限を超えるか否か、
請求項4に記載のスライス管理システム。
【請求項7】
前記要件を満たすスライスがあるか否かの判定は、下記の判定を含む、
前記一つ以上の対象拠点の各々について、前記変換により得られたネットワーク要件を満たすためのリソース量が割り当てられると、前記一つ以上の対象拠点のうちのリソース量の最大値が、前記変換により得られたネットワーク要件を満たすスライスに対応したユーザデータ処理部に割り当てられるリソース量を超えるか、
請求項4に記載のスライス管理システム。
【請求項8】
前記コアネットワークは、5Gコアであり、
前記ユーザデータ処理サーバは、UPF(User Plane Function)サーバであり、
前記ユーザデータ処理部は、仮想UPFである、
請求項1に記載のスライス管理システム。
【請求項9】
下記(A)及び(B)を有し、
(A)コンピュータが、対象組織ユーザの対象スライスに対象仮想ネットワークを関連付ける、
(B)コンピュータが、前記対象組織ユーザの一つ以上の対象拠点の各々について、当該対象拠点における拠点スイッチに対して、前記対象仮想ネットワークの仮想ネットワークIDを設定する、
前記対象組織ユーザは、複数の組織ユーザのうちの一の組織ユーザであり、
前記一つ以上の対象拠点は、前記対象組織ユーザの一つ又は複数の拠点の全部又は一部の拠点であり、
前記複数の組織ユーザの各々について、当該組織ユーザの各拠点には、基地局と拠点スイッチとがあり、
各拠点において、拠点スイッチは、モバイルバックホールと当該拠点における基地局とに接続された終端装置であり、
前記対象スライスは、前記対象組織ユーザについて用意された一つ以上のスライスのうちの一のスライスであり、
前記対象仮想ネットワークは、いずれのスライスにも割り当てられていない一の仮想ネットワークであり、
前記複数の組織ユーザに共通のコアネットワークが接続されている終端装置である局舎スイッチに、ユーザデータ処理サーバと前記モバイルバックホールとが接続されており、
前記ユーザデータ処理サーバが、スライス毎に、当該スライスとデータネットワークとを経由するユーザデータを中継する仮想ルータであるユーザデータ処理部を有し、
各拠点について、当該拠点における拠点スイッチは、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている、
スライス管理方法。
【請求項10】
対象組織ユーザの対象スライスに対象仮想ネットワークを関連付け、
前記対象組織ユーザの一つ以上の対象拠点の各々について、当該対象拠点における拠点スイッチに対して、前記対象仮想ネットワークの仮想ネットワークIDを設定する、
ことをコンピュータに実行させ、
前記対象組織ユーザは、複数の組織ユーザのうちの一の組織ユーザであり、
前記一つ以上の対象拠点は、前記対象組織ユーザの一つ又は複数の拠点の全部又は一部の拠点であり、
前記複数の組織ユーザの各々について、当該組織ユーザの各拠点には、基地局と拠点スイッチとがあり、
各拠点において、拠点スイッチは、モバイルバックホールと当該拠点における基地局とに接続された終端装置であり、
前記対象スライスは、前記対象組織ユーザについて用意された一つ以上のスライスのうちの一のスライスであり、
前記対象仮想ネットワークは、いずれのスライスにも割り当てられていない一の仮想ネットワークであり、
前記複数の組織ユーザに共通のコアネットワークが接続されている終端装置である局舎スイッチに、ユーザデータ処理サーバと前記モバイルバックホールとが接続されており、
前記ユーザデータ処理サーバが、スライス毎に、当該スライスとデータネットワークとを経由するユーザデータを中継する仮想ルータであるユーザデータ処理部を有し、
各拠点について、当該拠点における拠点スイッチは、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信サービスの利用が拡大している。無線通信サービスを持たない事業者がローカル5G(5th Generation)を新たな無線通信サービスとして展開する動きがある。
【0003】
このような無線通信サービスの一形態として、5Gコア(コアネットワークの一例)が複数の組織ユーザで共有される無線通信サービスの提供が考えられる。このような形態であれば、端末の認証やモバイル通信の終端処理をするため一般にコストが高い5Gコアを拠点毎に配備する必要が無い。なお、「組織ユーザ」とは、ユーザとしての組織である。「組織」は、企業や公共団体等でよい。「拠点」は、ローカル5Gが設置される場所であり、例えば、組織ユーザの支店や工場である。
【0004】
このような無線通信サービスにおいて、組織ユーザのネットワーク独立性を保証するために、組織ユーザ毎にネットワークスライス(以下、スライス)を用意することが考えられる。スライスは、ネットワークスライシングにより得られる。
【0005】
例えば、特許文献1には次の技術が開示されている。仮想ネットワークであるスライスが、ユーザ端末とサービスサーバとの間において通信を行う通信経路の複数段階に設けられる。スライス管理装置としてのNW運用装置が、サービス要件を含むスライス設定要求を取得する。NW運用装置が、複数段階のそれぞれに対して設定するスライスに応じて計算されるコストの比較結果に基づいて、サービス要件を満たすスライス設定方針を決定する。NW運用装置が、スライス設定方針に基づいて、複数段階のそれぞれにおけるスライスの設定に係る処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2018/173564
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
5Gコアが複数の組織ユーザに共通の場合の一つの課題は、いずれの拠点からも共通の5Gコアにアクセス可能なことにある。具体例を、図12を参照して説明する。図12において、「UE-Xn」は、組織ユーザXに所属する個人ユーザXnのユーザ端末(無線通信端末)を意味する。「局舎」は、共通の5Gコアが設けられる場所の一例であり、通信キャリアの建物である。「個人ユーザ」は、いずれかの組織ユーザに属する者であり、例えば、従業員である。
【0008】
局舎に、5Gコアと、5Gコアに接続されたUPF(User Plane Function)サーバとが設けられている。5Gコアに対して三つのスライス(スライス1~3)が設定されているとする。また、三つの拠点(組織ユーザAの拠点1、組織ユーザAの拠点2、及び組織ユーザBの拠点1)があるとする。
【0009】
全ての個人ユーザがユーザ端末を用いていずれの拠点からも全てのスライス1~3にアクセス可能である。このため、例えば、図12に例示されているように、個人ユーザA3が組織ユーザAの拠点2から組織ユーザBの拠点1に移動しても、個人ユーザA3は、ユーザ端末を用いて組織ユーザBの拠点1からスライス1~3のいずれにも(例えば、図示の通りスライス1に)アクセス可能である。
【0010】
5Gネットワークは、パブリックなネットワークである。このため、5Gコア配下にあるいずれの基地局を通じても無線通信可能であることが前提である。故に、上述のように、5Gコアが複数の組織ユーザに共有される環境では、全ての個人ユーザがユーザ端末を用いていずれの拠点からも全てのスライスにアクセス可能であるという課題がある。このため、各組織ユーザについて、当該組織ユーザにとっての不特定の個人ユーザ(例えば、当該組織ユーザに属する個人ユーザ以外の個人ユーザ)のユーザ端末が、当該組織ユーザの拠点におけるローカル5G用のリソースを利用して、当該組織ユーザの拠点において通信し得る。
【0011】
特許文献1には、上述の課題やその解決手段は開示も示唆もされていない。
【0012】
また、上述の課題は、ローカル5G以外の無線通信サービス、例えば、6G(6th Generation)又はLTE(Long Term Evolution)の無線通信サービスについてもあり得る。
【課題を解決するための手段】
【0013】
関連付け制御部及び設定制御部を含むスライス管理システムが構築される。関連付け制御部は、対象組織ユーザの対象スライスに対象仮想ネットワークを関連付ける。設定制御部は、対象組織ユーザの一つ以上の対象拠点の各々について、当該対象拠点における拠点スイッチに対して、対象仮想ネットワークの仮想ネットワークIDを設定する。対象組織ユーザは、複数の組織ユーザのうちの一の組織ユーザである。一つ以上の対象拠点は、対象組織ユーザの一つ又は複数の拠点の全部又は一部の拠点である。複数の組織ユーザの各々について、当該組織ユーザの各拠点には、基地局と拠点スイッチとがある。各拠点において、拠点スイッチは、モバイルバックホールと当該拠点における基地局とに接続された終端装置である。対象スライスは、対象組織ユーザについて用意された一つ以上のスライスのうちの一のスライスである。対象仮想ネットワークは、いずれのスライスにも割り当てられていない一の仮想ネットワークである。複数の組織ユーザに共通のコアネットワークが接続されている終端装置である局舎スイッチに、ユーザデータ処理サーバとモバイルバックホールとが接続されている。ユーザデータ処理サーバが、スライス毎に、当該スライスとデータネットワークとを経由するユーザデータを中継する仮想ルータであるユーザデータ処理部を有する。各拠点について、当該拠点における拠点スイッチは、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチに設定されている仮想ネットワークIDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、コアネットワークが複数の組織ユーザに共通である環境であっても拠点におけるユーザ端末の通信を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成例を示す。
図2】モバイルネットワークの構成例を示す。
図3】スライス管理システムの構成例を示す。
図4】環境提供処理の流れを示す。
図5】アプリケーション管理データベース及びテンプレート管理データベースの構成例を示す。
図6】VLAN管理データベース及びスライス管理データベースの構成例を示す。
図7】拠点RANリソースデータベース及びRANリソース割当データベースの構成例を示す。
図8】局舎UPFリソースデータベース及びUPFリソース割当データベースの構成例を示す。
図9】スライス2に関し一つの拠点について割当帯域が当該拠点の帯域上限を超えるケースの一例を示す。
図10】スライス2に関し全ての拠点それぞれについて割当帯域が帯域上限以下であるケースの一例を示す。
図11】管理UIの一例を示す。
図12】関連技術の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、「インターフェース装置」は、一つ以上のインターフェースデバイスでよい。当該一つ以上のインターフェースデバイスは、下記のうちの少なくとも一つでよい。
・一つ以上のI/O(Input/Output)インターフェースデバイス。I/O(Input/Output)インターフェースデバイスは、I/Oデバイスと遠隔の表示用計算機とのうちの少なくとも一つに対するインターフェースデバイスである。表示用計算機に対するI/Oインターフェースデバイスは、通信インターフェースデバイスでよい。少なくとも一つのI/Oデバイスは、ユーザインターフェースデバイス、例えば、キーボード及びポインティングデバイスのような入力デバイスと、表示デバイスのような出力デバイスとのうちのいずれでもよい。
・一つ以上の通信インターフェースデバイス。一つ以上の通信インターフェースデバイスは、一つ以上の同種の通信インターフェースデバイス(例えば一つ以上のNIC(Network Interface Card))であってもよいし二つ以上の異種の通信インターフェースデバイス(例えばNICとHBA(Host Bus Adapter))であってもよい。
【0017】
また、以下の説明では、「メモリ」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上のメモリデバイスであり、典型的には主記憶デバイスでよい。メモリにおける少なくとも一つのメモリデバイスは、揮発性メモリデバイスであってもよいし不揮発性メモリデバイスであってもよい。
【0018】
また、以下の説明では、「永続記憶装置」は、一つ以上の記憶デバイスの一例である一つ以上の永続記憶デバイスでよい。永続記憶デバイスは、典型的には、不揮発性の記憶デバイス(例えば補助記憶デバイス)でよく、具体的には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、NVME(Non-Volatile Memory Express)ドライブ、又は、SCM(Storage Class Memory)でよい。
【0019】
また、以下の説明では、「記憶装置」は、メモリと永続記憶装置の少なくともメモリでよい。
【0020】
また、以下の説明では、「プロセッサ」は、一つ以上のプロセッサデバイスでよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサデバイスでよいが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサデバイスでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、プロセッサコアでもよい。少なくとも一つのプロセッサデバイスは、処理の一部又は全部を行うハードウェア記述言語によりゲートアレイの集合体である回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサデバイスでもよい。
【0021】
また、以下の説明では、「xxxデータベース」といった表現にて、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、当該情報は、どのような構造のデータでもよいし(例えば、構造化データでもよいし非構造化データでもよいし)、入力に対する出力を発生するニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズムやランダムフォレストに代表されるような学習モデルでもよい。従って、「xxxデータベース」を「xxx情報」と言うことができる。また、以下の説明において、各データベースの構成は一例であり、一つのデータベースは、二つ以上のデータベースに分割されてもよいし、二つ以上のデータベースの全部又は一部が一つのデータベースであってもよい。
【0022】
また、以下の説明では、「yyy部」の表現にて機能を説明することがあるが、機能は、一つ以上のコンピュータプログラムがプロセッサによって実行されることで実現されてもよいし、一つ以上のハードウェア回路(例えばFPGA又はASIC)によって実現されてもよいし、それらの組合せによって実現されてもよい。プログラムがプロセッサによって実行されることで機能が実現される場合、定められた処理が、適宜に記憶装置及び/又はインターフェース装置等を用いながら行われるため、機能はプロセッサの少なくとも一部とされてもよい。機能を主語として説明された処理は、プロセッサあるいはそのプロセッサを有する装置が行う処理としてもよい。プログラムは、プログラムソースからインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配付計算機又は計算機が読み取り可能な記憶媒体(例えば非一時的な記憶媒体)であってもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が一つの機能にまとめられたり、一つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。
【0023】
また、以下の説明では、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号のうちの共通符号を使用し、同種の要素を区別する場合は、参照符号を使用することがある。
【0024】
また、ネットワークスライスや無線通信端末といった要素を識別するための識別情報は、「名前」、「ID」、「識別子」及び「番号」等のうちの一つ以上の組合せでよい。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成例を示す。なお、以下の説明では、複数の組織ユーザの一例が、組織ユーザA及びBである。組織ユーザは、一以上の個人ユーザのグループとしてのユーザグループと呼ばれてもよい。
【0026】
5Gコア111(コアネットワークの一例)が組織ユーザA及びBに共通である。5Gコア111が共通の複数のスライスが存在する。組織ユーザ毎にスライス90がある。
【0027】
また、ユーザ端末5、スライス管理システム110、UPFサーバ112、DN(データネットワーク)124、ユーザ管理端末12、及び5G管理端末11が存在する。
【0028】
ユーザ端末5は、個人ユーザが使用する無線通信端末(典型的には、ノート型又はタブレット型の計算機やスマートフォンといったモバイル端末)である。
【0029】
スライス管理システム110は、無線通信サービスの運用を支援するシステムであり、具体的には、スライス90を管理する。スライス管理システム110は、本実施形態では、一以上の物理計算機で構成された物理的な計算機システム(例えば、インターフェース装置、記憶装置及びそれらに接続されたプロセッサを有するシステム)であるが、物理的な計算機システムに基づく論理的な計算機システム(例えば、クラウド基盤上に実現されるシステム)でもよい。
【0030】
UPFサーバ112は、物理的なサーバ上に設けられた論理的なサーバでもよいが、本実施形態では、物理的なサーバである。UPFサーバ112は、スライス90毎に用意された仮想UPF21を有する。仮想UPF21は、当該仮想UPF21に対応するスライス90とDN124とを経由するユーザデータ(例えば、Uプレーンデータパケット)を中継する仮想ルータとしてのユーザデータ処理部の一例である。ユーザデータは、ユーザ端末5が送受信するデータであり、スライス90、仮想UPF21及びDB124を経由するデータである。
【0031】
DN124は、UPFサーバ112(仮想UPF21)と、外部ネットワーク(例えばインターネット)とに接続されている。DN124を介して、アプリケーションサービスが一つ以上のサーバ39(39A、39B、…)からそれぞれ提供される。サーバ39は、例えばアプリケーションサーバである。
【0032】
ユーザ管理端末12は、組織管理者(組織ユーザの管理者)により操作される計算機(例えば、情報処理端末)である。ユーザ管理端末12は、組織管理者の操作に応答して、アプリケーションサービスの要求を5G管理端末11に送信する、或いは、アプリケーションサービス要件を指定した提供要求をスライス管理システム110に送信する。
【0033】
5G管理端末11は、スライス管理システム110の入出力コンソールとしての情報処理端末であり、典型的には5G管理者により操作される。5G管理端末11は、5G管理者の操作に応答して、アプリケーションサービス要件を指定した提供要求をスライス管理システム110に送信する。この提供要求は、組織管理者からの要求(ユーザ管理端末12からの要求)に従う要求でもよいし、組織管理者からの要求無しに5G管理者による操作に基づき生成された要求でもよい。
【0034】
複数の拠点50がある。拠点50は、例えば、工場や支店である。拠点50は、複数の組織ユーザのいずれかに対応する。本実施形態では、一の組織ユーザは一つ以上の拠点50に対応するが、一つの拠点50は一の組織ユーザに対応する。拠点50には、エッジ側のネットワークとしてのリソースとして、例えば、基地局2と拠点スイッチ3とが備えられている。拠点スイッチ3は、基地局2及びモバイルバックホール271に接続されるエッジ側の終端装置である。エッジ側のネットワークは、本実施形態ではローカル5Gとしてのネットワークであるが、他種のネットワーク(プライベートLTEとしてのネットワーク)が採用されてもよい。図1が示す例では、組織ユーザAの拠点として二つの拠点50A1及び50A2があり、組織ユーザBの拠点として一つの拠点50B1がある。また、組織ユーザAに属する個人ユーザAn(n=1~4)がいて、その個人ユーザAnは、ユーザ端末5Anを有する。同様に、組織ユーザBに属する個人ユーザBm(m=1)がいて、その個人ユーザBmは、ユーザ端末5Bmを有する。
【0035】
局舎60がある。局舎60は、共通の5Gコア111が設けられる場所の一例であり、通信キャリアの建物である。局舎60に、局舎スイッチ80と、UPFサーバ112とが備えられる。局舎スイッチ80は、モバイルバックホール271に接続されるコア側の終端装置であり、5Gコア111に接続される。UPFサーバ112は、5Gコア111及び局舎スイッチ80のうちの少なくとも局舎スイッチ80に接続される。
【0036】
スライス管理システム110は、ユーザ管理端末12及び5G管理端末11のうちの少なくとも一つと通信する。例えば、スライス管理システム110は、ユーザ管理端末12及び5G管理端末11のうちの少なくとも一つから、提供要求を受け付ける。提供要求には、後述する通り、拠点50、アプリケーションサービス、及びアプリケーションサービス要件が指定されている。
【0037】
本実施形態では、スライス90:仮想UPF21は1:1であり、且つ、仮想UPF21:組織ユーザは1:1(又は多:1である)。従って、一つのスライス90は、一つの仮想UPF21に対応しており、一つの仮想UPF21は、一の組織ユーザに割り当てられる。このため、一つのスライス90は、一の組織ユーザに割り当てられる。スライス管理システム110は、スライス90に、いずれのスライス90にも関連付けられていないVLAN((Virtual LAN))91を関連付ける。スライス管理システム110は、当該スライス90が割り当てられた組織ユーザの拠点50における拠点スイッチ3に、当該スライス90に関連付けられたVLAN91(VLANパス)のIDを設定する。拠点スイッチ3に対するVLAN IDの設定は、本実施形態では局舎スイッチ80経由で行われるが(更に5Gコア111が経由されてもよい)、それに代えて、図示しない管理ネットワーク(例えば、Mプレーンにおけるネットワーク)経由で行われてもよい。
【0038】
拠点スイッチ3は、当該拠点スイッチ3に設定されているVLAN IDが関連付けられているユーザデータの送受信を行い、当該拠点スイッチ3に設定されているVLAN IDが関連付けられていないユーザデータの送受信を行わないようになっている。
【0039】
スライス管理システム110は、関連付け制御部321と、設定制御部322とを有する。関連付け制御部321は、スライス90にVLAN91を関連付けらる。設定制御部322は、スライス90に関連付けられたVLAN91のIDを、拠点スイッチ3に設定する。これにより、拠点50におけるユーザ端末5は、スライス90経由の無線通信を、当該スライス90に関連付けられたVLAN IDが拠点スイッチ3に設定されていれば行うことができるが、当該VLAN IDが拠点スイッチ3に設定されていなければ行うことができない。つまり、拠点50におけるユーザ端末5の通信が適切に制限される。また、本実施形態では、コアネットワークの一例が5Gコア111であり、ユーザデータ処理サーバの一例がUPFサーバ112であり、ユーザデータ処理部の一例が仮想UPF21である、これにより、拠点50におけるユーザ端末5の通信を適切に制限することを、5Gコア111が複数の組織ユーザに共通である環境に関して実現できる。なお、設定制御部322は、拠点スイッチ3に設定されるVLAN IDを、局舎スイッチ80にも設定してよい(例えば局舎スイッチ80のポートが拠点ごとであれば、拠点スイッチ3A1、3A2及び3B1に設定されたVLAN IDは局舎スイッチ80に設定されてもよい)。
【0040】
基地局2は、スライス90についてVLAN IDが当該基地局2に設定されていて、且つ、当該スライス90経由のユーザデータをユーザ端末5から受信した場合には、当該VLAN IDを関連付けた当該ユーザデータを送信するようになっている。仮想UPF21は、当該仮想UPF21に対応したスライス90に関連付けられたVLAN IDが当該仮想UPF21に設定されていて、且つ、当該スライス90経由のユーザデータを受信した場合、当該設定されているVLAN IDに適合する(一致する)VLAN IDが当該受信したユーザデータに関連付けられていれば、当該ユーザデータを転送するが、当該設定されているVLAN IDに適合するVLAN IDが当該受信したユーザデータに関連付けられていなければ、当該ユーザデータを転送しないようになっている。また、仮想UPF21は、当該仮想UPF21に対応したスライス90に関連付けられたVLAN IDが当該仮想UPF21に設定されていて、且つ、当該スライス90経由のユーザデータを当該ユーザデータの宛先のユーザ端末5に送信する場合には、当該VLAN IDを関連付けた当該ユーザデータを送信するようになっている。設定制御部322は、スライス90に関連付けられたVLAN IDを、当該スライス90経由の通信が許可される拠点50における基地局2と、当該スライス90に対応した仮想UPF21とに設定する。これにより、ユーザ端末5から基地局2経由で送信されるユーザデータにも、仮想UPF21から送信されるユーザデータにも、拠点スイッチ3に設定されたVLAN IDが関連付けられているため、当該ユーザデータが拠点スイッチ3を経由することができ、以って、適切にユーザ端末5の通信が制限される。例えば、ユーザ端末5は、スライスIDを指定して無線通信を行う(例えば、セッション開始を要求する、或いは、ユーザデータを送信する)。当該ユーザ端末5と通信する基地局2が、指定されたスライスIDと、当該基地局2に設定されているVLAN IDとを関連付けた情報を送信する。拠点スイッチ3は、当該情報に、当該拠点スイッチ3に設定されているVLAN IDに適合するVLAN IDが設定されていれば、当該情報を送信する。局舎スイッチ80を介して当該情報がUPFサーバ112に受信される。なお、スライスIDは、例えば、APN(Access Point Name)又はDNN(Data Network Name))でよい。
【0041】
図1によれば、例えば下記の通りである。
【0042】
すなわち、個人ユーザA向けにスライス90-1があり、スライス90-1に仮想UPF21-1が対応している。スライス90-1にVLAN91-1が関連付けられ、VLAN91-1のIDが、拠点スイッチ3A1及び3A2に設定される。また、個人ユーザA向けに更にスライス90-2があり、スライス90-2に仮想UPF21-2が対応している。スライス90-2にVLAN91-2が関連付けられ、VLAN91-2のIDが、拠点スイッチ3A1及び3A2に設定される。基地局2A1及び2A2の各々に、VLAN91-1及び91-2の各々のIDが設定される。仮想UPF21-1にVLAN91-1のIDが設定され、仮想UPF21-2にVLAN91-2のIDが設定される。このため、ユーザ端末5A1~5A4のいずれも、拠点50A1及びA2のいずれからでも、スライス90-1又は90-2経由の無線通信(つまり、スライス90-1又は90-2のIDを指定した通信)を行うことができる。
【0043】
また、個人ユーザB向けにスライス90-3があり、スライス90-3に仮想UPF21-3が対応している。スライス90-3にVLAN91-3が関連付けられ、VLAN91-3のIDが、拠点スイッチ3B1に設定される。また、VLAN91-3のIDが、基地局2B1及び仮想UPF21-3に設定される。このため、ユーザ端末5B1は、拠点50B1から、スライス90-3経由の無線通信を行うことができる。一方、拠点50A2から拠点50B1に移動したユーザ端末5A3は、スライス90-1及び90-2のいずれを経由した通信も行うことができない。スライス90-1に関連付けられたVLAN IDもスライス90-2に関連付けられたVLAN IDも拠点スイッチ3B1(及び、基地局2B1及び仮想UPF21-3)に設定されていないためである。
【0044】
なお、本実施形態において、拠点スイッチ3に対するVLAN IDの設定は、後述するように、ユーザ管理端末12又は5G管理端末11からの提供要求に応答して行われてよい。
【0045】
以下、本実施形態をより詳細に説明する。
【0046】
図2は、モバイルネットワークの構成例を示す。
【0047】
モバイルネットワークは、(R)AN((Radio) Access Network)252、拠点スイッチ3、局舎スイッチ80、UPFサーバ112、DN124及び5Gコア111を含む。(R)AN252は、UE(User Equipment)であるユーザ端末5と無線通信する基地局2を含んでよい。(R)AN290とUPFサーバ112は、拠点スイッチ3及び局舎スイッチ80に接続されたモバイルバックホール271に接続される。UPFサーバ112には、一つ以上のスイッチ255で構成されたDN124がある。Uプレーン220が、(R)AN252、拠点スイッチ3、UPFサーバ112、局舎スイッチ80及びスイッチ255の少なくとも一部を含む。
【0048】
5Gコア111が、AMF(Access and Mobility Management Function)261、SMF(Session Management Function)262、PCF(Policy Control Function)263及びUDM(Unified Data Management)264といった機能を含む。SMF262は、UPF22と同様、組織ユーザ毎に存在してよい。5Gコア111が、局舎スイッチ80を介して、UPFサーバ112及び拠点スイッチ3に接続される。Cプレーン210が、5Gコア111を含んでよく、更に、(R)AN252、拠点スイッチ3、局舎スイッチ80及びUPFサーバ112の一部を含んでよい。
【0049】
Mプレーン230が、スライス管理システム110を含んでよい。
【0050】
装置パッケージとしての無線通信施設(例えば、エッジ側のネットワークのリソース集合としての施設)が拠点50に備えられてもよい。無線通信施設は、(R)AN252及び拠点スイッチ3を含んでよい。無線通信施設は、UPFサーバ112及びスイッチ255を含んでよい。また、局舎60に、局舎スイッチ80及びUPFサーバ112に加えて、DN124(スイッチ255)が備えられてもよい。
【0051】
図3は、スライス管理システム110の構成例を示す。
【0052】
スライス管理システム110は、インターフェース装置301、記憶装置302及びそれらに接続されたプロセッサ303を有する。
【0053】
インターフェース装置301は、ユーザ管理端末12、5G管理端末11、5Gコア111及び局舎スイッチ80の少なくとも一つに通信可能に接続される。
【0054】
記憶装置302は、情報及びプログラムを記憶する。情報として、例えば、アプリケーション管理データベース311、テンプレート管理データベース312、スライス管理データベース313、RANリソース割当データベース314、拠点RANリソースデータベース315、UPFリソース割当データベース316、局舎UPFリソースデータベース317及びVLAN管理データベース318がある。
【0055】
プロセッサ303がプログラムを実行することで、関連付け制御部321及び設定制御部322が実現される。
【0056】
以下、本実施形態で行われる処理の一例として、アプリケーションサービスをユーザ端末5に提供することが可能な環境を提供する処理である環境提供処理を説明する。なお、環境提供処理の事前処理として、本実施形態では、下記が行われているものとする。
・スライス毎にスライスの性能の定義。
・組織ユーザ毎に当該組織ユーザに対する一つ以上のスライスの割り当て。
・スライス毎の仮想UPF21の構築(スライス毎に、当該スライスの性能を発揮するためのリソース量が仮想UPF21に割り当てられてもよい)。
【0057】
図4は、アプリケーション提供処理の流れを示す。
【0058】
スライス管理システム110が、提供要求を受信する(S401)。提供要求には、図5に例示する通り、拠点50、アプリケーションサービス、及びアプリケーションサービス要件が指定されている(図5が示す例では、拠点50の指定は、組織ユーザのIDと当該組織ユーザの拠点番号との組合せの指定である)。
【0059】
設定制御部322が、S401で受信した提供要求で指定されているアプリケーションサービス要件を、ネットワーク要件に変換する(S402)。
【0060】
設定制御部322が、S402の変換により得られたネットワーク要件を満たす性能が定義されている一つ以上のスライスをそれぞれスライス候補として特定する(S403)。
【0061】
設定制御部322が、S403で特定されたスライス候補毎に、S402の変換により得られたネットワーク要件を満たすリソース量を決定する(S404)。
【0062】
設定制御部322が、S401で受けた提供要求を満たす環境を提供可能か否かを判定する(S405)。少なくとも一つのスライス候補について、S404で決定されたリソース量を含むトータルのリソース量がリソース量の上限以下であれば、S405の判定結果が真である。一方、いずれのスライス候補についても、S404で決定されたリソース量を含むトータルのリソース量がリソース量の上限を超えていれば、S405の判定結果が偽である。
【0063】
S405の判定結果が真の場合(S405:Yes)、設定制御部322が、S401で受信した提供要求で指定されている拠点50の拠点スイッチ3及び基地局2に、選出されたスライス90に関連付けられたVLAN IDを設定し、且つ、当該選出されたスライス90に対応した仮想UPF21に、当該VLAN IDを設定する(S406)。そして、設定制御部322が、S401で受信した提供要求の送信元の端末に、提供成功を通知する(S407)。なお、この段落において、「選出されたスライス90」とは、S404で決定されたリソース量がリソース量の上限以下である一つ以上のスライス90のうちの一のスライスである。また、「選出されたスライス90に関連付けられたVLAN ID」は、この環境提供処理の事前処理において予め関連付けられているVLAN IDでもよいし、この環境提供処理において動的に関連付けられたVLAN IDでもよい。
【0064】
S405の判定結果が偽の場合(S405:No)、設定制御部322が、S401で受信した提供要求の送信元の端末に、提供失敗を通知する(S408)。
【0065】
以下、環境提供処理を詳細に説明する。
【0066】
図5は、アプリケーション管理データベース311及びテンプレート管理データベース312の構成例を示す。図5を参照して、図4のS402を詳細に説明する。
【0067】
アプリケーション管理データベース311は、アプリケーションサービス毎に、アプリケーションサービス名とテンプレートIDとを表す。
【0068】
テンプレート管理データベース312は、複数のテンプレートを有する。テンプレートは、アプリケーションサービス要件をネットワーク要件に変換するための情報である変換情報の一例である。テンプレートは、アプリ要件項目と、アプリ要件値、ネットワーク要件項目及びネットワーク要件値との関係を表す。アプリ要件項目は、アプリケーションサービス要件の一つの項目である。アプリ要件値は、アプリ要件項目に対応した値(又はその範囲)である。ネットワーク要件項目は、ネットワーク要件の一つの項目である。ネットワーク要件値は、ネットワーク要件項目に対応した値(又はその範囲)である。テンプレートを参照することにより、アプリケーションサービス要件に対応したネットワーク要件(別の言い方をすれば、アプリケーションサービス要件を満たすネットワーク要件)が得られる。テンプレートが一例である変換情報は、テンプレートに代えて、機械学習モデルといった他種の情報でもよい。
【0069】
図4のS402では、例えば以下の処理が行われる。
【0070】
提供要求では、上述したように、拠点50、アプリケーションサービス及びアプリケーションサービス要件が指定されている。設定制御部322は、指定されているアプリケーションサービスに対応したテンプレートIDをアプリケーション管理データベース311から特定する。設定制御部322は、当該特定されたテンプレートIDに対応したテンプレートを、アプリケーション管理データベース311から特定する。設定制御部322は、特定されたテンプレートを用いて、指定されているアプリケーションサービス要件をネットワーク要件に変換する。
【0071】
図6は、VLAN管理データベース318及びスライス管理データベース313の構成例を示す。図6を参照して、図4のS403を詳細に説明する。
【0072】
VLAN管理データベース318は、VLAN91毎に、下記を表す。
・VLAN ID(当該VLAN91のID)。
・組織ユーザID(当該VLAN91が提供される組織ユーザのID)。
・スライスID(当該VLAN91が関連付けられるスライス90のID)。
【0073】
スライス管理データベース313は、スライス90毎に、下記を表す。
・スライスID(当該スライス90のID)。
・仮想UPF ID(当該スライス90に対応する仮想UPF21のID)。
・VLAN ID(当該スライス90に関連付けられたVLAN91のID)。
・組織ユーザID(当該スライス90が割り当てられた組織ユーザのID)。
・拠点番号(当該スライス90に関連付けられたVLAN IDが設定される拠点50の識別番号)。
・帯域(当該スライス90に割り当てられた帯域)。
・計算リソース(当該スライス90に割り当てられた計算リソース量)。
・UE数(当該スライス90に接続可能なユーザ端末5の数)。
・性能パラメータ(当該スライス90について定義された性能を表す一つ以上のパラメータ)。性能パラメータに含まれるパラメータとして、例えば、遅延、パケットロス率及びジッタがある。
【0074】
本実施形態では、関連付け可能なVLAN IDが予め用意されている。図4のS403において、設定制御部322は、S402により得られたネットワーク要件(例えば、遅延、パケットロス率及びジッタのうちの少なくとも一つ)を満たす性能パラメータが定義されたスライス候補を、スライス管理データベース313から特定する。ここではスライスID“2”のスライス候補が特定されたとする。S403において、設定制御部322は、いずれのスライス90にも割り当てられていないVLAN IDを、VLAN管理データベース318から特定し、特定されたVLAN IDに、提供要求で指定されている組織ユーザID“A”と、特定されたスライスID“2”とを仮に割り当てる(VLAN管理データベースの仮の更新)。また、設定制御部322は、特定されたスライス候補に(スライスID“2”のレコードに)、提供要求で指定されている組織ユーザID“A”及び拠点番号“1,2”を仮に割り当て、且つ、関連付け制御部321が、当該スライス候補に、VLAN管理データベース313から特定されたVLAN ID“A”を仮に関連付ける(スライス管理データベース313の仮の更新)。
【0075】
図7は、拠点RANリソースデータベース315及びRANリソース割当データベース314の構成例を示す。図8は、局舎UPFリソースデータベース317及びUPFリソース割当データベース316の構成例を示す。図7及び図8を参照して、図4のS404及びS405を詳細に説明する。
【0076】
図7に示す拠点RANリソースデータベース315は、拠点50毎に、下記を表す。
・組織ユーザID(当該拠点50を持つ組織ユーザのID)。
・拠点番号(当該拠点50の識別番号)。
・上限帯域(割当て可能な帯域の上限)。
・上限UE数(同時期に接続可能なユーザ端末5の数の上限)。
【0077】
帯域及びUE数が、RANリソース量の一例であり、上限帯域及び上限UE数が、RANリソース量の上限の一例である。「RANリソース」とは、拠点50におけるリソースであってスライス90に割り当て可能なリソースである。「RANリソース量」とは、RANリソースの量であり、当該量の単位はRANリソースの種類に依存する。
【0078】
RANリソース割当データベース314は、拠点50毎に、下記を表す。
・組織ユーザID(当該拠点50を持つ組織ユーザのID)。
・拠点番号(当該拠点50の識別番号)。
・スライスID(当該拠点50からの無線通信(接続)が可能なスライス90のID)。
・割当帯域(当該拠点50から当該スライス90に割り当てられた帯域)。
・割当UE数(当該拠点50において同時期に当該スライスに接続可能なユーザ端末5の数)。
【0079】
図8に示す局舎UPFリソースデータベース317は、局舎60毎に、下記を表す。
・局舎ID(当該局舎60のID)。
・上限帯域(当該局舎60において割当て可能な帯域の上限)。
・上限計算リソース量(当該局舎60におけるUPFサーバ112の計算リソース量の上限)。
・上限UE数(当該局舎60におけるUPFサーバ112と通信する全拠点50の上限UE数の合計の上限)。
【0080】
帯域、計算リソース量及びUE数が、UPFリソース量の一例であり、上限帯域、上限計算リソース量及び上限UE数が、UPFリソース量の上限の一例である。「UPFリソース」とは、局舎60におけるUPFサーバ112に関するリソースであってスライス90に割り当て可能なリソースである。「UPFリソース量」とは、UPFリソースの量であり、当該量の単位はUPFリソースの種類に依存する。
【0081】
UPFリソース割当データベース316は、スライス90毎に、下記を表す。
・局舎ID(当該スライス90が設定された5Gコア111を有する局舎60のID)。
・スライスID(当該スライス90のID)。
・仮想UPF ID(当該スライス90に対応した仮想UPF21のID)。
・組織ユーザID(当該スライス90に対応した組織ユーザのID)。
・割当帯域(当該スライス90に割り当てられた帯域)。
・割当計算リソース量(当該スライス90に割り当てられた計算リソース量)。
・割当UE数(当該スライス90に割り当てられたUE数)。
【0082】
スライスID“2”について、図7に示した割当帯域の合計が、図8に示した割当帯域に一致し、図7に示した割当UE数の合計が、図8に示した割当UE数に一致する。
【0083】
図4のS404及びS405の例は、下記の通りである。
【0084】
設定制御部322は、複数のスライス90のうち、提供要求で指定されている要件を満たすスライスがあるか否かを判定する。当該判定の結果が真の場合、当該要件を満たすスライスが、例えば後のS406において選出される。これにより、提供要求で指定されている要件を満たすスライスが、当該提供要求で指定されている組織ユーザについてVLAN IDが関連付けられるスライスであり、当該提供要求で指定されているアプリケーションサービスの提供に使用されるスライスとなる。
【0085】
提供要求では、アプリケーションサービス要件が指定されている。S403で特定されたスライス候補は、アプリケーションサービス要件の変換(S402での変換)により得られたネットワーク要件を満たすスライス候補である。これにより、提供要求において、アプリケーションサービスの種類に応じた要件項目について要件を指定することで、アプリケーションサービス要件を満たすスライスの提供が可能である。アプリケーションサービス要件に代えてネットワーク要件が提供要求で指定されてもよいが、アプリケーションサービス要件の指定が可能である方が、利便性が高い。
【0086】
S404では、設定制御部322が、S402の変換により得られたネットワーク要件を満たすとして特定されたスライス候補に関し、当該ネットワーク要件を満たすためのRANリソース量を決定する。設定制御部322が、提供要求で指定された拠点50に関し、当該スライス候補に、当該RANリソース量を仮で割り当てる(RANリソース割当データベース314の仮の更新)。S405では、設定制御部322が、当該拠点50において割り当てられるトータルのRANリソース量(RANリソース割当データベース314における割当帯域及び割当UE数のそれぞれの合計)が、当該拠点50のRANリソース量上限(上限帯域及び上限UE数)を超えるか否かを判定する。当該スライス候補については、当該判定結果が偽の場合、S405の判定結果が偽となる。これにより、拠点50のRANリソース量上限の範囲で、適切にユーザ端末5の通信を制限することができる。
【0087】
また、S404では、設定制御部322が、S402の変換により得られたネットワーク要件を満たすとして特定されたスライス候補に関し、当該ネットワーク要件を満たすためのUPFリソース量を決定する。設定制御部322が、当該スライス候補に対応した仮想UPF21に関し、当該UPFリソース量を仮で割り当てる(UPFリソース割当データベース316の仮の更新)。S405では、設定制御部322が、当該UPFサーバ112を有する局舎60について割り当てられるトータルのUPFリソース量(UPFリソース割当データベース316における割当帯域、割当計算リソース量及び割当UE数のそれぞれの合計)が、当該局舎60のUPFリソース量上限(上限帯域、上限計算リソース量及び上限UE数)を超えるか否かを判定する。当該スライス候補については、当該判定結果が偽の場合、S405の判定結果が偽となる。これにより、局舎60のUPFリソース量上限の範囲で、適切にユーザ端末5の通信を制限することができる。
【0088】
また、S405では、設定制御部322は、当該スライス候補が仮に割り当てられた全拠点50の割当てRANリソース量の最大値が、当該スライス候補に対応した仮想UPF21について割り当てられたUPFリソース量を超えるか否かを判定する。当該スライス候補については、当該判定結果が偽の場合、S405の判定結果が偽となる。これにより、仮想UPF21について割り当てられたUPFリソース量と、当該仮想UPF21に対応するスライスに各拠点において割り当てられたRANリソース量との適切な関係を維持しつつ、適切にユーザ端末5の通信を制限することができる。
【0089】
図9は、スライス2(スライスID“2”のスライス90)に関し一つの拠点50A2について割当帯域が帯域上限を超えるケースの一例を示す。図10は、スライス2に関し全ての拠点それぞれについて割当帯域が帯域上限以下であるケースの一例を示す。図9及び図10において、拠点50について、カッコ内の数値が、帯域上限を意味し、カッコ内の数値の上に記載の数値が、割当帯域(決定された帯域が仮に加算された場合の割当帯域)を意味する。拠点50A1及び50A2が、提供要求で指定された拠点である。
【0090】
図9が示す例によれば、拠点50A2について割当帯域“50M”は、当該拠点50A2の帯域上限“10M”を超えている。この場合、S405の判定結果は偽となり、S408において、提供失敗が、提供要求の送信元端末に通知される。
【0091】
一方、図10が示す例によれば、拠点50A1及び50A2のいずれにおいても、割当帯域は帯域上限以下である。また、拠点50A1及び50A2の割当帯域の最大値“50M”は、スライス2に対応した仮想UPF21-2の割当帯域“50M”以下である。この場合、S405の判定結果は真となり、S406において、仮の割当て(更新)が確定となり、且つ、VLAN IDの設定が行われ、S407において、提供成功が、提供要求の送信元端末に通知される。なお、もし、拠点50A1の割当帯域“60M”の場合、当該割当帯域“60M”は、拠点50A1の帯域上限“100M”以下ではあるが、仮想UPF21-2の割当帯域“50M”を超えている。このため、スライス2について、仮想UPF21-2の割当帯域と拠点50A1の割当帯域との関係は適切でなく、故に、S405の判定結果は偽となる。
【0092】
本実施形態において、スライス90に対するVLAN91の関連付けは、関連付け制御部321により、予め管理者からの操作に応答して行われていてもよいし、環境提供処理(図4に示した処理)において動的に行われてもよい。すなわち、下記のうちのいずれかが採用されてよい。
・VLAN91毎に、予め、VLAN管理データベース318に、組織ユーザID及びスライスIDが記録されていてよく、且つ、スライス90毎に、予め、スライス管理データベース313に、仮想UPF ID、VLAN ID、組織ユーザID及び拠点番号が記録されていてよい。これらのデータベース313及び318に従い、各拠点スイッチ3、各基地局2及び各仮想UPF21に、対応するVLAN IDが記録されていてよい。そして、環境提供処理(図4に示した処理)において、選出されたスライス候補に関連付けられているVLAN IDが、当該VLAN IDが記録されている拠点スイッチ3、基地局2及び仮想UPF21について有効化されてよい。この方法であれば、いずれの拠点スイッチにいずれのVLANが設定されるかの事前設計が可能であり、当該事前設計の範囲で、適切にユーザ端末5の通信を制限することができる。
図6を参照して説明したように、環境提供処理が行われる前は、VLAN管理データベース318に、採用可能なVLAN IDがリストされており、当該リストにおけるVLAN IDは、環境提供処理において動的にスライスに関連付けられてよい。これにより、上述の事前設計無しに、適切にユーザ端末5の通信を制限するためのVLAN関連付けを行うことができる。
【0093】
図11は、管理UI1100の一例を示す。
【0094】
スライス管理システム110が、データベース311~318の少なくとも一部を基に管理UI(User Interface)1100を、5G管理端末11(又はユーザ管理端末12)に表示する。管理UI1100は、典型的にはGUI(Graphical User Interface)である。
【0095】
例えば、提供中アプリケーションサービス1113が表示される。提供中アプリケーションサービス1113は、提供されているアプリケーションサービス毎に、アプリケーションサービス名、使用可能なスライスのスライスID、提供先組織ユーザのID、提供先拠点の拠点番号、及び、指定したアプリケーションサービス要件といった情報を表す。
【0096】
管理UI1100は、アプリケーションサービス選択ツール1111(例えば、一つ以上のGUI部品)を有する。アプリケーションサービス選択ツール1111を介して、提供要求で指定する組織ユーザID、拠点番号及びアプリケーションサービス名の入力が可能である。
【0097】
また、管理UI1100は、アプリケーションサービス要件の入力ツール1112(例えば、一つ以上のGUI部品)を有する。当該入力ツール1112を介して、提供要求で指定するアプリケーションサービス要件(選択されたアプリケーションサービスに対応したサービス要件項目毎の要件値)の入力が可能である。
【0098】
以上、一実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。例えば、上述した実施形態の説明の補足及び変形例の説明として、下記の説明が可能である。
【0099】
スライス管理システム110における少なくとも一部の機能は、MNO(Mobile Network Operator)によって運用されてもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)のようなエンティティによって運用されていてもよい。
【0100】
また、スライスは、ネットワークが論理分割(例えばEtoEに論理分割)されることにより得られた論理ネットワーク(例えば、特定のネットワークケイパビリティおよび特定ネットワーク特性の提供可能な論理ネットワーク)でよい。スライスは、例えば、UPF21又は22やSMF262といった機能を含んでもいなくてもよい。例えば、スライスは、一又は複数のスライスインスタンスから構成されてよい。スライスインスタンスは、配置されるスライスを形成する一又は複数のネットワークファンクションと一又は複数のリソース(例えば、コンピューティングリソース、ストレージリソース、ネットワーキングリソース)とのセットを意味してよい。
【符号の説明】
【0101】
110:スライス管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12