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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107046
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】箱詰め装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 35/24 20060101AFI20230726BHJP
   B65B 35/44 20060101ALI20230726BHJP
   B65B 5/04 20060101ALI20230726BHJP
   B65B 5/10 20060101ALI20230726BHJP
【FI】
B65B35/24
B65B35/44
B65B5/04
B65B5/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008136
(22)【出願日】2022-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 博久
【テーマコード(参考)】
3E003
3E054
【Fターム(参考)】
3E003AA01
3E003AB05
3E003BA03
3E003BB02
3E003BB03
3E003BC01
3E003BC02
3E003BD01
3E003BD04
3E003CA02
3E003CB06
3E003DA05
3E003DA06
3E054AA12
3E054DA01
3E054DD01
3E054DE01
3E054EA01
3E054FA02
3E054FA07
3E054FE02
3E054GA01
3E054GC10
3E054HA04
3E054HA07
3E054HA10
3E054JA02
(57)【要約】
【課題】単包品及び連包品の両方を箱詰め可能な箱詰め装置を提供する。
【解決手段】箱詰め装置(40)は、複数の包装品を順番に搬送する搬送コンベア(20)と、搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、個々に独立した包装品である単包品を集積する集積部(43)と、搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、複数の包装品が互いに連結された連包品を折り畳む折畳み部(42)と、集積部で集積された複数の単包品、及び折畳み部で折り畳まれた連包品を、箱に投入する投入部(44)と、搬送コンベアによって搬送された単包品を、集積部に供給する単包モード及び折畳み部に供給する連包モードに切り替えるコントローラとを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の包装品を順番に搬送する搬送コンベアと、
前記搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、個々に独立した包装品である単包品を集積する集積部と、
前記搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、複数の包装品が互いに連結された連包品を折り畳む折畳み部と、
前記集積部で集積された複数の前記単包品、及び前記折畳み部で折り畳まれた前記連包品を、箱に投入する投入部と、
前記搬送コンベアによって搬送された前記単包品を、前記集積部に供給する単包モード及び前記折畳み部に供給する連包モードに切り替えるコントローラとを備えることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項2】
請求項1に記載の箱詰め装置において、
前記折畳み部は、
前記搬送コンベアの搬送方向の下流端から前記連包品を受け取る受取位置と、
前記搬送コンベアより上方の退避位置との間を昇降可能であり、
前記集積部は、前記受取位置の前記折畳み部より下方に固定されており、
前記コントローラは、
前記単包モードにおいて、前記折畳み部を前記退避位置に配置し、
前記連包モードにおいて、前記折畳み部を前記受取位置に配置することを特徴とする箱詰め装置。
【請求項3】
請求項2に記載の箱詰め装置において、
前記集積部は、
前記搬送方向に直交する幅方向に離間した位置で周回する一対の無端チェーンと、
一対の前記無端チェーンの周方向の一部に支持されて、前記搬送コンベアから供給される複数の前記単包品を集積する集積テーブルとを備え、
前記投入部は、
折り畳まれた前記連包品を前記折畳み部から受け取る第1受取位置と、
前記第1受取位置より前記搬送方向の下流側に位置し、集積された複数の前記単包品を前記集積テーブルから受け取る第2受取位置と、
前記第2受取位置より下方に位置し、受け取った包装品を箱に投入する投入位置との間を移動可能に構成されていることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項4】
請求項3に記載の箱詰め装置において、
前記コントローラは、前記連包モードにおいて、
前記投入位置を通って上下方向に延びる仮想線上から前記集積テーブルが外れた位置で、一対の前記無端チェーンの回転を停止させ、
前記第1受取位置の前記投入部に、折り畳まれた前記連包品を受け取らせ、
一対の前記無端チェーンの間を通って前記投入部を前記投入位置に移動させ、
前記投入位置の前記投入部に、受け取った前記連包品を箱に投入させることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の箱詰め装置において、
前記コントローラは、前記単包モードにおいて、
一対の前記無端チェーンを回転させ、
前記第2受取位置の前記投入部に、前記集積テーブル上に集積された複数の前記単包品を受け取らせ、
前記投入位置を通って上下方向に延びる仮想線上から前記集積テーブルが外れたタイミングで、一対の前記無端チェーンの間を通って前記投入部を前記投入位置に移動させ、
前記投入位置の前記投入部に、受け取った複数の前記単包品を箱に投入させることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項6】
請求項3~5のいずれか1項に記載の箱詰め装置において、
前記搬送方向における前記投入部の原点位置は、前記搬送方向の下流側の端部に設定されていることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項7】
請求項2~6のいずれか1項に記載の箱詰め装置において、
前記折畳み部は、
前記搬送方向に直交する幅方向に離間した位置に配置されて、前記受取位置のときに前記搬送コンベアの下流端に連なる一対の搬送ベルトと、
一対の前記搬送ベルトの間に配置されて、一対の前記搬送ベルトに支持された前記連包品を下方に吸引する吸引部と、
前記吸引部を挟んで前記搬送方向に離間した位置において一対の前記搬送ベルトの間に配置され、各々が前記幅方向に延びる回動軸線回りに回転することによって、一対の前記搬送ベルトの上面より下方に位置する没入姿勢と、先端が前記搬送ベルトの上面より上方に突出し且つ互いに近接する折畳み姿勢とに姿勢変化する一対の折り畳み爪とを備え、
前記コントローラは、前記搬送コンベア及び一対の前記搬送ベルトに跨って前記連包品が支持された状態で、一対の前記折り畳み爪を前記没入姿勢から前記折畳み姿勢に姿勢変化させることによって、前記連包品を折り畳むことを特徴とする箱詰め装置。
【請求項8】
請求項7に記載の箱詰め装置において、
前記搬送コンベアは、
前記搬送方向の下流端において、前記幅方向に離間した一対の整列コンベアと、
前記搬送方向の上流側において一対の前記整列コンベアに隣接し、前記幅方向に移動する振分コンベアとを備え、
前記搬送方向の上流側に位置する前記折り畳み爪の先端は、前記没入姿勢のときに一対の前記整列コンベアの間に収容され、
前記コントローラは、
前記単包モードにおいて、前記振分コンベアを前記幅方向に往復移動させることによって、複数の前記単包品を一対の前記整列コンベアに交互に振り分け、
前記連包モードにおいて、一対の前記整列コンベアの両方に対面する位置に前記振分コンベアを配置することによって、一対の前記整列コンベアに跨るように前記連包品を供給することを特徴とする箱詰め装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の箱詰め装置において、
上下方向に延設されて前記折畳み部を昇降可能に支持するガイドロッドと、
前記ガイドロッドに沿って前記折畳み部を昇降させるアクチュエータとを備え、
前記ガイドロッドの内部空間は、前記吸引部を通じて吸引された空気が流通する空気通路であることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか1項に記載の箱詰め装置において、
前記搬送コンベア上の前記単包品を吸引し、前記搬送コンベアの搬送面に直交する軸線回りに回転させて、再び前記搬送コンベアに載置する方向変換部と、
空気を排出するブロアとを備え、
前記コントローラは、
前記単包モードにおいて、前記ブロアに前記方向変換部から空気を排出させ、
前記連包モードにおいて、前記ブロアに前記吸引部から空気を排出させることを特徴とする箱詰め装置。
【請求項11】
請求項7~10のいずれか1項に記載の箱詰め装置において、
前記折畳み部は、一対の前記搬送ベルトの前記幅方向の両側に配置されて、一対の前記搬送ベルトに支持された前記連包品の前記幅方向の位置を調整する一対のガイド板を備えることを特徴とする箱詰め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装品を箱に詰める箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、製品を袋に充填して包装する包装機は、個々に独立した複数の包装品(以下、「単包品」と表記する。)を製造するモードと、互いに連結された複数の包装品(以下、「連包品」)を製造するモードとに切り替え可能に構成されている。
【0003】
また、このような包装機で製造された包装品をダンボールに詰めるために、複数の単包品をダンボールに詰める単包品専用の箱詰め装置(例えば、特許文献1を参照)と、複数の連包品をダンボールに詰める連包品専用の箱詰め装置(例えば、特許文献2を参照)とが開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-225251号公報
【特許文献2】特開2018-030615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、1つの包装機で単包品及び連包品の両方を形成する場合、包装機の下流側に設置した単包品専用の箱詰め装置及び連包品専用の箱詰め装置に、包装品を振り分ける振分装置が必要になる。そのため、製造ラインが大型化及び複雑化するという課題がある。また、振分装置に代えて手作業で移送すると、製造ライン全体のスループットが低下する。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、単包品及び連包品の両方を箱詰め可能な箱詰め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するため、複数の包装品を順番に搬送する搬送コンベアと、前記搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、個々に独立した包装品である単包品を集積する集積部と、前記搬送コンベアによって搬送される包装品のうち、複数の包装品が互いに連結された連包品を折り畳む折畳み部と、前記集積部で集積された複数の前記単包品、及び前記折畳み部で折り畳まれた前記連包品を、箱に投入する投入部と、前記搬送コンベアによって搬送された前記単包品を、前記集積部に供給する単包モード及び前記折畳み部に供給する連包モードに切り替えるコントローラとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、単包品及び連包品の両方を箱詰め可能な箱詰め装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】包装システムの側面図である。
図2】包装システムの平面図である。
図3】搬送コンベア及び箱詰め装置の側面図である。
図4】一対の整列コンベア周辺の平面図である。
図5】一対の整列コンベア周辺の側面図である。
図6】折畳み部の斜視図である。
図7】集積部の斜視図である。
図8】箱詰め装置のハードウェア構成図である。
図9】折畳み部で連包品が折り畳まれた状態を示す図である。
図10】折り畳まれた連包品を投入部が受け取った状態を示す図である。
図11】投入部が連包品を箱に投入する状態を示す図である。
図12】集積された複数の単包品を投入部が受け取った状態を示す図である。
図13】投入部が複数の単包品を箱に投入する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る包装システム1を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する本発明の実施形態は、本発明を具体化する際の一例を示すものであって、本発明の範囲を実施形態の記載の範囲に限定するものではない。従って、本発明は、実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。
【0011】
本実施形態に係る包装システム1は、製品(例えば、豆菓子、スナック菓子)を袋に充填して包装し、製品を充填した袋(以下、「包装品P」と表記する。)を箱Bに詰めるシステムである。より詳細には、包装システム1は、個々に独立した包装品Pである単包品Paを製造して箱Bに詰める単包モードと、複数の包装品Pが互いに連結された連包品Pbを製造して箱Bに詰める連包モードとに切り替え可能に構成されている。以下、単包品Pa及び連包品Pbの両方を総称して、「包装品P」と表記することがある。
【0012】
図1は、包装システム1の側面図である。図2は、包装システム1の平面図である。図1及び図2に示すように、包装システム1は、包装機10と、搬送コンベア20と、製函機30と、箱詰め装置40と、搬出コンベア50と、封函機60と、反転装置70とを主に備える。
【0013】
包装機10は、製品を包装材に包装して包装品Pを製造する装置である。包装機10は、例えば、ホッパから供給される製品が通過する製品充填筒と、製品充填筒の外周面に沿って重ね合わされた帯状包装材の両端部をシールする縦シール装置と、縦シール装置で筒状に成形された帯状包装材のうち、製品充填筒を通じて供給された製品を内包した袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする横シール装置とを備える。
【0014】
本実施形態に係る包装機10は、各包装品Pの境界を横シール装置で切断することによって単包品Paを製造する。また、包装機10は、所定数の包装品Pの境界に横シール装置でミシン目を形成すると共に、隣接する連包品Pbの境界を横シール装置で切断することによって連包品Pbを製造する。包装機10の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
【0015】
搬送コンベア20は、包装機10によって製造された包装品Pを箱詰め装置40に向けて搬送する。搬送コンベア20は、包装機10から箱詰め装置40に向けて昇り傾斜となっている。搬送コンベア20は、供給コンベア21と、振分コンベア22と、一対の整列コンベア23a、23bとで構成される。搬送コンベア20の詳細は、図3図5を参照して後述する。
【0016】
本明細書において、搬送コンベア20によって包装品Pが搬送される主な方向(図1及び図2の右から左に向かう方向)を、「搬送方向」と表記する。なお、本実施形態のように搬送コンベア20が傾斜している場合でも、包装機10から箱詰め装置40に向かう水平方向を、「搬送方向」と定義する。また、水平面上において搬送方向に直交する方向を、「幅方向」と表記する。
【0017】
製函機30は、折り畳まれた箱B(段ボール箱)を展開して製函する装置である。箱詰め装置40は、搬送コンベア20によって搬送された包装品Pを、製函機30で製函された箱Bに詰める装置である。搬出コンベア50は、箱詰め装置40によって包装品Pが詰められた箱Bを搬出する装置である。封函機60は、搬出コンベア50によって搬出される箱Bを封函する装置である。反転装置70は、封函機60によって封函された箱Bを上下反転させる装置である。製函機30、搬出コンベア50、封函機60、及び反転装置70の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。箱詰め装置40の詳細は、図3図7を参照して後述する。
【0018】
図3は、搬送コンベア20及び箱詰め装置40の側面図である。図4は、一対の整列コンベア23a、23b周辺の平面図である。図5は、一対の整列コンベア23a、23b周辺の側面図である。
【0019】
図1及び図3に示すように、搬送コンベア20は、搬送方向の上流側から下流側に向けて、供給コンベア21、振分コンベア22、及び一対の整列コンベア23a、23bの順に配列されている。また、供給コンベア21、振分コンベア22、及び一対の整列コンベア23a、23bは、コンベアモータ24(図8参照)の駆動力が伝達されることによって、上面(搬送面)が搬送方向に移動するように周回する。
【0020】
なお、図3に示すように、搬送コンベア20の一部(供給コンベア21の下流側、振分コンベア22、及び一対の整列コンベア23a、23b)は、箱詰め装置40のフレーム41の内部に配置されている。以下、フレーム41内に配置されている搬送コンベア20は、箱詰め装置40の構成要素として扱う。
【0021】
供給コンベア21は、搬送コンベア20の搬送方向の上流側の一部を構成する。振分コンベア22は、供給コンベア21の下流端に連ねて配置されている。一対の整列コンベア23a、23bは、振分コンベア22の下流端に連ねて配置されて、搬送コンベア20の下流端を構成する。換言すれば、振分コンベア22は、搬送方向の上流側において、一対の整列コンベア23a、23bに隣接している。また図4に示すように、一対の整列コンベア23a、23bは、幅方向に離間した位置に配置されている。さらに、振分コンベア22は、振分モータ25(図8参照)によって、幅方向に移動可能に構成されている。
【0022】
コントローラ100は、単包モードにおいて、振分モータ25を駆動することによって、一対の整列コンベア23a、23bに交互に対面するように、振分コンベア22を幅方向に往復移動させる。これにより、振分コンベア22は、包装機10によって製造された複数の単包品Paを、一対の整列コンベア23a、23aに交互に振り分ける。また、コントローラ100は、連包モードにおいて、幅方向の中央(一対の整列コンベア23a、23bの両方に対面する位置)に振分コンベア22を配置する。これにより、振分コンベア22は、包装機10によって製造された連包品Pbを、一対の整列コンベア23a、23bに跨るように供給する。
【0023】
さらに図1に示すように、搬送コンベア20の搬送経路に沿って、ウェイトチェッカ26と、高さ計測機27とが設けられている。ウェイトチェッカ26は、供給コンベア21上の包装品Pの重量を計測し、計測結果を後述するコントローラ100(図8参照)に出力する。高さ計測機27は、供給コンベア21上の包装品Pの高さを計測し、計測結果をコントローラ100に出力する。コントローラ100は、ウェイトチェッカ26によって計測された重量が許容範囲外の場合、または高さ計測機27によって計測された高さが許容範囲外の場合に、搬送コンベア20を停止して、許容範囲外の包装品Pを除去することをオペレータに報知する。
【0024】
図3に示すように、箱詰め装置40は、フレーム41と、折畳み部42と、集積部43と、投入部44とを主に備える。フレーム41は、折畳み部42、集積部43、投入部44、搬送コンベア20の一部、搬出コンベア50の一部、及び後述する方向変換部80を支持する。
【0025】
折畳み部42は、搬送コンベア20によって搬送される連包品Pbをミシン目の部分で折 り畳む。折畳み部42は、搬送方向の下流側において、一対の整列コンベア23a、23b(すなわち、搬送コンベア20)の下流端に隣接して配置されている。また、折畳み部42は、図11及び図13に示す仮想線Lより搬送方向の上流側に配置されている。さらに、折畳み部42は、図9図11に示す受取位置と、図12及び図13に示す退避位置との間を昇降可能に構成されている。退避位置は、受取位置より上方の位置である。
【0026】
受取位置は、一対の整列コンベア23a、23bの搬送方向の下流端から連包品Pbを受け取り可能な位置である。換言すれば、上下方向において、受取位置の折畳み部42の上面は、一対の整列コンベア23a、23bの上面と一致する。退避位置は、一対の整列コンベア23a、23bより上方の位置である。換言すれば、退避位置の折畳み部42は、一対の整列コンベア23a、23bから連包品Pbを受け取ることができない。
【0027】
図6は、折畳み部42の斜視図である。図4図6に示すように、折畳み部42は、一対の搬送ベルト421a、421bと、バキュームボックス422(吸引部)と、一対の折り畳み爪423a、423bと、一対のガイド板424a、424bと、一対のベルトモータ425a、425b(図8参照)と、ロータリアクチュエータ426a、426b(図8参照)とを主に備える。
【0028】
一対の搬送ベルト421a、421bは、幅方向に離間して配置されている。また、一対の搬送ベルト421a、421bは、受取位置のときに一対の整列コンベア23a、23bの下流端に連なる。また、一対の搬送ベルト421a、421bは、搬送方向に離間したプーリに掛け渡されて周回する。さらに、一対の搬送ベルト421a、421bは、一対のベルトモータ425a、425bの駆動力が伝達されることによって、上面(搬送面)が搬送方向に移動するように周回する。
【0029】
バキュームボックス422は、環状に構成された一対の搬送ベルト421a、421bの内側に配置されている。また、バキュームボックス422は、ソレノイドバルブ93を通じてブロア91(図8参照)に接続されている。さらに、バキュームボックス422は、上方に開口している。そして、バキュームボックス422は、ブロア91が駆動することによって、一対の搬送ベルト421a、421b上の空気を吸引する。これにより、一対の搬送ベルト421a、421bの上面に支持された連包品Pbが下方に吸引される。
【0030】
一対の折り畳み爪423a、423bは、一対の搬送ベルト421a、421bの間に配置されている。また、一対の折り畳み爪423a、423bは、バキュームボックス422を挟んで搬送方向に離間して配置されている。さらに、一対の折り畳み爪423a、423bは、幅方向に延びる回動軸線回りに回動可能に構成されている。そして、一対の折り畳み爪423a、423bは、ロータリアクチュエータ426a、426bの駆動力が伝達されることによって、図10及び図11に示す没入姿勢と、図9に示す折畳み姿勢とに独立して姿勢変化する。
【0031】
没入姿勢は、一対の折り畳み爪423a、423b全体が一対の搬送ベルト421a、421bの上面より下方に位置する姿勢である。また、没入姿勢は、一対の搬送ベルト421a、421bに支持された連包品Pbに接触しない姿勢である。また、没入姿勢は、一対の折り畳み爪423a、423bの先端が搬送方向の逆向きを向く姿勢である。さらに、図4及び図5に示すように、搬送方向の上流側に位置する折り畳み爪423aの先端は、没入姿勢のときに一対の整列コンベア23a、23bの間に収容される。
【0032】
折畳み姿勢は、一対の折り畳み爪423a、423bの先端が一対の搬送ベルト421a、421bの上面より上方に突出している姿勢である。また、折畳み姿勢は、一対の折り畳み爪423a、423bの先端が互いに近接した姿勢である。さらに、折畳み姿勢は、一対の折り畳み爪423a、423bが連包品Pbを折り畳むときの姿勢である。
【0033】
そして、図5に示すように、一対の整列コンベア23a、23b及び一対の搬送ベルト421a、421bに跨って連包品Pbが支持されている状態で(図5及び図11)、一対の折り畳み爪423a、423bが没入姿勢から折畳み姿勢に姿勢変化する(図9)。これにより、連包品Pbを構成する複数の包装品Pのうち、両端の包装品Pが中央の包装品Pに覆いかぶさるように、ミシン目の部分で折り返される。なお、一対の折り畳み爪423a、423bは、タイミングをずらして姿勢変化される。
【0034】
一対のガイド板424a、424bは、一対の搬送ベルト421a、421bの幅方向の両側に配置されている。また、一対のガイド板424a、424bは、一対の搬送ベルト421a、421bの上面より上方に突出し、且つ搬送方向に延設されている。さらに、一対のガイド板424a、424bは、幅方向に移動(すなわち、互いに接離)可能に構成されている。そして、連包品Pbの幅に合わせて一対のガイド板424a、424bの間隔を変更することによって、一対の搬送ベルト421a、421bに支持された連包品Pbの幅方向の位置を調整することができる。
【0035】
折畳み部42は、一対のガイドロッド427a、427bと、接続部材428と、エアシリンダ429とによって、受取位置及び退避位置の間を昇降する。一対のガイドロッド427a、427bは、一対の搬送ベルト421a、421bの幅方向の両側において、上下方向に延設されている。また、一対のガイドロッド427a、427bは、折畳み部42を昇降可能に支持する。接続部材428は、一対のガイドロッド427a、427bの上端を接続する。エアシリンダ429は、一対のガイドロッド427a、427bに沿って折畳み部42を昇降させるための駆動力を発生させる。すなわち、折畳み部42は、エアシリンダ429が伸縮することによって、一対のガイドロッド427a、427bに沿って昇降する。
【0036】
また、ガイドロッド427の内部空間は、バキュームボックス422と、ブロア91(より詳細には、ソレノイドバルブ93)とを接続する空気通路の一部である。すなわち、ブロア91を駆動することによって、バキュームボックス422を通じて吸引された空気がガイドロッド427の内部空間を流通する。例えば、ガイドロッド427の側面には、開口(図示省略)が形成されている。そして、折畳み部42が受取位置に位置するときに、バキュームボックス422とガイドロッド427の内部空間とが開口を通じて連通する。一方、折畳み部42が退避位置に位置するとき、バキュームボックス422とガイドロッド427の内部空間との間が遮断される。
【0037】
集積部43は、搬送コンベア20によって順番に搬送される複数の単包品Paを所定数毎に集積する。図3に示すように、集積部43は、一対の整列コンベア23a、23bの下流端より下方に配置されている。また、集積部43は、搬送方向の下流側に向けて延設されている。さらに、集積部43は、投入部44によって包装品Pが投入されるのを待つ箱Bの直上にまで延設されている。
【0038】
さらに図9図11に示すように、集積部43は、受取位置の折畳み部42より下方に固定されている。すなわち、搬送コンベア20上を搬送される包装品Pは、折畳み部42が受取位置のときに折畳み部42に供給され、折畳み部42が退避位置のときに集積部43に供給される。
【0039】
図7は、集積部43の斜視図である。図7に示すように、集積部43は、一対の第1無端チェーン431a、431bと、一対の第2無端チェーン432a、432bと、集積テーブル433、434と、周回モータ435、436(図8参照)とを主に備える。なお、集積テーブル433、434の数は2つに限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0040】
一対の第1無端チェーン431a、431bは、幅方向に離間して配置されている。また、一対の第1無端チェーン431a、431bは、搬送方向に離間したプーリに掛け渡されて周回する。また、一対の第1無端チェーン431a、431bは、周回モータ435の駆動力が伝達されることによって、上面が搬送方向に移動するように周回する。さらに、一対の第1無端チェーン431a、431bは、周方向の一部において、集積テーブル433を支持している。
【0041】
一対の第2無端チェーン432a、432bは、一対の第1無端チェーン431a、431bより内側において、幅方向に離間して配置されている。また、一対の第2無端チェーン432a、432bは、搬送方向に離間したプーリに掛け渡されて周回する。また、一対の第2無端チェーン432a、432bは、周回モータ436の駆動力が伝達されることによって、上面が搬送方向に移動するように周回する。さらに、一対の第2無端チェーン432a、432bは、周方向の一部において、集積テーブル434を支持している。
【0042】
集積テーブル433、434は、複数の単包品Paを纏めて支持することができる面積を有する。より詳細には、集積テーブル433、434は、搬送方向において、複数の単包品Paを並べて支持することができる寸法に設定されている。また、集積テーブル433、434は、幅方向において、一対の整列コンベア23a、23bの両方から単包品Paを受け取ることができる寸法に設定されている。さらに、集積テーブル433、434は、互いに独立して周回する。
【0043】
集積テーブル433は、図9図13に示す集積領域と、図12に示す被受取領域と、図9図11図13に示す待機領域との間を周回する。集積領域及び被受取領域は、第1無端チェーン431a、431bの上側の位置である。さらに待機領域は、第1無端チェーン431a、431bの下側の位置である。さらに、集積領域及び待機領域は、搬送方向において、被受取領域から外れた位置である。
【0044】
集積領域は、上下方向において、一対の整列コンベア23a、23bの下流端に対面する位置である。被受取領域は、集積領域より搬送方向の下流側の位置である。換言すれば、被受取領域は、図11及び図13に示す仮想線L上の位置である。待機領域は、図11及び図13に示す仮想線Lより搬送方向の上流側の位置である。
【0045】
図12及び図13に示すように、集積領域の集積テーブル433は、一対の整列コンベア23a、23bから供給される単包品Paを支持することができる。そして、単包品Paが供給される度に搬送方向の下流側に移動して、一対の整列コンベア23a、23bの下流端に対面する集積テーブル433上の位置をずらすことによって、複数の単包品Paを搬送方向に並べて集積することができる。被受取領域の集積テーブル433は、集積した複数の単包品Paを投入部44に受け取らせる。待機領域の集積テーブル433は、他の集積テーブル433が単包品Paを集積するのを妨げず(図11)、投入部44が投入位置に移動するのを妨げない(図11及び図13参照)。集積テーブル434についても同様である。
【0046】
投入部44は、折畳み部42で折り畳まれた連包品Pb、及び集積部43で集積された複数の単包品Paを受け取る。また、投入部44は、受け取った包装品Pを箱Bに投入する。図5に示すように、投入部44は、アーム441と、バキュームパッド442と、スライドモータ443(図8参照)と、昇降モータ444(図8参照)とを主に備える。
【0047】
アーム441は、上下方向に延設された状態で、フレーム41に支持されている。また、アーム441は、スライドモータ443の駆動力が伝達されて搬送方向にスライドする。さらに、アーム411は、昇降モータ444の駆動力が伝達されて昇降する。そして、アーム441の原点位置は、搬送方向の下流側の端部(すなわち、折畳み部42が最も遠い位置)に設定されている。
【0048】
バキュームパッド442は、アーム441の下端に取り付けられている。また、バキュームパッド442は、ソレノイドバルブ94を通じてブロア92(図8参照)に接続されている。そして、バキュームパッド442は、ブロア92が駆動することによって、下面から空気を吸引する。これにより、バキュームパッド442の直下に位置する包装品Pがバキュームパッド442に吸着される。
【0049】
投入部44(より詳細には、バキュームパッド442)は、スライドモータ443及び昇降モータ444によって、図10に示す第1受取位置と、図12に示す第2受取位置と、図11及び図13に示す投入位置との間を移動可能に構成されている。また、投入部44は、第1受取位置(または、第2受取位置)と投入位置との間を移動する過程において、一対の第2無端チェーン432a、432bの間を通過する。
【0050】
第1受取位置は、受取位置の折畳み部42の直上の位置である。そして、第1受取位置は、折り畳まれた連包品Pbを折畳み部42から受け取る位置である。第2受取位置は、第1受取位置より搬送方向の下流側で、且つ第1受取位置より下方の位置である。第2受取位置は、被受取領域の集積テーブル433、434の直上の位置である。そして、第2受取位置は、集積された複数の単包品Paを被受取領域の集積テーブル433、434から受け取る位置である。投入位置は、第1受取位置より搬送方向の下流側で且つ第1受取位置及び第2受取位置より下方の位置である。そして、投入位置は、受け取った包装品Pを箱Bに投入する位置である。
【0051】
なお、第1受取位置及び投入位置の間の投入部44の移動経路上に、第2受取位置を設定するのが望ましい。また、第2受取位置は、投入位置の直上の位置であるのが望ましい。さらに、投入位置は箱Bの底面の範囲内で搬送方向及び幅方向にずれることがあるが、ここでは総称して「投入位置」と表記する。
【0052】
図3に示すように、箱詰め装置40は、方向変換部80をさらに備える。方向変換部80は、供給コンベア21の上方に配置されている。方向変換部80は、単包モードにおいて、供給コンベア21上の単包品Paを吸引し、供給コンベア21の搬送面に直交する軸線回りに回転させて、再び供給コンベア21に載置する。一方、連包モードのとき、方向変換部80は動作しない。方向変換部80は、筐体81と、アーム82a、82bと、バキュームパッド83a、83bと、回転モータ84(図8参照)とを主に備える。
【0053】
筐体81は、回転モータ84及び駆動力伝達機構(図示省略)を収容している。また、筐体81は、アーム82a、82bを回動可能に支持している。アーム82a、82bは、搬送方向に離間して配置されている。また、アーム82a、82bは、筐体81から供給コンベア21に向けて延設されている。さらに、アーム82a、82bは、アーム82a、82bの延設方向周りに回動する。バキュームパッド83a、83bは、アーム82a、82bの先端(下端)に取り付けられている。また、バキュームパッド83a、83bは、ソレノイドバルブ93を通じてブロア91に接続されている。そして、バキュームパッド83a、83bは、ブロア91が駆動することによって、下面から空気を吸引する。
【0054】
単包品Paは、横シール装置による切断辺が搬送方向を向いた状態で、包装機10から供給コンベア21に供給される。そこで、コントローラ100は、供給コンベア21上の単包品Paがバキュームパッド83a、83bに対面する位置に到達したタイミングで、ブロア91とバキュームパッド83a、83bとを接続する。これにより、供給コンベア21上の単包品Paがバキュームパッド83a、83bに吸引されて、供給コンベア21から離間する。
【0055】
次に、コントローラ100は、回転モータ84を駆動することによって、アーム82a、82bを90°回転させる。これにより、バキュームパッド83a、83bに吸引された単包品Paは、切断辺が幅方向を向くように90°回転される。さらに、コントローラ100は、ブロア91とバキュームパッド83a、83bとの間を遮断することによって、バキュームパッド83a、83bから単包品Paを離脱させて、再び供給コンベア21に載置する。
【0056】
なお、本実施形態に係る方向変換部80は、2つの単包品Paを同時に方向変換することができるように、アーム82a、82b及びバキュームパッド83a、83bを2つずつ備えているが、アーム82a、82b及びバキュームパッド83a、83bの数はこれに限定されない。
【0057】
図8は、箱詰め装置40のハードウェア構成図である。図8に示すように、箱詰め装置40は、コントローラ100を備える。コントローラ100は、箱詰め装置40の動作を制御する。または、コントローラ100は、包装システム1全体の動作を一括して制御するものでもよい。
【0058】
コントローラ100は、例えば、演算手段であるCPU101(Central Processing Unit)と、各種プログラムを記憶するメモリ102(ROM、RAM、HDDなど)とを備える。そして、メモリ102に記憶されたプログラムをCPU101が読み出して実行することによって、後述する各処理を実現してもよい。
【0059】
但し、コントローラ100の具体的な構成はこれに限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0060】
コントローラ100は、コンベアモータ24、振分モータ25、回転モータ84、ベルトモータ425a、425b、ロータリアクチュエータ426a、426b、エアシリンダ429、周回モータ435、436、スライドモータ443、及び昇降モータ444を駆動する。また、コントローラ100は、ブロア91、92を駆動することによって、バキュームパッド83a、83b、442及びバキュームボックス422に包装品Pを吸引させる。さらに、コントローラ100は、ソレノイドバルブ93、94の状態を切り替えることによって、ブロア91、92とバキュームパッド83a、83b、442及びバキュームボックス422との接続状態を切り替える。
【0061】
より詳細には、ソレノイドバルブ93は、ブロア91と、バキュームパッド83a、83b及びバキュームボックス422との間の空気流路上に配置されている。そして、ソレノイドバルブ93は、ブロア91とバキュームパッド83a、83bとを接続する第1接続状態と、ブロア91とバキュームボックス422とを接続する第2接続状態と、ブロア91を大気に連通させる遮断状態(バキュームパッド83a、83b及びバキュームボックス422のいずれにも接続されていない状態)とに切り替えることができる。
【0062】
そして、コントローラ100は、単包モードにおいて、ソレノイドバルブ93を第1接続状態及び遮断状態に切り替えることによって、所定のタイミングでブロア91にバキュームパッド83a、83bから空気を排出させる。また、コントローラ100は、連包モードにおいて、ソレノイドバルブ93を第2接続状態及び遮断状態に切り替えることによって、所定のタイミングでブロア91にバキュームボックス422から空気を排出させる。
【0063】
また、ソレノイドバルブ94は、ブロア92と、バキュームパッド442との間の空気流路上に配置されている。そして、ソレノイドバルブ94は、ブロア91とバキュームパッド442とを接続する接続状態と、ブロア91を大気に連通させる遮断状態(バキュームパッド442に接続されていない状態)とに切り替えることができる。そして、コントローラ100は、ソレノイドバルブ94を接続状態及び遮断状態に切り替えることによって、所定のタイミングでブロア92にバキュームパッド442から空気を排出させる。
【0064】
図9図11を参照して、連包モードにおける箱詰め装置40の動作を説明する。図9は、折畳み部42で連包品Pbが折り畳まれた状態を示す図である。図10は、折り畳まれた連包品Pbを投入部44が受け取った状態を示す図である。図11は、投入部44が連包品Pbを箱Bに投入する状態を示す図である。
【0065】
まず、コントローラ100は、操作パネル(図示省略)を通じてオペレータが連包モードを選択したことに応じて、折畳み部42を受取位置に配置し、一対の折り畳み爪423a、423bを没入姿勢にし、投入部44を第1受取位置より上方に配置する。また、コントローラ100は、一対の整列コンベア23a、23bの両方に振分コンベア22を対面させる。また、コントローラ100は、集積テーブル433、434を被受取位置から外れた位置(集積領域、待機領域)に配置して、第1無端チェーン431a、431b及び第2無端チェーン432a、432bを停止する。さらに、コントローラ100は、ブロア91、92を駆動すると共に、ソレノイドバルブ93、94を遮断状態(ブロア91、92を大気に連通させた状態)にする。
【0066】
そして、コントローラ100は、搬送コンベア20及び一対の搬送ベルト421a、421bを駆動する。これにより、包装機10によって製造された連包品Pbが搬送コンベア20を通じて一対の搬送ベルト421a、421bに供給される。このとき、連包品Pbは、幅方向において、一対の整列コンベア23a、23b及び一対の搬送ベルト421a、421bそれぞれに跨って配置される。また、連包品Pbの幅方向の位置は、一対のガイド板424a、424bによって調整される。
【0067】
次に、コントローラ100は、搬送方向において、連包品Pbの先頭が一対の搬送ベルト421a、421bの上流端に到達したタイミングで、ソレノイドバルブ93を第2接続状態(ブロア91とバキュームボックス422とが接続された状態)に切り替えて、バキュームボックス422に連包品Pbを吸引させる。これにより、図11に示すように、一対の整列コンベア23a、23b及び一対の搬送ベルト421a、421bに跨る位置より下流側に、連包品Pbが行き過ぎるのを防止できる。換言すれば、搬送方向における一対の折り畳み爪423a、423bの間に連包品Pbを位置決めすることができる。
【0068】
そして、コントローラ100は、搬送方向において、一対の整列コンベア23a、23b及び一対の搬送ベルト421a、421bに跨って連包品Pbが支持されたタイミングで、一対の折り畳み爪423a、423bを順番に没入姿勢から折畳み姿勢に姿勢変化させる。これにより、図9に示すように、一対の搬送ベルト421a、421b上で連包品Pbが折り畳まれる。
【0069】
次に、コントローラ100は、ソレノイドバルブ93を遮断状態に切り替えて、一対の折り畳み爪423a、423bを折畳み姿勢から没入姿勢に姿勢変化させる。そして、コントローラ100は、投入部44を第1受取位置に配置して、ソレノイドバルブ94を接続状態(ブロア92とバキュームパッド442とが接続された状態)に切り替える。これにより、図10に示すように、一対の搬送ベルト421a、421b上で折り畳まれた連包品Pbが、バキュームパッド442に吸着される。すなわち、第1受取位置の投入部44は、一対の搬送ベルト421a、421b上で折り畳まれた連包品Pbを、折畳み部42から受け取る。
【0070】
次に、コントローラ100は、投入部44を第1受取位置から投入位置に移動させ、ソレノイドバルブ94を遮断状態に切り替える。これにより、図11に示すように、折り畳まれた連包品Pbが箱Bに投入される。すなわち、投入位置の投入部44は、折畳み部42から受け取った連包品Pbを箱Bに投入する。また、この処理と並行して、次の連包品Pbが折畳み部42に供給される。
【0071】
次に、コントローラ100は、投入部44を投入位置から第1受取位置に移動させる。そして、コントローラ100は、前述した処理を繰り返し実行する。これにより、搬送コンベア20によって搬送された複数の連包品Pbが、折り畳まれて順番に箱Bに収容される。なお、連包モードでは集積テーブル433、434は被受取領域から外れているので、投入部44は、集積テーブル433、434に邪魔されることなく、一対の第2無端チェーン432a、432bの間を通過することができる。
【0072】
図12図13を参照して、単包モードにおける箱詰め装置40の動作を説明する。図12は、集積された複数の単包品Paを投入部44が受け取った状態を示す図である。図13は、投入部44が複数の単包品Paを箱Bに投入する状態を示す図である。
【0073】
まず、コントローラ100は、操作パネル(図示省略)を通じてオペレータが単包モードを選択したことに応じて、折畳み部42を退避位置に配置し、集積テーブル433を集積領域に配置し、投入部44を第2受取位置に配置する。また、コントローラ100は、振分コンベア22を幅方向に往復移動させる。さらに、コントローラ100は、ブロア91、92を駆動すると共に、ソレノイドバルブ93、94を遮断状態(ブロア91、92を大気に連通させた状態)にする。
【0074】
そして、コントローラ100は、搬送コンベア20を駆動する。また、コントローラ100は、方向変換部80を駆動して(すなわち、ソレノイドバルブ93を第1接続状態に切り替え、アーム82a、82bを90°回転させ、ソレノイドバルブ93を遮断状態に切り替える)、搬送コンベア20上の単包品Paが90°回転する。これにより、包装機10によって製造された単包品Paが、一対の整列コンベア23a、23b上で二列に整列されて、集積領域の集積テーブル433に供給される。さらに、コントローラ100は、集積テーブル433に単包品Paが供給される度に、集積領域内で集積テーブル433を所定距離(単包品Paの幅)だけ搬送方向に移動させる。
【0075】
次に、コントローラ100は、集積テーブル433上に所定数の単包品Paが集積されたことに応じて、集積テーブル433を被受取領域に移動させる。次に、コントローラ100は、集積テーブル433が被受取領域に到達したことに応じて、ソレノイドバルブ94を接続状態に切り替える。これにより、図12に示すように、集積テーブル433上で集積された複数の単包品Paが、バキュームパッド442に纏めて吸着される。すなわち、第2受取位置の投入部44は、集積テーブル433上に集積された複数の単包品Paを纏めて受け取る。
【0076】
次に、コントローラ100は、集積テーブル433を待機領域に移動させる。次に、コントローラ100は、集積テーブル433が被受取領域から外れたタイミングで、投入部44を第2受取位置から投入位置に移動させ、ソレノイドバルブ94を遮断状態に切り替える。これにより、図13に示すように、集積された複数の単包品Paが纏めて箱Bに投入される。すなわち、投入位置の投入部44は、集積部43から受け取った複数の単包品Paを纏めて箱Bに投入する。
【0077】
また、コントローラ100は、集積テーブル433が集積位置から外れたことに応じて、別の集積テーブル434を集積領域に移動させる。そして、集積テーブル433に集積された複数の単包品Paを箱Bに投入する処理と並行して、集積テーブル433に複数の単包品Paを集積する処理を実行する。次に、コントローラ100は、投入部44を投入位置から第2受取位置に移動させる。そして、コントローラ100は、前述した処理を繰り返し実行する。これにより、搬送コンベア20によって搬送された複数の単包品Paが、所定数毎に集積されて箱Bに収容される。
【0078】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0079】
上記の実施形態によれば、折畳み部42及び集積部43の両方を備える箱詰め装置40を、単包モード及び連包モードを切り替えて動作させることによって、単包品Pa及び連包品Pbの両方を箱詰めすることができる。また、単包品専用の箱詰め装置及び連包品専用の箱詰め装置に包装品を振り分ける振分装置が省略できるので、包装システム1の構成がシンプルになる。さらに、単包品Pa及び連包品Pbを人手で振り分けるのと比較して、包装システム1のスループットが向上する。
【0080】
また、上記の実施形態によれば、集積部43を固定し、折畳み部42を昇降させることによって、既存の単包品専用の箱詰め装置を改良して、本発明に係る箱詰め装置40を実現することができる。このように、既存の装置に対する改良を最小限に留めることによって、上記の作用効果を低コストで実現することができる。
【0081】
また、上記の実施形態によれば、第1受取位置、第2受取位置、及び投入位置に投入部44を移動可能にすることによって、既存の連包品専用の箱詰め装置の投入部を流用することができる。また、第1受取位置及び投入位置の間の投入部44の移動経路上に第2受取位置を設定することによって、既存の投入部に対する改良を最小限に留めることができる。
【0082】
また、上記の実施形態によれば、連包モードのときに図9図11の手順で箱詰め装置40を動作させ、単包モードのときに図12及び図13の手順で箱詰め装置40を動作させることによって、箱詰め装置40の構成部品が互いに干渉することなく、連包モード及び単包モードを実現することができる。
【0083】
また、上記の実施形態によれば、搬送方向における投入部44の原点位置を搬送方向の下流側に設定することによって、原点出しの際に投入部44が退避位置の折畳み部42に干渉するのを防止できる。
【0084】
また、上記の実施形態によれば、搬送方向において、一対の整列コンベア23a、23b及び一対の搬送ベルト421a、421bに跨って支持された連包品Pbを折り畳むことによって、箱詰め装置40が搬送方向に大型化するのを防止できる。没入姿勢の折り畳み爪423aの先端を一対の整列コンベア23a、23bの間に収容することによっても、同様の作用効果を得ることができる。
【0085】
また、上記の実施形態によれば、ガイドロッド427aの内部空間を空気通路として利用することによって、折畳み部42周辺の構成を簡素化することができる。また、単包モードでは折畳み部42を使用せず、連包モードでは方向変換部80を使用しないので、ブロア91の接続先をソレノイドバルブ93で切り替えることによって、ブロア91を有効利用することができる。
【0086】
さらに、上記の実施形態によれば、一対の搬送ベルト421a、421b上の連包品Pbの幅方向の位置を、一対のガイド板424a、424bによって調整することによって、連包品Pbを適切に折り畳むことができる。
【符号の説明】
【0087】
1…包装システム、10…包装機、20…搬送コンベア、21…供給コンベア、22…振分コンベア、23a,23b…整列コンベア、24…コンベアモータ、25…振分モータ、26…ウェイトチェッカ、27…高さ計測機、30…製函機、40…箱詰め装置、41…フレーム、42…折畳み部、43…集積部、44…投入部、50…搬出コンベア、60…封函機、70…反転装置、80…方向変換部、81…筐体、82a,82b,411,441…アーム、83a,83b,442…バキュームパッド、84…回転モータ、91,92…ブロア、93,94…ソレノイドバルブ、100…コントローラ、101…CPU、102…メモリ、421a,421b…搬送ベルト、422…バキュームボックス、423a,423b…折り畳み爪、424a,424b…ガイド板、425a,425b…ベルトモータ、426a,426b…ロータリアクチュエータ、427a,427b…ガイドロッド、428…接続部材、429…エアシリンダ、431a,431b…第1無端チェーン、432a,432b…第2無端チェーン、433,434…集積テーブル、435,436…周回モータ、443…スライドモータ、444…昇降モータ
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