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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107080
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】表示システム、及び、表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 90/00 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
G06Q90/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008180
(22)【出願日】2022-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 篤史
(72)【発明者】
【氏名】村上 真一
(72)【発明者】
【氏名】供田 梢吾
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC60
(57)【要約】      (修正有)
【課題】空間における通信装置の位置をユーザに提示する表示システム及び表示方法を提供する。
【解決手段】表示システム10において、建物内の空間60に位置する情報端末40と、空間60に設置された複数の防災照明器具20それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された情報端末40の位置を、空間60のマップに重畳して表示部42に表示する情報処理部45と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の空間に位置する通信装置と前記空間に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された前記通信装置の位置を、前記空間のマップに重畳して表示部に表示する情報処理部を備える
表示システム。
【請求項2】
前記情報処理部は、計測された前記通信装置の位置に加えて、前記複数の照明器具の少なくとも1つの位置を前記マップに重畳して前記表示部に表示する
請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記通信装置は、前記表示部を備える情報端末である
請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記表示部は、情報端末によって備えられ、
前記通信装置は、前記情報端末とは異なる他の情報端末である
請求項1または2に記載の表示システム。
【請求項5】
前記通信装置の位置は、前記複数の照明器具のそれぞれが送信するビーコン信号の前記通信装置における受信信号強度に基づいて計測される
請求項1~4のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記複数の照明器具のそれぞれは、蓄電池を備える防災照明器具であり、停電時には前記蓄電池から供給される電力を用いて前記ビーコン信号を送信する
請求項5に記載の表示システム。
【請求項7】
前記通信装置の位置は、前記通信装置が送信するビーコン信号の、前記複数の照明器具のそれぞれにおける受信信号強度に基づいて計測される
請求項1~4のいずれか1項に記載の表示システム。
【請求項8】
前記複数の照明器具のそれぞれは、蓄電池を備える防災照明器具であり、停電時には前記蓄電池から供給される電力を用いて前記ビーコン信号を受信する
請求項7に記載の表示システム。
【請求項9】
前記複数の照明器具の少なくとも1つは、蓄電池を備える防災照明器具であり、
前記情報処理部は、前記防災照明器具の位置及び点検の進捗状況を前記マップ上に表示する
請求項2に記載の表示システム。
【請求項10】
前記複数の照明器具の少なくとも1つは、蓄電池を備える防災照明器具であり、
前記情報処理部は、前記防災照明器具の位置及び点検結果を前記マップ上に表示する
請求項2または9に記載の表示システム。
【請求項11】
コンピュータによって実行される表示方法であって、
建物内の空間に位置する通信装置と前記空間に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された前記通信装置の位置を、前記空間のマップに重畳して表示部に表示する
表示方法。
【請求項12】
請求項11に記載の表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、及び、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
防災に関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、外部電源遮断時の監視や情報の報知が可能な照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-225170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、空間における通信装置の位置をユーザに提示することができる、表示システム、及び、表示方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る表示システムは、建物内の空間に位置する通信装置と前記空間に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された前記通信装置の位置を、前記空間のマップに重畳して表示部に表示する情報処理部を備える。
【0006】
本発明の一態様に係る表示方法は、コンピュータによって実行される表示方法であって、建物内の空間に位置する通信装置と前記空間に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された前記通信装置の位置を、前記空間のマップに重畳して表示部に表示する。
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の表示システム、及び、表示方法は、空間における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る表示システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係る表示システムが適用される空間を示す図である。
図3図3は、配置情報の一例を示す図である。
図4図4は、表示動作の例1のフローチャートである。
図5図5は、マップ上の情報端末の位置の表示例を示す図である。
図6図6は、表示動作の例2のフローチャートである。
図7図7は、防災照明器具の点検動作のシーケンス図である。
図8図8は、点検画面の一例を示す図である。
図9図9は、経過時間が表示された点検画面の一例を示す図である。
図10図10は、点検結果が表示された点検画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る表示システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る表示システムの機能構成を示すブロック図である。図2は、実施の形態に係る表示システムが適用される空間を示す図である。
【0013】
表示システム10は、空間60(より具体的には、室内空間)における情報端末40の位置を計測し、情報端末40の表示部42に表示することができるシステムである。図1に示されるように、表示システム10は、複数の防災照明器具20と、情報端末40と、サーバ装置50とを備える。
【0014】
まず、防災照明器具20について説明する。防災照明器具20は、災害などにより停電が発生したときに蓄電池23に蓄えられた電力を用いて発光する照明器具である。防災照明器具20は、照明器具の一例である。通常時(停電していないとき)には、防災照明器具20には系統電源から交流電力が供給されている。通常時には、防災照明器具20は、停電時に備えて当該交流電力を用いて蓄電池23を充電する。
【0015】
防災照明器具20には、誘導灯、非常用照明器具(非常灯)、及び、階段・通路誘導灯などが含まれる。なお、防災照明器具20は、少なくとも停電時に蓄電池23に蓄えられた電力を用いて発光すればよく、通常時に系統電源から供給される交流電力を用いて発光するか否かは任意である。つまり、防災照明器具20には、通常時及び停電時の両方に発光する防災照明器具と、通常時及び停電時のうち停電時にのみ発光する防災照明器具とが含まれる。防災照明器具20は、具体的には、無線通信部21と、光源22と、蓄電池23とを備える。
【0016】
無線通信部21は、防災照明器具20が情報端末40などの外部装置と無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。無線通信部21は、ビーコン信号(アドバタイズ信号などと呼ばれることもある)を定期的に送信し、ビーコン信号を受信した情報端末40と無線通信を行う。無線通信部21は、具体的には、BLE(Blutooth(登録商標) Low Energy)またはWi-Fi(登録商標)などの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0017】
光源22は、停電時に蓄電池23から供給される電力を用いて発光する。光源22が発する光は、例えば、白色光である。光源22は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子によって実現されるが、半導体レーザ、有機EL(Electro-Luminescence)、または、無機EL等の他の発光素子によって実現されてもよい。
【0018】
なお、上述のように防災照明器具20には、通常時及び停電時の両方に発光する防災照明器具と、停電時にのみ発光する防災照明器具とが含まれる。防災照明器具20は、通常時及び停電時の両方に発光する場合には、通常時及び停電時に同一の光源22を発光させてもよいし、通常時と停電時とで異なる光源を発光させてもよい。つまり、防災照明器具20は、光源22とは別に、通常時の発光に用いられる光源を備えてもよい。
【0019】
蓄電池23は、通常時に系統電源から供給される交流電力を用いて充電され、停電時に光源22に電力を供給する二次電池である。つまり、蓄電池23は、停電時に使用される電源である。蓄電池23は、例えば、リチウムイオン電池などによって実現される。
【0020】
次に、情報端末40について説明する。情報端末40は、情報端末40と複数の防災照明器具20それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて、情報端末40の現在位置(以下、単に位置とも記載される)を表示部42に表示する。情報端末40は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、またはPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末である。また、情報端末40は、表示システム10において用いられる専用端末であってもよい。情報端末40のユーザは、防災照明器具20の施工者、点検者、または、施主などである。施主は、より詳細には、防災照明器具20が設置される建物(施設)の施主である。情報端末40は、具体的には、入力受付部41と、表示部42と、第一通信部43と、第二通信部44と、情報処理部45と、記憶部46とを備える。
【0021】
入力受付部41は、ユーザの入力を受け付ける。入力受付部41は、具体的には、タッチパネルなどによって実現される。
【0022】
表示部42は、防災照明器具20の位置が表示されるディスプレイである。表示部42は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0023】
第一通信部43は、情報端末40が複数の防災照明器具20のそれぞれと、局所通信ネットワークを通じた無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。第一通信部43は、具体的には、BLEまたはWi-Fi(登録商標)などの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0024】
第二通信部44は、情報端末40がサーバ装置50と広域通信ネットワークを通じた無線通信を行うための無線通信回路である。ここでの広域通信ネットワークは、移動体通信ネットワーク、及び、インターネットなどである。
【0025】
情報処理部45は、表示部42に情報端末40の位置を表示するための情報処理(表示処理)を行う。情報処理部45は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部45の機能は、情報処理部45を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部46に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0026】
記憶部46は、上記表示処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部46に記憶される情報には、情報処理部45が実行するコンピュータプログラムが含まれる。コンピュータプログラムは、例えば、ユーザによってあらかじめ記憶部46にインストールされる、いわゆるアプリケーションプログラム(以下、単にアプリとも記載される)である。記憶部46は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0027】
サーバ装置50は、情報端末40と複数の防災照明器具20それぞれとの無線通信の通信状態を示す情報(信号強度情報)を情報端末40から受信し、受信した信号強度情報に基づいて、情報端末40の空間60における位置を計測する。サーバ装置50は、例えば、空間60を構成する建物(施設)の外に設けられたクラウドコンピュータであるが、当該建物の中に設けられたエッジコンピュータであってもよい。サーバ装置50は、通信部51と、計測処理部52と、記憶部53とを備える。
【0028】
通信部51は、サーバ装置50が情報端末40と広域通信ネットワークを通じた通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部51は、例えば、情報端末40から信号強度情報を受信する。通信部51によって行われる通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0029】
計測処理部52は、情報端末40の位置を計測するための情報処理(計測処理)を行う。計測処理部52は、具体的には、プロセッサまたはマイクロコンピュータによって実現される。計測処理部52の機能は、計測処理部52を構成するプロセッサまたはマイクロコンピュータが記憶部53に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0030】
記憶部53は、上記計測処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部53に記憶される情報には、計測処理部52が実行するコンピュータプログラムが含まれる。記憶部53は、具体的には、半導体メモリまたはHDDなどによって実現される。
【0031】
記憶部53には、上記計測処理に必要な情報として、空間60のマップ情報が記憶される。空間60のマップ情報は、言い換えれば、間取り情報であり、空間60を上方から見たマップを示す情報である。マップ情報には、二次元座標の座標軸が設定されている。
【0032】
また、記憶部53には、上記計測処理に必要な情報として、複数の防災照明器具20の配置(座標)を示す配置情報が記憶される記憶装置である。図3は、配置情報の一例を示す図である。図3に示されるように、配置情報においては、防災照明器具20のIDと、防災照明器具20の種別と、防災照明器具20の位置(マップ情報が示すマップにおける二次元座標)とが対応付けられている。
【0033】
なお、以上のようなマップ情報、及び、配置情報は、例えば、空間60に複数の防災照明器具20を設置(施工)するときに、サーバ装置50に登録される。
【0034】
[情報端末の位置の表示動作の例1]
上述のように表示システム10は、情報端末40(ビーコン受信機)の位置を表示部42に表示することができる。以下、このような表示動作の例1について説明する。図4は、表示動作の例1のフローチャートである。
【0035】
ユーザは、情報端末40の位置を表示するための入力(所定の操作)を行い、入力受付部41はこのような入力を受け付ける(S11)。第一通信部43は、複数の防災照明器具20のそれぞれからビーコン信号を受信し(S12)、情報処理部45は、受信したビーコン信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を計測する(S13)。
【0036】
なお、複数の防災照明器具20のそれぞれは、定期的にビーコン信号を送信しており、ビーコン信号には、当該防災照明器具20のIDが含まれる。IDは、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスであるが、その他のIDであってもよい。
【0037】
次に、情報処理部45は、計測した受信信号強度に、ビーコン信号に含まれるビーコン信号の送信元の防災照明器具20のIDを対応付けた信号強度情報をサーバ装置50へ送信する(S14)。信号強度情報は、複数のビーコン信号それぞれの受信信号強度を当該ビーコン信号の送信元の防災照明器具20のIDとともに示す情報である。信号強度情報は、具体的には、第二通信部44によってサーバ装置50へ送信される。
【0038】
サーバ装置50の通信部51は、信号強度情報を受信する。計測処理部52は、通信部51によって受信された信号強度情報と、配置情報(図3)とに基づいて、情報端末40の位置を計測する(S15)。
【0039】
計測処理部52は、具体的には、信号強度情報に含まれるビーコン信号の送信元の防災照明器具20のIDと、配置情報とに基づいて、上記マップ情報が示すマップにおけるビーコン信号の送信元の防災照明器具20の位置を特定する。また、ビーコン信号の受信信号強度は、ビーコン信号の送信元の防災照明器具20から情報端末40までの距離とみなすことができる。したがって、計測処理部52は、ビーコン信号の送信元の防災照明器具20の位置、及び、当該防災照明器具20から情報端末40までの距離に基づいて情報端末40の位置を計測(推定)することができる。
【0040】
情報端末40の位置は、具体的には、上記マップ情報が示すマップにおける情報端末40の二次元座標である。信号強度情報及び配置情報に基づいて位置を計測する方法については、既存のどのようなアルゴリズムが用いられてもよい。
【0041】
次に、計測処理部52は、計測した位置を示す位置情報と、マップ情報と、配置情報とを情報端末40へ送信する(S16)。位置情報、マップ情報、及び、配置情報は、具体的には、通信部51によって情報端末40へ送信される。
【0042】
情報端末40の第二通信部44は、位置情報、マップ情報、及び、配置情報を受信する。情報処理部45は、受信された位置情報及びマップ情報に基づいて、マップ情報が示すマップに情報端末40の位置を重畳して表示部42に表示する(S17)。図5は、マップ上の情報端末40の位置の表示例を示す図である。
【0043】
図5の例では、マップ上には、情報端末40の現在位置に加えて、マップ上の防災照明器具20の位置が表示されている。具体的には、マップ上には、情報端末40の現在位置を示すアイコン42aに加えて、防災照明器具20の位置に防災照明器具20のアイコン42bが表示されている。防災照明器具20のアイコン42bは、例えば、防災照明器具20の種別に応じて異なる。情報処理部45は、ステップS16において受信されたマップ情報及び配置情報に基づいて、防災照明器具20の位置を表示することができる。
【0044】
防災照明器具20の位置を表示するか否かは、ユーザの入力受付部41への入力に基づいて切り替えられてもよい。また、配置情報には、防災照明器具20の種別の情報が含まれることから、情報処理部45は、ユーザの入力受付部41への入力に基づいて防災照明器具20の種別ごとに、表示及び非表示を切り替えることができる。情報処理部45は、例えば、誘導灯の位置は表示し、非常用照明器具の位置は表示しない、というような表示処理を行うことができる。
【0045】
なお、ステップS17においては、少なくとも情報端末40の位置が表示されればよく、防災照明器具20の位置が表示されることは必須ではない。防災照明器具20の位置が表示されない場合には、ステップS16においてサーバ装置50から情報端末40への配置情報の送信を省略することができる。
【0046】
ステップS12~ステップS17の処理は、所定の時間間隔で繰り返し行われ、表示部42に表示される情報端末40の位置は、定期的に更新される。つまり、表示部42には、実質的にリアルタイムに情報端末40の現在位置が表示される。なお、ステップS16においてマップ情報及び配置情報が送信されるのは、最初の1回だけでよく、2回目以降は、位置情報のみが送信されてもよい。
【0047】
以上説明したように、表示システム10は、建物内の空間60に位置する情報端末40と空間60に設置された複数の防災照明器具20それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された情報端末40の位置を、空間60のマップに重畳して表示部42に表示する情報処理部45を備える。また、情報処理部45は、計測された情報端末40の位置に加えて、複数の防災照明器具20の少なくとも1つの位置をマップに重畳して表示部42に表示する。
【0048】
このような表示システム10は、情報端末40の位置をユーザに提示することができる。また、上述のように防災照明器具20は、蓄電池23を備えており、停電時には蓄電池23から供給される電力を用いてビーコン信号を送信する。したがって、表示システム10は、停電時であっても情報端末40の位置をユーザに提示することができる利点を有する。
【0049】
なお、マップ情報、及び、配置情報は、あらかじめ情報端末40の記憶部46に記憶されていてもよい。この場合、情報端末40の情報処理部45は、サーバ装置50へ信号強度情報を送信しなくても情報端末40の位置を計測することができる。つまり、情報端末40の位置は、サーバ装置50に代えて情報端末40によって計測されてもよい。
【0050】
[情報端末の位置の表示動作の例2]
上記表示動作の例1では、情報端末40の位置は、複数の防災照明器具20のそれぞれが送信するビーコン信号の情報端末40における受信信号強度に基づいて計測された。しかしながら、情報端末40の位置は、情報端末40が送信するビーコン信号の、複数の防災照明器具20のそれぞれにおける受信信号強度に基づいて計測されてもよい。以下、このような表示動作の例2について説明する。図6は、表示動作の例2のフローチャートである。
【0051】
ユーザは、情報端末40の位置を表示するための入力(所定の操作)を行い、入力受付部41はこのような入力を受け付ける(S21)。第一通信部43は、受け付けられた入力に基づいてビーコン信号を送信する(S22)。以降、第一通信部43は、定期的にビーコン信号を送信し、ビーコン信号には、情報端末40のIDが含まれる。IDは、例えば、MACアドレスであるが、その他のIDであってもよい。
【0052】
複数の防災照明器具20のそれぞれは、ビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号の受信信号強度を計測する(S23)。また、複数の防災照明器具20のそれぞれは、計測した受信信号強度と、当該防災照明器具20のIDとを対応付けた個別信号強度情報を情報端末40へ送信(返信)する(S24)。
【0053】
情報端末40の第一通信部43は、複数の防災照明器具20それぞれから個別信号強度情報を受信する。情報処理部45は、計測した複数の個別信号強度情報を統合した信号強度情報を生成し、生成した信号強度情報をサーバ装置50へ送信する(S25)。信号強度情報は、複数のビーコン信号それぞれの受信信号強度を当該ビーコン信号の送信元の防災照明器具20のIDとともに示す情報である。信号強度情報は、具体的には、第二通信部44によってサーバ装置50へ送信される。
【0054】
以降のステップS26~ステップS28の処理は、表示動作の例1のステップS15~ステップS17と同様である。
【0055】
ステップS22~ステップS28の処理は、所定の時間間隔で繰り返し行われ、表示部42に表示される情報端末40の位置は、定期的に更新される。つまり、表示部42には、実質的にリアルタイムに情報端末40の現在位置が表示される。なお、ステップS27においてマップ情報及び配置情報が送信されるのは、最初の1回だけでよく、2回目以降は、位置情報のみが送信されてもよい。
【0056】
以上説明した表示動作の例2によっても、表示システム10は、情報端末40の位置をユーザに提示することができる。また、上述のように防災照明器具20は、蓄電池23を備えており、停電時には蓄電池23から供給される電力を用いてビーコン信号を受信する。したがって、表示システム10は、停電時であっても情報端末40の位置をユーザに提示することができる利点を有する。
【0057】
なお、表示動作の例2においても、マップ情報、及び、配置情報は、あらかじめ情報端末40の記憶部46に記憶されていてもよい。この場合、情報端末40の情報処理部45は、サーバ装置50へ信号強度情報を送信しなくても情報端末40の位置を計測することができる。つまり、情報端末40の位置は、サーバ装置50に代えて情報端末40によって計測されてもよい。
【0058】
[防災照明器具の点検動作]
次に、防災照明器具20の点検動作について説明する。防災照明器具20は、停電時には蓄電池23から得られる電力を用いて発光する。ユーザは、停電時に備えて、防災照明器具20が蓄電池23を用いて所定期間以上発光することができるかどうかを定期的に点検する必要がある。所定期間は、例えば、防災照明器具20が誘導灯の場合は20分であり、防災照明器具20が非常用照明器具の場合は30分である。つまり、所定期間は、防災照明器具20の種別(誘導灯か非常用照明器具かなど)に応じて異なる。なお、点検に合格しなかった(不合格となった)防災照明器具20は、蓄電池23を交換する必要がある。
【0059】
この点検は、一般的には防災照明器具20に設けられたボタン等を操作することで行われる。表示システム10は、情報端末40の位置と、防災照明器具20の位置とをマップ上に表示することで、ユーザが防災照明器具20を点検する(防災照明器具20に近づいてボタン等を操作すること)を支援することができる。
【0060】
また、表示システム10のユーザは、情報端末40を用いて防災照明器具20に蓄電池23の点検を指示し、防災照明器具20の点検状態を表示することもできる。以下、このような防災照明器具20の点検動作について説明する。図7は、防災照明器具20の点検動作のシーケンス図である。なお、以下の点検動作は、ユーザが実在の建物内のあるフロアに位置している状態で行われる。また、情報端末40の記憶部46には、マップ情報及び配置情報が記憶されており、情報処理部45は、マップ上に防災照明器具20の位置を表示可能な状態であるとする。
【0061】
ユーザは、情報端末40と防災照明器具20とを無線ペアリングするための入力(所定の操作)を行い、入力受付部41はこのような入力を受け付ける(S31)。第一通信部43は、受け付けられた入力に基づいて複数の防災照明器具20の少なくとも一部からビーコン信号を受信する(S32)。この結果、防災照明器具20と情報端末40とが無線ペアリングされる。なお、上記表示動作の例2のように、ステップS32においては、情報端末40がビーコン信号を送信することにより、無線ペアリングが実現されてもよい。
【0062】
次に、情報処理部45は、無線ペアリングされた防災照明器具20の蓄電池23の充電状態を取得するための要求情報を、無線ペアリングされた防災照明器具20のそれぞれへ送信する(S33)。要求情報は、より具体的には、第一通信部43によって無線ペアリングされた防災照明器具20のそれぞれへ送信される。
【0063】
要求情報を受信した防災照明器具20のそれぞれは、要求情報に応じて蓄電池23の充電状態を示す情報を情報端末40へ送信する(S34)。情報端末40の第一通信部43は、充電状態を示す情報を受信する。
【0064】
次に、情報処理部45は、無線ペアリングされた防災照明器具20をマップ情報が示す間マップ上に一覧表示する(S35)。図8は、無線ペアリングされた防災照明器具20が表示された点検画面の一例を示す図である。図8に示されるように、マップ上には、防災照明器具20のアイコン42bに加えて、充電状態を示す電池形のアイコン42cが表示される。なお、マップ上には、上述の表示動作例1(または表示動作例2)に基づいて、情報端末40の位置が表示されてもよい。
【0065】
ここで、防災照明器具20には、蓄電池23の充電を開始してからの必要時間が定められている。点検を開始するには、蓄電池23が必要時間以上充電されている(例えば、防災照明器具20へ系統電源からの電力供給が開始されてから所定の必要時間が経過している)ことが要件となる。必要時間は、例えば、48時間などである。
【0066】
上記充電状態を示す情報には、蓄電池23の充電が開始されてからの経過時間を示す情報が含まれていることから、情報処理部45は、充電状態として、必要時間が満たされるまでの残り時間(図8のあと6時間に相当)を表示することができる。なお、図8に示されるように、蓄電池23が必要時間以上充電されている防災照明器具20については、必要時間の残りは表示されず、必要時間以上充電されていることを示すアイコンが表示される。
【0067】
なお、充電状態として必要時間の残りが表示されることは必須ではない。情報処理部45は、充電状態として、必要時間以上充電されているか否か(点検を開始することができるか否か)の2つ状態のいずれかを表示してもよい。情報処理部45は、充電状態として、充電が開始されてからの経過時間を表示してもよい。
【0068】
次に、入力受付部41は、点検の対象となる防災照明器具20の選択入力を受け付ける(S36)。選択入力は、例えば、マップ上に表示された防災照明器具20を示すアイコン42bまたは充電状態を示すアイコン42cへのタップ操作である。ステップS36では、1つまたは複数の防災照明器具20が選択される。なお、充電状態の要件が満たされていない防災照明器具20のアイコン42bまたは当該防災照明器具20の充電状態を示すアイコン42cは、選択することができない。つまり、情報処理部45は、これらのアイコンを無効化する。
【0069】
次に、入力受付部41は、点検を開始するための入力を受け付ける(S37)。当該入力が受け付けられると、情報処理部45は、第一通信部43に点検指令を送信させる(S38)。
【0070】
点検指令においては、ステップS36で選択された防災照明器具20のID(MACアドレスなど)が指定されている。点検指令は、複数の防災照明器具20のうち選択された防災照明器具20に蓄電池23の点検を行わせるための情報である。
【0071】
防災照明器具20は、点検指令を受信すると、点検を開始する(S40)。防災照明器具20は、具体的には、蓄電池23から供給される電力を用いて光源22を発光させ、かつ、蓄電池23の出力電圧をモニタする。防災照明器具20は、上記所定期間(20分または30分など)が経過した時点で蓄電池23の出力電圧が所定値以上であれば合格であると判定する。防災照明器具20は、上記所定期間が経過する前に蓄電池23の出力電圧が所定値未満となった場合にはその時点で不合格であると判定する。防災照明器具20は、点検結果(合格及び不合格の判定)が確定すると、点検結果を示す情報を情報端末40へ送信する(S41)。
【0072】
一方、情報端末40の情報処理部45は、点検指令を送信した後には、点検指令を送信してからの経過時間(言い換えれば、点検が開始されてからの経過時間)を計測し、計測した経過時間を表示する(S39)。図9は、経過時間が表示された点検画面の一例を示す図である。図9の例では、経過時間は、タイムバー及び数字の両方の態様で防災照明器具20のアイコン42bの近傍に表示されている。経過時間は、タイムバー及び数字の少なくとも一方の態様で表示されればよい。
【0073】
上述のように、上記所定期間の長さは防災照明器具20の種別に応じて異なることから、情報処理部45は、タイムバーを表示するために、上記所定期間の長さを特定する必要がある。例えば、防災照明器具20の種別と所定期間の長さとの対応関係を示すデータベースが記憶部46に記憶されていれば、情報処理部45は、上述の配置情報(防災照明器具20の種別を示す情報が含まれている)に基づいて、所定期間の長さを特定することができる。また、防災照明器具20の種別と所定期間の長さ(防災照明器具の種別)との対応関係を示すデータベースがサーバ装置50に記憶されているような場合、情報処理部45は、サーバ装置50へ所定期間の長さ(防災照明器具の種別)を問い合わせることにより、所定期間の長さを特定することができる。
【0074】
なお、図9において表示される経過時間は、情報処理部45が独自に計測する点検開始からの経過時間(つまり、目安となる時間)であり、防災照明器具20において計測される点検開始からの正確な経過時間とは異なる。
【0075】
また、経過時間が表示されることは必須ではなく、情報処理部45は、点検終了までの残り時間(より詳細には、合格すると仮定した場合の残り時間)を表示してもよい。残り時間を表示するには、情報処理部45は、上記所定期間の長さを特定する必要があり、所定期間の長さを特定する方法としては、上述のデータベースを用いた方法が例示される。
【0076】
その後、ステップS41において、第一通信部43によって点検結果を示す情報が受信されると、情報処理部45は、受信された情報に基づいて、点検結果を表示する(S42)。図10は、点検結果が表示された点検画面の一例を示す図である。
【0077】
図10に示されるように、情報処理部45は、受信された点検結果に基づいて、点検が完了した防災照明器具20のアイコン42bの近傍に合格または不合格を表示する。情報処理部45は、不合格である場合には、蓄電池23の出力電圧が所定値未満となったタイミング(経過時間)を表示してもよい。不合格である場合の点検結果を示す情報に、蓄電池23の出力電圧が所定値未満となったタイミング(経過時間)を示す情報が含まれれば、情報処理部45は、当該タイミングを表示することができる。
【0078】
以上説明したように、表示システム10は、情報端末40を用いて防災照明器具20に点検開始のトリガを与えるとともに、防災照明器具20の点検状態を情報端末40の表示部42に表示することができる。点検状態には、防災照明器具20の点検の進捗状況(ステップS39で表示される経過時間など)、及び、防災照明器具20の点検結果(ステップS42で表示される合格または不合格の文字など)が含まれる。このような表示システム10は、ユーザが防災照明器具20の点検を行うことを支援することができる。表示システム10は、具体的には、防災照明器具20の設置場所と当該防災照明器具20の点検の進捗状況とをユーザが把握すること、及び、防災照明器具20の設置場所と当該防災照明器具20の点検結果とをユーザが把握することを支援することができる。
【0079】
なお、防災照明器具20が蓄電池23を点検中に情報端末40を保持したユーザが移動し、防災照明器具20と情報端末40との無線ペアリングが解除されたとしても、防災照明器具20は蓄電池23の点検を継続する。この場合、情報端末40の情報処理部45は、点検中に無線ペアリングが解除された防災照明器具20のIDを記憶しておき、当該防災照明器具20と無線ペアリングが行われたときに、当該防災照明器具20に点検結果を要求することで点検結果を取得することができる。このように、表示システム10のユーザにとっては、点検中に防災照明器具20の近くに居続けなくても点検結果を得られるというメリットがある。
【0080】
[変形例]
上記実施の形態では、情報端末40の情報処理部45は、当該情報端末40の位置を当該情報端末40が備える表示部42に表示した。しかしながら、情報処理部45は、情報端末40とは異なる他の情報端末の位置を表示部42に表示してもよい。情報端末40を第一情報端末と定義し、他の情報端末を第二情報端末と定義すると、第一情報端末は、第一情報端末の位置を表示部42に表示してもよいし、第二情報端末の位置を表示部42に表示してもよい。第一情報端末は、第一情報端末の位置、及び、第二情報端末の位置を表示部42に表示してもよい。
【0081】
例えば、サーバ装置50は、第二情報端末の位置情報を第二情報端末のIDと対応付けて記憶部53に記憶(管理)しておく。第一情報端末(情報端末40)の情報処理部45は、サーバ装置50へ第二情報端末のIDを指定した位置情報の要求を送信することで、第二情報端末の位置情報を取得し、取得した位置情報が示す第二情報端末の位置を表示部42に表示することができる。
【0082】
なお、表示システム10は、第一情報端末または第二情報端末などの情報端末に代えて、ビーコン信号の送信または受信に特化したビーコン送受信機の位置を表示してもよい。つまり、表示システム10は、ビーコン送受信機、第一情報端末、及び、第二情報端末などの通信装置の位置を表示すればよい。ビーコン送受信機、第一情報端末、及び、第二情報端末のそれぞれは、通信装置の一例である。
【0083】
また、上記実施の形態では、情報端末40の位置が重畳表示されたマップは、防災照明器具20の点検に使用されると説明されたが、その他の目的で使用されてもよい。上述のように、表示システム10は、停電時にも情報端末40の位置を表示することができる。このため、表示部42に表示されるマップは、例えば、ユーザが停電時に避難するときに使用することもできる。このような目的で使用される場合、マップにはあらかじめ定められた避難経路が表示されてもよい。この場合、避難経路を示す情報(避難経路をマップ上に表示するための情報)は、例えば、マップ情報に含まれる。
【0084】
また、上述のように、表示システム10は、第一情報端末の表示部42に第二情報端末の位置を表示することができる。このような表示システム10は、停電時に救助活動を行う人の第一情報端末に、救助対象の人の第二情報端末の位置を表示することで、救助活動を支援することができる。
【0085】
また、表示システム10は、防災照明器具20に代えて、停電時に発光しない一般的な照明器具を備え、情報端末40と一般的な照明器具との無線通信の通信状態に基づいて、情報端末40の位置を計測してもよい。つまり、上記実施の形態において防災照明器具20は、適宜、一般的な照明器具に読み替えられてもよい。また、表示システム10においては、防災照明器具20と一般的な照明器具とが混在していてもよい。
【0086】
[効果等]
以上説明したように、表示システム10は、建物内の空間60に位置する通信装置と空間60に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された通信装置の位置を、空間60のマップに重畳して表示部42に表示する情報処理部45を備える。
【0087】
このような表示システム10は、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0088】
また、例えば、情報処理部45は、計測された通信装置の位置に加えて、複数の照明器具の少なくとも1つの位置をマップに重畳して表示部42に表示する。
【0089】
このような表示システム10は、空間60における通信装置の位置、及び、照明器具の位置をユーザに提示することができる。
【0090】
また、例えば、通信装置は、表示部42を備える情報端末40である。
【0091】
このような表示システム10は、空間60における情報端末40の位置を、情報端末40を保持するユーザに提示することができる。
【0092】
また、例えば、表示部42は、情報端末40によって備えられ、通信装置は、情報端末40とは異なる他の情報端末である。
【0093】
このような表示システム10は、空間60における他の情報端末の位置を、情報端末40を保持するユーザに提示することができる。
【0094】
また、例えば、通信装置の位置は、複数の照明器具のそれぞれが送信するビーコン信号の通信装置における受信信号強度に基づいて計測される。
【0095】
このような表示システム10は、複数の照明器具のそれぞれが送信するビーコン信号の通信装置における受信信号強度に基づいて、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0096】
また、例えば、複数の照明器具のそれぞれは、蓄電池23を備える防災照明器具20であり、停電時には蓄電池23から供給される電力を用いてビーコン信号を送信する。
【0097】
このような表示システム10は、停電時においても、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0098】
また、例えば、通信装置の位置は、通信装置が送信するビーコン信号の、複数の照明器具のそれぞれにおける受信信号強度に基づいて計測される。
【0099】
このような表示システム10は、通信装置が送信するビーコン信号の複数の照明器具のそれぞれにおける受信信号強度に基づいて、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0100】
また、例えば、複数の照明器具のそれぞれは、蓄電池23を備える防災照明器具20であり、停電時には蓄電池23から供給される電力を用いてビーコン信号を受信する。
【0101】
このような表示システム10は、停電時においても、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0102】
また、例えば、複数の照明器具の少なくとも1つは、蓄電池23を備える防災照明器具20であり、情報処理部45は、防災照明器具20の位置及び点検の進捗状況をマップ上に表示する。
【0103】
このような表示システム10は、防災照明器具20の位置及び点検の進捗状況をユーザに提示することができる。
【0104】
また、例えば、複数の照明器具の少なくとも1つは、蓄電池23を備える防災照明器具20であり、情報処理部45は、防災照明器具20の位置及び点検結果をマップ上に表示する。
【0105】
このような表示システム10は、防災照明器具20の位置及び点検結果をユーザに提示することができる。
【0106】
また、表示システム10などのコンピュータによって実行される表示方法であって、建物内の空間60に位置する通信装置と空間60に設置された複数の照明器具それぞれとの無線通信の通信状態に基づいて計測された通信装置の位置を、空間60のマップに重畳して表示部42に表示する。
【0107】
このような表示方法は、空間60における通信装置の位置をユーザに提示することができる。
【0108】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0109】
例えば、上記実施の形態では、表示システムは、複数の装置によって実現された。このように表示システムが複数の装置によって実現される場合、表示システムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、情報端末の情報処理部が備える機能の一部または全部は、サーバ装置によって備えられてもよい。言い換えれば、情報処理部は、サーバ装置によって備えられていてもよい。
【0110】
また、表示システムは、単一の装置として実現されてもよい。例えば、表示システムは、情報端末に相当する単一の装置として実現されてもよい。
【0111】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(ブロードバンドルータなど)が介在してもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0113】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0114】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0115】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0116】
例えば、本発明は、上記実施の形態の表示システムまたは情報端末として実現されてもよいし、表示システム(情報端末)などのコンピュータが実行する情報処理方法または表示方法として実現されてもよい。本発明は、このような情報処理方法または表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。このようなプログラムには、汎用の情報端末(コンピュータ)を、上記実施の形態の情報端末として機能させるためのアプリケーションプログラムが含まれる。
【0117】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0118】
10 表示システム
20 防災照明器具
21 無線通信部
22 光源
23 蓄電池
40 情報端末
41 入力受付部
42 表示部
42a アイコン
42b アイコン
42c アイコン
43 第一通信部
44 第二通信部
45 情報処理部
46 記憶部
50 サーバ装置
51 通信部
52 計測処理部
53 記憶部
60 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10