(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107151
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム
(51)【国際特許分類】
B67C 3/02 20060101AFI20230726BHJP
B01F 21/00 20220101ALI20230726BHJP
B01F 35/90 20220101ALI20230726BHJP
【FI】
B67C3/02 Z
B01F1/00 D
B01F15/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008294
(22)【出願日】2022-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】000157946
【氏名又は名称】岩井機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】松本 充博
【テーマコード(参考)】
3E079
4G035
4G037
【Fターム(参考)】
3E079AA02
3E079AB01
3E079GG10
4G035AA12
4G035AE13
4G035AE15
4G037CA00
(57)【要約】
【課題】トラブル等で充填機を停止した後に、容器に充填する前の液状製品を廃棄することを回避できる炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムを提供する。
【解決手段】原料液に炭酸ガスを溶解させて炭酸飲料にするカーボネーター2と、炭酸飲料を貯留するクッションタンク3と、炭酸飲料を容器に充填する充填機4と、炭酸飲料をクッションタンク3へ戻す循環流路Cと、クッションタンク3に貯留された炭酸飲料の送液先を充填機4又は循環流路Cの何れか一方に切り替える切替手段5と、循環流路Cを流通する炭酸飲料を冷却する冷却装置8と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料液を冷却する熱交換機と、
前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、
前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、
前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、
前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、
前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、
前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備える
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記切替手段は、
前記充填機の稼働中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記充填機とし、
前記充填機の停止中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記循環流路とする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記クッションタンクに炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、
前記クッションタンクの炭酸ガスを所定圧力に調圧する調圧装置と、を備える
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項4】
請求項3に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記調圧装置は、前記冷却装置による冷却を行わない場合と比較して炭酸ガスの圧力を低くする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸飲料などの炭酸ガスを含有した液状製品を循環冷却するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
カーボネーターで原料液に炭酸ガスを溶解させて炭酸飲料を製造し、炭酸飲料を充填機に送液して容器に充填する炭酸飲料の充填システムが知られている(例えば、特許文献1)。充填機には、炭酸飲料を所定量貯留するヘッドタンクが設けられており、ヘッドタンクの炭酸飲料を所定圧力に調整している。
【0003】
このような充填システムでは、充填機にトラブルが生じた場合、製造を停止させている。製造を停止させるとヘッドタンクや配管内の炭酸飲料は温度が上昇し、炭酸ガスが放出されてしまう。このため炭酸飲料は規定のガスボリューム(炭酸飲料中の炭酸ガスの含有量)を満たさなくなるため廃棄されている。このように、充填機がトラブル等で停止したときは、炭酸飲料を無駄にしてしまうという問題がある。なお、このような問題は、炭酸飲料に限らず、炭酸ガスを含む液状製品についても存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、トラブル等で充填機を停止した後に、容器に充填する前の液状製品を廃棄することを回避できる炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、原料液を冷却する熱交換機と、前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備えることを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、トラブル等で製造を停止した後にタンクに原料液が貯留された状態において、原料液を廃棄することなく製造を再開することができる炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】循環冷却システムの概略構成を示す図である。
【
図2】循環冷却システムの充填工程を示す図である。
【
図3】循環冷却システムの冷却工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本実施形態では、原料液に炭酸ガスを溶解させた液状製品として炭酸飲料を冷却する循環冷却システムについて説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
【0010】
図1は、本実施形態に係る循環冷却システムの概略構成を示す図である。循環冷却システム1は、冷却用熱交換機10(以下、単に熱交換機10と称する)、カーボネーター2、クッションタンク3、充填機4、切替手段5、調圧装置6、炭酸ガス供給装置7、循環流路C、冷却装置8、制御装置9を備えている。
【0011】
熱交換機10、カーボネーター2、クッションタンク3、充填機4は配管やバルブ(図示せず)等を介して直列的に接続されている。クッションタンク3と充填機4の間に切替手段5が設けられている。切替手段5と充填機4との間の配管を供給ラインSとする。また、切替手段5からクッションタンク3へ循環流路Cが設けられている。切替手段5により、炭酸飲料は供給ラインS又は/及び循環流路Cに送液される。
【0012】
なお図示しないが、熱交換機10の上流には原料液を製造・供給する装置等がある。原料液は、炭酸飲料の原料であり、炭酸ガスが溶解される前の液体である。また、原料液は、気体の圧力で圧送されるか、ポンプにより圧送されるか、又は、各種装置に高低差を付けることにより送液される。
【0013】
熱交換機10は、熱交換機10よりも上流の装置等から供給された原料液を冷媒により直接的に又は間接的に冷却する装置である。熱交換機10の出口における原料液の温度は、後段のカーボネーター2で溶解させようとする炭酸ガスのボリュームに応じて適宜設定される。
【0014】
カーボネーター2は、熱交換機10から供給された原料液に炭酸ガスを溶解させて炭酸飲料にする装置である。カーボネーター2により製造された炭酸飲料はクッションタンク3へ送液される。
【0015】
クッションタンク3は、カーボネーター2の下流側に配置され、炭酸飲料を一時的に貯留し、必要な量の炭酸飲料を充填機4に供給する。クッションタンク3には、調圧装置6の一例であるレギュレーターを介して炭酸ガス供給装置7から所定圧力で炭酸ガスが供給される。また、調圧装置6の一例であるリリーフバルブがクッションタンク3に設けられており、クッションタンク3内の炭酸ガスの圧力が所定圧力を超えないように調圧されている。このような調圧装置6により、炭酸飲料が貯留されたクッションタンク3には、所定圧力の炭酸ガスが封入されている。なお炭酸ガス供給装置7は、炭酸ガスを供給するための装置であるが公知のものであるので詳細な説明は省略する。
【0016】
充填機4は、クッションタンク3の下流側に配置され、カーボネーター2から供給された炭酸飲料を容器に充填する装置である。特に図示しないが、充填機4にはヘッドタンクが設けられている。ヘッドタンクは、各容器に送液される炭酸飲料を一時的に貯留するタンクであり、容量はクッションタンク3より少ないことが一般的である。
【0017】
循環流路Cは、クッションタンク3と充填機4との間の切替手段5から分岐し、炭酸飲料をクッションタンク3へ戻すための配管から構成されている。循環流路Cは、クッションタンク3に直接的に接続されており、クッションタンク3の内部に炭酸飲料を戻す。なお、このような接続に限らず、循環流路Cは、カーボネーター2とクッションタンク3を接続する配管に接続されていてもよい。
【0018】
切替手段5は、クッションタンク3の炭酸飲料の送り先を切替えるための装置である。送り先は、充填機4、又は循環流路Cを経由したクッションタンク3である。切替手段5は、炭酸飲料の全量を充填機4又はクッションタンク3の何れか一方に送液することが可能な構成となっている。そのような構成に加えて、切替手段5は、炭酸飲料の一部を充填機4、残りをクッションタンク3に送液することが可能な構成であってもよい。切替手段5の具体的な装置構成としては、炭酸飲料が外気と触れないように無菌を保ったままで、送り先を自動的に切替える密閉型管路切替装置(岩井機械工業株式会社製;特開2003-267492号公報参照)を用いることができる。また、当該装置に限定されず、他の切替手段5としてクッションタンク3から充填機4又は/及び循環流路Cに送液されるように設けたバルブを採用することができる。
【0019】
冷却装置8は、循環流路Cを流通する炭酸飲料を冷却する装置である。具体的にはプレート式、シェルチューブ式などの熱交換器であり、循環流路Cから流通してきた炭酸飲料を冷媒により冷却し、その炭酸飲料を循環流路Cへ戻す。クッションタンク3及び循環流路Cが大気から吸熱することで、それらを流通する炭酸飲料は温度上昇するが、冷却装置8はその温度上昇分を冷却するように冷媒の温度や流量を設定しておく。
【0020】
制御装置9は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、又はシーケンサーとも呼ばれる装置である。制御装置9は、循環冷却システム1を構成する上記の各種装置を制御することで、炭酸飲料の充填工程、及び冷却工程を実行する。
【0021】
図2は循環冷却システムの充填工程を示す図である。矢印は原料液や炭酸飲料の流れを示している。充填工程では、切替手段5がクッションタンク3の炭酸飲料の送液先を充填機4とする。これにより、カーボネーター2により原料液に炭酸ガスが溶解されて炭酸飲料となり、クッションタンク3で一時的に貯留され、充填機4に送液されて容器に充填される。
【0022】
より具体的には、充填工程では、切替手段5により供給ラインSに切替え、炭酸飲料の全量をクッションタンク3から充填機4に送液する。この場合、循環流路Cを、下流のクッションタンク3に炭酸飲料が流れるように勾配を設けることが好ましい。これにより、循環流路Cに炭酸飲料が長時間滞留することを防ぐことができる。
【0023】
また、図示しないが、充填工程では、切替手段5により供給ラインS及び循環流路Cの双方に炭酸飲料を送液してもよい。つまり、炭酸飲料の一部を充填機4に、残り(充填機4へ流通する量よりも少ない)を循環流路Cに送液してもよい。少量の炭酸飲料が循環流路Cを流通することで、炭酸飲料が循環流路Cに長時間滞留することを防ぐことができる。
【0024】
図3は循環冷却システムの冷却工程を示す図である。矢印は原料液や炭酸飲料の流れを示している。充填機4などでトラブルがあった際には、制御装置9は、カーボネーター2の上流の装置等に原料液の供給を停止させる。このような充填工程の停止により、カーボネーター2からクッションタンク3へ新たな炭酸飲料の供給が停止する。
【0025】
次に、制御装置9は冷却工程を実行する。具体的には、制御装置9は切替手段5に炭酸飲料の全量の送液先を循環流路Cへ切り替えさせる。充填工程により一時的にクッションタンク3に貯留されていた炭酸飲料は、このような冷却工程では切替手段5⇒循環流路C⇒クッションタンク3というように循環する。
【0026】
炭酸飲料に循環流路Cを循環させる方法としては、常時、炭酸飲料に循環流路Cを循環させることが挙げられる。他の方法としては、一定時間ごとに循環流路Cを循環させる、又はクッションタンク3における炭酸飲料の温度が一定温度にまで昇温したら循環流路Cを循環させることが挙げられる。
【0027】
冷却工程を行うことにより、冷却装置8により冷却されるので炭酸飲料から炭酸ガスが放出されることを抑制することができる。また、炭酸飲料は温度が低いほど炭酸ガスが溶解することから、クッションタンク3に冷却された炭酸飲料を戻すことで炭酸ガスが溶解し、炭酸飲料を所望のガスボリュームに維持することができる。
【0028】
以上に説明したように、循環冷却システム1は、切替手段5により、クッションタンク3に貯留された炭酸飲料の送液先を充填機4から循環流路Cに切替え、冷却装置8にて冷却したのちにクッションタンク3へ循環させることができる。このように炭酸飲料を冷却することができるので、炭酸飲料から炭酸ガスが放出することを抑制し、規定のガスボリュームの炭酸ガスが含まれた炭酸飲料を維持することができる。
【0029】
また、循環冷却システム1は、循環流路Cを流通する炭酸飲料を冷却装置8により冷却する。このような循環流路Cに設けた冷却装置8は、クッションタンク3に冷媒が流通するジャケットを設けて冷却する構成よりも効率的に炭酸飲料を冷却することができる。また、冷却装置8により、循環流路C内に保有されている炭酸飲料のガスボリュームを維持することができる。なお、循環流路Cに設けた冷却装置8による冷却のみならず、クッションタンク3に上述のジャケットによる冷却を併用してもよい。
【0030】
循環流路Cを備えない従来の構成では、充填機4を停止した際には、クッションタンク3の炭酸飲料は、温度上昇に伴い炭酸ガスを放出してしまい、炭酸ガスのガスボリュームが規定未満となり、廃棄する必要があった。
【0031】
一方、循環冷却システム1の切替手段5は、充填機4の稼働中はクッションタンク3の炭酸飲料の送液先を充填機4とし(
図2)、充填機4の停止中はクッションタンク3の炭酸飲料の送液先を循環流路Cとする(
図3)。このように充填機4を停止させたときであっても、炭酸ガスが冷却されるので規定のガスボリュームの炭酸が含まれた炭酸飲料を維持することができる。また、従来のようにクッションタンク3の炭酸飲料を廃棄する必要がない。さらに炭酸飲料を廃棄することなく充填工程を再開できるので、充填工程に復旧するまでの時間を短縮することができる。
【0032】
切替手段5によって炭酸飲料の送液先を循環流路Cに切り替えるタイミングは、上述したような充填機4の停止後に限定されず、任意のタイミングで切り替えることができる。例えば炭酸飲料の製造初期などにおいて、カーボネーター2で製造された炭酸飲料が規定のガスボリュームを満たさない場合に送液先を循環流路Cとし、冷却させる。これにより、製造初期などに規定のガスボリュームに満たない炭酸飲料が製造されたとしても、破棄することなく、規定のガスボリュームの炭酸飲料を得ることができる。なお、炭酸飲料が規定のガスボリュームを満たすか否かは、公知の測定装置により測定することができる。
【0033】
また、循環冷却システム1は、調圧装置6及び炭酸ガス供給装置7を備えている。これにより、クッションタンク3において炭酸ガスを炭酸飲料に溶解させることができ、規定のガスボリュームをより確実に維持することができる。
【0034】
また、循環冷却システム1は、調圧装置6により設定するクッションタンク3の炭酸ガスの圧力を調整できるようになっている。この圧力は、炭酸飲料に含まれる炭酸ガスのガスボリュームに応じて設定すればよいが、一例として、冷却装置8による冷却を行わない場合と比較して炭酸ガスの圧力を低く設定することが好ましい。
【0035】
冷却装置8による冷却を行わない場合とは、循環流路C及び冷却装置8を有さず、カーボネーター2、クッションタンク3、充填機4が直列的に接続された従来型の充填システムである。このような従来型の充填システムでは、充填機4が停止した際に長時間に亘りクッションタンク3で炭酸飲料が貯留されることを想定し、クッションタンク3の炭酸ガスの圧力を高めに設定する。このような高圧力により、温度上昇による炭酸ガスの放出を抑制していた。
【0036】
一方、本発明の循環冷却システム1では、冷却装置8により冷却することで炭酸ガスの放出を抑制するので、クッションタンク3の炭酸ガスを高く設定する必要がない。換言すれば、冷却装置8による冷却を行わない場合と比較して、クッションタンク3の炭酸ガスの圧力を下げて運転することが可能となる。このためクッションタンク3の耐圧性能を高くする必要がなくなり、低コスト化を図ることができる。
【0037】
本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
上記の循環冷却システム1では、循環流路Cはクッションタンク3へ炭酸飲料を戻す構成としたが、これに限定されない。例えば、循環流路Cはカーボネーター2に戻す構成としてもよい。つまり、循環流路Cは炭酸飲料を直接クッションタンク3へ戻す場合に限定されず、クッションタンク3より上流の装置に戻してもよい。
【0038】
上記の循環冷却システム1は、クッションタンク3、切替手段5、充填機4が接続された構成であるが、これに限定されない。それらの装置の間にフィルター装置、一時的に貯留するタンクなどが設けられていても良い。
【0039】
上記の循環冷却システム1は、調圧装置6及び炭酸ガス供給装置7を備えていたが、備えていなくてもよい。冷却装置8により炭酸飲料を十分に冷却させれば、クッションタンク3に炭酸ガスを所定圧で供給しなくても、炭酸ガスの放出を抑制できるからである。
【0040】
上記の循環冷却システム1は、炭酸飲料を製造したがこれに限定されず、任意の炭酸ガスを含む液状製品を製造する場合に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
C…循環流路、S…供給ライン、1…循環冷却システム、2…カーボネーター、3…クッションタンク、4…充填機、5…切替手段、6…調圧装置、7…炭酸ガス供給装置、8…冷却装置、9…制御装置
【手続補正書】
【提出日】2023-03-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料液を冷却する熱交換機と、
前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、
前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、
前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、
前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、
前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、
前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備え、
前記冷却装置は、前記循環流路から流通してきた液状製品を冷媒により冷却し、その液状製品を前記循環流路へ戻す熱交換機である
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記切替手段は、
前記充填機の稼働中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記充填機とし、
前記充填機の停止中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記循環流路とする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記クッションタンクに炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、
前記クッションタンクの炭酸ガスを所定圧力に調圧する調圧装置と、を備える
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項4】
請求項3に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記調圧装置は、前記冷却装置による冷却を行わない場合と比較して、前記冷却装置により冷却が行われている場合では炭酸ガスの圧力を低くする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、原料液を冷却する熱交換機と、前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備え、前記冷却装置は、前記循環流路から流通してきた液状製品を冷媒により冷却し、その液状製品を前記循環流路へ戻す熱交換機であることを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにある。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料液を冷却する熱交換機と、
前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、
前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、
前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、
前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、
前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、
前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備え、
前記冷却装置は、前記循環流路から流通してきた液状製品を冷媒により冷却し、その液状製品を前記循環流路へ戻す熱交換機であり、
前記切替手段は、
前記充填機の稼働中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記充填機とし、
前記充填機の停止中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記循環流路とする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項2】
請求項1に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記クッションタンクに炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、
前記クッションタンクの炭酸ガスを所定圧力に調圧する調圧装置と、を備える
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【請求項3】
請求項2に記載の炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにおいて、
前記調圧装置は、前記冷却装置による冷却を行わない場合と比較して、前記冷却装置により冷却が行われている場合では炭酸ガスの圧力を低くする
ことを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、原料液を冷却する熱交換機と、前記熱交換機の下流側に配置され、原料液に炭酸ガスを溶解させて液状製品にするカーボネーターと、前記カーボネーターの下流側に配置され、液状製品を貯留するクッションタンクと、前記クッションタンクの下流側に配置され、液状製品を容器に充填する充填機と、前記クッションタンクの下流側から液状製品を前記クッションタンクへ戻す循環流路と、前記クッションタンクに貯留された液状製品の送液先を前記充填機又は前記循環流路の何れか一方に切り替える切替手段と、前記循環流路を流通する液状製品を冷却する冷却装置と、を備え、前記冷却装置は、前記循環流路から流通してきた液状製品を冷媒により冷却し、その液状製品を前記循環流路へ戻す熱交換機であり、前記切替手段は、前記充填機の稼働中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記充填機とし、前記充填機の停止中は前記クッションタンクの液状製品の送液先を前記循環流路とすることを特徴とする炭酸ガスを含む液状製品の循環冷却システムにある。