IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社松井製作所の特許一覧

<>
  • 特開-材料減検出装置 図1
  • 特開-材料減検出装置 図2
  • 特開-材料減検出装置 図3
  • 特開-材料減検出装置 図4
  • 特開-材料減検出装置 図5
  • 特開-材料減検出装置 図6
  • 特開-材料減検出装置 図7
  • 特開-材料減検出装置 図8
  • 特開-材料減検出装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107197
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】材料減検出装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 65/36 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
B65G65/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174161
(22)【出願日】2022-10-31
(31)【優先権主張番号】P 2022008017
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000146054
【氏名又は名称】株式会社松井製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】清水 浩二
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA09
3F075BB01
3F075CA08
3F075CB02
3F075CC15
(57)【要約】
【課題】袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の材料レベルの検出が可能でありながらも、装置構成の簡素化を図り得る材料減検出装置を提供する。
【解決手段】材料減検出装置1は、粉粒体材料を収容する袋体9を傾斜状態で支持するように傾斜状に配される傾斜支持部13と、前記傾斜支持部に沿わせられた前記袋体の部位の外側から前記袋体内の材料レベルを検出する材料検出部22と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体材料を収容する袋体を傾斜状態で支持するように傾斜状に配される傾斜支持部と、
前記傾斜支持部に沿わせられた前記袋体の部位の外側から前記袋体内の材料レベルを検出する材料検出部と、
を備えていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記傾斜支持部には、前記材料検出部を前記袋体に当接または近接可能とする開口部が設けられていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記材料検出部は、前記傾斜支持部の傾斜方向に沿って位置調整自在に保持されていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記材料検出部が前記材料レベルとしての下限レベルを検出した際に報知する報知部を備えていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記袋体の幅方向一方側が沿わせられる第1傾斜支持部と、前記袋体の底側が沿わせられる第2傾斜支持部と、を備え、前記第1傾斜支持部及び前記第2傾斜支持部のうちの一方または両方が前記傾斜支持部を構成することを特徴とする材料減検出装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記袋体の厚さ方向両側に配される両側の側板部を備えていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項7】
請求項5において、
前記袋体の厚さ方向一方側に配される側板部を備え、該袋体の厚さ方向他方側が該袋体の受入開口となるように開放されていることを特徴とする材料減検出装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項において、
前記材料検出部による検出を輸送ノズルが妨げない位置となるように該輸送ノズルを保持するノズル保持部を備えていることを特徴とする材料減検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、材料減検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉粒体材料を収容する袋体にノズルを挿入して他の輸送先に向けて輸送する輸送方法が実施されている。
例えば、下記特許文献1には、枠体状のカセット内に納められた袋の開口に挿入され先端の吸引口によって粉体を吸引し取出すノズルを備えた吸引取出装置が開示されている。この吸引取出装置には、ノズルを垂直方向に移動させる昇降動手段および水平方向に移動させる水平動手段と、袋から取出した粉体の量を検出する取出量検出手段と、が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-1303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された吸引取出装置においては、取出量検出手段により検出された取出量に応じてノズルが垂直方向及び水平方向に移動されるので、袋内の粉体をノズルによって効率的に吸引可能ではあるが、昇降動手段および水平動手段が必要となる。
【0005】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の材料レベルの検出が可能でありながらも、装置構成の簡素化を図り得る材料減検出装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本開示に係る材料減検出装置の構成1は、粉粒体材料を収容する袋体を傾斜状態で支持するように傾斜状に配される傾斜支持部と、前記傾斜支持部に沿わせられた前記袋体の部位の外側から前記袋体内の材料レベルを検出する材料検出部と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
以下の実施の形態の記載により、本開示に係る材料減検出装置は、以下の従属的構成を備えていてもよいことが開示される。
<構成2>
構成1において、前記傾斜支持部には、前記材料検出部を前記袋体に当接または近接可能とする開口部が設けられていてもよい。
<構成3>
構成1または構成2において、前記材料検出部は、前記傾斜支持部の傾斜方向に沿って位置調整自在に保持されていてもよい。
<構成4>
構成1~構成3のいずれか1つにおいて、前記材料検出部が前記材料レベルとしての下限レベルを検出した際に報知する報知部を備えていてもよい。
<構成5>
構成1~構成4のいずれか1つにおいて、前記袋体の幅方向一方側が沿わせられる第1傾斜支持部と、前記袋体の底側が沿わせられる第2傾斜支持部と、を備え、前記第1傾斜支持部及び前記第2傾斜支持部のうちの一方または両方が前記傾斜支持部を構成してもよい。
<構成6>
構成1~構成5のいずれか1つにおいて、前記袋体の厚さ方向両側に配される両側の側板部を備えていてもよい。
<構成7>
構成1~構成5のいずれか1つにおいて、前記袋体の厚さ方向一方側に配される側板部を備え、該袋体の厚さ方向他方側が該袋体の受入開口となるように開放されていてもよい。
<構成8>
構成1~構成7のいずれか1つにおいて、前記材料検出部による検出を輸送ノズルが妨げない位置となるように該輸送ノズルを保持するノズル保持部を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る材料減検出装置は、上述のような構成としたことで、袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の材料レベルの検出が可能でありながらも、装置構成の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る材料減検出装置の一例を模式的に示す一部破断概略正面図である。
図2】(a)は、同材料減検出装置の概略平面図、(b)は、図3におけるX-X線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。
図3】同材料減検出装置の概略側面図である。
図4図1におけるY-Y線矢視に対応させた概略側面図である。
図5図1におけるY-Y線矢視に対応させた概略側面図である。
図6】(a)、(b)は、本開示の他の実施形態に係る材料減検出装置の一例をそれぞれ模式的に示す概略縦断面図である。
図7】本開示の更に他の実施形態に係る材料減検出装置の一例を模式的に示す一部破断概略正面図である。
図8】同材料減検出装置の概略平面図である。
図9】同材料減検出装置の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
以下の各実施形態では、各実施形態に係る材料減検出装置の一例を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1図5は、第1実施形態に係る材料減検出装置の一例を模式的に示す図である。
【0011】
本実施形態に係る材料減検出装置1は、図4に示すように、粉粒体材料を収容する袋体9を傾斜状態で支持するように傾斜状に配される傾斜支持部を構成する傾斜板状部(第1傾斜板状部)13を備えている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、袋体9内の粉粒体材料が傾斜板状部(第1傾斜板状部)13の傾斜に沿って寄せ集められるようにして移動する。これにより、ノズルを電動によって移動させる昇降動手段や水平動手段等を設けた構成と比べて、装置構成の簡素化を図りながらも、袋体9に挿入された輸送ノズル6を介して粉粒体材料を効率的に輸送することができる。
【0012】
袋体9としては、例えば、10kg~40kg程度の粉粒体材料を収容可能な構成とされていてもよい。この袋体9は、縦寸法(長手寸法)が600mm~1200mm程度、横寸法(幅寸法)が300mm~600mm程度、マチ(厚さ寸法)が50mm~150mm程度とされていてもよく、規格化された寸法とされていてもよい。この袋体9は、収容する粉粒体材料の種類等に応じて適宜の材料から形成されていてもよい。例えば、袋体9は、クラフト紙等の紙材や樹脂フィルム等の合成樹脂系材料から形成されていてもよく、クラフト紙や樹脂フィルム等の種々のフィルム状材料のうちから選択された複数層から形成されていてもよい。
【0013】
この袋体9に収容される粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのような材料でもよい。粉粒体材料としては、例えば、当該材料減検出装置1の輸送先(供給先)において、合成樹脂成形品を成形する場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。粉粒体材料には、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維が含まれていてもよい。
【0014】
材料減検出装置1は、傾斜板状部(第1傾斜板状部)13に沿わせられた袋体9の部位の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を備えている。このような構成とすれば、傾斜板状部(第1傾斜板状部)13の傾斜に沿うようにして低下する袋体9内の材料レベルを、傾斜板状部(第1傾斜板状部)13に沿わせられた袋体9の部位の外側から材料検出部22によって検出することができる。例えば、袋体の上方開口の上方側において材料レベルを検出する光学センサ等を設けた構成とすれば、袋体の変形やセンサ部の汚損等によって誤検知が生じ易くなる懸念があるが、上記構成とすれば、このような誤検知を生じ難くすることができる。
【0015】
材料減検出装置1は、本実施形態では、袋体9の幅方向一方側が沿わせられる第1傾斜支持部を構成する第1傾斜板状部13と、袋体9の底側が沿わせられる第2傾斜支持部を構成する第2傾斜板状部16と、を備えている。このような構成とすれば、第1傾斜板状部13と第2傾斜板状部16とによって袋体9内において減少する粉粒体材料をより効率的に寄せ集めるようにして移動させることができる。
本実施形態では、これら第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のうちの一方または両方が上記傾斜板状部を構成する。つまり、材料減検出装置1は、第1傾斜板状部13に沿わせられた袋体9の幅方向一方側及び第2傾斜板状部16に沿わせられた袋体9の底側のうちの一方または両方の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を備えている。このような構成とすれば、例えば、袋体9の厚さ方向一方側が大半に亘って沿わせられる傾斜板状部を設け、この傾斜板状部に沿わせられた部位となる袋体9の厚さ方向一方側の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を設けた構成と比べて、袋体9内の材料レベルの検出精度を向上させることができる。
【0016】
材料減検出装置1は、本実施形態では、材料検出部22による検出を輸送ノズル6が妨げない位置となるように輸送ノズル6を保持するノズル保持部21を備えている。このような構成とすれば、袋体9に挿入された輸送ノズル6が倒れるようなことを抑制することができる。また、輸送ノズル6が材料検出部22による検出を妨げない位置において保持されるので、誤検知等を生じ難くすることができる。
材料減検出装置1は、本実施形態では、第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16を含み、袋体9を受け入れるように保持する袋体受入部10を備えている。このような構成とすれば、袋体受入部10に袋体9を受け入れさせた状態で、袋体9に挿入された輸送ノズル6を介して粉粒体材料を効率的に輸送することができる。袋体受入部10、ノズル保持部21及び材料検出部22の具体的構成の一例については後述する。
【0017】
この材料減検出装置1は、図1に示すように、袋体受入部10に保持された袋体9内の粉粒体材料を、輸送ノズル6に接続された材料輸送路5を介して輸送先に向けて空気輸送する輸送システムに組み込まれてもよい。つまり、材料減検出装置1は、輸送システムに組み込まれて輸送先に向けて空気輸送される粉粒体材料の輸送を補助する輸送補助装置として機能してもよい。
このような輸送システムとしては、材料輸送路5に接続され、輸送先を構成する捕集装置4を備えていてもよい。このような捕集装置4としては、空気吸引源2による吸引によって袋体9から空気輸送される粉粒体材料を輸送空気から分離させて捕集する構成とされていてもよい。この捕集装置4には、空気輸送される粉粒体材料を輸送空気から分離する適宜の分離部が設けられていてもよい。この捕集装置4の供給先としては、捕集装置4において捕集した粉粒体材料を一時的に貯留する貯留タンクや貯留ホッパー等の貯留部でもよく、また、粉粒体材料を乾燥する乾燥ホッパーや、種々の成形機等であってもよい。この捕集装置4は、材料減検出装置1を含む複数の輸送元から異種の粉粒体材料を捕集する構成とされていてもよい。
【0018】
空気吸引源2としては、吸引管路3を介して捕集装置4に接続される吸引ブロワー等であってもよい。この空気吸引源2の上流側(吸込側)の適所には、バグフィルターやサイクロンフィルター等の適宜のフィルターを備えた集塵装置が設けられていてもよい。
輸送ノズル6は、図1及び図3に示すように、ノズル保持部21に保持された状態で、概ね上下方向に長尺な筒状(本実施形態では、円筒状)とされている(図2(a)も参照)。この輸送ノズル6の先端部(下端部)には、下方側に向けて開口する吸引口が設けられている。図例では、この輸送ノズル6の吸引口の開口周囲の開口端面が斜め下方側に向く傾斜面状とされた例を示している。この輸送ノズル6の基端部(上端部)には、材料輸送路5に接続される接続部が設けられている。
輸送ノズル6としては、空気吸引源2に吸引管路3、捕集装置4及び材料輸送路5を介して連通される構成に限られない。例えば、輸送ノズル6の適所に、圧縮空気源に接続される接続部を設け、輸送方向下流側に向けて吹き出された圧縮空気によるエジェクタ効果によって粉粒体材料を輸送先に向けて輸送(圧送)する構成とされていてもよい。
【0019】
袋体受入部10は、図1図2(a)及び図4に示すように、袋体9の厚さ方向両側に配される両側の側板部11,11と、袋体受入部10の奥側(後方側)を区画する第1傾斜板状部13と、袋体受入部10の底側を区画する第2傾斜板状部16と、を備え、上方側及び前方側に向けて開口する形状とされている。このような構成とすれば、上記のように袋体9内の粉粒体材料を効率的に寄せ集め可能で、かつ袋体9内の材料レベルの検出精度の向上化を図りながらも、厚さ方向両側の側板部11,11によって袋体9を安定的に保持することができる。
両側の側板部11,11は、袋体9の厚さ方向に間隔を空けて設けられ、袋体9を厚さ方向両側から挟むように保持する構成とされている。これら側板部11,11は、これらの厚さ方向に見て(袋体受入部10を側面視して)略方形状とされている。
本実施形態では、これら側板部11,11の上端部には、上方側に向かうに従い拡開するように傾斜する傾斜部12,12が設けられている。このような構成とすれば、袋体9を側板部11,11間に挿入する際に、これら傾斜部12,12を誘い(ガイド)として機能させることができ、袋体9を側板部11,11間に円滑に挿入することができる。これら傾斜部12,12は、側板部11,11の前後方向(袋体9の概ね幅方向)の略全体に亘って設けられている。
【0020】
これら側板部11,11間の寸法や、側板部11,11の上下方向に沿う寸法、側板部11,11の前後方向に沿う寸法は、粉粒体材料が充填された未開封状態の袋体9を厚さ方向両側から挟むようにして保持可能なように適宜の寸法としてもよい。これら側板部11,11の上下方向に沿う寸法は、未開封状態の袋体9を袋体受入部10に受け入れた状態で、袋体9の上端側の開封が可能なように適宜の寸法とされていてもよい。これら側板部11,11の前後方向に沿う寸法は、図例では、傾斜状態で支持される袋体9の下端部の前方側部位が前方側に突出するような寸法とした例を示しているが、このような例に限られない。
【0021】
これら側板部11,11の下端部には、外側に向けて突出し、床等の設置対象上に設置される突片部が設けられている。これら側板部11,11の下端部に、キャスター等の転動体が設けられていてもよい。
また、図例では、これら側板部11,11の前端部及び後端部にも外側に向けて突出する突片部が設けられた例を示しているが、このような例に限られない。
なお、側板部11,11の上端部に、上記のような傾斜部12,12を設けた態様に代えて、側板部11,11の上下方向上側略半部や側板部11,11の上下方向の概ね全体を傾斜部としてもよい。側板部11,11の上側略半部または上下方向の概ね全体が上端側を互いに接離させる方向(袋体9の厚さ方向)に下端側を支点として回転自在とされ、ばね等の弾性部材によって近接方向に付勢されていてもよい。このような構成とすれば、両側の側板部11,11の上端側を互いに離間させた状態で袋体9を円滑に袋体受入部10に挿入することができる。また、袋体9を袋体受入部10に挿入すれば、両側の側板部11,11が弾性部材によって付勢されているので袋体9を厚さ方向両側から挟むように保持することができる。
【0022】
第1傾斜板状部13は、上端側から下端側に向かうに従い前方側に位置するように傾斜する形状とされている。この第1傾斜板状部13は、袋体9の幅方向一方側の上下方向大半に亘って支持可能なように概ね上下方向に長尺状とされている。
この第1傾斜板状部13は、本実施形態では、図2(a)、(b)及び図4に示すように、一方の側板部11側から他方の側板部11側に向かうに従い奥側(後方側)に位置するように傾斜する形状とされている。このような構成とすれば、袋体9内において減少する粉粒体材料を、第1傾斜板状部13と第2傾斜板状部16とによって後方側かつ他方の側板部11側となる局所的部位に向けてより効率的に寄せ集めるようにして移動させることができる。つまり、第1傾斜板状部13は、その前方側に向く面と一方の側板部11の内側に向く面とのなす角度が鈍角となり、かつ、その前方側に向く面と他方の側板部11の内側に向く面とのなす角度が鋭角となるように設けられている。図例では、第1傾斜板状部13の前方側に向く面と一方の側板部11の内側に向く面とのなす角度を約135度とし、第1傾斜板状部13の前方側に向く面と他方の側板部11の内側に向く面とのなす角度を約45度とした例を示しているが、このような例に限られない。
【0023】
この第1傾斜板状部13は、これの厚さ方向に見て略方形状とされ、その幅方向両側の端部が両側の側板部11,11に固定されている。図例では、第1傾斜板状部13の一方の側板部11側の端部は、一方の側板部11に設けられた貫通孔に差し込まれて前方側に折り曲げられ、一方の側板部11の外側に向く面に沿わせられてねじ等の固着具によって一方の側板部11に接合された例を示している。第1傾斜板状部13の他方の側板部11側の端部は、後方側に折り曲げられ、他方の側板部11の内側に向く面に沿わせられてねじ等の固着具によって他方の側板部11に接合された例を示している。
材料検出部22は、粉粒体材料の減少に伴い袋体9が変形した場合にも袋体9が検出面から離間し難くなる位置となるように設けられていてもよい。このような構成とすれば、誤検知を抑制することができる。本実施形態では、材料検出部22は、その検出面が第1傾斜板状部13の幅方向中央部よりも一方の側板部11側に位置するように設けられている。このような構成とすれば、第1傾斜板状部13の前方側に向く面と一方の側板部11の内側に向く面とのなす角度が鈍角とされているので、鋭角とされた他方の側板部11側に比べて、第1傾斜板状部13と一方の側板部11との入隅部に袋体9が沿い易くなり、粉粒体材料の減少に伴い袋体9が変形した場合にも袋体9が検出面から離間し難くなる。
【0024】
この第1傾斜板状部13には、本実施形態では、材料検出部22を袋体9に当接または近接可能とする開口部14が設けられている。このような構成とすれば、第1傾斜板状部13を介して袋体9内の材料レベルを検出する構成と比べて、第1傾斜板状部13の材料選択や材料検出部22の選択自由度を向上させることができる。例えば、本実施形態のように、強度上の観点から金属製とされた第1傾斜板状部13に設けられた開口部14を介して、静電容量式の材料検出部22を袋体9に当接または近接させることで、第1傾斜板状部13による影響を抑制して袋体9内の材料レベルを検出することができる。
材料検出部22は、本実施形態では、第1傾斜板状部13の傾斜方向(上端側から下端側に向かうに従い前方側に位置するように傾斜する方向、以下同様)に沿って位置調整自在に保持されている。このような構成とすれば、材料検出部22によって検出する材料レベルを変更することができる。
【0025】
開口部14は、第1傾斜板状部13の傾斜方向に沿う材料検出部22の位置調整範囲に応じた形状となるように、第1傾斜板状部13の傾斜方向に長尺状とされている。
この開口部14は、図1及び図2(a)、(b)に示すように、一方の側板部11側に設けられている。図例では、開口部14は、第1傾斜板状部13の幅方向中央部よりも一方の側板部11側に位置するように設けられている。
この開口部14は、本実施形態では、第1傾斜板状部13を厚さ方向に貫通する貫通孔とされている。開口部14は、このような態様に代えて、材料検出部22の検出を妨げない材料によって覆われた窓部等でもよい。
【0026】
第1傾斜板状部13には、当該第1傾斜板状部13の傾斜方向に延び、材料検出部22を保持する保持部を構成する保持片部15が設けられている。この保持片部15は、開口部14の幅方向一方側(他方の側板部11側)の縁部から奥側(後方側)に向けて突出するように設けられている。図例では、保持片部15は、第1傾斜板状部13に対して略直交するように、かつ切り起こし状に設けられた例を示しているが、このような例に限られない。
この保持片部15には、材料検出部22の取付具23を保持片部15に固定するねじ等の固着具が挿通される長孔が設けられている。この保持片部15の長孔は、第1傾斜板状部13の傾斜方向に長尺状とされている。つまり、材料検出部22は、この保持片部15の長孔に沿って位置調整可能とされている。材料検出部22を第1傾斜板状部13の傾斜方向に沿って位置調整可能に保持する保持部の構成としては、このような構成に限られず、その他、種々の構成とされていてもよい。傾斜板状部(第1傾斜板状部13)に沿わせられた袋体9の部位(幅方向一方側)の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を保持する保持部(保持片部15)としては、傾斜板状部(第1傾斜板状部13)に設けられた態様に限られず、側板部11や袋体受入部10の他の部位等に設けられていてもよい。
材料検出部22は、軸方向一方側端面が検出面とされ、軸方向他方側にケーブルを導出させた略円柱状とされている。上記した開口部14は、金属製とされた第1傾斜板状部13が材料検出部22の検出面に悪影響を与えないように適宜の大きさとされている。また、一方の側板部11には、図2(b)及び図3に示すように、ケーブルを含む材料検出部22の軸方向他方側部位を側板部11の外側に露出させる貫通孔が第1傾斜板状部13の傾斜方向に延びるように設けられている。
【0027】
この材料検出部22は、その検出面が第1傾斜板状部13に沿わせられた袋体9の幅方向一方側の下端側部位に当接または近接するように保持片部15に保持されている。図例では、この材料検出部22は、その検出面が第1傾斜板状部13の前方側に向く面と略同一平面状となるように保持片部15に保持されている。
図例では、材料検出部22は、材料レベルとしての下限レベルを検出するように、比較的に低い位置に取り付けられた例を示している。
この材料検出部22は、保持片部15に取り付けられた状態で、袋体9内の粉粒体材料の有無の検出が可能となるように、適宜の感度調整操作部の操作がなされて調整される構成でもよい。
材料検出部22としては、静電容量式センサに限られず、超音波センサや圧力センサであってもよい。
また、材料減検出装置1は、第1傾斜板状部13に沿わせられた袋体9の幅方向一方側の外側から袋体9内の材料レベルとしての下限レベルを検出する材料検出部22に加えて、他のレベルを検出する一つまたは複数の材料検出部22を備えていてもよい。
【0028】
第2傾斜板状部16は、前端側から後端側に向かうに従い下方側に位置するように傾斜する形状とされている。この第2傾斜板状部16は、袋体9の底側を大半に亘って支持可能なように概ね前後方向に長尺状とされている。
この第2傾斜板状部16は、第1傾斜板状部13とは異なり、両側の側板部11,11に対して略直交状に接合されている。このような態様に代えて、第2傾斜板状部16は、一方の側板部11側から他方の側板部11側に向かうに従い下方側に位置するように傾斜する形状とされていてもよい。
この第2傾斜板状部16は、これの厚さ方向に見て略方形状とされ、その幅方向両側の端部が両側の側板部11,11に固定されている。図例では、第2傾斜板状部16の両側端部は、下方側に折り曲げられ、両側の側板部11,11の内側に向く面に沿わせられてねじ等の固着具によって各側板部11,11に接合された例を示している。また、図例では、この第2傾斜板状部16の後端側部位の上方側に間隔を空けて第1傾斜板状部13が設けられた例を示している。
【0029】
この第2傾斜板状部16と上記した第1傾斜板状部13とは、図4に示すように、略直交するように設けられている。つまり、第2傾斜板状部16の上方側に向く面と第1傾斜板状部13の前方側に向く面とのなす角度が約90度とされている。
これら第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16の水平面に対する傾斜角度は、袋体9内において減少する粉粒体材料が効率的に寄せ集められるように適宜の角度としてもよく、例えば、15度~75度程度としてもよい。本実施形態では、第1傾斜板状部13の水平面に対する傾斜角度を、第2傾斜板状部16の水平面に対する傾斜角度よりも大とした例を示している。図例では、第1傾斜板状部13の水平面に対する傾斜角度を約60度とし、第2傾斜板状部16の水平面に対する傾斜角度を約30度とした例を示しているが、このような例に限られない。
【0030】
本実施形態では、図2(a)、(b)に示すように、材料減検出装置1は、この第2傾斜板状部16に沿わせられた袋体9の底側の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を設置可能とされている。上記同様、第2傾斜板状部16には、材料検出部22を袋体9に当接または近接可能とする開口部17が設けられている。また、上記同様、材料検出部22は、第2傾斜板状部16の傾斜方向に沿って位置調整自在に保持される。開口部17は、第2傾斜板状部16の傾斜方向に沿う材料検出部22の位置調整範囲に応じた形状となるように、第2傾斜板状部16の傾斜方向に長尺状とされている。この開口部17は、上記同様、一方の側板部11側に設けられている。図例では、開口部17は、第2傾斜板状部16の幅方向中央部よりも一方の側板部11側に位置するように設けられている。この開口部17は、上記同様、第2傾斜板状部16を厚さ方向に貫通する貫通孔とされている。開口部17は、このような態様に代えて、材料検出部22の検出を妨げない材料によって覆われた窓部等でもよい。
【0031】
この第2傾斜板状部16には、第1傾斜板状部13と概ね同様、当該第2傾斜板状部16の傾斜方向に延び、材料検出部22を保持する保持片部18が設けられている(図1及び図4も参照)。この保持片部18は、開口部17の幅方向一方側(他方の側板部11側)の縁部から下方側に向けて突出するように設けられている。この保持片部18には、材料検出部22の取付具23を保持片部18に固定するねじ等の固着具が挿通される長孔が設けられている。この保持片部18の長孔は、上記した保持片部15の長孔と同様、材料検出部22を第2傾斜板状部16の傾斜方向に沿って位置調整可能なように、第2傾斜板状部16の傾斜方向に長尺状とされている。
上記した第1傾斜板状部13に沿わせられた袋体9の幅方向一方側の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を設けた構成に代えて、または加えて、図2(a)において二点鎖線にて示すように、この第2傾斜板状部16に沿わせられた袋体9の底側の外側から袋体9内の材料レベルを検出する材料検出部22を設けた構成としてもよい。また、上記した例では、材料検出部22を、傾斜板状部(第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のうちの一方または両方)の傾斜方向に沿って位置調整自在に保持可能な構成とした例を示しているが、このような例に限られない。また、材料検出部22の構成によっては、また、傾斜板状部(第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のうちの一方または両方)が材料検出部22による検出を妨げない材質等である場合には、上記のような開口部14,17を設けていない構成としてもよい。
【0032】
ノズル保持部21は、図1及び図2(a)に示すように、材料検出部22が設けられる側となる一方の側板部11側とは異なる側となる他方の側板部11側において輸送ノズル6を保持する構成とされている。
材料減検出装置1は、このノズル保持部21を上下動自在にガイドするガイド部20を備えている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、輸送ノズル6を保持するノズル保持部21がガイド部20に沿って輸送ノズル6及びノズル保持部21の自重によって降下する。例えば、固定的に設けられたノズル保持部21に対して輸送ノズル6が固定的に保持される場合には、輸送ノズル6を比較的に長くして袋体9内の底に先端が至るまで挿入することも考えられるが、このような構成と比べて、輸送ノズル6の取扱性や輸送ノズル6を挿入する際の作業性を向上させることができる。
また、輸送ノズル6が降下した場合にも、輸送ノズル6が材料検出部22に近接することがなく、誤検知等を抑制することができる。
また、上記のように第1傾斜板状部13と第2傾斜板状部16とによって後方側かつ他方の側板部11側となる局所的部位に向けて寄せ集められる粉粒体材料に向けて輸送ノズル6を降下させることができ、袋体9内の粉粒体材料を効率的に輸送することができる。
【0033】
ガイド部20は、両側の側板部11,11の後端部間に架け渡されるように設けられた背板部19に固定され、上下方向に長尺状とされている。このガイド部20は、略四角柱状とされている。このガイド部20は、これに沿って降下したノズル保持部21に保持された輸送ノズル6の先端部が袋体9の底部に当接可能となるように設けられている(図5参照)。図例では、ガイド部20に、上下方向に延びるガイド溝が設けられ、ノズル保持部21に、ガイド溝に係合する係合部が設けられた例を示している。このノズル保持部21は、ねじ等の固着具を締め付けることでガイド部20に対して固定可能とされていてもよい。このような構成とすれば、袋体9を袋体受入部10に設置する際にノズル保持部21をガイド部20の上端側において固定した状態で行うことができ、ノズル保持部21や輸送ノズル6が邪魔になるようなことを抑制することができる。
【0034】
ノズル保持部21は、側板部11,11間の略中央に位置するように設けられたガイド部20の他方の側板部11側において上下動自在に保持されている。
このノズル保持部21は、輸送ノズル6の上端部を保持する構成とされている。ノズル保持部21は、このような態様に代えて、輸送ノズル6が上下動自在に挿通される構成とされていてもよい。
このノズル保持部21は、図3図5に示すように、輸送ノズル6の下端側が前後方向に揺動可能となるように、ガイド部20に対して側板部11,11の対向方向(袋体9の厚さ方向)に沿う軸回りに回転自在とされている。ノズル保持部21としては、このような構成に限られず、その他、種々の構成でもよい。
【0035】
材料減検出装置1は、本実施形態では、材料検出部22が材料レベルとしての下限レベルを検出した際に報知する報知部24を備えている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が下限レベルとなったことを作業者に認識させることができる。図例では、報知部24は、光によって報知するアラームランプとされている。この報知部24は、背板部19から後方側に向けて突出するように設けられた保持片部に保持されている。報知部24としては、光によって報知する構成に代えて、または加えて、音によって報知するブザーやスピーカであってもよい。
材料減検出装置1には、材料検出部22及び報知部24に接続され、電源部や制御部、操作部26を備えた制御盤25が設けられている。図例では、制御盤25は、後方側において操作部26の操作が可能なように、一方の側板部11の後端部の内側に向く面に固定された例を示している。操作部26は、レバー状とされ、材料減検出装置1を起動または停止する際に操作される構成とされている。背板部19は、操作部26を含む制御盤25と干渉しないように上下方向の寸法が適宜の寸法とされている。
上記のような報知部24を設けた態様に代えて、または加えて、材料検出部22の検出信号を出力する出力部を備えた構成としてもよい。この場合は、出力部に、輸送空気源等を含む輸送装置や輸送監視システム、携帯情報端末等の外部機器が有線または無線通信可能に接続される構成でもよい。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料の減少を言わば遠隔にて認識することができる。
【0036】
上記構成とされた材料減検出装置1を用いて袋体9内の粉粒体材料を上記した捕集装置4等の輸送先に向けて輸送する際には、図1及び図4に示すように、袋体受入部10に袋体9を設置する。この際、ノズル保持部21をガイド部20の上端部に固定した状態またはガイド部20から取り外した状態で、袋体受入部10に袋体9を設置するようにしてもよい。そして、ガイド部20に保持されたノズル保持部21に、その上端部が保持された輸送ノズル6の先端部を袋体9内に挿入する。そして、空気吸引源2(図1参照)が起動されれば、袋体9内の粉粒体材料が捕集装置4に向けて空気輸送される。そして、図5に示すように、袋体9内の粉粒体材料が減少するに従って輸送ノズル6がノズル保持部21とともにガイド部20に沿って自重によって降下する。そして、袋体9内の材料レベルが低下して材料検出部22が下限レベルを検出すれば、材料検出部22によって材料無信号が出力され、報知部24によって報知がなされる。
【0037】
上記した例では、ノズル保持部21を上下動自在にガイドするガイド部20を設けた例を示しているが、このような態様に代えて、袋体受入部10にノズル保持部21を上下動不能に保持する保持部を設けた態様としてもよい。さらには、このようなノズル保持部21を設けていない構成としてもよい。
上記した例では、第1傾斜板状部13を、一方の側板部11側から他方の側板部11側に向かうに従い奥側(後方側)に位置するように傾斜する形状とした例を示しているが、このような例に限られない。上記した例では、袋体受入部10の奥側(後方側)を区画する第1傾斜板状部13及び底側を区画する第2傾斜板状部16を、それぞれ材料検出部22の取付可能な傾斜板状部とした例を示しているが、いずれか一方側のみを傾斜板状部としてもよく、さらには、これらに代えて、両側の側板部11,11のうちの一方を、材料検出部22の取付可能な傾斜板状部としてもよい。
【0038】
次に、他の実施の形態について、図6図9を参照して説明する。
以下の各実施形態では、先に説明した実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、先に説明した実施形態と同様に奏する作用効果についても説明を省略または簡略に説明する。
【0039】
図6(a)は、第2実施形態に係る材料減検出装置1Aの一例を模式的に示す図である。
本実施形態では、材料減検出装置1Aは、上記のような側板部11,11等を備えた袋体受入部10に代えて、上方側に向けて開口し、袋体9を収容する容器7内に設置される傾斜支持部を構成する傾斜板状部13Aを備えている。このような構成とすれば、材料減検出装置1Aをより簡素な構成とできる。
当該材料減検出装置1Aが設置される容器7は、底板部7aと側壁部7bとを備えている。この容器7は、上方側に向かうに従い拡開状とされた逆円錐台形状とされていてもよく、その他、種々の形状とされていてもよい。
傾斜板状部13Aは、容器7内を袋体9の収容空間と材料検出部22が配される空間とに区画するように、容器7内において傾斜するように配される。この傾斜板状部13Aの斜め下方側に向く面側に材料検出部22が取り付けられている。
【0040】
本実施形態では、傾斜板状部13Aは、袋体9の幅方向一方側または厚さ方向一方側が沿わせられるように、水平面に対する傾斜角度が比較的に大となるように配される構成とされている。図例では、傾斜板状部13Aの水平面に対する傾斜角度を約65度とした例を示しているが、このような例に限られない。図例では、この傾斜板状部13Aは、下端部が容器7の底板部7aの中央部に位置し、上端部が側壁部7bの上端部に位置するように容器7内に配された例を示しているが、このような例に限られない。
また、図例では、容器7の上方開口を覆う蓋体8が設けられた例を示している。この蓋体8に、ノズル保持部を構成し、輸送ノズル6が上下動自在に挿通される挿通部8aが設けられている。図例では、挿通部8aを蓋体8の平面視して概ね中央部を貫通するように設けた例を示しているが、このような例に限られない。なお、材料検出部22のケーブルを挿通する挿通孔が容器7の側壁部7bまたは傾斜板状部13A及び蓋体8に設けられていてもよい。また、上記のような蓋体8を設けていない構成としてもよい。
【0041】
図6(b)は、第3実施形態に係る材料減検出装置1Bの一例を模式的に示す図である。
本実施形態においても、第2実施形態と概ね同様、材料減検出装置1Bは、容器7内に設置される傾斜支持部を構成する傾斜板状部16Aを備えている。
本実施形態では、傾斜板状部16Aは、袋体9の底側が沿わせられるように、水平面に対する傾斜角度が比較的に小となるように配される構成とされている。図例では、傾斜板状部16Aの水平面に対する傾斜角度を約30度とした例を示しているが、このような例に限られない。図例では、この傾斜板状部16Aは、下端部が容器7の底板部7aの周縁部に位置し、上端部が側壁部7bの上下方向途中部位に位置するように容器7内に配された例を示しているが、このような例に限られない。
また、図例では、蓋体8Aの挿通部8Aaを、傾斜板状部16Aの下端側部位に応じた位置に輸送ノズル6を配置可能なように、蓋体8Aの外周側部位に設けた例を示している。
【0042】
上記第2実施形態及び第3実施形態において説明した傾斜板状部13A,16Aの傾斜方向に直交する方向の両側端部に、袋体9の位置ずれ等を抑制する壁部が設けられていてもよい。
上記第2実施形態及び第3実施形態において説明した容器7及び蓋体8,8Aとしては、市販のいわゆるポリバケツ等でもよい。
上記第2実施形態及び第3実施形態においては、容器7及び蓋体8,8Aのうちの少なくとも容器7を含めて材料減検出装置1A,1Bとして把握してもよい。
上記第2実施形態及び第3実施形態においても、第1実施形態と概ね同様、傾斜板状部13A,16Aに開口部が設けられていてもよい。また、材料検出部22が傾斜板状部13A,16Aの傾斜方向に位置調整自在に保持されていてもよい。
上記第2実施形態及び第3実施形態に係る材料減検出装置1A,1Bにおいても、報知部24や制御盤25が設けられていてもよい。
上記第2実施形態及び第3実施形態において説明したような傾斜板状部13A,16Aの両方が容器7に設置される構成でもよい。つまり、材料減検出装置は、袋体9の幅方向一方側または厚さ方向一方側が沿わせられる傾斜板状部13Aと、袋体9の底側が沿わせられる傾斜板状部16Aと、を備えていてもよい。
【0043】
図7図9は、第4実施形態に係る材料減検出装置1Cの一例を模式的に示す図である。
本実施形態では、図7図9に示すように、袋体受入部10Aの構成が上記第1実施形態と主に異なる。材料減検出装置1Cは、袋体9の厚さ方向一方側(厚さ方向第1方向側)に配される側板部11を備え、袋体9の厚さ方向他方側(厚さ方向第2方向側)が袋体9の受入開口となるように開放された構成とされている。このような構成とすれば、上記第1実施形態のように両側の側板部11,11を備えた構成と比べて、袋体9を容易に材料減検出装置1Cに載置することができる。
この材料減検出装置1Cの袋体受入部10Aは、上記同様な一方の側板部としての第1の側板部11、第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16を備え、上方側、前方側及び袋体9の厚さ方向第2方向側に向けて開口するような形状とされている。第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16の幅方向一方側(袋体9の厚さ方向第1方向側)となる第1端部は、上記第1実施形態と同様に、第1の側板部11に接合されている。
【0044】
袋体9の厚さ方向第2方向側の受入開口側となる第2の側板部11Aは、図9に示すように、袋体9の厚さ方向第2方向側から見て、当該材料減検出装置1Cに載置された袋体9の厚さ方向第2方向側を大半に亘って露出させる構成とされている。この第2の側板部11Aの受入開口側縁部は、第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のそれぞれの幅方向他方側(袋体9の厚さ方向第2方向側)となる第2端部に沿うように形成されている。つまり、第2の側板部11Aには、袋体9の厚さ方向第2方向側から見て、前方側及び上方側に向けて開口する略V字状の切欠部が形成されている。第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のそれぞれの第2端部は、上記第1実施形態と同様の位置となる第2の側板部11Aの受入開口側縁部に沿って適宜の固着具によって接合されている。
【0045】
本実施形態では、この第2の側板部11Aにおける第1傾斜板状部13の第2端部に沿う受入開口側縁部には、受入開口側縁部から突出するように第1傾斜部11Aaが設けられている。この第1傾斜部11Aaは、第1傾斜板状部13に沿わせられる袋体9の幅方向一方側の厚さ方向第2方向側へのずれ落ちを抑制するように形成されている。このような構成とすれば、第1傾斜板状部13に沿わせられた袋体9の幅方向一方側が厚さ方向第2方向側にずれ落ちるようなことを抑制することができる。
この第1傾斜部11Aaは、第1傾斜板状部13の第2端部に沿って第1傾斜板状部13の傾斜方向の概ね全体に亘って延びるように形成されている。この第1傾斜部11Aaは、突出方向先側に向かうに従い第1の側板部11から離間するように傾斜状に形成されていてもよく、または、第1の側板部11に平行状に形成されていてもよい。この第1傾斜部11Aaと第1傾斜板状部13とのなす角度は、45度~125度程度でもよい。なお、第1傾斜板状部13が両側の側板部11,11Aに対して略直交状に接合されている場合には、第1傾斜部11Aaと第1傾斜板状部13とのなす角度は、90度~170度程度でもよい。この第1傾斜部11Aaは、第2の側板部11Aに設けられた構成に代えて、第1傾斜板状部13の第2端部に一体的に設けられていてもよい。
【0046】
第2の側板部11Aにおける第2傾斜板状部16の第2端部に沿う受入開口側縁部には、受入開口側縁部から突出するように第2傾斜部11Abが設けられている。この第2傾斜部11Abは、第2傾斜板状部16に沿わせられる袋体9の底側の厚さ方向第2方向側へのずれ落ちを抑制するように形成されている。このような構成とすれば、第2傾斜板状部16に沿わせられた袋体9の底側が厚さ方向第2方向側にずれ落ちるようなことを抑制することができる。
この第2傾斜部11Abは、第2傾斜板状部16の第2端部に沿って第2傾斜板状部16の傾斜方向の概ね全体に亘って延びるように形成されている。この第2傾斜部11Abは、突出方向先側に向かうに従い第1の側板部11から離間するように傾斜状に形成されていてもよく、または、第1の側板部11に平行状に形成されていてもよい。この第2傾斜部11Abと第2傾斜板状部16とのなす角度は、90度~170度程度でもよい。この第2傾斜部11Abは、第2の側板部11Aに設けられた構成に代えて、第2傾斜板状部16の第2端部に一体的に設けられていてもよい。
【0047】
図例では、第1傾斜部11Aaと第2傾斜部11Abとが分離しているような例を示しているが、このような例に限られず、これらが一連状に一体的に設けられていてもよく、互いに接合されていてもよい。
本実施形態においては、上記した第1傾斜部11Aa及び第2傾斜部11Abのうちの一方または両方を設けていない構成としてもよい。
上記のような第1傾斜部11Aa及び第2傾斜部11Abを設けた構成に代えて、または加えて、当該材料減検出装置1Cに載置された袋体9の厚さ方向第2方向側へのずれ落ち等の抑制が可能なように第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16の幅方向の寸法を大としたり、袋体9の厚さ方向第2方向側から第1の側板部11に巻回される保持ベルト等を設けたりしてもよい。
上記した例では、第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16の第2端部が接合される第2の側板部11Aを設けた例を示しているが、このような第2の側板部11Aを設けた態様に代えて、第1傾斜板状部13及び第2傾斜板状部16のそれぞれを上記のように傾斜状に支持可能なように適宜の支持部を設けた態様等としてもよい。
【0048】
上記各実施形態においては、袋体9を傾斜状態で支持する傾斜支持部を、いずれも平板状の傾斜板状部13,16,13A,16Aとした例を示しているが、板状に限られない。袋体9を傾斜状態で支持可能な構成であればよく、例えば、上記した傾斜板状部13,16,13A,16Aの一部(例えば、幅方向の一部等)または全体が、網状とされていたり、複数本の棒状体によって構成されていたりしてもよい。
上記各実施形態に係る材料減検出装置1,1A,1B,1Cが備える各部及び各部材の具体的構成は、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1,1A,1B,1C 材料減検出装置
11 側板部
13 第1傾斜板状部(傾斜板状部、傾斜支持部、第1傾斜支持部)
13A,16A 傾斜板状部(傾斜支持部)
14,17 開口部
16 第2傾斜板状部(傾斜板状部、傾斜支持部、第2傾斜支持部)
21 ノズル保持部
22 材料検出部
24 報知部
6 輸送ノズル
9 袋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9