(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107239
(43)【公開日】2023-08-02
(54)【発明の名称】人物の掌の画像を複数の参照掌画像からの少なくとも1つの画像と照合する方法
(51)【国際特許分類】
G06V 40/12 20220101AFI20230726BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230726BHJP
G06V 10/82 20220101ALI20230726BHJP
【FI】
G06V40/12
G06T7/00 510B
G06V10/82
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023007628
(22)【出願日】2023-01-20
(31)【優先権主張番号】FR2200504
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】519110386
【氏名又は名称】アイデミア・アイデンティティ・アンド・セキュリティー・フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジラール, ファンタン
(72)【発明者】
【氏名】ニアフ, エミリー
(72)【発明者】
【氏名】マブヤラット, ギー
【テーマコード(参考)】
5B043
5L096
【Fターム(参考)】
5B043AA09
5B043BA03
5B043EA02
5B043GA02
5L096BA08
5L096BA18
5L096EA35
5L096FA09
5L096HA11
5L096JA11
5L096KA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】人物の掌の画像を複数の参照掌画像からの少なくとも1つの画像と照合する方法を提供する。
【解決手段】方法は、バイオメトリックコーダ(50)が、複数の参照掌画像(iref1~irefZ)から参照ベース(60)を作成する作成ステップと、人物(i)の掌の画像から人物掌バイオメトリック情報項目(IP)を特定する特定ステップと、参照掌情報(iref、iref1~irefZ)の各々について、人物領域バイオメトリック情報項目(V1~VM)の各々を参照領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN)の各々と比較する比較ステップと、比較の結果に応じて、人物(i)の掌の画像を複数の参照掌画像(iref、iref1~irefZ)からの少なくとも1つの画像と照合する照合ステップと、を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ(40)及びバイオメトリックエンコーダ(50)を使用して人物(i)の掌の画像を複数の参照掌画像(iref1~irefZ)からの少なくとも1つの画像と照合する方法であって、
-前記複数の参照掌画像(iref1~irefZ)から参照ベース(60)を作成するステップ(100)であって、前記参照掌画像(iref1~irefZ)の各々について、前記コンピュータ(40)により、参照掌領域(RR1~RRN)と呼ばれる前記参照掌に適用される予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域を選択するステップ(110)と、前記参照掌領域(RR1~RRN)の各々について、前記バイオメトリックコーダ(50)により参照領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN)に符号化するステップ(120)を含み、前記参照ベース(60)は、前記複数の参照掌画像(iref1~irefZ)の前記参照領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN)のセットを含む、作成するステップ(100)と、
-前記人物(i)の前記掌の前記画像から人物掌バイオメトリック情報項目(IP)を特定するステップ(101)であって、前記コンピュータ(40)により、人物掌領域(R1~RM)と呼ばれる前記人物の前記掌に適用される少なくとも1つの掌領域を選択するステップ(110)と、前記人物掌領域(R1~RM)の各々について、前記バイオメトリックコーダ(50)により、人物領域バイオメトリック情報項目(V1~VM)に符号化するステップ(120)とを含み、前記人物領域バイオメトリック情報項目(V1~VM)の前記セットは前記人物掌バイオメトリック情報項目(IP)を形成する、特定するステップ(101)と、
-前記参照掌情報(iref、iref1~irefZ)の各々について、前記コンピュータ(40)により、前記人物領域バイオメトリック情報項目(V1~VM)の各々を前記参照領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN)の各々と比較するステップ(102)と、
-前記コンピュータ(40)により、前記比較の結果に応じて、前記人物(i)の前記掌の前記画像を前記複数の参照掌画像(iref1~irefZ)からの少なくとも1つの画像と照合するステップ(103)と、
を含み、
前記少なくとも1つの掌領域(RR1~RRN、R1~RM)を選択するステップ(110)は、前記コンピュータ(40)により、前記掌の少なくとも1つの特徴点(MR1~MRN、M1~MM)を選択するサブステップ(111)と、前記コンピュータ(40)により、前記少なくとも1つの特徴点(MR1~MRN、M1~MM)を含む前記予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域(RR1~RRN、R1~RM)を抽出するサブステップ(112)であって、前記掌領域は前記少なくとも1つの特徴点(MR1~MRN、M1~MM)に関して参照される、抽出するサブステップ(112)を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記掌領域(RR1~RRN、R1~RM)は特徴点(MR1~MRN、M1~MM)に関して参照され、又は複数の特徴点(MR11、MR12、MR13)のうちの前記特徴点が、予め定義された地理的近接性に従って互いに関して配置されている場合、前記複数の特徴点(MR11、MR12、MR13)の共通重心(G)に関して参照される、請求項1に記載の照合方法。
【請求項3】
特徴点(MR1-MRN、M1-MM、M11、M12、M13)は、
-微細点、
-掌パターンの最大曲率点、
-掌パターンの最大勾配点
の中から選ばれる、請求項1に記載の照合方法。
【請求項4】
掌領域(RR1~RRN、R1~RM)は矩形であり、前記予め定義されるサイズは、前記矩形の各辺(c1、c2)が前記掌に正接する掌全体の矩形エンベロープの辺(L1、L2)の8倍から12倍の寸法を有するようなものである、請求項1に記載の照合方法。
【請求項5】
前記符号化するステップ(120)はニューラルネットワークの使用を含み、領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN、V1~VM)は前記ニューラルネットワークから得られるベクトルを含む、請求項1に記載の照合方法。
【請求項6】
前記比較するステップ(102)は、前記参照掌画像(iref、iref1~irefZ)の各々について、関連付けられた参照領域バイオメトリック情報項目(V11~V1N、VZ1~VZN)の各々について、個々の領域バイオメトリック情報項目(V1~VM)との領域的類似性スコアを特定することと、前記領域的類似性スコアに応じて掌類似性スコアを特定することとを含む計算を含み、前記人物(i)の前記掌の前記画像を照合するステップ(103)は、前記参照掌画像(iref1~irefZ)と関連付けられた前記掌類似性スコアの関数である、請求項1に記載の照合方法。
【請求項7】
前記掌類似性スコアの前記計算は、予め定義された数の最良領域的類似性スコアの和を含む、請求項6に記載の照合方法。
【請求項8】
前記人物(i)の前記掌の前記画像は、全掌又は部分掌を含み、前記照合するステップ(103)は、全掌の場合、前記最高掌類似性スコアと関連付けられた前記参照画像(iref1~irefZ)を選択することと、部分掌の場合、前記最高掌類似性スコアを有する所定数の参照画像(iref1~irefZ)を選択することとを含む、請求項6又は7に記載の照合方法。
【請求項9】
コンピュータによって実行されると、請求項1に記載の照合方法のステップを実施するプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオメトリック認識の分野に関し、特に人物の掌の画像を参照ベース中の1つ又は複数の画像と照合することによる掌認識に関する。
【背景技術】
【0002】
分析的掌認識方法が従来技術から既知である。これらの分析方法は、微細点の照合に基づく。分析方法の結果は常に満足のいくものであるわけではない。掌認証性能レベルを改善するように分析方法を強化可能な別の効率的な方法を提案することが望ましい。
【0003】
バイオメトリック認証方法において、認証性能レベルを強化するためにニューラルネットワークを使用することが既知の慣例である。しかしながら、手の指についてそうすることが既知であるように掌全体への適用は商業化することができず、その理由は、処理時間が長すぎ、掌面が手指面よりもはるかに広いためである。したがって、一般に掌に中心がある対象エリアの掌画像から抽出するステップを含む、ニューラルネットワークを使用する掌認証方法が従来技術から既知である。掌から対象エリアを抽出することにより、処理時間の削減が可能になる。しかしながら、そのような的を絞った抽出は、画像中の掌が掌全体である場合のみ可能である。画像中の掌が部分的である場合、掌の中心を識別し、対象エリアを抽出することは困難であり、不可能でさえある。したがって、ニューラルネットワークを使用する従来技術からの方法は、部分的な掌の認証に適さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、人物の掌の画像が全体であるか部分であるかを問わず、高い信頼性で効率的に、人物の掌の画像を複数の参照掌画像からの少なくとも1つの画像と照合できるようにする方法を提案することにより、従来技術の上記問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、コンピュータ及びバイオメトリックエンコーダを使用して人物の掌の画像を複数の参照掌画像からの少なくとも1つの画像と照合する方法に関し、照合方法は、
-複数の参照掌画像から参照ベースを作成するステップであって、参照掌画像の各々について、コンピュータにより、参照掌領域と呼ばれる参照掌に適用される予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域を選択するステップと、参照掌領域の各々について、バイオメトリックコーダにより参照領域バイオメトリック情報項目に符号化するステップとを含み、参照ベースは、複数の参照掌画像の参照領域バイオメトリック情報項目のセットを含む、作成するステップと、
-人物の掌の画像から人物掌バイオメトリック情報項目を特定するステップであって、コンピュータにより、人物掌領域と呼ばれる人物の掌に適用される少なくとも1つの掌領域を選択するステップと、人物掌領域の各々について、バイオメトリックコーダにより、人物領域バイオメトリック情報項目に符号化するステップとを含み、人物領域バイオメトリック情報項目のセットは人物掌バイオメトリック情報項目を形成する、特定するステップと、
-参照掌情報の各々について、コンピュータにより、人物領域バイオメトリック情報項目の各々を参照領域バイオメトリック情報項目の各々と比較するステップと、
-コンピュータにより、比較の結果に応じて、人物の掌の画像を複数の参照掌画像からの少なくとも1つの画像と照合するステップと、
を含む。
【0006】
本発明の一態様によれば、少なくとも1つの掌領域を選択するステップは、コンピュータにより、掌の少なくとも1つの特徴点を選択するサブステップと、コンピュータにより、上記少なくとも特徴点を含む予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域を抽出するサブステップとを含む。
【0007】
本発明の一態様によれば、掌領域は少なくとも1つの特徴点に関して参照される。
【0008】
本発明の一態様によれば、掌領域は特徴点に関して参照され、又は複数の特徴点のうちの特徴点が、予め定義された地理的近接性に従って互いに関して配置されている場合、複数の特徴点の共通重心に関して参照される。
【0009】
本発明の一態様によれば、特徴点は、
-微細点、
-掌パターンの最大曲率点、
-掌パターンの最大勾配点
の中から選ばれる。
【0010】
本発明の一態様によれば、掌領域は矩形であり、予め定義されるサイズは、矩形の各辺が上記掌に正接する掌全体の矩形エンベロープの辺の8倍から12倍の寸法を有するようなものである。
【0011】
本発明の一態様によれば、符号化するステップはニューラルネットワークの使用を含み、領域バイオメトリック情報項目は上記ニューラルネットワークから得られるベクトルを含む。
【0012】
本発明の一態様によれば、比較するステップは、参照掌画像の各々について、関連付けられた参照領域バイオメトリック情報項目の各々について、個々の領域バイオメトリック情報項目との領域的類似性スコアを特定することと、領域的類似性スコアに応じて掌類似性スコアを特定することとを含む計算を含み、人物の掌の画像を照合するステップは、参照掌画像と関連付けられた掌類似性スコアの関数である。
【0013】
本発明の一態様によれば、掌類似性スコアの計算は、予め定義された数の最良領域的類似性スコアの和を含む。
【0014】
本発明の一態様によれば、人物の掌の画像は、全掌又は部分掌を含み、照合するステップは、全掌の場合、最高掌類似性スコアと関連付けられた参照画像を選択することと、部分掌の場合、最高掌類似性スコアを有する所定数の参照画像を選択することとを含む。
【0015】
本発明は、コンピュータによって実行されると、照合方法のステップを実施するプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品にも関する。
【0016】
本発明の他の利点及び特徴は説明及び図面を読むことから明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図5】参照掌バイオメトリック情報ベースと、その照合のための人物の掌バイオメトリック情報項目とを含むシステムを示す。
【
図6b】本発明による方法のステップの1つのサブステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1aは人物の手1を示す。手1は掌10及び5本の指11を有する。
【0019】
掌10は、交差するものもあれば交差しないものもあるループ、弧、線の形態の山部及び谷部によって形成される掌パターン12を有する。
【0020】
図1bは、
図1aの手1の掌10を含む参照掌画像irefを表す。
【0021】
参照掌画像irefは、手の全体掌10を含む良質な画像である。参照掌画像irefは参照ベースの作成を目的とする。
【0022】
参照掌画像irefは、各々が対応する特徴点MR1、MR2、MR3、MR4、MR5、MRNに中心がある6つの参照掌領域RR1、RR2,RR3、RR4、RR5、RRNを示す。
【0023】
参照掌領域RR1、RR2、RR3、RR4、RR5、RRNは、参照掌よりも小さな領域であり、概ね指の末節骨のサイズであり、指末節骨の画像のように、妥当な時間で処理されて、そこからバイオメトリック情報項目を抽出することができる。
【0024】
図2に示すように、参照掌領域RRNは有利なことには、矩形及び予め定義されたサイズである。
【0025】
参照掌領域RR1~RRNの予め定義されるサイズを定義するために、全体掌10のエンベロープEがまず定義される。エンベロープEは矩形である。掌10は上記エンベロープE内に刻まれる。エンベロープEは、掌10に外接する。掌10の限界線はエンベロープEに正接する。エンベロープEは短辺L1及び長辺L2によって画定される。エンベロープEは包含枠である。
【0026】
参照掌領域RR1~RRNは矩形であり、第1の辺c1及び第2の辺c2を有する。例えば、矩形掌領域RR1~RRNの予め定義されるサイズは
-参照掌領域RR1~RRNの第1の辺c1が、エンベロープEの短辺L1の8倍から12倍の寸法を有し、
-参照掌領域RR1~RRNの第2の辺c2が、エンベロープEの長辺L2の8倍から12倍の寸法を有するようなものである。
【0027】
例えば、矩形参照掌領域RR1~RRNの予め定義される辺は、各辺c1、c2が掌全体の矩形エンベロープの辺L1、L2の8倍から12倍の寸法を有するようなものである。
【0028】
例えば、参照掌領域RR1~RRNは、辺寸法が掌全体の矩形エンベロープの長辺L2の8倍から12倍である正方形である。
【0029】
掌領域RR1~RRNの大きさのオーダは指の末節骨のオーダである。
【0030】
参照掌領域RR1~RRNのサイズは予め定義されるため、平均サイズの成人の手の掌全体の矩形エンベロープの寸法が、参照掌領域RR1~RRNサイズの寸法の決定に採用される。
【0031】
例えば、平均サイズの成人の手の場合、エンベロープEの寸法は、
-1700ピクセル寸法の短辺、
-1900ピクセル寸法の長辺
によって定義される。
【0032】
この例によれば、例えば256ピクセル辺の正方形参照掌領域RR1~RRNが選ばれる。
【0033】
バイオメトリック情報項目を抽出することができることを保証するために、
図1b及び
図2に表されるように、参照掌領域RR1、RR2、RR3、RR4、RR5、RRNが少なくとも1つの特徴点MR1、MR2、MR3、MR4、MR5、MRNを含む。
【0034】
特徴点MR1~MRNは掌パターン点12であり、
-微細点、
-掌パターンの最大曲率点、
-掌パターンの最大勾配点
の中から選ばれる。
【0035】
微細点とは、掌パターンにおける局部特異点、変則点、例えば分岐点、終点、島、池である。
【0036】
最大曲率点とは、曲率が、例えば50×50ピクセル面積内で最大である掌パターン点である。最大勾配点とは、勾配が、例えば50×50ピクセル面積内で最大である掌パターン点である。勾配は、所定サイズの領域のピクセルの平均値によって特徴付けられる。
【0037】
図3は、参照掌画像iが、複数の特徴点MR11、MR12、MR13に関して、特に上記複数の特徴点MR11、MR12、MR13の共通重心Gに関して参照される参照掌領域RR1を含む特定の場合も示す。
【0038】
実際には、複数の特徴点MR11、MR12、MR13の特徴点は、予め定義された地理的近接性に従って互いに関して配置される。
【0039】
上記複数の特徴点MR11、MR12、MR13の共通重心Gに関して掌領域RR1を参照することにより、多すぎる掌領域が重複することが回避され、重複エリアで抽出されたバイオメトリック情報項目は、関連付けられた参照掌領域にとって冗長である。
【0040】
予め定義される地理的近接性は例えば、100ピクセル未満である複数の特徴点MR11、MR12、MR13のうちの特徴点間の最大距離に対応する。
【0041】
単一の特徴点MRNに関して参照された参照掌領域RRNも
図3に示されている。
【0042】
特徴点MR1-MRN、M11、M12、M13の位置に基づいて、参照掌領域の幾つかの部分は、
図1b及び
図3に示すように、重複し得る。予め定義された地理的近接性に従って互いに関して配置された複数の特徴点MR11、MR2、MR13の場合での共通重心に関する参照掌領域の参照により、重複を制限することが可能になる。
【0043】
有利なことには、参照掌領域RRNは、特徴点MRNに又は複数の特徴点MR11、MR12、MR13の共通重心Gに中心を有する。
【0044】
【0045】
図4に表されるように、人物iの掌の画像は部分であることができる。これは例えば犯罪シーンで見られる掌紋の画像である。
【0046】
人物iの掌のそのような画像は全体であることができる。例えば、意図的なバイオメトリック捕捉から得られた掌画像である。
【0047】
図4の人物iの部分掌の画像において、3つの個々の掌領域R4、R5、RMが表されており、各々は対応する特徴点M4、M5、MMに中心を有する。
【0048】
人物iの掌の画像の掌領域及び特徴点は、参照掌画像irefと同じように特定される。参照掌画像irefの掌画像及び特徴点に関して上述した全ては、人物iの掌の画像にも等しく当てはまる。
【0049】
したがって、人物の掌画像i上の特徴点は、参照掌画像iref上の特徴点と同じ特徴を有し、参照掌画像iref上の特徴点と同じように特定される。
【0050】
参照掌領域は、人物の掌領域と同じ特徴を有し、人物の掌領域と同じように特定される。例えば、参照掌領域のサイズは予め決定され、人物の掌領域のサイズと同じである。
【0051】
特に
図4の場合、掌20は
図1aの手1の掌10の部分掌である。したがって、参照掌画像iref及び人物の掌領域iは、手1の同じ掌の画像である。
【0052】
したがって、
図4の特徴点M4、M5は、
図1bと同じように特定されるため、
図1bの特徴点MR4、MR5に対応する。その他の特徴点MR1、MR2、MR3、MRNは、人物の掌画像i上では見えない手1の掌の部分に属し、したがって、部分掌20上でいかなる一致もない。
【0053】
特徴点MMは
図4の人物の掌画像i上で識別されるが、
図1bの参照掌画像irefでは識別されない。これは例えば、人物の掌画像iにおける掌20の先端切断により、掌パターン終了12が
図4の人物の掌画像i上で検出されることによって説明される。
【0054】
図5は、
-コンピュータ40、
-複数の参照掌画像iref1~irefZ、
-人物の掌画像i、
-複数の参照掌画像iref1~irefZから参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZを抽出可能であり、人物の掌画像iから人物の掌バイオメトリック情報項目IPを抽出可能であるバイオメトリックコーダ50、
-複数の参照掌画像iref1~irefZから抽出された参照掌バイオメトリック情報IP1~IPZを含む参照ベース60、
-人物の掌画像iから抽出された人物の掌バイオメトリック情報項目IP
を備えるシステムを示す。
【0055】
図5の左側はコンピュータ40、複数の参照掌画像iref1~irefZ、バイオメトリックコーダ50、及び参照ベース60を示す。
【0056】
図5の右側はコンピュータ40、人物の掌画像i、バイオメトリックコーダ50、及び人物の掌バイオメトリック情報項目IPを示す。
【0057】
コンピュータ40及びバイオメトリックコーダ50は、図の視認性を支援するために
図5に数回表されている。
【0058】
参照ベース60は、複数の参照掌画像iref1~irefZと関連付けられた参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZを含む。
【0059】
各参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZは、参照掌画像iref1~irefZと関連付けられる。
【0060】
各参照掌画像iref1~irefZは、
図1b、
図2、及び
図3に関連して上述したように、少なくとも1つの特徴点MR1~MRNに関して参照された少なくとも1つの参照掌領域RR1~RRNを含む。
【0061】
各参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZは、参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNのセットを含む。各参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNは、バイオメトリックコーダ50によって対応する参照掌画像iref1~irefZの掌領域RR1~RRNから抽出される。
【0062】
同様に、人物の掌バイオメトリック情報項目IPは人物の掌画像iと関連付けられる。
【0063】
人物の掌画像iは、
図4に関連して上述したように、
図1b、
図2、及び
図3を同様に参照することにより、少なくとも1つの特徴点M1~MMに関して参照された少なくとも1つの人物の掌領域R1~RMを含む。
【0064】
人物の掌バイオメトリック情報項目IPは、人物の領域バイオメトリック情報項目V1~VMのセットを含む。人物の領域バイオメトリック情報項目V1~VMの各々は、対応する人物の掌画像iの掌領域R1~RMからバイオメトリックコーダ50によって抽出された。
【0065】
図5の中心に示されているように、コンピュータ40は、人物の掌画像iと関連付けられた人物の領域バイオメトリック情報項目V1~VMの各々を各参照掌画像iref1~irefZと関連付けられた各参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNと比較可能である。
【0066】
この比較に基づいて、コンピュータ40は、人物iの掌の画像を複数の参照掌画像iref1~irefZのうちの少なくとも1つの画像と照合可能である。
【0067】
有利なことには、バイオメトリックコーダ50はニューラルネットワークを含む。参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZN又は人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMは、上記ニューラルネットワークから得られたベクトル、例えばサイズベクトル128を含む。したがって、参照バイオメトリック情報項目IP1~IPZは、参照領域バイオメトリック情報ベクトルV11~V1N、VZ1~VZNのセットである。同様に、人物バイオメトリック情報項目IPは、人物領域バイオメトリック情報ベクトルV1~VMのセットである。
【0068】
例えば、ニューラルネットワークはDenseNet又はResNetタイプである。
【0069】
代替によれば、バイオメトリックコーダ50は分析アルゴリズムを含む。
【0070】
コンピュータ40及びバイオメトリックコーダ50を一緒にグループ化して1つの制御ユニットにすることができ、又は別個のデバイスであることができることに留意されたい。
【0071】
図6aは、本発明により、
図5において説明したシステムに関連して、人物iの掌の画像を複数の参照掌画像iref1~irefZからの少なくとも1つの画像と照合する方法のステップを示す。
【0072】
本発明による照合方法は、参照ベース60を作成するステップ100を含み、コンピュータ40は利用可能な複数の参照掌画像iref1~irefZを有する。
【0073】
有利なことには、複数の参照掌画像iref1~irefZは10,000~100,000の参照掌画像iref1~irefZを含む。
【0074】
作成ステップ100は、複数の参照掌画像iref1~irefZにおける参照掌10に適用される選択ステップ110及び符号化ステップ120を含む。
【0075】
選択ステップ110によれば、コンピュータ40は、各参照掌画像iref1~irefZについて、例えば
図1b、
図2、及び
図3に関連して上述したように、少なくとも1つの参照掌領域RR1~RRNを選択する。
【0076】
例えば、
図6bに表されるように、選択ステップ110は、各参照掌画像iref1~irefZについて、
-コンピュータ40が参照画像iref1~irefZ中の掌の少なくとも1つの特徴点MR1~MRNを選択する選択サブステップ111と、
-コンピュータ40が、上記少なくとも1つの特徴点MR1~MRNを含む、予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域RR1~RRNを抽出する抽出サブステップ112と、
を含む。
【0077】
参照掌画像iref1~irefZは有利なことには、手1の全掌10を含む。そのような参照掌画像iref1~irefZで、
図6bの方法に従って、コンピュータは平均して4~15の参照掌領域RR1~RRNを選択する。
【0078】
完全参照掌は、100~300の特徴点MR1~MRNを含む。
【0079】
符号化ステップ120に従って、バイオメトリックコーダ50は、各参照掌領域RR1~RRNから、参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNを抽出する。
【0080】
参照掌画像iref1~irefZと関連付けられた参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNのセットは、参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZを形成する。
【0081】
コンピュータ40は、複数の参照掌画像iref1~irefZの参照掌バイオメトリック情報項目IP1~IPZを組み立てることによって参照ベース60を作成する。
【0082】
本発明による照合方法は、人物掌バイオメトリック情報項目IPを特定するステップ101も含み、コンピュータ40は人物iの掌画像を有する。
【0083】
特定ステップ101は、既に述べたが、ここでは人物掌画像iの人物掌20に適用される選択ステップ110及び符号化ステップ120を含む。
【0084】
選択ステップ110に従って、コンピュータ40は、例えば
図4に関連して上述したように、
図1b、
図2、及び
図3を類推参照することにより、少なくとも1つの人物掌領域R1~RMを選択する。
【0085】
例えば、
図6bに表されるように、選択ステップ110は、人物掌画像iについて、
-コンピュータ40が人物掌画像iにおける掌の少なくとも1つの特徴点M1~MMを選択する選択サブステップ111と、
-コンピュータ40が、上記少なくとも1つの特徴点MR1~MRNを含む、予め定義されたサイズの少なくとも1つの掌領域RR1~RRNを抽出する抽出サブステップ112と、
を含む。
【0086】
人物iの掌画像は、人物の手1の完全又は部分掌20を含むことができる。
【0087】
部分掌の場合、少なくとも1つの人物掌領域R1~RMの選択は、コンピュータが少なくとも1つの特徴点M1~MMを検出する場合のみ、
図6bの方法に従って可能である。
【0088】
選択ステップ110に従って、バイオメトリックコーダ50は、各人物掌領域R1~RMから、人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMを抽出する。
【0089】
人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMのセットは、人物掌バイオメトリック情報項目IPを形成する。
【0090】
本発明による照合方法は比較ステップ102も含み、比較ステップ102において、コンピュータ40は各人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMを各参照掌画像iref1~irefZの各参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNと比較する。
【0091】
比較ステップ102は有利なことには、各参照掌画像iref1~irefZについて、
-各参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1Nについて、各人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMとの類似性の領域スコアを特定することと、
-上記領域類似性スコアの関数として掌類似性スコアを特定することと、
を含む計算を含む。
【0092】
バイオメトリックコーダ50がニューラルネットワークを含み、参照領域バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZN及び人物領域バイオメトリック情報項目V1~VMがベクトルである場合、類似性スコアは、ベクトルのスカラー積をそれらのノルムの積で除することで求められる、2つのベクトル間のコサイン類似性の計算結果から得られる。
【0093】
有利なことには、掌類似性スコアの計算は、予め定義された数の最良領域類似性スコアの和を含む。
【0094】
例えば、掌類似性スコア計算は、予め定義された数の最良領域類似性スコアの和である。
【0095】
例えば、掌類似性スコアの計算は、予め定義された数の最良領域類似性スコアの平均である。
【0096】
例えば、掌類似性スコアの計算は、予め定義された数の最良領域類似性スコアの加重和であり、加重は、関わる掌領域での対応する参照掌画像及び人物掌画像の品質の関数である。
【0097】
予め定義される数は有利なことには、5~15であり、例えば10である。
【0098】
かなり簡易化された例について以下説明して、
図5によってサポートされる、コンピュータ40によって実行される計算を示す。
【0099】
人物掌画像は、バイオメトリックコーダ50が2つの人物領域バイオメトリック情報項目V1、V2を抽出する2つの参照領域を含む。
【0100】
第1の参照掌画像iref1は4つの参照領域を含み、そこからバイオメトリックコーダ50は4つの参照領域バイオメトリック情報項目V11、V12、V13、V14を抽出する。
【0101】
コンピュータ40は、第1の参照掌画像ref1について以下の領域類似性スコアを計算する:
-参照領域バイオメトリック情報項目V11及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS111、
-参照領域バイオメトリック情報項目V12及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS112、
-参照領域バイオメトリック情報項目V13及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS113、
-参照領域バイオメトリック情報項目V14及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS114、
-参照領域バイオメトリック情報項目V11及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS121、
-参照領域バイオメトリック情報項目V12及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS122、
-参照領域バイオメトリック情報項目V13及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS123、
-参照領域バイオメトリック情報項目V14及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS124。
【0102】
コンピュータ40は、第1の参照掌画像ref1について、上記第1の参照掌画像ref1と関連付けられた予め定義された数の最良領域類似性スコアの和に等しい第1の掌類似性スコアS100を計算し、予め定義された数は本例では5である。
【0103】
値の降順に、領域類似性スコアが以下:S111>S112>S113>S114>S121>S122>S123>S124のようにランク付けられる場合、第1の掌類似性スコアS100は以下:S100=S111+S112+S113+S114+S121のように計算される。
【0104】
第2の参照掌画像iref2は4つの参照領域を含み、そこからバイオメトリックコーダ50は4つの参照領域バイオメトリック情報項目V21、V22、V23、V24を抽出する。
【0105】
コンピュータ40は、第2の参照掌画像ref2について以下の領域類似性スコアを計算する:
-参照領域バイオメトリック情報項目V21及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS211、
-参照領域バイオメトリック情報項目V22及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS212、
-参照領域バイオメトリック情報項目V23及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS213、
-参照領域バイオメトリック情報項目V24及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS214、
-参照領域バイオメトリック情報項目V21及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS221、
-参照領域バイオメトリック情報項目V22及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS222、
-参照領域バイオメトリック情報項目V23及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS223、
-参照領域バイオメトリック情報項目V24及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS224。
【0106】
コンピュータ40は、第2の参照掌画像ref2について、上記第2の参照掌画像ref2と関連付けられた予め定義された数の最良領域類似性スコアの和に等しい第2の掌類似性スコアS200を計算する。
【0107】
値の降順に、領域類似性スコアが以下:S224>S223>S222>S221>S214>S213>S212>S211のようにランク付けられる場合、第2の掌類似性スコアS200は以下:S200=S224+S223+S222+S221+S214のように計算される。
【0108】
第3の参照掌画像iref3は5つの参照領域を含み、そこからバイオメトリックコーダ50は5つの参照領域バイオメトリック情報項目V31、V32、V33、V34、V35を抽出する。
【0109】
コンピュータ40は、第3の参照掌画像ref3について以下の領域類似性スコアを計算する:
-参照領域バイオメトリック情報項目V21及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS311、
-参照領域バイオメトリック情報項目V22及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS312、
-参照領域バイオメトリック情報項目V23及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS313、
-参照領域バイオメトリック情報項目V24及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS314、
-参照領域バイオメトリック情報項目V25及び人物領域バイオメトリック情報項目V1と関連付けられた領域類似性スコアS315、
-参照領域バイオメトリック情報項目V21及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS321、
-参照領域バイオメトリック情報項目V22及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS322、
-参照領域バイオメトリック情報項目V23及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS323、
-参照領域バイオメトリック情報項目V24及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS324、
-参照領域バイオメトリック情報項目V25及び人物領域バイオメトリック情報項目V2と関連付けられた領域類似性スコアS325。
【0110】
コンピュータ40は、第3の参照掌画像ref3について、上記第3の参照掌画像ref3と関連付けられた5つの最良領域類似性スコアの和に等しい第3の掌類似性スコアS300を計算する。
【0111】
値の降順に、領域類似性スコアが以下:S325>S324>S323>S322>S321>S315>S314>S313>S312>S311のようにランク付けられる場合、第3の掌類似性スコアS300は以下:S300=S325+S324+S323+S322+S321のように計算される。
【0112】
この例によれば、値の降順に従って、掌類似性スコアは以下:S300>S200>S100のようにランク付けられることが指定される。
【0113】
本発明による照合方法は照合ステップ103も含み、照合ステップ103において、コンピュータ40は比較の結果に基づいて人物iの掌の画像を複数の参照掌画像iref1~irefZからの少なくとも1つの画像と照合する。
【0114】
特に、人物iの掌の画像を照合するステップ103は、参照掌画像iref1~irefZと関連付けられた参照掌バイオメトリック情報項目V11~V1N、VZ1~VZNの掌類似性スコアの関数である。
【0115】
2つの場合が区別される:
-第1の場合:人物iの掌の画像が全掌を含む、
-第2の場合:人物iの掌の画像が部分掌を含む。
【0116】
全掌の場合、コンピュータ40は、照合ステップ103に従って最高掌類似性スコアと関連付けられた参照掌画像iref1~irefZを選択する。
【0117】
上記のかなり簡易化された例によれば、最高掌類似性スコアは第3の掌類似性スコアS300である。コンピュータ40は第3の参照画像iref3を選択する。
【0118】
部分掌の場合、コンピュータ40は、最高掌類似性スコアを有する、決められた数の参照画像iref1~irefZを選択する。
【0119】
所定の数は有利なことには10~150であり,例えば100である。
【0120】
上記の簡易化された例から、同じ原理を10,000に等しい数の参照掌画像iref1~irefZに適用する。その場合、コンピュータ40は、10,000の参照掌画像iref1~irefZと関連付けられた10,000の掌類似性スコアを計算する。
【0121】
所定の数が10に等しい場合、10の掌類似性スコアが参照画像iref1、iref2、iref3、iref4、iref5、iref6、iref7、iref8、iref9、iref10と関連付けられたものであるとき、コンピュータ40は、照合ステップ103に従って参照画像iref1、iref2、iref3、iref4、iref5、iref6、iref7、iref8、iref9、iref10を選択する。
【0122】
本発明の方法は、人物の掌画像iが部分掌を含む場合であっても、人物iの掌の画像を1つ以上の参照掌画像と高い信頼性且つ安定性で照合できるようにする。
【符号の説明】
【0123】
10 掌
20 掌
40 コンピュータ
50 バイオメトリックコーダ
60 参照ベース
100 作成ステップ
101 特定ステップ
102 比較ステップ
103 照合ステップ
110 選択ステップ
111 選択サブステップ
112 抽出サブステップ
120 符号化ステップ
E エンベロープ
G 共通重心
c1 第1の辺
c2 第2の辺
i 人物
IP1~IPZ 参照掌バイオメトリック情報項目
iref1~irefZ 参照掌画像
L1 短辺
L2 長辺
MR1~MRN 特徴点
S100~S325 類似性スコア
RR1~RRN 参照掌領域
V1~VM 人物領域バイオメトリック情報項目
V11~V1N、VZ1~VZN 参照領域バイオメトリック情報項目
【外国語明細書】