(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107385
(43)【公開日】2023-08-03
(54)【発明の名称】通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 84/06 20090101AFI20230727BHJP
H04W 4/42 20180101ALI20230727BHJP
H04W 4/02 20180101ALI20230727BHJP
H04B 7/185 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
H04W84/06
H04W4/42
H04W4/02
H04B7/185
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008557
(22)【出願日】2022-01-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺田 祐介
【テーマコード(参考)】
5K067
5K072
【Fターム(参考)】
5K067AA22
5K067BB06
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE06
5K072AA29
5K072BB02
5K072BB13
5K072BB27
5K072DD13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】地上に閉域網を構築し、地上のネットワーク等の外部につながる機能をあえて制限することによって、早期に閉域網内に無線通信サービスを提供し、閉域網内のユーザ端末が、閉域網内の他のユーザ端末等と連絡をとれる通信システムを提供する。
【解決手段】通信システム10は、飛行体100に搭載され、地上に向けてビーム102を照射することにより無線通信エリア104を形成して無線通信エリア内のユーザ端末500と無線通信する基地局装置200と、基地局装置と通信接続され、無線通信エリア内のユーザ端末にサービスを提供する処理サーバ300と、基地局装置による無線通信エリア内において閉域網の移動体通信サービスを提供する閉域網コア装置400と、を備える。処理サーバは、飛行体に搭載され、閉域網コア装置は、地上に配置された移動通信車40内に配置される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体に搭載され、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内のユーザ端末と無線通信する基地局部と、
前記基地局部と通信接続され、前記無線通信エリア内の前記ユーザ端末にサービスを提供する処理サーバ部と、
前記基地局部による前記無線通信エリア内において閉域網の移動体通信サービスを提供する閉域網コア部と
を備える、通信システム。
【請求項2】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載される、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載されたMECサーバ内に配置される、請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記閉域網コア部は、地上の閉域網コア装置内に配置され、
前記処理サーバ部と前記閉域網コア部とは、前記飛行体と前記閉域網コア装置との間のフィーダリンクを介して通信し、
前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供する、請求項2又は3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記閉域網コア装置は、移動通信車に搭載される、請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記閉域網コア部は、前記飛行体に搭載され、
前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供する、請求項1から3のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項7】
前記処理サーバ部は、前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末同士の間の通信を中継する折り返し通信サービスを提供する、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項8】
前記処理サーバ部は、
前記飛行体に搭載されたカメラによって撮像された地上の撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に複数種類のエリアを決定するエリア決定部と、
前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数のユーザ端末の前記位置情報に基づいて、前記複数種類のエリア毎に異なるサービスを提供するサービス提供部と
を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項9】
前記エリア決定部は、前記撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に、災害が発生した災害発生エリアと、避難所が配置されている避難所エリアと、避難誘導する避難誘導エリアとを決定する、請求項8に記載の通信システム。
【請求項10】
前記処理サーバ部は、
前記複数のユーザ端末のそれぞれの位置の変化と、前記エリア決定部によって決定された前記複数種類のエリアとに基づいて、前記複数のユーザ端末の状況を判定する状況判定部
をさらに有し、
前記サービス提供部は、前記複数のユーザ端末の状況に応じたサービスを前記複数のユーザ端末に提供する、請求項8又は9に記載の通信システム。
【請求項11】
前記状況判定部は、入力を複数のユーザ端末の位置情報の変化とし、出力を当該複数のユーザ端末が位置する道路の利用可否とする学習モデルを用いて、前記複数のユーザ端末の状況を判定する、請求項10に記載の通信システム。
【請求項12】
前記処理サーバ部は、
道路の利用可否と、前記道路に位置する複数のユーザ端末のそれぞれの位置情報の変化とを学習用データとして、機械学習により前記学習モデルを生成するモデル生成部
を有する、請求項11に記載の通信システム。
【請求項13】
前記処理サーバ部は、
前記無線通信エリア内のユーザ端末からサービス要求を受信するサービス要求受信部と、
前記サービス要求受信部が受信した前記サービス要求によって要求されるサービスが第1の種類のサービスである場合に、前記ユーザ端末に対して当該サービスを提供するサービス提供部と、
前記サービス要求受信部が受信した前記サービス要求によって要求されるサービスが第2の種類のサービスである場合に、当該サービスの提供を依頼するサービス依頼を前記閉域網コア部に送信するサービス依頼部と
を有し、
前記閉域網コア部は、
前記処理サーバ部から前記サービス依頼を受信した場合に、前記ユーザ端末が優先端末であるか否かを判定する優先端末判定部と、
前記ユーザ端末が優先端末であると判定された場合に、前記ユーザ端末に対して優先通信サービスを提供し、前記ユーザ端末が優先端末でないと判定された場合に、前記ユーザ端末に対して前記優先通信サービスよりも制限された制限通信サービスを提供するサービス提供部と
を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項14】
前記処理サーバ部は、
前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末から、地上の無線基地局と無線通信可能なユーザ端末を特定する端末特定部と、
前記端末特定部によって特定された前記ユーザ端末を介して、前記無線通信エリア内の他のユーザ端末と、地上のネットワークとの通信を中継するよう制御する中継制御部と
を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項15】
前記飛行体は、成層圏プラットフォームとして機能する、請求項1から14のいずれか一項に記載の通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、地上に向けてビームを照射することにより地上に無線通信エリアを形成して、無線通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する飛行体が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2020-170888号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、飛行体に搭載され、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内のユーザ端末と無線通信する基地局部を備えてよい。通信システムは、前記基地局部と通信接続され、前記無線通信エリア内の前記ユーザ端末にサービスを提供する処理サーバ部を備えてよい。通信システムは、前記基地局部による前記無線通信エリア内において閉域網の移動体通信サービスを提供する閉域網コア部を備えてよい。
【0004】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載されてよい。前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載されたMECサーバ内に配置されてよい。前記閉域網コア部は、地上の閉域網コア装置内に配置されてよく、前記処理サーバ部と前記閉域網コア部とは、前記飛行体と前記閉域網コア装置との間のフィーダリンクを介して通信してよく、前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供してよい。前記閉域網コア装置は、移動通信車に搭載されてよい。前記閉域網コア部は、前記飛行体に搭載されてよく、前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供してよい。前記処理サーバ部は、前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末同士の間の通信を中継する折り返し通信サービスを提供してよい。
【0005】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載されたカメラによって撮像された地上の撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に複数種類のエリアを決定するエリア決定部と、前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記複数のユーザ端末の前記位置情報に基づいて、前記複数種類のエリア毎に異なるサービスを提供するサービス提供部とを有してよい。前記エリア決定部は、前記撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に、災害が発生した災害発生エリアと、避難所が配置されている避難所エリアと、避難誘導する避難誘導エリアとを決定してよい。前記処理サーバ部は、前記複数のユーザ端末のそれぞれの位置の変化と、前記エリア決定部によって決定された前記複数種類のエリアとに基づいて、前記複数のユーザ端末の状況を判定する状況判定部をさらに有してよく、前記サービス提供部は、前記複数のユーザ端末の状況に応じたサービスを前記複数のユーザ端末に提供してよい。前記状況判定部は、入力を複数のユーザ端末の位置情報の変化とし、出力を当該複数のユーザ端末が位置する道路の利用可否とする学習モデルを用いて、前記複数のユーザ端末の状況を判定してよい。前記処理サーバ部は、道路の利用可否と、前記道路に位置する複数のユーザ端末のそれぞれの位置情報の変化とを学習用データとして、機械学習により前記学習モデルを生成するモデル生成部を有してよい。
【0006】
前記処理サーバ部は、前記無線通信エリア内のユーザ端末からサービス要求を受信するサービス要求受信部と、前記サービス要求受信部が受信した前記サービス要求によって要求されるサービスが第1の種類のサービスである場合に、前記ユーザ端末に対して当該サービスを提供するサービス提供部と、前記サービス要求受信部が受信した前記サービス要求によって要求されるサービスが第2の種類のサービスである場合に、当該サービスの提供を依頼するサービス依頼を前記閉域網コア部に送信するサービス依頼部とを有してよく、前記閉域網コア部は、前記処理サーバ部から前記サービス依頼を受信した場合に、前記ユーザ端末が優先端末であるか否かを判定する優先端末判定部と、前記ユーザ端末が優先端末であると判定された場合に、前記ユーザ端末に対して優先通信サービスを提供し、前記ユーザ端末が優先端末でないと判定された場合に、前記ユーザ端末に対して前記優先通信サービスよりも制限された制限通信サービスを提供するサービス提供部とを有してよい。前記処理サーバ部は、前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末から、地上の無線基地局と無線通信可能なユーザ端末を特定する端末特定部と、前記端末特定部によって特定された前記ユーザ端末を介して、前記無線通信エリア内の他のユーザ端末と、地上のネットワークとの通信を中継するよう制御する中継制御部とを有してよい。前記飛行体は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】通信システム10の構成の一例を概略的に示す。
【
図4】地上のエリアについて説明するための説明図である。
【
図5】地上のエリアについて説明するための説明図である。
【
図6】基地局装置200、処理サーバ300、及び閉域網コア装置400の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図7】通信システム10における処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図8】基地局装置200、処理サーバ300、又は閉域網コア装置400として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
無線通信事業者によって、地上の無線基地局を介して無線通信サービスが提供されているが、例えば、津波等によって長期間停波した場合、新しく設備を設置する時間が必要になる。また災害等が発生したときに、緊急で連絡を取りたいとしても、電波が無い場合にはどうする事もできない。さらに、地上の交通網が破壊されている場合には、無線基地局を復旧させることができない。それに対して、本実施形態に係る通信システム10では、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して無線通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する、HAPS(High Altitude Platform Station)のような飛行体を利用して、地上に閉域網を構築する。地上のネットワーク等の外部につながる機能をあえて制限することによって、早期に閉域網内に無線通信サービスを提供し、閉域網内のユーザ端末が、閉域網内の他のユーザ端末等と連絡をとれる方法を構築する。また、通信システム10は、例えば、HAPSに搭載されたカメラによって上空から地上を撮像し、災害時のリスクの高いエリア等を判定し、ユーザ端末からの位置情報の時系列変化を集積して、被害状況に合わせた情報の提供を行う。
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、通信システム10の一例を概略的に示す。通信システム10は、飛行体100に搭載された基地局装置200を備える。通信システム10は、さらに処理サーバ300を備える。基地局装置200と処理サーバ300とは、一体であってもよい。その場合、基地局装置200と処理サーバ300とを有する装置が、通信システムの一例であってよい。
【0012】
図1に示す例において、処理サーバ300は、飛行体100に搭載されているが、処理サーバ300は、飛行体100に搭載されなくてもよい。その場合、処理サーバ300は例えば地上に配置されて、FL(Feeder Link)を介して、飛行体100の基地局装置200と通信する。通信システム10は、飛行体100を備えてもよい。
【0013】
飛行体100は、SL(Service Link)アンテナを備えて、SLアンテナを用いて、地上に向けてビーム102を照射することにより、無線通信エリア104を形成してよい。飛行体100は、無線通信エリア104内のユーザ端末500とサービスリンクを確立してよい。また、飛行体100は、FLアンテナを備えてよく、FLアンテナを用いて、地上のゲートウェイ等との間でフィーダリンクを形成してよい。
【0014】
飛行体100は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。飛行体100は、例えば、HAPS(High Altitude Platform Station)であってよい。飛行体100は、サービスリンク及びフィーダリンクを介して、無線通信エリア104内のユーザ端末500と、地上のコアネットワークやインターネットとの通信を中継してよい。
【0015】
飛行体100は、本体部110、翼部120、及び太陽電池パネル130を備える。太陽電池パネル130によって発電された電力は、本体部110及び翼部120の少なくともいずれかに配置された1又は複数のバッテリに蓄電される。バッテリに蓄電された電力は、飛行体100が備える各構成によって利用される。
【0016】
本体部110内には、基地局装置200及び処理サーバ300が配置される。基地局装置200は、5G(5th Generation)通信方式に準拠していてよい。基地局装置200は、4G(4th Generation)通信方式に準拠していてもよい。基地局装置200は、3G(3rdh Generation)通信方式に準拠していてもよい。処理サーバ300は、いわゆるMEC(Mobile Edge Computing)サーバであってよい。
【0017】
また、本体部110内には、不図示の飛行制御装置が配置される。飛行制御装置は、飛行体100の飛行を制御する。飛行制御装置は、例えば、プロペラの回転、フラップやエレベータの角度等を制御することによって飛行体100の飛行を制御する。飛行制御装置は、飛行体100が備える各種センサを管理してよい。センサの例として、GPS(Global Positioning System)センサ等の測位センサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、風力センサ、及び気象センサ等が挙げられる。飛行制御装置は、各種センサの出力によって、飛行体100の位置、姿勢、移動方向、及び移動速度等を管理してよい。
【0018】
本実施形態に係る飛行体100は、例えば、通常時、成層圏プラットフォームとして機能し、災害発生時、災害が発生した地上のエリアの上空に移動して、地上に無線通信エリア104を生成し、無線通信エリア104での閉域網サービスを提供する。
図1に示す例において、飛行体100は、フィーダリンクは確立せずに、サービスリンクによって、無線通信エリア104内のユーザ端末500に対して閉域網サービスを提供する。例えば、飛行体100は、大規模な災害等で広域での電波障害が発生した場合に、無線通信エリア104の閉域内だけで相互連絡をとれるようなサービスを提供する。このように、無線通信エリア104内のサービスに限定することによって、コア設備への接続等が不要になるため、災害発生時等において、早期にサービス提供を開始することができる。
【0019】
なお、飛行体100は、フィーダリンクを確立する機能を有さなくてもよい。この場合、飛行体100は、通常時、上空を待機飛行しており、災害発生時、災害が発生した地上のエリアの上空に移動して、地上に無線通信エリア104を形成し、無線通信エリア104での閉域網サービスを提供する。飛行体100がフィーダリンクを確立する機能を有さないことによって、飛行体100の設備を省略でき、飛行体100の重量を軽くしたり、処理負荷を低減したりすることができる。
【0020】
図2は、通信システム10の一例を概略的に示す。ここでは、
図1と異なる点を主に説明する。
図2に示す飛行体100は、フィーダリンクを確立する機能を備える。
図2に示す例においては、災害等が発生した場合に、閉域網コア装置400を搭載した移動通信車40が、災害が発生した地上のエリアに移動する。移動通信車40は、例えば、災害対策本部50や災害拠点に移動する。閉域網コア装置400は、移動通信車40の移動開始前や、移動中に、移動体通信網のコアネットワークから、ホームサーバにおいて管理されている情報を受信して記憶してよい。
【0021】
図2に示す例において、閉域網コア装置400は、移動通信車40に搭載されているが、閉域網コア装置400は、飛行体100に搭載されてもよい。その場合、閉域網コア装置400は、例えば、飛行体100が離陸する前に、移動体通信網のコアネットワークから、ホームサーバにおいて管理されている情報を受信して記憶してよい。また、閉域網コア装置400は、飛行体100が、地上にゲートウェイが配置されているエリアを飛行している間に、移動体通信網のコアネットワークから、ホームサーバにおいて管理されている情報を受信して記憶してもよい。
【0022】
基地局装置200、処理サーバ300、及び閉域網コア装置400が飛行体100に搭載される場合、基地局装置200、処理サーバ300、及び閉域網コア装置400は一体であってもよい。その場合、基地局装置200、処理サーバ300、及び閉域網コア装置400を有する装置が、通信システムの一例であってよい。また、基地局装置200及び処理サーバ300が一体であり、閉域網コア装置400が別体であってもよい。
【0023】
飛行体100は、災害が発生した地上のエリアの上空に移動して、閉域網コア装置400とフィーダリンクを確立し、地上の無線通信エリア104を形成し、閉域網コア装置400と連携することによって、無線通信エリア104内のユーザ端末500に対して閉域網サービスを提供する。
【0024】
図2では、ユーザ端末500の例として、スマートフォンを図示しているが、これに限らず、ユーザ端末500は、緊急車両に搭載された通信装置や、医療機関に配置された通信装置等の任意の通信装置であってよい。
【0025】
飛行体100は、閉域網コア装置400と連携することによって、優先端末と非優先端末とに対して異なるサービスを提供するようにしてもよい。例えば、飛行体100の処理サーバ300に、優先端末の識別情報が事前に登録される。識別情報は、ユーザ端末500を識別可能な情報であればどのような情報であってもよい。例えば、識別情報は、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)である。優先端末の例として、救助活動を実施する自衛隊や救急隊等のユーザ端末500及び役所のユーザ端末500等が挙げられるが、優先端末は任意に登録可能であってよい。
【0026】
そして、基地局装置200が無線通信エリア104内のユーザ端末500とサービスリンク接続を行ったときに、閉域網コア装置400において、接続されたユーザ端末500の識別情報を収集する。そして、ユーザ端末500からの要求を受け付けた場合に、処理サーバ300において要求を処理する。処理サーバ300は、ユーザ端末500が優先端末であるか否かを判定し、優先端末である場合には、優先サービスを提供し、優先端末でない場合には、優先サービスよりも限定された限定サービスを提供する。処理サーバ300は、例えば、限定サービスを提供する場合に、ネットワークスライシング技術を用いて、一部のサービスを提供するようにしてよい。例えば、処理サーバ300は、災害に関連する災害情報や、避難場所を示す避難情報については提供し、音声通話サービスについては、提供しなかったり、優先度を下げて提供したりする。
【0027】
図3は、通信システム10の構成の一例を概略的に示す。
図3に示す例において、基地局装置200及び処理サーバ300が飛行体100の本体部110に配置され、閉域網コア装置400が地上の移動通信車40に配置されている。基地局装置200及び処理サーバ300と閉域網コア装置400とはFLを介したFL通信を行い、基地局装置200ユーザ端末500とはSLを介してSL通信を行う。
【0028】
処理サーバ300は、複数のユーザ端末500に対して、無線通信エリア104内において閉域網サービスを提供する。処理サーバ300は、例えば、災害に関連する災害情報を無線通信エリア104内にブロードキャストする。処理サーバ300は、例えば、避難場所を示す避難情報を無線通信エリア104内にブロードキャストする。処理サーバ300は、災害情報及び避難情報を、閉域網コア装置400から受信してよい。処理サーバ300は、災害が発生したエリアの上空に移動する前に、地上の通信装置と通信可能な位置で、災害情報及び避難情報を受信してもよい。
【0029】
処理サーバ300は、複数のユーザ端末500のそれぞれから位置情報を収集してよい。処理サーバ300は、ユーザ端末500の位置情報の時系列変化によって、ユーザ端末500の状況を判定し、状況に応じた情報をユーザ端末500に送信してもよい。処理サーバ300は、複数のユーザ端末500の位置情報の変化から、地上の状況を判定し、状況に応じた情報をユーザ端末500に送信してもよい。処理サーバ300は、例えば、複数のユーザ端末500の移動履歴から、通行が妨げられている位置を特定し、特定結果に関連する情報をユーザ端末500に送信する。
【0030】
処理サーバ300は、飛行体100のカメラ150から、カメラ150が地上を撮像した撮像画像を取得し、撮像画像を解析することによって、地上の状況を判定してもよい。処理サーバ300は、例えば、災害が発生している場所、災害の状況、災害によってリスクが高くなるエリア、及び通行が妨げられている位置等を特定し、特定結果に関連する情報をユーザ端末500に送信する。
【0031】
処理サーバ300は、地上の撮像画像に基づいて、無線通信エリア104内の地上のエリア内に複数種類のエリアを決定してもよい。処理サーバ300は、例えば、無線通信エリア104内の過去の撮像画像と、飛行体100のカメラ150によって撮像された撮像画像とを比較することによって、複数種類のエリアを決定する。無線通信エリア104内の過去の撮像画像は、例えば、災害が発生した時に、処理サーバ300に登録される。処理サーバ300は、例えば、全国の撮像画像を予め記憶しておいてもよい。複数種類のエリアの例として、災害が発生した災害発生エリア、避難所が配置されている避難所エリア、避難誘導する避難誘導エリア、及び災害によってリスクが高いハイリスクエリア等が挙げられるが、これらに限られない。
【0032】
図4は、地上のエリアについて説明するための説明図である。
図4では、災害発生エリア602、避難所エリア604、及び避難誘導エリア606を例示している。
【0033】
処理サーバ300は、例えば、交通網に大きな変化があるエリアを、災害発生エリア602として決定する。具体例として、処理サーバ300は、交通網の変化度合を算出して、変化度合が予め定められた閾値より大きいエリアを災害発生エリア602として決定する。
【0034】
処理サーバ300は、例えば、避難所が設立されている場所から予め定められた範囲を避難所エリア604として決定する。処理サーバ300は、避難所の場所を示す情報を予め地上のネットワーク等を介して受信しておいて、当該情報と、撮像画像とから、避難所エリア604を決定してもよい。また、処理サーバ300は、複数のユーザ端末500の位置情報に更に基づいて、避難所エリア604を決定してもよい。例えば、処理サーバ300は、災害発生エリア602から移動した複数のユーザ端末500が停止している場所を避難所エリア604として決定する。
【0035】
処理サーバ300は、例えば、災害発生エリア602と避難所エリア604との間のエリアを、避難誘導エリア606として決定する。処理サーバ300は、災害発生エリア602と避難所エリア604との間のうち、ユーザ端末500が存在するエリアを避難誘導エリア606として決定してよい。
【0036】
処理サーバ300は、複数種類のエリア毎に異なるサービスを提供してよい。処理サーバ300は、例えば、複数種類のエリア毎に異なる情報を送信するサービスを提供してよい。処理サーバ300は、複数種類のエリアのそれぞれについて、エリアの位置情報を含めて各種情報をブロードキャストする。情報を受信したユーザ端末500は、自身の位置が含まれるエリアの情報を採用する。また、処理サーバ300は、基地局装置200を制御して、複数種類のエリアのそれぞれに時系列でビーム102を絞って、時系列で情報を送信させてもよい。
【0037】
処理サーバ300は、例えば、災害発生エリア602に位置するユーザ端末500に対して、避難経路を示す避難経路情報を送信するサービスを提供する。避難経路情報は、災害発生エリア602から抜け出す経路を示してよい。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、避難経路情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された避難経路情報を受信してもよい。
【0038】
処理サーバ300は、例えば、避難所エリア604に位置するユーザ端末500に対して、災害の状況を示す災害状況情報を送信するサービスを提供する。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、災害状況情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された災害状況情報を受信してもよい。
【0039】
処理サーバ300は、例えば、避難誘導エリア606に位置するユーザ端末500に対して、避難所エリア604への経路を示す避難所経路情報を送信するサービスを提供する。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、避難所経路情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された避難所経路情報を受信してもよい。
【0040】
図5は、地上のエリアについて説明するための説明図である。
図5では、ハイリスクエリア612、避難所エリア614、及び避難誘導エリア616をを例示している。
【0041】
処理サーバ300は、
図5に例示するように、対象のエリアを、災害の状況に応じて細分化する形で、複数種類のエリアを決定してもよい。
【0042】
処理サーバ300は、例えば、ハイリスクエリア612に位置するユーザ端末500に対して、避難経路を示す避難経路情報を送信するサービスを提供する。避難経路情報は、ハイリスクエリア612から抜け出す経路を示してよい。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、避難経路情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された避難経路情報を受信してもよい。
【0043】
処理サーバ300は、例えば、避難所エリア614に位置するユーザ端末500に対して、災害の状況を示す災害状況情報を送信するサービスを提供する。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、災害状況情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された災害状況情報を受信してもよい。
【0044】
処理サーバ300は、例えば、避難誘導エリア616に位置するユーザ端末500に対して、避難所エリア614への経路を示す避難所経路情報を送信するサービスを提供する。処理サーバ300は、カメラ150による撮像画像を解析することによって、避難所経路情報を生成してよい。また、処理サーバ300は、閉域網コア装置400を介して、災害対策本部50等において生成された避難所経路情報を受信してもよい。
【0045】
処理サーバ300は、複数のユーザ端末500の在圏情報及び位置情報を収集して、エリア毎のユーザ端末500の数を集計してもよい。処理サーバ300は、例えば、ハイリスクエリア612に残っているユーザ端末500の数を集計する。そして、例えば、処理サーバ300は、集計結果を、閉域網コア装置400を介して災害対策本部50等に通知する。
【0046】
図6は、基地局装置200、処理サーバ300、及び閉域網コア装置400の機能構成の一例を概略的に示す。
【0047】
基地局装置200は、基地局部202を備える。基地局部202は、無線基地局の機能を実行する。
【0048】
基地局部202は、SLアンテナを用いて、地上に向けてビーム102を照射することによって、地上に無線通信エリア104を形成する。基地局部202は、無線通信エリア104内のユーザ端末500とSLを確立して、ユーザ端末500と無線通信する。
【0049】
基地局部202は、処理サーバ300と通信する。処理サーバ300が地上に配置されている場合、基地局部202は、FLアンテナを用いて、処理サーバ300との間でフィーダリンクを確立して、処理サーバ300と通信してよい。
【0050】
基地局部202は、閉域網コア装置400と通信する。閉域網コア装置400が地上に配置されている場合、基地局部202は、FLアンテナを用いて、閉域網コア装置400との間でフィーダリンクを確立して、閉域網コア装置400と通信してよい。
【0051】
処理サーバ300は、処理サーバ部301を備える。処理サーバ部301は、エリア決定部302、位置情報取得部304、サービス提供部306、状況判定部308、モデル生成部310、サービス依頼部312、端末特定部314、及び中継制御部316を有する。なお、処理サーバ部301がこれらの全てを有することは必須とは限らない。
【0052】
処理サーバ部301は、基地局部202と通信接続される。処理サーバ部301は、無線通信エリア104内のユーザ端末500にサービスを提供する。処理サーバ部301は、例えば、無線通信エリア104内の複数のユーザ端末500同士の通信を中継する折り返し通信サービスを提供する。
【0053】
エリア決定部302は、飛行体100に搭載されたカメラ150によって撮像された地上の撮像画像をカメラ150から取得し、当該撮像画像に基づいて、無線通信エリア104内の地上のエリア内に複数種類のエリアを決定する。エリア決定部302は、無線通信エリア104内の地上のエリアのうち、複数の任意の領域を、複数種類のエリアとして決定してよい。また、エリア決定部302は、無線通信エリア104内の地上のエリアを細分化することによって、複数種類のエリアを決定してよい。
【0054】
エリア決定部302は、例えば、無線通信エリア104内の地上のエリア内に、災害が発生した災害発生エリアを決定する。エリア決定部302は、例えば、無線通信エリア104内の地上のエリア内に、避難所が配置されている避難所エリアを決定する。エリア決定部302は、例えば、無線通信エリア104内の地上のエリア内に、避難誘導する避難誘導エリアを決定する。エリア決定部302は、例えば、無線通信エリア104内の地上のエリア内に、災害によって、人が被害に合う可能性が高いハイリスクエリアを決定する。
【0055】
エリア決定部302は、例えば、撮像画像の解析結果に基づいて、各地のリスク度合を算出し、リスク度合が予め定められた閾値より高いエリアをハイリスクエリアとして決定する。エリア決定部302は、例えば、地震災害時には、河川や海により近い位置のリスクがより高いものとして、各地のリスク度合を算出する。エリア決定部302は、例えば、火災時には、火災現場により近い位置、火災現場の風下の位置のリスクがより高いものとして、各地のリスク度合を算出する。
【0056】
位置情報取得部304は、無線通信エリア104内の複数のユーザ端末500の位置情報を取得する。位置情報取得部304は、基地局部202が、複数のユーザ端末500のそれぞれから受信した位置情報を、基地局部202から取得してよい。基地局部202は、例えば、ユーザ端末500が有するGNSS(Global Navigation Satellite System)機能によって測定された位置情報を、ユーザ端末500から受信する。なお、基地局部202は、ユーザ端末500の在圏情報を、ユーザ端末500の位置情報としてもよい。
【0057】
サービス提供部306は、位置情報取得部304が取得した複数のユーザ端末500の位置情報に基づいて、複数種類のエリア毎に異なるサービスを提供する。例えば、サービス提供部306は、複数種類のエリア毎に異なる情報を送信するサービスを提供する。サービス提供部306は、複数種類のエリアのそれぞれについて、エリアの位置情報を含めて各種情報をブロードキャストしてよい。情報を受信したユーザ端末500は、自身の位置が含まれるエリアの情報を採用する。また、サービス提供部306は、基地局部202を制御して、複数種類のエリアのそれぞれに時系列でビーム102を絞って、時系列で情報を送信させてもよい。
【0058】
状況判定部308は、位置情報取得部304が取得した複数のユーザ端末500の位置情報と、エリア決定部302によって決定された複数種類のエリアとに基づいて、複数のユーザ端末500の状況を判定する。状況判定部308は、複数のユーザ端末500のそれぞれの位置の変化と、複数種類のエリアとに基づいて、複数のユーザ端末500の状況を判定してよい。
【0059】
状況判定部308は、例えば、災害発生エリア内において停滞しているユーザ端末500の状況を、危険状況と判定する。状況判定部308は、例えば、災害発生エリア内において、災害発生エリア外に向けて移動しているユーザ端末500の状況を、避難移動状況と判定する。状況判定部308は、例えば、ハイリスクエリア内において停滞しているユーザ端末500の状況を、危険状況と判定する。状況判定部308は、例えば、災害発生エリア内において、ハイリスクエリア外に向けて移動しているユーザ端末500の状況を、避難移動状況と判定する。状況判定部308は、例えば、避難所エリア内において停滞しているユーザ端末500の状況を、避難完了状況と判定する。状況判定部308は、例えば、避難誘導エリア内において停滞しているユーザ端末500の状況を、要確認状況と判定する。
【0060】
サービス提供部306は、状況判定部308によって判定された複数のユーザ端末500の状況に応じたサービスを複数のユーザ端末500に提供する。サービス提供部306は、例えば、危険状況のユーザ端末500に対して、警告情報及び避難経路情報を送信する。サービス提供部306は、例えば、避難移動状況のユーザ端末500に対して、避難経路を変更すべきである場合に、避難経路の変更を通知する。サービス提供部306は、例えば、避難完了状況のユーザ端末500に対して、災害の状況を通知する。サービス提供部306は、例えば、要確認状況のユーザ端末500に対して、状況を報告することを促す情報を送信する。
【0061】
モデル生成部310は、道路の利用可否と、道路に位置する複数のユーザ端末500のそれぞれの位置情報の変化とを学習用データとして、機械学習により、入力を複数のユーザ端末500の位置情報の変化とし、出力を当該複数のユーザ端末500が位置する道路の利用可否とする学習モデルを生成する。学習用データは、通信システム10の管理者等によって、予め処理サーバ300に登録されてよい。学習用データは、例えば、複数のユーザ端末500から日々位置情報を収集するとともに、日々の道路の状況を記録しておくこと等によって準備されてよい。
【0062】
状況判定部308は、モデル生成部310によって生成された学習モデルを用いて、複数のユーザ端末500の状況を判定してよい。状況判定部308は、位置情報取得部304が取得した複数のユーザ端末500の位置情報を学習モデルに入力することによって、そのときの道路の状況を推定する。そして、推定した道路の状況と、複数のユーザ端末500の位置の変化とによって、複数のユーザ端末500の状況を判定する。状況判定部308は、例えば、利用不可と推定した道路に位置していたり、当該道路に向かっているユーザ端末500の状況を、要回避状況と判定する。サービス提供部306は、要回避状況のユーザ端末500に対して、迂回経路を示す迂回経路情報を送信してよい。
【0063】
サービス要求受信部311は、無線通信エリア104内のユーザ端末500からサービス要求を受信する。サービス提供部306は、サービス要求受信部311が受信したサービス要求によって要求されるサービスが第1の種類のサービスである場合に、ユーザ端末500に対して当該サービスを提供する。第1の種類のサービスは、処理サーバ300によって提供可能なサービスであってよい。サービス依頼部312は、サービス要求受信部311が受信したサービス要求によって要求されるサービスが第2の種類のサービスである場合に、当該サービスの提供を依頼するサービス依頼を閉域網コア部401に送信する。サービス依頼は、ユーザ端末500の識別情報を含んでよい。第2の種類のサービスは、処理サーバ300によっては提供できず、閉域網コア装置400によって提供可能なサービスであってよい。
【0064】
端末特定部314は、無線通信エリア104内の複数のユーザ端末500から、地上の無線基地局と無線通信可能なユーザ端末500を特定する。端末特定部314は、例えば、無線通信エリア104内の複数のユーザ端末500に対して問い合わせを行うことによって、地上の無線基地局と無線通信可能なユーザ端末500を特定する。
【0065】
中継制御部316は、端末特定部314によって特定されたユーザ端末500に介して、無線通信エリア104内の他のユーザ端末500と、地上のネットワークとの通信を中継するよう制御する。中継制御部316は、例えば、端末特定部314によって特定されたユーザ端末500に対して、中継処理を依頼する。中継制御部316は、依頼に対して承諾の応答が得られた場合に、ユーザ端末500を介した中継を開始する。これにより、災害によって地上の無線基地局が利用不可能になっている場合であっても、無線通信エリア104内のユーザ端末500が地上のネットワークと通信することを可能とすることができる。
【0066】
閉域網コア装置400は、閉域網コア部401を備える。閉域網コア部401は、優先端末判定部402、及びサービス提供部404を有する。なお、閉域網コア部401がこれらの全てを有することは必須とは限らない。
【0067】
閉域網コア装置400は、閉域網におけるコアネットワークとして機能する。閉域網コア装置400は、地上の移動体通信網のコアネットワークから、当該コアネットワークのホームサーバにおいて管理されている情報を受信して記憶してよい。
【0068】
閉域網コア部401は、処理サーバ部301と通信する。処理サーバ部301が飛行体100に搭載され、閉域網コア装置400が地上に配置される場合、処理サーバ部301と閉域網コア部401とは、飛行体100と閉域網コア装置400との間のフィーダリンクを介して通信してよい。処理サーバ部301は、閉域網コア部401と通信することによって、ユーザ端末500の電話番号等を用いたサービスをユーザ端末500に提供する。
【0069】
優先端末判定部402は、サービス依頼部312によって送信されたサービス依頼を受信した場合に、ユーザ端末500の識別情報によって、ユーザ端末500が優先端末であるか否かを判定する。サービス提供部404は、優先端末判定部402によって、ユーザ端末500が優先端末であると判定された場合に、ユーザ端末500に対して優先通信サービスを提供し、ユーザ端末500が優先端末でないと判定された場合に、ユーザ端末500に対して優先通信サービスよりも制限された制限通信サービスを提供する。
【0070】
優先通信サービスは、例えば、優先的に音声通話を実行可能とする優先通話サービスであってよい。制限通信サービスは、例えば、待ち行列における優先度が優先端末よりも低い制限通話サービスであってよい。
【0071】
優先通信サービスは、例えば、優先的にデータ通信を実行可能とするサービスであってよい。制限通信サービスは、例えば、優先端末よりもパケットの優先度が低いデータ通信サービスであってよい。
【0072】
図7は、通信システム10における処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、無線通信エリア104内のユーザ端末500においてサービス要求が発生した状態を開始状態として説明する。
【0073】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、サービス要求受信部311が、ユーザ端末500からサービス要求を受信し、要求されているサービスが限定サービスであるか否かを判定する。限定サービスとは、処理サーバ300のみによって提供可能なサービスであってよい。限定サービスであると判定した場合、S104に進み、限定サービスでないと判定した場合、S106に進む。
【0074】
S104では、処理サーバ300が処理を行う。具体的には、処理サーバ300のサービス提供部306が、要求されたサービスをユーザ端末500に提供する。
【0075】
S106では、優先端末判定部402が、サービス依頼部312からサービス依頼を受信し、ユーザ端末500が優先端末であるか否かを判定する。優先端末と判定された場合、S108に進み、優先端末でないと判定された場合、S110に進む。
【0076】
S108では、サービス提供部404が、ユーザ端末500に対して優先通話サービスを提供する。S110では、サービス提供部404が、ユーザ端末500に対して限定通話サービスを提供する。
【0077】
図8は、基地局装置200、処理サーバ300、又は閉域網コア装置400として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0078】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、並びにDVDドライブ及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0079】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0080】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0081】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0082】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0083】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0084】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0085】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0086】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0087】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0088】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0089】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0090】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0091】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0092】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0093】
10 通信システム、40 移動通信車、50 災害対策本部、100 飛行体、102 ビーム、104 無線通信エリア、110 本体部、120 翼部、130 太陽電池パネル、150 カメラ、200 基地局装置、202 基地局部、300 処理サーバ、301 処理サーバ部、302 エリア決定部、304 位置情報取得部、306 サービス提供部、308 状況判定部、310 モデル生成部、312 サービス依頼部、314 端末特定部、316 中継制御部、400 閉域網コア装置、401 閉域網コア部、402 優先端末判定部、404 サービス提供部、500 ユーザ端末、602 災害発生エリア、604 避難所エリア、606 避難誘導エリア、612 ハイリスクエリア、614 避難所エリア、616 避難誘導エリア、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
【手続補正書】
【提出日】2022-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体に搭載され、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内のユーザ端末と無線通信する基地局部と、
前記基地局部と通信接続され、前記無線通信エリア内の前記ユーザ端末にサービスを提供する処理サーバ部と、
前記基地局部による前記無線通信エリア内において閉域網の移動体通信サービスを提供する閉域網コア部と
を備え、
前記処理サーバ部は、
前記飛行体に搭載されたカメラによって撮像された地上の撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に複数種類のエリアを決定するエリア決定部と、
前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記複数のユーザ端末の前記位置情報に基づいて、前記複数種類のエリア毎に異なるサービスを提供するサービス提供部と
を有する、通信システム。
【請求項2】
前記エリア決定部は、前記撮像画像に基づいて、前記無線通信エリア内の地上のエリア内に、災害が発生した災害発生エリアと、避難所が配置されている避難所エリアと、避難誘導する避難誘導エリアとを決定する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記処理サーバ部は、
前記複数のユーザ端末のそれぞれの位置の変化と、前記エリア決定部によって決定された前記複数種類のエリアとに基づいて、前記複数のユーザ端末の状況を判定する状況判定部
をさらに有し、
前記サービス提供部は、前記複数のユーザ端末の状況に応じたサービスを前記複数のユーザ端末に提供する、請求項1又は2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記状況判定部は、入力を複数のユーザ端末の位置情報の変化とし、出力を当該複数のユーザ端末が位置する道路の利用可否とする学習モデルを用いて、前記複数のユーザ端末の状況を判定する、請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記処理サーバ部は、
道路の利用可否と、前記道路に位置する複数のユーザ端末のそれぞれの位置情報の変化とを学習用データとして、機械学習により前記学習モデルを生成するモデル生成部
を有する、請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
飛行体に搭載され、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して前記無線通信エリア内のユーザ端末と無線通信する基地局部と、
前記基地局部と通信接続され、前記無線通信エリア内の前記ユーザ端末にサービスを提供する処理サーバ部と、
前記基地局部による前記無線通信エリア内において閉域網の移動体通信サービスを提供する閉域網コア部と
を備え、
前記処理サーバ部は、
前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末から、地上の無線基地局と無線通信可能なユーザ端末を特定する端末特定部と、
前記端末特定部によって特定された前記ユーザ端末を介して、前記無線通信エリア内の他のユーザ端末と、地上のネットワークとの通信を中継するよう制御する中継制御部と
を有する、通信システム。
【請求項7】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載される、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項8】
前記処理サーバ部は、前記飛行体に搭載されたMECサーバ内に配置される、請求項7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記閉域網コア部は、地上の閉域網コア装置内に配置され、
前記処理サーバ部と前記閉域網コア部とは、前記飛行体と前記閉域網コア装置との間のフィーダリンクを介して通信し、
前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供する、請求項7又は8に記載の通信システム。
【請求項10】
前記閉域網コア装置は、移動通信車に搭載される、請求項9に記載の通信システム。
【請求項11】
前記閉域網コア部は、前記飛行体に搭載され、
前記処理サーバ部は、前記閉域網コア部と通信することによって、前記ユーザ端末の電話番号を用いたサービスを提供する、請求項1から8のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項12】
前記処理サーバ部は、前記無線通信エリア内の複数のユーザ端末同士の間の通信を中継する折り返し通信サービスを提供する、請求項1から11のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項13】
前記飛行体は、成層圏プラットフォームとして機能する、請求項1から12のいずれか一項に記載の通信システム。