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特開2023-107475コネクタ接続構造及びコネクタ接続システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107475
(43)【公開日】2023-08-03
(54)【発明の名称】コネクタ接続構造及びコネクタ接続システム
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20230727BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20230727BHJP
   B62B 3/10 20060101ALI20230727BHJP
   H01M 50/256 20210101ALI20230727BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230727BHJP
   H01R 13/73 20060101ALI20230727BHJP
   H01R 43/26 20060101ALI20230727BHJP
   H01M 50/296 20210101ALI20230727BHJP
【FI】
H01R13/64
B60K1/04 Z
B62B3/10 Z
H01M50/256 101
H02J7/00 301B
H01R13/73 Z
H01R43/26
H01M50/296
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008702
(22)【出願日】2022-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 翼
【テーマコード(参考)】
3D050
3D235
5E021
5E063
5G503
5H040
【Fターム(参考)】
3D050AA11
3D050BB01
3D050DD01
3D050EE08
3D050EE15
3D235AA21
3D235BB24
3D235CC15
5E021FA03
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB21
5E021FC31
5E021FC38
5E021JA05
5E063KA01
5E063XA01
5E063XA14
5G503BB02
5G503FA03
5G503FA06
5H040AA14
5H040AS04
5H040AY12
5H040CC58
5H040CC59
5H040DD04
(57)【要約】
【課題】コネクタの破損を抑制することができる。
【解決手段】実施形態のコネクタ接続構造2は、差込方向Vに相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成されたバッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51と、充電器側コネクタ51が上下方向に移動可能に接続位置を調整する位置調整部52と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
差込方向に相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成された第一コネクタ及び第二コネクタと、
前記第一コネクタ及び前記第二コネクタの少なくとも一方が前記差込方向と交差する方向に移動可能に接続位置を調整する位置調整部と、を備える
コネクタ接続構造。
【請求項2】
前記位置調整部は、前記差込方向と交差する方向に延びる支軸と、
前記支軸に設けられ、前記第一コネクタ及び前記第二コネクタの少なくとも一方を弾性的に支持する弾性部材と、を備える
請求項1に記載のコネクタ接続構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のコネクタ接続構造と、
前記第一コネクタが接続されたバッテリと、
前記第二コネクタが接続された設備と、を備え、
前記バッテリは、レールに沿って案内される車輪を備える
コネクタ接続システム。
【請求項4】
前記バッテリ及び前記設備の少なくとも一方は、
前記差込方向と交差する方向の位置決めを行うための第一位置決め部と、
前記差込方向の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部と、を備える
請求項3に記載のコネクタ接続システム。
【請求項5】
前記バッテリを移載する台車を更に備え、
前記台車は、前記バッテリを案内する台車側レールを備え、
前記設備は、前記バッテリを案内する設備側レールを備え、
前記台車側レール及び前記設備側レールは、互いに係合可能な係合部を備える
請求項3又は4に記載のコネクタ接続システム。
【請求項6】
前記係合部は、前記差込方向と交差する方向の位置を所定方向に導くガイド部を備える
請求項5に記載のコネクタ接続システム。
【請求項7】
前記台車は、前記バッテリを昇降可能に構成され、
前記ガイド部は、前記差込方向から見てV型のV型凸部と、前記V型凸部を挿入可能に開口するV型凹部と、を備える
請求項6に記載のコネクタ接続システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ接続構造及びコネクタ接続システムに関する。
【背景技術】
【0002】
駆動源としてバッテリを備える電動車両においては、バッテリの充電等のためにバッテリを交換する必要がある。例えば、バッテリを搭載可能な台車により、バッテリを交換する技術が知られている。例えば、バッテリを電動車両から台車上に引き出したり、バッテリを台車から電動車両に収容したりすることでバッテリ交換を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4259249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バッテリを電動車両に収容した状態では、電動車両を走行等させるために、バッテリ側のコネクタと電動車両側のコネクタとを接続させる必要がある。しかしながら、車両走行中の振動がコネクタに作用することにより、コネクタが破損してしまう可能性がある。そのため、コネクタの破損を抑制することができる構造が要求されている。
【0005】
そこで本発明は、コネクタの破損を抑制することができるコネクタ接続構造及びコネクタ接続システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコネクタ接続構造は、差込方向に相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成された第一コネクタ及び第二コネクタと、前記第一コネクタ及び前記第二コネクタの少なくとも一方が前記差込方向と交差する方向に移動可能に接続位置を調整する位置調整部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、位置調整部により、第一コネクタ及び第二コネクタの少なくとも一方が差込方向と交差する方向に移動可能に接続位置が調整されることで、第一コネクタ及び第二コネクタの少なくとも一方に作用する振動を吸収することができる。したがって、コネクタの破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態のコネクタ接続システムの斜視図。
図2】実施形態の充電マウントの斜視図。
図3】実施形態の台車の斜視図。
図4】実施形態のコネクタ接続構造の斜視図。
図5】実施形態の第一位置決め部及び第二位置決め部の斜視図。
図6】実施形態のバッテリ固定構造の斜視図。
図7】実施形態の係合部の斜視図。
図8】実施形態の変形例の係合部の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
<コネクタ接続システム>
本実施形態のコネクタ接続システムは、電気自動車等の電動車両(設備の一例)の駆動源となるバッテリを電動車両から取り出し、バッテリ側コネクタ(第一コネクタの一例)と充電器側コネクタ(第二コネクタの一例)とを接続することでバッテリを充電するシステムである。
【0011】
図1は、実施形態のコネクタ接続システム1の斜視図である。
図1に示すように、コネクタ接続システム1は、コネクタ接続構造2と、バッテリ3と、充電マウント4(設備の一例)と、台車5と、を備える。
【0012】
以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載がなければ、台車5を基準とした向きと同一とする。図中の適所には、台車5の前方向(充電マウント4に向けて前進させる方向)を示す「前」、台車5の後方向(前方向とは反対方向)を示す「後」、台車5の左方向を示す「左」、台車5の右方向を示す「右」、台車5の上方向を示す「上」、台車5の下方向を示す「下」が示されている。図の例では、台車5の前後方向及び左右方向は、水平面と平行な方向である。また、台車5の上下方向は、鉛直方向と一致している。図1においては、バッテリ3が搭載された充電マウント4のレール(マウント側レール20)と、台車5のレール(台車側レール42)とが互いに係合された状態を示している。
【0013】
<バッテリ>
バッテリ3は、バッテリ本体10と、車輪11と、を備える。例えば、バッテリ本体10は、リチウムイオン電池等の二次電池を内蔵する。車輪11は、台車側レール42及びマウント側レール20(レールの一例)に沿って案内される。車輪11は、バッテリ本体10の下部に複数(例えば本実施形態では6つ)設けられている。6つの車輪11は、バッテリ本体10の下部左右側面において前後方向に間隔をあけて3つずつ配置されている(図1では下部左側面の3つの車輪を図示)。なお、車輪11の配置数は、上記に限らず、5つ以下でもよいし、7つ以上であってもよい。例えば、車輪11の配置数は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0014】
<充電マウント>
図2は、実施形態の充電マウント4の斜視図である。図2は、図1で示したコネクタ接続システム1から台車5を取り外した状態を後上方から見た図に相当する。図2においては、不図示の台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図2に示すように、充電マウント4は、バッテリ3を充電するためにバッテリ3を搭載する台である。充電マウント4は、バッテリ3を案内するマウント側レール20(設備側レールの一例)と、マウント側レール20を支持する複数の支持部材21と、充電器22と、バッテリマネジメントシステム23と、を備える。以下、バッテリマネジメントシステムを「BMS」ともいう。
【0015】
充電マウント4は、2つのバッテリ3を搭載可能である。2つのバッテリ3は、充電マウント4の上段及び中段に搭載されている。なお、充電マウント4におけるバッテリ3の搭載数及び搭載位置は、上記に限らず、要求仕様に応じて変更することができる。
【0016】
マウント側レール20は、充電マウント4の上段及び中段に設けられている。マウント側レール20は、前後方向に延びている。マウント側レール20は、左右方向に間隔をあけて一対配置されている。マウント側レール20は、バッテリ3の車輪11が進入可能な凹溝24を有する。左右のマウント側レール20の凹溝24は、前後方向から見てバッテリ3の左右車輪11とそれぞれ重なる位置に配置されている。
【0017】
複数の支持部材21は、上下方向に延びる複数(例えば本実施形態では4本、図2では前部右側および後部左右の3本を図示)の柱部材25と、左右方向に延びる複数(例えば本実施形態では4本、図2では後部上下の2本を図示)の梁部材26と、を含む。
【0018】
4本の柱部材25は、左右のマウント側レール20の前後端部に1本ずつ連結されている。柱部材25の下端部には、充電マウント4を定位置に固定するための固定部材27が設けられていてもよい。
【0019】
4本の梁部材26は、上段のマウント側レール20の前後端部に1本ずつ(計2本)、中段のマウント側レール20の前後端部に1本ずつ(計2本)連結されている。梁部材26の左右端部は、マウント側レール20の前後端部における左右方向内側面に連結されている。
【0020】
充電器22は、充電マウント4の下段に搭載されている。充電器22は、左右方向に延びる前後一対の左右連結部材28の上に配置されている。左右連結部材28は、前後方向に延びる前後連結部材29を介して柱部材25の下部に連結されている。充電器22は、不図示の配線等を介して充電器側コネクタ51に接続されている。
【0021】
BMS23は、バッテリ3の安全制御を行うためにバッテリ3を管理するシステムである。例えば、BMS23は、バッテリ3の過充電、過放電を防ぐ機能、バッテリ3の温度管理を行う機能、充電状態(SOC:State Of Charge)を算出する機能等を有する。BMS23は、充電マウント4の下段において充電器22の左側方に配置されている。
【0022】
<台車>
図3は、実施形態の台車の斜視図である。図3は、図1で示したコネクタ接続システム1から充電マウント4を取り外した状態を前上方から見た図に相当する。図3においては、バッテリ3を搭載した台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図3に示すように、台車5は、バッテリ3を移載するとともに昇降可能に構成されている。台車5は、台車本体30と、昇降装置40と、を備える。
【0023】
台車本体30は、ボディ31と、キャスター32と、ハンドル33と、を備える。ボディ31は、前後方向に長手を有する矩形板状に形成されている。キャスター32は、ボディ31の下部に複数(例えば本実施形態では4つ、図3では前部左右および後部左側の3つを図示)設けられている。4つのキャスター32は、ボディ31の四隅に1つずつ配置されている。なお、キャスター32の配置数は、上記に限らず、要求仕様に応じて変更することができる。
【0024】
ハンドル33は、前後方向から見て逆U字状に形成されている。ハンドル33は、左右方向に延びるとともに上方に向かって湾曲する左右延在部34と、左右延在部34の左右端部とボディ31の後端部とをわたすように上下方向に延びる左右一対の上下延在部35と、を備える。左右の上下延在部35は、互いに平行に配置されている。
【0025】
昇降装置40は、ハンドル33における上下延在部35に沿って移動可能に構成されている。昇降装置40は、昇降装置40の土台となるベース41と、バッテリ3を案内する台車側レール42と、台車側レール42を左右方向内側から支持するクロスメンバ43と、を備える。例えば、ベース41と上下延在部35との間には、バッテリ3を搭載した昇降装置40を上下方向に移動可能な駆動機構(不図示)が設けられていてもよい。
【0026】
ベース41は、前後方向に長手を有する矩形板状に形成されている。
台車側レール42は、ベース41の上面に設けられている。台車側レール42は、前後方向に延びている。台車側レール42は、左右方向に間隔をあけて一対配置されている。台車側レール42は、バッテリ3の車輪11が進入可能な凹溝44を有する。左右の台車側レール42の凹溝44は、前後方向から見てバッテリ3の左右車輪11とそれぞれ重なる位置に配置されている。台車側レール42の前端部は、ベース41の前端部よりも前方に配置されている。
【0027】
クロスメンバ43は、ベース41の上面に設けられている。クロスメンバ43は、左右方向に延びている。クロスメンバ43は、前後方向に間隔をあけて一対配置されている。クロスメンバ43の左右端部は、台車側レール42の左右方向内側面に連結されている。前後一対のうち前側のクロスメンバ43は、ベース41の前端縁に沿うように左右方向に延びている。前側のクロスメンバ43は、ブラケット45を介してボルト等の締結部材により、ベース41に連結されている。前後一対のうち後側のクロスメンバ43は、左右の台車側レール42の後端部における左右方向内側面をわたすように左右方向に延びている。
【0028】
<コネクタ接続構造>
図4は、実施形態のコネクタ接続構造2の斜視図である。図4は、図1で示したコネクタ接続システム1を前側右上方から見た図に相当する。図4においては、不図示の台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図4に示すように、コネクタ接続構造2は、バッテリ側コネクタ50(第一コネクタの一例)と充電器側コネクタ51(第二コネクタの一例)とを接続するための構造である。コネクタ接続構造2は、バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51と、バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51の接続位置を調整する位置調整部52と、を備える。
【0029】
バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51は、差込方向Vに相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成されている。本実施形態において、差込方向Vは、充電マウント4の前後方向に沿う方向である。差込方向Vは、マウント側レール20に沿う方向に相当する。バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51が互いに嵌着することにより、バッテリ3が充電器22(図2参照)に導通する。これにより、バッテリ3の充電が可能となる。
【0030】
<バッテリ側コネクタ>
バッテリ側コネクタ50は、バッテリ本体10の前部のコネクタ設置面12に設けられている。コネクタ設置面12は、バッテリ本体10の前部の上下中央位置近傍において水平に沿って形成されている。バッテリ側コネクタ50は、バッテリ本体10の上面よりも下方に配置されている。バッテリ側コネクタ50は、コネクタ設置面12の定位置にボルト等の締結部材により固定されている。バッテリ側コネクタ50の前端部は、バッテリ3が充電マウント4に搭載された状態では、前後方向において充電器側コネクタ51の後端部と対向する。
【0031】
<充電器側コネクタ>
充電器側コネクタ51は、充電マウント4の上段及び中段に設けられている。充電器側コネクタ51は、充電マウント4の上段及び中段に搭載されるバッテリ3のバッテリ側コネクタ50と嵌着可能に配置されている。充電器側コネクタ51は、不図示の配線等を介して充電器22(図2参照)と接続されている。
【0032】
<位置調整部>
位置調整部52は、充電器側コネクタ51(バッテリ側コネクタ及び充電器側コネクタの少なくとも一方の一例)が上下方向(差込方向Vと交差する方向の一例)に移動可能に接続位置を調整する。位置調整部52は、上下方向に延びる支軸53と、支軸53に設けられ、充電器側コネクタ51を弾性的に支持する弾性部材54と、を備える。
【0033】
支軸53は、前後方向に間隔をあけて一対設けられている。充電器側コネクタ51は、上下方向に開口する前後一対の貫通孔を有する。支軸53は、充電器側コネクタ51の各貫通孔に挿通されている。支軸53は、貫通孔から充電器側コネクタ51の上方に突出する上方突出部55と、下方に突出する下方突出部56と、を備える。支軸53の上下端部(上方突出部55の上端部、及び、下方突出部56の下端部)は、不図示の軸支部により支持されている。
【0034】
弾性部材54は、支軸53に沿う方向に伸縮可能に設けられている。弾性部材54は、充電器側コネクタ51の上面側及び下面側にそれぞれ設けられている。弾性部材54は、前後一対の支軸53における上方突出部55及び下方突出部56のそれぞれに設けられている。例えば、弾性部材54は、コイルバネである。なお、弾性部材54は、上記に限らず、ゴム又はスポンジであってもよい。例えば、弾性部材54の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0035】
<第一位置決め部>
図5は、実施形態の第一位置決め部60及び第二位置決め部70の斜視図である。図5は、図1で示したコネクタ接続システム1を前側左上方から見た図に相当する。図5においては、不図示の台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図5に示すように、バッテリ3及び充電マウント4(バッテリ及び設備の少なくとも一方の一例)は、上下左右方向(差込方向と交差する方向の一例)の位置決めを行うための第一位置決め部60を備える。第一位置決め部60は、バッテリ3側に設けられた複数(例えば本実施形態では4つ)の位置決め穴61と、充電マウント4側に設けられた複数(例えば本実施形態では2つ)の位置決めピン62と、により構成される。なお、第一位置決め部60の構成態様は、上記に限らず、要求仕様に応じて変更することができる。
【0036】
位置決め穴61は、バッテリ本体10の前面から後方に窪む穴である。4つの位置決め穴61は、バッテリ本体10の前面下部において左右方向に間隔をあけて配置されている。4つの位置決め穴61は、バッテリ本体10の前方から見て、それぞれ円形状である。
【0037】
位置決めピン62は、充電マウント4において前後方向に延びるピンである。充電マウント4の前端側には、左右方向に延びる横架部材63が設けられている。横架部材63の左右端部は、左右のマウント側レール20の前端部における上面にそれぞれ連結されている。位置決めピン62は、横架部材63の後面(横架部材63がバッテリ本体10の前面と対向する面)から後方に延びている。
【0038】
2つの位置決めピン62は、横架部材63の後面において左右方向に間隔をあけて配置されている。位置決めピン62は、位置決め穴61に挿入可能な円柱状に形成されている。2つの位置決めピン62は、バッテリ3が充電マウント4に搭載された状態では、前後方向においてバッテリ本体10の2つの位置決め穴61(4つの位置決め穴61のうち左右方向中央側の2つ)と対向する。
【0039】
<第二位置決め部>
充電マウント4(バッテリ及び設備の少なくとも一方の一例)は、前後方向(差込方向の一例)の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部70を備える。第二位置決め部70は、充電マウント4側に設けられた複数(例えば本実施形態では2つ)のゴムブッシュ71により構成される。なお、第二位置決め部70の構成態様は、上記に限らず、要求仕様に応じて変更することができる。
【0040】
ゴムブッシュ71は、バッテリ3が充電マウント4に搭載された状態において、バッテリ3が横架部材63に接近(所定量以上前進)した際に弾性変形する。ゴムブッシュ71は、前後方向から見て環状に形成されたゴム部品である。2つのゴムブッシュ71は、横架部材63の後面において左右方向に間隔をあけて配置されている。ゴムブッシュ71は、位置決めピン62の外周に沿う円環状に形成されている。2つのゴムブッシュ71は、各位置決めピン62のそれぞれの根元部分(前後方向において先端部とは反対側の部分)に設けられている。2つのゴムブッシュ71は、バッテリ3が充電マウント4に搭載された状態では、前後方向においてバッテリ本体10の2つの位置決め穴61(4つの位置決め穴61のうち左右方向中央側の2つ)の外周部分と対向する。
【0041】
<バッテリ固定構造>
図6は、実施形態のバッテリ固定構造80の斜視図である。図6は、図1で示したコネクタ接続システム1から台車5を取り外した状態を後上方から見た図(言い換えると、図2の要部拡大図)に相当する。図6においては、不図示の台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図6に示すように、バッテリ3は、バッテリ3を定位置に固定するためのバッテリ固定構造80を更に備える。バッテリ固定構造80は、バッテリ本体10の後側下部に設けられている。バッテリ固定構造80は、連結フレーム81と、バッテリ固定レバー82と、取っ手83と、を備える。
【0042】
連結フレーム81は、左右方向に延びる左右延在フレーム84と、前後方向に延びる左右一対の前後延在フレーム85と、を備える。左右延在フレーム84は、バッテリ本体10の後面下端縁に沿うように左右方向に延びている。左右の前後延在フレーム85は、バッテリ本体10の後面下部と左右延在フレーム84の左右端部とをわたすように前後方向に延びている。
【0043】
バッテリ固定レバー82は、左右延在フレーム84の右部に設けられている。バッテリ固定レバー82は、ブラケット86を介して左右延在フレーム84に取り付けられている。バッテリ固定レバー82は、作業者が操作可能なレバー本体87と、上下方向に延びるねじ部材88と、を備える。ねじ部材88は、レバー本体87の操作によりレバー本体87と一体に回転可能に構成される。
【0044】
ブラケット86及び左右延在フレーム84には、ねじ部材88が挿通されるねじ挿通孔(不図示)が設けられている。ねじ挿通孔は、上下方向に開口している。ねじ挿通孔の内周には、ねじ部材88の雄ねじと噛み合う雌ねじ部が設けられている。例えば、作業者がレバー本体87を矢印R方向に回すと、ねじ部材88は、レバー本体87と一体に回転しつつ、ねじ挿通孔を通じて雌ねじ部と噛み合いながら下方に移動する。梁部材26の上面には、下方に移動したねじ部材88の下端部を前後方向の所定位置で受けることが可能なねじ受け凹部(不図示)が設けられている。
【0045】
ねじ受け凹部は、バッテリ3が充電マウント4に搭載された状態において、バッテリ3が横架部材63(図5参照)に接近(所定量以上前進)した際に、上下方向から見てねじ挿通孔と重なる位置に配置される。例えばこの状態において、作業者は、レバー本体87を矢印R方向に所定量回すことにより、ねじ部材88の下端部をねじ受け凹部に入り込ませることができる。すなわち、バッテリ固定構造80は、コネクタ接続構造2(図4参照)の前後方向の位置決めを行うための構造としても機能する。なお、バッテリ固定構造80は、第二位置決め部70(図5参照)と共同して、コネクタ接続構造2の前後方向の位置決めを行うように構成されていてもよい。
【0046】
取っ手83は、左右延在フレーム84の左部に設けられている。取っ手83は、前後方向からみて逆U字状に形成されている。例えば、作業者は、取っ手83を把持しながらバッテリ3を移動させることができる。例えば、作業者は、取っ手83を左手で把持した状態で、バッテリ固定レバー82を右手で操作することができる。
【0047】
<係合部>
図7は、実施形態の係合部90の斜視図である。図7は、図1で示したコネクタ接続システム1において台車5側を上方にオフセットした状態を右上方から見た図に相当する。図7においては、台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図7に示すように、台車側レール42及びマウント側レール20(台車側レール及び設備側レールの一例)は、互いに係合可能な係合部90を備える。
【0048】
係合部90は、左右方向の位置(差込方向と交差する方向の位置の一例)を左右方向中央側(所定方向の一例)に導くガイド部91A,91Bを備える。ガイド部91A,91Bは、前後方向(差込方向の一例)から見てV型のV型凸部92A,92Bと、V型凸部92A,92Bを挿入可能に開口するV型凹部93A,93Bと、を備える。
【0049】
V型凸部92A,92B及びV型凹部93A,93B(ガイド部の一例)は、台車側レール42及びマウント側レール20のそれぞれに設けられている。以下、台車側レール42に設けられたガイド部91Aを「台車側Vロック91A」、マウント側レール20に設けられたガイド部91Bを「マウント側Vロック91B」ともいう。
【0050】
台車側Vロック91Aは、台車側レール42の前端部(前後方向においてマウント側レール20と対向する部分)に設けられている。台車側Vロック91Aは、前方から見て下方に向かってV型に形成された台車側V型凸部92A(V型凸部の一例)と、台車側V型凸部92Aの後面側において上方に向かってV型(すなわち逆V型)に形成された台車側V型凹部93A(V型凹部の一例)と、により構成される。
【0051】
マウント側Vロック91Bは、マウント側レール20の後端部(前後方向において台車側レール42と対向する部分)に設けられている。マウント側Vロック91Bは、後方から見て上方に向かってV型(すなわち逆V型)に形成されたマウント側V型凸部92B(V型凸部の一例)と、マウント側V型凸部92Bの前面側において下方に向かってV型に形成されたマウント側V型凹部93B(V型凹部の一例)と、により構成される。
【0052】
本実施形態では、台車側Vロック91A及びマウント側Vロック91Bは、互いに同一部品であり、上下反転させることで噛み合う構造となっている。例えば、台車側Vロック91Aをマウント側Vロック91Bの上方に位置する状態(図7に示す状態)から下方へ移動させる。これにより、台車側Vロック91Aにおける台車側V型凸部92Aは、マウント側Vロック91Bにおけるマウント側V型凹部93Bに入り込む。一方、マウント側Vロック91Bにおけるマウント側V型凸部92Bは、台車側Vロック91Aにおける台車側V型凹部93Aに入り込む。
【0053】
例えば、バッテリ3を昇降させる際にV型凸部92A,92BをV型凹部93A,93Bに挿入することで、左右方向にずれがあった場合でも、ずれはV型凸部92A,92B及びV型凹部93A,93Bにより修正される。すなわち、V型凸部92A,92BがV型凹部93A,93Bに入り込む過程で、左右方向のずれはV型の頂点位置(左右方向中央位置)に修正される。
【0054】
本実施形態では、左右の台車側レール42及びマウント側レール20のそれぞれにV型凸部92A,92B及びV型凹部93A,93Bが設けられているため、左右の台車側レール42及びマウント側レール20のそれぞれにおいて上記のずれが修正される。V型凸部92A,92BがV型凹部93A,93Bに全体的に入り込んだ状態では、左右一対の台車側レール42及びマウント側レール20は、互いに同一直線上に連続する。これにより、Vロック上も凹溝(台車側レール42の凹溝44及びマウント側レール20の凹溝24)が途切れることなく、バッテリ3を台車側レール42及びマウント側レール20に沿ってスムーズに移動させることができる。
【0055】
本実施形態では、台車側Vロック91Aが下方に向かってV型に形成された台車側V型凸部92Aを備え、マウント側Vロック91Bが下方に向かってV型に形成されたマウント側V型凹部93Bを備える。例えば、台車側レール42を上から下ろし、マウント側レール20に結合することで、駐車場程度の凸凹で平行が取れていない場所でも結合が可能となる。
【0056】
<作用効果>
以上説明したように、上記実施形態のコネクタ接続構造2は、差込方向Vに相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成されたバッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51と、充電器側コネクタ51が上下方向に移動可能に接続位置を調整する位置調整部52と、を備える。
この構成によれば、位置調整部52により、充電器側コネクタ51が上下方向に移動可能に接続位置が調整されることで、バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51の少なくとも一方に作用する振動を吸収することができる。したがって、コネクタの破損を抑制することができる。
【0057】
上記実施形態では、位置調整部52は、上下方向に延びる支軸53と、支軸53に設けられ、充電器側コネクタ51を弾性的に支持する弾性部材54と、を備える。
この構成によれば、支軸53及び弾性部材54により、バッテリ側コネクタ50及び充電器側コネクタ51の少なくとも一方に作用する振動を吸収することができる。したがって、簡単な構成でコネクタの破損を抑制することができる。
【0058】
上記実施形態では、コネクタ接続システム1は、上記コネクタ接続構造2と、バッテリ側コネクタ50が接続されたバッテリ3と、充電器側コネクタ51が接続された充電マウント4と、を備え、バッテリ3は、レール20,42に沿って案内される車輪11を備える。
この構成によれば、車輪11により、バッテリ3をレール20,42に沿ってスムーズに移動させることができる。例えば、バッテリ3をレール20,42に沿って充電マウント4側に移動させることでバッテリ側コネクタ50と充電器側コネクタ51とを嵌着させる場合は、位置調整部52により、嵌着時の公差を吸収することができる。したがって、コネクタ接続を容易にし、かつ、レール20,42の精度を緩くすることができる。
【0059】
上記実施形態では、バッテリ3及び充電マウント4は、上下左右方向の位置決めを行うための第一位置決め部60を備え、充電マウント4は、前後方向の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部70を備える。
この構成によれば、第一位置決め部60により、上下左右方向の位置決めが行われることで、上下左右方向におけるコネクタ接続位置の補正と拘束とが可能となる。加えて、第二位置決め部70により、前後方向の位置決めが行われることで、前後方向におけるコネクタ接続位置の補正と拘束とが可能となる。
【0060】
上記実施形態では、コネクタ接続システム1は、バッテリ3を移載する台車5を更に備え、台車5は、バッテリ3を案内する台車側レール42を備え、充電マウント4は、バッテリ3を案内するマウント側レール20を備え、台車側レール42及びマウント側レール20は、互いに係合可能な係合部90を備える。
この構成によれば、係合部90により台車側レール42及びマウント側レール20が互いに係合されることで、バッテリ3を台車側レール42及びマウント側レール20に沿ってスムーズに移動させることができる。
【0061】
上記実施形態では、係合部90は、左右方向の位置を左右方向中央側に導くガイド部91A,91Bを備える。
この構成によれば、台車側レール42及びマウント側レール20を互いに係合する際に左右方向にずれがあった場合でも、ずれはガイド部91A,91Bにより左右方向中央側へ導かれることにより修正される。したがって、台車側レール42及びマウント側レール20がずれることを抑制することができる。
【0062】
上記実施形態では、台車5は、バッテリ3を昇降可能に構成され、ガイド部91A,91Bは、前後方向から見てV型のV型凸部92A,92Bと、V型凸部92A,92Bを挿入可能に開口するV型凹部93A,93Bと、を備える。
この構成によれば、バッテリ3を昇降させる際にV型凸部92A,92BをV型凹部93A,93Bに挿入することで、左右方向にずれがあった場合でも、ずれはV型凸部92A,92B及びV型凹部93A,93Bにより修正される。したがって、簡単な構成で、台車側レール42及びマウント側レール20がずれることを抑制することができる。
【0063】
<変形例>
上記実施形態では、バッテリ側コネクタ及び充電器側コネクタが、差込方向に相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バッテリ側コネクタ及び車両側コネクタが、差込方向に相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成されてもよい。例えば、第一コネクタは、上記に限らず、燃料タンク、駆動モータ、電装部品、補機類等に接続されたものでもよい。例えば、第二コネクタは、上記に限らず、車両本体、電源装置、駆動装置等に接続されたものでもよい。例えば、第一コネクタ及び第二コネクタは、差込方向に相対移動させることにより互いに嵌着可能に構成されていればよい。例えば、第一コネクタ及び第二コネクタの態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0064】
上記実施形態では、位置調整部は、充電器側コネクタが上下方向に移動可能に接続位置を調整する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、位置調整部は、バッテリ側コネクタが上下方向に移動可能に接続位置を調整してもよい。例えば、接続位置の調整方向は、上記に限らず、左右方向であってもよい。例えば、位置調整部は、第一コネクタ及び第二コネクタの少なくとも一方が差込方向と交差する方向に移動可能に接続位置を調整するよう構成されていればよい。例えば、位置調整部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0065】
上記実施形態では、位置調整部は、上下方向に延びる支軸と、支軸に設けられ、充電器側コネクタを弾性的に支持する弾性部材と、を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、支軸は、左右方向に延びていてもよい。例えば、弾性部材は、バッテリ側コネクタを弾性的に支持してもよい。例えば、位置調整部は、差込方向と交差する方向に延びる支軸と、支軸に設けられ、第一コネクタ及び第二コネクタの少なくとも一方を弾性的に支持する弾性部材と、を備えていてもよい。例えば、位置調整部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0066】
上記実施形態では、コネクタ接続システムは、上記コネクタ接続構造と、バッテリ側コネクタが接続されたバッテリと、充電器側コネクタが接続された充電マウントと、を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、コネクタ接続システムは、充電マウントを備えていなくてもよい。例えば、設備は、上記に限らず、電動車両であってもよい。例えば、コネクタ接続システムは、車両側コネクタが接続された電動車両を備えていてもよい。例えば、コネクタ接続システムは、コネクタ接続構造と、第一コネクタが接続されたバッテリと、第二コネクタが接続された設備と、を備えていてもよい。例えば、コネクタ接続システムの態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0067】
上記実施形態では、バッテリは、レールに沿って案内される車輪を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バッテリは、車輪を備えていなくてもよい。例えば、バッテリは、第一のレールに沿って案内される第二のレールを備えていてもよい。例えば、バッテリの態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0068】
上記実施形態では、バッテリ及び充電マウントは、上下左右方向の位置決めを行うための第一位置決め部を備え、充電マウントは、前後方向の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バッテリ及び充電マウントは、上下左右方向の位置決めを行うための第一位置決め部を備えていなくてもよい。例えば、充電マウントは、前後方向の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部を備えていなくてもよい。例えば、第二位置決め部は、バッテリに設けられていてもよい。例えば、バッテリ及び設備の少なくとも一方は、差込方向と交差する方向の位置決めを行うための第一位置決め部と、差込方向の位置決めを行うために弾性変形可能な第二位置決め部と、を備えていてもよい。例えば、第一位置決め部及び第二位置決め部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0069】
上記実施形態では、コネクタ接続システムは、バッテリを移載する台車を更に備え、台車は、バッテリを案内する台車側レールを備え、充電マウントは、バッテリを案内するマウント側レールを備え、台車側レール及びマウント側レールは、互いに係合可能な係合部を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、コネクタ接続システムは、バッテリを移載する台車を備えていなくてもよい。例えば、台車は、バッテリを案内する台車側レールを備えていなくてもよい。例えば、充電マウントは、バッテリを案内するマウント側レールを備えていなくてもよい。例えば、台車側レール及びマウント側レールは、互いに係合可能な係合部を備えていなくてもよい。例えば、設備側レールは、上記に限らず、電動車両側に設けられ、バッテリを案内する車両側レールであってもよい。例えば、台車側レール及び車両側レールは、互いに係合可能な係合部を備えていてもよい。例えば、台車側レール及び設備側レールは、互いに係合可能な係合部を備えていてもよい。例えば、コネクタ接続システムの態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0070】
上記実施形態では、係合部は、左右方向の位置を左右方向中央側に導くガイド部を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、係合部は、上下方向の位置を上下方向中央側に導くガイド部を備えていてもよい。例えば、係合部は、差込方向と交差する方向の位置を所定方向に導くガイド部を備えていてもよい。例えば、係合部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0071】
上記実施形態では、台車は、バッテリを昇降可能に構成され、ガイド部は、前後方向から見てV型のV型凸部と、V型凸部を挿入可能に開口するV型凹部と、を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、台車は、バッテリを昇降可能に構成されていなくてもよい。例えば、ガイド部は、前後方向から見てV型のV型凸部と、V型凸部を挿入可能に開口するV型凹部と、を備えていなくてもよい。例えば、差込方向は、上記に限らず、左右方向であってもよい。例えば、ガイド部は、差込方向から見てV型のV型凸部と、V型凸部を挿入可能に開口するV型凹部と、を備えていてもよい。例えば、ガイド部は、差込方向から見てU型のU型凸部と、U型凸部を挿入可能に開口するU型凹部と、を備えていてもよい。例えば、ガイド部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0072】
図8は、実施形態の変形例の係合部の斜視図である。図8は、図1で示したコネクタ接続システム1において台車5側を後方にオフセットした状態を右上方から見た図に相当する。図8においては、台車5を基準とした前後左右上下の向きが示されている。
図8に示すように、例えば、係合部190は、前後方向の一方側(図8では前方側)に向けて突出する係合ピン192と、係合ピン192を挿入可能に開口する係合凹部193と、を備えていてもよい。例えば、係合ピン192は、台車側レール42の前端部(前後方向においてマウント側レール20と対向する部分)に設けられていてもよい。例えば、係合ピン192は、台車側レール42の前端面において上下左右中央に設けられていてもよい。例えば、係合ピン192は、上下左右方向から見て、前方に向かって湾曲するように形成されていてもよい。例えば、係合ピン192は、前方に向かって湾曲するガイド部191を備えていてもよい。
【0073】
例えば、係合凹部193は、マウント側レール20の後端部(前後方向において台車側レール42と対向する部分)に設けられていてもよい。例えば、係合凹部193は、マウント側レール20の後端面において上下左右中央に設けられていてもよい。
【0074】
例えば、台車側レール42をマウント側レール20に対して水平に揃えた状態で、台車5を充電マウント4に向けて前方へ移動させる。これにより、台車側レール42における係合ピン192は、マウント側レール20における係合凹部193に入り込む。係合ピン192が係合凹部193に全体的に入り込んだ状態では、台車側レール42及びマウント側レール20は、互いに同一直線上に連続する。これにより、台車側レール42及びマウント側レール20の凹溝(台車側レール42の凹溝44及びマウント側レール20の凹溝24)が途切れることなく、バッテリ3を台車側レール42及びマウント側レール20に沿ってスムーズに移動させることができる。
【0075】
本変形例では、台車側レール42の係合ピン192が前方に向かって湾曲するガイド部191を備えることで、ガイド部191により係合凹部193への係合ピン192の挿入を容易に行うことができる。加えて、係合ピン192が前方に向かって湾曲して形成されていることで、万が一、係合ピン192が非対象物(台車側レール42の接続対象以外の物)に衝突した際の安全性の面においても好適である。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であり、上述した変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0077】
1…コネクタ接続システム、2…コネクタ接続構造、3…バッテリ、4…充電マウント(設備)、5…台車、11…車輪、20…マウント側レール(設備側レール、レール)、42…台車側レール(レール)、50…バッテリ側コネクタ(第一コネクタ)、51…充電器側コネクタ(第二コネクタ)、52…位置調整部、53…支軸、54…弾性部材、60…第一位置決め部、70…第二位置決め部、90…係合部、91A,91B…ガイド部、92A,92B…V型凸部、93A,93B…V型凹部、190…係合部、191…ガイド部、V…差込方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8