(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107758
(43)【公開日】2023-08-03
(54)【発明の名称】高効率高コントラストワイヤグリッド偏光子
(51)【国際特許分類】
G02B 5/30 20060101AFI20230727BHJP
G02B 1/115 20150101ALI20230727BHJP
【FI】
G02B5/30
G02B1/115
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023008287
(22)【出願日】2023-01-23
(31)【優先権主張番号】63/302,193
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501218636
【氏名又は名称】モックステック・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ニールソン, アール. スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】ベーコン-ブラウン, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ブラック, マイケル
【テーマコード(参考)】
2H149
2K009
【Fターム(参考)】
2H149AA17
2H149AB03
2H149AB05
2H149BA04
2H149BA23
2H149FC02
2H149FD03
2K009AA05
2K009CC03
2K009CC14
2K009DD12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ワイヤグリッド偏光子は、高い反射率(例えば、高いRs)及び高いコントラスト(Tp/Ts)を有することが有益である。
【解決手段】ワイヤグリッド偏光子10又は20は、高効率(Tp*Rs)及び高コントラスト(Tp/Ts)を有し得る。製造は、二重エッチング手順によって改善され得る。各ワイヤは、反射層14、低屈折率層15、及び高屈折率層16を含む複数の層を有し得る。高屈折率層16は、低屈折率層15の側壁15sに沿って下方に延び得る。隣接するワイヤ12のペアの間にチャネル13が存在し得る。各チャネル13は、ペアの一方のワイヤ12の高屈折率層16を、ペアの他方のワイヤ12の高屈折率層16から分離し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上のワイヤのアレイであって、各ワイヤが反射層、低屈折率層、及び高屈折率層を含む複数の層を備える、ワイヤのアレイと、
隣接する各ペアのワイヤの間のチャネルであって、各チャネルが、前記ペアの一方のワイヤの前記反射層、前記低屈折率層及び前記高屈折率層を、前記ペアの他方のワイヤの前記反射層、前記低屈折率層及び前記高屈折率層からそれぞれ分離する、チャネルと
を備え、
前記低屈折率層が前記反射層と前記高屈折率層との間に挟まれ、
前記低屈折率層の屈折率が、可視スペクトルにわたって前記高屈折率層の屈折率よりも低く、
前記低屈折率層が、前記基板から最も遠い遠位端と、前記基板に最も近い近位端と、前記遠位端と前記近位端との間に延びる側壁のペアとを含み、前記低屈折率層の前記側壁が前記チャネルに面し、
前記高屈折率層が、前記低屈折率層の前記側壁に沿って下方に延びる、ワイヤグリッド偏光子。
【請求項2】
前記反射層が、前記基板から最も遠い遠位端と、前記基板に最も近い近位端と、前記遠位端と前記近位端との間に延びる側壁のペアとを含み、前記反射層の前記側壁が前記チャネルに面し、
前記高屈折率層が、前記基板から最も遠い遠位端と、前記基板に最も近い近位端と、前記遠位端と前記近位端との間に延びる側壁のペアとを含み、前記高屈折率層の前記側壁が前記チャネルに面し、
前記反射層の前記側壁が、前記低屈折率層の前記側壁と位置合わせされているが、前記高屈折率層の側壁は、前記反射層の前記側壁と位置合わせされていない、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項3】
前記高屈折率層の外面が湾曲しており、前記低屈折率層の外面が矩形であり、前記高屈折率層の最大幅(W6)が前記低屈折率層の最大幅(W5)よりも大きい、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項4】
W6/W5≧1.2である、請求項3に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項5】
前記反射層の側壁及び前記低屈折率層の側壁が平面であり、前記高屈折率層の側壁が湾曲している、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項6】
各反射層が、前記基板から最も遠い遠位端と、前記基板に最も近い近位端と、前記遠位端と前記近位端との間に延びる側壁のペアとを含み、前記反射層の側壁が前記チャネルに面し、前記反射層の側壁の75%以上が前記低屈折率層を含まない、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項7】
前記反射層の側壁が前記低屈折率層を含まない、請求項6に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項8】
前記低屈折率層及び前記高屈折率層が、前記可視スペクトルにわたって透明であり、
前記低屈折率層の屈折率が、前記可視スペクトルにわたって1.6以下であり、
前記高屈折率層の屈折率が、前記可視スペクトルにわたって1.8以上である、
請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項9】
前記反射層が、前記低屈折率層及び前記高屈折率層よりも前記基板に接近しており、前記高屈折率層が、前記複数の層のうちの最外層である、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【請求項10】
各ワイヤが、前記反射層、前記低屈折率層、及び前記高屈折率層から本質的になり、前記低屈折率層が、前記反射層及び前記高屈折率層に隣接している、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ワイヤグリッド偏光子に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤグリッド偏光子は、光を2つの異なる偏光状態に分割し得る。一方の偏光状態は主にワイヤグリッド偏光子を通過し得、他方の偏光状態は主に吸収又は反射され得る。ワイヤグリッド偏光子の有効性又は性能は、主に透過される偏光状態(例えば、p偏光)の高透過率(例えば、Tp)及び垂直偏光状態(例えば、s偏光)の最小透過率(例えば、Ts)に基づく。
【0003】
反射光ビームが使用される場合、垂直偏光状態の高い反射率(例えば、高いRs)を有することが有用である場合がある。反射ワイヤグリッド偏光子の場合、効率(Tp*Rs)はワイヤグリッド偏光子性能の有用な指標である。
【0004】
高いコントラスト(Tp/Ts)を有することが有益である場合がある。コントラストは、主に透過される偏光状態の透過率を増加させ(例えば、Tpを増加させる)、垂直偏光状態の透過率を減少させる(例えば、Tsを減少させる)ことによって改善され得る。
【発明の概要】
【0005】
ワイヤグリッド偏光子は、基板上にワイヤのアレイを備え得る。各ワイヤは、反射層、低屈折率層、及び高屈折率層を含む複数の層を有し得る。低屈折率層は、反射層と高屈折率層との間に挟まれ得る。低屈折率層の屈折率は、高屈折率層の屈折率よりも低くなり得る。高屈折率層は、低屈折率層の側壁に沿って下方に延び得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
(図面は縮尺通りに描写されていない場合がある)
【
図1】基板11上にワイヤ12のアレイを有するワイヤグリッド偏光子10の断面側面図である。各ワイヤ12は、反射層14、低屈折率層15、及び高屈折率層16を含む複数の層を有し得る。高屈折率層16は、低屈折率層15の側壁15sに沿って下方に延び得る。チャネル13は、各ワイヤ12の高屈折率層16を、隣接するワイヤ12の高屈折率層16から分離し得る。
【
図2】ワイヤグリッド偏光子を作製する方法におけるステップ20を示す断面側面図である。ステップ20は、基板11上に反射薄膜24を堆積させることを含む。
【
図3】ワイヤグリッド偏光子を作製する方法におけるステップ30を示す断面側面図である。ステップ30は、反射薄膜24上に低屈折率薄膜35を堆積させることを含む。
【
図4】ワイヤグリッド偏光子を作製する方法におけるステップ40を示す断面側面図である。ステップ40は、
図3の低屈折率薄膜35及び反射薄膜24をパターニング及びエッチングすることによってワイヤ42のアレイを形成することを含む。各ワイヤ42は、(反射薄膜24から形成された)反射層14上に(低屈折率薄膜35から形成された)低屈折率層15を含み得る。
【
図5】ワイヤグリッド偏光子を作製する方法におけるステップ50を示す断面側面図である。ステップ50は、低屈折率層15上に高屈折率層16を堆積させることを含む。
【
図6】ワイヤグリッド偏光子を作製する方法におけるステップ60を示す断面側面図である。ステップ60は、高屈折率層16をエッチングすることを含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
定義。複数の定義を含む以下の定義は、本特許出願を通して適用される。
【0008】
本明細書で使用される場合、「細長い」という用語は、ワイヤ長さがワイヤ幅W2及びワイヤ厚さT2よりも実質的に大きいことを意味する(図面の用紙に入っていく方向で、ワイヤ幅W2又はワイヤ厚さT2に垂直)。例えば、ワイヤ長さは、ワイヤ幅W2、ワイヤ厚さT2、又はその両方よりも少なくとも10倍、100倍、1000倍、又は10,000倍大きくなり得る。
図1を参照されたい。
【0009】
本明細書で使用される場合、「上に(on)」、「上に位置する(located on)」、「に位置する(located at)」、及び「上方に位置する(located over)」という用語は、直接その上に位置するか、又は間に何らかの他の固体材料が位置していることを意味する。「直接上に位置する(located directly on)」、「隣接する(adjoin)」、「隣接する(adjoins)」、及び「隣接する(adjoining)」という用語は、直接的かつ間近の(direct and immediate)接触を意味する。
【0010】
本明細書で特に明記しない限り、すべての温度依存値は25℃でのそのような値である。
【0011】
光学構造に使用される材料は、いくらかの光を吸収し、いくらかの光を反射し、いくらかの光を透過し得る。以下の定義は、主に吸収性、主に反射性、又は主に透明な材料を区別する。各材料は、意図される使用の波長範囲において吸収性、反射性、又は透明であると考えられ得る。各材料は、異なる波長範囲で異なる特性を有し得る。材料は、バルク反射率R、屈折率n、及び消衰係数kに基づいて、吸収性、反射性、及び透明に分けられる。式1は、垂直入射における空気と材料の均一なスラブとの間の界面のバルク反射率Rを決定するために使用される。
【0012】
本明細書で特に明記しない限り、波長範囲でk≦0.1の材料は「透明」材料であり、指定された波長範囲でk>0.1かつR≦0.6の材料は「吸収性」材料であり、指定された波長範囲でk>0.1かつR>0.6の材料は「反射性」材料である。特許請求の範囲で明示的に述べられている場合、指定された波長範囲でk>0.1かつR≧0.7、R≧0.8、又はR≧0.9を有する材料は、「反射性」材料である。
【0013】
本明細書で使用される場合、可視スペクトルは、少なくとも400nmかつ700nm未満の波長を有する電磁放射線を意味する。
【0014】
ワイヤグリッド偏光子は、光を2つの異なる偏光状態に分割し得る。一方の偏光状態は主にワイヤグリッド偏光子を通過し得、他方の偏光状態は主に吸収又は反射され得る。ワイヤグリッド偏光子の有効性又は性能は、主に透過される偏光の高透過率(例えば、高いTp)及び反対の偏光の最小透過率(例えば、低いTs)に基づく。反対の偏光の高い反射率(例えば、高いRs)を有することが有用である場合がある。したがって、効率(Tp*Rs)は、ワイヤグリッド偏光子性能の有用な指標である。高いコントラスト(Tp/Ts)を有することが有益である場合もある。
【0015】
ワイヤグリッド偏光子を使用することにより、プロジェクタの画質は向上され得、効率とコントラストが改善する。また、このようなワイヤグリッド偏光子を使用することにより、画像投写装置の消費電力を低減し得る。
【0016】
図1に示すように、ワイヤグリッド偏光子10は、基板11上にワイヤ12のアレイを含み得る。ワイヤ12のアレイは、平行で細長であり得る。ワイヤ12のピッチPは、所望の偏光範囲の最低波長の1/2未満になり得る。
【0017】
各ワイヤ12は、反射層14、低屈折率層15、及び高屈折率層16を含む複数の層を有し得る。低屈折率層15は、反射層14と高屈折率層16との間に挟まれ得る。反射層14は、低屈折率層15及び高屈折率層16よりも基板11に接近し得る。高屈折率層16は、複数の層のうちの最外層であり得る。この層の配置は、ワイヤグリッド偏光子効率(Tp*Rs)及びコントラスト(Tp/Ts)を増加させ得る。
【0018】
低屈折率層15は、反射層14及び高屈折率層16に隣接し得る。各ワイヤ12は、反射層14、低屈折率層15、及び高屈折率層16から本質的になり得る。
【0019】
隣接するワイヤ12のペアの間にチャネル13が存在し得る。各チャネル13は、ペアの一方のワイヤ12のすべての層を、ペアの他方のワイヤ12のすべての層から分離し得る。各チャネル13は、ペアの一方のワイヤ12の反射層14、低屈折率層15及び高屈折率層16を、ペアの他方のワイヤ12の反射層14、低屈折率層15及び高屈折率層16から分離し得る。チャネル13は、空気又は他のガス、真空、液体、固体、又はそれらの組み合わせで充填され得る。チャネル13内の任意の固体は透明であり得る。
【0020】
高屈折率層16のエッチングは、困難である可能性がある。多層スタックの3つの層すべてを単一のエッチングステップでエッチングすることも、困難である可能性がある。従来のエッチングプロセスが使用される場合、高アスペクト比のマスキング層が必要になる可能性がある。高アスペクト比マスクが使用される場合、反射層14のエッチングを制御することは困難である可能性がある。
【0021】
3つの層すべてを一度にエッチングする代わりに、エッチングは、2つのステップに分離され得る。最初に、反射層14及び低屈折率層15を有するワイヤ42が形成され得る(
図4)。次いで、高屈折率層16が追加され得る(
図5)。その後、高屈折率層16がエッチングされ得る。この高屈折率層16のエッチングは、パターニングすることなく実行され得る。これにより、パターニングすることなく高屈折率層16が形成され得る。この単一パターニング、二重エッチング手順は、単一のエッチングで3つの薄膜24、35、及び16すべてをエッチングしようとするよりも製造が容易であり、より良好な反射層14の形状をもたらし得る。
【0022】
各反射層14は、基板11から最も遠い遠位端14dと、基板11に最も近い近位端14pと、遠位端14dと近位端14pとの間に延びる側壁14sのペアとを含み得る。反射層14の側壁は、チャネル13に面し得る。
【0023】
反射層14の側壁14sは、低屈折率層15を含まなくてもよい。これにより、ワイヤグリッド偏光子10の性能を向上させ得る。
【0024】
反射層14の側壁14sが低屈折率層15を含まないことが好ましいが、反射層14の側壁14sの大部分が低屈折率層15を含まない場合、かなりの利点が得られる。例えば、反射層14の側壁14sの50%以上、75%以上、又は90%以上が、低屈折率層15を含まなくてもよい。
【0025】
各低屈折率層15は、基板11から最も遠い遠位端15dと、基板11に最も近い近位端15pと、遠位端15dと近位端15pとの間に延びる側壁15sのペアとを含み得る。側壁15sは、チャネル13に面し得る。
【0026】
各高屈折率層16は、基板11から最も遠い遠位端16dと、基板11に最も近い近位端16pと、遠位端16dと近位端15pとの間に延びる側壁16sのペアとを含み得る。側壁16sは、チャネル13に面し得る。
【0027】
反射層14及び低屈折率層15が最初に堆積され、一緒にエッチングされ得るので、それらの側壁14s及び15sは、互いに、かつ基板11の面に垂直な平面17と位置合わせされ得る。反射層14及び低屈折率層15を形成した後に高屈折率層16を追加する場合、その側壁16sはこの平面17と位置合わせされなくてもよい。
【0028】
反射層14の側壁14s及び/又は低屈折率層15の側壁15sは平面であり得る。低屈折率層15及び/又は反射層14の外面は矩形であり得る。高屈折率層16の側壁16sは湾曲し得る。高屈折率層16の外面は湾曲し得る。これらの形状は、本明細書に記載の製造方法から生じ得る。
【0029】
低屈折率層15を形成した後に高屈折率層16を追加する場合、高屈折率層16は、低屈折率層15の側壁15sに沿って下方に延び得る。
図6に示すように、高屈折率層16は、低屈折率層15の側壁15sの途中まで延び得る。
図1に示すように、高屈折率層16は、低屈折率層15の側壁15sを覆い得る。高屈折率層16の堆積条件は、
図1のワイヤグリッド偏光子10又は
図6のワイヤグリッド偏光子61を達成するように変更され得る。
【0030】
高屈折率層16の最大幅W6は、低屈折率層15の最大幅W5よりも大きくなり得る。例えば、W6/W5≧1.2、W6/W5≧1.5、又はW6/W5≧2である。各幅W5及びW6は、(図面の用紙に入る方向の)ワイヤ長さに垂直に、かつワイヤ厚さT2に垂直に測定され得る。これらの相対寸法は、本明細書に記載の製造方法から生じ得る。
【0031】
反射層14は金属であり得る。例えば、反射層14の少なくとも50、70、90、又は95質量パーセントはアルミニウムであり得る、
【0032】
低屈折率層15及び高屈折率層16は、可視スペクトルにわたって透明であり得る。低屈折率層15の屈折率は、可視スペクトルにわたって高屈折率層16の屈折率よりも低くなり得る。例えば、いずれも可視スペクトルにわたって、低屈折率層15の屈折率は、1.5又は1.6以下であり得、高屈折率層16の屈折率は、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、又は2.3以上であり得る。
【0033】
低屈折率層15の材料の一例は二酸化ケイ素である。低屈折率層15は、少なくとも50、70、90、又は95質量パーセントの二酸化ケイ素を有し得る。高屈折率層16の材料の一例は二酸化チタンである。高屈折率層16は、少なくとも50、70、90、又は95質量パーセントの二酸化チタンを有し得る。
【0034】
ワイヤグリッド偏光子を作製する方法は、以下のステップの一部又は全部を含み得る。これらのステップは、以下の順序で実行され得る。ワイヤグリッド偏光子及びその構成要素は、上述のような特性を有し得る。
【0035】
ステップ20は、基板11上に反射薄膜24を堆積させることを含み得る(
図2)。反射薄膜24は、反射層14について上述した特性を有し得る。
【0036】
ステップ30は、反射薄膜24上に低屈折率薄膜35を堆積させることを含み得る(
図3)。低屈折率薄膜35は、低屈折率層15について上述した特性を有し得る。
【0037】
ステップ40は、
図3の低屈折率薄膜35及び反射薄膜24をパターニング及びエッチングして、ワイヤ42のアレイを形成することを含み得る。各ワイヤ42は、反射層14上に低屈折率層15を含み得る。低屈折率薄膜35及び反射薄膜24は、単一のエッチングステップで一緒にエッチングされ得る。低屈折率薄膜35をパターニング及びエッチングして低屈折率層15を形成することは、マスクを使用することを含み得る。
【0038】
ステップ50は、低屈折率層15上に高屈折率層16を堆積させることを含み得る(
図5)。
【0039】
高屈折率層16は、基板11から最も遠い、低屈折率層15の遠位端15dにあり得る。隣接するワイヤ42の高屈折率層16は、次のステップ60の前に、このステップ50の終わりに互いに隣接し得る。隣接するワイヤ42の高屈折率層16は、高屈折率層16の側壁16dで、及び/又はチャネル13内の基板11の面に沿って互いに隣接し得る。
【0040】
ステップ60は、高屈折率層16をエッチングすることを含み得る。したがって、
図5のワイヤグリッド偏光子は、
図6のワイヤグリッド偏光子へと形成され得る。隣接するワイヤ12の高屈折率層16は、このステップの終わりに互いに分離され得る。高屈折率層16のエッチングは、パターニングすることなく実行され得る。このエッチングは異方性であり得る。高屈折率層16は、マスクを使用することなく形成され得る。
【0041】
本方法は、単一のパターニングステップからなり、2つの別個のエッチングステップを含み得る。
【外国語明細書】