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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107810
(43)【公開日】2023-08-03
(54)【発明の名称】カッター付き繰出し容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20230727BHJP
   A47J 42/28 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
B65D83/00 C
A47J42/28
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088388
(22)【出願日】2023-05-30
(62)【分割の表示】P 2020553292の分割
【原出願日】2019-10-17
(31)【優先権主張番号】P 2018197870
(32)【優先日】2018-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】名越 雅彦
(57)【要約】
【課題】カッター付き繰出し容器において、収容部をリフィルとして交換することができる。
【解決手段】固形物質を収容する、上部が開口した筒状の収容部1と、収容部1の底面に取り付けられる、外周面に螺旋溝が形成された螺旋筒2と、天面51の下方に固形物質を薄板状に切削するカッター54が設けられ、該カッター54によって薄板状に切削された固形物質が削ぎ出される排出口53が形成された天面51と、側面である周壁52とを有し、水平方向に回転自在に取り付けられる回転蓋5と、螺旋筒2と螺合する孔部を有し、回転蓋5の回転に連動して、収容部1の内部において上昇可能に配設された可動皿3と、を備え、回転蓋5の天面51に、螺旋筒2の上端に挿入されて、螺旋筒2を回転蓋5とともに回転させる嵌合突起55が下方に突出して設けられており、回転蓋5の天面の下面において、外周縁である周壁の内側面に近い部分に、環状に垂下する、内周リング511が設けられている、カッター付き繰出し容器100。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形物質を収容する、上部が開口した筒状の収容部と、
前記収容部の底面に取り付けられる、外周面に螺旋溝が形成された螺旋筒と、
天面の下方に固形物質を薄板状に切削するカッターが設けられ、該カッターによって薄板状に切削された前記固形物質が削ぎ出される排出口が形成された前記天面と、側面である周壁とを有し、水平方向に回転自在に取り付けられる回転蓋と、
前記螺旋筒と螺合する孔部を有し、前記回転蓋の回転に連動して、前記収容部の内部において上昇可能に配設された可動皿と、を備え、
前記回転蓋の排出口は、半径方向に延びる2つ以上の排出口を含む、
カッター付き繰出し容器。
【請求項2】
前記排出口の中央から外側への延伸方向の前記回転蓋の天面の周縁部は隆起している請求項1に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項3】
前記2つ以上の排出口は、所定角度で形成されている、請求項1又は2に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項4】
前記可動皿の外周縁部には、上面から連続的に延伸する上縁部が設けられている請求項3に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項5】
前記可動皿の外周縁部には、下面から下方に延びだす下縁部が設けられている請求項3に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項6】
前記筒状の収容部の外周面には、外周環状突起が形成され、前記回転蓋の内周には内周環状突起が形成されている、請求項3に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項7】
前記可動皿の外周縁部には、下面から下方に延びだす下縁部が設けられている請求項4に記載のカッター付き繰出し容器。
【請求項8】
前記筒状の収容部の外周面には、外周環状突起が形成され、前記回転蓋の内周には内周環状突起が形成されている、請求項7に記載のカッター付き繰出し容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カッター付き繰出し容器に関する。
【背景技術】
【0002】
予め収納された固形物質を繰り出して使用できるように構成された繰出容器は、広く普及している。更に、繰り出された固形物質を適当なサイズに切削する機能を有する切断機能付繰出容器が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、カッターが取り付けられた回転蓋と、容器本体とを相対的に回転させ、回転蓋の回転に伴ってそれと同軸上に回動する螺旋棒に螺合された上昇底が該螺旋棒に対して回転状態で上昇するように構成される切削機能付繰出容器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本国実用新案登録3120468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の繰出し容器では、予め繰出し容器を全て組み立てて販売することが前提とされており、リフィル等は考慮されていなかった。
【0006】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、固形物質が収容される部分をリフィルとして交換することができる、カッター付き繰出し容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
固形物質を収容する、上部が開口した筒状の収容部と、前記収容部の底面に取り付けられる、外周面に螺旋溝が形成された螺旋筒と、天面の下方に固形物質を薄板状に切削するカッターが設けられ、該カッターによって薄板状に切削された前記固形物質が削ぎ出される排出口が形成された前記天面と、側面である周壁とを有し、水平方向に回転自在に取り付けられる回転蓋と、前記螺旋筒と螺合する孔部を有し、前記回転蓋の回転に連動して、前記収容部の内部において上昇可能に配設された可動皿と、を備え、前記回転蓋の排出口は、半径方向に延びる2つ以上の排出口を含む、カッター付き繰出し容器、
を提供する。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、カッター付き繰出し容器において、収容部をリフィルとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器の外観図。
図2】第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器の分解断面斜視図。
図3】第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器の断面斜視図。
図4】第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器を、蓋ユニットと、リフィルに分解した状態を示す図。
図5A】第1実施形態に係る回転蓋の下方から見た斜視図。
図5B】第1実施形態に係る回転蓋の上方から見た斜視図。
図6】第1実施形態に係る回転蓋の説明図。
図7】第1実施形態に係る回転蓋の断面図。
図8A】第1実施形態に係る回転蓋及び螺旋筒の側面断面図。
図8B】第1実施形態に係る回転蓋及び螺旋筒の斜視断面図。
図9A】第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器に対してキャップを外した状態を示す図。
図9B】第1実施形態のカッター付き繰出し容器に対してキャップを取りつけた状態を示す図。
図10】本発明の第2実施形態に係るカッター付き繰出し容器の外観図。
図11】第2実施形態に係るカッター付き繰出し容器の分解断面斜視図。
図12】第2実施形態に係るカッター付き繰出し容器の断面斜視図。
図13】本発明の第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器の外観図。
図14】第3実施形態に係るカッター付き繰出し装置の分解断面斜視図。
図15A】第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器の使用前の断面斜視図。
図15B】第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器の使用中の断面斜視図。
図16】本発明の第4実施形態に係るカッター付き繰出し容器の分解断面斜視図。
図17A】第4実施形態に係るカッター付き繰出し容器の使用前の断面斜視図。
図17B】第4実施形態に係るカッター付き繰出し容器の使用中の断面斜視図。
図18】本発明の回転蓋の変形例1の平面図。
図19】本発明の回転蓋の変形例2の平面図。
図20】本発明の回転蓋の変形例3の斜視図。
図21】本発明の回転蓋の変形例4の斜視図。
図22A】本発明の回転蓋の変形例5において可動蓋が開いている状態の斜視図。
図22B】本発明の回転蓋の変形例5において可動蓋が閉じている状態の斜視図。
図23】本発明の螺旋筒及び収容部の中央凹部の変形例を示す図。
図24図23に示す螺旋筒の使い始めの位置移動を示す拡大図。
図25図23に示す変形例の螺旋筒を有するカッター繰出し容器における削り始めの固形物質の位置を示す模式図。
図26】変形例のカッターが設けられた回転蓋の下面斜視図。
図27図26の回転蓋を有するカッター繰出し容器の収容部に充填された内容物の投影図。
図28図26の回転蓋を有するカッター付き繰出容器において、可動皿をほぼ上端まで上昇させた状態の断面図。
図29】収容部の変形例を示す図。
図30図29の収容部で使用される可動皿の上面斜視図。
図31図30の可動皿を図29の収容部内で最上端まで上昇させた状態を示す傾斜断面図。
図32図29の変形例の収容部を有するカッター繰出し容器において、可動皿を上限まで上昇させた場合の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0011】
本発明は、カッター付き繰出し容器、カッター付き繰出し容器のリフィルとなる固形物質収容容器、及び固形物質収容容器に装着可能な固形物回転削り蓋に関する。
【0012】
固形物質とは、特に硬度の高いヘアスチィック、ヘアワックス、固形美容液(例えば、スティック美容液と類似した硬度のもの)などの固形化粧料又は半固形化粧料、固形石鹸、チーズ、バターなどの食品等である。本発明において、固形物質は、収容部に予め充填される、リフィルとして収容部ごと交換により充填される、あるいは、交換された固形物が後から収容部に充填されることでセットされる。
【0013】
<第1実施形態>
まず、図1図9Bを用いて、本発明の第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器100の外観図である。
【0015】
本実施形態では、カッター付き繰出し容器100は、収容部1と、螺旋筒2(図2参照)と、可動皿3(図2参照)と、筒状カバー4と、回転蓋5と、を備えている。
【0016】
収容部1は、上部が開口した有底筒状の容器(容器本体、収容容器)であって、固形物質を収容する。
【0017】
筒状カバー4は、収容部1の周壁11の外周面の一部を覆っている外側カバー(側面カバー)となる筒状の部材である。
【0018】
回転蓋5は、天面51と、天面51の外周と連続する周壁52とを有している。回転蓋5の天面51には、略半径方向に延伸するスリット孔53が形成されている。また、回転蓋5の周壁52は、筒状カバー4の周壁の上端に対して離脱することなく安定的に、水平方向に回転自在に取り付けられる。
【0019】
図2は、第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器100の分解断面斜視図である。図3は、第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器100の使用時の断面斜視図である。
【0020】
収容部1は、側面である周壁11及び底面12を有している。周壁11の外周面は、外側からみて、上から、上端薄肉部111、中央筒部112、下端二重部113となっている。また、中央筒部112には、少なくとも一周よりも多い螺旋突起である外周ネジ突起114が設けられている。周壁11において、上端薄肉部111は、下の中央筒部112よりも厚さが薄いことで、外周面の径が、中央筒部112の外周面の径よりも小さくなっている。
【0021】
図2図3を参照して、組み立て後の状態では、収容部1の周壁11の上部側である、上端薄肉部111と中央筒部112は、筒状カバー4で外周側から覆われており、下部側の下端二重部113は、筒状カバー4で覆われていない。
【0022】
下端二重部113は、中央筒部112を含む周壁から逆L状に突出しており、筒状カバー4の下端は、下端二重部113の上面よりも上側に位置するように組み立てられる。
【0023】
また、図4を参照して、下端二重部113の上面の上側に連接した、中央筒部112の外周面上には、1又は複数の嵌合部115が設けられている。嵌合部115は、中央筒部112の他の外周面に対して外側に盛り上がっている隆起ガイド部115bと、隆起ガイド部115bに対して凹んでいる嵌合溝115aとを有している。
【0024】
図2に戻って、収容部1の周壁11の内周面には、上下方向に延伸し内側に突出している2つの内側リブ116a,116bが設けられている。内側リブ116a,116bは、可動皿3の回転を止める回転止め(ストッパー)の一例である。本例では、周壁11の内周面に、2つの内側リブ116a,116bが設けられる例を示したが、内側リブ116a,116bは、1つ、あるいは3つ以上等、いくつ設けてもよい。
【0025】
収容部1の底面12の中央には、円形の窪みである中央凹部121が形成されている。中央凹部121は、側面122及び下面123を有し、側面122の内周面上には、同じ高さで一周して内側に突出している環状の突起である中央凹部内周突起124が形成されている。
【0026】
底面12の中央であって、中央凹部121の中心には、十字状の支持突起13が設けられている。
【0027】
また底面12の外周縁の近くに外周に沿ったリング状に起立する突起であるリング状突起125が設けられている。
【0028】
螺旋筒2は、中央に設けられ、上下方向に延伸する軸状の筒部であって、外周面に螺旋溝21が形成されている。螺旋筒2の上端部は、十字状溝(十字孔)22が形成されており、使用状態では、十字状溝22は、回転蓋5の十字状の嵌合突起55が挿入されて係合可能である。
【0029】
なお、本例では、螺旋筒2の上端部は、十字状溝22である例を示しているが、嵌合突起55と係合する際の回転止めとして機能して、筒内に形成できる形状であれば、螺旋筒2の上端部の溝の形状は他の形状であってもよい。螺旋筒2の上端部の溝の形状は、例えば、四角形、五角形等の多角形や、五芒星、六芒星等の形状や、円に線が刺さったような形状、縁がギザギザした歯車のような形状、等であってもよい。
【0030】
螺旋筒2の下端部は、筒の内側が円柱状に開口した空洞部23となっており、その空洞部23に、収容部1の支持突起13が挿入される。
【0031】
図3に示す使用状態では、螺旋筒2の上端部は、十字状溝22と、回転蓋5の十字状の嵌合突起55が係合されるため、螺旋筒2は、回転蓋5が筒状カバー4に対して回転した際に、回転蓋5と一緒に回転する。
【0032】
また、螺旋筒2の下端部の筒の内側の空洞部23は、収容部1の底面12に設けられる十字状の支持突起13の外側に、係合せずに接触している。そのため、回転蓋5と一緒に螺旋筒2が回転する場合は、螺旋筒2の下端部の空洞部23は支持突起13の周りを回転する。収容部1の支持突起13は螺旋筒2の起立状態を維持するものである。
【0033】
可動皿3は、回転蓋5の回転に連動して、収容部1の内部において上昇可能に配設されている。可動皿3の中央に上下方向に貫通する孔部31が形成されており、孔部31の内周面に、螺旋突起32が形成されている。可動皿3の孔部31に形成された螺旋突起32は、螺旋筒2の螺旋溝21と係合する。
【0034】
また、可動皿3は、孔部31の内周面から連続して延伸し、可動皿3の下面よりも下方に延出するように、周状に下方に起立する襟部33を有しており、襟部33の外周には、外周突起34が形成されている。
【0035】
また、可動皿3の外周縁部には、収容部1の周壁11の2つの内側リブ116a,116bがそれぞれ挿通される2つに端部スリット35a,35bが形成されている。
【0036】
この端部スリット35a,35bと内側リブ116a,116bとの係合が可動皿3の回転止めとなり、可動皿3は、収容部1に対して回転方向の移動が規制される。
【0037】
よって、可動皿3の回転が内側リブ116a,116b及び端部スリット35a,35bによって規制され、可動皿3の螺旋突起32が螺旋筒2の螺旋溝21に係合された状態で、螺旋筒2が回転すると、螺旋突起32と螺旋溝21との係合により、可動皿3は、螺旋筒2に対して上昇する。即ち、可動皿3は、回転蓋5の回転に連動して、収容部1の内部において上昇可能となる。また、回転蓋5を逆方向に回転させると、可動皿3は下降する。
【0038】
可動皿3が収容部1内で上昇していくことで、本発明のカッター付き繰出し容器100では、収容物である固形物質が少なくなった場合でも、回転蓋5のカッター54を用いて固形物質をほぼ最後まで繰り出すことができる。
【0039】
可動皿3の外周縁部は、上面は上方、下面は下方にそれぞれ傾斜しており、外周傾斜上縁36,外周傾斜下縁37の外周縁が夫々、収容部1の周壁11の内周面と接触する。上方の外周傾斜上縁36が上方に傾斜していることで、内容物である固形物質の下面は、外縁から徐々に押し上げられているため、可動皿3が上昇する際に、固形物質が収容部1の周壁11の内周の表面に付着して取り残されることを防ぐ。
【0040】
可動皿3の下面の外周傾斜下縁37が下方に傾斜していることで、使用前の状態において、外周傾斜下縁37の下面が、収容部1の底面12のリング状突起125と接触する。これにより、可動皿3の外周傾斜下縁37以外の下面が、収容部1の底面12の上面と接触しないため、使用開始時も、可動皿3が、底面12に張り付くことなく、スムーズに可動皿3を上昇させることができる。さらに、この外周傾斜縁36,37の構成により、充填時、例えば固形物質を固化する前の液体が、可動皿3と収容部1の周壁11の内周との間に入る込むことを防止し、内容物の無駄をなくすことができる。
【0041】
また、底面12のリング状突起125の外側は、外方向が下になるように傾斜している。製造工程において、まず可動皿3を収容部1に取り付ける際、リング状突起125の外側の部分が、可動皿3の下面の傾斜している外周傾斜下縁37と接触した状態で、可動皿3の襟部33の外周の外周突起34と、収容部1の中央凹部内周突起124とが仮嵌合する。この仮嵌合により、その後の組立てにおいて、螺旋筒2を回しながら、可動皿3に対して螺旋筒2を取りつける際に、可動皿3が収容部1に対して上方向に移動しないため、初期の位置決めが容易になる。
【0042】
筒状カバー4は筒状形状であって、外周の上端側は回転蓋5と係合し、内周面は収容部1の一部を外周側から覆うように係合される。
【0043】
筒状カバー4の外周面は、外側からみて、上端径小部41及び筒部42となっている。また、上端径小部41の外周面上には、同じ高さで一周して外側に突出している環状の突起である外周環状突起43が設けられている。
【0044】
組み立て状態において、筒状カバー4のうちの上端径小部41の外周側が、回転蓋5の周壁52に覆われる。即ち、回転蓋5の周壁52の下端は、上端径小部41よりも径が大きい筒部42の上面である外側段差44よりも上側に位置している。
【0045】
また、筒状カバー4の内周面は、内側から見て、上端側は、上端厚肉部45、上端薄肉部46となっており、下側には、少なくとも一周よりも多い螺旋突起である内周ネジ突起47が設けられている。
【0046】
図3を参照して、筒状カバー4の内周面の上端厚肉部45は、収容部1の周壁11の上端薄肉部111の外周面と接触し、上端薄肉部46は、収容部1の中央筒部112の外周面と接触する。組立て状態において、筒状カバー4の上端厚肉部45の下端が、上端薄肉部111と中央筒部112との外周段差119の上に突き当たった状態で、筒状カバー4は、収容部1に対する位置の下限値が規定される。
【0047】
また、筒状カバー4の筒部42の内周側において、筒状カバー4の内周ネジ突起47は、収容部1の中央筒部112の外周ネジ突起114と係合する。詳しくは、螺旋状の一方の一周より多いネジ突起と突起の間に形成された溝に、他方のネジ突起が係合することで筒状カバー4と収容部1とが係合している。
【0048】
また、筒状カバー4の下端周辺には、アンダーカット部となる突起(ポッチ)48が4つ設けられている。取り付けの際、内周ネジ突起47と外周ネジ突起114とを係合させながら、筒状カバー4を収容部1に対して回転させて筒状カバー4を降下させると、突起48が下端二重部113の外周面上の隆起ガイド部115bを乗り越えて、嵌合溝115a(図4参照)と嵌合する。この嵌合により、筒状カバー4の下端が収容部1の下端二重部113の上面に対して少し隙間を開けた状態で固定され、回転蓋5を回転させる際の、筒状カバー4に対する収容部1の回転を防止する。
【0049】
回転蓋5は、天面51及び周壁52を有している。回転蓋5は、外周側から見て、天面51のから連接する外周面を構成する上側周壁51Oは、周壁52の外周面よりも径が小さくなっているため、段状形状となっている。
【0050】
周壁52の内周は、筒状カバー4の周壁の外周に対して自由回転可能に嵌合する。周壁52の内周面において、環状に窪む溝である内周環状溝521が形成されている。この内周環状溝521は、筒状カバー4の外周環状突起43が嵌合される。回転蓋5の内周環状溝521と、筒状カバー4の外周環状突起43との係合によって、回転蓋5は、周壁52の部分が上端径小部41に覆った状態で、回転蓋5の周壁52の下端が筒部42の上面である外側段差に対して隙間を開けて、筒状カバー4の開口に対して離脱することなく安定的に回転自在となる。
【0051】
なお、本実施形態では、回転蓋5を筒状カバー4に対して回転自在にする係合部として、回転蓋5の周壁52に内周環状溝521が形成され、筒状カバー4に外周環状突起43が、設けられる例を示したが、回転自在にする係合部として回転蓋5の周壁52の内周に環状突起が設けられ、筒状カバー4の外周に環状溝が設けられ、これらが係合する構成であってもよい。
【0052】
あるいは、回転蓋5の周壁52の内周、筒状カバー4の外周ともに環状突起が設けられ、これらの突起の少なくとも一方の少なくとも一部を二重突起として、二重突起の突起と突起の間を、他方の突起が入り込むことで係合する構成であってもよい。または、後述の第3実施形態で示すように、環状突起と、段差の係合により回転蓋5の筒状カバー4に対する回転自在な係合を実現してもよい。
【0053】
上記係合部により、回転蓋5は、筒状カバー4に対して相対的に回転可能になる。これにより、使用者は、筒状カバー4に対して回転蓋5を回転させる、あるいは、回転蓋5に対して筒状カバー4を回転させることで、薄板状に切削された固形物質を取り出す。
【0054】
また、回転蓋5の天面51において、スリット孔53が、天面51の中心と外周縁近傍との間の半径に沿って延伸し、表裏に貫通して形成されている。また、天面51において、スリット孔53の下方に、固形物質を薄板状に切削するカッター54が設けられている。
【0055】
また、天面51の中央において、下方に突出する十字状の嵌合突起55が設けられている。上述のように十字状の嵌合突起55が、螺旋筒2の上端の十字状溝22と係合することで、螺旋筒2は、回転蓋5とともに回転する。
【0056】
また、図3に示すように、本実施形態では、組み立てた使用状態において、カッター54は、螺旋筒2の上端とは非接触である。
【0057】
このような構成の回転蓋5が回転することで、カッター54によって、固形物質を薄板状に切削し、略半径方向に延伸するスリット孔53から、薄板状に切削された固形物質が削ぎ出される。なお、カッター54及びスリット孔53の構成については、図5A図8Bとともに後述する。
【0058】
図4は、第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器100を、蓋ユニットと、リフィルとに分解した状態を示す図である。
【0059】
図4に示すように、筒状カバー4及び回転蓋5で構成される蓋ユニットαに対して、本体ボトル側の収容部1、可動皿3、及び螺旋筒2は、固形物質とともに交換可能なリフィルにすることができる。即ち、蓋ユニットαを、空になった収容部1から、同じ形状の新品のリフィルβに、付け替えて使用することができる。
【0060】
リフィルとして取り替え可能な固形物質収容容器βでは、リフィルの上面、即ち、収容部1の上端、及び螺旋筒2の上端の上を、フィルムでカバーすることができる。これにより、リフィルである固形物質収容容器βは、単体で流通することができる。
【0061】
なお、本発明では、図4に示すように、螺旋筒2の上端は、十字状溝22という回転止め機能を有する溝部が形成された筒であって、周壁11の上端よりも低い位置になるように配置されている。そのため、上面がフィルムでカバーされた場合、周壁11の上端が最も強くフィルムに接触し、たるみ等により螺旋筒2の上端で接触した場合であっても、螺旋筒2の上端は溝部が形成された筒で面接触するため、フィルムに与える負荷は少ない。
【0062】
リフィルβを、蓋ユニットである固形物質回転削り蓋αに取り付ける際、蓋ユニット側の、筒状カバー4の内周ネジ突起47と、リフィル側の収容部1の中央筒部112の外周ネジ突起114とが、ネジ嵌合する。
【0063】
これによって、交換したリフィルβを、蓋ユニットαに簡単に取り付けることが出来るため、カッター付き繰出し容器100を簡単に組み立てることができる。
【0064】
あるいは、収容部1に収容される内容物である固形物質を、固形物質収容容器の形状に合わせた孔空き円柱形状にして内容物リフィルとして、例えばフィルム等で覆った状態で流通させ、使用者がその内容物リフィルを、図4のように分解した固形物質収容容器にセットする形状であってもよい。内容物自体をリフィルとする場合、カッター付き繰出し容器はすべて再利用できるため、再利用できる部分が多いほど、樹脂のロスを少なくすることができる。
【0065】
さらに、カッター付き繰出し容器100においてリフィルとなる固形物質収容容器βの部分を除いた、筒状カバー4及び回転蓋5からなる蓋ユニットαも、交換用の固形物質回転削り蓋として単独で流通可能としてもよい。固形物質回転削り蓋αは、リフィルである固形物質収容容器βに装着可能である。
【0066】
例えば、使用時に、筒状カバー4又は回転蓋5の部分が破損した場合であって、リフィル内の固形物質である内容物が残っている場合などは、上側の固形物質回転削り蓋(蓋ユニット)αの部分のみ交換すれば、内容物を再び使用することができる。
【0067】
(回転蓋の構成)
図5A図5Bは、第1実施形態に係る回転蓋5の斜視説明図である。図5Aは下方から見た斜視図であって、図5Bは斜め上方向であって、スリット孔53と直交する面から見た斜視図である。
【0068】
図5Aに示すように、スリット孔53は、回転蓋5の天面51に、回転蓋5の中心と外周縁との間の半径に沿って延伸し、表裏に貫通して形成されている。また、回転蓋5の天面51の下面51Lの中央には、十字状の嵌合突起55が垂下するように設けられている。
【0069】
天面51の下面51Lにおいて、外周縁である周壁52の内側面に近い部分に、環状に垂下する、内周リング511が設けられている。
【0070】
また、回転蓋5の側面において、周壁52の上面525の上側であって、天面51と連接した部分は、上側周壁51Oとなっている。上側周壁51Oは、周壁52よりも径が小さいため、図5Aに示すように、内側面において、上側周壁51Oと周壁52との境界は、段差515となっている。また、上側周壁51Oの内周面において、所定間隔毎に線状リブ516が設けられている。
【0071】
カッター54は、回転蓋5の天面51の下であって、スリット孔53の一つの面の下方に、回転蓋5と一体化して形成されている。詳しくは、カッター54の中央端の下面は、嵌合突起55の途中に設けられ、カッター54の周端の下面は、中央端の下面よりも、高い位置(天面51に近い位置)に設けられる。
【0072】
この構成により、カッター54は、天面51の下面51Lの内周リング511と嵌合突起55の間で捻るように形成されている。
【0073】
またスリット孔53は、天面51の上面51Uにおいて、径方向の縁である径方向縁Ra,Rb、及び外周縁P,中央の縁Cによって取り囲まれている。
【0074】
そして、カッター54は、スリット孔53の奥において、スリット孔53の一方の径方向縁Raから、カッター54の中央側に突出するように設けられている。
【0075】
また、図5Aを参照して、回転蓋5が矢印A方向に回転すると、カッター54の下縁54Lが固形物質を削り、図5Bの矢印B方向に削れた薄片状の内容物が出てくる。
【0076】
図6は、第1実施形態に係る回転蓋5の説明図である。図6において、(a)は、平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は右側面図、(e)は底面図である。
【0077】
図5A図5B図6を参照して、カッター54のスリット孔53側の下縁54Lが常に内容物に接触するように、回転蓋5を回転させる。即ち、図6(a)に示すように、使用者が上方から見て時計回りに回転蓋5を、筒状カバー4に対して回転させることで、内容物を削り出す。なお、この際、図6(e)、図5Aのように回転蓋5は裏面側から見ると、回転方向は、反時計回りになる。
【0078】
図4図5B図6で示すように、回転蓋5の天面51の上面51Uの周縁部51Eは、波打つように蛇行している。
【0079】
さらに、回転蓋5のスリット孔53の周囲は、外周側になるに連れて高く隆起している。詳しくは、図5Bに示すように、回転蓋5の上面51Uの周縁部51Eは、スリット孔53が連接して設けられている方の径方向縁Raを最も高い位置として、山状形状Emとなっている。
【0080】
詳しくは、図6(b)の左側面図で示すように、スリット孔53から最も遠い部分は、緩やかには凹むように構成され、図6(d)の右側面図で示すように、スリット孔53が形成された部分は、スリット孔53の刃が設けられていない方の、回転方向の上流側の径方向縁Rbを最も高い位置として、山状形状Emとなっている。
【0081】
また、図5B及び図6(c)の正面図において示すように、スリット孔53の中央端Cの周囲の周壁は一部、左右対象に凹んでいる(窪み部Ev)。
【0082】
この上面形状は、使用者が、指をスリット孔53の延伸方向と平行にスライドして、切削された固形物質を中央から外側に向かって拭い取るのに適した構成となっている。
【0083】
図7は、第1実施形態に係る回転蓋5の断面図である。
【0084】
図7の断面図で示すように、回転蓋5の天面51において、スリット孔53が形成された周囲の部分は、中心部から外側に向かって、一回窪んで外側でせり上がるように構成されている。
【0085】
これは使用者が、回転蓋5の天面51の上面51U上で、スリット孔53の延伸方向に沿って中央から外側に(C⇒P方向)、指を移動させる、あるいは、スリット孔53の径方向縁Ra,Rbを跨ぐように、スリット孔53の延伸方向と平行に指をスライド移動させて(Ra⇒Rb又はRb⇒Ra)、拭い取るのに適した構成となっている。
【0086】
図8A図8Bは、本実施形態の回転蓋5および螺旋筒2の断面説明図である。図8Aは側面断面図、図8Bは斜視断面図である。
【0087】
図8A図8Bに示すように、本実施形態では、排出口であるスリット孔53は、回転蓋5の天面51の半径方向に延伸している。そして、スリット孔53の、回転蓋5の使用時の回転方向の下流側の径方向縁Raから天面51の厚さ方向に連接面53aが垂下しており、カッター54の上縁はスリット孔53と連接面53aを介して連続するように、連接面53aに対して傾斜して延伸している。そのため、スリット孔53とカッター54とは略同じ長さで、連接して設けられている。
【0088】
カッター54の下縁54Lの中央側の端部54Cは、回転蓋5の天面51の下面51Lの中央に設けられる十字状の嵌合突起55にめり込んでいる。
【0089】
このようなカッター54及びスリット孔53は、回転蓋5の天面51の半径方向において、回転蓋5の中心と天面51の外周縁に近い内周リング511との間で延伸しているため、収容部1に収容される内容物である固形物質の上面の半径の部分を全てカバーするように配置される。
【0090】
よって、この構成の回転蓋5を回転させて内容物を薄片化して削り出す際に、収容部1の内容物の上面の全範囲を取りこぼすことなく、回転蓋5の回転に伴うカッター54の回転によって切削して、切削した薄片の全幅を、カッター54と同じ長さを有するスリット孔53から排出させて使用することができる。
【0091】
なお、本例では、回転蓋5においてスリット孔53が1つ形成される例を説明したが、本発明の回転蓋の天面は、例えば図8A図8Bに示したような半径方向に延びるスリット孔が、所定角度毎に、2つ以上、形成された構成であってもよい。
【0092】
また、本実施形態では、図7図8A図8Bに示すように、スリット孔53の一つの縁Raから連続的に形成されるカッター54の下縁54Lは、略水平に延伸している。
【0093】
図9A図9Bは、第1実施形態に係るカッター付き繰出し容器100にキャップ6の装着を説明する図である。本実施形態のキャップ付き容器100に対して、外蓋であるキャップ6を取りつけてもよい。図9Aはキャップ6を外した状態、図9Bはキャップ6を取りつけた状態のキャップ装着カッター付き繰出し容器1000を示している。
【0094】
図9A図9Bを参照して、キャップ6は上壁61と周壁62とを有しており、キャップ6は、カッター付き繰出し容器100に対して、回転蓋5の上方から、回転蓋5の天面51を覆い、側面の一部を側方から覆うように取りつけられる。
【0095】
詳しくは、回転蓋5の側面は、外周側から見て、上側が下側よりも径が小さく段差形状となっているため、図9Bに示す装着状態では、キャップ6は、回転蓋5の側面の、周壁52の上面525の上側であって、天面51に近い上側周壁51Oの部分を取り囲むように取り付けられる。
【0096】
本実施形態のカッター付き繰出し容器100では、収容される内容物である固形物質は、スリット孔53を介して空気と接触しているため、キャップ6を装着することで、空気との接触を防ぎ、内容物の乾燥を防止することができる。
【0097】
<第2実施形態>
図10は、本発明の第2実施形態に係るカッター付き繰出し容器200の外観図である。
【0098】
本実施形態のカッター付き繰出し容器200では、第1実施形態と異なり、筒状カバー4が設けられていない点が異なる。回転蓋5Aの天面形状は、図4図7に示す形状と同様である。
【0099】
図11は、第2実施形態に係るカッター付き繰出し容器200の分解断面斜視図である。図12は、第2実施形態に係る使用時のカッター付き繰出し容器200の断面斜視図である。詳しくは、図12において、(a)は使用時のカッター付き繰出し容器200の断面斜視図であって、(b)は図12(a)の螺旋筒2Aの上端付近の拡大図であって、(c)は図12(a)の螺旋筒2Aの下端付近の拡大図である。以下、第1実施形態との相違点を説明し、同様の構成及び機能の部分は説明を割愛する。
【0100】
図11図12に示すように、本実施形態のカッター付き繰出し容器200は、収容部(収容本体)1Aと、螺旋筒2Aと、可動皿3Aと、回転蓋5Aと、を備えている。
【0101】
本実施形態では、収容部1Aに、回転止めの形状として、周壁11Aの内周面から中心に向かって半径方向に沿って起立し、上下方向に延伸している、ストッパー117が設けられている。
【0102】
そして、可動皿3Aにおいて、ストッパー117が挿通する部分が、半径方向に延伸する線状に欠けているスリット38となっている。スリット38は、第1実施形態の可動皿3の端部スリット35a,35bよりも長い。
【0103】
また、本実施形態では、筒状カバー4を設けないため、収容部1Aの周壁11Aの中央筒部112Aの外周において、ネジ溝ではなく、同じ高さで一周している外側の環状突起である外周環状突起118が設けられている。本構成では、外周環状突起118は、少なくとも一部が二重であり、二重突起の突起と突起の間を、溝として使用することができる。本実施形態の中央筒部112Aは、第1実施形態の中央筒部112よりも短い。
【0104】
また、回転蓋5Aの周壁52Aは、第1実施形態よりも長い。周壁52Aの内周には、同じ高さで一周している内周環状突起521Aが形成されている。本構成では、内周環状突起521Aは、少なくとも一部が二重であり、二重突起の突起と突起の間を、溝として使用することができる。
【0105】
本実施形態では、回転蓋5Aの内周環状突起521Aの二重部分の突起間の溝は、収容部1Aの外周環状突起118と嵌合され、収容部1Aの外周環状突起118の二重部分の突起間の溝は、外周環状突起118と嵌合される。
【0106】
回転蓋5Aの内周環状突起521Aと、収容部1Aの外周環状突起118とが係合することによって、回転蓋5Aは、収容部1Aの開口に対して離脱することなく安定的に回転自在となる。
【0107】
また、本実施形態では、収容部1Aの上端薄肉部111Aは、外周面は、中央筒部112Aと同一面上であって、内周面が、中央筒部112Aよりも薄いことで薄肉形状となっている。
【0108】
図11図12(a)に示すように、組立て後の状態では、上端薄肉部111Aは、回転蓋5Aの、内周リング511と周壁52Aの内周とで挟み込まれて支持される。
【0109】
また、本実施形態では、換気面を考慮して、収容部1Aの底面12Aの中央凹部121Aには、細い十字状の支持突起131と、その支持突起131を取り囲む、外周環状突起132が設けられている。また、中央凹部121Aの側面122Aは傾斜しており、中央凹部内周突起124Aの下に、側面段差122ASが設けられている。本実施形態では、側面段差122ASに、可動皿3の孔部31から下方に起立する襟部33の下端が乗る。
【0110】
本実施形態では、図12(a)及び図12(c)に示すように、螺旋筒2Aの下端は、収容部1Aの十字状の支持突起131と、外周環状突起132に挟まれて支持されている。
【0111】
また、本実施形態では、螺旋筒2Aが、カッター54Aが設けられている部分に接触して嵌合しているため、螺旋筒2Aの上端は、十字状の嵌合突起55Aに加えてカッター54Aに対応する部分の凹んだ略十字形状の溝22Aとなっている。
【0112】
このように、本構成では、カッター54Aの一部が螺旋筒2Aの上端と接触しているため、スリット孔53を通して取り込んだ空気を、螺旋筒2A内で、上から下に運んでカッター付き繰出し容器200内で効率よい換気を実現できる。換気により、収容部1A内において可動皿3Aが上昇した後、下の部分が、真空になることを防ぎ、容器の変形を防ぐことができる。
【0113】
また、本実施形態のカッター付き繰出し容器200では、収容部1Aにおけるストッパー117は、半径方向に長いため、回転蓋5Aが回転して図12(a)の位置にくると、ストッパー117の上端がカッター54の下端に近い位置になる。
【0114】
そのため、カッター54の下部に、固形物質が付着していた場合等は、ストッパー117に近接する位置で、付着物がカッター54とストッパー117とに挟まれて、こそげ落とされるため、連続使用によるカッター54の詰まりや、カッター54が付着物により切れにくくなることを防ぐことができる。
【0115】
また、本実施形態では、収容部1A及び回転蓋5Aのいずれにも、ネジ突起は設けられていない。したがって、回転蓋5Aと収容部1Aとを係合する際は、回転蓋5Aの周壁を上から押し込んで、外周環状突起118を内周環状突起521Aの突起間の溝の部分に、内周環状突起521Aを外周環状突起118の突起間の溝の部分に、嵌めこむようにする。
【0116】
なお、本実施形態では、筒状カバー4を設けない構造において、可動皿3Aの回転止めが、半径方向に延伸した1つのストッパー117である例を説明したが、第1実施形態の、筒状カバー4が設けられたカッター付き繰出し容器100において、2つの内側リブ116a,116bに代えて、半径方向に長い1つのストッパー117を設けてもよい。
【0117】
<第3実施形態>
図13は、本発明の第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器300の外観図である。本実施形態のカッター付き繰出し容器300では、第1実施形態と比較して、筒状カバー4が設けられておらず、また、第2実施形態と比較して、回転蓋5Bの周壁52Bが下まで長く延伸している点が異なる。
【0118】
図14は、第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器300の分解断面斜視図である。図14に示すように、本実施形態のカッター付き繰出し容器300は、収容部(収容本体)1Bと、螺旋筒2と、可動皿3と、回転蓋5Bと、を備えている。本実施形態において、螺旋筒2と可動皿3の構成、回転蓋5Bの天面51の形状、及び収容部1Bの底面12の形状は、第1実施形態とほぼ同様である。
【0119】
本実施形態の収容部1Bにおいて、周壁11Bの外周面は、外側からみて、上から、上端薄肉部111、中央筒部112B、下端二重部113となっている。本実施形態の中央筒部112Bは、第2実施形態の中央筒部112Aよりも長い。
【0120】
中央筒部112Bには、少なくとも一周よりも多い螺旋突起である外周ネジ突起114Bが設けられている。さらに、外周ネジ突起114Bの上方には、環状に外側に突出する突起である外周環状突起118が設けられている。
【0121】
また、回転蓋5Bの周壁52Bの内周の上側には、上側よりも下側が細くなり下側の径が広がる上側段差522が設けられている。その上側段差522の下には、少なくとも一周よりも多い螺旋突起である内周ネジ突起523が設けられている。さらに、内周ネジ突起523の下には、上側よりも下側の厚さが細くなっている下側段差524が設けられている。
【0122】
さらに、回転蓋5Bの内周の下端周辺には、アンダーカット部となる突起(ポッチ)58が4つ設けられている。
【0123】
図15A図15Bは、第3実施形態に係るカッター付き繰出し容器300の断面斜視図である。詳しくは、図15Aは使用前の状態を示す断面斜視図であり、図15Bは、使用中の状態を示す断面斜視図である。図15Bにおいて下段は、上段の使用状態における回転蓋5Bと収容部1Bとの嵌合状態の拡大図である。
【0124】
本実施形態では、使用前は、図15Aのように、回転蓋5Bは、最下端に位置しており、回転蓋5Bを、収容部1Bに対して使用方向に回転させると、回転蓋5B及び螺旋筒2が所定量上昇した後、図15Bに示す定位置で回転フリー状態となり、そのまま最後まで使用する。
【0125】
詳しくは、本実施形態において、図15Aの状態では、回転蓋5Bの内周ネジ突起523は、収容部1Bの外周環状突起118と係合し、回転蓋5Bの下側段差524は、中央筒部112Bの外周ネジ突起114Bの上に乗っている。
【0126】
一方、図15Bに示すように、ネジ係合に沿って、回転蓋5Bが収容部1Bに対して上昇して、回転フリー状態になると、回転蓋5Bの内周の上側段差522が、上端薄肉部111と中央筒部112Bとの外周段差19の上に到達し、図15Aよりも、回転蓋5Bが狭まった(径が小さい)状態になり、回転蓋5Bの下側段差524が、収容部1Bの外周環状突起118の上面と接触する。
【0127】
回転蓋5Bの下側段差524が、収容部1Bの外周環状突起118の上に乗りかかる状態となり、上側段差522が、収容部1Bの外周段差19の上に乗りかかる状態になることで、回転蓋5Bは、収容部1Bの開口に対して離脱することなく安定的に回転自在となる。
【0128】
また、回転蓋5Bの内周の下端周辺には、4つの突起58が設けられているため、回転蓋5Bが使用中の上がった状態に達した際に、突起58が、収容部1Bの周壁11Bの外周ネジ突起114Bに接触する。この突起58により、回転蓋5Bが収容部1Bに対して上がりすぎてしまうことを回避することができる。
【0129】
そして、回転蓋5Bの周壁52Bの内周面は、図15Bの状態になると、収容部1Bの周壁11Bの外周面に対して自由回転可能になる。
【0130】
本実施形態では、回転蓋5Bと収容部1Bとを係合してカッター付き繰出し容器300を組み立てる際は、回転蓋5Bの周壁52Bを上から押し込んで、外周環状突起118を、乗り越えさせた後、外周ネジ突起114Bと回転させて嵌めこむようにする。
【0131】
<第4実施形態>
図16は、本発明の第4実施形態に係るカッター付き繰出し容器400の分解断面斜視図である。本実施形態のカッター付き繰出し容器400の外観図は、図13に示す第3の実施形態に係るカッター付き繰出し容器300とほぼ同様であるため図示を省略する。
【0132】
また、本実施形態において、螺旋筒2と可動皿3の構成、回転蓋5Cの天面51の形状、及び収容部1Cの底面12の形状は、第1実施形態とほぼ同様である。
【0133】
本実施形態の収容部1Cにおいて、周壁11Cの外周面は、外側からみて、上から、上端薄肉部111C、中央筒部112C、下端二重部113Cとなっている。本実施形態の中央筒部112Cは、第2実施形態の中央筒部112Aよりも長い。
【0134】
中央筒部112Cには、少なくとも一周よりも多い螺旋突起である外周ネジ突起114Cが設けられている。さらに、中央筒部112Cの外周ネジ突起114Cの下方には、環状に外側に突出している突起が二重になっている、外周二重突起119が設けられている。
【0135】
また、回転蓋5Cの周壁52Cの内周には、上側段差522が設けられている。その段差522の下には、環状に内側に突出している突起である内周環状突起56Cが設けられている。
【0136】
さらに、回転蓋5Cの周壁52Cの内周の下端周辺には、アンダーカットとなる突起(ポッチ)58Cが4つ設けられている。
【0137】
図17A図17Bは、第4実施形態に係るカッター付き繰出し容器400の断面斜視図である。詳しくは、図17Aは使用前の状態を示す断面斜視図であり、図17Bは、使用中の状態を示す断面斜視図である。図17Bにおいて、下段は、上段の使用状態における回転蓋5Cと収容部1Cとの嵌合状態の拡大図である。
【0138】
本実施形態では、カッター付き繰出し容器400の組立てが容易なため、図16に示すように、保管時などや使用直前まで分離した状態であったり、使用後に都度分解したりすることができる。
【0139】
回転蓋5Cを、収容部1Cに対して使用方向に回転させると、回転蓋5Cが所定量下降した後、定位置で回転フリー状態となり、そのまま最後まで使用する。
【0140】
本実施形態では使用直前に、回転蓋5Cが収容部1Cに嵌めこまれる際、上から回転しながら嵌合していくと、回転蓋5Cの内周環状突起56Cが外周ネジ突起114Cと嵌合しながら回転蓋5Cが下に移動し、突起58Cが二重突起119に嵌合した状態で降下が停止する。
【0141】
そして、図17Bに示すように、4つの突起58Cが、収容部1Cの二重突起119の間に嵌合した状態で、回転蓋5Cの周壁52Cの内周面は、収容部1Cの周壁11Cの外周面に対して自由回転可能になる。
【0142】
本実施形態では、カッター付き繰出し容器400を組み立てる際に、回転蓋5Cと収容部1Cとを係合のために、ネジ突起及びネジ溝を用いて回転しながら自由回転状態の位置まで移動させるため、使用者は、第2実施形態及び第3実施形態よりも、容易に、軽い力で組み立てることができる。
【0143】
また、筒状カバー4を有していない、第2~第4実施形態において、螺旋筒2(2A)の上端は、回転止め機能を有する十字溝等の溝形状であるため、収容部1A,1B,1Cと、螺旋筒2(2A)と、可動皿3(3A)の部分を、回転蓋5A,5B,5Cに対して、交換可能なリフィルとすることができる。
【0144】
<回転蓋の他の構成>
上記の第1実施形態~第4実施形態では、回転蓋5(5A,5B,5C)の天面に1つのスリット孔53が形成される例を説明したが、回転蓋において、スリット孔は、2つ以上形成されていてもよく、直線状でなくてもよい。なお、下記に回転蓋の複数の変形例の構成について説明するが、回転蓋の形状の違いによる機能面の違いはほとんどない。
【0145】
(回転蓋の変形例1)
図18は、本発明の回転蓋の変形例1の平面図である。
【0146】
本構成では、回転蓋5αの天面の上面51Uαには、複数の溝状のスリット孔53α(531,532,533)が形成されている。
【0147】
詳しくは、上面51Uαにおいて、中央側にスリット孔531が形成され、スリット孔531の端部から少し間を開けて、外側にスリット孔532が形成されており、このスリット孔531,532は、約120°毎に繰り返されている。そして、スリット孔531,532と隣接するスリット孔531,532の間のそれぞれに、スリット孔532よりも中央側に長い、スリット孔533が形成されている。
【0148】
この構成により、3種類のスリット孔531,532,533から成る複数の湾曲したスリット孔53αは、回転蓋5αを使用時に回転させると、収容部1に収容される内容物の上面の半径の部分をほとんどカバーするように配置される。
【0149】
また、図示はしていないが、本構成では、複数のスリット孔53αにおいて、回転蓋5αの回転方向Aの下流側の面に沿うように、即ち、下流側に凸状に湾曲するスリット孔531,532,533の湾曲の外側の弧に沿うように、カッター(不図示)が夫々設けられている。
【0150】
この複数のスリット孔53α及びそれに沿ったカッターの構成により、スリット孔532,533の外周側の端部よりも内側の部分は取りこぼすことなく、収容部1に収容される内容物の上面は、回転蓋5αの回転と共に回転するカッターによって切削される。
【0151】
また、図18に示す複数の溝状のスリット孔53α(531,532,533)及びその外側の弧に沿ったカッターは、時計回りの回転方向に対して、凹状の帯状であるため、削り出された薄片が凹部の中央にまとまりやすく、使用者が集めやすくなる。
【0152】
本構成では、回転蓋5αの天面の上面51Uαに分散して複数の溝状のスリット孔53αが形成されているため、回転蓋5αを1周せずに少ない回転角度である例えば60°回転させるだけで、内容物を削り出すことができる。
【0153】
ただし、回転蓋5αにおいて、スリット孔やスリット孔と連接するカッターの数が増えると、その分、樹脂射出による製造の際の金型が複雑になるため、スリット孔53αやカッターの数や形状は、適宜、使用する形態における切削のために設定する回転角度や、金型コスト等に合わせて適宜設定すると好適である。
【0154】
(回転蓋の変形例2)
図19は、本発明の回転蓋の変形例2の平面図である。
【0155】
本構成では、回転蓋5βの天面の上面51Uβには、複数の円形の孔53βが形成されている。複数の円形の孔53βは特定の角度範囲において、千鳥状に配置されている。
【0156】
図示はしていないが、本構成では、複数の排出口である円形の孔53βの、回転蓋5βの回転方向の後方の弧に沿うように、カッターが夫々設けられている。
【0157】
この千鳥状の複数の円形の孔部53βは、回転蓋5βを使用時に回転させると、収容部1に収容される内容物の上面の半径の部分をほとんどカバーするように配置される。
【0158】
本構成では、排出口として、図8B等に示した回転蓋5のスリット孔53よりも開口面積が小さい穴である円形の孔53βが複数形成されているため、内容物を、より小さな薄片にして削り出す用途に適している。なお、図18では、排出口である複数の孔53βは円形の孔である例を示しているが、楕円形であってもよい。
【0159】
なお、図18図19の回転蓋の変形例1、2は、上面から見た平面図であって、便宜上、回転蓋5α、5βの上面51Uα、51Uβは平面である例を示しているが、上面51Uα、51Uβは適宜、湾曲していてもよい。
【0160】
上記の実施形態及び変形例1、2では、回転蓋の天面に上面に対して排出口であるスリット孔や円形の孔が形成されている例を示しているが、回転蓋の天面において、排出口の周囲が部分的に隆起していてもよい。
【0161】
(回転蓋の変形例3)
図20は、本発明の回転蓋の変形例3の斜視図である。
【0162】
本変形例では、スリット孔53γは、上記第1~第4実施形態と同様に、回転蓋5γの天面に、回転蓋5γの中心と内周リング511との間の半径に沿って延伸し、表裏に貫通して形成されている。また、本構成では、カッターは、回転蓋5γの回転方向Aの下流側の径方向縁(図20の奥側の縁)に連接して、図8Bに示すように回転蓋5γの中央に設けられる嵌合突起55にめり込むように、スリット孔53γと略同じ長さに設けられている。
【0163】
本変形例では、回転蓋5γの天面の上面において、スリット孔53γの周囲が、平面状の天面の他の上面51Uγに対して隆起している隆起部57である。そして、スリット孔53γの周囲の隆起部57は、中心から外周側になるに連れて高くなるように湾曲している。
【0164】
これにより、上記の図5Bに示した回転蓋5と同様に、回転蓋5γは、使用者が、指をスリット孔53γの延伸方向と平行にスライドして、切削された固形物質を中央から外側に向かって上に拭い取るのに適した構成となっている。
【0165】
(回転蓋の変形例4)
図21は、本発明の回転蓋の変形例4の斜視図である。
【0166】
本変形例では、回転蓋5δの天面には、上方から見て回転蓋5δの中心と外周縁との間を湾曲して延伸している隆起部57δが設けられている。隆起部57δは、側方から見て、上方が先細る、山型形状(歪んだ三角形形状)である。
【0167】
本構成では、隆起部57δの湾曲での凹んでいる面であって、回転蓋5δの使用時の回転方向Aの上流側の傾斜面に、隆起部57δに沿って三日月状に湾曲した排出口であるスリット孔53δが形成されている。
【0168】
また、図示はしていないが、本構成では、湾曲したスリット孔53δにおいて、湾曲の外側の弧に沿うように、カッター(不図示)が設けられている。回転蓋5δに設けられるカッターは、回転蓋5δの下面中央に設けられる嵌合突起55にめり込むように、スリット孔53εの回転方向下流側の外側の弧と略同じ長さに設けられている。
【0169】
なお、図21に示す三日月状に湾曲したスリット孔53δは、時計回りの回転方向に対して、下流方向に凸状の帯状の溝であるため、削り出された薄片が湾曲の中央にまとまりやすい。
【0170】
また、本構成では、隆起部57δの凹んでいる面に、スリット孔53δが形成されており、隆起部57δが上側に先細る形状であることで、回転蓋5δでは、使用者が、指を山状の隆起部57δの傾斜面に指を当てて、湾曲したスリット孔53δの周囲に沿って滑らせて所定量の内容物を集めながら、固形物を拭い取るのに適した構成となっている。
【0171】
上記の第1~第4の実施形態及び変形例1~4では、回転蓋5を上方及び側方から取り囲むように、図9Aに示した外蓋であるキャップ6が取り付け可能な構成であるが、回転蓋5とキャップとを一体化して構成してもよい。
【0172】
(回転蓋の変形例5)
図22A図22Bは、回転蓋の変形例5の斜視図である。本変形例では、開閉自在な蓋と一体化した、回転蓋5εの例を示しており、図22Aは、可動蓋59が開いている状態、図22Bは可動蓋59が閉じている状態を示す。
【0173】
図22Aを参照して、本変形例では、回転蓋5εの上面51Uεはハーフオープンタイプの蓋であって、回転蓋5εは、上面が半円形であって、上面51Uεの直径方向を軸としてピボット可能な可動蓋59と、不動部(512,513,514)を有している。
【0174】
本変形例の回転蓋5εにおいて、可動蓋59の下側で覆われる部分は、平面部512と、傾斜部513である。傾斜部513に、略半径方向に延伸するスリット孔53εが形成されている。
【0175】
また、回転蓋5εにおいて、可動蓋59閉鎖時に、上面からみて覆われていない部分は、固定上面514である。本例では、図22Bに示す可動蓋59を閉じた状態において、固定上面514の高さが、可動蓋59の高さと略等しくなるように構成されている。そのため、傾斜部513は、固定上面514と、平面部512との高さの差を連続的につなげるように傾斜している。
【0176】
本構成では、スリット孔53εの天面の下面側の構成は図8Aと同様であって、回転蓋5εに設けられるカッターは、回転蓋5εの下面中央に設けられる嵌合突起55にめり込むように、スリット孔53εと略同じ長さに設けられている。
【0177】
本構成では、スリット孔53εは傾斜部513に形成されているため、使用者の指を、スリット孔53εの周囲の傾斜部513に沿って滑らせながらすくい取りやすい。
【0178】
また、本構成では、スリット孔53εをカバーするための可動蓋59が回転蓋5εと一体化されているため、使用の際に、別体のキャップを着脱する必要がなくなり、使用者の蓋開閉に伴う手間を少なくすることができる。
【0179】
また、別体で取りつけられるキャップ6(図9B参照)よりも、可動蓋59は、近い位置でスリット孔53εを閉鎖するため、蓋閉鎖時の内容物の乾燥防止効果を高めることができる。
【0180】
((内容物の削り始めの改良))
<螺旋筒の変形例>
上記実施形態では、図2図8A図14図16等で示すように、螺旋筒2(2A)の下端は、平坦であったが、螺旋筒の下端において、テーパー片が設けられていてもよい。
【0181】
図23は、螺旋筒と、収容部の底面の中央凹部の変形例に係る拡大図である。
【0182】
図23に示すように、本構成では、螺旋筒2Dにおいて、螺旋溝21が形成された領域の下の下端に、一辺が垂直に立下り、他辺が傾斜した、筒の外周に沿ってカーブする環状のテーパー片24a,24bが設けられている。詳しくは、各テーパー片24(24a,24b)は、傾斜している傾斜下縁25と、垂直に下がる垂直縁26を有している。
【0183】
一方、収容部1Dの底面12Dの中央には、円形の窪みである中央凹部121Dが形成されており、該中央凹部121Dの中心には支持突起131が設けられており、さらに、支持突起131を取り囲むように、環状に起立する2つの環状テーパー受け部133a,133bが設けられている。
【0184】
本実施形態では、各環状テーパー受け部133は、回転しながら回転面に垂直成分が左回りに高くなっていく螺旋状の上面を有する螺旋状受け面134と、略垂直に立ち上がる立ち上がり面135とを有している。
【0185】
ここで、螺旋筒2Dのテーパー片24の傾斜下縁25と、環状テーパー受け部133の螺旋状受け面134の傾斜は略等しい。そして、螺旋筒2Dの下端との合わせ部分である螺旋状受け面134の上面が、螺旋状であることで、螺旋筒2Dを収容部1Dの底面12Dに対して上昇させることができる。
【0186】
また、上記実施形態と同様に、螺旋筒2Dの下端の筒の内側の空洞部23は、収容部1の底面12に設けられる十字状の支持突起131の外側に、係合せずに接触することで、螺旋筒2Dは支持突起131によって起立状態が支持されている。
【0187】
図24は、図23に示す螺旋筒の使い始めの位置移動を示す拡大図である。図24において、(a)は、使用前の螺旋筒2Dの位置、(b)は使用後の螺旋筒2Dの位置を示す図である。
【0188】
上述のように、螺旋筒2Dの傾斜下縁25と、螺旋状受け面134の傾斜は略等しいため、使用前の状態では、図24(a)に示すように、螺旋筒2Dのテーパー片24の傾斜下縁25と、環状テーパー受け部133の螺旋状受け面134とは、密着している。
【0189】
回転蓋5と一緒に螺旋筒2Dが回転する場合は、螺旋筒2Dは、支持突起13の周りを回転する。この際、図24(b)に示すように、螺旋筒2Dのテーパー片24の傾斜下縁25a,25bが、環状テーパー受け部133a,133bの螺旋状受け面134a,134bに沿ってスライドして、螺旋筒2Dが環状テーパー受け部133に対して持ち上がる。
【0190】
図25は、図23に示す変形例の螺旋筒2Dを有するカッター繰出し容器500における削り始めの固形物質の位置を示す模式図である。
【0191】
図25の断面図において、(a)は使用前の固形物質Mの位置を示し、(b)は、(a)の状態から回転蓋5Dと収容部1Dとが、半回転分、相対的に回転した際の固形物質Mの位置を示し、(c)は削り始めの固形物資Mの位置を示している。
【0192】
本構成においても、螺旋筒2Dの螺旋溝21の領域の下端と、可動皿3の孔部31に形成された螺旋突起32とが、連結した状態の可動皿3の上に、固形物質M(内容物、中味ともいう)が充填されている。
【0193】
本変形例の構成では、使用前である未使用の状態では、図24(a)及び図25(a)に示すように、螺旋筒2Dの下端のテーパー片24の傾斜下縁25が、収容部1Dの底面12Dの環状テーパー受け部133の螺旋状受け面134と接触した最下端の位置にある。
【0194】
本構成において、図25(a)の状態から回転蓋5と収容部1Dとが半回転分、使用方向に相対的に回転すると、図25(b)に示すように、螺旋筒2Dの下端のテーパー片24の傾斜下縁25は、底面12Dの環状テーパー受け部133の螺旋状受け面134に対して非接触で、下端から少し、持ち上がった状態になる。この状態では、螺旋筒2Dの垂直縁26の最下点Lが、環状テーパー受け部133の立ち上がり面135の上端と接触した状態であって、螺旋筒2Dの上端が、回転蓋5の十字状の嵌合突起55の太い部分とぶつかって止まる。
【0195】
そして、図25(c)のように、内容物Mが、収容部10Eの周壁11の上端に達する位置まで上昇すると、カッター54の下縁54Lと、固形物質Mの上面が接触し始めて、内容物が削られ始める。
【0196】
このように、本構成では、図25(a)⇒図25(b)の回転により、螺旋筒2D自体が上昇することで、螺旋溝21の溝間距離以上に可動皿3を持ち上げることができる。
【0197】
なお、図24のテーパー片24と環状テーパー受け部133を有しない基本構成では、回転蓋と収容部とが相対的に回転しても、収容部における螺旋筒の位置は変わらず、半回転後では、螺旋溝21の溝の幅の半分だけ、可動皿3は上昇する。
【0198】
基本構成と比較すると、本変形例では、図25(a)⇒図25(b)の半回転だけで、その後の中味(固定物質M)の上面とカッター54の距離が近くなり、即ち、図25(b)⇒図25(c)の可動皿3を上昇させる距離を短くすることができ、内容物を削り始めるまでの回転数を少なくすることができる。
【0199】
なお、使用中は、螺旋筒2Dの下端は、2点だけで支持されているが、螺旋筒2Dは、内側の空洞部23に支持突起131が挿入されることで支持されているとともに、固形物質Mにおいて、螺旋筒2Dの螺旋溝21と、収容部1Dの周壁11の内側面との間で抵抗が発生しているため、螺旋筒2Dは不安定にはならない。
【0200】
また、図23、24では、螺旋筒2Dの環状の下縁において、環状の下縁360°を2つに分割して、180°毎に2つのテーパー片24a,24bが設けられている例を示しているが、所定角度毎に、3つ以上のテーパー片が設けられていてもよい。その場合、収容部の底面には、テーパー片の数と同数に分割された、テーパー受け部を有する。
【0201】
なお、本構成の傾斜する螺旋筒の下端の構成は、上記の第1~第4のどの実施形態に対して適用してもよい。
【0202】
<カッターの変形例>
上記の第1実施形態~第4実施形態では、回転蓋5(5A、5B,5C)の天面のカッターは、中央端と外側端で等しく、下縁は略水平である例を説明したが、カッターの下縁は、傾斜していてもよい。
【0203】
図26は、変形例のカッターが設けられた回転蓋5Eの下面斜視図である。
【0204】
本構成では、固形物質Mを削る削り刃であるカッター54Eの下縁54LEは、回転蓋5Eにおいて、中央から外縁部に向けて上がるように傾斜している。
【0205】
図27に、本変形例のカッター繰出し容器600の収容部1に充填された内容物Mの投影図を示す。図27において、第1実施形態のカッター54の下縁54Lの位置を点線で示している。本変形例のカッター繰出し容器600は、カッター54Eの形状以外は、第1実施形態と同様の構成である。なお、図27では、説明のため、回転蓋5Eを実際の状態よりも上方に浮かせるように示している。
【0206】
図27に示すように、充填された内容物である固形物質Mは、充填時の表面張力により、表面が収容部1の中心から外周に向け、高くなっている。
【0207】
そのため、カッター54Eの下縁54LEを、収容される中身(固形物質M)の上面の表面張力による傾斜に近づけることで、削り始めの際に、より早く均一に中身が削れるようになる。例えばカッター54Eの下縁54LEの傾斜は、中央から半分程度の部分で、投影図で2°~20°程度である。
【0208】
なお、カッター54Eは捩じれるように取りつけられており、カッター54Eの下縁54LEの傾斜角度は回転の中心部Eと外周部とでは異なっている。中味の硬度によって、充填した際の固形物質Mの上面の傾斜が異なるため、カッター54Eの下縁54LEの角度は、中味の硬度に応じて適宜角度を設定すると好適である。
【0209】
また、固形物質Mは面に対して張り付くため、図27に示すように、外周側の周壁11の内側面周辺と、中央の螺旋筒2の周辺が、それぞれ外周側せり上がり部F、中央側せり上がり部Gとなっている。
【0210】
基本構成として、下縁54Lが水平なカッターが設けられた回転蓋を有するカッター操出容器では、削り始めの際に、カッターの下縁54Lの外周縁周辺が、図27の丸に示す内容物の外周側せり上がり部Fと接触して、内容物が外周側の1点から削り出し始める。
【0211】
一方、図26に示すように下縁54LEが傾斜したカッター54Eを有する回転蓋5Eでは、図26の丸に示すカッター54Eの下縁54LEの外周縁周辺Dと、中央周辺Eとが、図27の丸に示す内容物Mの外周側せり上がり部F及び中央側せり上がり部Gと接触して、内容物(固形物質M)が外周側及び中央側の2点から削り出され始める。そして、図27に示すように、カッター54Eの下縁43LEが、収容される中味(固形物質M)の上面の表面張力による、中心から外側への傾斜に近いため、削り始めの際に、より早く均一に中身が削れるようになると考えられる。
【0212】
そのため、下縁LEが外側になるに連れて上がるように傾斜したカッター54Eの方が、中身を削り始めてから、均一に中味が削れるまでの回転の回数を少なくすることができる。
【0213】
このカッターの変形例により、中味を削り始めてから、均一に中味が削れるまでの回転の回数を少なくすることができるため、例えば、中味を測量しながら均一な容量で削り出して使用したい場合に、より早く使用を開始できる。
【0214】
図28は、図26の回転蓋5Eを有するカッター付き繰出し容器600において、可動皿3Eをほぼ上端まで上昇させた状態の断面図である。
【0215】
本構成では、回転蓋5Eに設けられるカッター54Eの下縁54LEが傾斜しているため、カッター54Eとともに用いられる可動皿3Eの上面30は、すり鉢状に中央が凹んでいる。
【0216】
詳しくは、可動皿3Eでは、上面30は、中央側Iが低く、外周縁側Hが高くなっている。この上面30の中央側Iから外周縁側Hの傾斜は、カッター54Eの下縁54LEにおける中央周辺Eから外周縁周辺Dの傾斜と略等しくなっている。
【0217】
この構成を有するカッター付き繰出し容器600において、可動皿3Eの上面30に乗った固形物質Mは、カッター54Eの下縁54LEによって、半径方向のほぼ全域で、最後まで均等に削り出されるため、内容物である固形物質Mが少なくなっても、内容物をほぼ最後まで均等に削り出しながら、使い切ることができる。
【0218】
なお、ここでは、図7の回転蓋5の構成に対して傾斜するカッター54Eを適用する例を示したが、他の実施形態の回転蓋5A,5B,5Cや、図18図22に示す変形例1~4の回転蓋5α、5β、5γ、5δ、5εの構成に対しても、本構成の傾斜するカッター54Eを適用してもよい。
【0219】
((使い切りの改良))
<内側リブの変形例>
本変形例では、上記実施形態における可動皿が最上限に到達しても、可動皿が水平方向に対して安定させる目的で、収容部の回転規制リブに段差を設けた。
【0220】
図29は、収容部の変形例を示す図である。
【0221】
本構成では、収容部1Fの周壁11Fの内周面には、上下方向に延伸し内側に突出している複数の内側リブ160c,160d,160e,160fが設けられている。各内側リブ160は、本体161と薄肉部162から成り、上端近傍の薄肉部162の下に段差163が形成されている。なお、内側リブ160c~160fの形状は、第1実施形態の内側リブ116a,116bと上端以外はほぼ同一であって、内側リブ160c~160fは、収容部1Fに対する可動皿3Fの昇降時の回転を規制するストッパーとなる。
【0222】
図30は、本変形例における可動皿3Fの上面斜視図である。図31は、本変形例における可動皿3Fを収容部1F内で最上端まで上昇させた状態を示す傾斜断面図である。なお、図31は、説明のため、可動皿3Fを実際の状態よりも上方に浮かせるように示している。
【0223】
図30に示すように、可動皿3Fの外周縁部には、複数の内側リブ160c,160d,160e,160fがそれぞれ挿通される4つの端部スリット35c,35d,35e,35fが設けられている。
【0224】
可動皿3Fの外周縁部には、中央よりも外周の方が高くなるように傾斜する上面30から連続的に延伸する外周傾斜上縁36Fと、下面から下方に傾斜して延び出す外周傾斜下縁37Fとが設けられている。
【0225】
また、外周傾斜下縁37Fには、端部スリット35fの下部の溝幅を太くするように、切欠けが形成されている。言い換えると、外周傾斜下縁37Fの下側が切り欠かれていることで、端部スリット35fは上側よりも下側の方が、溝幅が太くなっており、溝幅が変化する部分が段差39fとなっている。なお、図30では、1つの段差39fのみを示しているが、他の3箇所でも同様に、端部スリット35c、35d,35eには、外周傾斜下縁37Fが切り欠かれることで、段差39c,39d,39eが形成されている。
【0226】
本変形例におけるカッター繰出し容器においても、可動皿3Fは孔部31の螺旋突起32(不図示)が、螺旋筒2の螺旋溝21と係合して回転することで上昇する。
【0227】
図31に示すように、可動皿3Fが、螺旋筒2Fの螺旋溝21の上端まで上昇すると、複数の内側リブ160c~160fの段差163c~163fに、可動皿3Fの端部スリット35c~35fの溝幅が変化する段差39c~39fが乗り上げて回転する。
【0228】
なお、収容部1Fの上端薄肉部111Fには、上端に内周側が凹む段差FSが設けられているが、外周傾斜上縁36Fと、外周傾斜下縁37Fの外周縁の位置は、可動皿3Fの中心からの距離が同じであるため、可動皿3Fが上昇しても、この段差FSには外周傾斜上縁36Fは乗り上げない。
【0229】
図32は、図29の変形例の収容部1Fを有するカッター繰出し容器700において、可動皿を上限まで上昇させた場合の模式図である。
【0230】
本構成のカッター繰出し容器700においても、可動皿3Fは孔部31の螺旋突起32が螺旋溝21と係合して回転することで上昇する。
【0231】
比較として、内側リブ160c~160fの段差163を有していない構成を想定する場合、可動皿3の螺旋突起32が螺旋溝21の領域の上端を超えて回転すると、螺旋突起32と螺旋溝21の溝間のネジ突起との係合がなくなる。この状態で、カッター54によって削る抵抗を受けると、可動皿3のカッター54と対向する部分が、下側に逃げてしまうと考えられる。
【0232】
これに対して、本変形例では、図32に示すように、可動皿3Fの螺旋突起32が螺旋筒2の螺旋溝21の領域の上端を超えて回転し、螺旋突起32と螺旋溝21の溝間のネジ突起との係合がなくなっても、内側リブ160c~160fの段差163の部分に、可動皿3Fにおける端部スリット35c~35fの段差39c~39fが乗り上げることにより切削時の可動皿3Fを安定化させる。これによって、可動皿3Fの螺旋突起32が螺旋筒2の螺旋溝21からオーバーランした状態において、カッター54から下向きに圧力が掛かっても、可動皿3Fは下へ逃げずに、可動皿3Fは安定的な回転を続けることができる。
【0233】
よって、収容部1Fの周壁11Fの内周面の複数の内側リブ160c~160fに段差163を設けることで、削り終わりの際に、カッター54で拭いきれずに可動皿3Fの上に残る内容物の残量を減らすことができる。
【0234】
本構成では、図29において、4つの内側リブ160c~160fを設ける構成について説明したが、乗り上げた状態の可動皿3Fを安定させるため、内側リブ160は、隣接するリブに均等な間隔を空けて、少なくとも2つ以上設けられていれば、いくつ設けられていてもよい。
【0235】
よって、この内側リブの変形例の構成は、上記の実施形態のうち、2つ以上の内側リブを有する、第1実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態に対しても、適用することができる。
【0236】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【0237】
本出願は、2018年10月19日に日本国特許庁に出願された特願2018-197870号に基づく優先権を主張するものであり、特願2018-197870号の全内容を本出願に援用する。
【符号の説明】
【0238】
1,1A,1B,1C,1D,1F 収容部(容器本体)
11,11A,11B,11C 周壁
111,111A 上端薄肉部
112,112A,112B,112C 中央筒部
113 下端二重部
114,114A,114B,114C 外周ネジ突起
115 嵌合部
116a,116b 内側リブ
117 ストッパー
118 外周環状突起
12,12A,12D 底面
125 リング状突起
13 支持突起
131 支持突起
133(133a,133b) 環状テーパー受け部
134(134a,134b) 螺旋状受け面
135(135a,135b) 立ち上がり面
160(160c,160d,160e,160f) 内側リブ
163(163c,163d,163e,163f) 段差
2,2A,2D 螺旋筒
21 螺旋溝
22 十字状溝
22A 上端の溝
23 空洞部
24(24a,24b) テーパー片
25(25a,25b) 傾斜下縁
26(26a,26b) 垂直縁
3,3A,3F 可動皿
31 孔部
32 螺旋突起
33 襟部
34 外周突起
35a,35b,35c,35d,35e,35f 端部スリット
36 外周傾斜上縁
37 外周傾斜下縁
39c,39d,39e,39f 段差
4 筒状カバー
41 上端径小部
42 筒部42
43 外周環状突起
45 上端厚肉部
46 上端薄肉部
47 内周ネジ突起
48 突起(ポッチ)
5,5A,5B,5C,5α,5β,5γ,5δ,5ε 回転蓋
51,51A,51B,51C 天面
51U,51α,51β,51γ,51δ,51ε 天面の上面
51O 天面の外周面(上側周壁)
52,52A,52B,52C 周壁
521,521A 内周環状溝
53,53α,53γ,53δ,53ε スリット孔(排出口)
53β 円形の孔部(排出口)
54,54A カッター
55,55A 嵌合突起
57,57δ 隆起部
59 可動蓋
6 キャップ
100,200,300,400,500,600,700 カッター付き繰出し容器
M 固形物質(中味、内容物)
α 蓋ユニット(固形物質回転削り蓋)
β リフィル(固形物質収容容器、本体ボトル)
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
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図15A
図15B
図16
図17A
図17B
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図22A
図22B
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図32