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特開2023-107903ネットワークシステム、統合監視システム、監視制御システム、および監視方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023107903
(43)【公開日】2023-08-03
(54)【発明の名称】ネットワークシステム、統合監視システム、監視制御システム、および監視方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0213 20220101AFI20230727BHJP
【FI】
H04L41/0213
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097018
(22)【出願日】2023-06-13
(62)【分割の表示】P 2018183497の分割
【原出願日】2018-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】大野 健一
(57)【要約】
【課題】 局情報の登録に係る手間を削減すること。
【解決手段】 実施形態によれば、ネットワークシステムは、監視制御システムと、複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムとを具備する。監視制御システムの各々は、配下の局に係わる局情報を登録した局情報データベース、多重部、および送信部を備える。多重部は、局から通知された警報情報に局情報を多重する。送信部は、局情報を多重された警報情報を統合監視システムに送信する。統合監視システムは、受信部を備える。受信部は、局情報を多重された警報情報を受信し、この受信された警報情報に多重された局情報を分離する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の局を備えるレピータシステムに接続される複数の監視制御システムと、前記複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムとを具備し、
前記監視制御システムの各々は、
配下の前記レピータシステムをSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいて監視/制御する手段と、
前記配下のレピータシステムにおける局に係わる局情報を登録した局情報データベースと、
前記局から通知されたSNMP-Trapメッセージに前記局情報を多重する多重部と、
前記局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを前記統合監視システムに送信する送信部とを備え、
前記統合監視システムは、
前記局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを受信し、当該SNMP-Trapメッセージに多重された局情報を分離する受信部とを備える、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記統合監視システムは、
前記分離された局情報を保存して、前記複数の監視制御システムに係わる局情報を登録した統合局情報データベースを構築するデータベース構築手段をさらに備える、請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記統合監視システムは、受信されない期間が既定長を超えた局情報を前記統合局情報データベースから削除する、請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記統合監視システムは、
ターミナル装置に接続可能なインタフェース部と、
統合局情報データベースに登録された局情報に基づいて、前記ターミナル装置に表示される警報をマスク処理する表示制御部とをさらに備える、請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記表示制御部は、
統合局情報データベースに登録された局情報、および表示種別に基づいて、前記ターミナル装置に表示される警報をマスク処理する、請求項4に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
複数の局を備えるレピータシステムに接続され、前記配下のレピータシステムをSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいて監視/制御する複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムであって、
前記監視制御システムの各々から、当該監視制御システムの配下の局に係わる局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを受信し、当該SNMP-Trapメッセージに多重された局情報を分離する受信部を具備する、統合監視システム。
【請求項7】
前記分離された局情報を保存して、前記複数の監視制御システムに係わる局情報を登録した統合局情報データベースを構築するデータベース構築手段をさらに具備する、請求項6に記載の統合監視システム。
【請求項8】
受信されない期間が既定長を超えた局情報を前記統合局情報データベースから削除する、請求項7に記載の統合監視システム。
【請求項9】
ターミナル装置に接続可能なインタフェース部と、
統合局情報データベースに登録された局情報に基づいて、前記ターミナル装置に表示される警報をマスク処理する表示制御部とをさらに具備する、請求項7に記載の統合監視システム。
【請求項10】
前記表示制御部は、
統合局情報データベースに登録された局情報、および表示種別に基づいて、前記ターミナル装置に表示される警報をマスク処理する、請求項9に記載の統合監視システム。
【請求項11】
複数の局を備えるレピータシステムに接続される複数の監視制御システムと、前記複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムとを具備するネットワークシステムに適用される前記監視制御システムであって、
配下の前記レピータシステムをSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいて監視/制御する手段と、
前記配下のレピータシステムにおける局に係わる局情報を登録した局情報データベースと、
前記局から通知されたSNMP-Trapメッセージに前記局情報を多重する多重部と、
前記局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを、前記ベンダ間で共通化したインタフェースで前記統合監視システムに送信する送信部とを具備する、監視制御システム。
【請求項12】
複数の局を備えるレピータシステムに接続される複数の監視制御システムと、前記複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムとを具備するネットワークシステムに適用可能な監視方法であって、
前記監視制御システムの各々が、配下の前記レピータシステムをSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいて監視/制御する手段と、
前記監視制御システムの各々が、配下の局から通知されたSNMP-Trapメッセージに当該局に係わる局情報を多重する過程と、
前記監視制御システムの各々が、前記局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを、前記ベンダ間で共通化したインタフェースで前記統合監視システムに送信する過程と、
前記統合監視システムが、前記局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを受信する過程と、
前記統合監視システムが、前記受信されたSNMP-Trapメッセージに多重された局情報を分離する過程とを具備する、監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ネットワークシステム、統合監視システム、監視制御システム、および監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークシステムの多くに、監視制御システムが設けられる。例えば、セルラフォンシステムの不感エリア対策のために導入されるレピータシステムにも、監視制御システムが設けられている。
レピータシステムの多くは、例えば対策周波数帯域ごとに、異なるベンダにより構築されているので、レピータシステムと監視制御システムとの間もベンダの独自仕様のインタフェースで接続されている。このためネットワークシステムの監視者(オペレータ)は、複数の監視制御システムを同時並行的に監視しなくてはならず、煩雑な手間を要する。そこで、システムを統合的に監視することの可能な、統合監視システムを設けることが考えられている。
【0003】
統合監視システムは、監視制御システムの上位に位置づけられ、その主な役割は監視制御システムの配下の監視対象(局)での警報の発生状況を監視することである。収集された障害情報は可視化され、オペレータに提供される。一方、その他の機能は監視制御システム側に残しておくことで、少ない負荷でシステムの健全性を常時監視しつつ、システムを効率的に運用することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-273123号公報
【特許文献2】特開2008-269092号公報
【特許文献3】特開2004-46383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
統合監視システムは、その性質上、局における装置の種別や識別情報など(この種の情報を局情報と総称する)を知っている必要がある。しかしそのためには、局情報をその上位の監視制御システムだけでなく、統合監視システムにも登録しなくてはならず、そのための作業が別途必要になってしまう。統合監視システムまたは監視制御システムの一方に局情報を登録し、他方にデータを同期させることも考えられるが、そのためのインタフェースを追加で開発することが必要となり、開発規模が膨らんでしまう。
【0006】
局情報の登録のない状態で統合監視システムを運用しても、例えば警報に対するマスク制御が行えず、不便である。少ない手間で局情報を登録できるようにすることが望まれる。
【0007】
そこで、目的は、局情報の登録に係る手間を削減したネットワークシステム、統合監視システム、監視制御システム、および監視方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、ネットワークシステムは、複数の局を備えるレピータシステムに接続される複数の監視制御システムと、複数の監視制御システムを統合的に監視する統合監視システムとを具備する。監視制御システムの各々は、配下のレピータシステムをSNMP(Simple Network Management Protocol)に基づいて監視/制御する手段と、配下のレピータシステムにおける局に係わる局情報を登録した局情報データベースと、多重部と、送信部とを備える。多重部は、局から通知されたSNMP-Trapメッセージに局情報を多重する。送信部は、局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを統合監視システムに送信する。統合監視システムは、受信部を備える。受信部は、局情報を多重されたSNMP-Trapメッセージを受信し、当該SNMP-Trapメッセージに多重された局情報を分離する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係るネットワークシステムの一例を示すシステム図である。
図2図2は、実施形態に係る監視制御システムおよび統合監視装置の一例を示す機能ブロック図である。
図3図3は、局から発報される警報情報の一例を示す図である。
図4図4は、警報情報DB12に登録される情報の一例を示す図である。
図5図5は、局情報DB16に登録される情報の一例を示す図である。
図6図6は、監視制御システム100A-統合監視システム200間の警報インタフェースで伝送される警報情報の一例を示す図である。
図7図7は、警報情報DB22に登録される情報の一例を示す図である。
図8図8は、統合局情報DB23に登録される情報の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係るネットワークシステムにおける処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図10図10は、比較のため、従来の監視制御システム-統合監視システム間のインタフェースで伝送される局情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施形態に係るネットワークシステムの一例を示すシステム図である。図1において、複数の通信システムA,B,Cが示される。通信システムA,B,Cは、例えば、互いに異なる場所に配設されたレピータシステムである。通信システムAは、装置A-1,A-2~A-nを備え、これらは互いにネットワークNAに接続されて、ネットワークNA経由で監視制御システム100Aの配下となる。
【0011】
同様に、通信システムBは、装置B-1,B-2~B-nを備え、これらは互いにネットワークNBに接続されて、ネットワークNB経由で監視制御システム100Bの配下となる。通信システムCは、装置C-1,C-2~C-nを備え、これらは互いにネットワークNCに接続されて、ネットワークNC経由で監視制御システム100Cの配下となる。
【0012】
装置A-1,A-2~A-n、装置B-1,B-2~B-n、装置C-1,C-2~C-nは、例えば光中継システムにおける光伝送装置(親機)、光伝送装置(子機)、あるいは電源装置などの各種のデバイスであり、局として理解される。実施形態では、レピータシステムにおける局を想定する。装置を識別するためのID(IDentification)、IP(Internet Protocol)アドレス、基板情報、設定状態などの情報は、局情報として直上の監視制御システムに登録される。
【0013】
監視制御システム100Aは、通信システムAを監視し、制御する。同様に、監視制御システム100Bは、通信システムBを監視し、制御する。監視制御システム100Cは、通信システムCを監視し、制御する。監視/制御に係わるプロトコルとしてはSNMP(Simple Network Management Protocol)が代表的である。
【0014】
監視制御システム100A,100B,100Cとその監視対象とのインタフェースは、システムベンダの独自仕様で設計されている。また、監視制御システム100A,100B,100C間での相互通信は、異ベンダ間で共通のインタフェースで設計されていない限り、基本的にはできない。
【0015】
監視制御システム100Aには、クライアント端末TAからネットワークNA経由でリモートアクセスすることができる。同様に、ネットワークNB経由でクライアント端末TBから監視制御システム100Bにリモートアクセスすることができる。ネットワークNC経由でクライアント端末TCから監視制御システム100Cにリモートアクセスすることができる。
【0016】
さらに、監視制御システム100A,100B,100Cは、統合監視用ネットワークN200に接続され、統合監視用ネットワークN200を介して、統合監視システム200の配下となる。統合監視システム200は監視制御システム100A,100B,100Cからの警報情報を集約して管理し、統合監視用クライアント端末T200に表示する機能を持つ。
【0017】
図2は、実施形態に係る監視制御システムおよび統合監視装置の一例を示す機能ブロック図である。装置A-1は、各種のデバイス1と、デバイス1に生じた警報を検知する警報検知部2と、検知された警報を監視制御システム100Aに通知する警報送信部3とを備える。装置B-1、装置C-1も同様の構成である。
【0018】
装置A-1の警報送信部3から発報された警報情報(例えばSNMP-Trapメッセージ)は、監視制御システム100Aの警報受信部11で受信される。図3に、局から発報された警報情報の一例を示す。警報情報は、例えば「局ID」、「送信時刻」、「警報ID」を含むことができる。受信された警報情報は、警報情報データベース(DB)12に追加登録されるとともに、多重部13に渡される。
【0019】
図4に、警報情報DB12に登録される情報の一例を示す。警報情報は、監視制御システム100Aにおいて、例えば「管理番号」、「局ID」、「イベント発生日時」、「イベントクリア日時」、「警報ID」、「警報状態」、「警報名称」、「コメント」、および、「表示種別」を含むデータ構造で管理されることができる。なお「表示種別」は、クライアント端末TAにおけるグレーアウト、非表示などを指定するための項目である。
【0020】
監視制御システム100Aは、さらに、クライアント端末TAに接続される画面インタフェース(IF)17、局情報データベース(DB)16、局情報登録部15、および、警報送信部14を備える。このうち画面IF17は、取得した警報情報をクライアント端末TAの画面上に表示する。
【0021】
局情報DB16には、クライアント端末TAからの要求に従い、局情報登録部15により、配下の局(装置A-1~A-n)の局情報が予め登録されている。
【0022】
図5に、局情報DB16に登録される情報の一例を示す。局情報は、例えば「管理番号」、「グループ」、「局名」、「局ID」、「局種別」、および「装置IPアドレス」を含むデータ構造で管理されることができる。
【0023】
さらに、多重部13は、警報情報の発報元の局の局情報を局情報データベースDB16から読み出し、警報受信部11から渡された警報情報に多重する。すなわち、多重部13は、受信した警報情報を統合監視システム200に送信するためのフォーマットに変換し、局情報を書き込む。このようにすることで、監視制御システム100A-統合監視システム200間の警報インタフェースに局情報を載せ、統合監視システム200に通知することができる。つまり、警報情報と局情報とで、統合監視システム200へのインタフェースを集約することができる。
【0024】
図6は、監視制御システム100A-統合監視システム200間の警報インタフェースで伝送される警報情報の一例を示す図である。局情報を多重された警報情報は、例えば「グループ」、「システム名」、「局名」、「局ID」、「局種別」、「装置IPアドレス」、「送信時刻」、および「警報ID」の各フィールドを含むことができる。
【0025】
局情報を多重された警報情報は、警報送信部14により統合監視システム200に送信される。統合監視システム200の警報受信部21は、警報情報を受信し、多重されている局情報を分離する。警報情報は、警報情報DB22に登録される。また、分離された局情報は、統合局情報DB23に登録される。
【0026】
図7は、警報情報DB22に登録される情報の一例を示す図である。図4と同様の構造を持つデータが、統合監視システム200の警報情報DB22に蓄積される。
図8は、統合局情報DB23に登録される情報の一例を示す図である。図5と比較すると、実施形態によれば、配下の監視制御システムと同様の局情報を、統合監視システム200においても自動的に構築することができる。さらに、図5と比較すると、「システム名」(例えばシステムA、システムB、システムC…)を記録するための項目が増えていることがわかる。
【0027】
図9は、実施形態に係るネットワークシステムにおける処理手順の一例を示すシーケンス図である。図3において、監視対象の装置(局)は、警報を検出すると直上の監視制御システムに警報情報を送信する(ステップS1)。監視制御システムは、受信した警報情報を警報情報DBに追加し(ステップS2)、さらに、警報情報に局情報を多重して(ステップS3)統合監視システムに送信する(ステップS4)。
【0028】
統合監視システムは、警報情報を受信すると局情報を分離し(ステップS5)、警報情報を警報情報DBに追加するとともに(ステップS6)、局情報を統合局情報DBに登録する(ステップS7)。
【0029】
統合監視用クライアント端末は、必要に応じて統合監視システムから警報情報を取得し(ステップS8)、表示することができる。ここで、統合監視用クライアント端末から警報マスクの登録をする場合を想定する。
【0030】
統合監視用クライアントから統合監視システムに対して警報マスクの登録を行うと(ステップS9)、統合監視システムのマスクDBに警報マスクの情報が登録される(ステップS10)。ここで、装置からマスク対象の警報が発報された場合には(ステップS11)この警報情報は監視制御システムにおいて警報情報DBに追加され(ステップS12)、局情報を多重されて(ステップS13)統合監視システムに送信される(ステップS14)。
【0031】
統合監視システムは、この警報情報から局情報を分離し(ステップS15)、警報情報を警報情報DBに追加する(ステップS16)。そして、この警報情報に対してマスクDBに基づくマスクチェックを行い(ステップS17)、その結果を記憶する。そして、統合監視用クライアント端末から警報情報の表示要求を受けると(ステップS18)、統合監視用クライアント端末においては、当該警報はマスク表示される。
【0032】
以上説明したようにこの実施形態では、監視制御システムにおいて、警報情報に局情報を付加(多重)し、監視制御システム-統合監視システム間の警報インタフェースで統合監視システムに通知するようにした。つまり、各監視制御システムからの警報情報と局情報とを、共通化したインタフェースで統合監視システムに伝送するようにした。
【0033】
図10は、比較のため、従来の監視制御システム-統合監視システム間のインタフェースで伝送される局情報の一例を示す図である。既存の技術では、図10に示される局情報を伝送するために、警報情報とは別に専用のインタフェースを設ける必要があった。
【0034】
これに対し実施形態によれば、各ベンダの監視制御システムと統合監視システムとの間で共通化されている、警報情報の伝送インタフェースを用いて局情報を伝送することができる。よって、局情報を伝送するための、警報情報とは別の専用のインタフェースを設ける必要が無くなる。これにより、従来、統合監視システム側で必要であった局登録に係わる手間が不要となり、開発規模を大幅に削減できるのに加えて、運用上の便宜を飛躍的に向上させることができる。
さらに、統合監視システム側で統合局情報データベースを自動的に構築することができるので、警報マスク等の機能を実装するのに何の支障もない。
【0035】
これらのことから、局情報の登録に係る手間を削減したネットワークシステム、統合監視システム、監視制御システム、および監視方法を提供することが可能となる。
【0036】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図2において、統合監視システム200で警報情報から分離した局情報を統合局情報DB23に蓄積する例を示した。これに代えて、局情報を警報情報から分離する機能だけを統合監視システム200設けてもよい。
【0037】
また、一定期間の警報を受信しない局情報を、統合監視システム側で削除してもよい。つまり、受信されない期間が既定長を超えた局情報を、統合局情報データベースから削除する手段を統合監視システムに設けてもよい。すなわち、警報情報が監視制御システムから通知されない期間がある程度継続すると、統合監視システムにおける局情報を削除するようにする。このようにすれば、統合監視システムにおけるデータベースの肥大化を防止することができる。
【0038】
さらに、実施形態に係わるネットワークシステムは、レピータシステムに対する監視/制御に留まらず、階層上の統合監視の構成をとる装置やシステムにも適用することが可能である。
【0039】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示するものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
1…デバイス、2…警報検知部、3…警報送信部、11…警報受信部、12…警報情報データベース(DB)、13…多重部、14…警報送信部、15…局情報登録部、16…局情報データベース(DB)、17…画面インタフェース(IF)、21…警報受信部、22…警報情報データベース(DB)、23…統合局情報データベース(DB)、100A…監視制御システム、100B…監視制御システム、100C…監視制御システム、200…統合監視システム、A-1~A-n…装置、B-1~B-n…装置、C-1~C-n…装置、N200…統合監視用ネットワーク、T200…統合監視用クライアント端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10