(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108096
(43)【公開日】2023-08-04
(54)【発明の名称】電磁弁マニホールド
(51)【国際特許分類】
F16K 27/00 20060101AFI20230728BHJP
【FI】
F16K27/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009060
(22)【出願日】2022-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 新治
(72)【発明者】
【氏名】薛 成華
【テーマコード(参考)】
3H051
【Fターム(参考)】
3H051AA08
3H051BB10
3H051CC01
(57)【要約】
【課題】圧力計の視認性を向上させるとともに、電磁弁マニホールドの小型化を図ること。
【解決手段】一次側流路52及び二次側流路53は、ボディ51を長手方向に貫通して第1面51a及び第2面51bそれぞれに開口している。圧力計80は、接続面51cにおけるボディ51の長手方向の中央部に対して第1面51a寄りにオフセットした状態で接続面51cから突出している。複数のボディ51は、スペーサの取付面に第1面51aが取り付けられる第1ボディ51Aと、第1ボディ51Aが取り付けられるスペーサとは異なるスペーサの取付面に第2面51bが取り付けられる第2ボディ51Bと、を含む。第1ボディ51Aと第2ボディ51Bとが電磁弁の並設方向に交互に並んで配置されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給ポートを有する電磁弁と、
前記供給ポートに圧力流体を供給する供給流路を有するマニホールドベースと、
前記マニホールドベースと前記電磁弁との間に介在されるスペーサと、
前記スペーサに取り付けられる長四角ブロック状のボディを有するとともに前記電磁弁から出力される圧力流体の圧力を減圧調整する減圧弁と、を備え、
前記マニホールドベース、前記スペーサ、及び前記ボディは、複数並設される前記電磁弁に対応して前記電磁弁の並設方向に複数並んで配置されており、
前記各ボディの幅方向は、前記並設方向に一致しており、
前記各スペーサは、
前記各ボディが取り付けられる取付面と、
前記供給流路に第1端が連通するとともに前記取付面に第2端が開口する第1供給連通流路と、
前記供給ポートに第1端が連通するとともに前記取付面に第2端が開口する第2供給連通流路と、を有し、
前記各ボディは、
前記第1供給連通流路に連通する一次側流路と、
前記第2供給連通流路に連通する二次側流路と、
前記ボディの長手方向の一方に位置する第1面と、
前記ボディの長手方向の他方に位置する第2面と、
前記第1面と前記第2面とを接続するとともに前記長手方向及び前記幅方向に延びる接続面と、を有し、
前記接続面には、前記二次側流路の圧力を検出する圧力計が設けられており、
前記ボディの幅は、前記圧力計における前記幅方向の寸法よりも小さく、
前記減圧弁は、前記圧力計によって検出された圧力が設定圧力となるように前記二次側流路の圧力を減圧調整することで、前記電磁弁から出力される圧力流体の圧力の減圧調整を行う電磁弁マニホールドであって、
前記一次側流路及び前記二次側流路は、前記ボディを前記長手方向に貫通して前記第1面及び前記第2面それぞれに開口しており、
前記圧力計は、前記接続面における前記長手方向の中央部に対して前記第1面寄りにオフセットした状態で前記接続面から突出しており、
前記複数のボディは、
前記取付面に前記第1面が取り付けられる第1ボディと、
前記第1ボディが取り付けられるスペーサとは異なるスペーサの取付面に前記第2面が取り付けられる第2ボディと、を含み、
前記第1ボディと前記第2ボディとが前記並設方向に交互に並んで配置されていることを特徴とする電磁弁マニホールド。
【請求項2】
前記第1面に取り付けられるとともに前記一次側流路における前記第1面側の開口と前記二次側流路における前記第1面側の開口との間をシールする第1ガスケットと、
前記第2面に取り付けられるとともに前記一次側流路における前記第2面側の開口と前記二次側流路における前記第2面側の開口との間をシールする第2ガスケットと、を備え、
前記第1ガスケット及び前記第2ガスケットは同一形状であることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁マニホールド。
【請求項3】
前記減圧弁は、
前記一次側流路と前記二次側流路とを連通する減圧弁孔と、
前記減圧弁孔を開閉する減圧弁体と、
前記二次側流路の圧力を受圧するとともに前記減圧弁体と一体的に往復動可能な減圧ピストンと、
前記減圧弁体が開弁する方向へ前記減圧ピストンを付勢する減圧ばねと、
前記減圧ばねの付勢力を調整するために操作される減圧ノブと、を有し、
前記減圧ノブは、前記長手方向で前記圧力計に隣り合った状態で前記接続面に対して配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁弁マニホールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁マニホールドに関する。
【背景技術】
【0002】
電磁弁マニホールドは、電磁弁と、マニホールドベースと、スペーサと、を備えている場合がある。電磁弁は、供給ポートを有している。マニホールドベースは、供給流路を有している。供給流路は、供給ポートに圧力流体を供給する。スペーサは、マニホールドベースと電磁弁との間に介在されている。また、電磁弁マニホールドは、例えば特許文献1のような減圧弁を備えている場合がある。減圧弁は、電磁弁から出力される圧力流体の圧力を設定圧力に減圧調整する。減圧弁は、例えば、長四角ブロック状のボディを有している。ボディは、スペーサに取り付けられる。
【0003】
ところで、このような電磁弁マニホールドにおいては、マニホールドベース、スペーサ、及びボディが、複数並設される電磁弁に対応して電磁弁の並設方向に複数並んで配置されている場合がある。この場合、各ボディの幅方向は、電磁弁の並設方向に一致している。
【0004】
各スペーサは、各ボディが取り付けられる取付面を有している。また、各スペーサは、第1供給連通流路と、第2供給連通流路と、を有している。第1供給連通流路の第1端は、供給流路に連通している。第1供給連通流路の第2端は、取付面に開口している。第2供給連通流路の第1端は、供給ポートに連通している。第2供給連通流路の第2端は、取付面に開口している。
【0005】
ボディは、一次側流路と、二次側流路と、を有している。一次側流路は、第1供給連通流路に連通している。二次側流路は、第2供給連通流路に連通している。さらに、ボディは、第1面と、第2面と、接続面と、を有している。第1面は、ボディの長手方向の一方に位置する面である。第2面は、ボディの長手方向の他方に位置する面である。接続面は、ボディにおいて、第1面と第2面とを接続するとともにボディの長手方向及び幅方向に延びる面である。
【0006】
さらに、接続面には、圧力計が設けられている。圧力計は、二次側流路の圧力を検出する。減圧弁は、圧力計によって検出された圧力が設定圧力となるように二次側流路の圧力を減圧調整する。これにより、電磁弁から出力される圧力流体の圧力の減圧調整が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、例えば、電磁弁マニホールドの小型化を図る目的として、電磁弁の幅を極力小さくする場合がある。この場合、マニホールドベース、スペーサ、及びボディそれぞれの幅も電磁弁の幅と同様に小さくなる。このとき、ボディの幅が、圧力計におけるボディの幅方向の寸法よりも小さくなる場合がある。すなわち、圧力計が、ボディに対して、ボディの幅方向ではみ出してしまう場合がある。このような場合、ボディを電磁弁の並設方向に複数並設しようとしても、電磁弁の並設方向で隣り合う圧力計同士が干渉してしまうため、ボディを電磁弁の並設方向に複数並設することができなくなってしまう虞がある。その結果として、電磁弁マニホールドの小型化を図ることができなくなってしまう。かといって、圧力計を小さくしてしまうと、圧力計の視認性が悪化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する電磁弁マニホールドは、供給ポートを有する電磁弁と、前記供給ポートに圧力流体を供給する供給流路を有するマニホールドベースと、前記マニホールドベースと前記電磁弁との間に介在されるスペーサと、前記スペーサに取り付けられる長四角ブロック状のボディを有するとともに前記電磁弁から出力される圧力流体の圧力を減圧調整する減圧弁と、を備え、前記マニホールドベース、前記スペーサ、及び前記ボディは、複数並設される前記電磁弁に対応して前記電磁弁の並設方向に複数並んで配置されており、前記各ボディの幅方向は、前記並設方向に一致しており、前記各スペーサは、前記各ボディが取り付けられる取付面と、前記供給流路に第1端が連通するとともに前記取付面に第2端が開口する第1供給連通流路と、前記供給ポートに第1端が連通するとともに前記取付面に第2端が開口する第2供給連通流路と、を有し、前記各ボディは、前記第1供給連通流路に連通する一次側流路と、前記第2供給連通流路に連通する二次側流路と、前記ボディの長手方向の一方に位置する第1面と、前記ボディの長手方向の他方に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面とを接続するとともに前記長手方向及び前記幅方向に延びる接続面と、を有し、前記接続面には、前記二次側流路の圧力を検出する圧力計が設けられており、前記ボディの幅は、前記圧力計における前記幅方向の寸法よりも小さく、前記減圧弁は、前記圧力計によって検出された圧力が設定圧力となるように前記二次側流路の圧力を減圧調整することで、前記電磁弁から出力される圧力流体の圧力の減圧調整を行う電磁弁マニホールドであって、前記一次側流路及び前記二次側流路は、前記ボディを前記長手方向に貫通して前記第1面及び前記第2面それぞれに開口しており、前記圧力計は、前記接続面における前記長手方向の中央部に対して前記第1面寄りにオフセットした状態で前記接続面から突出しており、前記複数のボディは、前記取付面に前記第1面が取り付けられる第1ボディと、前記第1ボディが取り付けられるスペーサとは異なるスペーサの取付面に前記第2面が取り付けられる第2ボディと、を含み、前記第1ボディと前記第2ボディとが前記並設方向に交互に並んで配置されている。
【0010】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記第1面に取り付けられるとともに前記一次側流路における前記第1面側の開口と前記二次側流路における前記第1面側の開口との間をシールする第1ガスケットと、前記第2面に取り付けられるとともに前記一次側流路における前記第2面側の開口と前記二次側流路における前記第2面側の開口との間をシールする第2ガスケットと、を備え、前記第1ガスケット及び前記第2ガスケットは同一形状であるとよい。
【0011】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記減圧弁は、前記一次側流路と前記二次側流路とを連通する減圧弁孔と、前記減圧弁孔を開閉する減圧弁体と、前記二次側流路の圧力を受圧するとともに前記減圧弁体と一体的に往復動可能な減圧ピストンと、前記減圧弁体が開弁する方向へ前記減圧ピストンを付勢する減圧ばねと、前記減圧ばねの付勢力を調整するために操作される減圧ノブと、を有し、前記減圧ノブは、前記長手方向で前記圧力計に隣り合った状態で前記接続面に対して配置されているとよい。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、圧力計の視認性を向上させるとともに、電磁弁マニホールドの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態における電磁弁マニホールドを示す断面図である。
【
図5】減圧弁をボディの第1面側から見た正面図である。
【
図6】減圧弁をボディの第2面側から見た正面図である。
【
図7】減圧弁の減圧弁体が開弁している状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、電磁弁マニホールドを具体化した一実施形態を
図1~
図7にしたがって説明する。
<電磁弁マニホールド10の全体構成>
図1及び
図2に示すように、電磁弁マニホールド10は、電磁弁11と、マニホールドベース30と、スペーサ40と、減圧弁50と、を備えている。電磁弁11は、複数並設されている。スペーサ40は、マニホールドベース30と電磁弁11との間に介在されている。マニホールドベース30、スペーサ40、及び減圧弁50は、複数並設される電磁弁11に対応して電磁弁11の並設方向に複数並んで配置されている。したがって、マニホールドベース30、スペーサ40、及び減圧弁50それぞれの並設方向は、電磁弁11の並設方向に一致している。
【0015】
<電磁弁11の構成>
図1に示すように、各電磁弁11は、バルブケーシング12を有している。バルブケーシング12は、長四角ブロック状である。バルブケーシング12は、ケーシング本体13と、第1連結ブロック14と、第2連結ブロック15と、を有している。ケーシング本体13は、長四角ブロック状である。第1連結ブロック14は、ケーシング本体13の長手方向の第1端に連結されている。第2連結ブロック15は、ケーシング本体13の長手方向の第2端に連結されている。ケーシング本体13は、スペーサ40に対向する本体対向面13aを有している。
【0016】
<弁孔16について>
バルブケーシング12は、弁孔16を有している。弁孔16は、ケーシング本体13に形成されている。弁孔16は、円孔状である。弁孔16は、ケーシング本体13の長手方向に延びている。弁孔16の第1端は、ケーシング本体13の長手方向の第1端面に開口している。弁孔16の第2端は、ケーシング本体13の長手方向の第2端面に開口している。よって、弁孔16は、ケーシング本体13を長手方向に貫通している。
【0017】
<スプール弁17について>
各電磁弁11は、スプール弁17を有している。スプール弁17は、弁孔16内に収容されている。スプール弁17は、スプール弁17の軸方向が弁孔16の軸方向に一致した状態で弁孔16内に収容されている。スプール弁17は、弁孔16内を往復動可能に収容されている。
【0018】
<電磁弁11の各ポートについて>
各電磁弁11は、供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2を有している。したがって、本実施形態の各電磁弁11は、5ポート電磁弁である。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、ケーシング本体13に形成されている。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、弁孔16にそれぞれ連通している。
【0019】
供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2は、ケーシング本体13の長手方向の第1端から第2端に向かうにつれて、第1排出ポートR1、第1出力ポートA、供給ポートP、第2出力ポートB、第2排出ポートR2の順に並んでケーシング本体13に形成されている。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2それぞれの第1端は弁孔16に連通している。供給ポートP、第1出力ポートA、第2出力ポートB、第1排出ポートR1、及び第2排出ポートR2それぞれの第2端は、ケーシング本体13の本体対向面13aに開口している。
【0020】
<第1ピストン18及び第2ピストン19について>
各電磁弁11は、第1ピストン18と、第2ピストン19と、を有している。第1ピストン18は、円板状である。第1ピストン18は、スプール弁17の第1端に連結されている。第1ピストン18は、スプール弁17と一体的に移動する。第2ピストン19は、円板状である。第2ピストン19は、スプール弁17の第2端に連結されている。第2ピストン19は、スプール弁17と一体的に移動する。
【0021】
<第1パイロット圧作用室21について>
第1連結ブロック14には、円孔状の第1ピストン収容凹部20が形成されている。第1ピストン収容凹部20には、第1ピストン18が往復動可能に収容されている。そして、第1ピストン収容凹部20と第1ピストン18とによって、第1パイロット圧作用室21が区画されている。第1パイロット圧作用室21には、パイロット流体が給排される。
【0022】
<第2パイロット圧作用室23について>
第2連結ブロック15には、円孔状の第2ピストン収容凹部22が形成されている。第2ピストン収容凹部22には、第2ピストン19が往復動可能に収容されている。そして、第2ピストン収容凹部22と第2ピストン19とによって、第2パイロット圧作用室23が区画されている。第2パイロット圧作用室23には、パイロット流体が給排される。
【0023】
<第1パイロット弁V1及び第2パイロット弁V2について>
各電磁弁11は、第1パイロット弁V1と、第2パイロット弁V2と、を備えている。したがって、電磁弁11は、ダブルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁である。第1パイロット弁V1及び第2パイロット弁V2に対する電圧の印加は、例えば、図示しないプログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の外部制御機器によって行われる。
【0024】
<スプール弁17の第1位置及び第2位置について>
スプール弁17は、第1位置と、第2位置と、に切り換え可能である。例えば、第1パイロット弁V1への電圧の印加が行われているとともに、第2パイロット弁V2への電圧の印加が停止されているとする。すると、第1パイロット弁V1によって、図示しない流体供給源からの圧縮された流体が第1パイロット圧作用室21にパイロット流体として供給される。一方で、第2パイロット弁V2によって、第2パイロット圧作用室23内のパイロット流体が大気へ排出される。これにより、スプール弁17が第2ピストン収容凹部22に向けて移動する。その結果、スプール弁17は、供給ポートPと第1出力ポートAとを連通し、且つ第2出力ポートBと第2排出ポートR2とを連通する第1位置に切り換わる。また、スプール弁17が第1位置に切り換わると、供給ポートPと第2出力ポートBとの間が遮断されるとともに、第1出力ポートAと第1排出ポートR1との間が遮断される。
【0025】
また、例えば、第1パイロット弁V1への電圧の印加が停止されているとともに、第2パイロット弁V2への電圧の印加が行われているとする。すると、第2パイロット弁V2によって、流体供給源からの圧縮された流体が第2パイロット圧作用室23にパイロット流体として供給される。一方で、第1パイロット弁V1によって、第1パイロット圧作用室21内のパイロット流体が大気へ排出される。これにより、スプール弁17が第1ピストン収容凹部20に向けて移動する。その結果、スプール弁17は、供給ポートPと第2出力ポートBとを連通し、且つ第1出力ポートAと第1排出ポートR1とを連通する第2位置に切り換わる。また、スプール弁17が第2位置に切り換わると、供給ポートPと第1出力ポートAとの間が遮断されるとともに、第2出力ポートBと第2排出ポートR2との間が遮断される。
【0026】
よって、第1パイロット弁V1における第1パイロット圧作用室21に対するパイロット流体の給排、及び第2パイロット弁V2における第2パイロット圧作用室23に対するパイロット流体の給排が行われることにより、スプール弁17が第1位置と第2位置との間で弁孔16内を往復動する。そして、スプール弁17が第1位置と第2位置とに切り換わることにより、各ポート間の連通が切り換えられる。なお、
図1では、スプール弁17が第2位置に位置している状態を示している。
【0027】
<マニホールドベース30の構成>
各マニホールドベース30は、長四角ブロック状である。各マニホールドベース30は、搭載面30aを有している。搭載面30aには、スペーサ40を介して電磁弁11が搭載されている。各マニホールドベース30の長手方向は、バルブケーシング12の長手方向に一致している。
【0028】
各マニホールドベース30は、供給流路31、第1出力流路32、第2出力流路33、第1排出流路34、及び第2排出流路35、を有している。供給流路31、第1出力流路32、第2出力流路33、第1排出流路34、及び第2排出流路35は、搭載面30aに開口している。
【0029】
供給流路31における搭載面30aとは反対側の端部は、例えば、配管等を介して、図示しない流体供給源に接続されている。第1出力流路32における搭載面30aとは反対側の端部、及び第2出力流路33における搭載面30aとは反対側の端部は、例えば、配管等を介して、図示しない流体圧機器にそれぞれ接続されている。第1排出流路34における搭載面30aとは反対側の端部、及び第2排出流路35における搭載面30aとは反対側の端部は、大気にそれぞれ連通している。
【0030】
<スペーサ40の構成>
各スペーサ40は、長四角ブロック状である。各スペーサ40は、バルブケーシング12に対向する第1対向面40aと、マニホールドベース30に対向する第2対向面40bと、を有している。各スペーサ40の長手方向は、バルブケーシング12の長手方向に一致している。
【0031】
各スペーサ40は、取付面41を有している。取付面41は、スペーサ40の長手方向の一方に位置する端面である。また、各スペーサは、第1供給連通流路42、第2供給連通流路43、第1出力連通流路44、第2出力連通流路45、第1排出連通流路46、及び第2排出連通流路47を有している。
【0032】
第1供給連通流路42は、供給流路31に第1端が連通するとともに取付面41に第2端が開口している。第2供給連通流路43は、供給ポートPに第1端が連通するとともに取付面41に第2端が開口している。第2供給連通流路43における取付面41に対する開口位置は、第1供給連通流路42における取付面41に対する開口位置よりも第1対向面40a寄りに位置している。
【0033】
第1出力連通流路44は、第1出力流路32と第1出力ポートAとを連通している。第2出力連通流路45は、第2出力流路33と第2出力ポートBとを連通している。第1排出連通流路46は、第1排出流路34と第1排出ポートR1とを連通している。第2排出連通流路47は、第2排出流路35と第2排出ポートR2とを連通している。
【0034】
<第1シール部材48及び第2シール部材49について>
電磁弁マニホールド10は、第1シール部材48と、第2シール部材49と、を備えている。第1シール部材48は、各スペーサ40と各マニホールドベース30との間をシールしている。第1シール部材48は、例えば、薄板状のガスケットである。第2シール部材49は、各スペーサ40と各バルブケーシング12との間をシールしている。第2シール部材49は、例えば、薄板状のガスケットである。
【0035】
<減圧弁50の構成>
各減圧弁50は、長四角ブロック状のボディ51を有している。各ボディ51は、各スペーサ40に取り付けられている。具体的には、各ボディ51は、各スペーサ40の取付面41に取り付けられている。したがって、各スペーサ40の取付面41には、各ボディ51が取り付けられる。そして、
図2に示すように、マニホールドベース30、スペーサ40、及びボディ51は、複数並設される電磁弁11に対応して電磁弁11の並設方向に複数並んで配置されている。各ボディ51の幅方向は、電磁弁11の並設方向に一致している。なお、
図2では、各ボディ51の幅方向を矢印X1で示している。
【0036】
<第1面51a、第2面51b、及び接続面51cについて>
図1に示すように、各ボディ51は、第1面51aと、第2面51bと、接続面51cと、を有している。第1面51aは、ボディ51の長手方向の一方に位置する面である。第2面51bは、ボディ51の長手方向の他方に位置する面である。接続面51cは、第1面51aと第2面51bとを接続するとともにボディ51の長手方向及び幅方向に延びる面である。
【0037】
<一次側流路52及び二次側流路53について>
各ボディ51は、一次側流路52と、二次側流路53と、を有している。一次側流路52及び二次側流路53は、ボディ51の長手方向に貫通して第1面51a及び第2面51bそれぞれに開口している。二次側流路53は、一次側流路52よりも接続面51c寄りに位置している。一次側流路52は、第1供給連通流路42に連通している。二次側流路53は、第2供給連通流路43に連通している。
【0038】
<減圧弁孔54及び弁座55について>
図3に示すように、減圧弁50は、減圧弁孔54を有している。減圧弁孔54は、ボディ51に形成されている。減圧弁孔54は、一次側流路52と二次側流路53とを連通している。ボディ51は、弁座55を有している。弁座55は、ボディ51における一次側流路52側の減圧弁孔54の周囲に形成されている。
【0039】
<減圧弁体56について>
減圧弁50は、減圧弁体56を有している。減圧弁体56は、減圧弁孔54を開閉する。減圧弁体56は、一次側流路52内に配置されている。そして、減圧弁体56は、弁座55に対して接離する方向へ往復動可能である。なお、減圧弁体56は、金属製のばね受けにゴムをライニングして一体化することにより構成されている。減圧弁体56は、ボディ51における接続面51cとは反対側の面に開口する孔57を介してボディ51内に収容されている。孔57は、プラグ58によって封止されている。
【0040】
減圧弁体56は、弁座55から離間することにより開弁状態となる。そして、減圧弁体56が開弁状態となることにより、減圧弁孔54を介した一次側流路52と二次側流路53との連通が許容される。一方で、減圧弁体56は、弁座55に着座することにより閉弁状態となる。そして、減圧弁体56が閉弁状態となることにより、減圧弁孔54を介した一次側流路52と二次側流路53との連通が遮断される。
【0041】
<復帰ばね59について>
減圧弁50は、復帰ばね59を有している。復帰ばね59は、減圧弁体56とプラグ58との間に介在されている。復帰ばね59は、減圧弁体56を弁座55に向けて付勢している。したがって、復帰ばね59は、減圧弁体56が閉弁する方向へ減圧弁体56を付勢している。
【0042】
<ピストン収容孔60について>
ボディ51は、ピストン収容孔60を有している。ピストン収容孔60の第1端は、ボディ51の接続面51cに開口している。ピストン収容孔60の第2端は、二次側流路53に連通している。ピストン収容孔60の軸線は、減圧弁孔54の軸線に一致している。
【0043】
<減圧ピストン61について>
減圧弁50は、減圧ピストン61を有している。減圧ピストン61は、ピストン収容孔60内に収容されている。減圧ピストン61は、ピストン収容孔60内を往復動可能である。減圧ピストン61は、ピストン本体部62と、ピストン軸部63と、を有している。ピストン軸部63は、ピストン本体部62における二次側流路53側の端面から突出している。ピストン軸部63の先端は、減圧弁孔54の内側を通過して減圧弁体56に当接している。そして、減圧ピストン61は、ピストン軸部63の先端が減圧弁体56に当接した状態で、減圧弁体56と一体的に往復動可能になっている。また、ピストン本体部62における二次側流路53側の端面は、二次側流路53の圧力を受圧する受圧面61aになっている。したがって、減圧ピストン61は、二次側流路53の圧力を受圧するとともに減圧弁体56と一体的に往復動可能である。なお、ピストン本体部62とピストン収容孔60との間はパッキン64によってシールされている。
【0044】
<ケース65について>
減圧弁50は、ケース65を有している。ケース65は、円筒状である。ケース65は、螺子66によって接続面51cに取り付けられている。ケース65の内部とピストン収容孔60内とは連通している。ケース65は、ケース65の軸線がピストン収容孔60の軸線と一致した状態で、ボディ51の接続面51cに取り付けられている。
【0045】
<ナット67及びばね受け部材68について>
減圧弁50は、ナット67を有している。ナット67は、ケース65の内部に収容されている。ナット67は、ケース65の内部でケース65の内周面に固定されている。また、減圧弁50は、ばね受け部材68を有している。ばね受け部材68は、円板状である。ばね受け部材68は、ケース65の内部に収容されている。ばね受け部材68は、ケース65の内部で往復動可能になっている。ばね受け部材68は、ケース65の内部において、ナット67よりもピストン収容孔60寄りに配置されている。
【0046】
<減圧ばね69について>
減圧弁50は、減圧ばね69を有している。減圧ばね69は、ケース65の内部に収容されている。減圧ばね69は、ばね受け部材68と減圧ピストン61との間に介在されている。減圧ばね69は、減圧ピストン61を減圧弁体56に向けて付勢している。そして、減圧ピストン61は、減圧ばね69の付勢力によって減圧弁体56に向けて移動すると、減圧弁体56を押圧する。これにより、減圧弁体56が弁座55から離間する方向へ移動する。その結果、減圧弁体56が開弁状態となる。したがって、減圧ばね69は、減圧弁体56が開弁する方向へ減圧ピストン61を付勢する。
【0047】
<弁棒70について>
減圧弁50は、弁棒70を有している。弁棒70は、ケース65の内部において、ばね受け部材68よりも減圧ピストン61とは反対側に配置されている。弁棒70は、雄ねじ部71と、係止部72と、を有している。雄ねじ部71は、ナット67に螺合可能である。雄ねじ部71の先端は、ばね受け部材68に当接している。係止部72は、例えば、四角柱状である。係止部72は、雄ねじ部71からばね受け部材68とは反対側へ突出している。
【0048】
<減圧ノブ73について>
減圧弁50は、減圧ノブ73を有している。減圧ノブ73は、操作部74と、被係止部75と、を有している。操作部74は、端部74aと、筒部74bと、を有している。端部74aは、円板状である。端部74aは、ケース65における接続面51cとは反対側の開口を閉塞している。筒部74bは、ケース65の外周面における接続面51cとは反対側の端部を覆っている。
【0049】
被係止部75は、筒状である。被係止部75は、端部74aの内面から突出している。被係止部75は、挿入孔75aを有している。挿入孔75aは、例えば、四角孔形状である。そして、挿入孔75aに係止部72が挿入されることにより、係止部72が被係止部75に係止されている。
【0050】
減圧ノブ73は、ケース65に対して回転可能である。減圧ノブ73がケース65に対して回転すると、係止部72と被係止部75との係止により、弁棒70が減圧ノブ73と一体的に回転する。
【0051】
このとき、雄ねじ部71がナット67に螺合されている。よって、例えば、減圧ノブ73が正方向に回転した場合には、弁棒70がナット67に対して螺進する。そして、ナット67に対して螺進する弁棒70がばね受け部材68を押圧することにより、ばね受け部材68が減圧ピストン61に向けて移動する。これにより、ばね受け部材68と減圧ピストン61との間の距離が小さくなるため、減圧ばね69が圧縮されることにより、減圧ばね69のばね力が上昇する。
【0052】
一方で、例えば、減圧ノブ73が正方向とは逆方向に回転した場合には、弁棒70がナット67に対して螺退する。そして、減圧ばね69が伸長しようとすることにより、ばね受け部材68が減圧ピストン61から離間する方向へ移動する。これにより、ばね受け部材68と減圧ピストン61との間の距離が大きくなるため、減圧ばね69が伸長されることにより、減圧ばね69のばね力が下降する。
【0053】
このように、減圧ばね69のばね力が調整されることにより、減圧ばね69における減圧弁体56が開弁する方向へ減圧ピストン61を付勢する付勢力が調整される。したがって、減圧ノブ73は、減圧ばね69の付勢力を調整するために操作される。なお、減圧ノブ73は、ケース65に対して回転可能である回転可能位置と、ケース65に対して回転不能である回転不能位置と、にケース65に対して切換可能に構成されている。
【0054】
<圧力計80について>
電磁弁マニホールド10は、圧力計80を備えている。圧力計80は、二次側流路53の圧力を検出する。圧力計80は、ボディ51の接続面51cに設けられている。したがって、接続面51cには、二次側流路53の圧力を検出する圧力計80が設けられている。ボディ51には、圧力計80が装着される装着孔81が形成されている。装着孔81の第1端は、接続面51cに開口している。装着孔81の第2端は、二次側流路53に連通している。そして、圧力計80のセンサ部分は、装着孔81を介して二次側流路53に臨んでいる。圧力計80の一部は、装着孔81から外部へ突出している。したがって、圧力計80は、接続面51cから突出している。
【0055】
図4に示すように、圧力計80は、表示部80aを有している。表示部80aは、二次側流路53の圧力を表示する。圧力計80の表示部80aは、ボディ51に対して、ボディ51の幅方向にはみ出している。したがって、ボディ51の幅H1は、圧力計80におけるボディ51の幅方向の寸法H2よりも小さい。圧力計80は、接続面51cにおける長手方向の中央部に対して第1面51a寄りにオフセットした状態で接続面51cから突出している。圧力計80は、接続面51c側から平面視すると、ボディ51の長手方向で減圧ノブ73に隣り合った状態で接続面51cに対して配置されている。したがって、減圧ノブ73は、接続面51c側から平面視すると、ボディ51の長手方向で圧力計80に隣り合った状態で接続面51cに対して配置されている。
【0056】
<第1ガスケット91及び第2ガスケット92について>
図5及び
図6に示すように、電磁弁マニホールド10は、第1ガスケット91と、第2ガスケット92と、を備えている。第1ガスケット91は、第1面51aに取り付けられている。第1ガスケット91は、一次側流路52における第1面51a側の開口と二次側流路53における第1面51a側の開口との間をシールしている。第2ガスケット92は、第2面51bに取り付けられている。第2ガスケット92は、一次側流路52における第2面51b側の開口と二次側流路53における第2面51b側の開口との間をシールしている。第1ガスケット91及び第2ガスケット92は同一形状である。
【0057】
<第1ボディ51A及び第2ボディ51Bについて>
図2に示すように、複数のボディ51は、第1ボディ51Aと、第2ボディ51Bと、を含む。第1ボディ51Aは、スペーサ40の取付面41に第1面51aが取り付けられている。第1ボディ51Aの一次側流路52は、第1面51a側から第1供給連通流路42に連通している。第1ボディ51Aの二次側流路53は、第1面51a側から第2供給連通流路43に連通している。第1ボディ51Aの第2面51bには、封止部材93が取り付けられている。第1ボディ51Aの第2面51bに取り付けられている封止部材93は、第1ボディ51Aの第2面51bに開口する一次側流路52及び二次側流路53を閉塞している。
【0058】
第2ボディ51Bは、第1ボディ51Aが取り付けられるスペーサ40とは異なるスペーサ40の取付面41に第2面51bが取り付けられている。第2ボディ51Bの一次側流路52は、第2面51b側から第1供給連通流路42に連通している。第2ボディ51Bの二次側流路53は、第2面51b側から第2供給連通流路43に連通している。第2ボディ51Bの第1面51aには、封止部材93が取り付けられている。第2ボディ51Bの第1面51aに取り付けられている封止部材93は、第2ボディ51Bの第1面51aに開口する一次側流路52及び二次側流路53を閉塞している。
【0059】
第1ボディ51Aと第2ボディ51Bとが電磁弁11の並設方向に交互に並んで配置されている。第1ボディ51Aに設けられている圧力計80、及び第2ボディ51Bに設けられている圧力計80は、接続面51c側から平面視すると、千鳥状に配置されている。そして、第1ボディ51Aに設けられている減圧ノブ73、及び第2ボディ51Bに設けられている減圧ノブ73は、接続面51c側から平面視すると、千鳥状に配置されている。
【0060】
<作用>
次に、本実施形態の作用について説明する。
図7に示すように、二次側流路53の圧力が設定圧力を下回ると、減圧ばね69の付勢力が減圧ピストン61の受圧面61aに受圧する二次側流路53の圧力に抗して、減圧ばね69が減圧ピストン61を押圧する。これにより、減圧弁体56が弁座55から離間する方向へ移動する。その結果、減圧弁体56が開弁状態となる。減圧弁体56が開弁状態となると、供給流路31からの圧力流体が、第1供給連通流路42、一次側流路52、減圧弁孔54、及び二次側流路53を介して供給ポートPに供給される。したがって、供給流路31は、供給ポートPに圧力流体を供給する。
【0061】
一次側流路52から減圧弁孔54を介して二次側流路53に圧力流体が流れると、二次側流路53の圧力が上昇していく。そして、減圧ピストン61の受圧面61aに受圧される圧力が上昇することで、減圧ピストン61がばね受け部材68に向けて移動する。さらに、減圧弁体56が復帰ばね59の付勢力によって弁座55に向けて移動する。そして、二次側流路53の圧力が設定圧力に達すると、減圧弁体56が弁座55に着座して閉弁状態となる。これにより、二次側流路53の圧力が設定圧力となる。
【0062】
スプール弁17が第1位置に切り換えられている場合、供給ポートPに供給されている圧力流体は、第1出力ポートA、第1出力連通流路44、及び第1出力流路32を介して流体圧機器に出力される。そして、流体圧機器からの圧力流体が、第2出力流路33、第2出力連通流路45、第2出力ポートB、第2排出ポートR2、第2排出連通流路47、及び第2排出流路35を介して外部へ排出される。
【0063】
一方で、スプール弁17が第2位置に切り換えられている場合、供給ポートPに供給されている圧力流体は、第2出力ポートB、第2出力連通流路45、及び第2出力流路33を介して流体圧機器に出力される。そして、流体圧機器からの圧力流体が、第1出力流路32、第1出力連通流路44、第1出力ポートA、第1排出ポートR1、第1排出連通流路46、及び第1排出流路34を介して外部へ排出される。
【0064】
電磁弁11から出力される圧力流体は、減圧弁50によって設定圧力に減圧調整されている。このように、減圧弁50は、電磁弁11から出力される圧力流体の圧力を設定圧力に減圧調整する。
【0065】
作業者は、二次側流路53の圧力が設定圧力となったときに、減圧弁体56が閉弁状態となるように、減圧ノブ73を操作して、減圧ばね69のばね力を調整する作業を行う。この作業者による減圧ばね69のばね力の設定作業は、作業者が圧力計80により検出される圧力を確認しながら、減圧ノブ73を操作することにより行われる。このように、減圧弁50は、圧力計80によって検出された圧力が設定圧力となるように二次側流路53の圧力を減圧調整することで、電磁弁11から出力される圧力流体の圧力の減圧調整を行う。
【0066】
<効果>
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第1ボディ51Aと第2ボディ51Bとが電磁弁11の並設方向に交互に並んで配置されている。これによれば、圧力計80が、ボディ51に対して、ボディ51の幅方向にはみ出していたとしても、電磁弁11の並設方向で隣り合う圧力計80同士が干渉してしまうことが無い。したがって、ボディ51の幅H1を、圧力計80におけるボディ51の幅方向の寸法H2よりも小さくしても、ボディ51を電磁弁11の並設方向に複数並設することができる。そして、圧力計80の体格を小さくしなくても、ボディ51を電磁弁11の並設方向に複数並設することができる。具体的には、圧力計80の表示部80aが、ボディ51に対して、ボディ51の幅方向にはみ出していても、ボディ51を電磁弁11の並設方向に複数並設することができる。したがって、圧力計80を小さくする必要が無いため、圧力計80の視認性が向上する。その結果、圧力計80の視認性を向上させるとともに、電磁弁マニホールド10の小型化を図ることができる。
【0067】
(2)第1ガスケット91及び第2ガスケット92は同一形状である。これによれば、第1ガスケット91及び第2ガスケット92を同一部材とすることができるため、電磁弁マニホールド10の構成を簡素化することができる。
【0068】
(3)減圧ノブ73は、ボディ51の長手方向で圧力計80に隣り合った状態で接続面51cに対して配置されている。これによれば、作業者は、圧力計80を確認しながら、減圧ノブ73を操作し易くなる。したがって、作業性の向上を図ることができる。
【0069】
(4)第1ボディ51A及び第2ボディ51Bを同じ構成とすることができるため、第1ボディ51A及び第2ボディ51Bをそれぞれ異なる構成とする場合に比べると、コストを削減することができる。
【0070】
<変更例>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0071】
・実施形態において、第1ガスケット91及び第2ガスケット92は互いに異なる形状であってもよい。要は、第1ガスケット91は、一次側流路52における第1面51a側の開口と二次側流路53における第1面51a側の開口との間をシールしていれば、その形状は特に限定されるものではない。また、第2ガスケット92は、一次側流路52における第2面51b側の開口と二次側流路53における第2面51b側の開口との間をシールしていれば、その形状は特に限定されるものではない。
【0072】
・実施形態において、例えば、減圧ノブ73が、ボディ51における接続面51cとは反対側の面に対して配置されるように、減圧弁50が構成されていてもよい。要は、減圧弁50は、減圧ノブ73が、ボディ51の長手方向で圧力計80に隣り合った状態で接続面51cに対して配置されている構成に限定されるものではない。
【0073】
・実施形態において、電磁弁11は、ダブルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁であったが、これに限らず、例えば、パイロット弁が1つだけ搭載されたシングルソレノイドタイプのパイロット形電磁弁であってもよい。
【0074】
・実施形態において、電磁弁11は、例えば、第2排出ポートR2を省略した4ポート電磁弁であってもよい。要は、電磁弁11は、少なくとも1つの排出ポートを有していればよい。また、電磁弁11は、供給ポート、出力ポート、及び排出ポートを有する3ポート電磁弁であってもよい。
【符号の説明】
【0075】
10…電磁弁マニホールド、11…電磁弁、30…マニホールドベース、31…供給流路、40…スペーサ、41…取付面、42…第1供給連通流路、43…第2供給連通流路、50…減圧弁、51…ボディ、51a…第1面、51A…第1ボディ、51B…第2ボディ、51b…第2面、51c…接続面、52…一次側流路、53…二次側流路、54…減圧弁孔、56…減圧弁体、61…減圧ピストン、69…減圧ばね、73…減圧ノブ、80…圧力計、91…第1ガスケット、92…第2ガスケット、P…供給ポート。