(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108099
(43)【公開日】2023-08-04
(54)【発明の名称】家電製品に取付けられる撮像装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G03B 17/02 20210101AFI20230728BHJP
H04N 23/50 20230101ALI20230728BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20230728BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20230728BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20230728BHJP
【FI】
G03B17/02
H04N5/225 100
H04N5/225 700
H04N5/225 600
G03B30/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009065
(22)【出願日】2022-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大谷 匠
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 貴史
【テーマコード(参考)】
2H100
5C122
【Fターム(参考)】
2H100BB06
2H100EE00
5C122DA11
5C122EA55
5C122GE06
5C122GE11
5C122GG01
(57)【要約】
【課題】カメラレンズの傷つきを抑制する。
【解決手段】カメラレンズと、カメラレンズの側周に配されたレンズマウントと、レンズマウントに取付けられて、カメラレンズを覆う底部を備える、着脱自在のレンズキャップと、レンズキャップがレンズマウントに取付けられた状態でも、カメラレンズが通過可能な大きさのカメラレンズ孔を備えるレンズ側ベースと、を備える、家電製品に取付けられる撮像装置。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラレンズと、
該カメラレンズの側周に配されたレンズマウントと、
該レンズマウントに取付けられて、前記カメラレンズを覆う底部を備える、着脱自在のレンズキャップと、
前記レンズキャップが前記レンズマウントに取付けられた状態でも、前記カメラレンズが通過可能な大きさのカメラレンズ孔を備えるレンズ側ベースと、を備える、
家電製品に取付けられる撮像装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記レンズマウントに対して、前記レンズ側ベースの反対側に配されたレンズ支持部を備え、
前記レンズ支持部が、前記レンズ側ベースのうち、前記カメラレンズ孔の周囲に当接している撮像装置。
【請求項3】
請求項1において、
任意で、
光源と、
光源レンズと、
前記レンズ側ベースに配された光源レンズ孔と、を備え、
前記カメラレンズ孔又は前記光源レンズ孔の少なくとも一方を覆わない、前記レンズ側ベースに取付けられた第1保護部材を備える撮像装置。
【請求項4】
請求項3の撮像装置の製造方法であって、
前記第1保護部材を前記レンズ側ベースに取付けた後で、前記光源、前記光源レンズ、及び前記カメラレンズの少なくとも何れかが正常に取り付けられているか否かを確認する工程を含む製造方法。
【請求項5】
請求項3において、
前記レンズキャップ又は前記光源レンズ孔の少なくとも一方を覆う第2保護部材を備える撮像装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記レンズキャップは、前記レンズマウントに装着されており、前記第1保護部材は、前記レンズ側ベースに貼付されており、
前記第2保護部材は、前記第1保護部材及び前記レンズキャップに貼付されており、
前記第2保護部材がゆっくり剥離されると、該第2保護部材とともに、前記レンズキャップ及び前記第1保護部材が取り外される撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は家電製品に取付けられる撮像装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、カメラ23は下部に下向きのレンズ23aを有していて、透明なカメラカバー26により覆われている構造を開示する(0016、
図1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のカメラ23の組立方法は必ずしも明らかでないが、カバー26は、カメラ23そのものの組立を終えた後に、カメラ23全体を覆うカバーを設けるものと推察される。レンズ23aをカメラ23に取り付ける作業等に伴う傷つきの虞については、特に検討していない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記事情に鑑みてなされた本発明は、
カメラレンズと、
該カメラレンズの側周に配されたレンズマウントと、
該レンズマウントに取付けられて、前記カメラレンズを覆う底部を備える、着脱自在のレンズキャップと、
前記レンズキャップが前記レンズマウントに取付けられた状態でも、前記カメラレンズが通過可能な大きさのカメラレンズ孔を備えるレンズ側ベースと、を備える、
家電製品に取付けられる撮像装置。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】カメラとレンズキャップを外した状態の分解傾視図である。
【
図3】カメラユニットのカメラレンズにレンズキャップを取り付けた状態のカメラユニットの斜視図である。
【
図4】レンズ側ベースに第1保護部材を張り付ける説明をする図である。
【
図5】第1保護部材、第2保護部材及びレンズキャップを外す際の図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の一の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。
【0008】
図1は、本実施形態のカメラユニット100の分解斜視図である。レンズ側ベース4からカメラ1とレンズキャップ3を外した状態を示している。カメラユニット100は、例えば
図5に示すように、冷蔵庫の最上段の貯蔵室200の天面外側に取付けられて、カメラ1が貯蔵室の前方開口よりも前方(冷蔵庫扉の開き方向側)に配される。
【0009】
カメラユニットは、カメラレンズ2およびベース50(カラーセンサ素子70を備えた基板)を備えるカメラ1、レンズキャップ3、レンズ側ベース4を備える。レンズ側ベース4には、カメラレンズ孔5、光源レンズ孔6、光源レンズ7、が配されている。レンズ側ベース4には、レンズキャップ3を装着したカメラレンズ2が通る寸法のカメラレンズ孔6が設けられている。レンズキャップ3は、カメラレンズ2に装着される有底筒状であり、底部31と側面32を備える。側面32を挟んだ底部31の反対側は開口している。光源レンズ孔6のカメラ1側(
図1中、上側)には、光源(不図示)が配される。
【0010】
図2はカメラ1の側面図である。カメラレンズ2側周には、レンズマウント9とレンズ支持部8が設けられている。レンズキャップ3の側面31の内面が、レンズマウント9の側面に対向するようにして例えば摺動しつつ遊嵌し、レンズキャップ3はカメラレンズ2に装着される。レンズキャップ3の開口側縁は、レンズマウント9よりも径寸法が大きいレンズ支持部8に当接し、
図2中、上方向への移動を規制される。レンズキャップ3の脱落を防止するために、テープ等でレンズキャップ3とカメラレンズ2が固定されてもよい。
【0011】
図3は、カメラユニット100のカメラレンズ2にレンズキャップ3を取り付けた状態の斜視図である。カメラレンズ孔5の孔寸法は、レンズキャップ3が通過できる寸法として設定されており、カメラ1のベース50がレンズ側ベース4を通過できない寸法として設定されている。
図6に示すように、ベース50は、レンズ側ベース4の内側に設けられたリブ41に載置され、ネジ等の固定部材60により固定される。このため、カメラレンズ2をカメラレンズ孔5に挿通して組み立てる際、予めレンズキャップ3をカメラレンズ2に装着して保護してから、
図6中、上方からカメラユニット100をレンズ側ベース4に装着できる。具体的には、カメラレンズ2とレンズキャップ3とがカメラレンズ孔5を通過するように挿通作業される。カメラレンズ孔5への挿通作業前にレンズキャップ3を装着することで、例えば挿通作業でのカメラレンズ2の傷つきを抑制できる。
【0012】
図4は、レンズ側ベース4に第1保護部材10を貼り付ける説明をする図である。第1保護部材10は例えば透光性のある材料で形成されたシート状であり、カメラレンズ孔5又は光源レンズ孔6の少なくとも一方を覆わない構造となっている。すなわち、レンズ側ベース4に第1保護部材10が貼付された場合に、カメラレンズ孔5に対応する領域に開けられた孔としてのカメラレンズ露出孔101と、光源レンズ孔6に対応する領域に開けられた孔としての光源レンズ露出孔102とを有する。
【0013】
カメラユニット100の製造者は、第1保護部材10をレンズ側ベース4に取り付けた後で、光源レンズ7及びカメラレンズ2が正常に取り付けられているか否かを確認する検査工程を実行する。その際、カメラレンズ孔5や光源レンズ孔6が第1保護部材10で覆われていると、確認ミスの虞が増加すると考えられる。このため、これら領域の一方好ましくは両方に孔101,102が位置するようにする。
【0014】
図5は、カメラユニット100とこれを備える家電製品(例えば冷蔵庫)がユーザの家庭に据え付けられた直後の状態を示す図であり、第1保護部材10、第2保護部材11、及びレンズキャップ3を外す際の図である。
【0015】
カメラユニット100の製造者は、製造工場からの出荷からユーザの家庭までの輸送過程での傷つきを防止すべく、第2保護部材11をカメラユニット100に装着している。第2保護部材11は、光源レンズ孔6及びレンズキャップ3を跨いで貼付されている。第2保護部材11がユーザ等の手指300によってゆっくり剥離されると、第2保護部材11とともにレンズキャップ3及び第1保護部材10がレンズ側ベース4から取り外される構造となっている。
【0016】
本実施形態では、家電製品として冷蔵庫を示したが、カメラユニット100が装着される家電製品であれば特に制限されない。例えば電気掃除機、空気調和機、加熱調理器、洗濯機等でもよい。
【符号の説明】
【0017】
1 カメラ
2 カメラレンズ
3 レンズキャップ
4 レンズ側ベース
5 カメラレンズ孔
6 光源レンズ孔
7 光源レンズ
8 レンズ支持部
9 レンズマウント
10 第1保護部材
101 カメラレンズ露出孔
102 光源レンズ露出孔
11 第2保護部材
100 カメラユニット
200 冷蔵庫の最上段貯蔵室