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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108395
(43)【公開日】2023-08-04
(54)【発明の名称】寝具提案システム及び寝具提案方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/24 20060101AFI20230728BHJP
   A47C 31/12 20060101ALI20230728BHJP
   G01B 5/00 20060101ALI20230728BHJP
【FI】
G01B11/24 K
A47C31/12
G01B5/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009496
(22)【出願日】2022-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】000196129
【氏名又は名称】西川株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】安川 淳
(72)【発明者】
【氏名】茂木 秀暁
(72)【発明者】
【氏名】井島 慎一
(72)【発明者】
【氏名】田口 惣一郎
(72)【発明者】
【氏名】池田 奨
【テーマコード(参考)】
2F062
2F065
【Fターム(参考)】
2F062AA02
2F062BC19
2F062EE04
2F062EE62
2F062FF03
2F062GG11
2F065AA04
2F065AA21
2F065AA53
2F065BB05
2F065CC16
2F065DD03
2F065FF04
2F065FF11
2F065FF61
2F065GG04
2F065HH04
2F065JJ01
2F065JJ03
2F065MM16
2F065PP22
2F065QQ03
2F065QQ21
2F065QQ24
2F065QQ28
2F065QQ31
2F065UU06
(57)【要約】
【課題】寝具を高精度に提案することができる寝具提案システム及び寝具提案方法を提供する。
【解決手段】一実施形態に係る寝具提案システム1は、撮影データ取得部33、第1の位置情報取得部31、第2の位置情報取得部32、選択部20、内容データ算出部51及び内容データ表示部52を備える。撮影データ取得部33は寝具の使用者の身体を撮影した撮影データを取得する。第1の位置情報取得部31は撮影データから使用者の身体の各部の位置情報を取得する。第2の位置情報取得部32は、使用者に接触する測定器から使用者の身体の各部の位置情報を取得する。選択部20は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32の何れか一方を選択させる。内容データ算出部51は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32の一方によって取得された位置情報から寝具の内容データを算出する。内容データ表示部52は内容データを表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝具を提案するときに用いられる寝具提案システムであって、
前記寝具の使用者の身体を撮影した撮影データを取得する撮影データ取得部と、
前記撮影データから前記使用者の身体の各部の位置情報を取得する第1の位置情報取得部と、
前記使用者に接触する測定器から前記使用者の身体の各部の位置情報を取得する第2の位置情報取得部と、
前記第1の位置情報取得部及び前記第2の位置情報取得部の何れか一方を前記使用者に選択させる選択部と、
前記第1の位置情報取得部及び前記第2の位置情報取得部のうち前記使用者によって選択された一方によって取得された前記位置情報から前記寝具の内容データを算出する内容データ算出部と、
前記内容データを表示する内容データ表示部と、
を備える寝具提案システム。
【請求項2】
前記測定器は、前記位置情報を含む識別コードを表示する識別コード表示部を備え、
前記撮影データ取得部は、前記識別コード表示部が表示する前記識別コードを取得し、
前記第2の位置情報取得部は、前記撮影データ取得部が取得した前記識別コードから前記位置情報を取得する、
請求項1に記載の寝具提案システム。
【請求項3】
前記位置情報から前記身体の各部の形状を示す形状データを算出する形状データ算出部と、
前記形状データを表示する形状データ表示部と、
を備え、
前記撮影データ取得部は、前記使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られた寝姿勢データを取得し、
前記形状データ表示部は、前記寝姿勢データと前記形状データとを重ねて表示する、
請求項1又は2に記載の寝具提案システム。
【請求項4】
前記位置情報から前記使用者の体型パターンを判定する体型パターン判定部と、
前記体型パターンを表示する体型パターン表示部と、
を備え、
前記撮影データ取得部は、前記使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られた寝姿勢データを取得し、
前記体型パターン表示部は、前記体型パターン判定部によって判定された前記体型パターンを示すシルエットと前記寝姿勢データとを重ねて表示する、
請求項1~3の何れか一項に記載の寝具提案システム。
【請求項5】
前記寝具は、第1の寝具及び第2の寝具を含み、
前記第1の寝具の情報と前記第2の寝具の情報とを表示し、且つ、前記第1の寝具及び前記第2の寝具の何れか一方を選択可能とされた寝具情報表示部を備え、
前記内容データ表示部は、前記寝具情報表示部において選択された前記第1の寝具及び前記第2の寝具の何れか一方の前記内容データを表示する、
請求項1~4の何れか一項に記載の寝具提案システム。
【請求項6】
寝具を提案するときに用いられる寝具提案方法であって、
前記寝具の使用者が撮影されることによって得られた撮影データから前記使用者の身体の各部の位置情報を取得する第1の位置情報取得工程、及び、前記使用者に接触する測定器から前記使用者の身体の各部の位置情報を取得する第2の位置情報取得工程、の何れか一方を前記使用者に選択させる選択工程と、
前記第1の位置情報取得工程及び前記第2の位置情報取得工程のうち前記使用者によって選択された一方によって取得された前記使用者の身体の各部の位置情報から前記寝具の内容データを算出する内容データ算出工程と、
前記内容データを表示する内容データ表示工程と、
を備える寝具提案方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、寝具提案システム及び寝具提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2021-186247号公報には、寝具提案システムが記載されている。寝具提案システムは、情報端末によって用いられる。寝具提案システムは、撮影部と、身体位置取得部と、内容データ算出部とを備える。身体位置取得部は、撮影部によって撮影された身体から身体の各部の位置を取得する。内容データ算出部は、取得された身体の各部の位置から寝具の内容データを算出して表示する。寝具提案システムは、使用者に内容データを表示することで、使用者に適した寝具の提案を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-186247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した寝具提案システムは、撮影された身体から取得した身体の各部の位置に基づいて、使用者に適した寝具の提案を行う。しかしながら、撮影された身体から身体の各部の位置を取得するので、背景、及び使用者の着衣などの撮影条件によっては、身体の各部の位置を正確に取得できない可能性がある。よって、寝具の提案の精度において改善の余地がある。
【0005】
本開示は、寝具を高精度に提案することができる寝具提案システム及び寝具提案方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る寝具提案システムは、寝具を提案するときに用いられる。寝具提案システムは、撮影データ取得部、第1の位置情報取得部、第2の位置情報取得部、選択部、内容データ算出部及び内容データ表示部を備える。撮影データ取得部は、寝具の使用者の身体を撮影した撮影データを取得する。第1の位置情報取得部は、撮影データから使用者の身体の各部の位置情報を取得する。第2の位置情報取得部は、使用者に接触する測定器から使用者の身体の各部の位置情報を取得する。選択部は、第1の位置情報取得部及び第2の位置情報取得部の何れか一方を使用者に選択させる。内容データ算出部は、第1の位置情報取得部及び第2の位置情報取得部のうち使用者によって選択された一方によって取得された位置情報から寝具の内容データを算出する。内容データ表示部は、内容データを表示する。
【0007】
この寝具提案システムでは、使用者は、第1の位置情報取得部及び第2の位置情報取得部の何れか一方を選択できる。使用者が第1の位置情報取得部を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報は、使用者の身体の撮影によって得られた撮影データから取得される。従って、第1の位置情報取得部が選択される場合には、位置情報の取得にあたり測定器等を身体に接触させる必要がないので、撮影データから身体の各部の位置情報を容易に取得することができる。よって、使用者が第1の位置情報取得部を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報を容易に取得できるので、寝具を簡易に提案することができる。使用者が第2の位置情報取得部を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報は、測定器から取得される。測定器は使用者に接触して身体の位置情報を取得するので、背景、及び使用者の着衣などの撮影条件の影響を受けない。よって、使用者が第2の位置情報取得部を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報を高精度に取得できるので、寝具を高精度に提案することができる。以上のように、使用者は、簡易な提案が可能な第1の位置情報取得部、及び高精度な提案が可能な第2の位置情報取得部の何れか一方を選択できるので、使用者のニーズに応じた柔軟な提案を実現できる。
【0008】
測定器は、位置情報を含む識別コードを表示する識別コード表示部を備えてもよい。撮影データ取得部は、識別コード表示部が表示する識別コードを取得してもよい。第2の位置情報取得部は、撮影データ取得部が取得した識別コードから位置情報を取得してもよい。この場合、測定器が取得した使用者の身体の各部の位置情報を含む識別コードが撮影データ取得部によって取得される。このため、測定器が取得した使用者の身体の各部の位置情報を寝具提案システムに手動入力する場合と比べて、使用者の身体の各部の位置情報を測定器から容易に取得できる。
【0009】
寝具提案システムは、形状データ算出部及び形状データ表示部を備えてもよい。形状データ算出部は、位置情報から身体の各部の形状を示す形状データを算出してもよい。形状データ表示部は、形状データを表示してもよい。撮影データ取得部は、使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られる寝姿勢データを取得してもよい。形状データ表示部は、寝姿勢データと形状データとを重ねて表示してもよい。この場合、使用者の寝姿勢を示す寝姿勢データと、使用者の身体の各部の形状を示す形状データとが重なって表示される。これにより、使用者は、使用者自身の寝姿勢と身体の形状データとを見比べることで、寝姿勢における身体の形状と寝ていない姿勢で得られた身体の形状との違いを把握することができる。
【0010】
寝具提案システムは、体型パターン判定部及び体型パターン表示部を備えてもよい。体型パターン判定部は、位置情報から使用者の体型パターンを判定してもよい。体型パターン表示部は、体型パターンを表示してもよい。撮影データ取得部は、使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られる寝姿勢データを取得してもよい。体型パターン表示部は、体型パターンを示すシルエットと寝姿勢データとを重ねて表示してもよい。この場合、使用者の寝姿勢を示す寝姿勢データと、使用者の身体の各部の位置から判定される体型パターンを示すシルエットとが重なって表示される。体型パターンを示すシルエットは、使用者の身体の特徴をパターン化して示したものである。使用者は、このシルエットと寝姿勢データとを見ることによって、使用者自身の寝姿勢データと共に身体の特徴を把握することができる。
【0011】
寝具は、第1の寝具及び第2の寝具を含んでもよい。寝具提案システムは、寝具情報表示部を備えてもよい。寝具情報表示部は、第1の寝具の情報と第2の寝具の情報とを表示し、且つ、第1の寝具及び第2の寝具の何れか一方を使用者に選択可能としてもよい。内容データ表示部は、寝具情報表示部において選択された第1の寝具及び第2の寝具の何れか一方の内容データを表示してもよい。この場合、使用者が選択した第1の寝具又は第2の寝具の内容データが表示される。従って、この寝具提案システムでは、使用者によって選択された第1の寝具又は第2の寝具において、身体の各部の位置情報が加味された内容データを使用者が把握できるので、使用者のニーズにより適合した寝具の提案が可能となる。
【0012】
本開示の他側面に係る寝具提案方法は、寝具を提案するときに用いられる寝具提案方法である。寝具提案方法は、撮影データ取得工程、選択工程、内容データ算出工程及び内容データ表示工程を備える。撮影データ取得工程は、寝具の使用者の身体を撮影した撮影データを取得する。選択工程は、第1の位置情報取得工程と第2の位置情報取得工程との何れか一方を使用者に選択させる。第1の位置情報取得工程は、使用者が撮影されることによって得られる撮影データから使用者の身体の各部の位置情報を取得する。第2の位置情報取得工程は、使用者に接触する測定器から使用者の身体の各部の位置情報を取得する。内容データ算出工程は、第1の位置情報取得工程及び第2の位置情報取得工程のうち使用者によって選択された一方によって取得された位置情報から寝具の内容データを算出する。内容データ表示工程は、内容データを表示する。
【0013】
この寝具提案方法では、使用者は、第1の位置情報取得工程及び第2の位置情報取得工程の何れか一方を選択できる。使用者が第1の位置情報取得工程を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報は、使用者の身体の撮影によって得られた撮影データから取得される。よって、前述した寝具提案システムと同様、使用者が第1の位置情報取得工程を選択する場合には、撮影データから身体の各部の位置情報を容易に取得できるので、寝具を簡易に提案することができる。使用者が第2の位置情報取得工程を選択する場合には、使用者の身体の各部の位置情報は、測定器から取得される。測定器は使用者に接触して体の位置情報を取得するので、前述した寝具提案システムと同様、寝具を高精度に提案することができる。従って、使用者は、簡易な提案が可能な第1の位置情報取得工程、及び高精度な提案が可能な第2の位置情報取得工程の何れか一方を選択できるので、使用者のニーズに応じた柔軟な提案を実現できる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、使用者の身体の各部の位置情報を高精度に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係る寝具提案システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】寝具提案システムの手動入力部における画面を模式的に示す図である。
図3】第1の位置情報取得部において取得される使用者の身体の各部の位置の例を示す側面図である。
図4】取得された身体の各部の位置と寝具の情報とを示す画面を模式的に示す図である。
図5】第2の位置情報取得部において測定器によって取得される使用者の身体の各部の位置の例を示す側面図である。
図6】(a)~(f)は、表示される体型パターンの例を示す図である。
図7】身体の各部の形状を示す形状データとマットレスの内容データとを示す画面の例を模式的に示す図である。
図8】使用者の寝姿勢を撮影して得られた寝姿勢データの例を示す図である。
図9】使用者の上半身の各部のサイズの例を示す図である。
図10】枕の内容データを示す画面を模式的に示す図である。
図11】実施形態に係る寝具提案方法の工程の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照しながら本開示に係る寝具提案システム及び寝具提案方法の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0017】
本開示に係る寝具提案システム及び寝具提案方法では、使用者に寝具を提案する。本開示において、「寝具」とは、身体を休めるときに身体に当てられるものを示している。「寝具」としては、例えば、マットレス若しくは敷き布団等の敷き寝具、掛け布団等の掛け寝具、枕、ベッドパッド、クッション又は座布団が挙げられる。
【0018】
本開示において「使用者」は、寝具を使用する者を示している。「使用者」は、寝具を購入する者、及び、寝具を試用する者(購入等のために寝具を試す者)を含む。「使用者」の人数は、一人であってもよいし、複数人であってもよい。
【0019】
図1は、実施形態に係る寝具提案システム1の構成の一例を示すブロック図である。一例として、本実施形態では、寝具提案システム1は、情報端末2上で実行されるアプリケーションなどのプログラムである。情報端末2は、寝具を使用する使用者の情報端末、及び寝具を提案する提案者の情報端末、の双方を含む。寝具提案システム1は、情報端末2と通信可能なサーバ上で実行されてもよい。
【0020】
情報端末2は、例えば、携帯端末である。「携帯端末」は、例えば、スマートフォンを含む携帯電話、タブレット又はノートパソコン等、携帯可能な端末を示している。情報端末2は、携帯端末以外の端末であってもよく、例えば、パソコンであってもよい。情報端末2は、一例として、オペレーティングシステム及びソフトウェア(アプリケーション)等を実行するプロセッサ(例えばCPU)と、ROM及びRAMによって構成される主記憶部と、フラッシュメモリ等で構成される補助記憶部と、無線通信モジュール等で構成される通信制御部と、入力装置と、ディスプレイ等の出力装置とを備える。但し、情報端末2の構成は、上記に限定されず適宜変更可能である。
【0021】
情報端末2の各機能要素は、プロセッサ又は記憶部(例えば上記の主記憶部又は補助記憶部)に所定のソフトウェアを読み込ませて当該ソフトウェアを実行することによって実現される。プロセッサは、当該ソフトウェアに従って、前述した通信制御部、入力装置又は出力装置を動作させ、記憶部におけるデータの読み出し及び書き出しを行う。情報端末2の処理に用いられるデータ又はデータベースは記憶部に格納される。
【0022】
寝具提案システム1は、一例として、手動入力部10、選択部20、第1の位置情報取得部31、第2の位置情報取得部32、撮影データ取得部33、寝具情報表示部40、内容データ算出部51、内容データ表示部52、形状データ算出部61、形状データ表示部62、体型パターン判定部71及び体型パターン表示部72を備える。
【0023】
図2は、寝具提案システム1の手動入力部10における画面を模式的に示す図である。手動入力部10は、寝具提案システム1への操作及び入力を受け付ける機能要素である。寝具提案システム1への操作及び入力は、使用者によって行われてもよく、使用者に対して寝具を提案する提案者(例えば、販売員等、寝具の提供者又は寝具アドバイザー)によって行われてもよい。
【0024】
例えば、情報端末2のディスプレイには、操作に応じて画面11,12,13が表示される。画面11は、寝具提案システム1の起動時に表示される画面の一例である。画面11には、スタートボタン11a及び寝姿勢チェックボタン11bが表示される。手動入力部10は、スタートボタン11a又は寝姿勢チェックボタン11bがタッチされる操作を受け付ける。スタートボタン11aがタッチされると、画面12が表示される。寝姿勢チェックボタン11bがタッチされると、後述する寝姿勢チェックの画面が表示される。
【0025】
画面12は、使用者自身の身長及び体重が入力される画面である。画面12には、身長入力部12a、体重入力部12b、及び次へボタン12cが表示される。本実施形態において、「次へボタン」とは、次へボタンが表示されている画面から別の画面に遷移するときに押されるボタンを示している。身長入力部12aには、使用者の身長が入力される。体重入力部12bには、使用者の体重が入力される。なお、体重入力部12bは省略されてもよい。すなわち、画面12には、身長入力部12a及び次へボタン12cが表示されてもよい。例えば、手動入力部10は、身長入力部12a及び体重入力部12bに入力された数値を受け付ける。次へボタン12cがタッチされると、画面13が表示される。
【0026】
画面13は、使用者の寝姿勢、使用者が所望する寝具の硬さ、使用者が現在使用している寝具の使用年数、及び提案される寝具の種類が入力される画面である。画面13には、寝姿勢入力部13a、寝具の硬さ入力部13b、寝具の使用年数入力部13c、及び寝具の種類入力部13dが表示される。寝姿勢入力部13aには、仰向け寝、横向き寝及びうつ伏せ寝などの使用者の寝姿勢が入力される。例えば、仰向け寝、横向き寝及びうつ伏せ寝などの寝姿勢がプルダウンメニューとして表示され、このプルダウンメニューにおいて選択された寝姿勢が入力されてもよい。
【0027】
寝具の硬さ入力部13bには、硬め、柔らかめ及び普通などの使用者が所望する寝具の硬さが入力される。例えば、硬め、柔らかめ及び普通という寝具の硬さを示す複数の記載がプルダウンメニューとして表示され、このプルダウンメニューにおいて選択された寝具の硬さが入力されてもよい。寝具の使用年数入力部13cには、使用者が現在使用している寝具の使用年数が入力される。寝具の種類入力部13dには、寝具提案システム1が提案する寝具の種類が入力される。例えば、マットレス、枕及びクッションなどの寝具の種類がプルダウンメニューとして表示され、このプルダウンメニューにおいて選択された寝具の種類が入力されてもよい。
【0028】
選択部20は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32の何れか一方を使用者に選択させる機能要素である。本開示において、「第1の位置情報取得部」は撮影データから身体の各部の位置情報を取得し、「第2の位置情報取得部」は使用者に接触する測定器から身体の各部の位置情報を取得する。例えば、第1の位置情報取得部31が選択されると撮影による身体測定モードに移行し、第2の位置情報取得部32が選択されると測定器による身体測定モードに移行する。「使用者に選択させる」とは、使用者に選択するように促すことを示している。さらに「使用者に選択させる」とは、使用者に寝具を提案する提案者に選択を促すことを示していてもよい。
【0029】
本実施形態では、画面13に、第1ボタン21及び第2ボタン22が表示される。一例として、第1ボタン21は次へボタンであり、第2ボタン22はスキップボタンである。本実施形態において、「スキップボタン」とは、特定の機能をスキップするときに押されるボタンである。例えば、第2ボタン22がタッチされると、使用者の身体の撮影がスキップされる。
【0030】
第1ボタン21がタッチされると、第1の位置情報取得部31が選択される。第2ボタン22がタッチされると、第2の位置情報取得部32が選択される。寝具提案システム1は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32のうち選択された一方によって、使用者の身体の位置情報を取得する。
【0031】
最初に、第1の位置情報取得部31が選択された場合について説明する。図3は、第1の位置情報取得部31において取得される使用者の身体Mの各部の位置情報の例を示す側面図である。第1の位置情報取得部31は、身体Mが撮影されることによって得られた撮影データから、身体Mの各部の位置情報を取得する機能要素である。一例として、第1の位置情報取得部31は、後述するマーク表示部、身体位置取得部、及びサイズ算出表示部を有する。
【0032】
第1の位置情報取得部31が用いる撮影データは、例えば、撮影データ取得部33によって取得される。撮影データ取得部33は、身体Mの画像を取得する機能要素である。撮影データ取得部33は、例えば、カメラ、携帯端末、又は3Dスキャナによって撮影された身体Mの画像を撮影データとして取得する。本実施形態では、撮影データ取得部33は、情報端末2のカメラによって撮影された身体Mの画像を取得する。なお、撮影データ取得部33は、身体Mの後方に配置されたメモリRと共に撮影を行うことによって撮影データを取得してもよい。なお、撮影部は情報端末2のカメラに限定されない。例えば、撮影部は情報端末2とは別のカメラであってもよい。
【0033】
第1の位置情報取得部31のマーク表示部は、撮影データ取得部33によって取得された撮影データと共に、身体Mの各部の位置を示すマークKを情報端末2のディスプレイに表示する。例えば、当該マーク表示部は、複数のマークKを身体Mの部位ごとに表示する。マークKは、例えば、情報端末2の画面に指で触れることによって移動可能とされており、マークKを移動することによって身体Mの部位を指定可能とされている。
【0034】
図3の例では、使用者の側面の撮影データに、使用者の頸椎M1、背中M2、腰M3、臀部M4、膝裏M5、及びかかとM6のそれぞれに対応する複数(一例として6つ)のマークKが表示される。例えば、寝具の提案者又は使用者によって、各マークKが撮影データ上の身体Mの各部(一例として頸椎M1、背中M2、腰M3、臀部M4、膝裏M5及びかかとM6のそれぞれの位置)に位置合わせされる。例えば、使用者の正面の撮影データに、使用者の耳の付け根、使用者の首、及び使用者の肩のそれぞれに対応する複数のマークKを表示してもよい。
【0035】
第1の位置情報取得部31の身体位置取得部は、手動入力部10において入力された身長L(図4参照)、及び、撮影された身体Mから身体Mの各部の位置情報を取得する。例えば、当該身体位置取得部は、身長Lと、撮影データ上においてマークKが付された身体Mの位置とから当該各部の位置情報を取得する。すなわち、当該身体位置取得部は、撮影データ上で移動されたマークKの位置から当該各部の位置情報を取得する。
【0036】
図4は、取得された身体Mの各部の位置情報と寝具の情報とが示される画面を模式的に示す図である。第1の位置情報取得部31のサイズ算出表示部は、第1の位置情報取得部31の身体位置取得部によって取得された身体Mの各部の位置情報から身体Mの各部のサイズを表示する。
【0037】
図4の例では、当該サイズ算出表示部は、頸椎M1から頭頂部M7までの高さL1、背中M2から頭頂部M7までの高さL2、腰M3から頭頂部M7までの高さL3、臀部M4から頭頂部M7までの高さL4、及び、膝裏M5から頭頂部M7までの高さL5を算出する。例えば、当該サイズ算出表示部は、算出した高さL1~L5、後述する背面位置W1~W6、及び側面位置B1,B2が示されたシルエット画像を生成する。当該サイズ算出表示部は、生成されたシルエット画像を情報端末2のディスプレイに表示する。本実施形態において、「背面位置」とは、身体Mの各部の前後方向の位置を示しており、例えば、身体Mの前後方向における各部の突出具合及び窪み具合を示している。本実施形態において、「側面位置」とは、身体Mの各部の側面方向の位置を示しており、例えば、身体Mの側面方向における各部の突出具合及び窪み具合を示している。
【0038】
手動入力部10において入力された身長Lの値は、撮影データ上におけるかかとM6から頭頂部M7までの高さに相当する。前述した高さL1~L5及び背面位置W1~W6のそれぞれの値は、入力された身長Lに対する比率から算出される。一例として、図2の身長入力部12aにおいて身長Lが170cmと入力され、撮影データ上における身長Lに対する高さL4の比率が0.5であった場合、臀部M4から頭頂部M7までの高さL4は85cmと算出される。このように、入力された身長Lに対する比率から高さL1~L5及び背面位置W1~W6が求められるので、高さL1~L5及び背面位置W1~W6のそれぞれの値を高精度に取得できる。
【0039】
第1の位置情報取得部31のサイズ算出表示部は、頸椎M1の背面位置W1、背中M2の背面位置W2、腰M3の背面位置W3、臀部M4の背面位置W4、膝裏M5の背面位置W5、及びかかとM6の背面位置W6、の少なくともいずれかを算出してもよい。さらに当該サイズ算出表示部は、使用者の耳の付け根から肩までの側面位置B1、及び使用者の首から肩までの側面位置B2の少なくとも何れかを算出してもよい。例えば、図4に示されるように、肩の位置を基準とした、耳の付け根の位置(側面位置B1)と、首の左右方向端部の位置(側面位置B2)とを算出してもよい。
【0040】
一般的に、頸椎M1及び腰M3のそれぞれは背中M2に対して身体Mの前側に窪んでおり、臀部M4は腰M3から身体Mの後側に突出している。膝裏M5は臀部M4から前側に窪んでおり、かかとM6は膝裏M5から身体Mの後側に突出している場合がある。図4では、背面位置W4の値を0としたときにおける背面位置W1,W2,W3,W5,W6のそれぞれの値が正である例を示している。すなわち、図4の例では、背面位置W1,W2,W3,W5,W6は、背面位置W4に対する身体Mの前側への窪み具合を示している。しかしながら、背面位置W1~W6の表示方法は適宜変更可能である。
【0041】
次に、第2の位置情報取得部32が選択された場合について説明する。図5は、第2の位置情報取得部32において取得される身体Mの各部の位置情報の例を示す側面図である。第2の位置情報取得部32は、使用者に接触する測定器3から身体Mの各部の位置情報を取得する機能要素である。一例として、測定器3は、支持柱3a、変位測定部3b及び識別コード表示部3cを備える。
【0042】
支持柱3aは、例えば、鉛直方向に延在する柱状を呈する。支持柱3aの高さは、例えば、一般的な使用者の身長よりも高い。一例として、支持柱3aの高さは2.0mである。支持柱3aは、変位測定部3bを鉛直方向に移動可能に支持する。変位測定部3bは、寝具を使用者に提案する提案者によって移動されてもよい。測定器3は、変位測定部3bを移動させる駆動部を備えていてもよい。変位測定部3bは、自重で下方に向かって移動してもよい。
【0043】
変位測定部3bは、例えば、支持柱3aから水平方向に延在する棒状を呈する。変位測定部3bの先端には、使用者の身体Mの各部に接触する接触子(例えば図5における円形状の部分)が設けられる。接触子は、例えば、ローラ状を呈する。接触子は、例えば、測定器3によって測定される使用者の身体Mの左右方向(図5の紙面に直交する方向)に沿って延在する軸を中心として回転可能とされている。
【0044】
変位測定部3bは、支持柱3aに対して水平方向にスライド自在とされている。変位測定部3bは、接触子が使用者の身体Mに押し付けられるように水平方向にスライドされる。変位測定部3bは、提案者によって水平方向にスライドされてもよい。測定器3は、変位測定部3bを水平方向にスライドさせる駆動部を備えていてもよい。変位測定部3bは、例えば、頸椎M1からかかとM6まで、使用者の背面を接触子がなぞるように操作される。すなわち、変位測定部3bの接触子は、使用者の身体Mの表面形状に沿って鉛直方向及び水平方向に移動する。なお、変位測定部3bは、使用者の耳の付け根、使用者の首、及び使用者の肩などの使用者の側面を接触子がなぞるように操作されてもよい。
【0045】
変位測定部3bは、支持柱3aにおける鉛直方向の変位と、接触子の水平方向の変位を測定する。一例として、変位測定部3bは、第1の検出器と、第2の検出器と、位置情報設定部とを有する。第1の検出器は、支持柱3aにおける鉛直方向の変位を測定する。第2の検出器は、接触子の水平方向の変位を測定する。第1の検出器と第2の検出器とが同時に各変位(鉛直方向の変位及び水平方向の変位)を測定することで、第1の検出器及び第2の検出器は、鉛直方向の変位及び水平方向の変位を含む身体Mの連続的な形状(身体Mの表面形状)を測定する。位置情報設定部は、身体Mの連続的な形状の所定の位置に対して、身体Mの各部(一例として頸椎M1、背中M2、腰M3、臀部M4、膝裏M5及びかかとM6のそれぞれの位置)の位置を対応付けて身体Mの各部の位置を設定する。
【0046】
例えば、変位測定部3bには押しボタンが設けられている。当該押しボタンは、例えば、変位測定部3bを操作する提案者によって押される。変位測定部3bが身体Mの所定の位置に接触した状態で当該押しボタンが押されると、当該所定の位置が上述した身体Mの各部を示す位置として設定される。具体例として、変位測定部3bが頸椎M1に接触した状態で当該押しボタンが押されると、測定された鉛直方向の変位及び水平方向の変位に頸椎M1の位置が対応付けられる。例えば、変位測定部3bは、鉛直方向の変位及び水平方向の変位を含む身体Mの連続的な形状と、身体Mの各部の位置を示す情報とをテーブルデータ形式で記録する。
【0047】
一例として、頸椎M1からかかとM6まで、使用者の背面を接触子がなぞるように変位測定部3bが操作されるとき、頸椎M1からかかとM6までの連続的な身体Mの形状と、身体Mの各部(一例として頸椎M1、背中M2、腰M3、臀部M4、膝裏M5及びかかとM6のそれぞれの位置)の高さ及び背面位置が測定される。
【0048】
第2の位置情報取得部32は、測定器3から身体Mの各部の位置情報を取得する。本実施形態では、識別コード表示部3cがディスプレイ等の画面に表示した識別コードを撮影データ取得部33が取得する。第2の位置情報取得部32は、撮影データ取得部33が取得した識別コードから、身体Mの各部の位置情報を取得する。例えば、識別コードは、二次元バーコード(一例としてQRコード(登録商標))を含むバーコード、文字、数値及び記号など、測定器3によって測定された結果を識別するための識別子である。
【0049】
例えば、測定器3の測定結果は、当該識別コードに含まれている。なお、測定器3によって測定された結果は、サーバなど測定器3の外部機器に保存され、識別コードに含まれなくてもよい。この場合、識別コードは当該外部機器へのリンクを含んでおり、第2の位置情報取得部32は、当該外部機器から測定器3の測定結果をダウンロードしてもよい。
【0050】
第2の位置情報取得部32は、サイズ算出表示部を有してもよい。当該サイズ算出表示部は、第2の位置情報取得部32によって取得された身体Mの各部の位置情報から当該各部のサイズを表示する。前述と同様、図4に示されるように、第2の位置情報取得部32のサイズ算出表示部は、頸椎M1から頭頂部M7までの高さL1、背中M2から頭頂部M7までの高さL2、腰M3から頭頂部M7までの高さL3、臀部M4から頭頂部M7までの高さL4、及び、膝裏M5から頭頂部M7までの高さL5を算出する。前述した高さL1~L5、背面位置W1~W6及び側面位置B1,B2のそれぞれの値は、測定器3の測定結果から算出される。当該サイズ算出表示部は、算出した高さL1~L5、後述する背面位置W1~W6、及び側面位置B1,B2が示されたシルエット画像を生成する。当該サイズ算出表示部は、生成されたシルエット画像を情報端末2のディスプレイに表示する。
【0051】
寝具情報表示部40は、例えば、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の情報を表示する。本実施形態において、第1の寝具及び第2の寝具は、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3に含まれる何れか2つの寝具である。一例として、寝具P1,P2,P3は枕を示し、寝具T1,T2,T3はマットレスを示す。使用者は、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の何れか1つをタッチすることにより各寝具を選択可能である。寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の何れかが選択された後の寝具提案システム1の動作については後述する。
【0052】
体型パターン判定部71は、例えば、第1の位置情報取得部31又は第2の位置情報取得部32のいずれかによって取得された身体Mの各部の位置情報から使用者の体型を判定する。体型パターン表示部72は、体型パターン判定部71によって判定された体型を表示する。また、体型パターン判定部71は、各サイズ算出表示部(すなわち、第1の位置情報取得部31のサイズ算出表示部、又は第2の位置情報取得部32のサイズ算出表示部)によって生成されたシルエット画像から使用者の体型を判定してもよい。
【0053】
図6の(a)~(f)は、判定される体型パターンの例(Aタイプ~Fタイプ)を示している。図6の(a)~(f)に示されるように、Aタイプは、Wラインタイプの体型であり、背中M2、腰M3及び臀部M4のそれぞれの曲率が所定値以上である体型を示している。Bタイプは、Sラインタイプの体型であり、背中M2及び臀部M4が腰M3より突出するものの背中M2、腰M3及び臀部M4のそれぞれの曲率が所定値以上でない体型を示している。
【0054】
Cタイプは、背出タイプの体型であり、背中M2が臀部M4よりも突出する体型を示している。Dタイプは、ヒップタイプの体型であり、臀部M4が背中M2よりも突出する体型を示している。Eタイプは、フラットタイプの体型であり、背中M2の曲率、腰M3の曲率、及び臀部M4の曲率が所定値未満である体型を示している。Fタイプは、丸背タイプであり、背中M2及び臀部M4よりも腰M3が突出している体型を示している。
【0055】
例えば、体型パターン判定部71は、身体MがAタイプ~Fタイプのどのタイプであるかを判定し、体型パターン表示部72は体型パターン判定部71によって判定された判定結果を情報端末2のディスプレイに表示する。なお、体型パターン判定部71が判定する体型パターンの種類は、上記のAタイプ~Fタイプに限られず適宜変更可能である。
【0056】
以下では、図4に示される画面においてマットレス(寝具T3)が選択された後の寝具提案システム1の動作について説明する。図7は、身体Mの各部の形状を示す形状データCとマットレスの内容データFとが示される画面の例を模式的に示す図である。本実施形態では、形状データCは、寝具の内容データFと併せて同じ画面に表示される。
【0057】
形状データ算出部61は、身体Mの各部の位置情報から身体Mの各部の形状を示す形状データCを算出する。形状データCは、例えば、身体Mの連続的な背面位置の変化を示す曲線である。すなわち、形状データCは、使用者の背面の形状の測定結果を示している。身体Mの各部の位置情報が第1の位置情報取得部31から取得された場合には、形状データ算出部61は、身体Mの各部M1~M5が連続するように曲線を生成する。身体Mの各部の位置情報が第2の位置情報取得部32から取得された場合には、形状データ算出部61は、測定器3の変位測定部3bが使用者の背面をなぞるように測定して得られた身体Mの連続的な形状から曲線を生成する。
【0058】
形状データ表示部62は、例えば、形状データCを情報端末2のディスプレイに表示する。形状データ表示部62は、高さL1~L5及び背面位置W1~W5を表示してもよい。一例として、形状データCは、使用者の高さ方向のメモリLRと、使用者の前後方向のメモリWRとが示された方眼上に表示される。この場合、メモリLR及びメモリWRが示された方眼上に、前述した高さL1~L5、及び背面位置W1~W5の少なくともいずれかが表示されてもよい。
【0059】
内容データ算出部51は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32のうち使用者によって選択された一方から寝具の内容データを算出する。以下では、マットレス(一例として寝具T3)が選択され、第2の位置情報取得部32によって取得された位置情報からマットレスの内容データを算出する例を説明する。内容データ算出部51によって算出された内容データは、内容データ表示部52によって情報端末2のディスプレイに表示される。
【0060】
例えば、内容データ算出部51は、各サイズ算出表示部(前述した第1の位置情報取得部31又は第2の位置情報取得部32のサイズ算出表示部)によって生成されたシルエット画像からマットレスの内容データを算出してもよい。内容データ算出部51は、形状データ算出部61によって算出された形状データCからマットレスの内容データを算出してもよい。また、内容データ算出部51は、体型パターン判定部71によって判定された体型パターンからマットレスの内容データを算出してもよい。
【0061】
内容データ算出部51は、手動入力部10で入力された情報(すなわち、身長、体重、寝姿勢、寝具の硬さ、及び寝具の種類)から内容データを算出してもよい。内容データ算出部51は、上述した、シルエット画像、形状データC、体型パターン、及び手動入力部10で入力された情報のうち何れかを組み合わせて内容データを算出してもよい。このように、内容データを算出する基となるデータの種類は適宜変更可能である。
【0062】
一例として、図7に示される内容データFは、マットレスの側断面を模式的に示すマットレス模式図F1と、パッド挿入要否表F2とを含んでいる。マットレス模式図F1には、例えば、使用者が使用するマットレスと、マットレスの硬さを調整可能なパーツとが模式的に示される。パッド挿入要否表F2には、例えば、パッドの挿入の要否が表示される。パッドとは、マットレスに形成された隙間に挿入される部材を示している。当該マットレスの高さは、パッドが挿入されることで調整可能である。但し、この内容データFの表示は一例であって適宜変更可能である。
【0063】
図7の例では、マットレス模式図F1には、使用者の頭部側から脚側に向かって複数(例えば20)の領域に分割され、更にマットレスの厚さ方向にトップ層及びベース層に複数分割(例えば2分割)された、複数(例えば40)の領域を含むマットレスの側断面が模式的に表示される。マットレスのトップ層の領域には、a~fのパーツの何れかが配置される。a~fのパーツの硬さは、aからfにかけて段階的に硬くなる。マットレスのベース層の領域には、A~Fのパーツの何れかが配置される。A~Fのパーツの硬さは、AからFにかけて段階的に硬くなる。
【0064】
パッド挿入要否表F2には、使用者の頭部側から脚側に向かって複数(例えば20)の領域に分割され、更にマットレスの厚さ方向に複数分割(例えば3分割)された、複数(例えば60)の領域を含むマットレスの側断面図が模式的に表示される。パッド挿入要否表F2では、例えば、挿入要の領域に「○」が付され、挿入不要の領域に「○」が付されない。
【0065】
以上のように内容データ表示部52がマットレスの内容データを情報端末2のディスプレイに表示することによって使用者が自身に適したマットレスを一目で把握することができる。本実施形態では、寝具の内容データは、形状データCと併せて同じ画面に表示されるので、使用者は、自身に適したマットレスを容易に把握することができる。しかしながら、情報端末2のディスプレイに表示されるマットレスの内容データの詳細は、図7の例に限られず適宜変更可能である。
【0066】
図8は、使用者の寝姿勢を撮影した寝姿勢データNの例を示す図である。撮影データ取得部33は、使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られた寝姿勢データNを取得する。例えば、提案者がマットレスを用意して、提案者が情報端末2のカメラでマットレスに寝た使用者の寝姿勢を撮影することで寝姿勢データNは取得される。
【0067】
形状データ表示部62は、寝姿勢データNと形状データCとを重ねて表示してもよい。体型パターン表示部は、体型パターンを示すシルエットSと寝姿勢データNとを重ねて表示してもよい。図8は、一例として、シルエットSと寝姿勢データNとを重ねて表示する場合を示している。図8では、一例として、模擬的なマットレスD1及び枕D2が寝姿勢データNに重ねて表示される。模擬的なマットレスD1及び枕D2は、例えば、情報端末2のディスプレイ上におけるタップ又はカーソル操作によって移動可能とされている。寝姿勢データNにおいて、模擬的なマットレスD1は、使用者の操作(例えば上記のタップ又はカーソル操作)によって身体Mの背面と接する位置に調整されてもよい。寝姿勢データNにおいて、模擬的な枕D2は、使用者の操作によって身体Mの後頭部と接する位置に調整されてもよい。このように、模擬的なマットレスD1及び枕D2を移動させる操作を行えるので、使用者は、マットレスD1及び枕D2に対する身体Mの位置関係を視覚的に把握できる。
【0068】
次に、図4に示される画面において枕(一例として寝具P3)が選択された後の寝具提案システム1の動作について説明する。以下では、一例として、第2の位置情報取得部32によって取得された位置情報から枕の内容データを算出する例を説明する。なお、後述する枕の例は、前述したマットレスの例の一部と重複するため、重複する説明を適宜省略する。
【0069】
図9に示されるように、各サイズ算出表示部(前述した第1の位置情報取得部31又は第2の位置情報取得部32のサイズ算出表示部)は、頸椎M1から後頭部M8の高さL6、後頭部M8の背面位置X1、頸椎M1の背面位置X2、及び側面位置B1,B2(図4参照)を算出する。背面位置X1,X2は、例えば、背面位置W2(図4参照)の値を0としたときにおける背面位置を示している。
【0070】
なお、各サイズ算出表示部は、高さL6、背面位置X1,X2、及び側面位置B1,B2の少なくともいずれかを算出しなくてもよい。一般的に、頸椎M1は背中M2及び後頭部M8に対して身体Mの前側に窪んでいる。各サイズ算出表示部は、算出した高さL6、背面位置X1,X2、及び側面位置B1,B2を、例えば、情報端末2のディスプレイに表示してもよい。
【0071】
図10は、枕の内容データF3を示す画面80を模式的に示す図である。内容データ算出部51によって算出された枕の内容データF3は、例えば、内容データ表示部52によって情報端末2のディスプレイに表示される。画面80には、内容データF3を算出するための要素である寝姿勢81、首タイプ82、敷き寝具沈み込み83と、算出された内容データF3であるベース層84、素材入力部85、及び入れ目表86が表示される。なお、画面80において、寝姿勢81、首タイプ82、敷き寝具沈み込み83、ベース層84、素材入力部85、及び入れ目表86に表示されるデータは、使用者によって変更可能であってもよい。
【0072】
寝姿勢81には、図2の寝姿勢入力部13aに入力された寝姿勢が示される。首タイプ82には、使用者の首の長さの種類が示される。例えば、頸椎M1から後頭部M8の高さL6の値が閾値以上である場合には、当該首のタイプは、「ロングタイプ(Lサイズ)」と判定され、首タイプ82にはLと表示される。高さL6の値が当該閾値以上でない場合には、当該首のタイプは、「ノーマルタイプ(Mサイズ)」と判定され、首タイプ82にはMと表示される。
【0073】
敷き寝具沈み込み83には、予想される敷き寝具の沈み込み量が表示される。敷き寝具の沈み込み量は、図2の寝具の硬さ入力部13b及び寝具の使用年数13cに入力された内容から算出される。例えば、寝具が柔らかい場合、及び、寝具の使用年数が長い場合には、敷き寝具の沈み込み量は大きくなる。
【0074】
ベース層84には、寝具のベース層の厚さが表示される。本実施形態では、寝具(一例として枕)は、ベース層と内容物とを含んでいる。一例として、ベース層は、平面視における枕の横方向(左右方向)及び縦方向(上下方向)に延在するクッション材である。枕の内容物は、後述されるように複数の内部空間に収容される詰め物である。例えば、各内部空間は、枕の厚さ方向において、ベース層と互いに隣り合うように配置される。
【0075】
素材入力部85には、例えば、寝具の内容物の種類が入力される。素材入力部85には、例えば、綿、パイプ材、ダウン・フェザー、エラストマーパイプ及びひのき等の内容物の種類を示す複数の記載がプルダウンメニューで表示される。このプルダウンメニューから選択された内容物が素材入力部85に入力されてもよい。
【0076】
入れ目表86は、寝具(一例として枕)の内容物の量を表示する。寝具の内容物の量は、一例として、質量として表示される。例えば、枕は、綿又はパイプ材等の内容物が収容される複数の内部空間を有する枕である。一例として、当該枕の内部空間は、平面視における枕の横方向(左右方向)において3分割されている。3分割された内部空間の中央の内部空間は、例えば、平面視における縦方向(上下方向)に4分割されており、3分割された内部空間の左右の内部空間は、縦方向に3分割されている。すなわち、当該枕は10個の内部空間に分割されている。
【0077】
入れ目表86には、内部空間毎の内容物の量の値が示される。内部空間毎の内容物の量の値は、素材入力部85に入力された寝具の内容物の種類に応じて計算される。入れ目表86に表示される内部空間毎の内容物の量の値は、使用者によって調整可能であってもよい。内部空間毎の内容物の量の値は、寝姿勢81、首タイプ82、敷き寝具沈み込み83及びベース層84のそれぞれが示す内容データF3に応じて計算されてもよい。なお、寝姿勢81、首タイプ82、敷き寝具沈み込み83、ベース層84、及び素材入力部85に表示されるデータが使用者によって変更された場合には、内部空間毎の内容物の量の値が再度計算される。
【0078】
例えば、敷き寝具沈み込み83に応じて、枕の内容物の量が調整されてもよい。例えば、敷き寝具の沈み込み量が大きい場合には、枕が高くなるように枕の内容物の量が調整されてもよい。ベース層84に表示されるベース層の厚さに応じて、枕の内容物の量が調整されてもよい。
【0079】
入れ目表86に表示される内部空間毎の内容物の量の値は、頸椎M1の背面位置X2(図9参照)と後頭部M8の背面位置X1との差、及び、側面位置B1の値から求められてもよい。例えば、内容データ算出部51は、背面位置X2と背面位置X1との差が大きいほど、平面視における枕の横方向中央且つ縦方向一方側に位置する内部空間の値を大きくしてもよい。すなわち、内容データ算出部51は、背面位置X2と背面位置X1との差(頸椎のくびれ)が大きいほど、平面視における横方向中央且つ縦方向一方側の高さが高くなるように内容物の量を算出してもよい。
【0080】
内容データ算出部51は、頸椎M1の背面位置X2と後頭部M8の背面位置X1との差が大きいほど枕の高さが高くなるように、内容物の量を算出してもよい。内容データ算出部51は、肩から耳の付け根までの側面位置B1(図4参照)の値が大きいほど枕の高さが高くなるように、内容物の量を算出してもよい。
【0081】
例えば、内容データ算出部51は、側面位置B1の値が大きいほど、平面視における枕の横方向両端側に位置する内部空間の値を大きくする。すなわち、内容データ算出部51は側面位置B1(又は側面位置B2)の値(肩幅)が大きいほど、平面視の枕における横方向の両端側の高さが高くなるように内容物の量を算出及び表示してもよい。
【0082】
次に、寝具提案方法の工程の例について図11を参照しながら説明する。なお、図11に示す工程は、あくまで例示であって、これらの工程には限定されない。最初に手動入力工程が実行される(ステップS1)。手動入力工程では、例えば、情報端末2で寝具提案システム1のプログラムが起動され、図2に示される画面11,12,13において、寝具提案システム1への操作及び入力が行われる。
【0083】
次に、第1の位置情報取得工程と第2の位置情報取得工程との何れか一方を使用者に選択させる選択工程が実施される(ステップS2)。選択工程では、例えば、画面13において、第1ボタン21及び第2ボタン22の何れか一方を使用者に選択させる。第1ボタン21が選択されると第1の位置情報取得工程が選択され、第2ボタン22が選択されると第2の位置情報取得工程が選択される。
【0084】
選択工程で、第1の位置情報取得工程が選択された場合には、第1の位置情報取得工程が実行される(ステップS3)。第1の位置情報取得工程では、使用者が撮影されることによって得られる撮影データから身体Mの各部の位置情報が取得される。例えば、情報端末2のカメラによって撮影データが取得され、第1の位置情報取得部31のサイズ算出表示部によって身体Mの各部の位置情報が取得される。
【0085】
選択工程で、第2の位置情報取得工程が選択された場合には、第2の位置情報取得工程が実行される(ステップS4)。第2の位置情報取得工程では、使用者に接触する測定器3から身体Mの各部の位置情報が取得される。例えば、測定器3の変位測定部3bが使用者の背面をなぞることによって測定された身体Mの各部の位置情報が第2の位置情報取得部32によって取得され、当該位置情報を含む識別コードが識別コード表示部3cに表示される。第2の位置情報取得工程では、撮影データ取得部33が測定器3から取得した識別コードから位置情報を取得してもよい。
【0086】
次に、第1の位置情報取得工程及び第2の位置情報取得工程のうち使用者によって選択された一方によって取得された位置情報から寝具の内容データを算出する内容データ算出工程が実行される(ステップS5)。このとき、形状データ算出部61によって算出された形状データCから寝具の内容データが算出されてもよい。
【0087】
最後に、寝具の内容データを表示する内容データ表示工程が実行される(ステップS6)。図7に示されるように、マットレスの側断面を模式的に示すマットレス模式図F1と、パッド挿入要否表F2とが情報端末2のディスプレイに表示されてもよい。図10に示されるように、入れ目表86を含む枕の内容データF3が表示されてもよい。以上により、一連の工程が完了する。
【0088】
続いて、本実施形態に係る寝具提案システム1及び寝具提案方法から得られる作用効果について説明する。この寝具提案システム1では、使用者は、第1の位置情報取得部31及び第2の位置情報取得部32の何れか一方を選択できる。使用者が第1の位置情報取得部31を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報は、使用者の身体Mの撮影によって得られた撮影データから取得される。従って、位置情報の取得にあたり測定器等を身体に接触させる必要がないので、撮影データから身体Mの各部の位置情報を容易に取得することができる。
【0089】
よって、使用者が第1の位置情報取得部31を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報を容易に取得できるので、寝具を簡易に提案することができる。使用者が第2の位置情報取得部32を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報は、測定器3から取得される。測定器3は使用者に接触して身体Mの位置情報を取得するので、背景、及び使用者の着衣などの撮影条件の影響を受けない。よって、使用者が第2の位置情報取得部32を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報を高精度に取得できるので、寝具を高精度に提案することができる。以上のように、使用者は、簡易な提案が可能な第1の位置情報取得部31、及び高精度な提案が可能な第2の位置情報取得部32の何れか一方を選択できるので、使用者のニーズに応じた柔軟な提案を実現できる。
【0090】
図5に示されるように、測定器3は、位置情報を含む識別コードを表示する識別コード表示部3cを備えてもよい。撮影データ取得部33は、識別コード表示部3cが表示する識別コードを取得してもよい。第2の位置情報取得部32は、撮影データ取得部33が取得した識別コードから位置情報を取得してもよい。この場合、測定器3が取得した身体Mの各部の位置情報を含む識別コードが撮影データ取得部33によって取得される。このため、測定器3が取得した身体Mの各部の位置情報を寝具提案システム1に手動入力する場合と比べて、身体Mの各部の位置情報を測定器3から容易に取得できる。
【0091】
寝具提案システム1は、形状データ算出部61及び形状データ表示部62を備えてもよい。図7及び図8に示されるように、形状データ算出部61は、位置情報から身体Mの各部の形状を示す形状データCを算出してもよい。形状データ表示部62は、形状データCを表示してもよい。撮影データ取得部33は、使用者の寝姿勢が撮影されることによって得られる寝姿勢データNを取得してもよい。形状データ表示部62は、寝姿勢データNと形状データCとを重ねて表示してもよい。このように、使用者の寝姿勢を示す寝姿勢データNと、身体Mの各部の形状を示す形状データCとを重ねて表示することも可能である。この場合、使用者は、使用者自身の寝姿勢と身体Mの形状データCとを見比べることで、寝姿勢における身体Mの形状と寝ていない姿勢で得られた身体Mの形状との違いを把握することができる。
【0092】
寝具提案システム1は、体型パターン判定部71及び体型パターン表示部72を備えてもよい。図6及び図8に示されるように、体型パターン判定部71は、位置情報から使用者の体型パターンを判定してもよい。体型パターン表示部72は、体型パターンを表示してもよい。体型パターン表示部72は、体型パターンを示すシルエットSと寝姿勢データとを重ねて表示してもよい。この場合、使用者の寝姿勢を示す寝姿勢データNと、身体Mの各部の位置から判定されるシルエットSとが重なって表示される。体型パターンを示すシルエットSは、使用者の身体Mの特徴をパターン化して示したものである。使用者は、このシルエットSと寝姿勢データNとを見ることによって、使用者自身の寝姿勢データNと共に身体Mの特徴を把握することができる。
【0093】
寝具は、複数の寝具として寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3を含んでもよい。寝具提案システム1は、寝具情報表示部40を備えてもよい。図4に示されるように、寝具情報表示部40は、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の情報を表示し、且つ、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の何れか一つを使用者に選択可能としてもよい。
【0094】
図7及び図10に示されるように、内容データ表示部52は、寝具情報表示部40において使用者に選択された、寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の何れか一つの内容データを表示してもよい。この場合、使用者が選択した寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の内容データが表示される。従って、寝具提案システム1では、使用者によって選択された寝具P1,P2,P3及び寝具T1,T2,T3の何れか一つの寝具において、身体Mの各部の位置情報が加味された内容データを使用者が把握できるので、使用者のニーズにより適合した寝具の提案が可能となる。
【0095】
図11に示されるように、この寝具提案方法では、使用者は、第1の位置情報取得工程(ステップS3)及び第2の位置情報取得工程(ステップS4)の何れか一方を選択できる。使用者が第1の位置情報取得工程(ステップS3)を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報は、使用者の身体Mを撮影した撮影データから取得される。よって、前述した寝具提案システム1と同様、使用者が第1の位置情報取得工程を選択する場合には、撮影データから身体Mの各部の位置情報を容易に取得できるので、寝具を簡易に提案することができる。
【0096】
使用者が第2の位置情報取得工程を選択する場合には、使用者の身体Mの各部の位置情報は、測定器3から取得される。測定器3は使用者に接触して体の位置情報を取得するので、前述した寝具提案システム1と同様、寝具を高精度に提案することができる。従って、使用者は、簡易な提案が可能な第1の位置情報取得工程、及び高精度な提案が可能な第2の位置情報取得工程の何れか一方を選択できるので、使用者のニーズに応じた柔軟な提案を実現できる。
【0097】
以上、本開示に係る寝具提案システム及び寝具提案方法の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨の範囲内において適宜変形可能である。すなわち、寝具提案システムの各部の構成及び機能、並びに、寝具提案方法の各工程の内容及び順序は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0098】
例えば、前述した実施形態では、手動入力部10及び選択部20を有する寝具提案システム1について説明した。しかしながら、寝具提案システムは手動入力部10及び選択部20の少なくともいずれかを有しないものであってもよく、寝具提案システムの構成は適宜変更可能である。また、寝具提案システムにおいて表示される画面のレイアウトについても前述した実施形態に限られず適宜変更可能である。
【0099】
前述した実施形態では、支持柱3a、変位測定部3b及び識別コード表示部3cを有する測定器3を用いて身体Mの位置情報を取得する例について説明した。しかしながら、身体に接触する測定器の構成は上記の例に限定されない。例えば、測定器は、使用者の後頭部に接触する複数の棒状体と、複数の棒状体の長手方向の位置を検出して使用者の後頭部の形状を測定する測定部とを備えた後頭部形状測定器であってもよい。
【0100】
前述した実施形態では、寝具の例として枕及びマットレスについて説明した。しかしながら、本開示において、寝具は枕又はマットレスに限定されない。寝具は敷き布団、掛け布団、座布団又はクッションであってもよく、本開示において寝具の種類は適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0101】
1…寝具提案システム、2…情報端末、3…測定器、3a…支持柱、3b…変位測定部、3c…識別コード表示部、10…手動入力部、11…画面、11a…スタートボタン、11b…寝姿勢チェックボタン、12…画面、12a…身長入力部、12b…体重入力部、12c…次へボタン、13…画面、13a…寝姿勢入力部、13b…寝具の硬さ入力部、13c…寝具の使用年数入力部、13d…寝具の種類入力部、20…選択部、21…第1ボタン、22…第2ボタン、31…第1の位置情報取得部、32…第2の位置情報取得部、33…撮影データ取得部、40…寝具情報表示部、51…内容データ算出部、52…内容データ表示部、61…形状データ算出部、62…形状データ表示部、71…体型パターン判定部、72…体型パターン表示部、80…画面、81…寝姿勢、82…首タイプ、83…敷き寝具沈み込み、84…ベース層、85…素材入力部、86…入れ目表、B1,B2…側面位置、C…形状データ、D1…マットレス、D2…枕、F…内容データ、F1…マットレス模式図、F2…パッド挿入要否表、F3…内容データ、K…マーク、L…身長、L1,L2,L3,L4,L5…高さ、M…身体、M1…頸椎、M2…背中、M3…腰、M4…臀部、M5…膝裏、M6…かかと、M7…頭頂部、M8…後頭部、N…寝姿勢データ、P1,P2,P3…寝具、LR,R,WR…メモリ、S…シルエット、T1,T2,T3…寝具、W1,W2,W3,W4,W5,W6…背面位置、X1,X2…背面位置。
図1
図2
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図11