(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108619
(43)【公開日】2023-08-04
(54)【発明の名称】顕微鏡用の光源モジュール
(51)【国際特許分類】
G02B 21/06 20060101AFI20230728BHJP
G01N 21/64 20060101ALN20230728BHJP
【FI】
G02B21/06
G01N21/64 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023008546
(22)【出願日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】22153134
(32)【優先日】2022-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】511079735
【氏名又は名称】ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Leica Microsystems CMS GmbH
【住所又は居所原語表記】Ernst-Leitz-Strasse 17-37, D-35578 Wetzlar, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マークス ヴェーバー
【テーマコード(参考)】
2G043
2H052
【Fターム(参考)】
2G043EA01
2G043FA01
2G043FA02
2G043FA06
2G043HA02
2G043HA05
2G043HA09
2G043HA11
2G043JA02
2G043JA03
2G043LA01
2G043LA03
2G043MA11
2H052AA09
2H052AB01
2H052AC05
2H052AC14
2H052AC26
2H052AC28
2H052AC33
2H052AD03
2H052AD31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】光源から放出された照明光の強度を容易かつ正確に検出可能とする、顕微鏡用の光源モジュールおよび方法を提供する。
【解決手段】顕微鏡(100)用の光源モジュール(150)は、照明光路(106)に沿って照明光(104)を放出するように構成された光源ユニット(102)と、照明光路(106)内へかつ照明光路(106)外へ移動されるように構成された少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)と、照明光路(106)に沿って伝搬する照明光(104)の強度を検出するように構成された少なくとも1つの光センサ(122)と、を含む。少なくとも1つの光センサ(122)は、少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)と一体化されており、光遮断シャッタ(118)と共に照明光路(106)内へかつ照明光路(106)外へ移動される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡(100)用の光源モジュール(150)であって、前記光源モジュール(150)は、
照明光路(106)に沿って照明光(104)を放出するように構成された光源ユニット(102)と、
前記照明光路(106)内へかつ前記照明光路(106)外へ移動されるように構成された少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)と、
前記照明光路(106)に沿って伝搬する照明光(104)の強度を検出するように構成された少なくとも1つの光センサ(122)と、
を備え、
前記少なくとも1つの光センサ(122)は、前記少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)と一体化されており、前記光遮断シャッタ(118)と共に前記照明光路(106)内へかつ前記照明光路(106)外へ移動される、
光源モジュール(150)。
【請求項2】
前記光遮断シャッタ(118)は、前記光センサ(122)が一体化された回路板(554)として設計されている、
請求項1記載の光源モジュール(150)。
【請求項3】
前記光源ユニット(102)は、複数の光成分(104a,104b,104c,104d)を放出するように構成された複数の光源(102a,102b,102c,102d)を含み、
前記光源モジュール(150)は、前記複数の光成分(104a,104b,104c,104d)を照明光(104)へと合成するように構成されたビーム合成装置(326)をさらに含む、
請求項1または2記載の光源モジュール(150)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの光遮断シャッタは、前記照明光路(106)に沿って前記ビーム合成装置(326)の下流に配置された単一の光遮断シャッタ(118)を含む、
請求項3記載の光源モジュール(150)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの光遮断シャッタは、前記複数の光源(102a,102b,102c,102d)に対応する複数の光遮断シャッタ(318a,318b,318c,318d)を含み、各光遮断シャッタ(318a,318b,318c,318d)は、前記照明光路(106)に沿って、前記ビーム合成装置(326)の上流にありかつこれに関連付けられた光源の直接下流に配置されている、
請求項3記載の光源モジュール(150)。
【請求項6】
前記光源モジュール(150)は、前記少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)を前記照明光路(106)内へかつ前記照明光路(106)外へ移動させるように構成された少なくとも1つの駆動ユニット(120)を含む、
請求項1から5までのいずれか1項記載の光源モジュール(150)。
【請求項7】
前記光源モジュール(150)は、前記光遮断シャッタ(118)および/または前記光源ユニット(102)と一体化された前記光センサ(122)を制御するように構成されたコントローラ(124)を含む、
請求項1から6までのいずれか1項記載の光源モジュール(150)。
【請求項8】
前記コントローラ(124)は、前記光センサ(122)に、前記照明光路(106)に沿って伝搬する照明光(104)の強度を検出させ、検出された強度に依存して、前記光源ユニット(102)に、放出される照明光(104)の強度を調整させるように構成されている、
請求項7記載の光源モジュール(150)。
【請求項9】
前記コントローラ(124)は、較正データを取得し、前記較正データに基づいて、前記光源ユニット(102)に、放出される照明光(104)の強度を調整させるように構成されている、
請求項7または8記載の光源モジュール(150)。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項記載の光源モジュール(150)を含む、顕微鏡(100)。
【請求項11】
顕微鏡(100)において光源モジュール(150)により試料を照明する方法であって、前記方法は、
光源モジュール(150)の光源ユニット(102)により、照明光路(106)に沿って試料上へ照明光を放出するステップと、
前記光源モジュール(150)の少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)と一体化された少なくとも1つの光センサ(122)により、前記照明光路(106)に沿って伝搬する照明光の強度を検出するステップを、
を含み、
前記少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)は、前記照明光路(106)内へかつ前記照明光路(106)外へ移動されるように構成されている、
方法。
【請求項12】
前記光源ユニット(102)は、前記試料を過度の露光から保護するために、前記光センサ(122)により検出された強度に依存して制御される、
請求項11記載の方法。
【請求項13】
照明光(104)の強度の検出は、次のステップシーケンスに従って制御される、すなわち、
第1のステップにおいて、前記光源ユニット(102)がオフである状態で、前記光遮断シャッタ(118)が前記照明光路(106)内へ移動され、
第2のステップにおいて、前記光源ユニット(102)がオンにされて前記照明光路(106)に沿って照明光(104)が放出され、
第3のステップにおいて、前記光遮断シャッタ(118)と一体化された前記光センサ(122)により、照明光(104)の強度が検出され、
第4のステップにおいて、前記光源ユニット(102)がオフにされて照明光(104)の放出が停止され、
第5のステップにおいて、前記光遮断シャッタ(118)が光路外へ移動される、
請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
予防的保守手順は、
前記光源ユニット(102)を制御して、照明光(104)を最大強度で放出させ、
前記光センサ(122)により検出された強度と予め記憶されている公称強度とを比較し、
比較の結果に基づいて予防的保守情報を生成する、
ことによって実行する、
請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
請求項1から9までのいずれか1項記載の光源モジュール(150)を較正する方法であって、前記方法は、
少なくとも1つの光遮断シャッタ(118)が照明光路(106)外へ移動された状態で、光源ユニット(102)により、前記照明光路(106)に沿って照明光(104)を放出させるステップと、
参照光センサデバイス(338)により、前記照明光路(106)に沿って伝搬する照明光(104)の強度を検出するステップと、
前記参照光センサデバイス(338)により検出された照明光(104)の強度が予め定められた参照強度に等しくなるまで、前記光源ユニット(102)に供給される電力を変化させるステップと、
前記参照光センサデバイス(338)により検出された照明光(104)が前記参照強度に等しくなる電力の値を参照電力値として記憶するステップと、
前記光遮断シャッタ(118)を前記照明光路(106)内へ移動させ、前記光遮断シャッタ(118)と一体化された前記光センサ(122)により、前記光源ユニット(102)から前記参照電力値で放出された照明光(104)の強度を参照強度値として測定するステップと、
前記参照電力値および前記参照強度値に基づいて較正特性を決定するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光路に沿って照明光を放出するように構成された光源ユニットと、照明光路内へかつ照明光路外へ移動されるように構成された少なくとも1つの光遮断シャッタと、照明光路に沿って伝搬する照明光の強度を検出するように構成された少なくとも1つの光センサと、を備える、顕微鏡用の光源モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡検査の分野では、発光ダイオード(LED)のような光源が、撮像すべき試料を照明するために使用されている。光源がオンであるときに試料を照明光から遮蔽する目的で、光源の下流には、多くの場合に、照明光路内へと移動可能でありかつ照明光路から後退可能である光遮断シャッタが設けられている。
【0003】
多くの理由から、試料に適用される照明光の強度の測定が重要でありうる。例えば、感受性の高い生体試料を過度の露光から保護する必要がある場合、照明光の強度を既知とすることが重要である。さらに、照明光の強度を使用して、予防的保守の文脈における光源の経時劣化状態を決定することができる。
【0004】
従来の顕微鏡における照明強度を検出するために、フォトダイオードなどの光センサが使用されている。通常、光センサは、試料へ向かって伝搬する光を光センサが阻止してしまうことを防止するために、照明光路の近傍ではあるがその外側に配置されている。したがって、光センサは、散乱光などの軸外光のみを測定している。結果として、照明光強度の僅かな部分のみが測定されるので、高い光強度に対しては良好に機能することができる。しかし、低い光強度は正確に測定することができない。
【0005】
別の代替的な解決手段として、顕微鏡が、照明光路内へ移動可能であって照明光路の外側に位置する光センサ上へ照明光を偏向させる偏向ミラーのような機械的光学部品を含むことが挙げられる。しかし、付加的な機械的光学素子を設けることは技術的に煩雑であり、コストおよび設置スペースの点で不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、目的は、光源から放出された照明光の強度を容易かつ正確に検出可能とする、顕微鏡用の光源モジュールおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は、各独立請求項の主題によって達成される。有利な実施形態は、各従属請求項および以下の説明に規定される。
【0008】
顕微鏡用の光源モジュールは、照明光路に沿って照明光を放出するように構成された光源ユニットと、照明光路内へかつ照明光路外へ移動されるように構成された少なくとも1つの光遮断シャッタと、照明光路に沿って伝搬する照明光の強度を検出するように構成された少なくとも1つの光センサと、を備える。少なくとも1つの光センサは少なくとも1つの光遮断シャッタと一体化されており、少なくとも1つの光遮断シャッタと共に照明光路内へかつ照明光路外へと移動される。
【0009】
本明細書に提示する解決手段によれば、フォトダイオードなどの光センサに、照明光路内へ挿入可能でありかつ照明光路から後退可能である光遮断シャッタが組み込まれている。したがって、光源ユニットが放出する照明光の強度が低くても、照明光の強度を高精度に検出することができる。これは、光センサが照明光路の外部に固定的に配置されていることで光センサが散乱光のような軸外光しか検出することができず、よって低強度での測定が不正確となる既存の解決手段とは対照的である。照明光路内へ挿入された光センサは、その受光面が照明光路を規定する光軸上に位置するように配置されることが好ましい。
【0010】
さらに、光センサは、いずれにせよ顕微鏡に含まれている可動の光遮断シャッタの一部分である。したがって、高精度の強度測定を可能にするために特別に設計された付加的な構成要素を設ける必要はない。このことは、コストおよび設置スペースの観点から有利である。
【0011】
光遮断シャッタは、特に光センサが組み込まれた回路板の形態のプレート状の部品から形成されていてよい。例えば、いずれにせよ必要とされる制御素子をプリント回路板上に収容して、スペースを節約することができる。
【0012】
好ましい実施形態では、光源ユニットは、複数の光成分を放出するように構成された複数の光源を含み、光源モジュールはさらに、複数の光成分を照明光へと合成するように構成されたビーム合成装置を含む。好ましくは、光源は、それぞれ異なる波長を有する複数の光成分を放出するように構成されている。ビーム合成装置は、所望に応じてそれぞれ異なる光成分を統合するように構成されたミラーおよび/またはダイクロイックミラーを含むことができる。
【0013】
少なくとも1つの光遮断シャッタは、照明光路に沿ってビーム合成装置の下流に配置された単一の光遮断シャッタを含むことができる。単一のシャッタを使用して、複数の光成分から合成された照明光ビームの強度を効率的に測定することができる。
【0014】
これに加えてまたはこれに代えて、少なくとも1つの光遮断シャッタは、複数の光源に対応する複数の光遮断シャッタを含むことができ、各光遮断シャッタは、照明光路に沿って、ビーム合成装置の上流にありかつこれに関連付けられた光源の直接下流に配置されている。複数のシャッタを使用することによって、複数の光源からそれぞれ独立して効率的に光強度を放出させることができる。
【0015】
顕微鏡は、少なくとも1つの光遮断シャッタを照明光路内へかつ照明光路外へ移動させるように構成された少なくとも1つの駆動ユニットを含みうる。駆動ユニットを用いて光遮断シャッタを照明光路内へ挿入しかつ照明光路から後退させることにより、光源モジュールの動作が容易となる。例えば、駆動ユニットは、ステップモータなどのモータを含みうるが、これに限定されない。例示的な代替手段として、ソレノイドのような電気機械式アクチュエータを使用して、光遮断シャッタを照明光路内へかつ照明光路外へ移動させることができる。
【0016】
顕微鏡はさらに、光遮断シャッタおよび/または光源ユニットと一体化された光センサを制御するように構成されたコントローラを含みうる。光遮断シャッタが回路板によって形成されている場合、コントローラは回路板に組み込まれていてよく、このことはコストおよび設置スペースの点で有利である。
【0017】
好ましい実施形態では、コントローラは、光センサに、照明光路に沿って伝搬する照明光の強度を検出させ、当該検出された強度に依存して、光源ユニットに、放出される照明光の強度を調整させるように構成されている。この実施形態は、有利には、光感受性の高い試料を過度の露光から保護するために使用可能である。
【0018】
コントローラはさらに、較正データを取得し、当該較正データに基づいて、光源ユニットに、放出される照明光の強度を調整させるように構成されうる。
【0019】
別の態様によれば、顕微鏡において光源モジュールにより試料を照明する方法が提供される。方法は、光源モジュールの光源ユニットにより、照明光路に沿って試料上へ照明光を放出させるステップと、光源モジュールの少なくとも1つの光遮断シャッタと一体化された少なくとも1つの光センサにより、照明光路に沿って伝搬する照明光の強度を検出するステップであって、少なくとも1つの光遮断シャッタは光路内へかつ光路外へ移動されるように構成されているステップと、を含む。
【0020】
照明光の強度の検出を、次のステップシーケンスに従って制御することができる。すなわち、第1のステップにおいて、光源ユニットがオフである状態で、光遮断シャッタが照明光路内へ移動される。第2のステップにおいて、光源ユニットがオンにされて照明光路に沿って照明光が放出される。第3のステップにおいて、光遮断シャッタと一体化された光センサにより、照明光の強度が検出される。第4のステップにおいて、光源ユニットがオフにされて照明光の放出が停止される。第5のステップにおいて、光遮断シャッタが光路外へ移動される。
【0021】
好ましい実施形態では、予防的保守手順を、光源ユニットを制御して照明光を最大強度で放出させ、光センサにより検出された強度と予め記憶されている公称強度とを比較し、当該比較の結果に基づいて予防的保守情報を生成することによって実行することができる。例えば、検出された光強度が予め記憶されている公称強度よりも著しく低い場合には、光源ユニットに関する予防的保守情報、特に経時劣化現象に関する情報を取得することができる。
【0022】
別の態様によれば、光源モジュールを較正する方法が提供される。較正する方法は、少なくとも1つの光遮断シャッタが照明光路外へ移動された状態で、光源ユニットにより、照明光路に沿って照明光を放出させるステップと、参照光センサデバイスにより、照明光路に沿って伝搬する照明光の強度を検出するステップと、参照光センサデバイスにより検出された照明光の強度が予め定められた参照強度に等しくなるまで、光源ユニットに供給される電力を変化させるステップと、参照光センサデバイスにより検出された照明光が参照強度に等しくなる電力の値を参照電力値として記憶するステップと、光遮断シャッタを照明光路内へ移動させ、光遮断シャッタと一体化された光センサにより、光源ユニットから参照電力値で放出された照明光の強度を参照強度値として測定するステップと、参照電力値および参照強度値に基づいて較正特性を決定するステップと、を含む。
【0023】
取得される較正特性は、特性が多くの場合に非線形であることが判明している低い光強度の範囲において光源モジュールを制御する際に特に有利である。当該較正は、製造ライン全体での各光源モジュールに対して実行可能である。較正特性は、それぞれの光源モジュールに記憶することができ、また後に光源モジュールを動作させる際に使用することもできる。
【0024】
以下では、特定の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】照明光路内に配置されている、光センサが組み込まれた光遮断シャッタを含む、一実施形態による光源モジュールを備えた顕微鏡を示すブロック図である。
【
図2】光遮断シャッタが照明光路から後退している状態の
図1の顕微鏡を示すブロック図である。
【
図3】複数の光源およびこれに関連付けられた光遮断シャッタを備えた光源モジュールの一実施形態を示すブロック図である。
【
図4】
図3の光源モジュールの構造を示す平面図である。
【
図5】一実施形態による組み込まれた光センサを備えた光遮断シャッタを示す斜視図である。
【
図6】
図5に示されている光遮断シャッタを示す別の斜視図である。
【
図7】
図5に示されている光遮断シャッタを示す上面図である。
【
図8】一実施形態による光遮断シャッタ上に形成された光センサにより照明光の強度を検出する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1および
図2は、一実施形態による顕微鏡100を示すブロック図である。顕微鏡100は、倒立型顕微鏡として実現可能であるが、これに限定されているわけではない。
図1および
図2には、本明細書に提示する解決手段の動作方式の理解に役立つ顕微鏡100の構成要素のみが示されていることに留意されたい。言うまでもないが、顕微鏡100は、
図1および
図2のブロック図には明示的に示されていない付加的な構成要素を含んでいてもよい。
【0027】
図1および
図2に示されているように、顕微鏡100は、照明光路106を規定する光軸Oに沿って照明光104を放出する光源ユニット102を含む。光源ユニット102は、
図3および
図4を参照して以下で説明するように、単一の光源または複数の別個の光源を含むことができる。例えば、光源はLEDとして実現されうる。照明光路106は、顕微鏡ステージ112上に配置された透明な試料キャリア110によって保持されている試料108へ向かって配向されている。倒立型の構成によれば、顕微鏡100は、顕微鏡ステージ112の下方からステージ開口部116を通してイメージセンサ(
図1および
図2には図示せず)上に試料108を結像する対物レンズ114を含む。
【0028】
顕微鏡100はさらに、照明光路106内へかつ照明光路106外へ移動されるように構成された光遮断シャッタ118を有する。光遮断シャッタ118の移動方向は、それぞれ
図1および
図2に双方向矢印で示されているように、光軸Oに対して垂直であってよい。顕微鏡100は、モータのような駆動ユニット120を有していてよく、例えばステップモータが光遮断シャッタ118を照明光路106内へかつ照明光路106外へ移動させる。代替的に、駆動ユニット120は、ソレノイドのような電気機械式アクチュエータによって形成されていてもよい。光遮断シャッタ118は、光源ユニット102がオンにされて照明光104が照明光路106に沿って放出されるときに試料108を照明光104から遮蔽するように機能する。したがって、
図1は、光遮断シャッタ118により、作動された光源ユニット102から放出された照明光104の試料108への到達が阻止される第1の動作状態を示している。一方、
図2は、光遮断シャッタ118が照明光路106から退避していることで光源ユニット102から放出された照明光104が試料108へ入射する第2の動作状態を示している。
【0029】
顕微鏡100は、照明光路106に沿って伝搬する照明光104の強度を検出するように適応化された光センサ122を含む。より具体的には、光センサ122は、光遮断シャッタ118と一体化されているかまたは光遮断シャッタ118に接して配置されており、よって光遮断シャッタと共に照明光路106内へかつ照明光路106外へ移動可能である。したがって、光遮断シャッタ118と光センサ122とは一体型のユニットを形成しており、照明光路106へ挿入可能であって、照明光104が試料108に到達することを選択的に阻止し、さらに同時に照明光104の強度を測定する。例えば、光遮断シャッタ118は回路板によって形成することができ、光センサ122は、照明光104を放出する光源ユニット102に面した回路板の表面に取り付けることができる。これにより、光センサ122の感光面は、照明光路106から光遮断シャッタ118を退避させることにより照明光路106が解放された場合に、試料108に入射する照明光104の大部分を検出することができる。
【0030】
その結果、照明光104の強度が低くてもこの強度を高精度に測定することができる。これにより、本明細書で提示される解決手段は、光センサが照明光路の外側に固定されていることから散乱光などの軸外光の検出のみに依存しており、このために低い強度での測定が不正確となる従来のシステムとは区別される。
【0031】
さらに、光センサ122は、顕微鏡100に既に存在する部品である光遮断シャッタ118と一体化されているので、既存の顕微鏡で使用される機械的光学部品などの付加的な部品を設ける必要なく、高精度の強度測定を達成することができる。このことは、コストおよび設置スペースの観点から有利である。
【0032】
光遮断シャッタ118は、
図1および
図2には単一のシャッタとして示されているが、顕微鏡100は、特に光源ユニット102が複数の光源を含む場合、複数の、好ましくは同一の光遮断シャッタを有してもよいことに留意されたい。この場合、各光遮断シャッタは、1対1の構成で特定の光源に割り当てられうる。特に、本明細書に開示する全ての実施形態は、明示的に別段のことわりがない限り、単一の光源構成および複数の光源構成の双方に関することに留意されたい。このことは特に、以下で説明する較正方法に当てはまる。
【0033】
図1および
図2に示されている実施形態によれば、顕微鏡100は、光源ユニット102、モータ120および光センサ122の動作を制御するように適応化されたコントローラ124を含み、ここで、モータ120および光センサ122は光遮断シャッタ118と一体化されている。特に、コントローラ124は、光センサ122に照明光104の強度を測定させることができる。このために、コントローラ124は、モータ120のための駆動信号を出力する。当該駆動信号に基づいて、モータ120は、
図2に示されている光遮断シャッタ118が照明光路106から後退している非動作位置から、
図1に示されている光遮断シャッタ118が照明光路106に挿入される動作位置へ、光センサ122と共に光遮断シャッタ118を移動させる。その後、コントローラ124は、まだ行われていない場合、光源ユニット102をオンにし、光センサ122に、光源ユニット102から放出された照明光104の強度の測定を実行させる。さらに、コントローラ124は、光センサ122からの検出信号を受信する。
【0034】
光源ユニット102、光センサ122が組み込まれた光遮断シャッタ118、モータ120およびコントローラ124は、光源モジュール150内に含まれている。光源モジュール150は、顕微鏡100の実質的に独立したユニットとして構成することができる。例えば、光源モジュール150から出力された照明光104は、光ファイバを通って試料108へ伝送されうる。
【0035】
図3は、光源ユニット102が複数の光源102a、102b、102cおよび102dを備えている、光源モジュール150の一実施形態を示すブロック図である。簡明性のために、照明光路106において照明モジュール150の下流に配置されている顕微鏡100の部品については、
図3では省略する。
【0036】
複数の光源102a,102b,102c,102dは、それぞれ複数の光成分104a,104b,104c,104dを放出するように構成可能である。光源102a,102b,102c,102dはそれぞれ異なる色のLEDであってよい。特に、LEDは、試料に含まれる種々の蛍光体を励起して蛍光を放出させるように適応化されたそれぞれ異なる波長の照明光を生成することができる。
図3に示されている実施形態によれば、光源102a,102b,102c,102dから放出された複数の光成分104a,104b,104c,104dは、共線状に合成光ビームへと合成され、最終的に試料を照明する。このために、光源モジュール150は、光成分104a,104b,104c,104dを統合して試料へと照射される光ビームを形成するように適応化されたビーム合成装置326を含みうる。ビーム合成装置326は、それぞれ異なる光成分104a,104b,104c,104dを順次に照明光路106へと結合し、この照明光路106において合成された光ビームを最終的に試料へ伝搬させるように機能する、複数の部品を含みうる。
【0037】
より具体的には、ビーム合成装置326は、第1の光源102aに面しておりかつ第1の光源102aから放出された第1の光成分104aを照明光路106へと反射する偏向ミラー326aを含む。さらに、ビーム合成装置326は、第2の光源102bに面している第1のダイクロイックビームスプリッタ326bを含む。第1のダイクロイックビームスプリッタ326bは、第2の光源102bから放出された第2の光成分104bを照明光路106へ反射させ、この照明光路106に沿って既に伝搬している第1の光成分104aを透過させる。さらに、ビーム合成装置326は、第3の光源102cに面する第2のダイクロイックビームスプリッタ326cを含む。第2のダイクロイックビームスプリッタ326cは、第3の光源102cから放出された光成分104cを照明光路106へ反射させ、照明光路106に沿って既に伝搬している光成分104aおよび104bを透過させる。さらに、ビーム合成装置326は、第4の光源102dに面している第3のダイクロイックビームスプリッタ326dを含む。第3のダイクロイックビームスプリッタ326dは、第4の光源102dから放出された光成分104dを照明光路106へ反射させ、照明光路106に沿って既に伝搬している光成分104a,104bおよび104cを透過させる。
【0038】
図3に示されている実施形態によれば、光遮断シャッタ118は単一のシャッタによって形成されており、この単一のシャッタは、照明光路106において、ビーム合成装置326の下流、特に最後のダイクロイックビームスプリッタ326dの下流に配置されている。
図1および
図2を参照して上述したように、光センサ122を含む光遮断シャッタ118は、コントローラ124により駆動されるモータ120によって、照明光路106内へかつ照明光路106外へ移動可能である。マイクロコントローラ(μC)328に加え、コントローラ124は、モータ120に接続されたモータドライバ330を含むこともできる。
【0039】
単一の光遮断シャッタ118に代えてまたはこれに加えて、
図3に破線で示されているように、複数の光遮断シャッタ318a、318b、318cおよび318dを組み込まれた光センサと共に設けることもできる。この場合、各光遮断シャッタ318a、318b、318cおよび318dは、複数の光源102a,102b,102c,102dのうちの1つに割り当てられうる。特に、各光遮断シャッタ318a,318b,318c,318dは、照明光路106に沿って、ビーム合成装置326の上流かつ各光源102a,102b,102c,102dの直接下流に配置することができる。換言すれば、各光遮断シャッタ318a,318b,318c,318dは、各光源から放出された照明光のみが検出されるよう、自身の光センサの受光面が関連付けられた光源102a,102b,102c,102dに面するように位置決めされている。上述したように、光遮断シャッタ318a,318b,318c,318dは、好ましくは実質的に同一の部品であってよい。
【0040】
コントローラ124はさらに、それぞれ複数の光源102a、102b、102cおよび102dのうちの1つに結合されている複数の光源ドライバ(増幅器)332a、332b、332cおよび332dを備えていてよい。したがって、各光源102a,102b,102c,102dは、マイクロコントローラ328およびこれに関連付けられた光源ドライバにより制御される。さらにパーソナルコンピュータ(PC)334を設けることができ、これにより、ユーザが
図3に示されている構成を操作することができる。例えば、PC334を介してユーザが入力した所望の照明光強度に基づき、マイクロコントローラ328は、光源ドライバ332a,332b,332c,332dに制御信号を出力する。次いで、光源ドライバ332a,332b,332c,332dは、光源102a,102b,102c,102dに、所望の光強度で、それぞれ異なる光成分104a,104b,104c,104dを放出させる。さらに、光遮断シャッタ118と一体化された光センサおよび/または光遮断シャッタ318a,318b,318c,318dと一体化された光センサは、各光強度を検出し、受信された検出信号を処理するマイクロコントローラ328に検出信号を出力する。
【0041】
上述したように、光源102a、102b、102cおよび102dを同時に使用して、光源により形成された全ての波長を含む合成光ビームを生成することができる。代替的に、1回では光源102a、102b、102cおよび102dのうちの1つもしくは複数のみを使用することもできる。
【0042】
図4は、
図3に示されている光源モジュール150の構造的な実現形態を示す平面図である。特に、
図4は、光源モジュール150内の、光源102a,102b,102c,102dと、ビーム合成装置326と、光センサ122が組み込まれた光遮断シャッタ118と、の位置関係を示すために用いられる。言うまでもなく、
図4に示されている構成は、単なる例示として理解されるべきである。さまざまな他の構造的な実施形態が考えられる。
【0043】
光源モジュール150は、上述したモジュールの構成要素を収容するモジュールケーシング440を含む。
図4から見て取れるように、ビーム合成装置326の偏向ミラー326aおよびダイクロイックビームスプリッタ326b,326c,326dは、それぞれ、関連付けられた光源102a、102b、102cおよび102dに正対するように配置されている。ビーム合成装置326のこれらの構成要素326a,326b,326c,326dのそれぞれは、各構成要素によって反射された照明光が照明光路106を規定する光軸Oに沿って伝搬するよう、光軸Oに対して所定の角度で配置されている。
図4には、光遮断シャッタ118がその動作状態にあるとき、光遮断シャッタ118上に形成されている光センサ122が好ましくは光軸O上に位置することも示されており、このことは、光センサ122が照明光路106に挿入されることを意味する。当該状態では、光遮断シャッタ118は、出力レンズ444への照明光の到達が阻止されるよう、光ファイバ442に光学的に結合された出力レンズ444を覆っている。光遮断シャッタ118が照明光路106から後退している場合、照明光が出力レンズ444に到達し、光ファイバ442を通って試料に向かって送光される。
【0044】
図5~
図7は、一実施形態による光遮断シャッタ118のそれぞれ異なる図である。光遮断シャッタ118は、既に上述したように、プレート状の構成要素、特に回路板554により形成することができる。
【0045】
図5の斜視図に示されているように、光センサ122は、光遮断シャッタ118の、光源ユニット102に面する前面560に取り付けられている。反対側の後面562には、モータ120が、
図6に示されているように光遮断シャッタ118に結合されている。回路板として形成されているので、光遮断シャッタ118は、複数の電子回路部品566、例えば
図6に示されているようなICを含みうる。モータ120は、
図7に示されているごとく、光遮断シャッタ118の後面562に配置された取り付け部568に結合されている回転可能なシャフト564を介して、光遮断シャッタ118を照明光路内へかつ照明光路外へ旋回させるように構成可能である。
【0046】
図8は、一実施形態による、照明光104の強度を検出する方法を示すフローチャートである。
図8を参照するにあたり、ここでは、照明光104の強度が単一の光遮断シャッタ、例えば
図1~
図3に示されているシャッタ118によって測定されるものとする。ただし、方法は、複数の光源から放出された複数の照明成分の強度の測定にも適用することができる。この場合、シャッタ318a,318b,318c,318dによって
図3に示されているように、複数の光遮断シャッタを備えた構成を使用することができる。
【0047】
以下では、光源ユニット102が、
図8に示されている方法の開始時にオフであると仮定する。したがって、S1では、コントローラ124が、組み込まれている光センサ122がオフである状態で、モータ120に、光遮断シャッタ118を後退位置から照明光路106内へ移動させる。
【0048】
続いて、ステップS2で、コントローラ124は、光源ユニット102をオンにして照明光路106に沿って照明光104を放出させ、ここで、光遮断シャッタ118上に形成されている光センサ122が、放出された照明光104を受光する。
【0049】
ステップS3で、コントローラ124は、光源ユニット102に、ユーザが例えばPC334への相応の入力によって指定することのできる所望の強度で、照明光104を放出させる。
【0050】
ステップS4で、コントローラ124は、光遮断シャッタ118と一体化された光センサ122に、当該光センサ122の受光面に入射する照明光の強度を測定させる。
【0051】
ステップS5で、コントローラ124は、光源ユニット102をオフにする。最後に、ステップS6で、コントローラ124は、モータ120に、光遮断シャッタ118を照明光路106から後退させる。
【0052】
上述した方法は、有利には、例えば光への感受性が高いことが知られている生体試料に関する実験において重要な、過度の露光からの試料108の保護のために使用することができる。特に、光源ユニット102は、実験中、光センサ122によって測定された強度に依存して制御可能である。
【0053】
さらに、光遮断シャッタ118に組み込まれた光強度測定を、予防的保守のために使用することができる。例えば、
図8に示されている方法のステップS3で、光源ユニット102を、照明光104が最大強度で放出されるように制御することができる。次いで、ステップS4において光センサ122によって検出された照明光104の強度が、光源ユニット102の耐用期間の開始時に決定されて予め記憶されている公称強度と比較されうる。このようにして、光源ユニット102に関する予防的保守情報、特に経時劣化現象に関する情報を得ることができる。光センサ122によって検出された光強度と予め記憶されている公称強度との比較は、単一の強度値の対に限定されないことに留意されたい。むしろ、
図8のステップS3とステップS4との間の破線のループによって示されているように、例えば予防的保守の文脈において、また以下で説明する較正の文脈において、複数回の比較測定を実行することができる。
【0054】
光源ユニット102の較正は、
図8のステップS3およびステップS4を繰り返し実行することによって確立される一連の光強度測定に基づいて実行することができる。例えば、LED102a,102b,102c,102dのうちの1つが、光センサが組み込まれた、関連付けられた光遮断シャッタ318a,318b,318c,318dを使用して較正されることが想定される。
【0055】
一例として、製造段階において較正される、上記のLEDなどの製品を含む製造ラインが想定される。なお、当該LEDタイプについては、放出される照明光の最大許容可能強度が指定されているものとする。LEDタイプの全動作範囲は0%~100%であると仮定され、ここでは、値100%が最大許容可能光強度に対して正規化される。この場合、製造ラインの全てのLEDが少なくとも1つの同じ参照点を取得するように較正されれば、製造ライン全体への100%の値の転送を達成することができる。
【0056】
こうした較正のために、
図3に破線で示されているように、製造中、外部参照センサデバイス338を使用することができる。外部参照センサデバイス338は、LEDから放出された光の強度を絶対精度で測定するように構成されている。例えば、外部参照センサデバイス338は、LEDから放出された照明光強度を絶対精度で測定するために較正されるLEDを含むLEDシャッタモジュール150の出力部に結合可能である。
【0057】
まず、光センサを含む光遮断シャッタが照明光路106から後退される。その後、照明光の放出のためにLEDに通電されるLED電力が調整され、LEDから放出された照明光の対応する強度が外部参照センサデバイス338により測定される。当該調整プロセスは、外部参照センサデバイス338が第1のLED電力に対応する最大許容可能光強度を測定するまで行われる。その後、光センサを含む光遮断シャッタが照明光路106内へ移動され、LEDから放出された照明光の強度が光センサによって測定される。測定された光強度は記憶される。その結果、上述した第1のLED電力と100%で光遮断シャッタと一体化された光センサにより測定された光強度とから成る第1の測定値の対が取得される。特定の光源モジュール150の較正について、外部参照センサデバイス338を用いたさらなる光強度測定は不要である。
【0058】
続いて、照明光強度を所望の粒度に設定して得られたLED電力を記憶する測定シーケンスが繰り返し実行される。したがって、測定シーケンスにより、照明光の強度の測定値に対するLED電力の調整値が設定される。これにより、調整可能なLED電力を所望の光強度に正確に割り当てることのできる特性が得られ、これは、特性曲線が線形でない低い光強度の範囲において特に有利である。当該較正プロセスは、製造ラインの各光源モジュールに対して実行され、当該光源モジュールに固有の較正特性が作成される。較正特性はそれぞれの光源モジュールに記憶され、後に光源モジュールの動作の際に使用することができる。その結果、製造ラインの全てのモジュールが較正される。
【0059】
こうした較正プロセスにより、再現可能な光強度で照明を放出することのできる光源モジュールが得られる。したがって、ユーザは、いつでも確実に実験を繰り返すことができる。また、特定の光源モジュールだけでなく、生産ライン全体に再現性を与えることができる。したがって、ユーザは、それぞれ異なる位置において同じ光強度で同じ実験を実行することができる。このことは、顕微鏡撮像における再現性が多くの要因に依存しているため、研究分野における重要な側面となる。
【0060】
本明細書で使用されるように、用語「および/または(かつ/または)」は、関連する記載項目のうちの1つまたは複数の項目のあらゆる全ての組み合わせを含んでおり、「/」として略記されることがある。
【0061】
いくつかの態様を装置の文脈において説明してきたが、これらの態様が、対応する方法の説明も表していることが明らかであり、ここではブロックまたは装置がステップまたはステップの特徴に対応している。同様に、ステップの文脈において説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明も表している。
【符号の説明】
【0062】
100 顕微鏡
102 光源ユニット
102a,102b,102c,102d 複数の光源
104 照明光
104a,104b,104c,104d 複数の光成分
106 照明光路
108 試料
110 試料キャリア
112 顕微鏡ステージ
114 対物レンズ
116 ステージ開口部
118 光遮断シャッタ
120 モータ
122 光センサ
124 コントローラ
150 光源モジュール
318a,318b,318c,318d 光遮断シャッタ
326 ビーム合成装置
326a 偏向ミラー
326b,326c,326d ダイクロイックビームスプリッタ
328 マイクロコントローラ
330 モータドライバ
332a,332b,332c,332d 光源ドライバ
334 パーソナルコンピュータ
338 外部参照光センサ
440 モジュールケーシング
442 光ファイバ
444 出力レンズ
554 回路板
560 前面
562 後面
564 シャフト
566 電子回路部品
568 取り付け部
【外国語明細書】