(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108652
(43)【公開日】2023-08-07
(54)【発明の名称】空間浄化装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/12 20060101AFI20230731BHJP
A61L 9/01 20060101ALI20230731BHJP
C02F 1/461 20230101ALI20230731BHJP
【FI】
A61L9/12
A61L9/01 E
C02F1/461 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009804
(22)【出願日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】福本 将秀
【テーマコード(参考)】
4C180
4D061
【Fターム(参考)】
4C180AA07
4C180CA06
4C180CA10
4C180CB08
4C180DD09
4C180EA16X
4C180EA17X
4C180EA53X
4C180EA54X
4C180EA58X
4C180GG16
4C180HH01
4C180HH05
4C180KK06
4C180KK10
4C180LL06
4D061DA01
4D061EA02
4D061EB02
4D061EB37
4D061EB39
4D061ED13
4D061GA04
4D061GA30
4D061GC04
4D061GC06
(57)【要約】
【課題】対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸の量を調節する技術を提供する。
【解決手段】空間浄化装置1000にはフィルタ部310と空気供給部270とが含まれ、フィルタ部310と空気供給部270とは別に構成される。フィルタ部310は、内部に供給された次亜塩素酸水を保持し、保持した次亜塩素酸水を空気に接触させることで次亜塩素酸水を気化させる。空気供給部270は、次亜塩素酸水に浸漬されており、空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に供給された次亜塩素酸水を保持し、保持した次亜塩素酸水を空気に接触させることで次亜塩素酸水を気化させるフィルタ部と、
次亜塩素酸水に浸漬されており、空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する空気供給部と、
を備える空間浄化装置。
【請求項2】
吸気口と吹出口との間に設けられる第1風路と、
前記吸気口と前記吹出口との間に設けられ、かつ前記第1風路とは異なる第2風路と、
をさらに備え、
前記第1風路に前記フィルタ部が設けられ、
前記第2風路に前記空気供給部が設けられ、
前記第1風路と前記第2風路とは、切り替え可能に構成されている請求項1に記載の空間浄化装置。
【請求項3】
前記第1風路と前記第2風路とは、要求される加湿量に応じて切り替えられる請求項2に記載の空間浄化装置。
【請求項4】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、前記第1風路に切り替えられ、
要求される加湿量がしきい値より少ない場合、前記第2風路に切り替えられる請求項3に記載の空間浄化装置。
【請求項5】
電気分解によって次亜塩素酸水を生成する電解槽をさらに備え、
前記空気供給部は、前記電解槽内に設けられる請求項1から4のいずれか1項に記載の空間浄化装置。
【請求項6】
水を供給する水供給部と、
前記電解槽において生成された前記次亜塩素酸水と、前記水供給部から供給された前記水とを混合する混合槽と、
をさらに備え、
前記フィルタ部は、前記混合槽内に設けられる請求項5に記載の空間浄化装置。
【請求項7】
水を供給する水供給部と、
電気分解によって次亜塩素酸水を生成する電解槽と、
前記電解槽において生成された前記次亜塩素酸水と、前記水供給部から供給された前記水とを混合する混合槽と、
をさらに備え、
前記フィルタ部及び前記空気供給部は、前記混合槽内に設けられる請求項1に記載の空間浄化装置。
【請求項8】
前記フィルタ部と前記空気供給部は、要求される加湿量に応じて運転動作を切り替えられる請求項7に記載の空間浄化装置。
【請求項9】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、前記フィルタ部の運転動作に切り替えられ、
要求される加湿量がしきい値より少ない場合、前記空気供給部の運転動作に切り替えられる請求項8に記載の空間浄化装置。
【請求項10】
電気分解によって次亜塩素酸水を生成して貯留する電解槽をさらに備え、
前記フィルタ部及び前記空気供給部は、前記電解槽内に設けられる請求項1に記載の空間浄化装置。
【請求項11】
前記フィルタ部と前記空気供給部は、要求される加湿量に応じて運転動作を切り替えられる請求項10に記載の空間浄化装置。
【請求項12】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、前記フィルタ部の運転動作に切り替えられ、
要求される加湿量がしきい値より少ない場合、前記空気供給部の運転動作に切り替えられる請求項11に記載の空間浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空間浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空間浄化装置は、食塩水を電気分解して電解水(次亜塩素酸水)を生成し、電解水をフィルタ部に供給する。また、空気浄化装置のフィルタ部は、空気と電解水を接触させ、空気中に浮遊するウイルス等の除去を図る(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対象空間に要求される加湿量の少ない状況、例えば日本の夏場(特に梅雨時期)に、空気浄化装置は、空調機等で除湿された相対湿度の高い空気(例えば温度12℃、湿度95%)を通風する。そのような状況ではフィルタ部において電解水が気化されにくいので、対象空間に次亜塩素酸が放出されにくい。一方、対象空間に要求される加湿量の多い状況、例えば日本の冬場に、空気浄化装置は、温められた相対湿度の低い空気(例えば温度20℃、湿度30%)を通風する。そのような状況では、電解水が気化されやすいので、対象空間に次亜塩素酸が多量に放出されてしまう。つまり、対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸を調節することが容易ではない。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸の量を調節する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の空間浄化装置は、内部に供給された次亜塩素酸水を保持し、保持した次亜塩素酸水を空気に接触させることで次亜塩素酸水を気化させるフィルタ部と、次亜塩素酸水に浸漬されており、空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する空気供給部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸の量を調節できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例に係る空間浄化装置の内部構成を示す図である。
【
図3】
図3(a)-(b)は、
図2の空間浄化装置による切替手順を示すフローチャートである。
【
図4】変形例1に係る空間浄化装置の構成を示す図である。
【
図5】変形例2に係る空間浄化装置の構成を示す図である。
【
図6】変形例3に係る空間浄化装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施例を具体的に説明する前に、実施例の概要を説明する。本実施例は、水と電解促進剤とをもとに電解水を生成してから放出する空間浄化装置に関する。空間浄化装置は、貯水槽、電解槽、混合槽を備える。貯水槽は電解槽、混合槽に水を供給する。電解槽は電極を備え、貯水槽からの水に電解促進剤を溶かすことによって塩化物イオンを含む水を生成してから、塩化物イオンを含む水を電極への通電により電気分解することによって、活性酸素種を含む電解水を生成する。電解槽において生成された電解水は混合槽に供給される。混合槽は、フィルタ部を備え、電解槽からの電解水と、外部から吸い込んだ空気とを連続的に接触させてから、ファンの回転により接触させた空気を外部に放出させる。前述のごとく、空気中に放出される次亜塩素酸の量を調節することが困難である。
【0011】
本実施例に係る空間浄化装置は、電解槽に空気供給部をさらに備える。空気供給部は、空気を吸い込み、吸い込んだ空気を電解水(次亜塩素酸水)に気泡として供給する。つまり、空気中への次亜塩素酸の放出は、フィルタ部または空気供給部によってなされるので、空気中に放出される次亜塩素酸の量が調節しやすくなる。
【0012】
以下、本開示を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、実施例に係る空間浄化装置1000の内部構成を示す。空間浄化装置1000は、貯水槽100、給水タンク110、蓋112、第1ポンプ120、第1給水管122、供給口124、第2ポンプ130、第2給水管132、渇水フロート160、電解槽200、電極部210、第3ポンプ220、第3給水管222、定量升224、第3給水管226、満水フロート250、渇水フロート260、空気供給部270、混合槽300、フィルタ部310、満水フロート350、渇水フロート360、排水フロート370、電解促進剤投入部400、投入口404、電解促進剤410、及び制御部500を含む。
【0013】
第1ポンプ120、第1給水管122、及び供給口124は、第1供給部128に含まれる。第2ポンプ130、第2給水管132は、及び第2供給部138に含まれる。第3ポンプ220、第3給水管222、定量升224、及び第3給水管226は、第3供給部228に含まれる。第1供給部128及び第2供給部138は、水を供給する「水供給部」と呼ばれてもよい。
【0014】
貯水槽100は、天面を開口した箱形状を有しており、水を貯水できる構造を有し、後述の給水タンク110から供給される水を貯める。貯水槽100は、例えば、空間浄化装置1000の下側部分に配置される。給水タンク110は、内部に水を貯めるタンクであり、貯水槽100に着脱可能である。給水タンク110の開口(図示せず)には蓋112が設けられるとともに、蓋112の中央には開閉部(図示せず)が設けられる。開閉部が開くと、給水タンク110内の水が、貯水槽100へ供給される。
【0015】
具体的には、給水タンク110の開口を下向きにして、給水タンク110を貯水槽100に取り付けると、開閉部が開く。つまり、水を入れた給水タンク110が貯水槽100に取り付けられると、開閉部が開いて貯水槽100に給水され、貯水槽100内に水が溜まる。貯水槽100内の水位が上昇して蓋112のところまで到達すると給水タンク110の開口が水封されるので給水が停止する。給水タンク110の内部に水が残っている場合、貯水槽100内の水位が下がった場合に都度、給水タンク110内部の水が貯水槽100に給水される。その結果、貯水槽100内の水位は一定に保たれる。
【0016】
第1ポンプ120は、貯水槽100内に配置されるとともに、第1給水管122に接続される。第1ポンプ120は、制御部500からの指示に応じて動作すると、貯水槽100に貯まった水を第1給水管122の方に汲み上げる。第1給水管122は、貯水槽100と電解槽200とをつなぐ管であり、電解槽200側端に供給口124を有する。第1ポンプ120によって汲み上げられた水は、第1給水管122内を流され、供給口124から電解槽200に供給される。つまり、第1ポンプ120、第1給水管122、及び供給口124は、貯水槽100から電解槽200に水を供給する。
【0017】
第2ポンプ130は、貯水槽100内に配置されるとともに、第2給水管132に接続される。第2ポンプ130は、制御部500からの指示に応じて動作すると、貯水槽100に貯まった水を第2給水管132の方に汲み上げる。第2給水管132は、貯水槽100と混合槽300とをつなぐ管である。第2ポンプ130によって汲み上げられた水は、第2給水管132内を流されて、混合槽300に供給される。つまり、第2ポンプ130及び第2給水管132は、貯水槽100から混合槽300に水を供給する。
【0018】
電解槽200は、天面を開口した箱形状を有し、供給口124の下側に配置される。電解槽200は、供給口124から供給される水を貯める。電解槽200の上側には、供給口124と並んで電解促進剤投入部400が配置される。電解促進剤投入部400は、内部に電解促進剤410を装填でき、制御部500より電解促進剤410の投入指示があると、錠剤投入部材(図示せず)を回動させる。錠剤投入部材が回動すると、電解促進剤410が投入口404から電解槽200に落下する。電解促進剤投入部400は、電解槽200に落下された電解促進剤410の個数をカウントし、電解槽200に電解促進剤410が一錠落下したと判断すると、錠剤投入部材の回動を停止する。つまり、電解促進剤投入部400は、電解槽200に電解促進剤410を投入する。電解促進剤410が電解槽200内の水に溶け込むことにより、電解槽200において塩化物イオンを含む水が生成される。電解促進剤410の一例は、塩化ナトリウムであり、電解促進錠剤として形成される。
【0019】
電極部210は、電解槽200内の水に浸かるように設置される。電極部210は、通電されることによって、電解槽200内の塩化物イオンを含む水を電気化学的に電気分解し、活性酸素種を含む電解水を生成する。ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことである。例えば、活性酸素種には、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシラジカル、あるいは過酸化水素といった所謂狭義の活性酸素に、オゾン又は次亜塩素酸(次亜ハロゲン酸)等といった所謂広義の活性酸素が含まれる。
【0020】
電極部210は、制御部500からの指示をもとに、電気分解するための通電を行う通電時間と、その通電停止後の時間、つまり通電を行っていない時間である非通電時間を一周期として、その一周期を複数回繰り返すことで、電解水を生成してもよい。電極部210に対し、非通電時間を設けることで、電極部210の寿命が延びる。非通電時間に対して通電時間を長くすれば、一周期当たりにおいてより多くの量の活性酸素種を含む電解水が生成される。また、通電時間に対して非通電時間を長くすれば、一周期当たりの活性酸素種の生成が抑えられる。さらに、通電時間における電力量を大きくすれば、より多くの量の活性酸素種を含む電解水が生成される。このように、電解槽200は、電解促進剤410を投入した水から電解水を生成するためのタンクであるといえる。電解水は次亜塩素酸水とも呼ばれ、電解槽200において所定の濃度の次亜塩素酸水が生成される。
【0021】
第3ポンプ220は、電解槽200内に配置されるとともに、第3給水管222に接続される。第3ポンプ220は、制御部500からの指示に応じて動作すると、電解槽200に貯まった電解水を第3給水管222の方に汲み上げる。第3給水管222は定量升224に接続されており、電解槽200の電解水を定量升224に供給する。定量升224は、一定容量を有する升であり、第3給水管222から供給された一定容量の電解水を貯める。定量升224は第3給水管226に接続され、第3給水管226は、混合槽300の方に延びる。定量升224に貯められた電解水は、第3給水管226内を流されて、混合槽300に供給される。つまり、第3ポンプ220、第3給水管222、定量升224、及び第3給水管226は、電解槽200から混合槽300に電解水を供給する。
【0022】
空気供給部270は、電解槽200内に設けられる。空気供給部270は、外部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する。空気供給部270は、エアストーン272、エアポンプ274、及びエアチューブ276を含む。エアストーン272は、エアチューブ276を介してエアポンプ274からに送り込まれる空気を細かい泡状にして気泡として次亜塩素酸水中に放出する石(例えば、多孔質セラミックスあるいは多孔質合成樹脂製などからなる石)である。エアストーン272は、電解槽200の底部において次亜塩素酸水に浸漬された状態で設置される。エアポンプ274は、電解槽200の外部に配置される。エアポンプ274は、外部の空気を吸い込み、圧力を高くしてエアストーン272に送り込む。エアチューブ276は、エアストーン272とエアポンプ274との間を連通接続し、エアポンプ274から吐出された空気をエアストーン272まで流通させる。エアチューブ276は、電解槽200の側壁を貫通して設置される。
【0023】
空気供給部270は、制御部500からの指示に応じて、次亜塩素酸水への空気の供給量と、発生させる気泡の大きさ(径)を制御することによって、放出される空気に含ませる次亜塩素酸(次亜塩素酸ガス)の量を調整する。具体的には、次亜塩素酸水への空気の供給量が増加すれば、それに応じて気泡の発生量(発生数)が多くなり、放出される空気に含ませる次亜塩素酸の量が増加する。また、次亜塩素酸水に放出する気泡の大きさ(径)が小さくなれば、浮上する際の気泡の上昇速度を低下させて次亜塩素酸水と気泡との間の接触時間が増加する。さらに、気泡の大きさ(径)が大きい場合と比較して、次亜塩素酸水と液中を流通する気泡との間の接触面積が増加される。これらの結果、次亜塩素酸水を流通する気泡が、浮上する過程で気泡内に取り込む次亜塩素酸の量が増加し、放出される空気に含ませる次亜塩素酸が増加する。
【0024】
ここで、空気供給部270による次亜塩素酸水への空気の供給量は、エアポンプ274の空気の吐出量によって制御される。また、気泡の大きさ(径)は、エアストーン272の細孔の大きさ(及びエアポンプ274の空気の吐出量)によって制御される。気泡は、空気供給部270(エアストーン272)により外部から吸い込まれた空気が泡状に微細化された空気であり、次亜塩素酸水によって空気が閉じ込められた状態となっている。空気供給部270から放出された気泡は、次亜塩素酸水に含まれる次亜塩素酸(及び水分)を内部の空気に取り込みながら浮上する。その後、気泡は、次亜塩素酸水の液面まで浮上すると弾けてなくなる。
【0025】
混合槽300は、天面を開口した箱形状を有し、貯水槽100から供給された水と電解槽200から供給された電解水とを混合させる。これは、貯水槽100から供給された水により、電解槽200から供給された電解水を希釈することに相当する。混合槽300には、次亜塩素酸水に一部が浸漬される状態でフィルタ部310が設けられる。
【0026】
フィルタ部310には、ファン(図示せず)も含まれる。ファンは、例えば、シロッコファンであり、制御部500による制御に応じて回転する。ファンの風量は、温度、湿度、及びガスの臭いレベルに応じて、風量単位時間(例えば、5分)毎に決定される。決定された風量に基づき、ファンの回転量が制御される。ファンが回転することによって、空間浄化装置1000の筐体(図示せず)に設けられた吸気口(図示せず)から、空間浄化装置1000の内部に空気が吸い込まれる。
【0027】
フィルタ部310は、混合槽300に貯水された電解水と、ファンによって空間浄化装置1000内に流入した室内空気とを接触させる部材である。混合槽300に貯水された電解水は、次亜塩素酸水と水との混合水ともいえる。フィルタ部310は、円筒状に構成され、円周部分に空気が流通可能な孔を備える。フィルタ部310の一端が混合槽300に貯水された電解水に浸漬され、保水されるように、フィルタ部310は、中心軸を回転中心として混合槽300に回転自在に内蔵される。フィルタ部310は、駆動部(図示せず)により回転され、電解水と室内空気を連続的に接触させる。つまり、フィルタ部310は、回転することによって次亜塩素酸水を汲みあげてから、次亜塩素酸水を空気に接触させる。
【0028】
貯水槽100に設けられた渇水フロート160、電解槽200に設けられた満水フロート250及び渇水フロート260、並びに、混合槽300に設けられた満水フロート350、渇水フロート360、及び排水フロート370は、水あるいは電解水が存在するか否かを検知する。ここでは、水及び電解水を「水」と総称することもある。渇水フロート160、満水フロート250、渇水フロート260、満水フロート350、渇水フロート360、及び排水フロート370は、「フロート」と総称される。各フロートは、浮力を有するとともに磁石(図示せず)を有するとともに、磁石の位置は検知部分(図示せず)で検知される。フロートの位置まで水が存在する場合、フロートは、浮力によって所定の位置まで移動し、検知部分は、フロート部分に設けた磁石を検知する。一方、フロートの位置まで水が存在しない場合、検知部分は、フロートに設けた磁石を検知できなくなる。
【0029】
渇水フロート160は、貯水槽100の渇水を検知し、満水フロート250は電解槽200の満水を検知する。渇水フロート260は、電解槽200の渇水を検知する。ここで、渇水とは、100%の渇水でなくてもよく、わずかの水が残っていてもよい。本実施例において渇水フロート260はと呼ばれてもよい。また、満水フロート350は、混合槽300の満水を検知する。渇水フロート360は、混合槽300の渇水を検知する。排水フロート370は、混合槽300の排水レベルを検知する。ここで、満水とは、100%の満水でなくてもよく、さらに水を入れることが可能な水量であってもよい。各フロートは検知結果を制御部500に送信する。
【0030】
制御部500は、渇水フロート160、満水フロート250、渇水フロート260、満水フロート350、渇水フロート360、及び排水フロート370から検知結果を受けつける。また、制御部500は、電極部210、フィルタ部310、電解促進剤投入部400、第1供給部128、第2供給部138、及び第3供給部228の制御を実行する。
【0031】
以下では、室内に設置された空間浄化装置1000の構成をさらに詳しく説明する。
図2は、空間浄化装置1000の構成を示す。貯水槽100、給水タンク110、第1ポンプ120、第1給水管122、第2ポンプ130、第2給水管132、電解槽200、電極部210、第3ポンプ220、第3給水管226、空気供給部270、混合槽300、及びフィルタ部310は、
図1と同一である。なお、特に図示していないが、電解槽200には、電解促進剤投入部400が併設されている。
【0032】
室内には、吸気口600から吹出口640までをつなぐ風路610が設置される。風路610の吸気口600の近くには、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ700及び送風機710が設けられる。HEPAフィルタ700は、吸気口600から吸い込まれた空気中からゴミ及び塵埃などを取り除き、清浄空気として出力するエアフィルタである。送風機710は、吸気口600から吹出口640に向かう空気の流れを生成する。
【0033】
風路610は、ポイントP1とポイントP2の間において第1風路620及び第2風路630に分岐される。第1風路620及び第2風路630は、吸気口600と吹出口640との間における互いに異なった風路である。風路610、第1風路620、及び第2風路630は、風を流れさせるために管形状を有する。第1風路620には混合槽300が設けられるので、第1風路620にはフィルタ部310が設けられる。第2風路630には電解槽200が設けられるので、第2風路630には空気供給部270が設けられる。また、ポイントP1には第1切替ダンパ720が設けられ、ポイントP2には第2切替ダンパ730が設けられる。
【0034】
第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730は、制御部500からの指示に応じて動作可能である。例えば、第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730は、第1風路620を開け、第2風路630を閉じることによって、第1風路620を使用可能にする。その際、吸気口600から吸い込まれて風路610及び第1風路620内に入った室内空気は、順に、フィルタ部310及び吹出口640を介して、空間浄化装置1000の外部へ吹き出される。これにより、混合槽300の電解水と接触させた空気が外部へ放出される。空間浄化装置1000は、生成した電解水由来(揮発を含む)の活性酸素種を空気とともに放出する。
【0035】
一方、第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730は、第1風路620を閉じ、第2風路630を開けることによって、第2風路630を使用可能にする。その際、吸気口600から吸い込まれ風路610及び第2風路630内に入った室内空気は、気泡が弾けることによって拡散された次亜塩素酸を混合してから、吹出口640を介して、空間浄化装置1000の外部へ吹き出される。
【0036】
図1の制御部500は、室内において要求される加湿量に応じて、第1風路620の使用と第2風路630の使用とを切り替える。第1風路620を使用することは、フィルタ部310を動作させて、かつ空気供給部270を動作させずに、次亜塩素酸を放出することに相当する。第2風路630を使用することは、空気供給部270を動作させて、かつフィルタ部310を動作させずに、次亜塩素酸を放出することに相当する。制御部500は、ユーザ等により設定された湿度の値(以下、「設定値」という)を取得するとともに、湿度センサ(図示せず)により計測した湿度の値(以下、「計測値」という)を取得する。制御部500は、設定値から計測値を減算することによって、要求される加湿量を導出する。制御部500は、設定値から計測値を減算した減算結果をもとに演算を実行することによって、要求される加湿量を導出してもよい。制御部500は、しきい値を予め記憶しており、要求される加湿量がしきい値以上である場合、第1風路620に切り替え、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、第2風路630に切り替える。
【0037】
また、制御部500は、カレンダー機能を備え、冬期(例えば、10月から3月)を、要求される加湿量がしきい値以上である場合と判定し、夏期(例えば、4月から9月)を、要求される加湿量がしきい値より少ない場合と判定してもよい。空気供給部270では、次亜塩素酸水中に少量の空気を気泡として流通させると、気泡(流通空気)に多量の次亜塩素酸ガスを含ませて空間浄化装置1000の外に放出可能である。そのため、次亜塩素酸水から気泡(流通空気)中に気化して空間浄化装置1000の外に放出される水の量が抑制される。つまり、日本の夏場(特に梅雨時期)に、空調機等で除湿された相対湿度の高い空気を通風する場合においても、所定量の次亜塩素酸が放出される。
【0038】
本開示における装置、システム、または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における装置、システム、または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、またはLSI(Large Scale Integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
【0039】
以上の構成による空間浄化装置1000の動作を説明する。
図3(a)-(b)は、空間浄化装置1000による切替手順を示すフローチャートである。
図3(a)において、制御部500は、要求される加湿量を導出する(ステップS10)。要求される加湿量がしきい値以上である場合(ステップS12のY)、制御部500は、フィルタ部310の動作を決定する(ステップS14)。要求される加湿量がしきい値以上でない場合(ステップS12のN)、制御部500は、空気供給部270の動作を決定する(ステップS16)。
【0040】
図3(b)において、冬期である場合(ステップS50のY)、制御部500は、フィルタ部310の動作を決定する(ステップS52)。冬期でない場合(ステップS50のN)、制御部500は、空気供給部270の動作を決定する(ステップS54)。
【0041】
以下では、
図2に示す空間浄化装置1000のさまざまな変形例を説明する。
(変形例1)
図4は、変形例1に係る空間浄化装置1000aの構成を示す。貯水槽100、給水タンク110、第1ポンプ120、第1給水管122、第2ポンプ130、第2給水管132、風路610、第1風路620、第2風路630、HEPAフィルタ700、送風機710、第1切替ダンパ720、及び第2切替ダンパ730は、
図2と同一である。また、第1混合槽300a及びフィルタ部310は、
図2の混合槽300及びフィルタ部310に対応し、第1風路620に設けられる。一方、電解槽200は、第1風路620に設けられない。電解槽200には、電極部210が配置されるが、空気供給部270が配置されない。第2風路630には、第2混合槽300bが設けられ、第2混合槽300bには空気供給部270が配置される。
【0042】
このような構成において、貯水槽100からの第2給水管132は、第1切替弁180において分岐して第1混合槽300a及び第2混合槽300bにそれぞれ接続される。また、電解槽200からの第3給水管226は、第2切替弁280において分岐して第1混合槽300a及び第2混合槽300bにそれぞれ接続される。第1切替弁180及び第2切替弁280は、第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730と連動して動作するように制御部500に制御される。
【0043】
例えば、第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730が、第1風路620を開け、第2風路630を閉じる場合に、第1切替弁180及び第2切替弁280は、第1混合槽300a側を開け、第2混合槽300b側を閉める。第1切替ダンパ720及び第2切替ダンパ730が、第1風路620を閉め、第2風路630を開ける場合に、第1切替弁180及び第2切替弁280は、第1混合槽300a側を閉め、第2混合槽300b側を開ける。前者の場合、フィルタ部310がオンにされ、かつ空気供給部270がオフにされる。後者の場合、フィルタ部310がオフにされ、かつ空気供給部270がオンにされる。実施例と同様に、制御部500は、室内において要求される加湿量に応じて、第1風路620の使用と第2風路630の使用とを切り替える。制御部500における処理はこれまでと同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0044】
(変形例2)
図5は、変形例2に係る空間浄化装置1000bの構成を示す。貯水槽100、給水タンク110、第1ポンプ120、第1給水管122、第2ポンプ130、第2給水管132、混合槽300、フィルタ部310、風路610、HEPAフィルタ700、及び送風機710は、
図2と同一である。一方、第1風路620、第2風路630、第1切替ダンパ720、及び第2切替ダンパ730が含まれない。また、電解槽200には、電極部210が配置されるが、空気供給部270が配置されない。混合槽300には空気供給部270も配置される。つまり、風路610に混合槽300が配置され、混合槽300に空気供給部270とフィルタ部310が配置される。また、混合槽300に水及び次亜塩素酸水が供給される。
【0045】
このような構成において、これまでのような風路の切替はなされない。制御部500は、要求される加湿量がしきい値以上である場合、フィルタ部310をオンにして、空気供給部270をオフにする。これは、フィルタ部310の運転動作に切り替えることに相当する。制御部500は、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、フィルタ部310をオフにして、空気供給部270をオンにする。これは、空気供給部270の運転動作に切り替えることに相当する。つまり、制御部500は、要求される加湿量に応じてフィルタ部310と空気供給部270の運転動作を切り替える。
【0046】
(変形例3)
図6は、変形例3に係る空間浄化装置1000cの構成を示す。電解槽200、風路610、HEPAフィルタ700、及び送風機710は、
図5と同一である。風路610に電解槽200に設けられる。電解槽200には、給水タンク110、電極部210、空気供給部270、及びフィルタ部310が配置される。電解槽200では、これまでと同様に、給水タンク110からの水と図示していない電解促進剤投入部400からの電解促進剤410とが混合され、電気分解されて、次亜塩素酸水が生成される。
【0047】
制御部500は、要求される加湿量がしきい値以上である場合、フィルタ部310をオンにして、空気供給部270をオフにする。これは、フィルタ部310の運転動作に切り替えることに相当する。制御部500は、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、フィルタ部310をオフにして、空気供給部270をオンにする。これは、空気供給部270の運転動作に切り替えることに相当する。つまり、制御部500は、要求される加湿量に応じてフィルタ部310と空気供給部270の運転動作を切り替える。
【0048】
本実施例によれば、内部に供給された次亜塩素酸水を保持し、保持した次亜塩素酸水を空気に接触させることで次亜塩素酸水を気化させるフィルタ部310と、次亜塩素酸水に浸漬されており、空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する空気供給部270とを備えるので、対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸の量を調節できる。また、第1風路620にフィルタ部310が設けられ、第2風路630に空気供給部270が設けられ、
第1風路620と第2風路630とが切り替え可能であるので、フィルタ部310と空気供給部270のいずれか一方を使用できる。また、要求される加湿量に応じて第1風路620と第2風路630とを切り替えるので、風路の切替により対象空間(空気中)に放出される次亜塩素酸の量を調節できる。
【0049】
また、要求される加湿量がしきい値以上である場合、第1風路620に切り替え、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、第2風路630に切り替えるので、要求される加湿量が多い場合にフィルタ部310を使用できる。また、要求される加湿量がしきい値以上である場合、第1風路620に切り替え、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、第2風路630に切り替えるので、要求される加湿量が少ない場合に空気供給部270を使用できる。空気供給部270を電解槽200内に設けるので、電解槽200の次亜塩素酸水内に気泡を放出することによって、次亜塩素酸を空気中に放出できる。また、フィルタ部310を混合槽300内に設けるので、混合槽300内の希釈した次亜塩素酸水をもとに次亜塩素酸を放出できる。
【0050】
また、第1混合槽300aにフィルタ部310を配置し、第2混合槽300bに空気供給部270を配置するので、フィルタ部310と空気供給部270とのそれぞれに対して次亜塩素酸水の濃度を調節できる。また、フィルタ部310と空気供給部270とのそれぞれに対して次亜塩素酸水の濃度が調節されるので、フィルタ部310と空気供給部270とのそれぞれに適した濃度の次亜塩素酸水を使用できる。
【0051】
また、混合槽300にフィルタ部310と空気供給部270とを配置するので、装置構成を簡易にできる。また、フィルタ部310と空気供給部270は、要求される加湿量に応じて運転動作を切り替えられるので、要求される加湿量に応じた動作を実行できる。また、要求される加湿量がしきい値以上である場合、フィルタ部310の運転動作に切り替えられ、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、空気供給部270の運転動作に切り替えられるので、要求に応じた加湿を実現できる。また、電解槽200に、電解槽200、混合槽300、空気供給部270を配置するので、装置構成を簡易にできる。
【0052】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の空間浄化装置(1000、1000a、1000b、1000c)は、内部に供給された次亜塩素酸水を保持し、保持した次亜塩素酸水を空気に接触させることで次亜塩素酸水を気化させるフィルタ部(310)と、次亜塩素酸水に浸漬されており、空気を気泡として次亜塩素酸水に供給する空気供給部(270)と、を備える。
【0053】
吸気口(600)と吹出口(640)との間に設けられる第1風路(620)と、吸気口(600)と吹出口(640)との間に設けられ、かつ第1風路(620)とは異なる第2風路(630)とをさらに備えてもよい。第1風路(620)にフィルタ部(310)が設けられ、第2風路(630)に空気供給部(270)が設けられ、第1風路(620)と第2風路(630)とは、切り替え可能に構成されてもよい。
【0054】
前記第1風路(620)と前記第2風路(630)とは、要求される加湿量に応じて切り替えられてもよい。
【0055】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、第1風路(620)に切り替えられ、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、第2風路(630)に切り替えられてもよい。
【0056】
電気分解によって次亜塩素酸水を生成する電解槽(200)をさらに備えてもよい。空気供給部(270)は、電解槽(200)内に設けられてもよい。
【0057】
水を供給する水供給部と、電解槽(200)において生成された次亜塩素酸水と、水供給部から供給された水とを混合する混合槽(300)とをさらに備えてもよい。フィルタ部(310)は、混合槽(300)内に設けられてもよい。
【0058】
水を供給する水供給部と、電気分解によって次亜塩素酸水を生成する電解槽(200)と、電解槽(200)において生成された次亜塩素酸水と、水供給部から供給された水とを混合する混合槽(300)と、をさらに備え、フィルタ部(310)及び空気供給部(270)は、混合槽(300)内に設けられてもよい。
【0059】
フィルタ部(310)と空気供給部(270)は、要求される加湿量に応じて運転動作を切り替えられてもよい。
【0060】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、フィルタ部(310)の運転動作に切り替えられ、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、空気供給部(270)の運転動作に切り替えられてもよい。
【0061】
電気分解によって次亜塩素酸水を生成して貯留する電解槽(200)をさらに備え、フィルタ部(310)及び空気供給部(270)は、電解槽(200)内に設けられてもよい。
【0062】
フィルタ部(310)と空気供給部(270)は、要求される加湿量に応じて運転動作を切り替えられてもよい。
【0063】
要求される加湿量がしきい値以上である場合、フィルタ部(310)の運転動作に切り替えられ、要求される加湿量がしきい値より少ない場合、空気供給部(270)の運転動作に切り替えられてもよい。
【0064】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0065】
実施例及び変形例1~3では、フィルタ部310として、次亜塩素酸水に一部(下端)が浸漬されており、回転することによって次亜塩素酸水を汲みあげてから、フィルタを通過する空気に次亜塩素酸水を接触させて気化させるフィルタ方式を用いたが、これに限られない。例えば、固定されて回転しないフィルタに、フィルタの上端側から次亜塩素酸水を滴下しながら(掛け流しながら)、フィルタを通過する空気に次亜塩素酸水を接触させて気化させるフィルタ方式を用いてもよい。あるいは、フィルタ部310として、固定されて回転しないフィルタであって、次亜塩素酸水に一部(下端)が浸漬されており、フィルタの毛細管現象によって次亜塩素酸水を吸い上げながら、フィルタを通過する空気に次亜塩素酸水を接触させて気化させるフィルタ方式を用いてもよい。
【符号の説明】
【0066】
100 貯水槽、 110 給水タンク、 112 蓋、 120 第1ポンプ、 122 第1給水管、 124 供給口、 128 第1供給部、 130 第2ポンプ、 132 第2給水管、 138 第2供給部、 160 渇水フロート、 180 第1切替弁、 200 電解槽、 210 電極部、 220 第3ポンプ、 222 第3給水管、 224 定量升、 226 第3給水管、 228 第3供給部、 250 満水フロート、 260 渇水フロート、 270 空気供給部、 272 エアストーン、 274 エアポンプ、 276 エアチューブ、 280 第2切替弁、 300 混合槽、 310 フィルタ部、 350 満水フロート、 360 渇水フロート、 370 排水フロート、 400 電解促進剤投入部、 404 投入口、 410 電解促進剤、 500 制御部、 600 吸気口、 610 風路、 620 第1風路、 630 第2風路、 640 吹出口、 700 HEPAフィルタ、 710 送風機、 720 第1切替ダンパ、 730 第2切替ダンパ、 1000、1000a、1000b、1000c 空間浄化装置。