(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108681
(43)【公開日】2023-08-07
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009845
(22)【出願日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100150304
【弁理士】
【氏名又は名称】溝口 勉
(72)【発明者】
【氏名】糸川 透
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA11
5D208CG09
(57)【要約】
【課題】利用者に対して交通機関の運行トラブルを考慮した適切なカラオケサービスを提供する。
【解決手段】カラオケ装置(10)は、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報を取得する取得部(21)と、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かを判定する判定部(22)と、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案する提案部(23)と、を備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報を取得する取得部と、
第1の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かを判定する判定部と、
第1の運行情報が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案する提案部と、を備えていることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記取得部は、運行情報サイトの運行状況ページにWEBスクレイピング処理が施されることで生成される第1の運行情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記取得部は、カラオケの利用終了時刻に利用者が指定した交通機関の第2の運行情報を取得し、
前記判定部は、第2の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かを判定し、
前記提案部は、第1の運行情報及び第2の運行情報の少なくとも一方が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記提案部は、第1の運行情報に応じてカラオケの利用時間の延長時間を変更することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケボックスの利用時に、終了時刻が近いことを利用者に報知する技術が知られている。例えば、カラオケボックスの利用時間の残り時間が一定時間以下になったときに、カラオケ装置のモニタに残り時間を表示させる技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、POS(Point Of Sales)レジ等の店舗サーバによって利用者毎に終了時刻及び残り時間が管理されている。残り時間が一定時間を切って店舗サーバから残り時間情報が出力されると、カラオケ装置から出力された楽曲の背景映像に残り時間が重ねられてモニタに表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、利用終了の告知に従って利用者が会計を済ませた後に交通機関の運行トラブルに気づき、運行トラブルの状況によっては交通機関を用いた移動が困難になる場合があった。
【0005】
本発明の目的は、利用者に対して交通機関の運行トラブルを考慮した適切なカラオケサービスを提供することができるカラオケ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報を取得する取得部と、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かを判定する判定部と、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案する提案部と、を備えていることを特徴とするカラオケ装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関で運行トラブルが生じている場合には、利用者に対してカラオケの利用時間の延長が提案される。交通機関を用いた移動が困難な状態で利用者にカラオケの利用を終了させないため、利用者に対してカラオケの利用時間の延長を後悔させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態のカラオケシステムの構成図である。
【
図2】第1実施形態のカラオケ装置の機能ブロック図である。
【
図3】第1実施形態のカラオケ装置の処理動作の一例を示すフロー図である。
【
図4】第2実施形態のカラオケ装置の機能ブロック図である。
【
図5】第2実施形態のカラオケ装置の処理動作の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
図1及び
図2を参照して、第1実施形態のカラオケ装置について説明する。
図1は、第1実施形態のカラオケシステムの構成図である。
図2は、第1実施形態のカラオケ装置の機能ブロック図である。なお、
図2の機能ブロック図には、説明の便宜上、特定処理を実現するための機能ブロックを図示しているが、カラオケ装置が通常備える構成については備えているものとする。
【0010】
図1に示すように、カラオケシステム1は、サーバ室等に設置された店舗サーバ2と、カラオケルーム毎に設置されたカラオケ装置10と、を備えている。店舗サーバ2には、内部ネットワーク4を介してカラオケ装置10が接続されている。また、店舗サーバ2には運行情報サイトを提供する外部サーバ6が外部ネットワーク5を介して接続されている。店舗サーバ2にはカラオケルーム毎にカラオケの利用終了時刻が管理されており、利用終了時刻に基づいてカラオケルーム内の利用者に対するカラオケの利用終了の連絡や利用延長の受付が行われている。
【0011】
カラオケ装置10には、モニタ11と、スピーカ12と、マイクロフォン13と、リモコン装置14と、が接続されている。モニタ11は、カラオケ装置10からの映像信号等に基づいて背景映像と共に歌詞テロップを表示する。マイクロフォン13は、歌唱音声を歌唱音声信号に変換してカラオケ装置10に入力する。スピーカ12は、カラオケ装置10からの演奏音信号及びマイクロフォン13からの歌唱音声信号に基づいて演奏音と共に歌唱音声を放音する。リモコン装置14は、カラオケ装置10に対する楽曲の予約操作等の利用者の各種操作を受け付けている。
【0012】
カラオケ装置10によってカラオケ演奏が開始されると、カラオケ演奏に合わせて歌詞テロップと背景映像がモニタ11に表示される。カラオケ装置10ではカラオケ演奏の演奏音信号とマイクロフォン13から入力された歌唱音声信号がミキサによってミキシングされて、このミキシング信号がアンプによって増幅されてスピーカ12から放音される。このように、利用者がカラオケ演奏に合わせて歌唱すると、スピーカ12から演奏音と共に歌唱音声が放音される。また、カラオケ装置10によって利用者の歌唱力が採点されて採点結果がモニタ11に表示される。
【0013】
ところで、カラオケルームの利用中にカラオケ店舗の所在地域の交通機関で運行トラブルが生じていても、利用者が運行トラブルに気づかずにカラオケを終えて会計まで済ませてしまうことが多い。交通機関を利用できずにカラオケの利用時間を延長させればよかったと利用者に後悔させるおそれがある。このため、本実施形態のカラオケ装置10は、運行情報サイトからカラオケ店舗の所在地域の運行状況を監視している。そして、カラオケの利用終了時刻に運行トラブルが生じていたときには、利用者に対してカラオケの利用時間を延長するように提案している。
【0014】
図2に示すように、カラオケ装置10には、取得部21と、判定部22と、提案部23と、が設けられている。取得部21は、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報を取得する。この場合、店舗サーバ2(
図1参照)によってカラオケ装置10に事前に利用終了時刻が設定され、カラオケ装置10のタイマーによって利用終了時刻が計時されたときに取得部21によって第1の運行情報が取得される。なお、店舗サーバ2のタイマーによって利用終了時刻が計時されたときに、カラオケ装置10の取得部21によって第1の運行情報が取得されてもよい。
【0015】
第1の運行情報は、自店舗の所在地域の遅延時間等に応じてランク付けされる運行状況を示している。例えば、表1に示すように、ランクAからランクEの5段階で運行状況がランク付けされている。ランクAは「遅延時間40分以上または運転見合わせ」、ランクBは「遅延時間30分」、ランクCは「遅延時間20分」、ランクDは「遅延時間10分」、ランクEは「通常運転」を示している。また、第1の運行情報は、遅延時間の代わりに、「運休」、「運転見合わせ」、「運転遅延」、「平常運転」に応じて5段階にランク付けされてもよい。
【表1】
【0016】
取得部21は、カラオケ事業者が契約している運行情報サイトから第1の運行情報を取得する。この場合、運行情報サイトから店舗サーバ2に対して運行状況が配信されて、店舗サーバ2で運行状況がランク付けされて、店舗サーバ2からカラオケ装置10に送られた第1の運行情報が取得部21によって取得される。また、取得部21は、自店舗の所在地域を通る交通機関の公式サイトから第1の運行情報を取得してもよい。第1の運行情報には鉄道の運行状況が含まれていてもよいし、バス等の決まった路線を運転する他の交通機関の運行状況が含まれていてもよい。
【0017】
また、取得部21は、運行情報サイトの運行状況ページにWEBスクレイピング処理が施されることで生成される第1の運行情報を取得してもよい。この場合、店舗サーバ2が運行情報サイトにアクセスして、店舗サーバ2によって運行状況ページのHTML文字列が解析されて、HTML文字列から自店舗の所在地域を通る交通機関名の運行状況を示す文字列が抽出される。店舗サーバ2で運転状況がランク付けされて、店舗サーバ2からカラオケ装置10に送られた第1の運行情報が取得部21に取得される。なお、取得部21が店舗サーバ2を介さずに運行情報サイトから第1の運行情報を取得してもよい。
【0018】
判定部22は、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かを判定する。例えば、判定部22には、ランクD以上であることが所定の延長条件として設定されている。第1の運行情報がランクAからランクDのいずれかである場合には判定部22によって延長条件を満たしていると判定され、第1の運行情報がランクEである場合には判定部22によって延長条件を満たしていないと判定される。すなわち、遅延時間が10分以上の運行トラブルの場合に延長条件を満たしていると判定される。なお、延長条件にはランクの他に、遅延時間が閾値として設定されていてもよい。
【0019】
提案部23は、第1の運行情報が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案する。この場合、提案部23によって最寄りの交通機関の運行トラブルと利用時間の延長問合せがリモコン装置14の表示画面やモニタ11の表示画面に表示される。延長時間は、例えば10分間に設定されている。リモコン装置14の操作等によって利用者が提案部23の提案を受け入れると、カラオケ装置10に設定された利用終了時刻が更新される。また、カラオケ装置10から店舗サーバ2に利用終了時刻の更新情報が通知されて、店舗サーバ2に管理された利用終了時刻が更新される。
【0020】
カラオケの利用時間が延長された場合には、延長後の利用終了時刻(10分経過後)に取得部21によって再び第1の運行情報が取得され、再取得された第1の運行情報が所定の延長条件を満たすか否かが判定部22によって判定される。そして、判定部22によって第1の運行情報が所定の延長条件を満たしていると判定された場合には、提案部23によってカラオケの利用時間を再延長するように提案される。なお、提案部23による提案は、モニタ11等のメッセージ表示によって実施される構成に限らず、スピーカ12から出力されるメッセージ音声によって実施されてもよい。
【0021】
なお、カラオケ装置10の各部の処理は、プロセッサを用いてソフトウェアによって実現されてもよいし、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。プロセッサを用いる場合には、プロセッサがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することで各種処理が実施される。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)が使用される。また、メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体によって構成されている。
【0022】
図3を参照して、第1実施形態のカラオケ装置の処理動作について説明する。
図3は、第1実施形態のカラオケ装置の処理動作の一例を示すフロー図である。なお、ここでは、
図2の符号を適宜使用して説明する。また、以下のフロー図は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0023】
図3に示すように、利用者によってカラオケ装置10の利用が開始されると、カラオケ装置10にカラオケの利用終了時刻が設定される(ステップS01)。カラオケ装置10のタイマーによって利用終了時刻が計時されると(ステップS02でYes)、取得部21によって自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報が店舗サーバ2から取得される(ステップS03)。第1の運行情報は、運行情報サイトから配信された運行状況に基づいて取得されてもよいし、運行情報サイトの運行情報ページにWEBスクレイピング処理が施されることで取得されてもよい。
【0024】
判定部22によって第1の運行情報が所定の延長条件を満たしているか否かが判定される(ステップS04)。第1の運行情報が所定の延長条件を満たしていないと判定された場合には(ステップS04でNo)、自店舗の所在地域の交通機関が平常運転であるため処理動作が終了する。第1の運行情報が所定の延長条件を満たしていると判定された場合には(ステップS04でYes)、交通機関を用いた移動が困難になるほどの運行トラブルが生じているため、提案部23によってカラオケの利用時間を延長するように提案される(ステップS05)。
【0025】
提案部23の提案を利用者が受け入れない場合には(ステップS06でNo)、カラオケの利用時間が延長されることなく処理動作が終了する。提案部23の提案を利用者が受け入れた場合には(ステップS06でYes)、カラオケ装置10に設定されたカラオケの利用終了時刻が更新される(ステップS07)。このとき、店舗サーバ2に管理された利用終了時刻も更新される。そして、ステップS02に戻ってカラオケ装置10のタイマーによって延長後の利用終了時刻が計時されると、ステップS03からステップS06までの処理が再び実施される。
【0026】
以上、第1実施形態によれば、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関で運行トラブルが生じている場合には、利用者に対してカラオケの利用時間の延長が提案される。交通機関を用いた移動が困難な状態で利用者にカラオケの利用を終了させないため、利用者に対してカラオケの利用時間の延長を後悔させることがない。
【0027】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のカラオケ装置について説明する。
図4は、第2実施形態のカラオケ装置の機能ブロック図である。第2実施形態のカラオケ装置は、利用者の現在地の運行状況だけでなく、利用者の移動予定地の運行状況を考慮して、カラオケの利用時間の延長が提案される点で第1実施形態のカラオケ装置と相違している。したがって、第2実施形態のカラオケ装置については、第1実施形態のカラオケ装置と同様な構成については説明を省略する。
【0028】
図4に示すように、カラオケ装置30には、取得部31と、判定部32と、提案部33と、が設けられている。取得部31は、カラオケの利用終了時刻に、自店舗の所在地域の交通機関の第1の運行情報に加えて、利用者が指定した交通機関の第2の運行情報を取得する。この場合、カラオケの利用終了時刻よりも前に、利用者によってカラオケ装置30に対して交通機関が指定されている。例えば、カラオケ装置30には利用者の帰宅地域の交通機関が指定され、帰宅地域の運行状況が第2の運行情報として取得される。なお、第2の運行情報も第1の運行情報と同様にランク付けされた運行状況を示している。
【0029】
カラオケ装置30のタイマーによって利用終了時刻が計時されたときに、取得部31によって店舗サーバ2から第1、第2の運行情報が取得される。第1、第2の運行情報は、運行情報サイトから店舗サーバ2に配信された運行状況に基づいて取得されてもよいし、運行情報サイトの運行情報ページに対してWEBスクレイピング処理が施されることで取得されてもよい。なお、第1、第2の運行情報は、カラオケ装置30の取得部31によって店舗サーバ2を介さずに運行情報サイトから取得されてもよい。
【0030】
判定部32は、第1、第2の運行情報がそれぞれ所定の延長条件を満たしているかを判定する。判定部32には、ランクD以上であることが所定の延長条件として設定されている。提案部33は、第1の運行情報及び第2の運行情報の少なくとも一方が所定の延長条件を満たしている場合に、カラオケの利用時間を延長するように提案する。利用者が利用時間の延長の提案を受け入れると、カラオケの利用終了時刻が更新される。このように、自店舗の所在地域だけでなく、利用者の移動予定地域(例えば、帰宅地域)の交通機関の運行状況を考慮してカラオケの利用時間の延長が提案される。
【0031】
図5を参照して、第2実施形態のカラオケ装置の処理動作について説明する。
図5は、第2実施形態のカラオケ装置の処理動作の一例を示すフロー図である。なお、ここでは、
図4の符号を適宜使用して説明する。また、以下のフロー図は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0032】
図5に示すように、利用者によってカラオケ装置30の利用が開始されると、カラオケ装置30にカラオケの利用終了時刻が設定される(ステップS11)。カラオケ装置30のタイマーによって利用終了時刻が計時されると(ステップS12でYes)、取得部31によって第1、第2の運行情報が店舗サーバ2から取得される(ステップS13)。上記したように、第1の運行情報には自店舗の所在地域の交通機関の運行状況が示されており、第2の運行情報には利用者が指定した交通機関(例えば、帰宅地域の交通機関)の運行状況が示されている。
【0033】
判定部32によって第1、第2の運行情報の少なくとも一方が所定の延長条件を満たしているか否かが判定される(ステップS14)。第1、第2の運行情報のいずれも所定の延長条件を満たしていないと判定された場合には(ステップS14でNo)、処理動作が終了する。この場合、自店舗の所在地域の交通機関及び利用者が指定した交通機関が平常運転であることを示している。
【0034】
判定部32によって第1、第2の運行情報の少なくとも一方が所定の延長条件を満たしていると判定された場合には(ステップS14でYes)、提案部33によってカラオケの利用時間を延長するように提案される(ステップS15)。この場合、自店舗の所在地域の交通機関で運行トラブルが生じているか、及び/又は利用者が指定した交通機関で運行トラブルが生じていることを示している。
【0035】
提案部33の提案を利用者が受け入れない場合には(ステップS16でNo)、カラオケの利用時間が延長されることなく処理動作が終了する。提案部33の提案を利用者が受け入れた場合には(ステップS16でYes)、カラオケ装置30に設定されたカラオケの利用終了時刻が更新される(ステップS17)。このとき、店舗サーバ2に管理された利用終了時刻も更新される。そして、ステップS12に戻ってカラオケ装置30のタイマーによって延長後の利用終了時刻が計時されると、ステップS13からステップS16までの処理が再び実施される。
【0036】
以上、第2実施形態によれば、カラオケの利用終了時刻に自店舗の所在地域の交通機関に運行トラブルが生じている場合に加えて、利用者が指定した交通機関に運行トラブルが生じている場合にも、利用者に対してカラオケの利用時間の延長が提案される。自店舗の所在地域の交通機関を用いた移動が困難なときだけでなく、指定の交通機関を用いた移動が困難なときにも、利用者に対してカラオケの利用時間の延長を後悔させることがない。
【0037】
なお、第1、第2実施形態では、提案部はカラオケの利用時間の延長時間を一定時間(例えば、10分)にしているが、提案部は第1の運行情報に応じてカラオケの利用時間の延長時間を変更してもよい。例えば、表2に示すように、ランクAの延長時間が40分、ランクBの延長時間が30分、ランクCの延長時間が20分、ランクDの延長時間が10分に設定されている。これにより、利用者に対して運行状況に応じた適切な延長時間を提案することができる。なお、第2の運行情報に応じてカラオケの利用時間の延長時間が変更されてもよいし、第1、第2の運行情報のうち高ランクの運行情報に応じてカラオケの利用時間の延長時間が変更されてもよい。
【表2】
【0038】
また、第1、第2実施形態では、取得部がカラオケの利用終了時刻に第1、第2の運行情報を取得しているが、取得部がカラオケの利用終了時刻と完全に同じタイミングで第1、第2の運行情報を取得する構成に限定されない。カラオケの利用終了時刻と略同じと見做せるタイミング(例えば、数分前)に取得部が第1、第2の運行情報を取得してもよい。したがって、取得部がカラオケの利用終了時刻に第1、第2の運行情報を取得するとは、カラオケの利用終了時刻を含む所定期間中に第1、第2の運行情報を取得することを示している。
【0039】
また、第1、第2実施形態では、運行情報サイトから第1、第2の運行情報が取得されているが、第1、第2の運行情報の取得方法は特に限定されない。例えば、SNSの投稿を解析して、交通機関の運行状況に関する投稿内容から第1、第2の運行情報を取得してもよい。
【0040】
また、第1、第2実施形態では、運行状況に応じてカラオケの利用時間の延長が提案されているが、カラオケルームの空室状況も考慮してカラオケの利用時間の延長が提案されてもよい。例えば、店舗サーバによってカラオケルームの空室状況が管理されており、カラオケルームに空きがない場合には、提案部によるカラオケの利用時間の延長の提案が禁止されてもよい。
【0041】
また、上記実施形態において、カラオケ装置にプログラムをインストールすることによって、カラオケの利用延長の提案機能が追加されてもよい。このプログラムは記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は特に限定されないが、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
【0042】
また、本実施形態を説明したが、他の実施形態として、上記実施形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
【0043】
また、本発明の技術は上記の実施形態に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方によって実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
【符号の説明】
【0044】
10、30:カラオケ装置
21、31:取得部
22、32:判定部
23、33:提案部