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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108758
(43)【公開日】2023-08-07
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/264 20210101AFI20230731BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20230731BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20230731BHJP
   H01G 2/02 20060101ALI20230731BHJP
   H01M 50/209 20210101ALN20230731BHJP
【FI】
H01M50/264
H01M50/262 S
H01M50/262 P
H01G11/12
H01G2/02 101E
H01M50/209
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022009973
(22)【出願日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】507151526
【氏名又は名称】株式会社GSユアサ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】西村 洋介
【テーマコード(参考)】
5E078
5H040
【Fターム(参考)】
5E078AA10
5E078AB01
5E078HA05
5E078HA24
5E078JA04
5E078JA07
5H040AA14
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY10
5H040CC20
5H040CC34
5H040CC38
5H040NN03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】延伸部材において、蓄電素子に沿う部位と終端部材に沿う部位とを接続する隅部での応力の発生が抑えられる蓄電装置を提供する。
【解決手段】蓄電装置は、蓄電素子と、第一方向において蓄電素子と並ぶ終端部材と、蓄電素子に沿って第一方向に延びると共に終端部材に接続される延伸部材42と、を備え、延伸部材は、少なくとも、第一方向と直交する第二方向における蓄電素子の端部に沿って第一方向に延びる第一部位である片部421と、終端部材に沿って第二方向に延びると共に該終端部材に連結される第二部位である連結片部422と、第一部位と第二部位との対応する端部同士を接続する隅部423と、隅部における第一方向及び第二方向のそれぞれと直交する第三方向の終端部材の中心に近い端部において該隅部を補強する補強部425と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電素子と、
第一方向において前記蓄電素子と並ぶ終端部材と、
前記蓄電素子に沿って前記第一方向に延びると共に、前記終端部材に接続される延伸部材と、を備え、
前記延伸部材は、少なくとも、
前記第一方向と直交する第二方向における前記蓄電素子の端部に沿って前記第一方向に延びる第一部位と、
前記終端部材に沿って前記第二方向に延びると共に該終端部材に連結される第二部位と、
前記第一部位と前記第二部位との対応する端部同士を接続する隅部と、
前記隅部における前記第一方向及び前記第二方向のそれぞれと直交する第三方向の前記終端部材の中心に近い端部において該隅部を補強する補強部と、を有する、蓄電装置。
【請求項2】
前記補強部は、前記隅部における前記終端部材の中心に近い端部から前記蓄電素子及び前記終端部材に対して離れる向きに延びている、請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記終端部材の前記第一方向から見た輪郭は、前記第三方向に長尺な矩形状であり、
前記延伸部材は、前記第三方向に間隔をあけて一対配置され、
各延伸部材の前記第一部位、前記第二部位、及び前記隅部は、前記第一方向から見て前記矩形状の輪郭を構成する長辺における前記第三方向の各端部と対応する位置に配置されている、請求項1又は2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記第二部位は、前記終端部材との連結部位を前記第二方向に間隔をあけて複数有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電素子を備えた蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の二次電池セルを備えた組電池が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この組電池500は、図15に示すように、複数の二次電池セル501と、複数の二次電池セル501同士を積層する主面間に介在させて二次電池セル501間を絶縁するセパレータ502と、複数の二次電池セル501とセパレータ502を交互に積層した電池積層体503の積層方向の端面に配置された一対のエンドプレート504と、電池積層体503の上面に配置され、エンドプレート504同士を締結する金属製の複数の締結部材505とを備えている。
【0003】
各二次電池セル501は、その外形を構成する外装缶501aを幅よりも厚さを薄くした角形としている。この二次電池セル501は、金属製の外装缶501aで製作している。
【0004】
セパレータ502は、隣接する二次電池セル501を電気的、熱的に絶縁して積層するためのスペーサである。このセパレータ502はプラスチック等の絶縁材で製作しており、互いに隣接する二次電池セル501同士の間に配置されて、隣接する二次電池セル501を絶縁している。
【0005】
一対のエンドプレート504は、二次電池セル501とセパレータ502とを交互に積層した電池積層体503の両端面に配置されて電池積層体503を締結している。このエンドプレート504は、例えば金属製とする。
【0006】
締結部材505は、両端にエンドプレート504が積層された電池積層体503の上面側に配置されて、一対のエンドプレート504に固定されて電池積層体503を締結する。この締結部材505は、電池積層体503の上面を覆う本体部5051と、本体部5051の両端で折曲され、エンドプレート504と固定される折曲片5052と、を有する。このような締結部材505は、十分な強度を有する材質、例えば金属製で構成される。
【0007】
以上の組電池500では、二次電池セル501の充放電や経年劣化等によって二次電池セル501が膨らむことで各エンドプレート504に互いに離れる方向の大きな力が加わるが、このとき、一対のエンドプレート504に連結されている締結部材505の両端部に形成された隅部(折曲部位)において応力が集中し易く、該隅部が損傷し易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第6328842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本実施形態は、蓄電素子に沿って延びる延伸部材の隅部であって、該延伸部材において蓄電素子に沿う部位と終端部材に沿う部位とを接続する隅部での応力の発生が抑えられる蓄電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施形態の蓄電装置は、
蓄電素子と、
第一方向において前記蓄電素子と並ぶ終端部材と、
前記蓄電素子に沿って前記第一方向に延びると共に、前記終端部材に接続される延伸部材と、を備え、
前記延伸部材は、少なくとも、
前記第一方向と直交する第二方向における前記蓄電素子の端部に沿って前記第一方向に延びる第一部位と、
前記終端部材に沿って前記第二方向に延びると共に該終端部材に連結される第二部位と、
前記第一部位と前記第二部位との対応する端部同士を接続する隅部と、
前記隅部における前記第一方向及び前記第二方向のそれぞれと直交する第三方向の前記終端部材の中心に近い端部において該隅部を補強する補強部と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
以上より、本実施形態によれば、蓄電素子に沿って延びる延伸部材の隅部であって、該延伸部材において蓄電素子に沿う部位と終端部材に沿う部位とを接続する隅部での応力の発生を抑えることができる蓄電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態に係る蓄電装置の斜視図である。
図2図2は、前記蓄電装置において構成の一部を省略した分解斜視図である。
図3図3は、前記蓄電装置が備える一対の延伸部材の斜視図である。
図4図4は、前記延伸部材をY軸方向の内側から見た図である。
図5図5は、前記延伸部材における第一隅部及びその周辺部位の拡大斜視図である。
図6図6は、前記延伸部材における前記第一隅部及びその周辺部位の拡大斜視図である。
図7図7は、前記延伸部材における第二隅部及びその周辺部位の拡大斜視図である。
図8図8は、前記延伸部材における前記第二隅部及びその周辺部位の拡大斜視図である。
図9図9は、図4のIX-IX位置での断面におけるX軸方向の端部の拡大断面図である。
図10図10は、図4のX-X位置での断面におけるX軸方向の端部の拡大断面図である。
図11図11は、図4のXI-XI位置での断面図である。
図12図12は、図4のXII-XII位置での断面におけるX軸方向の端部の拡大断面図である。
図13図13は、他実施形態に係る延伸部材における第一隅部及びその周辺部位の拡大斜視図である。
図14図14は、他実施形態に係る延伸部材の補強部の拡大断面図である。
図15図15は、従来の組電池の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態の蓄電装置は、
蓄電素子と、
第一方向において前記蓄電素子と並ぶ終端部材と、
前記蓄電素子に沿って前記第一方向に延びると共に、前記終端部材に接続される延伸部材と、を備え、
前記延伸部材は、少なくとも、
前記第一方向と直交する第二方向における前記蓄電素子の端部に沿って前記第一方向に延びる第一部位と、
前記終端部材に沿って前記第二方向に延びると共に該終端部材に連結される第二部位と、
前記第一部位と前記第二部位との対応する端部同士を接続する隅部と、
前記隅部における前記第一方向及び前記第二方向のそれぞれと直交する第三方向の前記終端部材の中心に近い端部において該隅部を補強する補強部と、を有する。
【0014】
このように、少なくとも応力の集中し易い隅部の端部(第三方向における終端部材の中心に近い端部)に補強部が設けられることで、該隅部の剛性が向上し、これにより、該隅部での応力の発生が好適に抑えられる。
【0015】
前記蓄電装置では、
前記補強部は、前記隅部における前記終端部材の中心に近い端部から前記蓄電素子及び前記終端部材に対して離れる向きに延びてもよい。
【0016】
このような簡素な構成によって、延伸部材の前記隅部における前記終端部材の中心に近い端部及びその周辺部位の剛性を向上させることができる。
【0017】
また、前記蓄電装置では、
前記終端部材の前記第一方向から見た輪郭は、前記第三方向に長尺な矩形状であり、
前記延伸部材は、前記第三方向に間隔をあけて一対配置され、
各延伸部材の前記第一部位、前記第二部位、及び前記隅部は、前記第一方向から見て前記矩形状の輪郭を構成する長辺における前記第三方向の各端部と対応する位置に配置されてもよい。
【0018】
終端部材が、長尺方向(第三方向)の両端部を延伸部材によって拘束された状態で蓄電素子が膨張等して第三方向の中央部が膨出するように湾曲すると、終端部材に連結されている第二部位が第一部位に対して捻じれるように延伸部材が変形するが、この変形において応力が生じ易い隅部の第三方向の端部に補強部が設けられることで該隅部の前記端部の剛性が向上し、これにより、該隅部の前記端部での応力の発生が効果的に抑えられる。
【0019】
また、前記蓄電装置では、
前記第二部位は、前記終端部材との連結部位を前記第二方向に間隔をあけて複数有してもよい。
【0020】
かかる構成によれば、第三方向における第二部位の寸法を抑えつつ第二部位と終端部材とを強固に連結することができる。
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図1図12を参照しつつ説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
【0022】
蓄電装置1は、図1及び図2に示すように、蓄電素子10と、所定方向において蓄電素子10と並ぶ終端部材41、及び蓄電素子10に沿って前記所定方向に延びると共に終端部材41に接続される延伸部材42を有する保持部材4と、を備える。また、蓄電装置1は、前記所定方向において蓄電素子10と隣接する隣接部材2を備える。
【0023】
より具体的に、蓄電装置1は、前記所定方向に並ぶ複数の蓄電素子10と、前記所定方向において蓄電素子10と隣接する複数の隣接部材2と、複数の蓄電素子10及び複数の隣接部材2を保持する保持部材4と、を備える。また、本実施形態の蓄電装置1は、少なくとも一つの隣接部材2を保持部材4に固定する第一締結部材5と、複数の蓄電素子10と保持部材4との間に配置される少なくとも一つのインシュレータ6と、異なる蓄電素子10同士を導通可能に接続する複数のバスバ8と、を備える。
【0024】
複数の蓄電素子10のそれぞれは、一次電池、二次電池、キャパシタ等である。本実施形態の蓄電素子10は、充放電可能な非水電解質二次電池である。より具体的には、蓄電素子10は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。
【0025】
具体的に、各蓄電素子10は、電極体と、電極体を電解液と共に収容するケース11と、少なくとも一部がケース11の外側に露出する外部端子14と、電極体と外部端子14とを接続する集電体と、を備える。
【0026】
電極体では、正極と負極とがセパレータを介して交互に積層されている。この電極体においてリチウムイオンが正極と負極との間を移動することにより、蓄電素子10が充放電する。
【0027】
ケース11は、開口を有するケース本体12と、ケース本体12の開口を塞ぐ(閉じる)板状の蓋板13と、を有する。このケース本体12は、開口方向における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有し、ケース11は、直方体形状(六面形状)を有する。
【0028】
具体的に、ケース本体12は、板状の閉塞部121と、閉塞部121の周縁に接続される筒状の胴部(周壁)122と、を備える。
【0029】
閉塞部121は、ケース本体12が開口を上に向けた姿勢で配置されたときにケース本体12の下端に位置する(即ち、前記開口が上を向いたときのケース本体12の底壁となる)部位である。閉塞部121は、該閉塞部121の法線方向から見て、矩形状である。
【0030】
胴部122は、角筒形状、より詳しくは、偏平な角筒形状である。胴部122は、閉塞部121の周縁における長辺から延びる一対の長壁部123と、閉塞部121の周縁における短辺から延びる一対の短壁部124と、を有する。この胴部122において、短壁部124が一対の長壁部123の対応する端部同士をそれぞれ接続することによって、角筒状の胴部122が形成されている。
【0031】
蓋板13は、ケース本体12の開口を塞ぐ板状の部材である。この蓋板13は、矩形板状の蓋板本体131と、蓋板本体131に配置されるガス排出弁132と、を有する。
【0032】
ガス排出弁132は、ケース11内でガスが発生したことで該ケース11内の圧力が所定の値を超えたときに前記ガスを外部に排出する。本実施形態のガス排出弁132は、蓋板本体131の長手方向の中央部に配置される。
【0033】
このように構成される蓋板13が該蓋板13の周縁部をケース本体12の開口周縁部に重ね合わされた状態でケース本体12に接合されることによって、ケース11が形成されている。
【0034】
以上のケース11は、扁平な直方体形状であり、複数の蓄電素子10は、ケース11の幅広な面(長壁部123)を対向させた状態で、前記所定方向に並んでいる。このとき、各蓄電素子10のガス排出弁132は、前記所定方向に一列に並んでいる。
【0035】
外部端子14は、他の蓄電素子10の外部端子14又は外部機器等と電気的に接続される部位である。外部端子14は、導電性を有する部材によって形成される。例えば、外部端子14は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料、銅又は銅合金等の銅系金属材料等の溶接性の高い金属材料によって形成される。
【0036】
本実施形態の蓄電素子10は、二つの外部端子14を備え、蓋板13の長手方向の両端部に配置されている。即ち、二つの外部端子14は、蓋板13においてガス排出弁132を間に挟んだ位置に配置されている。
【0037】
以下の説明では、複数の蓄電素子10が並ぶ方向(第一方向)を直交座標系のX軸、ケース11の短壁部124同士が対向する方向(第三方向)を直交座標系のY軸、蓋板13と閉塞部121とが対向する方向(第二方向)を直交座標系のZ軸とする。
【0038】
隣接部材2は、絶縁性を有し、X軸方向に並ぶ蓄電素子10間、又は蓄電素子10と該蓄電素子10に対してX軸方向に並ぶ部材(本実施形態の例では、保持部材4の一部)との間に配置される。本実施形態の隣接部材2は、樹脂によって形成されている。この隣接部材2は、隣接する蓄電素子10との間に温度調整用の流体(本実施形態の例では空気等の気体)が流通可能な流路Rを形成する。本実施形態の蓄電装置1は、複数の隣接部材2を備え、これら複数の隣接部材2は、複数種の隣接部材2A、2B、2Cを含む。
【0039】
具体的に、複数の隣接部材2は、隣り合う二つの蓄電素子10間に配置される第一の隣接部材2Aと、隣り合う蓄電素子10間に配置され且つ保持部材4に固定される第二の隣接部材2Bと、保持部材4とX軸方向の最も端にある蓄電素子10との間で該蓄電素子10と隣接する第三の隣接部材2Cと、を含む。即ち、蓄電装置1は、隣接部材2として、第一の隣接部材2Aと、第二の隣接部材2Bと、第三の隣接部材2Cと、を備える。本実施形態の蓄電装置1は、複数の第一の隣接部材2Aと、一つの第二の隣接部材2Bと、二つ(一対)の第三の隣接部材2Cと、を備える。これら複数の第一の隣接部材2Aのそれぞれは、第二の隣接部材2Bが配置されている蓄電素子10間を除いた各蓄電素子10間に配置されている。
【0040】
複数の第一の隣接部材2Aのそれぞれは、X軸方向に隣り合う蓄電素子10間においてX軸方向と直交する方向に広がる第一本体部21Aと、第一本体部21Aと隣り合う蓄電素子10の該第一本体部21Aに対する移動を規制する少なくとも一つの第一規制部25Aと、を有する。また、複数の第一の隣接部材2Aのそれぞれは、隣り合う蓄電素子10との間に温度調整用流体が流通可能な少なくとも一つの流路Rを形成する。
【0041】
第一本体部21Aは、蓄電素子10のケース11の長壁部123と一部を当接させた状態で対向する部位である。この第一本体部21Aは、隣接する蓄電素子10と共同して該蓄電素子10との間に温度調整用の流体が流通可能な流路Rを形成する。本実施形態の第一本体部21Aは、X軸方向から見て蓄電素子10と対応する大きさの矩形板状であり、X-Z面(X軸方向とZ軸方向とを含む面)に沿った断面形状が矩形波形である。
【0042】
第一規制部25Aは、矩形状の第一本体部21Aの少なくとも角部からX軸方向に延び、第一本体部21Aと隣接する蓄電素子10(詳しくはケース11)とY-Z面(Y軸方向とZ軸方向とを含む面)方向の外側から当接することによって該蓄電素子10の第一本体部21Aに対するY-Z面方向への相対移動を規制する。本実施形態の第一規制部25Aは、第一本体部21AからX軸方向の一方と他方とに向けてそれぞれ延びている。
【0043】
第二の隣接部材2Bは、隣り合う二つの蓄電素子10間においてX軸方向と直交する方向(Y-Z面方向)に広がる第二本体部21Bと、第二の該隣接部材2Bの保持部材4への固定に用いられる第二締結部材22Bと、を有する。また、第二の隣接部材2Bは、第二本体部21Bと隣り合う蓄電素子10の該第二本体部21Bに対する移動を規制する少なくとも一つの第二規制部25Bを有する。また、第二の隣接部材2Bも、隣り合う蓄電素子10との間に温度調整用流体が流通可能な少なくとも一つの流路Rを形成する。
【0044】
第二本体部21Bは、蓄電素子10のケース11の長壁部123と一部を当接させた状態で対向する部位である。この第二本体部21Bは、隣接する蓄電素子10と共同して該蓄電素子10との間に温度調整用の流体が流通可能な流路Rを形成する。この第二本体部21BのX軸方向の寸法は、第一本体部21AのX軸方向の寸法より大きい(即ち、厚肉である)。本実施形態の第二本体部21Bは、X軸方向から見て蓄電素子10と対応する大きさの矩形板状である。この第二本体部21Bは、それぞれがY軸方向に延び且つZ軸方向に間隔をあけて並ぶ複数の凸条211Bを有する。これら複数の凸条211Bは、第二本体部21Bにおける蓄電素子10との対向面212Bから突出している。
【0045】
第二締結部材22Bは、第二本体部21BにおいてY軸方向の各端部にそれぞれ配置されている。これら複数の第二締結部材22Bのそれぞれは、第一締結部材5と係合することによって第二の隣接部材2Bと保持部材4とを締結する。本実施形態の各第二締結部材22Bは、インサートナットである。また、本実施形態の各第一締結部材5は、ボルトであり、保持部材4を挿通した状態で第二締結部材22Bと係合(螺合)することによって第二の隣接部材2Bと保持部材4とを締結する。
【0046】
第二規制部25Bは、矩形状の第二本体部21Bの少なくとも角部からX軸方向に延び、第二本体部21Bと隣接する蓄電素子10(詳しくはケース11)とY-Z面方向の外側から当接することによって該蓄電素子10の第二本体部21Bに対するY-Z面方向への相対移動を規制する。本実施形態の第二規制部25Bは、第二本体部21BからX軸方向の一方と他方とに向けてそれぞれ延びている。
【0047】
二つ第三の隣接部材2Cのそれぞれは、X軸方向に隣り合う蓄電素子10と保持部材4の部位(本実施形態の例では、終端部材41)との間においてX軸方向と直交する方向に広がる第三本体部21Cと、第三本体部21Cと隣り合う蓄電素子10の該第三本体部21Cに対する移動を規制する少なくとも一つの第三規制部25Cと、を有する。また、二つの第三の隣接部材2Cのそれぞれは、隣り合う蓄電素子10との間に温度調整用流体が流通可能な少なくとも一つの流路Rを形成する。
【0048】
第三本体部21Cは、蓄電素子10の長壁部123と一部を当接させた状態で対向する部位である。この第三本体部21Cも、第一の隣接部材2Aの第一本体部21A及び第二の隣接部材2Bの第二本体部21Bと同様に、隣接する蓄電素子10と共同して該蓄電素子10との間に温度調整用の流体が流通可能な流路Rを形成する。本実施形態の第三本体部21Cは、X軸方向から見て蓄電素子10と対応する大きさの矩形板状である。この第三本体部21Cは、それぞれがY軸方向に延び且つZ軸方向に間隔をあけて並ぶ複数の凸条211Cを有する。これら複数の凸条211Cは、第三本体部21Cにおける蓄電素子10との対向面212Cから突出している。
【0049】
第三規制部25Cは、矩形状の第三本体部21Cの少なくとも角部からX軸方向に延び、第三本体部21Cと隣接する蓄電素子10(詳しくはケース11)とY-Z面方向の外側から当接することによって該蓄電素子10の第三本体部21Cに対するY-Z面方向への相対移動を規制する。本実施形態の第三規制部25Cは、第三本体部21CからX軸方向の一方(蓄電素子10側)に向けて延びている。
【0050】
保持部材4は、複数の蓄電素子10と複数の隣接部材2との周囲を囲むことで、これら複数の蓄電素子10及び複数の隣接部材2をひとまとめに保持する。この保持部材4は、金属等の導電性を有する部材によって構成される。
【0051】
具体的に、保持部材4は、X軸方向における複数の蓄電素子10(蓄電素子10の積層体)の両側に配置される一対の終端部材41と、Y軸方向において複数の蓄電素子10と隣り合う位置でX軸方向に沿って延びる延伸部材42と、を有する。本実施形態の保持部材4は、Y軸方向に間隔をあけて配置される一対の延伸部材42を有し、一対の延伸部材42のそれぞれは、一対の終端部材41のY軸方向の端部同士を接続する。また、保持部材4は、終端部材41と延伸部材42とを締結する少なくとも一つの締結部材43を有する。本実施形態の保持部材4は、複数の締結部材43を有する。
【0052】
一対の終端部材41のそれぞれは、X軸方向の端(最も外側)に配置された蓄電素子10との間に第三の隣接部材2Cを挟み込むように配置される。一対の終端部材41のそれぞれは、X軸方向から見て蓄電素子10と対応する大きさの矩形板状である。具体的に、各終端部材41のX軸方向から見た輪郭は、Y軸方向に長尺な矩形状である。また、各終端部材41は、Y軸方向の両端部にZ軸方向に間隔をあけて配置される複数の貫通孔411をそれぞれ有する。
【0053】
各延伸部材42は、図3図12にも示すように、少なくとも、Z軸方向における蓄電素子10の端部に沿ってX軸方向に延びる片部(第一部位)421と、終端部材41に沿ってZ軸方向に延びると共に該終端部材41に連結される連結片部(第二部位)422と、片部421と連結片部422との対応する端部同士を接続する隅部423と、該隅部423を補強する補強部425と、を有する。本実施形態の延伸部材42は、所定形状の板部材が絞り加工されることによって形成されている。
【0054】
本実施形態の延伸部材42は、Y軸方向において各蓄電素子10(詳しくは、各蓄電素子10の短壁部124)と隣り合う位置でY軸方向と直交する方向に広がる延伸部材本体420と、延伸部材本体420のX軸方向の各端部から終端部材に41に沿って延びる一対の連結片部422と、を有する。この延伸部材42において、片部421は、延伸部材本体420のZ軸方向の一方(図11における上方)の端部から各蓄電素子10の蓋板13に沿って延びる第一片部421Aと、延伸部材本体420のZ軸方向の他方(図11における下方)の端部から各蓄電素子10の閉塞部121に沿って延びる第二片部421Bと、を含む。また、隅部423は、第一片部421Aと連結片部422との対応する端部同士をそれぞれ接続する一対の第一隅部423A(図3図5、及び図6参照)と、第二片部421Bと連結片部422との対応する端部同士をそれぞれ接続する一対の第二隅部423B(図3図7、及び図8参照)と、を含む。また、補強部425は、各第一隅部423Aを補強する一対の第一補強部425A(図3図5、及び図6参照)と、各第二隅部423Bを補強する一対の第二補強部425B(図3図7、及び図8参照)と、を含む。
【0055】
延伸部材本体420は、Y軸方向と直交する方向に広がる板状の部位であり、少なくとも一つの貫通孔4201を有する。本実施形態の延伸部材本体420は、Y軸方向から見てX軸方向に長尺な矩形状であり、複数の貫通孔4201を有する。これら複数の貫通孔4201は、X軸方向に間隔をあけて並んでいる。具体的に、少なくとも一つの貫通孔4201は、X軸方向に交互に並ぶ複数の蓄電素子10及び複数の第一の隣接部材2Aと対応する大きさで且つY軸方向に貫通する孔である。Y軸方向から蓄電装置1を見たときに、この貫通孔4201から、複数の蓄電素子10及び複数の第一の隣接部材2Aが露出している。また、この延伸部材本体420の四隅(隅部423と対応する部位)は、円弧状である。
【0056】
第一片部421Aは、延伸部材本体420のZ軸方向の一方の端部からY軸方向に延びると共にX軸方向に延びている。この第一片部421Aは、Y軸方向において外部端子14と接触しない位置(即ち、外部端子14より手前の位置)まで延びている。本実施形態の第一片部421Aは、X軸方向に長尺な帯状の部位である。
【0057】
第二片部421Bは、延伸部材本体420のZ軸方向の他方の端部からY軸方向に延びると共にX軸方向に延びている。本実施形態の第二片部421Bは、X軸方向に長尺な帯状の部位である。また、第二片部421BのX軸方向の両端部は、Y軸方向の寸法(幅)が、X軸方向の端に向かうに伴って小さくなっている部位を有する(図3参照)。この第二片部421BのX軸方向の中央部のY軸方向の寸法は、第一片部421AのY軸方向の寸法より大きく(図11参照)、且つ、該第二片部421Bを含む延伸部材42との間に積層体を挟んだ状態でY軸方向の他方側に配置された延伸部材42の第二片部421Bと接触(当接)しない寸法である。
【0058】
連結片部422は、終端部材41におけるX軸方向の外側(蓄電素子10の側と反対側)において該終端部材41に沿ってY軸方向に延びると共にZ軸方向に延びている。この連結片部422は、終端部材41との連結部位4221を有する。本実施形態の連結部位4221は、終端部材41の貫通孔411と対応する位置(詳しくは、X軸方向から見て重なる位置)に設けられた貫通孔である。このため、連結片部422は、Z軸方向に間隔をあけて並ぶ複数の連結部位(貫通孔)4221を有する。
【0059】
一対の第一隅部423Aのそれぞれは、第一片部421AのX軸方向の端部と連結片部422のZ軸方向の一方の端部とを接続する帯状の部位である。本実施形態の第一隅部423Aは、Y軸方向から見て円弧状に延びている。
【0060】
一対の第二隅部423Bのそれぞれは、第二片部421BのX軸方向の端部と連結片部422のZ軸方向の他方の端部とを接続する帯状の部位である。
【0061】
一対の第一補強部425Aのそれぞれは、第一隅部423AのY軸方向の各端部のうちの終端部材41のY軸方向の中心C(図1参照)に近い端部(延伸部材本体420の側と反対側の端部)に配置されている。具体的に、第一補強部425Aは、第一隅部423Aの前記端部(即ち、第一隅部423AのY軸方向における終端部材41の中心C側の端部)から蓄電素子10及び終端部材41に対して離れる向き(以下、「外向き」とも称する。)に延びている(図5及び図6参照)。本実施形態の第一補強部425Aは、連結片部422(詳しくは、連結片部422における第一隅部423A側の端部)にも跨って配置されている。即ち、第一補強部425Aは、第一隅部423A及び連結片部422(詳しくは、第一隅部423A側の端部)のY軸方向における延伸部材本体420の側と反対側の端部から外向きに折れ曲がるように延びている部位である。
【0062】
一対の第二補強部425Bのそれぞれは、第二隅部423BのY軸方向の各端部のうちの終端部材41のY軸方向の中心Cに近い端部(延伸部材本体420の側と反対側の端部)に配置されている。具体的に、第二補強部425Bは、第二隅部423Bの前記端部(即ち、第二隅部423BのY軸方向における終端部材41の中心C側の端部)から蓄電素子10及び終端部材41に対して離れる向き(外向き)に延びている(図7及び図8参照)。本実施形態の第二補強部425Bは、連結片部422(詳しくは、連結片部422における第二隅部423B側の端部)にも跨って配置されている。即ち、第二補強部425Bは、第二隅部423B及び連結片部422(詳しくは、第二隅部423B側の端部)のY軸方向における延伸部材本体420の側と反対側の端部から外向きに折れ曲がるように延びている部位である。
【0063】
複数の締結部材43のそれぞれは、終端部材41の貫通孔411及び延伸部材42(詳しくは、連結片部422)の連結部位4221を挿通した状態で終端部材41と延伸部材42とを締結する。本実施形態の各締結部材43は、ボルト431とナット432によって構成されている。
【0064】
インシュレータ6は、絶縁性を有する。このインシュレータ6は、延伸部材42と、複数の蓄電素子10との間に配置される。具体的に、蓄電装置1は、一対のインシュレータ6を備え、各インシュレータ6は、延伸部材42における少なくとも複数の蓄電素子10と対向する領域をそれぞれ覆う。これにより、各インシュレータ6は、延伸部材42と、複数の蓄電素子10との間を絶縁する。
【0065】
具体的に、インシュレータ6は、延伸部材本体420と対応する形状のインシュレータ本体60を有する。本実施形態のインシュレータ6は、Z軸方向における第一片部421Aと対応する位置において、Y軸方向に延びると共にX軸方向に延びる第一インシュレータ片部63と、Z軸方向における第二片部421Bに対応する位置において、Y軸方向に延びると共にX軸方向に延びる第二インシュレータ片部64と、を有する。
【0066】
インシュレータ本体60は、延伸部材本体420の各貫通孔4201と対応する位置のそれぞれに延伸部材本体420の各貫通孔4201と対応する大きさ及び形状の貫通孔61を有する。また、インシュレータ本体60は、貫通孔61の周縁部からY軸方向の外側(積層体から離れる向き)に突出する、詳しくは、インシュレータ本体60の外側の面から突出するリブ62を有する。本実施形態のリブ62は、貫通孔61の周縁部において周方向の全域から突出している環状のリブであり、各貫通孔61の周縁部からそれぞれ突出している。
【0067】
第一インシュレータ片部63は、Z軸方向において第一片部421Aと積層体との間、詳しくは、第一片部421Aと、各隣接部材2(2A、2B、2C)におけるZ軸方向の一方の規制部25(25A,25B,25C)との間、に位置する部位である。本実施形態の第一インシュレータ片部63は、インシュレータ本体60からY軸方向に折り曲げられたようにY軸方向に延びている。
【0068】
第二インシュレータ片部64は、Z軸方向において第二片部421Bと積層体との間、詳しくは、第二片部421Bと、各隣接部材2(2A、2B、2C)におけるZ軸方向の他方の規制部25(25A,25B,25C)との間、に位置する部位である。本実施形態の第二インシュレータ片部64は、インシュレータ本体60からY軸方向に折り曲げられたようにY軸方向に延びている。
【0069】
尚、本実施形態の各インシュレータ6は、X軸方向の各端部において、延伸部材42の連結片部422と対応する部位を有していない。
【0070】
複数のバスバ8のそれぞれは、金属等の導電性を有する板状の部材である。各バスバ8は、蓄電素子10の外部端子14同士を導通させる。本実施形態の複数のバスバ8は、蓄電装置1に含まれる複数の蓄電素子10を直列に接続する(導通させる)。
【0071】
以上の蓄電装置1によれば、保持部材4の延伸部材42において、少なくとも応力の集中し易い隅部423(第一隅部423A、第二隅部423B)のY軸方向における終端部材41の中心Cに近い端部(即ち、Y軸方向における終端部材41の中心C側の端部)に補強部425(第一補強部425A、第二補強部425B)が設けられることで、該隅部423の剛性が向上し、これにより、該隅部423での応力の発生が好適に抑えられる。
【0072】
本実施形態の蓄電装置1では、補強部425が、隅部423における終端部材41の中心Cに近い端部から外向き(蓄電素子10及び終端部材41に対して離れる向き)に延びている。このような簡素な構成によって、延伸部材42の隅部423における終端部材41の中心Cに近い端部及びその周辺部位の剛性を向上させることができる。
【0073】
また、本実施形態の蓄電装置1では、終端部材41のX軸方向から見た輪郭が、Y軸方向に長尺な矩形状であり、延伸部材42が、Y軸方向に間隔をあけて一対配置されている。そして、各延伸部材42の片部421(第一片部421A、第二片部421B)、連結片部422、及び隅部423が、X軸方向から見て終端部材41の矩形状の輪郭を構成する長辺におけるY軸方向の各端部と対応する位置に配置されている。
【0074】
この蓄電装置1において、終端部材41が、長尺方向(Y軸方向)の両端部を延伸部材42によって拘束された状態で蓄電素子10が膨張等してY軸方向の中央部が膨出するように湾曲すると、終端部材41に連結されている連結片部422が片部421に対して捻じれるように延伸部材42が変形するが、この変形において応力が生じ易い隅部423のY軸方向の端部に補強部425が設けられることで該隅部423の前記端部の剛性が向上し、これにより、該隅部423の前記端部での応力の発生が効果的に抑えられる。
【0075】
また、本実施形態の蓄電装置1では、連結片部422が、終端部材41との連結部位4221をZ軸方向に間隔をあけて複数有している。これにより、Y軸方向における連結片部422の寸法を抑えつつ連結片部422と終端部材41とを強固に連結することができる。
【0076】
尚、本発明の蓄電装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0077】
延伸部材42における補強部425の具体的な構成は限定されない。上記実施形態の補強部425は、隅部423における終端部材41の中心C側の端部から外向き(蓄電素子10及び終端部材41に対して離れる向き)に折れ曲がるように延びているが、例えば、隅部423における終端部材41の中心C側の端部を含む領域(例えば、図13の符号Aで示す領域)に設けられた凸条やリブ等によって構成されていてもよい。この凸条によって構成される補強部425では、一方の面が凸で他方の面(一方の面の裏面)が凹となる断面形状(図14(a)参照)であってもよく、一方の面が凸で他方の面が平坦となる断面形状(図14(b)参照)であってもよく、一方の面が凸で他方の面が凸となる断面形状(図14(c)参照)であってもよい。尚、凸条やリブの延びる方向は限定されない。
【0078】
また、補強部425は、隅部423における終端部材41の中心C側の端部の厚さ寸法を隅部423における他の部位より大きくすることで構成されていてもよい。即ち、補強部425は、隅部423における終端部材41の中心C側の端部を該隅部423における他の部位より補強する(剛性を高くできる)構成であればよい。
【0079】
また、上記実施形態の延伸部材42では、四つの隅部423のそれぞれに補強部425が配置されているが、この構成に限定されない。補強部425は、少なくとも一つの隅部423に配置されていればよい。また、補強部425は、一対の延伸部材42のうちの少なくとも一方の延伸部材42に配置されていればよい。
【0080】
また、上記実施形態の延伸部材42では、一つの隅部423に対して一つの補強部425が配置されているが、この構成に限定されない。一つの隅部423に対して複数の補強部425が配置されてもよい(図13の符号Aで示す領域参照)。
【0081】
また、上記実施形態の延伸部材42は、延伸部材本体420を有しているが、この構成に限定されない。延伸部材42は、延伸部材本体420を有しない構成、即ち、片部421と連結片部422と隅部423と補強部425とを有する構成でもよい。
【0082】
また、上記実施形態においては、蓄電素子が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1…蓄電装置、2…隣接部材、2A…第一の隣接部材、21A…第一本体部、25A…第一規制部、2B…第二の隣接部材、21B…第二本体部、211B…凸条、212B…対向面、22B…第二締結部材、25B…第二規制部、2C…第三の隣接部材、21C…第三本体部、211C…凸条、212C…対向面、25C…第三規制部、4…保持部材、41…終端部材、411…貫通孔、42…延伸部材、420…延伸部材本体、4201…貫通孔、421…片部(第一部位)、421A…第一片部、421B…第二片部、422…連結片部(第二部位)、4221…連結部位(貫通孔)、423…隅部、423A…第一隅部、423B…第二隅部、425…補強部、425A…第一補強部、425B…第二補強部、43…締結部材、431…ボルト、432…ナット、5…第一締結部材、6…インシュレータ、60…インシュレータ本体、61…貫通孔、62…リブ、63…第一インシュレータ片部、64…第二インシュレータ片部、8…バスバ、10…蓄電素子、11…ケース、12…ケース本体、121…閉塞部、122…胴部、123…長壁部、124…短壁部、13…蓋板、131…蓋板本体、132…ガス排出弁、14…外部端子、500…組電池、501…二次電池セル、501a…外装缶、502…セパレータ、503…電池積層体、504…エンドプレート、505…締結部材、5051…本体部、5052…折曲片、A…領域、C…終端部材のY軸方向の中心、R…流路
図1
図2
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