(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023010878
(43)【公開日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームプログラム、及びゲームシステムの制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230113BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20230113BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/533
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186249
(22)【出願日】2022-11-22
(62)【分割の表示】P 2020091499の分割
【原出願日】2020-05-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.ウェブサイト ▲1▼ウェブサイトの掲載日 令和2年1月30日 ▲2▼ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/dankira573/status/1222791556945580032 2.ゲーム内告知 ▲1▼公開日 令和2年1月30日 ▲2▼ゲームサービス名 ダンキラ!!!‐Boys,be DANCING!‐ 3.アップデート ▲1▼アップデート日 令和2年1月30日 ▲2▼アップデート先 ユーザが所有する対象のゲーム機
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】田嶌 健三
(72)【発明者】
【氏名】藤松 信也
(57)【要約】
【課題】ゲーム要素の抽選が複数回実行される連続抽選において、ユーザの多様な希望に沿うように抽選を実行する。
【解決手段】少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステム100は、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段23と、連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、連続抽選を実行する抽選手段24とを備え、抽選手段は、通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、選択抽選においては、ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステムであって、
それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段と、
前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行する抽選手段とを備え、
前記抽選手段は、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽選処理を連続して複数回実行するゲームシステム、ゲームプログラム、及びゲームシステムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ゲーム制御装置における抽選処理が開示されている。当該抽選処理において、ゲームサーバのCPUは、抽選条件データを読み出す。そして、CPUは、読み出した抽選条件データが示す抽選条件に基づいて、恐竜カードデータベースに含まれる恐竜カードを母集団とした抽選により、いずれかの恐竜カードを決定する。抽選により決定した恐竜カードは、ユーザに提示される。また、CPUは、抽選条件を追加するメニューが選択操作されると、抽選条件が追加されたか否かを判断する。抽選条件が追加された場合、CPUは、抽選条件データにアクセスする。そして、CPUは、選択結果が示す抽選条件を、処理対象のユーザの抽選条件に書き込むことで抽選条件データを更新する。次の抽選処理を行う場合、追加された抽選条件が読み出され、選択された抽選条件に基づいて抽選が行われる。すなわち、1回目の抽選でユーザに提示された恐竜カードの項目情報に基づく抽選条件の選択結果に基づいて、2回目の抽選における抽選対象の母集団が絞り込まれる。
【0003】
特許文献2には、第1短冊の抽出数が所定数に至った場合に、ユーザの入力に関する情報に基づいて、所定数の第1短冊から第2短冊を抽出するゲームシステムが開示されている。当該ゲームシステムにおいて、CPUは、短冊の抽選を行うことを決定すると、短冊の母集団の中から第1短冊を抽出する。そして、CPUは、第1抽出リストにアクセスして、第1抽出リストに記録する。また、CPUは、第1短冊の数が所定数に至った後に、所定数の第1短冊を抽選対象とした第2短冊の抽出処理を行う。そして、CPUは、抽出された第2短冊をユーザに付与する。この場合、CPUは、第2抽出リストにアクセスし、抽出された第2短冊の情報を記録する。さらに、ユーザによる選択操作が行われると、CPUは、第2抽出リストにアクセスし、選択操作されたメニューに対応する選択肢の選択フラグをオン状態に設定する。その後、ユーザによる選択操作が行われると、CPUは、複数の選手カードの中から、オン状態の選択フラグに対応する抽出条件に合致する選手カードを抽出する。
【0004】
特許文献3には、ユーザが希望するアイテムをユーザに付与するビデオゲーム処理システムが開示されている。当該ビデオゲーム処理システムは、選択部、作成部、及び抽選部を備えている。そして、選択部は、ユーザの操作に応じたアイテムを選択する機能を有する。また、作成部は、ユーザにより選択されたアイテムを含むテーブルを作成する機能を有する。さらに、抽選部は、テーブルを用いた抽選を行う機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-027981号公報
【特許文献2】特開2014-012095号公報
【特許文献3】国際公開第2016/001953号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ゲームシステムによって提供されるゲームにおいては、抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選が行われることがある。例えば、所定の対価と引き換えに、一度の操作で複数のオブジェクトが当選する、いわゆる連続ガチャが行われることがある。このような連続ガチャは、当選する複数のオブジェクトが、一つのテーマに沿っていることが一般的である。そのため、抽選の対象となる母集団が、一つのテーマに沿って設定される。例えば、ゲーム要素であるデジタルカードに対して、ゲーム中のイベントを有利に進行できるようにパラメータが設定され、当該デジタルカードを含むように抽選の母集団が設定される。しかし、ユーザによっては、テーマに沿ったデジタルカードが欲しいわけではなく、いろいろなデジタルカードを収集することを希望するユーザがいる。このようなユーザは、所有していないデジタルカードを獲得することを希望する。そのため、上記した一般的な連続ガチャでは、このようなユーザの希望に応えることが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステムであって、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段と、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行する抽選手段とを備え、前記抽選手段は、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【0008】
また、本発明の一態様に係るゲームプログラムは、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するとともに、コンピュータを備えるゲームシステムのゲームプログラムであって、前記コンピュータを、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段と、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行する抽選手段として機能させ、前記抽選手段は、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【0009】
また、本発明の一態様に係るゲームシステムの制御方法は、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステムの制御方法であって、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れ、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行し、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【0010】
これにより、ゲーム要素の抽選が複数回実行される連続抽選において、ユーザの多様な希望に沿うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図7】ゲーム機及びサーバにおける処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。
【0013】
[第1実施形態]
図1に示すゲームシステム100は、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行する。ゲーム要素は、ゲームに登場する要素であって、ゲーム中に使用可能なデジタルカード、属性、パラメータ、及びレア度等を含んでいる。その他に、ゲーム要素は、アイテム、衣装、武器、能力、属性、ゲーム中の制限(例えばレベル制限)の解除、壁紙、音楽、及びアイコン等の、ゲームに登場する種々の要素を含んでいる。さらに、ゲーム要素は、一つの要素、複数の要素のセット、又は複数種類の要素の組み合わせであってもよい。
【0014】
ゲームシステム100は、ゲームサーバとしてのサーバ20と、ゲーム装置の一例としてのゲーム機30とを備えている。サーバ20は、サーバ装置として機能する。また、サーバ20は、複数のコンピュータとしてのサーバユニット20Aが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニット20Aによりサーバ20が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にサーバ20が構成されてもよい。サーバ20は、ゲーム機30又はゲーム機30のユーザに対して、ゲーム機用の各種サービスを提供する。このサービスは、ネットワークNTを介してゲーム機30のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。サーバ20は、この配信サービスを通じて、各ゲーム機30にゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信する。
【0015】
ゲームシステム100は、ユーザにゲーム機用のサービスを提供する。当該ゲーム機用のサービスは、ゲーム機30からユーザのユーザ識別情報をサーバ20が受け取って、ユーザを認証するサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム機用のサービスは、認証したユーザのプレイ結果を含むプレイデータを、ゲーム機30からサーバ20が受け取って保存するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用のサービスは、サーバ20が保存するプレイデータを、ゲーム機30に提供するサービスを含んでいてもよい。
【0016】
その他に、ゲーム機用のサービスは、ネットワークNTを介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際に、サーバ20がユーザ同士をマッチングするサービスを含んでいてもよい。また、ゲーム機用のサービスは、サーバ20がユーザから料金を徴収するサービスを含んでいてもよい。さらに、サーバ20は、ネットワークNTを介してゲーム機30のユーザに対してウェブサービスを提供してもよい。当該ウェブサービスは、ゲームに関する各種の情報を提供する情報提供サービス、ユーザによる情報発信、交換、及び共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の他のサービスを含んでいてもよい。
【0017】
ネットワークNTは、サーバ20に対してゲーム機30をそれぞれ接続できるように構成されている。一例として、ネットワークNTは、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。また、ネットワークNTは、WANとしてのインターネットと、サーバ20及びゲーム機30のそれぞれをインターネットに接続するLAN、あるいはアクセスポイントAPといった各種の接続設備又は機器等を含んでいる。そして、ゲーム機30は、ネットワークNTに接続されるように構成されている。
【0018】
ゲーム機30は、種々のタイプのゲーム機を含んでいてもよく、
図1の例では、業務用ゲーム機30A、据置型ゲーム機30B、及び携帯型ゲーム機30Cを含んでいる。業務用ゲーム機30Aは、所定の対価の支払いと引き換えに、対価に応じた範囲でユーザにゲームをプレイさせる。また、業務用ゲーム機30Aは、主に多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせるために店舗等の施設に設置され、アーケードゲーム機と呼ばれることもある。一方、据置型ゲーム機30B及び携帯型ゲーム機30Cは、ユーザの個人的な使用に供される家庭用ゲーム機である。据置型ゲーム機30Bは、一例として、パーソナルコンピュータを含む情報端末である。また、携帯型ゲーム機30Cは、一例として、スマートフォン等の携帯電話機、又はタブレット端末等の携帯情報端末である。
図1の例では、複数種類のゲーム機30がサーバ20に接続されている。代替的に、サーバ20に接続されるゲーム機30は、一種類であってもよい。
【0019】
[ゲームの概要]
ゲーム機30は、育成ゲーム、音楽ゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、及びレースゲームなどの各種ゲームを提供する。なお、以下では、携帯型ゲーム機30Cとしての携帯電話機が、キャラクタの育成ゲームを提供する例について説明する。
【0020】
ユーザは、育成ゲームにおいて、ゲーム中のキャラクタを育成する。このキャラクタは、ダンサー、モンスター、スポーツ選手、戦士等のジョブを持つ人物、又は車若しくは動物等の物を含んでいる。また、育成対象のキャラクタは、一体でもよいし、複数でもよい。一例として、ダンスユニットとして、複数のダンサーを含むチームを育成する育成ゲーム(以下、単にゲームともいう)について以下に説明する。
【0021】
ユーザは、ゲーム中の各種のイベントを通じて、ダンスユニットを形成する各キャラクタを育成する。例えば、育成用のイベントにはミニゲームがあり、ユーザは、ミニゲームのプレイを通じて各キャラクタを育成する。ミニゲームは、各種のゲームを含んでおり、一例として、タイミングゲームの一種である音楽ゲームを含んでいる。そして、タイミングゲームにおいては、適切なプレイ行為の実行時期が評価される。具体例として、適切なプレイ行為を実行すべき実行時期は、楽曲と共に提供される。そして、楽曲のリズムと一致する時期が実行時期として利用される。つまり、適切なプレイ行為を実行すべき時期が楽曲のリズムに合わせてユーザに案内され、実際にユーザがプレイ行為を実行した時期が評価される。
【0022】
音楽ゲームにはプレイ用に複数の楽曲が用意され、複数の楽曲からユーザが選択した楽曲が、実際のプレイに使用される。例えば、音楽ゲームは、ゲーム機30に表示されるゲーム画面を通じて提供される。具体的に、ゲーム画面には、各実行時期に対応する指示標識及び現在時刻の基準として機能する基準標識が表示される。そして、ゲーム機30は、指示標識及び基準標識を利用して、各実行時期において指示標識及び基準標識の位置が一致するように、指示標識と基準標識との間に相対的変位を生じさせる。これにより、ゲーム機30は、ゲーム操作の実行時期をユーザに案内する。
【0023】
さらに、ゲームにおいてユーザは、金銭、及び金銭の代替物のいずれかによって表現される価値と引き換えに、ゲーム内通貨を取得する。そして、ユーザは、取得したゲーム内通貨をゲーム内において使用できる。なお、金銭は、法定通貨によって定量的に表現される価値を意味し、現金であることを要しない。金銭の代替物は、例えば特定の事業者が発行する電子通貨、ポイント、及びクーポン等の各種の経済的な価値である。さらに、ユーザは、所定の条件を満たした場合に、ゲーム内通貨を無償で取得できる。例えば、所定の条件は、ゲームの成績が所定のレベルに達すること、及びゲームにログインすること等である。
【0024】
ユーザがゲーム内通貨を取得する際に決済を行うため、サーバ20は、必要に応じ、ネットワークNTを介して不図示の決済サーバと連携する。決済サーバは、特定の事業者が管理していてもよい。例えば、特定の事業者は、クレジットカード若しくはデビットカードを利用した決済処理を実施するカード会社、金融機関、又は電子通貨の発行者である。代替的に、サーバ20が決済サーバとして機能してもよい。
【0025】
ユーザは、ゲーム内通貨を適宜に使用することによって、ゲームに関連した各種のサービスを受けながらゲームを進行できる。例えば、ユーザは、ゲーム内通貨を消費して抽選権を行使して、当選したゲーム要素を獲得できる。また、ユーザは、ゲーム内通貨をゲーム内で用意されているアイテムと交換できる。ユーザが使用したゲーム内通貨は、その使用の対象となるアイテムの付与と引き換えに消費される。ここでいう消費は、ユーザが、当該ゲーム内通貨を再度使用できないことを意味する。例えば、所定量のゲーム内通貨と交換して、ユーザにアイテムが付与されると、ユーザが所持するゲーム内通貨の量から所定量が減算される。
【0026】
[ゲーム画面]
続いて、
図2から
図5を参照してゲームにおけるゲーム画面について説明する。
図2は、ホーム画面40の一例を模式的に示している。また、
図3は、連続抽選を実行するための抽選画面50の一例を模式的に示している。また、
図4は、連続抽選における選択抽選のキャラクタを選ぶ選択画面60の一例を模式的に示している。さらに、
図5は、抽選結果を表示する抽選結果画面70の一例を模式的に示している。
【0027】
図2に示すように、ホーム画面40は、主としてその他のゲーム画面への起点として機能する。このため、ホーム画面40には、各画面に遷移するための操作位置として機能するアイコンが表示される。ユーザは、各アイコンをタッチ操作することによって、アイコンに対応するゲーム画面を表示させることができる。例えば、ホーム画面40には、ストーリーアイコン40A、ダンサーアイコン40B、チームアイコン40C、カードアイコン40D、抽選アイコン40E、おつかいアイコン40F、ダンスバトルアイコン40G、ミッションアイコン40H、及び購入アイコン40Iが表示される。さらに、ホーム画面40には、管理用の情報を表示する情報領域48と、キャラクタ画像CAとが表示される。なお、説明の便宜上、
図2においては、実際のゲーム画面には表示されない破線の枠で情報領域48を示している。
【0028】
情報領域48には、ゲームに関連する各種の情報が提示されている。例えば、情報領域48には、ユーザネームである「ゴゴ」の文字列、コーチランク、体力値、及びゲーム内通貨の所持量等が表示されている。コーチランクは、ユーザのゲームにおける成長度を示す値であって、例えば、多くゲームをプレイすることによって値が大きくなる。
図2の例では、コーチランクが「1」である。また、体力値は、各キャラクタの体力値の現在値及び上限値を示しており、
図2の例では、現在値が「30」であり、上限値が「30」である。体力値の隣には、回復アイコン48Aが表示されている。ユーザは、回復アイコン48Aをタッチ操作することによって、回復アイテムを使用できる。代替的に、回復アイコン48Aをタッチ操作することによって、回復アイテムを選択する画面、又は回復アイテムの使用の可否を確認する画面がポップアップ表示されてもよい。体力値は、イベント、又は音楽ゲームを行うことにより消費される。
【0029】
ゲーム内通貨の所持量は、アイテムの購入又は各種の抽選等の所定の機能を利用するために消費すると減少する。一方、所持量は、ゲーム内通貨を購入するか、又は無償のゲーム内通貨が付与されると増加する。
図2の例では、ゲーム内通貨の所持量が「0」である。また、ゲーム内通貨の所持量の隣には、通貨購入アイコン48Bが表示されている。ユーザは、通貨購入アイコン48Bをタッチ操作することによって、ゲーム内通貨を購入して所持量を増加させることができる。例えば、ユーザが通貨購入アイコン48Bをタッチ操作すると、購入するゲーム内通貨の量の選択画面、又は購入の可否を確認する画面がポップアップ表示される。代替的に、ユーザが通貨購入アイコン48Bをタッチ操作すると、ホーム画面40から購入画面(不図示)に遷移してもよい。この場合、ユーザは、購入アイコン40Iをタッチ操作することによって表示される購入画面を通じてゲーム内通貨を購入できる。
【0030】
ユーザが、ストーリーアイコン40Aをタッチ操作すると、ホーム画面40からストーリー画面(不図示)に遷移する。ストーリー画面では、ユーザが、各キャラクタに設定されているストーリー又はアニメーションを選択して視聴できる。例えば、ユーザは、各キャラクタに設定されたストーリー、又は複数のキャラクタによる会話アニメーションを選択できる。各キャラクタに設定されているストーリーは、ゲームにおいて報酬を獲得すること、及びキャラクタのレベルが所定値に到達すること等の、ゲームの進行状況に応じて選択可能になる。また、ユーザが、ダンサーアイコン40Bをタッチ操作すると、ホーム画面40からキャラクタ画面(不図示)に遷移する。キャラクタ画面は、キャラクタ画像CAと、各キャラクタの詳細情報とを表示する。また、キャラクタ画面においては、衣装選択欄を表示させることができる。ユーザは、自らが所有する衣装を選択して、キャラクタが着用する衣装を変更できる。なお、ユーザは、ゲーム内通貨との交換、イベントの実行、ミッションの達成、及び抽選の実行等によって衣装を獲得できる。
【0031】
さらに、ユーザが、チームアイコン40Cをタッチすると、ホーム画面40からチーム編成画面(不図示)に遷移する。チーム編成画面では、ユーザが、ダンスユニットを形成する複数のキャラクタを選択できる。また、ユーザが、カードアイコン40Dをタッチすると、ホーム画面40からカード育成画面(不図示)に遷移する。カード育成画面において、ユーザは、アイテム、例えば経験値を取得するアイテムを使用できる。これにより、ユーザは、自らが所有するデジタルカードのレベルを上げることができる。
【0032】
ユーザが、抽選アイコン40Eをタッチすると、ホーム画面40から
図3に示す抽選画面50に遷移する。抽選画面50では、ユーザが抽選権を行使して連続抽選を行うことができる。例えば、抽選画面50にはユーザが選択可能な抽選情報アイコン51が表示される。そして、ユーザは、抽選情報アイコン51をタッチ操作することによって、抽選情報欄53を表示させることができる。また、ユーザは、抽選決定アイコン54をタッチ操作することによって、所定量のゲーム内通貨を消費して抽選権を行使できる。ユーザは、抽選結果に応じて、デジタルカード、又は衣装等のアイテム等を取得できる。
図3の例では、デジタルカードの抽選が三回行われる連続抽選を実行するために、抽選情報アイコン51が選択されている。代替的に、連続抽選の回数は、二回又は四回以上であってもよい。また、抽選情報アイコン51は並列して複数存在してよく、他の抽選情報アイコン51をユーザがタッチ操作すると、単発抽選や他の種類の連続抽選が行われるようになっていてよい。
【0033】
キャラクタのデジタルカードの画像は、ポーズ及び衣装等の外観が異なることによって、種類が異なるように構成されている。また、デジタルカードのキャラクタが着用している衣装は、音楽ゲームのプレイ時に各キャラクタの衣装として選択できてもよい。このデジタルカードは、ゲームにおいて使用できなくともよい。この場合、ユーザは、デジタルカードを収集することによって、コレクション欲求を満足させる。一方、デジタルカードは、ゲームにおいて使用できてもよい。例えば、デジタルカードを選択することによって、デジタルカードに対応するキャラクタがゲームに再現されてもよい。ゲームに再現されるキャラクタは、デジタルカードに基づいてスキル等が相違してもよい。さらに、デジタルカードのカード画像は、物理的なカードに印刷して出力可能に構成されていてもよい。一例として、カード画像を示すデータをゲーム機30又はサーバ20から外部の出力装置に読み込ませる。そして、ユーザによる出力装置の操作に応じて、ユーザが選択したデジタルカードが、物理的なカードとして出力装置から出力される。
【0034】
さらに、抽選画面50は、ホームアイコン52を表示している。また、抽選画面50は、有償で取得したゲーム内通貨の所持量と、無償で取得したゲーム内通貨の所持量とを表示する所持量領域58を表示している。なお、説明の便宜上、
図3においては、実際のゲーム画面には表示されない破線の枠で所持量領域58を示している。
【0035】
ユーザが、抽選情報欄53の抽選履歴ボタン53Aをタッチ操作すると、抽選履歴を示すポップアップ画面が表示される。また、ユーザが、抽選情報欄53の当選確率ボタン53Bをタッチ操作すると、各デジタルカードの当選確率を示すポップアップ画面が表示される。さらに、ユーザが、ホームアイコン52をタッチ操作すると、抽選画面50からホーム画面40に遷移する。そして、ユーザが、抽選決定アイコン54をタッチ操作すると、連続抽選が開始され、
図4に示す選択画面60が表示される。
【0036】
図4に示す選択画面60において、ユーザは、少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を行うことができる。すなわち、選択画面60には、選択母集団の候補として、候補アイコン61A,61B,61Cが複数表示される。そして、ユーザは、表示されている複数の候補アイコン61A,61B,61Cの中から、所望の一つを選択する。これにより、ユーザが選択した選択母集団の中から抽選が行われる。
図4の例では、三人のキャラクタの名前が表示されており、それぞれのキャラクタに対応する選択母集団が予め設定されている。すなわち、本実施形態では、三人のキャラクタのいずれかを選択すると、選択したキャラクタに関連する複数のデジタルカードのいずれかが当選するように選択母集団が設定されている。ユーザは、所望のキャラクタを選択して、候補アイコン61A,61B,61Cをタッチ操作する。これにより、ユーザは、連続抽選の一部として、自らが選んだ選択母集団の中から抽選が行われる選択抽選を行うことができる。各選択母集団には、対応するキャラクタのデジタルカードが複数含まれている。さらに、複数のデジタルカードは、互いに、衣装、レア度、又はパラメータ等が異なっている。なお、ユーザが、二つ以上の選択母集団を選択できるように連続抽選を構成してもよい。また、ユーザは、キャンセルボタン62を選択することによって、選択母集団の選択を解除できる。
【0037】
ユーザが候補アイコン61A,61B,61Cをタッチ操作すると、確認画面がポップアップ表示される。そして、ユーザが確認すると連続抽選が実行されて、
図5に示す抽選結果画面70が表示される。なお、抽選結果画面70が表示される前には、抽選演出用の画面が別途表示される。抽選結果画面70は、育成ゲームに関連するゲーム要素として、各キャラクタに対応する三枚のデジタルカードが当選した例を示している。デジタルカードのカード画像71は、今回の抽選により獲得したデジタルカードを示し、各キャラクタに対応するキャラクタ画像を含んでいる。
【0038】
また、初めて獲得したデジタルカードのカード画像71には、初めて獲得したことを示す情報(例えば、「NEW」の文字列)が付される。また、抽選ゲームの結果として既に獲得済みのデジタルカードと同じデジタルカードを重複して獲得した場合、獲得したデジタルカードは、既に獲得済みのデジタルカードに自動的に合成される。そして、合成されたデジタルカードに対応するカード画像71には、合成回数を示す情報(例えば「限界突破2」等の文字列)が付される。合成に伴い、既に獲得済みのデジタルカードのパラメータ、又はパラメータの上限値が所定量上昇する。そして、重複して獲得されたデジタルカードとユーザとの関連付けが解除される。なお、合成時において、パラメータ等の上昇は省略されてもよい。
【0039】
また、抽選結果画面70には、追加抽選アイコン72が表示されている。追加抽選アイコン72は、デジタルカードの追加抽選を要求するためのタッチ操作の位置を示している。つまり、追加抽選アイコン72へのタッチ操作に伴い、デジタルカードの抽選が再び実行される。追加抽選は、ゲーム内通貨の消費に伴って実行され、
図5の例では、135個のゲーム内通貨が消費されることが追加抽選アイコン72に表示されている。追加抽選アイコン72へのタッチ操作によって実行される追加抽選は、通常の抽選であり、連続抽選ではない。代替的に、追加抽選アイコン72へのタッチ操作によって、連続抽選が再び実行されてもよい。さらに、抽選結果画面70には、抽選TOPアイコン73が表示されている。ユーザが、抽選TOPアイコン73をタッチ操作すると、抽選結果画面70から抽選画面50に遷移する。
【0040】
また、
図5に示す抽選結果画面70には、抽選結果として三枚のカード画像71が表示されている。つまり、ユーザが今回の抽選で三枚のデジタルカードを獲得したことを示している。各デジタルカードは、ユーザがコレクションして、主として観賞用に所有される。また、各カード画像71のキャラクタが着用している衣装は、音楽ゲームのプレイ時に各キャラクタの衣装として選択可能になる。つまり、各デジタルカードの所有に伴い、そのカード画像71の衣装は、ダンス衣装等として使用される。このため、ユーザは、コレクション目的に加えて、衣装の獲得のために抽選を行う。
【0041】
なお、各キャラクタにはダンススキル等の各種の特性が設定されていてもよい。さらに、この特性には、成長に関する特性が含まれていてもよい。例えば、希少性(いわゆるレア度)の高いキャラクタは、同じ経験を積んだ場合でも他のキャラクタよりも早く成長する特性が付与されてもよい。さらに、ダンススキルにはプレイ状況等の各種の条件が満たされた場合にのみ付与されるスキルが含まれていてもよい。また、各デジタルカードは、ゲームにおいてプレイに使用されてもよい。例えば、各デジタルカードは、チーム編成画面等での選択を通じて、デジタルカードに対応するキャラクタをゲームに登場させるように構成されてもよい。具体的には、各種のスキル又はレア度等の相違するキャラクタがプレイ状況、或いは抽選等の適宜の条件に応じてゲームに登場する。そして、スキル等の相違するキャラクタが、ゲームに再現される。なお、同じキャラクタであっても、スキル等が相違する場合には、同時にゲームに登場させてもよい。さらに、カード画像71は、適宜の手法により実際に物理的なカードに印刷されてユーザへ発行されてもよい。
【0042】
図2に戻り、ユーザがおつかいアイコン40Fをタッチすると、ホーム画面40からおつかい画面(不図示)に遷移する。おつかい画面では、ユーザが、アイテムを獲得できる獲得イベントを選択できる。獲得イベントは、ゲームに設定された所定の価値の消費に伴い提供される。例えば、所定の価値は、キャラクタに設定されたパラメータである体力値である。体力値は、時間の経過とともに上限値まで回復する他、ユーザが回復アイテムを使用することによっても回復する。さらに、回復アイテムを使用する場合は上限値を超えて回復できるようにしてもよい。なお、ユーザは、所定量のゲーム内通貨と交換することにより、回復アイテムを取得できる。
【0043】
さらに、ユーザが、ダンスバトルアイコン40Gをタッチすると、ホーム画面40から音楽ゲーム画面(不図示)に遷移する。音楽ゲーム画面では、ユーザは、音楽ゲームのプレイを通じて育成するダンスユニットを選択できる。また、ユーザは、音楽ゲーム画面において、アイテムの一種であるオートチケットを消費してオートプレイモードを選択できる。オートプレイモードは、各ユーザが操作すべきゲーム操作の評価が、所定の評価結果として自動的に評価される。つまり、オートプレイモードが選択されると、ユーザがゲーム操作を行わなくとも、所定の評価結果、例えば所定の得点がユーザに与えられる。ユーザは、所定量のゲーム内通貨と交換することにより、オートチケットを取得できる。
【0044】
ユーザが、ミッションアイコン40Hをタッチすると、ホーム画面40からミッション画面(不図示)に遷移する。ミッション画面は、ゲーム中に用意されたミッションのリスト、達成条件、達成に伴う報酬、及び達成履歴等のミッションに関する情報を表示する。ミッションは、達成条件を満たすことによって、所定の報酬がユーザに付与されるイベントの一種である。また、ユーザが、購入アイコン40Iをタッチすると、ホーム画面40から購入画面(不図示)に遷移する。ユーザは、購入画面において、ゲーム内通貨を購入することができる。さらに、ユーザは、購入画面において、ゲーム内通貨を消費して、アイテムを取得することができる。
【0045】
[連続抽選の概要]
選択画面60から実行される連続抽選においては、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理が、連続して複数回実行される。すなわち、選択画面60におけるユーザによる一度のタッチ操作によって、抽選が複数回実行され、複数のゲーム要素であるデジタルカードが当選する。さらに、連続抽選は、通常抽選に加えて、ユーザ操作によって抽選の対象となる選択母集団が選択される選択抽選を含んでいる。通常抽選においては、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素が抽選される。そして、選択抽選においては、ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素が抽選される。
【0046】
一方、連続抽選において通常抽選のみが複数回実行される場合、ユーザの希望に沿えない状況が生じることがある。例えば、所定量の通貨又はゲーム内通貨を消費して、一度の操作によって10回や11回などの所定回数の抽選が行われる、いわゆる連続ガチャという機能がある。この連続ガチャは、当選するゲーム要素、すなわち抽選の母集団が、一つのテーマに沿っているのが一般的である。つまり、ユーザは、ゲームのイベントにおいて、例えば有利な効果を発揮するようにパラメータが設定されたゲーム要素を入手するために、連続ガチャを行う。しかし、全てのユーザが、テーマに沿ったゲーム要素を欲しいわけではなく、いろいろなゲーム要素のコレクションを希望するユーザもいる。特定のテーマに沿った通常抽選のみが複数回実行される場合は、ユーザの希望がかなえられる可能性が低くなってしまう。このように、連続抽選をするユーザの目的は多様であるのに、多様な希望に沿うことができない状況が存在している。
【0047】
これに対して、本実施形態の連続抽選は、上述した選択抽選を含んでいるため、ユーザの多様な希望に沿うことができる。例えば、ゲームに登場する一人のキャラクタには、ゲーム要素として複数のデジタルカードが設けられている。すなわち、各キャラクタについて、レア度、バージョン、衣装種類、属性、及びパラメータ等が異なる複数のデジタルカードが存在する。これにより、ゲームに登場するキャラクタの人数に応じてデジタルカードの種類が増加することになり、ユーザのコレクション欲求を刺激することができる。そして、デジタルカードを入手する手段の一つが連続抽選である。なお、デジタルカード同士は、キャラクタ画像のみが異なっていてもよい。または、デジタルカード同士のキャラクタ画像は同じであるが、パラメータ等が異なっていてもよい。
【0048】
本実施形態の連続抽選では、例えば、一回の抽選操作で三回の抽選が実行され、三枚のデジタルカードが当選する。そして、三回の抽選には、通常抽選が含まれており、予め設定された複数のデジタルカードによって構成されている通常母集団の中から一枚のデジタルカードが抽選によって選ばれる。さらに、三回の抽選には、選択抽選が含まれており、それぞれが予め設定された複数のデジタルカードによって構成されている選択母集団が複数あり、当該複数の選択母集団の中から、ユーザが一つの選択母集団を選択する。そして、ユーザが選択した選択母集団の中から一枚のデジタルカードが抽選によって選ばれる。代替的に、抽選の都度、通常母集団又は選択母集団に含まれるデジタルカードが自動的に設定されてもよい。ただし、予めデジタルカードを設定すれば、各デジタルカードの抽選確率、すなわち当選確率を事前に決定できる。各デジタルカードの当選確率は、抽選情報欄53の当選確率ボタン53Bをタッチ操作することによって画面に表示され、ユーザに提示される。これにより、ユーザは、当選確率を参照して選択母集団を選択することができる。
【0049】
選択母集団の選択は、例えば、選択画面60(
図4)において行われる。すなわち、選択画面60には、ユーザに選択を促す文字列「3枚目に抽選するキャラクタを選択してください」が表示される。
図4の例では、複数の選択母集団として、三人のキャラクタのそれぞれに対して、複数のデジタルカードを含むように設定された三つの選択母集団が設定されている。また、三回の抽選の内、三回目の抽選が選択抽選となっている。選択母集団の選択は、連続抽選の開始前に行われる。代替的に、選択母集団の選択は、連続抽選の途中で行われてもよい。
【0050】
選択抽選を最後に行うとともに、選択抽選の開始前に選択母集団を選択するように候補アイコン61A,61B,61Cを表示させてもよい。これにより、ユーザは、選択抽選の前の通常抽選における抽選結果を参照して、選択母集団を選択できる。すなわち、連続抽選の開始前に選択母集団を選択してしまうと、通常抽選で所望のデジタルカードが当選した場合であっても、選択母集団を変えることができない。そこで、選択抽選を通常抽選の後に実行し、選択抽選の実行前に選択母集団を選択することによって、ユーザは、通常抽選における抽選結果を参照して選択母集団を選択できる。
【0051】
選択母集団に含まれるデジタルカードは、所定のレア度に統一されていてもよい。また、選択母集団の数は、三つには限定されない。すなわち、二つ又は四つ以上の選択母集団が設定されていてもよい。さらに、複数の選択母集団が、特定のイベント等に応じて設定されていてもよい。例えば、特定のダンスユニットに着目したイベントが開催されているときには、当該ダンスユニットのメンバーであるキャラクタ毎の選択母集団が設定されていてもよい。また、通常抽選の対象となる通常母集団は、レア度、又はキャラクタ等が統一された複数のデジタルカードを含むように設定できる。代替的に、選択母集団は、ユーザが選択した複数のデジタルカードによって構成されていてもよい。さらに、属性(例えば性別又は年齢)等の条件が統一されたデジタルカードによって選択母集団が構成されるように、ユーザがソートして選択母集団を構成してもよい。さらに、通常母集団は、過去のイベントにおいて連続抽選に含まれていた通常母集団又は選択母集団であってもよい。
【0052】
また、選択母集団は、通常母集団に含まれるデジタルカードを含まないように設定されていてもよい。さらに、選択母集団及び通常母集団は、過去に実施されたイベントにおいて、限定的に抽選対象とされていたデジタルカードを含まないように設定されてもよい。例えば、他のイベントの連続抽選において、期間限定で抽選対象とされていたデジタルカードがある場合、当該デジタルカードを含まないように、選択母集団及び通常母集団が設定される。ただし、期間限定で抽選対象とされていたデジタルカードであっても、所定の条件、例えば有償のゲーム内通貨を使用すること等を満たした場合には、選択母集団及び通常母集団に含めることができてもよい。
【0053】
[ゲームシステムの構成]
続いて、
図6を参照して、ゲームシステム100の構成について説明する。ゲームシステム100は、サーバ20と、ゲーム機30とを備えている。また、サーバ20は、サーバ制御部21と、母集団情報PIを記憶している記憶手段の一例であるサーバ記憶部22とを備えている。サーバ制御部21は、選択手段の一例である選択部23、抽選手段の一例である抽選部24、及び認証手段の一例である認証部25を有している。そして、サーバ記憶部22は、サーバプログラムPG1、母集団情報PI、プレイデータPD、及びゲームデータGD1を記憶している。また、ゲーム機30は、端末制御部31、端末記憶部32、表示装置の一例であるモニタ37、スピーカ35、及び入力部36を有している。端末制御部31は、表示制御手段の一例である表示制御部34と、ゲーム制御手段の一例であるゲーム制御部33とを有している。そして、端末記憶部32は、端末プログラムPG2、及びゲームデータGD2を記憶している。
【0054】
サーバ制御部21及び端末制御部31は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)である。そして、サーバ制御部21は、サーバ記憶部22に記憶されたプログラムに基づいて、サーバ20の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、端末制御部31は、端末記憶部32に記憶されたプログラムに基づいて、ゲーム機30の全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。
【0055】
サーバ制御部21の選択部23、抽選部24、及び認証部25は、サーバ20がサーバプログラムPG1を実行することによって、それぞれ機能部として機能する。また、端末制御部31の表示制御部34と、ゲーム制御部33とは、ゲーム機30が端末プログラムPG2を実行することによって、それぞれ機能部として機能する。各機能部は、コンピュータハードウエアとソフトウエアとの協働によって実現される論理的装置である。
【0056】
サーバ記憶部22及び端末記憶部32は、コンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体である。当該記憶媒体は、プロセッサが動作するためのシステムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。以下では、CPUが、ROM又はHDDに記憶された制御プログラムに従って、種々の演算、制御、及び判別等の処理動作を実行する場合を例に説明する。
【0057】
[サーバの構成]
サーバ記憶部22は、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団を含む母集団情報PIを記憶している。ゲーム要素は、抽選の対象となるあらゆる要素を含んでおり、一例として、アイテム及びキャラクタ等のゲームに登場するオブジェクト、パラメータ、又は属性等である。そして、選択母集団のそれぞれに含まれる複数のゲーム要素は、予め設定されている。一例として、母集団情報PIは、選択母集団を識別する母集団識別情報として、例えば母集団IDと、当該母集団IDに関連付けられたゲーム要素の要素識別情報として、例えば要素IDとを含んでいる。選択部23は、母集団情報PIを参照することによって、選択母集団を構成しているゲーム要素を特定できる。例えば、要素IDは、デジタルカード毎に固有に設定されたカードIDである。
【0058】
さらに、母集団情報PIは、複数のゲーム要素を含む通常母集団を含んでおり、当該複数のゲーム要素は、予め設定されている。一例として、母集団情報PIは、通常母集団を識別する母集団識別情報と、当該母集団識別情報に関連付けられたゲーム要素の要素識別情報とを含んでいる。これにより、母集団情報PIを参照することによって、通常母集団を構成しているゲーム要素が特定される。代替的に、母集団情報PIは、選択母集団及び通常母集団のそれぞれが含むゲーム要素を特定する情報、例えば、ゲーム要素の名称等が設定されたリスト又はテーブルであってもよい。加えて、母集団情報PIは、複数のゲーム要素のそれぞれの抽選確率を示す情報を含んでいてもよい。
【0059】
選択母集団及び通常母集団の少なくとも一方を構成する複数のゲーム要素は、予め設定することに代えて、抽選毎に自動的にサーバ20がゲーム要素を設定してもよい。さらに、当該複数のゲーム要素の少なくとも一つは、ユーザが選択したゲーム要素であってもよい。また、選択母集団は、複数のゲーム要素の要素タイプ毎に設定されていてもよい。すなわち、少なくとも一つの選択母集団を構成する複数のゲーム要素が、所定の要素タイプに属するように統一されていてもよい。これにより、ユーザは、要素タイプ毎に選択母集団を選択できき、要素タイプ毎にゲーム要素を収集できる。要素タイプは、ゲーム要素の種類に対応しており、一例として、キャラクタ、レア度、バージョン、属性、及びパラメータ等である。例えば、ゲーム要素同士の性別が異なれば、要素タイプである属性が異なる。なお、一部の要素タイプが同じであるゲーム要素同士は、少なくとも当該要素タイプに属する。
【0060】
また、通常母集団は、第1抽選確率に関連付けられた特定ゲーム要素を含むように設定されてもよい。また、選択母集団は、第1抽選確率よりも低い第2抽選確率に関連付けられた特定ゲーム要素を含むように設定されてもよい。一例として、特定ゲーム要素は、期間限定のイベント開催時に母集団に含められるゲーム要素である。例えば、特定のダンスユニットに含まれるキャラクタを使用することによって、イベントを有利に進められる場合、当該キャラクタのデジタルカードが特定ゲーム要素である。通常母集団においては、通常抽選においてこのような特定ゲーム要素が当選しやすくなるように、特定ゲーム要素の当選確率が高く設定されている。一方、選択母集団においては、選択抽選において多様なゲーム要素が当選しやすくなるように、特定ゲーム要素の当選確率が、通常母集団よりも低く設定されている。これにより、選択抽選において、特定ゲーム要素の以外のゲーム要素の当選確率を相対的に高めることができる。なお、第1抽選確率及び第2抽選確率は、母集団情報PIに含めることができる。
【0061】
また、サーバ記憶部22は、ユーザ毎に固有のゲームの進行度を示す進行情報を含むプレイデータPDを記憶している。例えば、進行情報は、各ストーリーの視聴可能フラグである。代替的に、進行情報は、プレイ時間、ログイン回数、レベル、アイテムの所有数、及びアイテムの所得歴等の指標であってもよい。また、進行度は、複数の段階に分けられている。さらに、プレイデータPDは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報を含む。例えば、プレイデータPDは、前回までのプレイ結果である過去の実績を次回以降に引き継ぐため、又は各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。また、プレイデータPDは、ゲーム内通貨の所持量、及びアイテムの所持量等の各種情報を含んでいる。そして、プレイデータPDは、ユーザ毎に固有のユーザ識別情報、例えばユーザIDに関連付けられている。
【0062】
さらに、サーバ記憶部22は、ゲームを提供する際に使用されるゲームデータGD1を記憶している。当該ゲームデータGD1は、音楽ゲームで使用されるデータ、例えば、シーケンスデータ、楽曲データ、音楽データ、動画データ、及び画像データを含んでいる。例えば、動画データは、ダンス動画を含んでおり、音楽ゲーム中に再生されるアニメーションである。代替的に、ダンス動画中のキャラクタの動作は、動画データに基づいて端末プログラムPG2によって実現されてもよい。また、ダンス動画は、仮想カメラによって仮想三次元空間を撮影した動画として構成されてもよい。この場合、仮想カメラの撮影方向及び画角は適宜に変化してもよく、仮想カメラの撮影位置が変化してもよい。なお、ゲームデータGD1の少なくとも一部は、サーバ制御部21が、配信サービスを通じてゲーム機30へ配信する。
【0063】
また、シーケンスデータには、音楽ゲームにおいてユーザによるゲーム操作が実行されるべき各実行時期が記述されている。ユーザによるゲーム操作が実行された場合には、シーケンスデータの実行時期に基づいてゲーム操作が評価される。また、ゲーム機30においては、シーケンスデータに基づいて実行時期が案内される。音楽ゲームにおいて、複数の楽曲又は複数の難易度が用意される場合、シーケンスデータは楽曲毎又は難易度毎に用意される。例えば、シーケンスデータは、実行時期の他に、経路、及び種類の情報を含んでいる。経路は、ユーザがタッチ操作をすべき位置を示すオブジェクトの移動経路である。一例として、経路は、番号によって区別されており、各番号が経路の情報としてシーケンスデータに記述されている。また、種類はオブジェクトの種類であり、一例として、オブジェクトの種類を区別するための情報が、種類の情報としてシーケンスデータに記述されている。
【0064】
サーバ制御部21には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含むインターフェースが、有線接続又は無線接続されている。また、サーバ制御部21には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示するモニタが、有線接続又は無線接続されている。さらに、サーバ制御部21は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0065】
また、サーバ制御部21は、ユーザの入力操作に関する情報をゲーム機30から取得し、得られた情報に従ってゲームを進行させるために必要な各種の演算を実行する。そして、実行結果をゲーム機30でプレイされているゲームに反映させるために、必要な情報をゲーム機30に送信する。例えば、サーバ制御部21は、ゲーム機30がユーザにゲームを提供するために必要なゲーム情報を、ゲーム機30に送信する。例えば、ゲーム情報は、ゲームデータGD2である。そして、ゲーム機30は、受信したゲームデータGD2を記憶する。
【0066】
サーバ制御部21の選択部23は、ユーザによる選択操作を受け入れる選択画面60をゲーム機30に表示させる。すなわち、選択部23は、候補アイコン61A,61B,61Cをゲーム機30に表示させる。そして、選択部23は、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる。具体的に、選択部23は、ゲーム機30からユーザが選択した選択母集団を識別する母集団識別情報を取得して抽選部24に受け渡す。代替的に、選択部23は、ユーザが選択母集団を構成するために選択したゲーム要素を識別する情報、又は要素タイプを特定する情報を、ゲーム機30から取得してもよい。
【0067】
ここで、選択部23は、選択抽選が行われる前に選択画面60を表示させる。例えば、選択部23は、連続抽選の開始前、又は連続抽選の途中であって通常抽選の終了後に選択画面60を表示させる。例えば、選択部23は、最後に行われる選択抽選の前に選択画面60を表示させる。一例として、三回行われる抽選の最後の抽選が選択抽選である場合、選択部23は、二回目の通常抽選が実行されてその抽選結果が表示された後であって、且つ選択抽選の前に選択画面60を表示させる。これにより、ユーザは、通常抽選の結果を参照して、選択母集団を選択することができる。
【0068】
サーバ制御部21の抽選部24は、通常抽選及び選択抽選を含むように、連続抽選を実行する。また、抽選部24は、通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。さらに、抽選部24は、選択抽選においては、ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。そして、抽選部24は、連続抽選を実行すると、抽選結果をゲーム機30に送信する。連続抽選において、通常抽選と選択抽選とは少なくとも一回は連続する。例えば、三回の抽選を行う場合、通常抽選の次に選択抽選のパターン、選択抽選の次に通常抽選のパターン、通常抽選に続く選択抽選の次に通常抽選のパターン、通常抽選に続く選択抽選の次に選択抽選等のパターンがある。
【0069】
また、抽選部24は、選択抽選が最後に行われるように、連続抽選を実行してもよい。例えば、抽選部24は、連続抽選において三回の抽選が行われる場合、三回目に選択抽選を実行する。具体的に、選択部23は、二回の通常抽選を実行した後に、選択抽選を実行するために選択画面60をゲーム機30に表示させる。そして、選択部23は、ゲーム機30からユーザが選択した選択母集団を識別する母集団識別情報を取得して抽選部24に受け渡す。その後、抽選部24は、ユーザが選択した選択母集団の中からゲーム要素を抽選する。これにより、ユーザは、通常抽選の抽選結果を参照して、選択母集団を選択することができる。
【0070】
サーバ制御部21の認証部25は、ゲーム機30からユーザ認証情報を取得する。そして、認証部25は、ユーザ認証情報がサーバ記憶部22に記憶されている場合に、ユーザ認証情報に対応するユーザを認証する。さらに、認証部25は、認証結果をゲーム機30に送信する。
【0071】
[ゲーム機の構成]
端末記憶部32は、サーバ20から配信されたゲームデータGD2を記憶している。ゲームデータGD2は、端末制御部31のゲーム制御部33によって、ゲームを実行する際に使用される。また、ゲームデータGD2は、音楽ゲームで使用されるデータ、例えば、シーケンスデータ、楽曲データ、音楽データ、動画データ、及び画像データを含んでいる。
【0072】
端末制御部31のゲーム制御部33は、ゲームデータGD2に含まれるシーケンスデータに基づいて、指示標識及び基準標識によってゲーム操作の実行時期をユーザに案内する。また、ゲーム制御部33は、ゲームの進行を制御するとともに、ユーザによるゲーム操作を評価する。さらに、ゲーム制御部33は、ゲーム画面に動画及び画像を表示させるとともに、楽曲及び音楽を再生させる。また、ゲーム制御部33は、ユーザによる操作に応じて、抽選要求をサーバ20へ送信する。
【0073】
端末制御部31の表示制御部34は、モニタ37にゲームのゲーム画面を表示させる。一例として、表示制御部34は、ホーム画面40、抽選画面50、選択画面60、又は抽選結果画面70をモニタ37に表示させる。また、表示制御部34は、複数の選択母集団のいずれかを選択させるために、候補アイコン61A,61B,61Cをモニタ37に表示させる。
【0074】
表示装置であるモニタ37は、一例として、携帯型ゲーム機30Cとしての携帯電話機の液晶モニタである。モニタ37は、ゲームのゲーム画面を表示し、例えば、候補アイコン61A,61B,61Cを表示する。なお、ゲーム機30が業務用ゲーム機30Aである場合、表示装置は、アーケードゲーム機の液晶モニタ等である。また、ゲーム機30が据置型ゲーム機30Bである場合、表示装置は、据置型ゲーム機30Bに接続されたディスプレイ等である。
【0075】
スピーカ35は、音声を再生するための音声出力装置であり、ゲーム機30と一体的に設けられている。代替的に、スピーカ35は、ゲーム機30と別体であってもよい。この場合、スピーカ35は、ゲーム機30に接続されたディスプレイと一体的に設けられていてもよい。
【0076】
入力部36は、ユーザのゲーム操作を入力するための入力装置であり、一例として、携帯型ゲーム機30Cとしての携帯電話機のタッチパネルである。説明の便宜上、
図6においてはモニタ37と入力部36とを分けて図示しているが、タッチパネルである入力部36は、モニタ37としても機能する。なお、ゲーム機30が業務用ゲーム機30Aである場合、入力部36は、アーケードゲーム機のコントロールパネル等である。当該コントロールパネルには、複数の押しボタン、タッチパッド、又はタッチパネル等が設けられる。さらに、アーケードゲーム機には、入力部36として、足によって操作するステージが設けられていてもよい。また、ゲーム機30が据置型ゲーム機30Bである場合、入力部36は、据置型ゲーム機30Bに接続されたキーボード、又はコントローラ等である。
【0077】
なお、ゲーム機30が業務用ゲーム機30Aである場合、ユーザからゲームに必要な所定の対価を徴収する対価徴収装置がさらに設けられていてもよい。ユーザは、現金、代替硬貨、メダル、ポイントを含む電子通貨、又はクレジットカード等を利用して対価を支払う。この場合、ゲーム内通貨を購入する際に、対価徴収装置によって、ゲーム内通貨の対価が徴収されてよい。さらに、業務用ゲーム機30Aには、遊戯媒体、例えばカードに所定の印刷を施して排出するプリンタユニットが設けられていてもよい。
【0078】
[連続抽選の流れ]
図7を参照して、連続抽選の流れについて説明する。なお、
図7中左側はゲーム機30における処理を示すフローチャートであり、
図7中右側はサーバ20における処理を示すフローチャートである。
【0079】
ユーザが抽選画面50の抽選決定アイコン54をタッチ操作すると、
図7に示すように、表示制御部34は、選択画面60の表示を要求する表示要求をサーバ20へ送信する(S701)。そして、サーバ20がゲーム機30から表示要求を受信すると(S801)、選択部23は、母集団情報PIを参照して、連続抽選の選択抽選の対象として設定されている複数の選択母集団を特定する(S802)。一例として、選択母集団は、イベント識別情報に対応付けられており、表示要求にはイベント識別情報が含められている。そして、選択部23は、イベント識別情報に対応する選択母集団を特定する。
【0080】
選択部23は、特定した選択母集団を識別する母集団識別情報をゲーム機30に送信する(S803)。母集団識別情報を受信すると(S702)、表示制御部34は、母集団識別情報に対応する候補アイコン61A,61B,61Cを、選択母集団として表示するように、ゲーム機30のモニタ37に選択画面60を表示させる(S703)。これにより、選択部23は、選択画面60をモニタ37に表示させることができる。なお、選択部23は、所定量のゲーム内通貨の消費を条件として、選択画面60を表示させてもよい。
【0081】
そして、ユーザは、候補アイコン61A,61B,61Cのいずれかをタッチ操作して、選択母集団を選択する。選択母集団が選択されると、ゲーム機30のゲーム制御部33は、選択された選択母集団の母集団識別情報とともに、抽選要求をサーバ20に送信する(S704)。抽選要求を受信すると(S804)、サーバ20の抽選部24は、受信した選択母集団の母集団識別情報をサーバ記憶部22に一時的に記憶させる。さらに、抽選部24は、通常母集団を特定する(S805)。一例として、通常母集団は、イベント識別情報に対応付けられており、抽選要求にはイベント識別情報が含められている。そして、抽選部24は、イベント識別情報に対応する通常母集団を特定する。通常母集団を特定すると、抽選部24は、所定回数の通常抽選を実行する(S806)。
【0082】
続いて、抽選部24は、記憶されている母集団識別情報に基づいて選択母集団を特定する(S807)。そして、選択母集団を特定すると、抽選部24は選択抽選を実行する(S808)。なお、通常抽選及び選択抽選の回数は予め定められており、一例として、イベント識別情報と対応付けてサーバ記憶部22が記憶している。抽選部24は、通常抽選及び選択抽選が終了すると、抽選結果をサーバ記憶部22に記憶するとともに、ゲーム機30に送信する(S809)。例えば、抽選結果は、当選したゲーム要素を識別する要素識別情報である。一例として、抽選部24は、要素識別情報としてデジタルカードのカードIDをゲーム機30に送信する。これにより、サーバ20における処理が終了する。抽選結果を受信すると(S705)、表示制御部34は、抽選結果としてデジタルカードのカード画像71を表示するように、モニタ37に抽選結果画面70を表示させる(S706)。これにより、抽選部24は、抽選結果画面70をモニタ37に表示させることができる。そして、ゲーム機30における処理が終了する。
【0083】
以上説明したゲームシステム100は、抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行する。そして、ゲームシステム100が実行する連続抽選は、通常母集団の中からゲーム要素を抽選する通常抽選と、ユーザによって選択された選択母集団の中からゲーム要素を抽選する選択抽選とを含んでいる。そして、ユーザは、連続抽選の一部として、自らが選択した選択母集団の中から抽選されたゲーム要素を獲得できる。そのため、ゲーム要素をコレクションしたいユーザの希望にも、イベント用のゲーム要素を獲得したいユーザの希望にも応えることができる。これにより、連続抽選においても、ユーザの多様な希望に沿うことができる。
【0084】
なお、ゲームシステム100において、各機能部は、サーバ20及びゲーム機30のいずれか、これらを任意に組み合わせたユニット、又は外部のコンピュータに、適宜設けることができる。この場合、各装置又は各ユニットのプログラムが協働して、ゲームシステム100のゲームプログラムとして機能する。例えば、ゲーム機30が選択部23を備えていてもよい。この場合、ゲーム機30の選択部23は、サーバ20から母集団情報PIを取得して、ユーザが選択した選択母集団の母集団識別情報をサーバ20へ送信する。また、ゲーム機30が抽選部24を備えていてもよい。この場合、ゲーム機30の抽選部24は、サーバ20から母集団情報PIを取得して通常母集団及び選択母集団を特定して、通常抽選及び選択抽選を実行する。そして、抽選部24は、サーバ20へ抽選結果を送信し、サーバ20は、抽選結果を反映させるようにプレイデータPDの更新を行う。
【0085】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0086】
例えば、通常母集団及び選択母集団の少なくとも一方に含まれる複数のゲーム要素が当選する抽選確率は、それぞれが同一であってもよい。また、複数のゲーム要素の抽選確率は、レア度等の要素タイプに応じて異なっていてもよい。例えば、希少価値が高い高レア度のゲーム要素の抽選確率が、希少価値が低い低レア度のゲーム要素の抽選確率よりも低く設定されていてもよい。
【0087】
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
【0088】
ゲームシステム100は、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステムであって、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段23と、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行する抽選手段24とを備え、前記抽選手段は、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【0089】
また、ゲームプログラムPG1は、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するとともに、コンピュータ21を備えるゲームシステムのゲームプログラムであって、前記コンピュータを、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れる選択手段23と、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行する抽選手段24として機能させ、前記抽選手段は、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選するとともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する。
【0090】
また、ゲームシステム100の制御方法は、少なくとも一つのゲーム要素を抽選する抽選処理を連続して複数回実行する連続抽選を実行するゲームシステムの制御方法であって、それぞれが複数のゲーム要素を含む複数の選択母集団の中から、ユーザが少なくとも一つの選択母集団を選択する選択操作を受け入れ(S804)、前記連続抽選が通常抽選及び選択抽選を含むように、前記連続抽選を実行し(S806,S808)、前記通常抽選において、複数のゲーム要素を含む通常母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する(S806)とともに、前記選択抽選においては、前記ユーザによって選択された選択母集団の中から少なくとも一つのゲーム要素を抽選する(S808)。
【0091】
このように、ゲームシステム100が実行する連続抽選は、通常母集団の中からゲーム要素を抽選する通常抽選と、ユーザによって選択された選択母集団の中からゲーム要素を抽選する選択抽選とを含んでいる。そして、ユーザは、連続抽選の一部として、自らが選択した選択母集団の中から抽選されたゲーム要素を獲得できる。そのため、ゲーム要素をコレクションしたいユーザの希望にも、イベント用のゲーム要素を獲得したいユーザの希望にも応えることができる。これにより、連続抽選において、ユーザの多様な希望に沿うことができる。
【0092】
前記選択母集団は、前記複数のゲーム要素の要素タイプ毎に設定されている。これにより、ユーザは、要素タイプ毎に選択母集団を選択でき、要素タイプ毎にゲーム要素を収集できる。
【0093】
前記通常母集団は、第1抽選確率に関連付けられた特定ゲーム要素を含むように設定され、前記選択母集団は、前記第1抽選確率よりも低い第2抽選確率に関連付けられた前記特定ゲーム要素を含むように設定されている。これにより、選択抽選において特定ゲーム要素の以外のゲーム要素の当選確率を、相対的に高めることができる。
【0094】
ゲームシステム100は、前記選択母集団を記憶する記憶手段22をさらに備え、前記選択母集団のそれぞれに含まれる前記複数のゲーム要素は、予め設定されている。これにより、各ゲーム要素の抽選確率を事前に決定することができる。そして、各ゲーム要素の抽選確率をユーザに提示することによって、ユーザは、抽選確率を参照して選択母集団を選択できる。
【0095】
前記抽選手段24は、前記選択抽選が最後に行われるように前記連続抽選を実行する。また、前記選択手段23は、前記選択操作を受け入れる選択画面60をゲーム機30に表示させるとともに、前記選択抽選が行われる前に前記選択画面を表示させる。これにより、ユーザは、選択抽選の前の通常抽選における抽選結果を参照して、選択母集団を選択することができる。すなわち、選択抽選を通常抽選の後に実行し、選択抽選の実行前に選択母集団を選択することによって、ユーザは、通常抽選における抽選結果を参照して選択母集団を選択できる。
【符号の説明】
【0096】
21 :サーバ制御部(コンピュータ)
22 :サーバ記憶部(記憶手段)
23 :選択部(選択手段)
24 :抽選部(抽選手段)
30 :ゲーム機
60 :選択画面
100 :ゲームシステム
PG1 :サーバプログラム(ゲームプログラム)