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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023108924
(43)【公開日】2023-08-07
(54)【発明の名称】照明制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/105 20200101AFI20230731BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20230731BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230731BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20230731BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20230731BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B47/19
F21V23/00 140
F21V23/04 500
H01H36/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010241
(22)【出願日】2022-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 望
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
5G046
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA02
3K014GA03
3K273SA24
3K273SA34
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA54
3K273UA17
3K273UA19
3K273UA27
3K273UA28
5G046AC21
5G046AE02
(57)【要約】
【課題】壁に設置する作業がより容易になる照明制御装置を提供する。
【解決手段】照明制御装置100は、壁WBに設置される。照明制御装置100は、操作部21と、少なくとも一枚の機能基板22とを備える。操作部21は、壁WBの表側に位置し、ユーザーによって操作される。少なくとも一枚の機能基板22は、壁WBの表側であって、操作部21よりも壁WBの表(おもて)面WB1に近い位置に位置する。照明制御装置100は、操作部21に対するユーザーの操作に応じて照明器具を制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に設置される照明制御装置であって、
前記壁の表側に位置し、ユーザーによって操作される操作部と、
前記壁の表側であって、前記操作部よりも前記壁の表面に近い位置に位置する少なくとも一枚の機能基板と
を備え、前記操作部に対する前記ユーザーの操作に応じて照明器具を制御する照明制御装置。
【請求項2】
前記少なくとも一枚の機能基板は、前記操作部に対する前記ユーザーの操作を検出する検出基板を含み、
前記検出基板は、第1基板と、前記第1基板に実装される第1実装部品とを有する、請求項1に記載の照明制御装置。
【請求項3】
前記少なくとも一枚の機能基板は、前記検出基板によって検出された前記ユーザーの操作に基づいて前記照明器具を制御する信号を生成する制御基板を含み、
前記制御基板は、第2基板と、前記第2基板に実装される第2実装部品とを有する、請求項2に記載の照明制御装置。
【請求項4】
前記少なくとも一枚の機能基板は、前記照明制御装置の電力を生成する電源基板を含み、
前記電源基板は、第3基板と、前記第3基板に実装される第3実装部品とを有し、
前記第3基板は前記壁の表側に位置し、
前記第3実装部品は、前記第3基板の裏側の主面に配置される、請求項3に記載の照明制御装置。
【請求項5】
壁に設置される照明制御装置であって、
ユーザーによって操作される操作部と、
前記操作部に対する前記ユーザーの操作を検出する検出基板と、
前記検出基板によって検出された前記ユーザーの操作に基づいて照明器具を制御する信号を生成する制御基板と、
前記照明制御装置の電力を生成する電源基板と
を備え、
前記壁の表側から裏側に向かって、前記操作部、前記検出基板、前記制御基板、前記電源基板はこの順序で並び、
前記操作部及び前記検出基板は前記壁の表側に位置する、照明制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーによる操作に応じて照明器具を制御する照明制御装置の一種に、壁に設置される照明制御装置がある。壁に設置される照明制御装置は、壁の裏側に設置されたスイッチボックス内にその一部が収容される。具体的には、照明制御装置の一部は、壁に形成された貫通孔を介してスイッチボックス内に収容される。
【0003】
このような照明制御装置として、特許文献1にタッチ式スイッチが開示されている。特許文献1のタッチ式スイッチは、壁部に設けられた貫通孔を介してスイッチボックスに組付けられるスイッチ本体を備える。特許文献1のタッチ式スイッチにおいて、スイッチ本体は、タッチパネルと、タッチパネルの裏面に貼着されたセンサ電極と、タッチ検出基板と、制御基板とを備える。タッチ検出基板は、センサ電極に電気的に接続される。制御基板は、タッチ検出基板からの情報に基づいて電子機器を制御する。特許文献1のタッチ式スイッチにおいて、タッチ検出基板及び制御基板は壁部の表(おもて)面よりもスイッチボックス側に位置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-87345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のタッチ式スイッチ(照明制御装置)のように、タッチ検出基板及び制御基板がスイッチボックス側に位置する構成では、タッチ式スイッチとスイッチボックスとの間のスペースが狭くなる。その結果、タッチ式スイッチを壁に設置する作業が煩雑になる。具体的には、照明制御装置の設置作業は、スイッチボックス内に延出させた電源ケーブルと照明制御装置の電源ケーブルとを接続した後、その繋がった電源ケーブルを照明制御装置とスイッチボックスとの間のスペースに折り畳んで収容する作業を含む。照明制御装置とスイッチボックスとの間のスペースが狭くなると、その作業が難しくなる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、壁に設置する作業がより容易になる照明制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に開示する照明制御装置は、壁に設置される。本願に開示する照明制御装置は、操作部と、少なくとも一枚の機能基板とを備える。前記操作部は、前記壁の表側に位置し、ユーザーによって操作される。前記少なくとも一枚の機能基板は、前記壁の表側であって、前記操作部よりも前記壁の表面に近い位置に位置する。本願に開示する照明制御装置は、前記操作部に対する前記ユーザーの操作に応じて照明器具を制御する。
【0008】
本願に開示する照明制御装置において、前記少なくとも一枚の機能基板は、前記操作部に対する前記ユーザーの操作を検出する検出基板を含んでもよい。前記検出基板は、第1基板と、前記第1基板に実装される第1実装部品とを有する。
【0009】
本願に開示する照明制御装置において、前記少なくとも一枚の機能基板は、前記検出基板によって検出された前記ユーザーの操作に基づいて前記照明器具を制御する信号を生成する制御基板を含んでもよい。前記制御基板は、第2基板と、前記第2基板に実装される第2実装部品とを有する。
【0010】
本願に開示する照明制御装置において、前記少なくとも一枚の機能基板は、前記照明制御装置の電力を生成する電源基板を含んでもよい。前記電源基板は、第3基板と、前記第3基板に実装される第3実装部品とを有する。前記第3基板は、前記壁の表側に位置してもよい。前記第3実装部品は、前記第3基板の裏側の主面に配置されてもよい。
【0011】
本願に開示する他の照明制御装置は、壁に設置される。本願に開示する他の照明制御装置は、操作部と、検出基板と、制御基板と、電源基板とを備える。前記操作部は、ユーザーによって操作される。前記検出基板は、前記操作部に対する前記ユーザーの操作を検出する。前記制御基板は、前記検出基板によって検出された前記ユーザーの操作に基づいて前記照明器具を制御する信号を生成する。前記電源基板は、前記照明制御装置の電力を生成する。前記壁の表側から裏側に向かって、前記操作部、前記検出基板、前記制御基板、前記電源基板はこの順序で並ぶ。前記操作部及び前記検出基板は、前記壁の表側に位置する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る照明制御装置によれば、照明制御装置を壁に設置する作業がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る照明制御装置を示す分解斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る照明制御装置の正面図である。
図3図2に示すA-A線に沿った照明制御装置の断面図である。
図4】タッチパネルに対するユーザーのタッチ操作の一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る照明制御装置の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面(図1図5)を参照して本発明の照明制御装置に係る実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0015】
本明細書では、理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を記載することがある。典型的には、X軸方向及びY軸方向は水平方向を示し、Z軸方向は鉛直方向を示す。より具体的には、X軸方向はタッチパネル2(図1)の主面に直交する方向を示す。但し、説明の便宜のために「X軸方向」、「Y軸方向」及び「Z軸方向」を定義したに過ぎず、これらの方向の定義により、本発明の照明制御装置の使用時及び組立時の方向を限定する意図はない。
【0016】
更に、本明細書では、理解を容易にするために、適宜、「+X」、「-X」、「+Y」、「-Y」、「+Z」、及び「-Z」を記載することがある。典型的には、「+X側」は壁WB(図3)の裏側から表側に向かう向きを示し、「-X側」は壁WB(図3)の表側から裏側に向かう向きを示す。ここで、「壁WBの表側」とは、例えば、壁WBによって区画されている部屋側を示し、「壁WBの裏側」とは、壁WBに対して部屋側とは反対側を示す。より詳しくは、「壁WBの裏側」は、壁WBに対してスイッチボックスSB(図3)が設置される側を示す。また、「+Y側」は、-X側(裏側)から+X側(表側)を見たときの右側を示し、「-Y側」は、-X側(裏側)から+X側(表側)を見たときの左側を示す。本実施形態では、第4表示部104(図2)に対して第1マーク111(図2)が配置される側が「+Y側」であり、第4表示部104(図2)に対して第2マーク112(図2)が配置される側が「-Y側」である。「+Z側」は鉛直方向上側を示し、「-Z側」は鉛直方向下側を示す。例えば、「+Z側」は天井側を示し、「-Z側」は床側を示す。但し、説明の便宜のために「+X」、「-X」、「+Y」、「-Y」、「+Z」、及び「-Z」を定義したに過ぎず、これらの向きの定義により、本発明の照明制御装置の使用時及び組立時の向きを限定する意図はない。
【0017】
まず、図1を参照して、本実施形態の照明制御装置100を説明する。図1は、本実施形態の照明制御装置100を示す分解斜視図である。照明制御装置100は、ユーザーによる操作に応じて照明器具を制御する。例えば、照明制御装置100は、ユーザーによる操作に応じて、照明器具の点灯及び消灯を制御する。また、照明制御装置100は、ユーザーによる操作に応じて、照明器具の調光レベルを制御してもよいし、調色レベルを制御してもよい。つまり、照明制御装置100は、照明器具から出射される光の光量を制御してもよいし、照明器具から出射される光の光色を制御してもよい。
【0018】
なお、照明器具の種類は特に限定されない。照明器具は、天井に設置される照明器具であってもよいし、天井から吊り下げられる照明器具であってもよい。あるいは、照明器具は、壁に設置される照明器具であってもよいし、床に設置される照明器具であってもよい。例えば、照明器具は、シーリングライト、ダウンライト、ベースライト、ペンダントライト、スタンドライト、又は間接照明であってもよい。
【0019】
図1に示すように、照明制御装置100は、化粧プレート1と、タッチパネル2と、プレート台3と、取付枠4と、第1ケース部材5と、制御基板6と、絶縁シート7と、電源基板8と、第2ケース部材9と、電源ケーブル10とを備える。
【0020】
化粧プレート1は、-X側の面が開放された浅い箱状の部材である。化粧プレート1は、X軸方向から見て矩形状である。化粧プレート1は、プレート本体1aと、貫通孔1bとを有する。貫通孔1bは、X軸方向から見て矩形状であり、プレート本体1aの中央部をX軸方向に貫通する。したがって、化粧プレート1及びプレート本体1aは、X軸方向から見て矩形の枠状である。
【0021】
タッチパネル2は、X軸方向から見て矩形状であり、化粧プレート1の貫通孔1bに嵌め込まれる。タッチパネル2は、ユーザーによるタッチ操作を検出する。タッチパネル2は、パネル21と、タッチセンサー基板22と、反射フィルム23と、タッチパネルケース24とを有する。
【0022】
パネル21は平板状である。パネル21は、X軸方向から見て矩形状である。パネル21は、ユーザーによって操作される。パネル21は、「操作部」の一例である。照明制御装置100は、パネル21に対するユーザーの操作に応じて照明器具を操作する。本実施形態において、パネル21は、ユーザーによるタッチ操作を受け付ける。タッチ操作は、例えば、タップ操作及びスワイプ操作を含む。タップ操作は、パネル21を指等でタッチした後すぐにタッチを解除する操作である。スワイプ操作は、パネル21を指等でタッチした状態で指等をスライドさせる操作である。
【0023】
タッチセンサー基板22は、パネル21の裏側(-X側)に位置して、パネル21に対するユーザーの操作を検出する。本実施形態において、タッチセンサー基板22は、パネル21の裏面に貼着されて、ユーザーによるタッチ操作を検出する。パネル21の裏面は、パネル21の-X側(裏側)の主面を示す。タッチセンサー基板22は、「機能基板」及び「検出基板」の一例である。
【0024】
具体的には、タッチセンサー基板22は、ユーザーのタッチ操作による静電容量の変化を検出する。詳しくは、タッチセンサー基板22は、第1基板221と、第1基板221に実装される第1実装部品とを有する。第1基板221は、回路基板である。第1実装部品は、不図示のセンサ電極を含む。センサ電極は、第1基板221の表側(+X側)の主面に実装される。したがって、パネル21とタッチセンサー基板22とにより静電容量方式のタッチパネルが構成される。
【0025】
本実施形態において、第1実装部品は、不図示の第1処理部と、不図示の第1コネクタ端子部とを更に含む。第1処理部は、ユーザーのタッチ操作による静電容量の変化を検出して、検出信号を生成する。検出信号は、ユーザーのタッチ操作による静電容量の変化を示す。あるいは、検出信号は、ユーザーによる指示の内容を示してもよい。つまり、第1処理部は、ユーザーのタッチ操作による静電容量の変化に基づいて、ユーザーによる指示の内容を示す信号を生成してもよい。ここで、指示は、例えば、点灯指示、及び消灯指示を含む。指示は、調光レベルを変化させる指示、及び調色レベルを変化させる指示を更に含んでもよい。
【0026】
第1処理部及び第1コネクタ端子部は、第1基板221の裏側(-X側)の主面に実装される。第1処理部は、プロセッサを有する。例えば、第1処理部は、MCU(Micro Controller Unit)を有してもよいし、MPU(Micro Processing Unit)又はCPU(Central Processing Unit)を有してもよい。あるいは、第1処理部は、マイクロコンピュータを有してもよいし、ロジックIC(Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)のような集積回路を有してもよい。
【0027】
第1処理部は、メモリーを更に有してもよい。メモリーは、例えば半導体メモリーである。半導体メモリーは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)の少なくとも一方を含み得る。あるいは、半導体メモリーは、RAM及びROMに替えて、又はRAM及びROMに加えて、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)の少なくとも1つを含み得る。
【0028】
本実施形態において、第1実装部品は、発光素子222(図3)を更に含む。発光素子222については、図3及び図4を参照して後述する。
【0029】
反射フィルム23は、タッチセンサー基板22の裏側(-X側)に配置される。反射フィルム23は、発光素子222から発生する光を反射する。
【0030】
タッチパネルケース24は、パネル21の裏側(-X側)に配置される。タッチパネルケース24は、+X側の面に凹部を有する。タッチセンサー基板22及び反射フィルム23は、タッチパネルケース24の凹部に収容される。パネル21は、タッチパネルケース24の+X側の面に貼着される。なお、タッチセンサー基板22の第1コネクタ端子部の一部は、タッチパネルケース24から-X側に突出している。
【0031】
プレート台3は、化粧プレート1の裏側(-X側)に配置される。プレート台3は、X軸方向から見て矩形状である。プレート台3は、台本体部3aと、貫通孔3bとを有する。貫通孔3bは、X軸方向から見て矩形状であり、台本体部3aの中央部をX軸方向に貫通する。したがって、プレート台3及び台本体部3aはX軸方向から見て矩形の枠状である。台本体部3aに、化粧プレート1のプレート本体1aが貼着される。
【0032】
取付枠4は、プレート台3の裏側(-X側)に配置される。取付枠4は、X軸方向から見て矩形状である。取付枠4は、枠本体部4aと、貫通孔4bとを有する。貫通孔4bは、X軸方向から見て矩形状であり、枠本体部4aの中央部をX軸方向に貫通する。したがって、取付枠4及び枠本体部4aは、X軸方向から見て矩形の枠状である。枠本体部4aに、プレート台3の台本体部3aが固定される。本実施形態では、ビスB1及びビスB2によって台本体部3aが枠本体部4aに固定される。
【0033】
取付枠4は、絶縁性を有してもよい。例えば、取付枠4は、絶縁性の樹脂を含む。取付枠4が絶縁性を有することで、タッチパネル2と制御基板6との間の絶縁性がより確実に確保される。
【0034】
第1ケース部材5は、-X側の面が開放された浅い箱状の部材である。但し、第1ケース部材5の箱形状の深さは、化粧プレート1より深い。第1ケース部材5は、X軸方向から見て矩形状である。X軸方向から見た第1ケース部材5のサイズは、取付枠4の貫通孔4bと同じか、若干小さい。第1ケース部材5は、取付枠4の貫通孔4bに挿入されて、タッチパネル2の-X側の面に接触する。具体的には、第1ケース部材5は、タッチパネルケース24の-X側の面に接触する。なお、第1ケース部材5は、タッチパネル2の第1コネクタ端子部が挿入される貫通穴を有しており、第1コネクタ端子部は第1ケース部材5の内側に突出する。
【0035】
制御基板6は、第1ケース部材5に収容される。制御基板6は、タッチパネル2のタッチセンサー基板22によって検出されたユーザーの操作に基づいて、照明器具を制御する制御信号を生成する。制御信号は、例えば、照明器具を点灯させる信号、及び照明器具を消灯させる信号を含む。制御信号は、照明器具の調光レベルを変化させる信号、及び照明器具の調色レベルを変化させる信号を更に含んでもよい。制御基板6は、「機能基板」の一例である。
【0036】
制御基板6は、第2基板61と、第2基板61に実装される第2実装部品とを有する。第2基板61は、回路基板である。第2実装部品は、第2処理部62と、不図示の第2コネクタ端子部とを含む。第2処理部62及び第2コネクタ端子部は、第2基板61の表側(+X側)の主面に実装される。
【0037】
既に説明したように、タッチパネル2の第1コネクタ端子部は第1ケース部材5の内側に突出しており、第2コネクタ端子部は、タッチパネル2の第1コネクタ端子部に接続する。この結果、タッチセンサー基板22と制御基板6とが電気的に接続されて、タッチセンサー基板22から第2基板61を介して第2処理部62に検出信号が入力される。第2処理部62は、タッチパネル2から入力された検出信号に基づいて、上述した制御信号を生成する。
【0038】
第2処理部62は、プロセッサを有する。例えば、第2処理部62は、MCUを有してもよいし、MPU又はCPUを有してもよい。あるいは、第2処理部62は、マイクロコンピュータを有してもよいし、ロジックIC、FPGA、又はASICのような集積回路を有してもよい。
【0039】
第2処理部62は、メモリーを更に有してもよい。メモリーは、例えば半導体メモリーである。半導体メモリーは、ROM及びRAMの少なくとも一方を含み得る。あるいは、半導体メモリーは、RAM及びROMに替えて、又はRAM及びROMに加えて、フラッシュメモリ、EPROM、及びEEPROMの少なくとも1つを含み得る。
【0040】
本実施形態において、第2実装部品は、無線通信部63を更に含む。無線通信部63は、同じ通信規格に準拠した通信機器と無線通信が可能である。無線通信部63は、例えばスマートフォンのような情報処理装置との間で通信を行う。無線通信部63は、外部の情報処理装置から指示情報を受信して第2処理部62に入力する。指示情報は、例えば、点灯指示、又は消灯指示を示す。指示情報は、調光レベルを変化させる指示、又は調色レベルを変化させる指示を示してもよい。つまり、本実施形態の照明制御装置100は、タッチパネル2に対するユーザーの操作に基づいて照明器具を制御する処理に加えて、外部の情報処理装置に対するユーザーの操作に基づいて照明器具を制御する処理も実行する。
【0041】
無線通信部63は、例えば、ZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信規格に準拠した無線通信を行う。無線通信部63は、例えば、ZigBee規格に準拠した無線通信LSI(Large Scale Integration)又は無線通信モジュールを含み得る。あるいは、無線通信部63は、Bluetooth規格に準拠した無線通信LSI又は無線通信モジュールを含んでもよい。ZigBee規格に準拠した無線通信LSI又は無線通信モジュールはブリッジを含み、Wi-Fi(登録商標)ルータを介して、情報処理装置に搭載されている無線通信部との間で無線通信を行う。Bluetooth規格に準拠した無線通信LSI又は無線通信モジュールは、情報処理装置に搭載されている無線通信部にペアリングされた後に、情報処理装置に搭載されている無線通信部との間で無線通信を行う。
【0042】
絶縁シート7は、絶縁性を有するシート状の部材であり、制御基板6の裏側(-X側)に配置される。絶縁シート7は、制御基板6と電源基板8との間の絶縁性を確保する。
【0043】
電源基板8は、絶縁シート7の裏側(-X側)に配置される。電源基板8は、照明制御装置100の駆動電力を生成する。以下、照明制御装置100の駆動電力を「第1駆動電力」と記載する場合がある。
【0044】
詳しくは、制御基板6の第2処理部62が電源基板8を制御して、電源基板8に第1駆動電力を生成させる。例えば、第1駆動電力は、タッチパネル2の駆動電力、及び制御基板6の駆動電力を含む。タッチパネル2の駆動電は、第1処理部の駆動電力、センサ電極に通電するための電力、及び、発光素子222(図3)を発光させるための電力を含む。電源基板8は、「機能基板」の一例である。
【0045】
具体的には、電源基板8は、第3基板81と、第3基板81に実装される第3実装部品とを有する。第3基板81は、回路基板である。第3実装部品は、電源回路を構成する機能部品を含む。電源回路を構成する機能部品は、第3基板81の裏側(-X側)の主面に実装される。
【0046】
電源回路を構成する機能部品は、第1駆動電力を生成する。電源回路を構成する機能部品は、例えば、AC/DCコンバータ82と、電解コンデンサ84とを含む。制御基板6の第2処理部62は、AC/DCコンバータ82の動作を制御する。この結果、第1駆動電力が生成される。なお、第3実装部品は、ヒートシンク83を更に含んでもよい。ヒートシンク83は、第3基板81の裏側(-X側)の主面に実装される。ヒートシンク83は、AC/DCコンバータ82及び電解コンデンサ84を覆ってもよい。
【0047】
第2ケース部材9は、+X側の面が開放された箱状の部材である。第2ケース部材9の箱形状の深さは、第1ケース部材5より深い。第2ケース部材9は、電源基板8を収容する。例えば、電源基板8は、ビスB3によって第2ケース部材9に固定される。
【0048】
第2ケース部材9は、X軸方向から見て矩形状である。第2ケース部材9は、第1ケース部材5に連結される。例えば、第2ケース部材9は、第1ケース部材5の周壁から-X軸方向に突出する爪部によって第1ケース部材5に係止されてもよい。
【0049】
電源ケーブル10は、例えば商用電源のような外部電源と電気的に接続する第1電源ケーブルを含む。第1電源ケーブルは、電源基板8に接続する。例えば、第1電源ケーブルは、電圧が100Vで、周波数が50Hz又は60Hzの交流電圧を電源基板8に伝送する。電源基板8は、第1電源ケーブルから電源基板8に伝送された交流電圧に基づいて第1駆動電力を生成する。
【0050】
続いて、図2及び図3を参照して、本実施形態の照明制御装置100を説明する。図2は、本実施形態の照明制御装置100の正面図である。詳しくは、図2は、+X側から見た照明制御装置100を示す。
【0051】
図2に示すように、タッチパネル2は、化粧プレート1の貫通孔1bに嵌合される。タッチパネル2は、例えば、ビス等によって第1ケース部材5(図1)に固定されてもよい。具体的には、ビス等によってタッチパネルケース24(図1)が第1ケース部材5(図1)に固定されてもよい。
【0052】
本実施形態において、タッチパネル2のパネル21は、第1表示部101、第2表示部102、第3表示部103、第4表示部104、第5表示部105、第6表示部106、第7表示部107、及び第8表示部108を有する。タッチパネル2のパネル21は、第1マーク111及び第2マーク112を更に有する。
【0053】
第1表示部101~第7表示部107は、Z軸方向にこの順に並ぶ。本実施形態において、第1表示部101~第7表示部107は、この順に鉛直方向下側(-Z側)に向かって並ぶ。第4表示部104は、パネル21の中心に位置する。第8表示部108は、第1表示部101の側方に位置する。本実施形態において、第8表示部108は、第1表示部101の-Y側(左側)に位置する。
【0054】
第4表示部104の形状は、電源ボタンの記号を示す。第1表示部101及び第7表示部107の形状は、矢先の形状を示す。第2表示部102、第3表示部103、第5表示部105、第6表示部106、及び第8表示部108の形状は、丸形状である。
【0055】
第1マーク111は、Y軸方向における第4表示部104の一方側に位置し、第2マーク112は、Y軸方向における第4表示部104の他方側に位置する。本実施形態において、第1マーク111は、第4表示部104に対して+Y側(右側)に位置する。第2マーク112は、第4表示部104に対して-Y側(左側)に位置する。
【0056】
第1マーク111及び第2マーク112の各々は、略線分状に形成される。第1マーク111及び第2マーク112の間に第4表示部104が配置される。第1マーク111及び第2マーク112により、ユーザーによる第4表示部104(電源ボタン)の視認性を向上させることができる。
【0057】
図3は、図2に示すA-A線に沿った照明制御装置100の断面図である。図3に示すように、照明制御装置100は壁WBに設置される。具体的には、壁WBの裏面WB2(-X側の面)にスイッチボックスSBが固定される。スイッチボックスSBは表側(+X側)が開放された箱形状を有する。壁WBには貫通穴が形成されており、壁WBの貫通穴はスイッチボックスSBの内側空間と部屋側(壁WBに対して+X側)の空間とを連通させる。照明制御装置100は、その一部が壁WBの貫通穴に挿入されて、スイッチボックスSBに収容される。
【0058】
図3に示すように、本実施形態では、化粧プレート1、タッチパネル2、プレート台3、取付枠4の一部、及び第1ケース部材5の一部が壁WBの表側(+X側)に位置し、取付枠4の残りの部分が壁WBの貫通穴に嵌合する。第1ケース部材5の残りの部分、及び制御基板6は壁WBの貫通穴内に位置する。
【0059】
詳しくは、プレート台3の-X側の面が壁WBの表(おもて)面WB1に接触する。取付枠4は、壁WBの貫通穴に嵌合する突出部を有し、壁WBの表面WB1と、壁WBの貫通穴の内周面とに接触する。取付枠4の突出部がスイッチボックスSBに固定されて、照明制御装置100が壁WBに取り付けられる。
【0060】
第2ケース部材9は、その一部が壁WBの貫通穴内に挿入される。第2ケース部材9の残りの部分は壁WBの裏面WB2から-X側に突出する。つまり、第2ケース部材9のうち、壁WBの裏面WB2から突出する部分は、スイッチボックスSB内に位置する。第2ケース部材9とスイッチボックスSBとの間にはスペースSPが形成される。換言すると、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間にスペースSPが形成される。
【0061】
なお、パネル21、タッチセンサー基板22、制御基板6,及び電源基板8は、壁WBの表側から裏側に向かってこの順に並ぶ。電源基板8及び電源ケーブル10は、壁WBの裏側(-X側)に位置する。換言すると、電源基板8及び電源ケーブル10は、スイッチボックスSB内に位置する。
【0062】
図3に示すように、電源ケーブル10は、第2ケース部材9から延出される。したがって、電源ケーブル10の一部は、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSP内に位置する。スイッチボックスSB内には、商用電源のような外部電源と電気的に接続する第1外部電源ケーブルが延出されており、図1を参照して説明した電源ケーブル10の第1電源ケーブルは、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSP内で第1外部電源ケーブルと機械的に接続する。この結果、電源ケーブル10の第1電源ケーブルが商用電源のような外部電源と電気的に接続する。
【0063】
以上、図3を参照して説明したように、タッチパネル2は壁WBの表側(+X側)に位置する。よって、少なくとも一枚の機能基板が壁WBの表側に位置する。詳しくは、パネル21が壁WBの表側に位置する。また、タッチセンサー基板22(機能基板)は、壁WBの表側であって、パネル21よりも壁WBの表面WB1(+X側の面)に近い位置に位置する。より具体的には、タッチセンサー基板22は、図1を参照して説明した第1コネクタ端子部の一部を除いて壁WBの表側に位置する。
【0064】
したがって、本実施形態によれば、タッチセンサー基板22が壁WBの表面WB1よりも裏側(-X側)に配置される構成と比べて、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPを広くすることができるため、スペースSP内で電源ケーブル10の第1電源ケーブルを第1外部電源ケーブルと機械的に繋げる作業と、その繋がった第1電源ケーブルと第1外部電源ケーブルとを折り畳んでスペースSP内に収容する作業とが容易になる。その結果、照明制御装置100を壁WBに設置する作業が容易になる。
【0065】
続いて、図3を参照して、本実施形態の照明制御装置100を更に説明する。図3に示すように、照明制御装置100は、接続ケーブル11を更に備える。また、電源基板8は、スイッチ部85を更に有する。すなわち、第3実装部品は、スイッチ部85を更に含む。
【0066】
接続ケーブル11の一端は第2基板61に接続されており、接続ケーブル11の他方端は第3基板81に接続されている。したがって、接続ケーブル11は、制御基板6と電源基板8とを電気的に接続する。接続ケーブル11は、第1駆動電力を電源基板8から制御基板6に伝送する。また、接続ケーブル11は、AC/DCコンバータ82を制御する信号を制御基板6から電源基板8に伝送する。更に、後述するように、第2処理部62はスイッチ部85を制御する。接続ケーブル11は、スイッチ部85を制御する信号を制御基板6から電源基板8に伝送する。
【0067】
スイッチ部85は、第3基板81の-X側の主面に実装される。スイッチ部85は、例えば、双方向サイリスタ又はトライアックを含む。スイッチ部85の動作は、第2処理部62によって制御される。
【0068】
電源ケーブル10は、照明器具と電気的に接続する第2電源ケーブルを更に有する。スイッチボックスSB内には、照明器具に接続する第2外部電源ケーブルが更に延出されている。第2電源ケーブルは、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSP内で第2外部電源ケーブルと機械的に接続する。この結果、電源ケーブル10の第2電源ケーブルが照明器具と電気的に接続する。
【0069】
本実施形態において、電源基板8は、第1電源ケーブルから電源基板8に伝送された交流電圧に基づいて、照明器具へ供給する駆動電力を更に生成する。以下、照明器具へ供給する駆動電力を「第2駆動電力」と記載する場合がある。詳しくは、制御基板6の第2処理部62がAC/DCコンバータ82を制御して、電源基板8に第2駆動電力を生成させる。
【0070】
更に、第2処理部62は、スイッチ部85を制御して、照明器具の点灯及び消灯を制御する。本実施形態において、図1を参照して説明した制御信号は、スイッチ部85を制御する信号である。具体的には、照明器具を消灯する際に第2処理部62はスイッチ部85をオフ状態にする。スイッチ部85がオフ状態になると、照明器具への第2駆動電力の供給が停止されて、照明器具が消灯する。また、第2処理部62は、照明器具に第2駆動電力が供給されるようにスイッチ部85のターンオン及びターンオフを制御して、照明器具を点灯させる。
【0071】
第2処理部62は、スイッチ部85を制御して、照明器具の調光レベル又は調色レベルを変更してもよい。例えば、第2処理部62は、第2駆動電力を照明器具に供給する電圧の波形を変化させて、調光レベル又は調色レベルの変更を照明器具に指示してもよい。詳しくは、第2処理部62は、ユーザーによるタッチ操作に応じてスイッチ部85のターンオン及びターンオフのタイミングを変化させる。この結果、照明器具に供給される電圧の波形が変化する。照明器具に供給される電圧の波形は、調光レベル又は調色レベルの変更指示の内容を示す。照明器具は、照明制御装置100から供給された電圧の波形に基づいて、調光レベル又は調色レベルを変化させる。
【0072】
本実施形態によれば、タッチセンサー基板22が壁WBの表面WB1より裏側(-X側)に配置される構成と比べて、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPを広くすることができるため、スペースSP内で電源ケーブル10の第2電源ケーブルを第2外部電源ケーブルと機械的に繋げる作業と、その繋がった第2電源ケーブルと第2外部電源ケーブルとを折り畳んでスペースSP内に収容する作業とが容易になる。その結果、照明制御装置100を壁WBに設置する作業が容易になる。
【0073】
続いて、図2及び図3を参照して、本実施形態の照明制御装置100を更に説明する。図3に示すように、タッチセンサー基板22は、複数の発光素子222を更に有する。すなわち、第1実装部品は、複数の発光素子222を更に含む。発光素子222は発光する。発光素子222は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子を含む。
【0074】
複数の発光素子222は、図2を参照して説明した第1表示部101~第8表示部108にそれぞれ対向する第1発光素子~第8発光素子を含む。図2を参照して説明した第1表示部101~第8表示部108は、光を透過する。したがって、第1発光素子から発生した光は第1表示部101を透過する。その結果、第1表示部101が点灯する。同様に、第2発光素子~第8発光素子から発生した光はそれぞれ第2表示部102~第8表示部108を透過して、第2表示部102~第8表示部108をそれぞれ点灯させる。なお、タッチセンサー基板22は、複数の第1発光素子を有してもよい。同様に、タッチセンサー基板22は、複数の第2発光素子~複数の第8発光素子を有してもよい。
【0075】
第2処理部62は、複数の発光素子222の消灯及び点灯を制御する。より詳しくは、第2処理部62は、第1発光素子~第8発光素子の消灯及び点灯を個別に制御する。その結果、第1表示部101~第8表示部108の消灯及び点灯が第2処理部62によって個別に制御される。
【0076】
続いて、第1発光素子~第8発光素子の一例について説明する。本実施形態において、第1発光素子~第3発光素子はそれぞれ、白色の光を発生する発光素子と、青色の光を発生する発光素子とを含む。第4発光素子及び第8発光素子は、白色の光を発生する発光素子を含む。第5発光素子~第7発光素子はそれぞれ、白色の光を発生する発光素子と、橙色の光を発生する発光素子とを含む。
【0077】
第2処理部62は、第1発光素子を制御して、第1表示部101を白色又は青色に点灯させることができる。同様に、第2処理部62は、第2発光素子及び第3発光素子をそれぞれ制御して、第2表示部102及び第3表示部103をそれぞれ白色又は青色に点灯させることができる。
【0078】
また、第2処理部62は、第4発光素子を制御して、第4表示部104(電源ボタン)を白色に点灯させることができる。同様に、第2処理部62は、第8発光素子を制御して、第8表示部108を白色に点灯させることができる。
【0079】
また、第2処理部62は、第5発光素子を制御して、第5表示部105を白色又は橙色に点灯させることができる。同様に、第2処理部62は、第6発光素子及び第7発光素子をそれぞれ制御して、第6表示部106及び第7表示部107をそれぞれ白色又は橙色に点灯させることができる。
【0080】
続いて、図1図4を参照して、タッチパネル2に対するタッチ操作の一例を説明する。図4は、タッチパネル2に対するユーザーのタッチ操作の一例を示す図である。
【0081】
本実施形態において、第2処理部62の動作モードは、待機モードと、調光モードと、調色モードとを含む。待機モードは、照明制御装置100の制御対象(照明器具)が消灯している際の第2処理部62の動作モードである。調光モード及び調色モードの各々は、照明制御装置100の制御対象(照明器具)が点灯状態である際の第2処理部62の動作モードである。第2処理部62が調光モードのとき、照明制御装置100は照明器具の調光レベルを変更する指示を受け付ける。第2処理部62が調色モードのとき、照明制御装置100は照明器具の調色レベルを変更する指示を受け付ける。
【0082】
図4に示すように、タッチセンサー基板22は、第1操作部121aと、第2操作部121bと、第3操作部121cと、第4操作部121dと、第5操作部121eと、第6操作部121fとを含む。第1操作部121a~第5操作部121eはこの順にZ軸方向に沿って並ぶ。詳しくは、第1操作部121a~第5操作部121eはこの順に鉛直方向下側(-Z側)に向かって並ぶ。第6操作部121fは、第1操作部121aの側方に位置する。本実施形態では、第6操作部121fは、第1操作部121aに対して-Y側(左側)に位置する。
【0083】
具体的には、第1操作部121aは、第1表示部101と対向する。第2操作部121bは、第2表示部102及び第3表示部103と対向する。第3操作部121cは、第4表示部104と対向する。第4操作部121dは、第5表示部105及び第6表示部106と対向する。第5操作部121eは、第7表示部107と対向する。第6操作部121fは、第8表示部108と対向する。
【0084】
第3操作部121cは、照明器具を点灯させる操作と、照明器具を消灯させる操作とを受け付ける。例えば、照明器具が消灯状態である際にユーザーが手H1で第3操作部121cに対しタップ操作S1を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具を点灯させる。一方、照明器具が点灯状態である際にユーザーが手H1で第3操作部121cに対しタップ操作S1を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具を消灯させる。
【0085】
第6操作部121fは、第2処理部62の動作モードを、調光モード及び調色モードのうちのいずれかに切り替える操作を受け付ける。例えば、照明器具が点灯状態である際にユーザーが手H2で第6操作部121fに対しタップ操作S2する毎に、第2処理部62の動作モードが調光モードと調色モードとの間で交互に切り替わる。
【0086】
第1操作部121a~第5操作部121eは、第2処理部62の動作モードが調光モードである際に、照明器具の調光レベルを変更する操作を受け付ける。
【0087】
例えば、第2処理部62の動作モードが調光モードである際にユーザーが手H3で第1スワイプ操作S3を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具の調光レベルを増加させる。第1スワイプ操作S3は、第1操作部121a~第5操作部121eのうちの少なくとも2つの操作部に亘って+Z方向へスワイプ操作が行われることを示す。調光レベルが増加することは、照明器具から出射される光の明るさが増すことを示す。
【0088】
これに対し、第2処理部62の動作モードが調光モードである際にユーザーが手H4で第2スワイプ操作S4を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具の調光レベルを減少させる。第2スワイプ操作S4は、第1操作部121a~第5操作部121eのうちの少なくとも2つの操作部に亘って-Z方向へスワイプ操作が行われることを示す。調光レベルが減少することは、照明器具から出射される光の明るさが減少することを示す。
【0089】
第1操作部121a~第5操作部121eは、第2処理部62の動作モードが調色モードである際に、照明器具の調色レベルを変更する操作を受け付ける。
【0090】
例えば、第2処理部62の動作モードが調色モードである際にユーザーが手H3で第1スワイプ操作S3を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具の調色レベルを増加させる。調色レベルが増加することは、照明器具から出射される光の寒色の度合が増して、光の色温度が高くなることを示す。
【0091】
これに対し、第2処理部62の動作モードが調色モードである際にユーザーが手H4で第2スワイプ操作S4を行うと、照明制御装置100(第2処理部62)は照明器具の調色レベルを減少させる。調色レベルが減少することは、照明器具から出射される光の暖色の度合が増して、光の色温度が低くなることを示す。
【0092】
続いて、図1図4を参照して、タッチパネル2の動作の一例を説明する。図2及び図3を参照して説明したように、第1表示部101~第8表示部108は光を透過する。第2処理部62は、第1発光素子~第8発光素子の点灯及び消灯を個別に制御して、第1表示部101~第8表示部108の点灯及び消灯を個別に制御する。
【0093】
例えば、第2処理部62の動作モードが待機モードである際に、第2処理部62は、第4表示部104(電源ボタン)を点灯状態にし、第1表示部101~第3表示部103及び第5表示部105~第8表示部108を消灯状態にしてもよい。すなわち、照明器具が消灯している際に、第4表示部104は点灯し、第1表示部101~第3表示部103及び第5表示部105~第8表示部108は消灯していてもよい。本実施形態では、照明器具が消灯している際に第4表示部104が白色に点灯する。この結果、照明制御装置100の設置場所が暗い場合(例えば、夜間)であっても、ユーザーは、第4表示部104(電源ボタン)の位置を目視で確認することができる。
【0094】
第2処理部62の動作モードが調光モードである際に、第2処理部62は、第1表示部101(矢先形状)及び第7表示部107(矢先形状)を点灯状態にし、第2表示部102~第6表示部106及び第8表示部108を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調光モードである際に、第2処理部62は、第1表示部101(矢先形状)及び第7表示部107(矢先形状)を白色に点灯させる。
【0095】
第2処理部62の動作モードが調光モードである際に第1スワイプ操作S3が行われると、第2処理部62は、第1表示部101~第3表示部103及び第7表示部107を点灯状態にし、第4表示部104~第6表示部106及び第8表示部108を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調光モードである際に第1スワイプ操作S3が行われると、第2処理部62は、第1表示部101~第3表示部103及び第7表示部107を白色に点灯させる。
【0096】
第2処理部62の動作モードが調光モードである際に第2スワイプ操作S4が行われると、第2処理部62は、第1表示部101及び第5表示部105~第7表示部107を点灯状態にし、第2表示部102~第4表示部104及び第8表示部108を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調光モードである際に第2スワイプ操作S4が行われると、第2処理部62は、第1表示部101及び第5表示部105~第7表示部107を白色に点灯させる。
【0097】
第2処理部62の動作モードが調色モードである際に、第2処理部62は、第1表示部101(矢先形状)、第7表示部107(矢先形状)、及び第8表示部108を点灯状態にし、第2表示部102~第6表示部106を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調色モードである際に、第2処理部62は、第1表示部101(矢先形状)を青色に点灯させ、第7表示部107(矢先形状)を橙色に点灯させる。第8表示部108は白色に点灯する。
【0098】
第2処理部62の動作モードが調色モードである際に第1スワイプ操作S3が行われると、第2処理部62は、第1表示部101~第3表示部103及び第7表示部107~第8表示部108を点灯状態にし、第4表示部104~第6表示部106を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調色モードである際に第1スワイプ操作S3が行われると、第2処理部62は、第1表示部101~第3表示部103を青色に点灯させ、第7表示部107を橙色に点灯させる。
【0099】
第2処理部62の動作モードが調色モードである際に第2スワイプ操作S4が行われると、第2処理部62は、第1表示部101及び第5表示部105~第8表示部108を点灯状態にし、第2表示部102~第4表示部104を消灯状態にしてもよい。本実施形態では、第2処理部62の動作モードが調色モードである際に第2スワイプ操作S4が行われると、第2処理部62は、第1表示部101を青色に点灯させ、第5表示部105~第7表示部107を橙色に点灯させる。
【0100】
続いて、図5を参照して、本実施形態の照明制御装置100の変形例を説明する。図5は、本実施形態の照明制御装置100の変形例を示す断面図である。詳しくは、図5は、図2に示すA-A線に沿った照明制御装置100の断面を示す。
【0101】
図5に示す変形例では、タッチパネル2に加えて、制御基板6が壁WBの表側(+X側)に位置する。詳しくは、図5に示す変形例では、プレート台3及び取付枠4のX軸方向の厚みが、図3に示すプレート台3及び取付枠4と比べて肉厚となっている。その結果、制御基板6が壁WBの表側(+X側)に位置する。
【0102】
図5に示す構成によれば、図3に示す構成と比べて、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPをより広くすることができるため、照明制御装置100を壁WBに設置する作業がより容易になる。
【0103】
なお、図5に示す変形例では、電源基板8は、壁WBの貫通穴から壁WBの裏側にわたって配置されているが、電源基板8のうち、少なくとも第3基板81が壁WBの表側(+X側)に位置してもよい。例えば、プレート台3及び取付枠4のX軸方向の厚みをより肉厚にすることで、第3基板81を壁WBの表側(+X側)に位置させることができる。その結果、スペースSPがより広くなるため、照明制御装置100を壁WBに設置する作業がより容易になる。
【0104】
以上、図面(図1図5)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0105】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0106】
例えば、図1図5を参照して説明した実施形態では、照明制御装置100が部屋の壁に設置される例を説明したが、照明制御装置100は、廊下や階段の壁に設置されてもよいし、外壁に設置されてもよい。また、照明制御装置100の制御対象は、エクステリアライトであってもよい。
【0107】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、照明制御装置100と照明器具とが有線接続されたが、照明制御装置100と照明器具とは無線接続されてもよい。すなわち、照明制御装置100は、無線通信により、照明器具に点灯又は消灯の指示や、調光レベル又は調色レベルの変更指示を照明器具に送信してもよい。無線通信は、例えば、ZigBeeやBluetoothのような近距離無線通信であってもよいし、赤外線通信であってもよい。なお、照明制御装置100と照明器具とが無線接続を行う構成では、電源基板8は照明器具へ電力を供給しない。照明器具は、照明制御装置100を介さずに、商用電源のような外部電源に電気的に接続する。
【0108】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、電源基板8にヒートシンク83が設けられたが、ヒートシンク83は省略されてもよい。
【0109】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、照明制御装置100に複数の発光素子222が設けられたが、複数の発光素子222は省略されてもよい。
【0110】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、照明制御装置100に無線通信部63が設けられたが、無線通信部63は省略されてもよい。
【0111】
また、図1図5を参照して説明した実施形態において、タッチパネル2は静電容量方式であったが、タッチ操作を検出する方式は、静電容量方式に限定されない。例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、又は、電磁誘導方式であってもよい。
【0112】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、タッチパネル2が第1ケース部材5に固定されたが、タッチパネル2は、着脱可能に第1ケース部材5に固定されてもよい。例えば、化粧プレート1又はタッチパネル2に形成された爪部により、タッチパネル2が化粧プレート1に着脱可能に係止されてもよい。あるいは、化粧プレート1及びタッチパネル2に設けられた磁石の磁力により、タッチパネル2が化粧プレート1に着脱可能に吸着されてもよい。あるいは、タッチパネル2が化粧プレート1に対してスライド式に嵌合する構成であってもよい。
【0113】
タッチパネル2が化粧プレート1に対して着脱可能に固定される構成において、タッチパネル2は、電池から供給される電力によって駆動してもよい。例えば、タッチパネル2は、化粧プレート1から取り外された状態において、電池から供給される電力によって駆動し、化粧プレート1に装着されている状態において、電源基板8から供給される電力によって駆動してもよい。電池はタッチパネル2に内蔵されてもよい。あるいは、電池は、タッチパネル2に交換可能に装着されてもよい。
【0114】
タッチパネル2が化粧プレート1に対して着脱可能に固定される構成において、タッチパネル2は、制御基板6を遠隔操作してもよい。具体的には、タッチパネル2は制御基板6と無線通信を行い、例えば、ユーザーの操作内容を示す信号を制御基板6に送信する。無線通信は、例えば、ZigBeeやBluetoothのような近距離無線通信であってもよいし、赤外線通信であってもよい。
【0115】
また、図1図5を参照して説明した実施形態において、照明制御装置100は、操作部としてパネル21(タッチパネル2)を備えたが、操作部はパネル21(タッチパネル2)に限定されない。操作部は、ユーザーによる操作を受け付ける構成であればよい。例えば、操作部は、押しボタンスイッチやロータリースイッチのような物理スイッチを有してもよい。また、操作部は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなディスプレイを有してもよい。あるいは、操作部は、タッチレスセンサーを有してもよい。例えば、照明制御装置100は、タッチレスディスプレイを備えてもよい。
【0116】
タッチレスセンサーは、空中でのユーザーの操作を検知する。例えば、タッチレスセンサーは、赤外線方式によってユーザーの操作を検知してもよい。具体的には、タッチレスセンサーは、赤外線フレームを有してもよい。赤外線フレームは、赤外線フレーム内に入った指等の位置を検知する。したがって、タッチパネル2と同様に、ユーザーの操作を検知することができる。照明制御装置100がタッチレスセンサーを備えることにより、ユーザーは、パネルに指等を接触させることなく照明制御装置100を操作することができる。
【0117】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、第1処理部がタッチセンサー基板22に設けられ、第2処理部62が制御基板6に設けられたが、照明制御装置100は第1処理部と第2処理部62とのうちの一方のみを備えてもよい。例えば、第1処理部と第2処理部62とのうち、第1処理部のみを備える構成では、第2処理部62が実行する処理を第1処理部が実行する。同様に、第1処理部と第2処理部62とのうち、第2処理部62のみを備える構成では、第1処理部が実行する処理を第2処理部62が実行する。
【0118】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、制御基板6に無線通信部63が設けられたが、タッチセンサー基板22に無線通信部63が設けられてもよい。
【0119】
また、図1図5を参照して説明した実施形態において、照明制御装置100は制御基板6を備えたが、制御基板6は省略されてもよい。この場合、タッチセンサー基板22の第1処理部が第2処理部62の処理を実行し、タッチセンサー基板22に無線通信部63が設けられる。制御基板6を省略することで、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPをより広くすることができる。
【0120】
また、図1図5を参照して説明した実施形態では、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPをより広くして、照明制御装置100を壁WBに設置する作業を容易にしたが、照明制御装置100とスイッチボックスSBとの間のスペースSPを広くすることに替えて、照明制御装置100の機能を向上させてもよい。
【0121】
例えば、よりサイズの大きい高性能な無線通信LSI又は無線通信モジュールを搭載して、通信性能を向上させてもよいし、アンテナ回路基板を別途設けて、通信性能を向上させてもよい。又は、電波と干渉する部品を無線通信部63からより離れた位置に配置して、通信性能を向上させてもよい。あるいは、よりサイズの大きい高性能なCPUや、よりサイズが大きく、より記憶容量が大きいメモリーを搭載して、処理性能又は処理速度を向上させてもよい。あるいは、よりサイズの大きいヒートシンク83を搭載して放熱性能を向上させ、より大きい負荷容量に対応できる電源回路を構成してもよい。電源回路と他の部品(例えば、制御基板6)との絶縁距離をより大きく確保することが可能となるため、より大きい負荷容量に対応できる電源回路を構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、照明器具を制御する装置に有用であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0123】
2 :タッチパネル
6 :制御基板(機能基板)
8 :電源基板(機能基板)
21 :パネル(操作部)
22 :タッチセンサー基板(機能基板、検出基板)
61 :第2基板
62 :第2処理部(第2実装部品)
63 :無線通信部(第2実装部品)
81 :第3基板
82 :AC/DCコンバータ(第3実装部品)
83 :ヒートシンク(第3実装部品)
84 :電解コンデンサ(第3実装部品)
85 :スイッチ部(第3実装部品)
100 :照明制御装置
221 :第1基板
222 :発光素子(第1実装部品)
S1 :タップ操作(ユーザの操作)
S2 :タップ操作(ユーザの操作)
S3 :第1スワイプ操作(ユーザの操作)
S4 :第2スワイプ操作(ユーザの操作)
WB :壁
WB1 :壁の表面
図1
図2
図3
図4
図5