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特開2023-109185価格共有装置、価格共有システム、価格共有方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109185
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】価格共有装置、価格共有システム、価格共有方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230801BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010561
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】澁井 惇
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 圭
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 彰
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の店舗における商品の価格情報をユーザが欲するときに入手可能な価格共有装置、価格共有システム、価格共有方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】価格共有システム10において、価格共有装置100は、複数の店舗の店舗サーバ200a、200bから商品毎の電子棚札201a、201bの表示価格情報を取得する価格取得部101、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する検索商品受付部102及び商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する価格表示部103を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、
表示価格情報を検索する商品の情報を受付する検索商品受付手段と、
前記商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、
を備える、価格共有装置。
【請求項2】
前記複数の店舗から取得した商品の表示価格情報に基づいて、同一商品について複数の店舗の表示価格情報を紐付けて記憶する商品価格記憶手段を更に備え、
前記価格表示手段は、前記商品価格記憶手段から前記商品の前記複数の店舗における表示価格情報を表示する、請求項1に記載の価格共有装置。
【請求項3】
前記価格表示手段は、ユーザの自宅周辺の店舗、現在地から近い店舗、前記商品の表示価格が最も安い店舗、又は、前記商品の在庫が多い店舗のいずれかの店舗を含む表示価格情報を表示する、請求項1又は請求項2に記載の価格共有装置。
【請求項4】
前記価格表示手段は、ユーザの自宅に近い順、現在地から近い順、前記商品の表示価格が安い順、又は、前記商品の在庫が多い順に複数の店舗における商品の表示価格情報を表示する、請求項1~3のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項5】
前記検索商品受付手段は、前記商品の情報と共に、検索する店舗の場所に関する情報を更に受付し、
前記価格表示手段は、前記場所に存在する店舗における商品の表示価格情報を表示する、請求項1~4のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項6】
前記価格表示手段は、前記表示価格情報と共に、当該商品の店舗での在庫情報を表示する、請求項1~5のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項7】
前記価格表示手段は、前記複数の店舗の中から選択された店舗のクーポン情報を更に表示する、請求項1~6のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項8】
複数の店舗における電子棚札の表示価格情報を管理する店舗サーバと、価格共有装置と、を有する価格共有システムであって、
前記価格共有装置は、
前記複数の店舗における前記店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、
表示価格情報を検索する商品の情報を受付する検索商品受付手段と、
前記商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、
を備える、価格共有システム。
【請求項9】
複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、
表示価格情報を検索する商品の情報を受付し、
前記商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する
価格共有方法。
【請求項10】
複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、
表示価格情報を検索する商品の情報を受付し、
前記商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する
ことをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、価格共有装置、価格共有システム、価格共有方法、及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗に陳列された商品の価格情報を取得する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、店頭に陳列している各商品の商品コード、販売価格、商品名、特典情報、文字・画像・動画等によるPOP広告情報、および在庫を示す各商品のRFID(Radio Frequency Identifier)タグ情報で構成される店頭商品の情報を記憶する電子棚札管理システムが開示されている。特許文献2には、消費者が他店の販売価格情報の入手と引き換えに、自身がいる店舗の販売価格情報を提供する販売価格収集システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-027655号公報
【特許文献2】特開2004-133552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された発明は、特定の店舗における商品の販売価格情報等を記憶しているに過ぎない。また、特許文献2に記載された発明は、消費者が他店の販売価格情報の入手と引き換えに、自身がいる店舗の販売価格情報を入手できるのであって、複数の店舗における価格情報をいつでも取得できるわけではない。
【0006】
本開示の目的の一例は、複数の店舗における商品の価格情報をユーザが欲するときに入手可能な価格共有装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における価格共有装置は、複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する検索商品受付手段と、商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様における価格共有システムは、複数の店舗における電子棚札の表示価格情報を管理する店舗サーバと、価格共有装置と、を有する価格共有システムであって、価格共有装置は、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する検索商品受付手段と、商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、を備える。
【0009】
本開示の一態様における価格共有方法は、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、表示価格情報を検索する商品の情報を受付し、商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する。
【0010】
本開示の一態様におけるプログラムは、コンピュータに、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、表示価格情報を検索する商品の情報を受付し、商品の複数の店舗における表示価格情報を表示することを実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明による効果の一例は、複数の店舗における商品の価格情報をユーザが欲するときに入手可能な価格共有装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第一の実施形態における価格共有装置を含む構成を示す図である。
図2図2は、第一の実施形態における価格共有装置をコンピュータ装置とその周辺装置で実現したハードウェア構成を示す図である。
図3図3は、検索する商品の情報を受付する表示画面の例である。
図4図4は、価格表示部による表示価格情報を表示する画面の例である。
図5図5は、価格表示部によるクーポン情報を表示する画面の例である。
図6図6は、価格表示部による表示価格情報を表示する画面の別の例である。
図7図7は、第一の実施形態における価格共有の動作を示すフローチャートである。
図8図8は、第二の実施形態における価格共有装置を含む構成を示す図である。
図9図9は、第二の実施形態における価格共有の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態における価格共有システム10の構成を含む図である。図1を参照すると、価格共有システム10は、価格共有装置100及び複数の店舗における店舗サーバ200(200a、200b)を備える。価格共有装置100は、複数の店舗における各商品の電子棚札に表示されている表示価格情報を共有する。価格共有装置100は、例えば、ユーザの端末上で価格共有装置100に対して特定の商品の表示価格情報を検索する操作が行われると、ユーザの端末に対して複数の店舗における商品の表示価格情報を送信する。ユーザの端末には、スマートフォンやノートPC等の携帯端末に限らず、カーナビやデスクトップPC等の固定端末も含む。
【0015】
価格共有装置100は、価格取得部101と検索商品受付部102と価格表示部103を備える。店舗サーバ200のそれぞれは、商品の価格情報を表示する電子棚札201(201a、201b)と、電子棚札に表示する表示価格情報を記憶する商品価格記憶部202(202a、202b)と、を備える。なお、本実施形態において、複数の店舗サーバ200は、二か所であるが、これに限られない。複数の店舗サーバ200は、価格共有サービスの提供者に、表示価格情報を提供する店舗の数だけ備えられている。なお、表示価格情報を比較店舗の店舗数が多くなるほど、ユーザである消費者が表示価格情報を比較することが困難になる。よって、本開示の価格共有装置100は、表示価格情報を提供する店舗が多いほどユーザに対して与える利便性が大きい。以下、本実施形態の必須構成である価格共有装置100について詳しく説明する。図1を参照すると、価格共有装置100は、価格取得部101と検索商品受付部102と価格表示部103を備える。次に、第一の実施形態における価格共有装置100の構成について詳しく説明する。
【0016】
図2は、本開示の第一の実施形態における価格共有装置100を、プロセッサを含むコンピュータ装置500で実現したハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、価格共有装置100は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503等のメモリ、プログラム504を格納するハードディスク等の記憶装置505、ネットワーク接続用の通信I/F(Interface)508、データの入出力を行う入出力インタフェース511を含む。第一の実施形態において、価格取得部101が取得する表示価格情報は、ネットワーク接続用の通信I/F508を介して価格共有装置100に入力される。また、検索商品受付部102において入力を受付する商品の情報は入出力インタフェース511を介して価格共有装置100に入力される。第一の実施形態において、価格共有装置100は、バス512を介して入力装置509及び出力装置510に接続されている。
【0017】
CPU501は、オペレーティングシステムを動作させて本発明の第一の実施の形態に係る価格共有装置100の全体を制御する。また、CPU501は、例えばドライブ装置507等に装着された記録媒体506からメモリにプログラムやデータを読み出す。また、CPU501は、第一の実施の形態における価格取得部101、検索商品受付部102、価格表示部103及びこの一部として機能し、プログラムに基づいて後述する図7に示すフローチャートにおける処理または命令を実行する。
【0018】
記録媒体506は、例えば光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、外付けハードディスク、または半導体メモリ等である。記録媒体の一部である半導体メモリ等は、不揮発性記憶装置であり、そこにプログラムを記録する。また、プログラムは、通信網に接続されている図示しない外部コンピュータからダウンロードされてもよい。
【0019】
入力装置509は、例えば、マウスやキーボード、内蔵のキーボタン等で実現され、入力操作に用いられる。入力装置509は、マウスやキーボード、内蔵のキーボタンに限らず、例えばタッチパネルや音声入力用のマイクでもよい。第一の実施形態において出力装置510は、例えばディスプレイで実現され、出力を確認するために用いられる。
【0020】
以上のように、図1に示す第一の実施形態は、図2に示されるコンピュータ・ハードウェアによって実現される。ただし、図1の価格共有装置100が備える各部の実現手段は、以上説明した構成に限定されない。また価格共有装置100は、物理的に結合した一つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した二つ以上の装置を有線または無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。たとえば、入力装置509及び出力装置510は、コンピュータ装置500とネットワークを経由して接続されていてもよい。また、図1に示す第一の実施形態における価格共有装置100は、クラウドコンピューティング等で構成することもできる。
【0021】
価格取得部101は、複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する手段である。店舗とは、顧客が棚に陳列された商品を購入する店舗であり、小売業又は卸売業を含む。小売業としては、百貨店・スーパー、コンビニ、家電、ホームセンター、ドラッグストア等の専門量販店等を含み業態は問わない。電子棚札は、販売価格を表示する各商品の傍に備えられる。電子棚札は、店舗において商品の販売価格や商品の在庫情報を管理する店舗サーバと連動し、店舗サーバに記録されている商品の販売価格を表示する。上述した商品価格記憶部202は、店舗サーバ200の一部である。電子棚札に表示される商品の販売価格は、例えば、店舗サーバ200上での入力操作によって変更可能である。また、商品の在庫情報は、商品棚に設置された重量センサや赤外線センサ等のセンサ情報又は商品棚を撮影するカメラによって取得された商品の画像を解析することで取得される。商品の画像から商品の在庫情報を取得する場合、商品棚の商品数を解析することで在庫数を取得しても構わないし、商品棚から買い物客によって持ち出された数を解析することで商品の在庫数を取得しても構わない。また、カメラは、商品までの距離を検出できる深度カメラを利用しても構わない。
【0022】
価格取得部101は、各店舗における商品の店舗サーバから各商品の表示価格情報を取得する。表示価格情報とは、店舗における販売価格であり、電子棚札に表示された価格を指す。価格取得部101は、例えば、各店舗の店舗サーバから取得した表示価格情報を記憶装置505に格納する。価格取得部101は、具体的には、各店舗の商品価格記憶部202にアップデートされた表示価格情報をそのまま記憶装置505に格納する。また、価格取得部101は、店舗サーバ200と連動しており、店舗サーバ200上の商品の表示価格情報が変更されたことを検知し、記憶装置505に格納された商品の価格情報を更新してもよい。また、価格取得部101は、ユーザが商品の表示価格情報を検索する操作を検知したことをトリガとして、各店舗の商品の店舗サーバ200から検索対象の商品の表示価格情報を取得しても構わない。また、価格取得部101は、各店舗における商品の店舗サーバ200から各商品の表示価格情報に加えて、在庫情報を取得しても構わない。
【0023】
検索商品受付部102は、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する手段である。検索商品受付部102は、ユーザから入力装置509により入力された商品の情報を受付する。図3は、検索する商品の情報を受付する表示画面の例である。図3に示されるように、商品の情報として、商品名、商品ジャンルや商品名を含むキーワード、JAN(Japanese Article Number)コードを受付する。検索商品受付部102は、文字入力以外に、商品の外観を撮影した画像や音声入力により商品の情報を受付しても構わない。また、商品の情報は、商品のジャンルを特定できる内容であればこれに限らない。また、検索商品受付部102は、該当する商品が複数あった場合は、ユーザに対して商品を選択させるための画面を表示する。次いで、検索商品受付部102は、検索する商品を特定すると、その商品の情報を価格表示部103に出力する。
【0024】
価格表示部103は、受付した商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する手段である。まず、価格表示部103は、検索商品受付部102から商品の情報が入力されると、商品の情報に基づいて、記憶装置505から店舗ごとに記憶されている様々な商品の表示価格情報の中から、該当する商品の表示価格情報を店舗ごとに取得する。次いで、価格表示部103は、取得した各店舗における表示価格情報をユーザの端末に表示する。
【0025】
価格表示部103は、取得した全ての店舗の表示価格情報を表示しても構わないし、一部の店舗の表示価格情報を表示しても構わない。表示価格情報を表示する店舗は、予め、価格共有装置100側で設定されていてもよく、ユーザにより変更可能であってもよい。また、価格表示部103は、ユーザの自宅周辺の店舗、現在地から近い店舗、商品の表示価格が最も安い店舗、又は、商品の在庫が多い店舗のいずれかの店舗を含むように表示しても構わない。この場合、価格表示部103は、ユーザの端末に保存されているユーザの住所情報からユーザの自宅周辺の店舗を特定して表示する。また、価格表示部103は、例えば、ユーザの端末のGPS(Global Positioning System)の位置情報から徒歩圏内で行ける店舗を、現在地から近い店舗として特定して表示する。価格表示部103は、全ての店舗の表示価格情報から、最も安い価格を表示している店舗の表示価格情報を特定して表示する。価格表示部103は、全ての店舗の在庫情報から、在庫数が一定数(例えば、5個以上)ある店舗の表示価格情報を特定して表示する。
【0026】
図4は、価格表示部103よる表示価格情報を表示する画面の例である。図4に示すように、価格表示部103は、商品Aの店舗ごとの表示価格情報を表示する。また、価格表示部103は、表示価格情報と共に、店舗の場所に関する情報、表示価格情報を取得した時刻又は商品の在庫情報を表示しても構わない。店舗の場所に関する情報とは、店舗の住所情報でもよく、図4に示すようにユーザの現在地からの距離を示しても構わない。
【0027】
また、図4の例では、X店の表示価格情報の横に、クーポンと記載されたボタンがある。価格表示部103は、このボタンが押下操作されたことを検知すると、店舗で使えるクーポン情報を表示させても構わない。図5は、価格表示部によるクーポン情報を表示する画面の例である。図5に示すように、価格表示部103は、X店での買い物に使えるクーポン情報を表示しても構わない。
【0028】
図6は、価格表示部103よる表示価格情報を表示する画面の別の例である。図6に示すように、価格表示部103は、店舗の表示価格情報を特定の順にソートして表示させても構わない。図6の例は、価格が安い店舗順に表示価格情報を表示した例である。このように、価格表示部103は、例えば、ユーザの自宅に近い順、現在地から近い順、商品の表示価格が安い順、又は、商品の在庫が多い順に複数の店舗における商品の表示価格情報を表示しても構わない。
【0029】
以上のように構成された価格共有装置100の動作について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
図7は、第一の実施形態における価格共有装置100の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0031】
図7に示すように、まず価格取得部101は、複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する(ステップS101)。次に、検索商品受付部102は、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する(ステップS102)。最後に、価格表示部103は、受付した商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する(ステップS103)。価格共有装置100は、ユーザからの表示価格情報の検索を検知する度に、S102~S103のフローを繰り返す。以上で、価格共有装置100は、価格共有の動作を終了する。
【0032】
上述した本実施形態における価格共有装置100において、価格表示部103が、受付した商品の複数の店舗における表示価格情報を表示する。これにより、ユーザが欲するときに検索したい商品の情報を入力すれば、複数の店舗における商品の価格情報を入手可能である。また、価格共有装置100は、特に販売価格が仕入れ価格で変わるような商品又は販売価格の更新頻度が多い商品について、各店舗の直近の表示価格情報を検索できるので、ユーザの利便性が大きい。
【0033】
[第二の実施形態]
次に、本開示の第二の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ソフトウェアで実現することができる。
【0034】
図8は、本開示の第二の実施形態に係る価格共有装置110の構成を含む図である。図8を参照して、第一の実施形態に係る価格共有装置100と異なる部分を中心に、第二の実施形態に係る価格共有装置110を説明する。第一の実施形態に係る価格共有装置100は、記憶装置505上で、店舗ごとの表示価格情報を単に記憶していた。これに対し、第二の実施形態に係る価格共有装置110は、予め、商品ごとに複数の店舗同士の価格を比較した結果を記憶している。
【0035】
第二の実施形態に係る価格共有装置110は、価格取得部111と商品価格記憶部112と検索商品受付部113と価格表示部114を備える。すなわち、第二の実施形態は、少なくとも商品価格記憶部112を備えている点で第一の実施形態と異なる。なお、第二の実施形態の価格取得部111の構成は、第一の実施形態において対応する構成と基本的に同じであるため、説明を省略する。
【0036】
商品価格記憶部112は、複数の店舗から取得した商品の表示価格情報について、同一商品における複数の店舗の表示価格情報が紐付けされた比較情報を記憶する手段である。商品価格記憶部112は、価格取得部111から一定の間隔で(例えば、30分ごと)、複数の店舗から商品ごとに表示価格情報を取得して記憶する。比較情報とは、複数の店舗における同一商品の表示価格情報が紐づけられた情報である。比較情報とは、図4図6の例を用いて具体例を挙げると、例えば、A商品について、「X店 145円」「Y店 130円」「Z店 135円」といった、商品ごとに各店舗の表示価格情報が紐づけられた情報である。表示価格情報を比較する店舗は、ユーザが予め指定した店舗であっても構わないし、ユーザの自宅周辺の店舗、現在地から近い店舗、商品の表示価格が最も安い店舗、又は、商品の在庫が多い店舗のいずれかの店舗を含んでも構わない。
【0037】
検索商品受付部113は、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する。商品の情報の受付方法については、第一の実施形態と同様である。価格表示部114は、受付した商品の表示価格情報について、商品価格記憶部112に記憶された比較情報を表示する。価格表示部114は、第一の実施形態と同様に、表示価格情報に加えて、自宅又は現在地から店舗までの距離、商品の在庫情報、クーポン情報を併せて表示しても構わない。
【0038】
次に、価格共有装置110の動作について図9に示すフローチャートを参照して説明する。尚、このフローチャートによる処理も、前述したCPUによるプログラム制御に基づいて、実行されても良い。
【0039】
図9に示すように、まず価格取得部111は、複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する(ステップS201)。次に、商品価格記憶部112は、複数の店舗から取得した商品の表示価格情報について、同一商品における複数の店舗の表示価格情報が紐付けされた比較情報を記憶する(ステップS202)。次に、検索商品受付部113は、表示価格情報を検索する商品の情報を受付する(ステップS203)。最後に、価格表示部114は、検索対象の商品の表示価格情報について、商品価格記憶部112に記憶された比較情報を表示する(ステップS204)。価格共有装置110は、ユーザからの表示価格情報の検索を検知する度にS203~S204のフローを繰り返す。以上で、価格共有装置110は、価格共有の動作を終了する。
【0040】
上述した第二の実施形態における価格共有装置110において、価格表示部114が、商品の表示価格情報について、商品価格記憶部112に記憶された比較情報を表示する。よって、価格表示部114は、予め記憶された比較情報を表示するだけなので、ユーザが商品の表示価格を検索した際に、直ぐ表示価格情報を表示できる。
【0041】
以上、各実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しえる様々な変更をすることができる。
【0042】
例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0043】
また、第一の実施形態において、検索商品受付部102は、表示価格情報を検索する商品の情報を受付したが、商品の情報と共に、店舗の場所に関する情報を更に受付しても構わない。店舗の場所に関する情報としては、例えば、市区町村名や市区町村より小さい地域名であってもよい。この場合、価格表示部103は、受付した場所に存在する店舗のみの商品の表示価格情報を表示する。
【符号の説明】
【0044】
10、11 価格共有システム
100、110 価格共有装置
101、111 価格取得部
102、113 検索商品受付部
103、114 価格表示部
112 商品価格記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、
表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付する検索商品受付手段と、
前記商品の前記地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、
を備える、価格共有装置。
【請求項2】
前記複数の店舗から取得した商品の表示価格情報に基づいて、同一商品について複数の店舗の表示価格情報を紐付けて記憶する商品価格記憶手段を更に備え、
前記価格表示手段は、前記商品価格記憶手段から前記商品の前記地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する、請求項1に記載の価格共有装置。
【請求項3】
前記価格表示手段は、ユーザの自宅に近い順、現在地から近い順、前記商品の表示価格が安い順、又は、前記商品の在庫が多い順に前記地域に存在する複数の店舗における商品の表示価格情報を表示する、請求項1又は請求項2に記載の価格共有装置。
【請求項4】
前記価格表示手段は、前記表示価格情報と共に、当該商品の店舗での在庫情報を表示する、請求項1~のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項5】
前記価格表示手段は、前記複数の店舗の中から選択された店舗のクーポン情報を更に表示する、請求項1~のいずれか一項に記載の価格共有装置。
【請求項6】
複数の店舗における電子棚札の表示価格情報を管理する店舗サーバと、価格共有装置と、を有する価格共有システムであって、
前記価格共有装置は、
前記複数の店舗における前記店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、
表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付する検索商品受付手段と、
前記商品の前記地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、
を備える、価格共有システム。
【請求項7】
複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、
表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付し、
前記商品の前記地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する
価格共有方法。
【請求項8】
複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、
表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付し、
前記商品の前記地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する
ことをコンピュータに実行させるプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の一態様における価格共有装置は、複数の店舗から商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付する検索商品受付手段と、商品の地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示の一態様における価格共有システムは、複数の店舗における電子棚札の表示価格情報を管理する店舗サーバと、価格共有装置と、を有する価格共有システムであって、価格共有装置は、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得する価格取得手段と、表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付する検索商品受付手段と、商品の地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する、価格表示手段と、を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示の一態様における価格共有方法は、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付し、商品の地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本開示の一態様におけるプログラムは、コンピュータに、複数の店舗における店舗サーバから商品ごとの電子棚札の表示価格情報を取得し、表示価格情報を検索する商品の情報と検索する店舗の地域に関する情報を受付し、商品の地域に存在する複数の店舗における表示価格情報を表示することを実行させる。