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特開2023-109281本人確認装置、顧客管理装置、本人確認方法、顧客管理方法、プログラム、及び、記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109281
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】本人確認装置、顧客管理装置、本人確認方法、顧客管理方法、プログラム、及び、記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20230801BHJP
   G06Q 30/02 20230101ALI20230801BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010707
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】廣野 孝行
(72)【発明者】
【氏名】那花 萌香
(72)【発明者】
【氏名】薮崎 雅之
(72)【発明者】
【氏名】今井 崇敬
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L055AA73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本人確認の正確性をより向上可能な本人確認装置、顧客管理装置、本人確認方法、顧客管理方法、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】本人確認装置10において、段階判定部13は、生体認証の結果により登録者毎に本人確率の段階を判定する。本人確率の段階には、少なくとも、本人確率が最も高い段階である高段階、本人確率が最も低い段階である低段階及び高段階と低段階との間である中段階がある。抽出部14は、段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出する。決定部15は、本人確認対象者が登録者であるか否かの決定に関する決定処理を、抽出の結果に応じて決定処理の内容を切り替えて実行する。非生体情報取得部16は、非生体情報の取得に関する取得処理を、抽出の結果に応じて取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報取得部、生体認証部、段階判定部、抽出部、決定部、及び非生体情報取得部を含み、
前記生体情報取得部は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証部は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定部は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出部は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、本人確認装置。
【請求項2】
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定部は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、請求項1記載の本人確認装置。
【請求項3】
前記生体認証部による前記生体認証と、前記段階判定部による前記判定と、前記抽出部による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証部、前記段階判定部、及び前記抽出部は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定部は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び、前記決定部による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定部は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、請求項1または2記載の本人確認装置。
【請求項4】
さらに、登録部を含み、
前記生体情報取得部は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得部は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録部は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の本人確認装置。
【請求項5】
さらに、受付部を含み、
前記受付部は、前記決定部により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得部は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証部による前記生体認証、前記段階判定部による前記判定、前記抽出部による前記抽出、及び前記決定部による前記決定を実行し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録部は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び前記登録部による前記登録を実行し、
前記登録部は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、請求項4記載の本人確認装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の本人確認装置の各部として機能する認証部、及び顧客管理部を含み、
前記顧客管理部は、前記認証部における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、顧客管理装置。
【請求項7】
生体情報取得工程、生体認証工程、段階判定工程、抽出工程、決定工程、及び非生体情報取得工程を含み、
前記生体情報取得工程は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証工程は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定工程は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出工程は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得工程は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、本人確認方法。
【請求項8】
請求項7記載の本人確認方法の各工程として機能する認証工程、及び顧客管理工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記認証工程における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、顧客管理方法。
【請求項9】
生体情報取得手順、生体認証手順、段階判定手順、抽出手順、決定手順、及び非生体情報取得手順を含み、
前記生体情報取得手順は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証手順は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定手順は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出手順は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定手順は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する手順であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得手順は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する手順であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムの各手順として機能する認証手順、及び顧客管理手順を含み、
前記顧客管理手順は、前記認証手順における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理する、ことをコンピュータに実行させるプログラムであり、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本人確認装置、顧客管理装置、本人確認方法、顧客管理方法、プログラム、及び、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報を用いて本人確認を行う技術は、様々な技術分野において適用されている。特許文献1には、顔認証照合機能の適用を前提にマーケティング分析及び優良顧客来店検知を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-257488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本人確認を必要とする分野では、確実な本人確認を行う必要があるため、より正確性の高い本人確認の技術が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、本人確認の正確性をより向上可能な本人確認装置、顧客管理装置、本人確認方法、顧客管理方法、プログラム、及び、記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の本人確認装置は、
生体情報取得部、生体認証部、段階判定部、抽出部、決定部、及び非生体情報取得部を含み、
前記生体情報取得部は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証部は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定部は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出部は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、装置である。
【0007】
本発明の顧客管理装置は、
本発明の本人確認装置の各部として機能する認証部、及び顧客管理部を含み、
前記顧客管理部は、前記認証部における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、装置である。
【0008】
本発明の本人確認方法は、
生体情報取得工程、生体認証工程、段階判定工程、抽出工程、決定工程、及び非生体情報取得工程を含み、
前記生体情報取得工程は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証工程は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定工程は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出工程は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得工程は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、方法である。
【0009】
本発明の顧客管理方法は、
本発明の本人確認方法の各工程として機能する認証工程、及び顧客管理工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記認証工程における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本人確認の正確性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1の本人確認装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の本人確認装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3A図3Aは、実施形態1の本人確認方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図3B図3Bは、実施形態1の本人確認方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図3C図3Cは、実施形態1の本人確認方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図3D図3Dは、実施形態1の本人確認方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本人確認の流れの一例をより簡潔に示した模式図である。
図5図5は、認証シーケンスの一例について示す図である。
図6A図6Aは、認証リトライシーケンスの一例について示す図である。
図6B図6Bは、認証リトライシーケンスの一例について示す図である。
図7図7は、絞り込みシーケンスの一例について示す図である。
図8図8は、登録済みシーケンスの一例について示す図である。
図9図9は、初回登録シーケンスの一例について示す図である。
図10図10は、実施形態3の顧客管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図11図11は、実施形態3の顧客管理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図12図12は、実施形態3の顧客管理方法における処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記生体認証部は、同一の前記認証対象者に対して、前記生体認証を複数回実行し、
前記段階判定部は、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定部は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記生体認証部による前記生体認証と、前記段階判定部による前記判定と、前記抽出部による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証部、前記段階判定部、及び前記抽出部は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定部は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び、前記決定部による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定部は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の本人確認装置は、例えば、
さらに、登録部を含み、
前記生体情報取得部は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得部は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録部は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記決定部により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記生体情報取得部による前記登録対象者の生体情報の取得に関する処理をスキップし、
前記非生体情報取得部、及び前記登録部は、前記決定部により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理を実行し、
前記登録部は、前記生体認証の実行前に取得した前記本人確認対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合、
少なくとも、前記生体情報取得部による前記登録対象者の生体情報の取得及び前記登録部による前記評価を繰り返し実行する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の本人確認装置において、例えば、
前記登録部は、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数登録する、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の本人確認装置は、例えば、
さらに、受付部を含み、
前記受付部は、前記決定部により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得部は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証部による前記生体認証、前記段階判定部による前記判定、前記抽出部による前記抽出、及び前記決定部による前記決定を実行し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録部は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び前記登録部による前記登録を実行し、
前記登録部は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、という態様であってもよい。
【0020】
本発明の本人確認装置は、例えば、
さらに、通知部を含み、
前記通知部は、前記決定部による決定の結果を前記本人確認対象者に通知する、という態様であってもよい。
【0021】
本発明の顧客管理装置において、例えば、
前記顧客管理部は、前記認証部により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、という態様であってもよい。
【0022】
本発明の顧客管理装置において、例えば、
前記本人確認装置は、前記登録部を含み、
前記顧客管理部は、前記認証部により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、という態様であってもよい。
【0023】
本発明の顧客管理装置において、例えば、
前記本人確認装置は、前記受付部を含み、
前記顧客管理部は、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理する、という態様であってもよい。
【0024】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記生体認証工程は、同一の前記認証対象者に対して、前記生体認証を複数回実行し、
前記段階判定工程は、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する、という態様であってもよい。
【0025】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得工程は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定工程は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、という態様であってもよい。
【0026】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記生体認証工程による前記生体認証と、前記段階判定工程による前記判定と、前記抽出工程による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証工程、前記段階判定工程、及び前記抽出工程は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定工程は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得工程による前記非生体情報の取得、及び、前記決定工程による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定工程は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、という態様であってもよい。
【0027】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記高段階の前記登録者が複数抽出された場合、
前記決定工程は、全セットに共通する前記登録者を検出し、全セットに共通する前記登録者が1人のみ検出された場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定する、という態様であってもよい。
【0028】
本発明の本人確認方法は、例えば、
さらに、登録工程を含み、
前記生体情報取得工程は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得工程は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録工程は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、という態様であってもよい。
【0029】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記決定工程により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記生体情報取得工程による前記登録対象者の生体情報の取得に関する処理をスキップし、
前記非生体情報取得工程、及び前記登録工程は、前記決定工程により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理を実行し、
前記登録工程は、前記生体認証の実行前に取得した前記本人確認対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる、という態様であってもよい。
【0030】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合、
少なくとも、前記生体情報取得工程による前記登録対象者の生体情報の取得及び前記登録工程による前記評価を繰り返し実行する、という態様であってもよい。
【0031】
本発明の本人確認方法において、例えば、
前記登録工程は、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数登録する、という態様であってもよい。
【0032】
本発明の本人確認方法は、例えば、
さらに、受付工程を含み、
前記受付工程は、前記決定工程により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得工程は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証工程による前記生体認証、前記段階判定工程による前記判定、前記抽出工程による前記抽出、及び前記決定工程による前記決定を実行し、
前記決定工程により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録工程は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定工程により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得工程による前記非生体情報の取得、及び前記登録工程による前記登録を実行し、
前記登録工程は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、という態様であってもよい。
【0033】
本発明の本人確認方法は、例えば、
さらに、通知工程を含み、
前記通知工程は、前記決定工程による決定の結果を前記本人確認対象者に通知する、という態様であってもよい。
【0034】
本発明の顧客管理方法において、例えば、
前記顧客管理工程は、前記認証工程により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、という態様であってもよい。
【0035】
本発明の顧客管理方法において、例えば、
前記本人確認方法は、前記登録工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記認証工程により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、という態様であってもよい。
【0036】
本発明の顧客管理方法において、例えば、
前記本人確認方法は、前記受付工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理する、という態様であってもよい。
【0037】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0038】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0039】
本発明の適用分野は、特に制限されず、本人確認を必要とする分野であれば適用可能である。具体的には、例えば、顧客管理、マーケティング分析等を行う分野において適用可能である。
【0040】
本発明において、「生体情報」は、人間の身体的特徴(生体器官)や行動的特徴(癖)を表す情報であり、例えば、顔、指紋、掌形、骨格、虹彩、静脈、声紋等がある。本発明において、「非生体情報」は、前記生体情報以外の情報であり、例えば、PINコード、キーワード等である。前記非生体情報は、例えば、登録者(前記生体情報及び前記非生体情報を登録したエンドユーザ)毎に固有の識別情報であってもよいし、他の登録者と重複する識別情報であってもよい。また、本発明において、登録されている前記生体情報を登録生体情報といい、登録されている前記非生体情報を登録非生体情報という。さらに、本発明において、前記生体情報及び前記非生体情報を登録していない者を未登録者という。
【0041】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウエア資源と、これらのハードウエア資源によって具体的に実現されうるソフトウエアの情報処理とを合わせたものも含みうる。
【0042】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の本人確認装置10の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、生体情報取得部11、生体認証部12、段階判定部13、抽出部14、決定部15、及び非生体情報取得部16を含む。本装置10は、任意の構成として、さらに、登録部17、受付部18、及び通知部19を含んでもよい。
【0043】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。前記各部は、例えば、内部バスにより相互に接続されていてもよい。
【0044】
また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。
【0045】
本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムまたは本発明のプログラムを含むアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等であってもよい。本装置10は、例えば、メインメモリ上にロードされたアプリケーション(本発明のプログラム等)によって前記各部の機能を実現可能である。さらに、本装置10の各部の全部又は一部が、クラウド上で実現されてもよい。具体的に、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ(クラウド)上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0046】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、及び通信デバイス107等を含んでもよい。なお、これらは例示であって、本装置10のハードウエア構成は、前記各部の処理を実行可能であれば、これに限定されない。また、本装置10に含まれる中央処理装置101等の数も図2の例示に限定されるものではなく、例えば、複数の中央処理装置101が本装置10に含まれていてもよい。本装置10のハードウエア構成の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0047】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。中央処理装置101は、例えば、生体情報取得部11、生体認証部12、段階判定部13、抽出部14、決定部15、非生体情報取得部16、登録部17、受付部18、及び通知部19として機能する。
【0048】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、外部入力装置、外部出力装置、等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0049】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0050】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置40は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0051】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10の各処理によって生じた情報、本装置10が各処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0052】
登録部17による登録は、例えば、メモリ102及び記憶装置104に各種情報を記憶させることにより実行されてもよいし、前記通信回線網を介して外部のデータベース等にアクセスして各種情報を格納することにより実行されてもよい。
【0053】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、及び出力装置106等のユーザインターフェイスを含んでもよい。入力装置105は、例えば、文字、数字、画面上に表示された物の位置、画像、音等を入力する装置であり、具体的には、デジタイザ(タッチパネル等)、キーボード、マウス、スキャナ、撮像装置、マイク、センサ等が挙げられる。出力装置106は、例えば、表示装置(LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ)、プリンター、スピーカー等が挙げられる。入力装置105および出力装置106は、例えば、それらを組み合わせたタッチパネル等のユーザインターフェイスでもよい。
【0054】
つぎに、本実施形態の本人確認方法の一例を、図3A~Dのフローチャートに基づき説明する。本実施形態の本人確認方法は、例えば、図1の本人確認装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の本人確認方法は、図1の本人確認装置10の使用には限定されない。
【0055】
本実施形態の本人確認方法において、生体情報取得部11により実行される工程が生体情報取得工程であり、生体認証部12により実行される工程が生体認証工程であり、段階判定部13により実行される工程が段階判定工程であり、抽出部14により実行される工程が抽出工程であり、決定部15により実行される工程が決定工程であり、非生体情報取得部16により実行される工程が非生体情報取得工程であり、登録部17により実行される工程が登録工程であり、受付部18により実行される工程が受付工程であり、通知部19により実行される工程が通知工程である。
【0056】
本実施形態の本人確認方法において、予め、登録対象者が登録者として登録されているものとする。前記登録は、例えば、後述の登録部17により実行されてもよいし、外部の装置により行われていてもよい。前記登録は、例えば、少なくとも前記登録者の生体情報(登録生体情報)と非生体情報(登録非生体情報)とが紐づけて登録されることにより行われる。登録部17による前記登録の一例については後述する。以下、本実施形態の本人確認方法は、登録部17により前記登録者の登録を行うとして説明する。
【0057】
図3Aは、本実施形態の本人確認方法において本人確認を行う一例を示すフローチャートである。まず、生体情報取得部11により、本人確認対象者の生体情報を取得する(S101)。生体情報取得部11は、例えば、生体情報読取装置等の入力装置105を用いて前記生体情報を取得してもよいし、外部の入力装置を用いて通信回線網を介して前記生体情報を取得してもよい。
【0058】
次に、生体認証部12により、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行う(S102)。生体認証部12は、例えば、前記登録生体情報を外部のデータベース等から取得して前記生体認証に供してもよいし、メモリ102及び記憶部104に記憶されている前記登録生体情報を読み出して前記生体認証に供してもよい。前記生体認証には、例えば、従来の技術を用いることができる。例えば、前記生体情報が顔を示す顔画像であれば、生体認証部12は、前記生体認証として顔認証を実行する。具体的に、生体認証部12は、例えば、前記生体認証の結果として照合スコアを取得する。前記照合スコアは、前記本人確認対象者と前記登録者との類似度を示すスコアであり、例えば、前記本人確認対象者が前記登録者と類似すればするほど、高いスコアとなる。
【0059】
次に、段階判定部13により、前記生体認証の結果(すなわち、前記照合スコア)により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する(S103)。前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標である。前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階が存在する。前記中段階は、例えば、さらに細分化されていてもよい。前記照合スコアと前記本人確率とは、例えば、類義であってもよい。具体的に、段階判定部13は、例えば、前記照合スコアが0.1であれば、前記本人確率を10%としてもよい。前記本人確率の段階を判定する処理について、前記照合スコアが0~1の範囲であり、1に近いほど前記本人確認対象者と前記登録者との類似度が高いことを示すものである場合を例に挙げて説明する。段階判定部13は、例えば、前記照合スコアが0.6以上(すなわち、前記本人確率が60%以上)であれば、前記高段階と判定してもよいし、前記照合スコアが0.2未満(すなわち、前記本人確率が20%未満)であれば、前記低段階と判定してもよいし、前記照合スコアが0.2以上0.6未満(すなわち、前記本人確率が20%以上60%未満)であれば、前記中段階と判定してもよい。なお、これは例示であって、それぞれの段階における閾値は特に制限されない。
【0060】
次に、抽出部14により、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出する(S104)。
【0061】
非生体情報取得部16は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを判断して切り替えて実行する。非生体情報取得部16は、後述のケースA、または、後述のケースDに対しては、前記取得処理を実行しない。
【0062】
次に、決定部15により、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する(S105)。決定部15は、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行する。図3Aでは、前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、または、前記登録者のうち前記高段階及び前記中段階の前記登録者が抽出されなかった場合(すなわち、前記低段階と判定された前記登録者しか存在しない場合)のフローチャートの一例を示す。前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合(ケースAともいう)、決定部15は、前記工程S105において、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定する。一方で、前記低段階の登録者しか抽出されない場合、すなわち、前記登録者のうち前記高段階及び前記中段階の前記登録者が抽出されなかった場合(ケースDともいう)、決定部15は、前記工程S105において、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する。
【0063】
そして、本装置10が通知部19を含む場合は、決定部15による前記決定の結果を前記本人確認対象者に通知し(S106)、終了する(END)。前記通知の手法は、特に制限されず、例えば、出力装置106により前記決定の結果が出力されることで通知してもよい。前記工程S106は、任意の処理であり、実行されなくともよい。前記工程S106が実行されない場合、例えば、前記工程S105の後に、終了(END)してもよい。
【0064】
図3Bに、前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合(ケースBともいう)、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合(ケースCともいう)のいずれかである場合のフローチャートの一例を示す。前記ケースB及びCの場合、非生体情報取得部16は、前記工程S104の後に続けて、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得する(S107)。非生体情報取得部16は、例えば、入力装置105を用いて前記非生体情報を取得してもよいし、外部の入力装置を用いて通信回線網を介して前記非生体情報を取得してもよい。
【0065】
前記工程S107の実行後、決定部15は、前記工程S105において、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する。前記中段階の前記登録者が複数人存在する場合、決定部15は、例えば、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行する。
【0066】
決定部15は、例えば、前記非生体情報と一致する前記登録非生体情報が複数存在した場合に、前記本人確認対象者に対する本人確認の結果を失敗としてもよい。なお、ここで、失敗とは、例えば、特定の登録者であるとも未登録者であるとも決定できない状態を意味する。
【0067】
図3Bにおいて、前記工程S107及び前記工程S105以外の工程は、図3Aに示す工程と同様である。
【0068】
このように、前記本人確率の段階を判定し、前記本人確率の段階に応じた各処理を実行し、前記ケースCに対しては、さらに前記非生体認証を行って前記登録者の絞り込みを行うことで、他人受入リスクを軽減することができ、本人確認の正確性を向上することができる。
【0069】
生体認証部12は、例えば、前記工程S102において、同一の前記認証対象者に対して、複数回の前記生体認証を実行してもよい。生体認証部12は、例えば、同一の前記生体情報を用いて複数回の前記生体認証を実行してもよい。一方で、複数回の生体認証とは、生体情報取得部11が同一の前記認証対象者から取得した複数の前記生体情報のそれぞれに対して前記生体認証を実行することを指してもよい。前記生体体認証を実行する回数は、2回以上であればよく、特に制限されない。そして、前記生体認証を複数回実行した後、段階判定部13は、例えば、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定してもよい。これにより、より正確な本人確率の段階を判定することができ、前記本人確率が前記高段階となる可能性を高めることができる。
【0070】
生体認証部12による前記生体認証と、段階判定部13による前記判定と、抽出部14による前記抽出とを1つのセットとして、前記工程S104の結果が前記ケースA以外の場合に、生体認証部12、段階判定部13、及び抽出部14は、例えば、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行してもよい。前記ケースA以外の場合とは、例えば、前記ケースB~Dの場合である。前記所定回数は、特に制限されず、任意に設定可能であり、例えば、2回、3回、4回等である。そして、前記所定回数以内に前記ケースAの状態となれば、決定部15は、例えば、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定してもよい。これによれば、前記ケースAとなるまで、一連の処理をリトライすることができる。
【0071】
一方で、前記所定回数の前記セットを実行しても前記ケースDの状態であれば、決定部15は、例えば、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する。
【0072】
また、前記所定回数の前記セットを実行しても前記ケースB及びCのいずれかの状態であれば、図3Bに示すように、非生体情報取得部16により前記非生体情報を取得して、決定部15により非生体認証を行い、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かを決定する。前記非生体認証は、前記段階が高い登録者から順に実行される。このように、前記非生体認証を前記段階が高い登録者から順に行い、前記本人確認対象者と一致する可能性の高い登録者の絞り込みを行う。
【0073】
さらに、前記所定回数の前記セットを実行しても前記ケースBの状態であれば、決定部15は、例えば、全セットに共通する前記登録者を検出してもよい。そして、全セットに共通する前記登録者が一人のみ検出された場合に、決定部15は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定してもよい。これにより、より正確性の高い本人確認が可能になる。
【0074】
図3Cを用いて、登録対象者を登録者として登録する処理の一例について説明する。図3Cに、登録対象者を登録者として登録するフローチャートの一例を示す。図3Cに示すこれらの工程は、図3A及びBに示す前記工程S101の前に少なくとも1回実行さればよく、その後は任意のタイミングで、実行されてもよい。なお、外部の装置により、登録対象者が登録者として登録されるのであれば、図3Cに示すこれらの工程は、実行されなくともよい。
【0075】
まず、生体情報取得部11により、登録対象者の生体情報を取得する(S201)。次に、非生体情報取得部16により、前記登録対象者から非生体情報を取得する(S202)。前記工程S201及び前記工程S202の順番は、特に制限されず、この逆であってもよいし、並行して処理されてもよい。
【0076】
そして、登録部17により、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し(S203)、終了する(END)。これにより、前記生体情報が前記登録生体情報となり、前記非生体情報が前記登録非生体情報となり、前記登録対象者が前記登録者となる。前記所定の品質基準は、特に制限されず、任意に設定可能である。一方で、前記登録対象者の生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合に、登録部17は、例えば、前記登録対象者の生体情報及び前記非生体情報を前記登録生体情報及び前記登録非生体情報として登録しない。また、前記登録対象者の生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合は、例えば、少なくとも、生体情報取得部11による前記登録対象者の生体情報の取得(前記工程S201)及び登録部17による前記評価を繰り返し実行してもよい。登録部17による処理の後、通知部19は、例えば、前記登録の結果(登録できたか否か)を通知してもよい。このように、所定の品質基準を満たす前記生体情報及び前記非生体認証を前記登録生体情報及び前記非生体情報として登録することで、その後の本人確認の正確性をより向上可能である。
【0077】
前記品質は、前記生体認証に適している度合いを示す指標である。前記品質は、例えば、前記生体情報の取得環境、前記登録対象者から前記生体情報を取得する装置の性能、等によって左右される。具体的に、前記生体情報が顔画像等の画像であれば、前記品質は、画像の鮮明度(コントラスト、ぶれ等)、前記画像の特徴点の数等に基づいて評価される。登録部17は、例えば、前記画像の鮮明度が高ければ高いほど前記品質を高く評価し、前記特徴点の数が多ければ多いほど前記品質を高く評価する。
【0078】
決定部15により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、生体情報取得部11、非生体情報取得部16、及び登録部17は、決定部15により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者の登録に関する各処理(図3Cに示す各工程)を実行してもよい。これによれば、前記本人確認対象者が未登録者であった場合に、自動的に前記本人確認対象者の登録に関する一連の処理を実行することができる。
【0079】
一方で、決定部15により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合は、例えば、前記工程S201をスキップして、前記工程S202及び前記工程S203を前記工程S105の後に続けて実行してもよい。具体的に、非生体情報取得部16、及び登録部17は、決定部15により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理(図3Cに示す前記工程S202及び前記工程S203)を実行する。また、登録部17は、前記生体認証の実行前(すなわち、前記工程S101)に取得した前記認証対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる。すなわち、前記工程S101における前記本人確認対象者の生体情報の取得は、前記工程S201における前記登録対象者の生体情報の取得ともなる。これによれば、前記本人確認対象者の登録に関する一連の処理を簡略化することができる。
【0080】
登録部17は、例えば、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数(例えば、2枚等)登録してもよい。例えば、前記本人確認対象者及び前記登録対象者を初めて登録するとき(初回登録時)に用いた生体情報に加えて、登録部17により、生体情報取得部11による取得日時が最新の生体情報、決定部15により前記登録者と決定された一連の処理に供された生体情報、前記本人確率の段階が高い生体情報等の前記登録生体情報として登録されてもよい。すなわち、登録部17は、登録する生体情報のタイプに応じて、取得日時が新しい生体情報はどれか、前記本人確率の段階が高い生体情報はどれか等の評価も行ってもよい。なお、これらは、例示であって、これらに限らず、前記登録生体情報を複数登録可能であればよい。このように、一人の登録者に対して前記登録生体情報が複数あることで、本人確認の正確性をより向上可能である。特に、取得日時が新しい生体情報を前記登録生体情報として登録することで、経年変化による本人確認の成功率低下を防ぐことができる。
【0081】
既に登録されている登録者(前記登録者と決定された本人確認対象者)に対して新たな生体情報を登録する場合、登録部17は、前記登録生体情報の品質と、新たに取得した生体情報の品質とを比較し、新たな生体情報を新たな生体情報より品質が低い前記登録生体情報と入れ替えて登録してもよい。同様にして、取得日時の比較、本人確率及びその段階の比較等も行ってもよい。
【0082】
図3Dを用いて、複数の登録者を1つのグループとして登録する一例について説明する。図3Dに、複数の登録者を1つのグループとして登録するフローチャートの一例を示す。図3Dにおいて、工程S101~工程S106は、図3Aに示す前記工程S101~前記工程S106と同様である。前記工程S105の後、受付部18は、グルーピング指示を受付ける(S108)。前記グルーピング指示は、例えば、入力装置(例えば、入力装置5)を用いた操作により出される。
【0083】
次に、生体情報取得部11は、前記グルーピング指示を受けた場合に、前記本人確認対象者に同行している他の本人確認対象者の生体情報を取得する(S109)。以降、前記生体情報を用いて、前述と同様にして、生体認証部12による前記生体認証(S110)、段階判定部13による前記判定(S111)、抽出部14による前記抽出(S112)、及び決定部15による前記決定(S113)を実行する。
【0084】
そして、決定部15により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、登録部17は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する(S114)。
【0085】
一方で、決定部15により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、前述と同様に、少なくとも、非生体情報取得部16による前記非生体情報の取得(S115)、及び登録部17による前記登録(S116)を実行する。そして、前記工程S114において、登録部17は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する。
【0086】
このように、複数の登録者を1つのグループとして登録することで、例えば、複数の登録者のうち、家族ごと等の特定の単位にグルーピングすることが可能となる。また、例えば、来店回数に応じて来店者(顧客、会員などともいう)にポイントを付与する技術(例えば、後述の顧客管理装置20等)に本実施形態にかかる発明を適用した場合に、グループ間でのポイントの共通化が可能になる。
【0087】
受付部18は、例えば、登録指示や本人確認指示等の各種指示を受付けてもよい。受付部18が前記登録指示を受付けた場合に、本装置10は、例えば、前記登録対象者の登録に関する一連の処理を実行してもよい。また、受付部18が前記本人確認指示を受付けた場合に、本装置10は、例えば、前記本人確認対象者の本人確認(登録者であるか否か)に関する一連の処理を実行してもよい。このように、各種指示をトリガーにすることで、例えば、実行する処理を切り替え可能である。
【0088】
本実施形態にかかる発明は、少なくとも、前記生体情報と前記非生体情報とが登録されていれば、登録者であるか否かの本人確認を行えるため、管理すべき個人情報を最小限にできる。また、本実施形態にかかる発明によれば、例えば、前記生体情報として顔画像を登録するために、前記登録対象者が顔をカメラにかざし、前記非生体情報を入力するだけでよいため、登録手続きを簡略化することができる。これは、前記顔画像に限らず、他の生体情報でも、同様に、前記登録手続きを簡略化することができる。
【0089】
また、本実施形態にかかる発明は、様々なビジネスモデルに適用可能である。本実施形態にかかる発明を用いたビジネスモデルとして、例えば、本実施形態にかかる発明により登録者と判定されたことを条件に商品及びサービスの少なくとも一方(商品等ともいう)を本人確認対象者に提供する、商品サービス提供方法がある。これにより、前記商品等を提供する提供者は、登録者の把握が容易になり、前記登録者と判定された本人確認対象者に対して、VIPサービス、リピーターサービス、会員管理サービス等を提供可能である。
【0090】
一般的に、前記提供者は、会員や顧客等のエンドユーザから提示された本人確認書類(例えば、運転免許、会員証等)に基づいて前記提供を行っていた。また、前記提供者は、前記提供にあたり、前記エンドユーザに対して前記エンドユーザ毎に固有の会員証等を発行することもある。これに対し、本実施形態にかかる発明を用いたビジネスモデルによれば、前記生体情報が前記カードとしての役割を果たすため、前記本人確認書類の提示が不要になり、前記カードを発行する必要もなくなる。そのため、例えば、前記エンドユーザ側及び前記提供者側にとって以下のようなメリットがある。
【0091】
(前記エンドユーザにとってのメリット)
(1)本人確認書類を紛失するおそれがない。
(2)前記商品等の提供を享受するために本人確認書類を探す必要がない。
(3)本人確認書類の持参を忘れて前記商品等の提供が受けられない事態がなくなる。
(4)申し込み用紙に必要事項を記入する必要がなくなり、登録手続きが容易になる。
【0092】
(前記提供者にとってのメリット)
(1)本人確認書類(会員証等)の発行が不要となる。
(2)本人確認書類(会員証等)を紛失したエンドユーザに対して本人確認書類を再発行する等の会員証等の二重発行をなくせる。
(3)エンドユーザが本人確認書類の持参を忘れていたとしても、前記商品等の提供を可能にし、前記商品等の提供漏れをなくせる。
(4)登録手続きが容易になることで、登録拒否者を減らせる。
(5)別人の本人確認書類を使用して前記商品等の提供を受けようとするなりすましを防ぐことができる。
【0093】
[実施形態2]
前記照合スコアから前記本人確率の段階を判定する一例について、より具体的に説明する。
【0094】
本実施形態において、前記照合スコアは、前述と同様に、0~1の範囲であり、1に近いほど前記本人確認対象者と前記登録者との類似度が高いことを示すものであるとする。まず、本実施形態では、同一の前記認証対象者に対して1回~3回の前記生体認証を実行し、登録者A~C毎に下記表1に示す照合スコアが得られたとする。
【表1】
【0095】
まず、前記高段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.6以上である場合、表1に示すように、1回目の生体認証を実行した時点で、登録者Aとの照合スコアのみが0.6以上となる。このため、段階判定部13は、登録者Aだけを高段階と判定する。そして、決定部15は、2回目の生体認証が実行されるまでもなく、前記本人確認対象者が登録者Aであると決定する。
【0096】
次に、前記高段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.7以上である場合、表1に示すように、1回目及び2回目の生体認証では、全ての登録者における照合スコアが0.7未満であり、3回目の生体認証では、登録者Aとの照合スコアが0.7以上となる。また、3回目の生体認証において、登録者B及びCにおける照合スコアは0.7未満である。このため、段階判定部13は、登録者Aだけを高段階と判定する。そして、決定部15は、前記本人確認対象者が登録者Aであると決定する。
【0097】
次に、前記高段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.5以上である場合、表1に示すように、1回目の生体認証では、登録者A及びBの双方において照合スコアが0.5以上となる。そのため、2回目の生体認証を実行する。しかし、2回目の生体認証でも登録者A及びBの双方において照合スコアが0.5以上となるため、さらに、3回目の生体認証を実行する。3回目の生体認証を実行した結果、1~3回目の生体認証において一貫して照合スコアが0.5以上となっている登録者は、登録者Aのみであるから、段階判定部13は、登録者Aだけを高段階と判定する。そして、決定部15は、前記本人確認対象者が登録者Aであると決定する。
【0098】
次に、前記高段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.4以上である場合、表1に示すように、3回目の生体認証を行っても、1~3回目の生体認証において一貫して照合スコアが0.4以上となっている登録者(高段階と判定される登録者)が複数存在する。この場合、非生体情報取得部16によりPINコード(前記非生体情報)を取得する。そして、決定部15は、前記複数の登録者のうち、PINコードが一致する登録者を前記本人確認対象者本人であると決定する。
【0099】
次に、前記中段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.52以上0.8未満である場合、表1に示すように、3回目の生体認証を行っても、全ての登録者における照合スコアが0.8未満であり、段階判定部13により高段階と判定される登録者がいない。この場合、非生体情報取得部16によりPINコード(前記非生体情報)を取得する。そして、決定部15は、各照合スコアにおける最高スコアが前記中段階と判定される前記照合スコアの閾値内である登録者A及びBのうち、PINコードが一致する登録者を前記本人確認対象者本人であると決定する。
【0100】
最後に、前記低段階と判定される前記照合スコアの閾値が0.8未満である場合、表1に示すように、3回目の生体認証を行っても、段階判定部13により中段階以上と判定される登録者がいない。この場合、決定部15は、前記本人確認対象者を未登録者であると決定する。そして、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者の登録に関する各処理に自動的に移行してもよい。
【0101】
[実施形態3]
図10は、本実施形態の顧客管理装置20の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、本装置20は、認証部21、及び顧客管理部22を含む。認証部21は、前記実施形態1及び2記載の本人確認装置10の各部として機能する。つまり、認証部21が前記実施形態1及び2記載の本人確認装置10を含むともいえる。
【0102】
本装置20は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。前記各部は、例えば、内部バスにより相互に接続されていてもよい。
【0103】
また、本装置20は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。
【0104】
本装置20は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置20は、例えば、本発明のプログラムまたは本発明のプログラムを含むアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末、ウエアラブル端末等であってもよい。本装置20は、例えば、メインメモリ上にロードされたアプリケーション(本発明のプログラム等)によって前記各部の機能を実現可能である。さらに、本装置20の各部の全部又は一部が、クラウド上で実現されてもよい。具体的に、本装置20は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ(クラウド)上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0105】
図11に、本装置20のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置20は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、及び通信デバイス107等を含んでもよい。なお、これらは例示であって、本装置20のハードウエア構成は、前記各部の処理を実行可能であれば、これに限定されない。また、本装置20に含まれる中央処理装置101等の数も図11の例示に限定されるものではなく、例えば、複数の中央処理装置101が本装置20に含まれていてもよい。本装置20のハードウエア構成の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。本装置20のハードウエア構成において、特に言及しない限り、前記実施形態1記載の本人確認装置10におけるハードウエア構成の説明を援用可能である。
【0106】
中央処理装置101は、例えば、認証部21、及び顧客管理部22として機能する。
【0107】
つぎに、本実施形態の顧客管理方法の一例を、図12のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の顧客管理方法は、例えば、図10の顧客管理装置20を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の顧客管理方法は、図10の顧客管理装置20の使用には限定されない。
【0108】
本実施形態の顧客管理方法において、認証部21により実行される工程が認証工程であり、顧客管理部22により実行される工程が顧客管理工程である。
【0109】
まず、認証部21により、前述と同様にして、前記決定処理等の本人確認装置10の各部による処理を実行する(S301)。以下、本人確認装置10の各部による処理をまとめて、認証処理ともいう。
【0110】
そして、顧客管理部22により、認証部21における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し(S302)、終了する(END)。前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む情報である。前記ポイントは、特に制限されず、具体的には、例えば、来店回数を示す来店ポイント、決済処理や前記商品等の引き換え処理等に使用可能なトークン等があり、複数あってもよい。
【0111】
顧客管理部22は、例えば、認証部21により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合や認証部21により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算してもよい。加算するか減算するかは、例えば、前記提供者等が任意に選択可能である。また、前記加算または減算する量も特に制限されず、前記提供者等が任意に選択可能である。例えば、前記ポイントが来店ポイントであれば、前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記ポイントに対して1ポイントを加算してもよい。
【0112】
顧客管理部22は、例えば、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理してもよい。これにより、例えば、家族等のグループ間でポイントを共通可能になる。
【0113】
本装置20またはその一部は、例えば、前記本人確認対象者に前記商品等を提供する場所(例えば、店舗等)に配置される。
【0114】
本実施形態によれば、例えば、前記実施形態1にかかる発明と同様に、顧客を管理するために必要な情報を最小限にすることができる。また、本実施形態によれば、前記提供者は、例えば、来店ポイント等を把握することができ、前記来店ポイント等に応じた前記商品等の提供が可能になる。
【0115】
[実施形態4]
本発明を用いた本人確認の一例についてより具体的に説明する。本実施形態では、店舗における顧客管理に本発明を用いた一例として説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、前記生体認証として顔画像を用い、前記非生体情報としてPINコードを用いた一例として説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0116】
図4は、本人確認(認証ともいう)の流れの一例をより簡潔に示した模式図である。まず、本人確率の段階が「高」であれば、決定部15により、前記本人確認対象者が前記登録者である(認証OK)と決定する。また、本人確率の段階が「中」であれば、PINコード等の前記非生体情報の入力を求める。そして、前記非生体情報が一致していれば、決定部15により、前記本人確認対象者が前記登録者である(認証OK)と決定する。一方で、前記非生体情報が不一致であれば、決定部15により、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する。前記未登録者と決定されれば、前述した登録に関する一連の処理が実行され、最終的に、登録部17により前記生体情報と前記非生体情報とが自動登録される。
【0117】
図5は、認証シーケンスの一例について示す図である。図5及び後述の図6A~9では、前記生体認証及び前記登録をサーバ4が実行し、その他の処理をクライアント端末3が実行しているものとする。サーバ4は、少なくとも顔画像(前記生体情報)及びPINコード(前記非生体情報)を顧客情報として格納しているデータベースにアクセス可能である。前記顧客情報には、例えば、前記生体情報及び前記非生体情報以外に、来店日時、ポイント等が含まれる。本例では、前記ポイントとして来店回数を例示する。まず、顧客1がカメラに顔をかざすことで認証が開始される。カメラは、顧客1の顔画像を撮影し、クライアント端末3に出力する。クライアント端末3は、サーバ4に対して前記顔画像を出力して顔認証を要求する。サーバ4は、前記要求を受けて、顔認証を実行し、顔認証の結果をクライアント端末3に出力する。クライアント端末3では、前述したように、前記顔認証の結果に応じて、各種本人確認に関する処理(前記本人確率の段階の判定及び前記決定処理等)が実行される。前記生体認証に成功し、且つ前記高段階の前記登録者が一人であった場合(A)は、例えば、登録済みシーケンスに移行する。一方で、前記生体認証に失敗したり、前記高段階の前記登録者が複数人存在したり、前記高段階の前記登録者が存在せずにそれ以外の段階の登録者が存在したりする場合(前記A以外)は、認証リトライシーケンスに移行する。
【0118】
図6A及びBは、認証リトライシーケンスの一例について示す図であり、図6Bは、図6Aの後に続く図である。顧客1は、カメラに顔をかざしたままにし、カメラにより自動的に再撮影が行われる。そして、図5と同様に、クライアント端末3からサーバ4への顔認証の要求、サーバ4からクライアント端末3への顔認証の結果の出力が実行される。これにより、前記生体認証に成功し、且つ前記高段階の前記登録者が一人になれば(A)、登録済みシーケンスに移行する。このように、顔画像の撮影から前記顔認証の結果を受け取ったクライアント端末3における前記各種本人確認に関する処理は、予め定めた所定回数以内であれば、リトライ可能である。一方で、前記リトライによっても、前記高段階の登録者が現れなければ(B)、絞り込みシーケンスまたは初回登録シーケンスに移行する。具体的に、前記中段階の前記登録者が少なくとも一人存在すれば、前記絞り込みシーケンスに移行し(B1)、前記低段階の前記登録者しか存在しなければ、前記初回登録シーケンスに移行する(B2)。前記生体認証に失敗した場合も前記初回登録シーケンスに移行する。また、前記リトライよっても、前記高段階の登録者が複数人存在すれば(C)、登録済みシーケンスまたは絞り込みシーケンスに移行する。具体的に、全ての前記生体認証の結果において共通する前記高段階の登録者が1人のみ存在すれば、前記登録済みシーケンスに移行し(C1)、それ以外の場合に前記絞り込みシーケンスに移行する(C2)。ここで、前記C1以外の場合には、前記高段階の登録者も前記中段階の登録者も複数人存在する場合を含む。
【0119】
図7は、絞り込みシーケンスの一例について示す図である。まず、クライアント端末3は、顧客1に対して、PINコードの入力を指示する。顧客1は、入力装置105等を用いて、クライアント端末3にPINコードを入力する。クライアント端末3では、本人確率又はその段階が高い候補者順に、入力されたPINコードとの突き合わせを実行する。例えば、クライアント端末3は、最初に、前記高段階の登録者のPINコードと入力されたPINコードとの突き合わせを行う。前記突き合わせの結果、入力されたPINコードと一致する高段階の登録者のPINコードが存在しなければ、クライアント端末3は、次に、中段階の登録者のPINコードと入力されたPINコードとの突き合わせを行う。このように、本人確率又はその段階が高い順にPINコードの突き合わせを行うことで、本人確認の成功率を向上させることができる。
【0120】
図7において、前記突き合わせの結果、入力されたPINコードと一致する前記高段階または前記中段階の登録者が存在すれば(D)、登録済みシーケンスに移行する。一方で、前記突き合わせの結果、入力されたPINコードと一致する前記高段階または前記中段階の登録者が存在しなければ(E)、初回登録シーケンスに移行する。また、入力されたPINコードと一致する前記高段階または前記中段階の登録者が複数人存在すれば(F)、決定部15により本人確認失敗と決定され、通知部19により顧客1に対して本人確認に失敗したことが通知される。なお、前記非生体情報を前記登録者毎に固有の情報にすれば、前記Fのようなケースをなくすことができる。
【0121】
図8は、登録済みシーケンスの一例について示す図である。クライアント端末3は、サーバ4に対して決定部15により決定した登録者を通知する。サーバ4は、前記登録者に関する顧客情報を格納したデータベース5にアクセスし、前記登録者と紐づけて来場日時を登録し、且つ前記登録者と紐づけられている来店回数をカウントアップする。また、サーバ4は、取得した前記顔画像を前記登録生体情報としてデータベース5に登録(追加)する。サーバ4は、例えば、既に登録されている前記登録生体情報のいずれかと、取得した前記顔画像とを入れ替えて登録してもよい。一例として、サーバ4は、既に登録されている前記登録生体情報のうち取得日時が最も古いデータを削除し、取得した前記顔画像を新たな前記登録生体情報として追加してもよい。取得した前記顔画像の登録を行った後、サーバ4は、例えば、クライアント端末3に対して、前記カウントアップした前記登録者の来店回数を通知する。クライアント端末3は、店舗担当者2に対して前記来店回数を通知する(例えば、出力装置106である表示装置に前記来店回数を表示する等)。そして、店舗担当者2は、前記来店回数に応じた商品及びサービスの少なくとも一方を顧客1に提供する。
【0122】
図9は、未登録者である顧客1を自動登録する初回登録シーケンスの一例について示す図である。まず、顧客1は、入力装置105等を用いて、クライアント端末3にPINコードを入力する。クライアント端末3は、サーバ4に対して前記生体認証時に用いた顔画像及びPINコードを出力して顧客1の登録を要求する。サーバ4は、前記生体認証時に用いた顔画像及び前記PINコードを含む顧客情報をデータベース5に登録する処理を実行する。前記処理の実行後、サーバ4は、前記登録の結果(データベース5に登録できたか否か)をクライアント端末3に通知する。図9上段のシーケンスには、前記生体認証時に用いた顔画像が所定の品質基準を満たす場合の一例を示す。つまり、図9上段の例では、前記通知として、データベース5に登録できたことを示す結果が通知されることになる。クライアント端末3は、前記登録の結果を店舗担当者2に通知し、店舗担当者2は、前記登録の結果を顧客1に通知する。
【0123】
図9下段のシーケンスには、前記生体認証時に用いた顔画像が所定の品質基準を満たさない場合の一例を示す。つまり、図9下段の例では、サーバ4は、クライアント端末3に対して前記通知として、データベース5に登録できなかったことを示す結果が通知されることになる。この場合、クライアント端末3は、顧客1に対して、顔画像の再撮影を指示する。顧客1は、クライアント端末3の指示に従って、カメラに顔画像を撮影させ、且つPINコードを再入力する。その後、クライアント端末3は、再撮影した顔画像とPINコードとを取得する。また、クライアント端末3は、前述と同様にして、前記顔画像と前記PINコードとをサーバ4に対して出力して顧客1の登録を要求する。以降は、図9上段にて説明したことと同様に、サーバ4により前記顧客情報をデータベース5に登録する処理が実行され、前記登録の結果がクライアント端末3に通知され、クライアント端末3により前記登録の結果が店舗担当者2に通知され、店舗担当者2により前記登録の結果が顧客1に通知される。このように、顔画像が所定の品質基準を満たすまで、顔画像の撮影等を繰り返してもよい。
【0124】
[実施形態5]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。本実施形態のプログラムは、例えば、既存のソフトウエアにアドインされるプログラムであってもよい。本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0125】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0126】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
生体情報取得部、生体認証部、段階判定部、抽出部、決定部、及び非生体情報取得部を含み、
前記生体情報取得部は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証部は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定部は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出部は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する部であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、本人確認装置。
(付記2)
前記生体認証部は、同一の前記認証対象者に対して、前記生体認証を複数回実行し、
前記段階判定部は、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する、付記1記載の本人確認装置。
(付記3)
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定部は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、付記1又は2記載の本人確認装置。
(付記4)
前記生体認証部による前記生体認証と、前記段階判定部による前記判定と、前記抽出部による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証部、前記段階判定部、及び前記抽出部は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定部は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び、前記決定部による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定部は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定部は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、付記1から3のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記5)
前記所定回数の前記セットを実行しても前記高段階の前記登録者が複数抽出された場合、
前記決定部は、全セットに共通する前記登録者を検出し、全セットに共通する前記登録者が1人のみ検出された場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定する、付記4記載の本人確認装置。
(付記6)
前記生体情報が顔画像である、付記1から5のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記7)
さらに、登録部を含み、
前記生体情報取得部は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得部は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録部は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、付記1から6のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記8)
前記決定部により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記生体情報取得部による前記登録対象者の生体情報の取得に関する処理をスキップし、
前記非生体情報取得部、及び前記登録部は、前記決定部により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理を実行し、
前記登録部は、前記生体認証の実行前に取得した前記本人確認対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる、付記7記載の本人確認装置。
(付記9)
前記生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合、
少なくとも、前記生体情報取得部による前記登録対象者の生体情報の取得及び前記登録部による前記評価を繰り返し実行する、付記7又は8記載の本人確認装置。
(付記10)
前記登録部は、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数登録する、付記7から9のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記11)
さらに、受付部を含み、
前記受付部は、前記決定部により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得部は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証部による前記生体認証、前記段階判定部による前記判定、前記抽出部による前記抽出、及び前記決定部による前記決定を実行し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録部は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定部により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得部による前記非生体情報の取得、及び前記登録部による前記登録を実行し、
前記登録部は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、付記7から10のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記12)
さらに、通知部を含み、
前記通知部は、前記決定部による決定の結果を前記本人確認対象者に通知する、付記1から11のいずれかに記載の本人確認装置。
(付記13)
付記1から12のいずれかに記載の本人確認装置の各部として機能する認証部、及び顧客管理部を含み、
前記顧客管理部は、前記認証部における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、顧客管理装置。
(付記14)
前記顧客管理部は、前記認証部により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記13記載の顧客管理装置。
(付記15)
前記認証部は、付記7から12のいずれかに記載の本人確認装置の各部を含み、
前記顧客管理部は、前記認証部により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記13又は14記載の顧客管理装置。
(付記16)
前記認証部は、付記11又は12記載の本人確認装置の各部を含み、
前記顧客管理部は、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理する、付記13から15のいずれかに記載の顧客管理装置。
(付記17)
生体情報取得工程、生体認証工程、段階判定工程、抽出工程、決定工程、及び非生体情報取得工程を含み、
前記生体情報取得工程は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証工程は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定工程は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出工程は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得工程は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する工程であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、本人確認方法。
(付記18)
前記生体認証工程は、同一の前記認証対象者に対して、前記生体認証を複数回実行し、
前記段階判定工程は、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する、付記17記載の本人確認方法。
(付記19)
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得工程は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定工程は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、付記17又は18記載の本人確認方法。
(付記20)
前記生体認証工程による前記生体認証と、前記段階判定工程による前記判定と、前記抽出工程による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証工程、前記段階判定工程、及び前記抽出工程は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定工程は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得工程による前記非生体情報の取得、及び、前記決定工程による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定工程は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定工程は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、付記17から19のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記21)
前記所定回数の前記セットを実行しても前記高段階の前記登録者が複数抽出された場合、
前記決定工程は、全セットに共通する前記登録者を検出し、全セットに共通する前記登録者が1人のみ検出された場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定する、付記20記載の本人確認方法。
(付記22)
前記生体情報が顔画像である、付記17から21のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記23)
さらに、登録工程を含み、
前記生体情報取得工程は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得工程は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録工程は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、付記17から22のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記24)
前記決定工程により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記生体情報取得工程による前記登録対象者の生体情報の取得に関する処理をスキップし、
前記非生体情報取得工程、及び前記登録工程は、前記決定工程により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理を実行し、
前記登録工程は、前記生体認証の実行前に取得した前記本人確認対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる、付記23記載の本人確認方法。
(付記25)
前記生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合、
少なくとも、前記生体情報取得工程による前記登録対象者の生体情報の取得及び前記登録工程による前記評価を繰り返し実行する、付記23又は24記載の本人確認方法。
(付記26)
前記登録工程は、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数登録する、付記23から25のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記27)
さらに、受付工程を含み、
前記受付工程は、前記決定工程により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得工程は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証工程による前記生体認証、前記段階判定工程による前記判定、前記抽出工程による前記抽出、及び前記決定工程による前記決定を実行し、
前記決定工程により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録工程は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定工程により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得工程による前記非生体情報の取得、及び前記登録工程による前記登録を実行し、
前記登録工程は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、付記23から26のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記28)
さらに、通知工程を含み、
前記通知工程は、前記決定工程による決定の結果を前記本人確認対象者に通知する、付記17から27のいずれかに記載の本人確認方法。
(付記29)
付記17から28のいずれかに記載の本人確認方法の各工程として機能する認証工程、及び顧客管理工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記認証工程における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理し、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む、顧客管理方法。
(付記30)
前記顧客管理工程は、前記認証工程により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記29記載の顧客管理方法。
(付記31)
前記認証工程は、付記23から28のいずれかに記載の本人確認方法の各工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記認証工程により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記29又は30記載の顧客管理方法。
(付記32)
前記認証工程は、付記27又は28記載の本人確認方法の各工程を含み、
前記顧客管理工程は、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理する、付記29から31のいずれかに記載の顧客管理方法。
(付記33)
生体情報取得手順、生体認証手順、段階判定手順、抽出手順、決定手順、及び非生体情報取得手順を含み、
前記生体情報取得手順は、本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体認証手順は、前記生体情報について、予め登録している登録者の登録生体情報を用いた生体認証を行い、
前記段階判定手順は、前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定し、
前記本人確率は、前記本人確認対象者が前記登録者である確率を表す指標であり、
前記段階には、少なくとも、前記本人確率が最も高い段階である高段階、前記本人確率が最も低い段階である低段階、前記高段階と前記低段階との間である中段階があり、
前記抽出手順は、前記段階が高い順にその段階に該当する登録者を抽出し、
前記決定手順は、前記本人確認対象者が前記登録者であるか否かの決定に関する決定処理を実行する手順であって、前記抽出の結果に応じて前記決定処理の内容を切り替えて実行し、
前記非生体情報取得手順は、非生体情報の取得に関する取得処理を実行する手順であって、前記抽出の結果に応じて前記取得処理を実行するか否かを切り替えて実行する、ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記34)
前記生体認証手順は、同一の前記認証対象者に対して、前記生体認証を複数回実行し、
前記段階判定手順は、複数の前記生体認証の結果により前記登録者毎に本人確率の段階を判定する、付記33記載のプログラム。
(付記35)
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合、
前記決定手順は、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が少なくとも一人抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得手順は、非生体情報の入力を要求して、前記本人確認対象者から前記非生体情報を取得し、
前記決定手順は、前記非生体情報について、前記登録者の登録非生体情報を用いて非生体認証を行い、前記非生体情報と前記登録非生体情報とが一致する場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、前記識別情報と前記登録識別情報とが一致しない場合に、前記本人確認対象者が未登録者であると決定し、
前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定手順は、前記本人確認対象者が未登録者であると決定する、付記33又は34記載のプログラム。
(付記36)
前記生体認証手順による前記生体認証と、前記段階判定手順による前記判定と、前記抽出手順による前記抽出とを1つのセットとして、
前記登録者のうち前記高段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合以外の場合に、
前記生体認証手順、前記段階判定手順、及び前記抽出手順は、同一の前記認証対象者に対して、多くとも所定回数の前記セットを実行し、
前記決定手順は、前記所定回数以内に前記第1段階の前記登録者が一人のみ抽出された場合に前記本人確認対象者が前記登録者であると決定し、
前記所定回数の前記セットを実行しても、前記高段階の前記登録者が複数人抽出された場合、及び、前記高段階の前記登録者が抽出されずに前記中段階の前記登録者が抽出された場合、のいずれかである場合、
前記非生体情報取得手順による前記非生体情報の取得、及び、前記決定手順による前記非生体認証と前記決定とを実行し、
前記決定手順は、前記段階が高い登録者から順に前記非生体認証を実行し、
前記所定回数の前記セットを実行しても前記低段階の登録者しか抽出されない場合、
前記決定手順は、前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定する、付記33から35のいずれかに記載のプログラム。
(付記37)
前記所定回数の前記セットを実行しても前記高段階の前記登録者が複数抽出された場合、
前記決定手順は、全セットに共通する前記登録者を検出し、全セットに共通する前記登録者が1人のみ検出された場合に、前記本人確認対象者が前記登録者であると決定する、付記36記載のプログラム。
(付記38)
前記生体情報が顔画像である、付記33から37のいずれかに記載のプログラム。
(付記39)
さらに、登録手順を含み、
前記生体情報取得手順は、登録対象者の生体情報を取得し、
前記非生体情報取得手順は、前記登録対象者から非生体情報を取得し、
前記登録手順は、前記登録対象者の生体情報の品質を評価し、所定の品質基準を満たす場合に、前記登録対象者の生体情報と前記非生体情報とを紐づけて登録し、前記生体情報を前記登録生体情報とし、前記非生体情報を前記登録非生体情報とし、前記登録対象者を前記登録者とする、付記33から38のいずれかに記載のプログラム。
(付記40)
前記決定手順により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記生体情報取得手順による前記登録対象者の生体情報の取得に関する処理をスキップし、
前記非生体情報取得手順、及び前記登録手順は、前記決定手順により前記本人確認対象者が前記未登録者であると決定された後に続けて、前記本人確認対象者を前記登録対象者とみなして前記登録対象者に関する各処理を実行し、
前記登録手順は、前記生体認証の実行前に取得した前記本人確認対象者の生体情報を前記登録対象者から生体情報として用いる、付記39記載のプログラム。
(付記41)
前記生体情報の品質が所定の品質基準を満たさない場合、
少なくとも、前記生体情報取得手順による前記登録対象者の生体情報の取得及び前記登録手順による前記評価を繰り返し実行する、付記39又は40記載のプログラム。
(付記42)
前記登録手順は、前記登録生体情報を前記登録者及び前記登録対象者一人に対して複数登録する、付記39から41のいずれかに記載のプログラム。
(付記43)
さらに、受付手順を含み、
前記受付手順は、前記決定手順により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された後に、グルーピング指示を受付け、
前記生体情報取得手順は、前記グルーピング指示を受けた場合に、他の本人確認対象者の生体情報を取得し、
前記生体情報を用いて、前記生体認証手順による前記生体認証、前記段階判定手順による前記判定、前記抽出手順による前記抽出、及び前記決定手順による前記決定を実行し、
前記決定手順により前記他の本人確認対象者と対応する登録者が決定された場合、
前記登録手順は、各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録し、
前記決定手順により前記他の本人確認対象者が前記未登録者であると決定された場合、
前記他の本人確認対象者を前記登録対象者とみなして、少なくとも、前記非生体情報取得手順による前記非生体情報の取得、及び前記登録手順による前記登録を実行し、
前記登録手順は、さらに、前記登録後に各登録者の生体情報をそれぞれ紐づけて1つのグループとして登録する、付記39から42のいずれかに記載のプログラム。
(付記44)
さらに、通知手順を含み、
前記通知手順は、前記決定手順による決定の結果を前記本人確認対象者に通知する、付記33から43のいずれかに記載のプログラム。
(付記45)
付記33から44のいずれかに記載のプログラムの各手順として機能する認証手順、及び顧客管理手順を含み、
前記顧客管理手順は、前記認証手順における処理に応じて前記登録生体情報を用いて前記登録者に関する顧客情報を管理する、ことをコンピュータに実行させるプログラムであり、
前記顧客情報は、前記生体情報、前記非生体情報、及びポイントを含む。
(付記46)
前記顧客管理手順は、前記認証手順により前記本人確認対象者と対応する前記登録者が決定された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記45記載のプログラム。
(付記47)
前記認証手順は、付記39から44のいずれかに記載のプログラムの各手順を含み、
前記顧客管理手順は、前記認証手順により前記登録対象者が前記登録者として登録された場合に、前記登録者に紐づけられているポイントに対して任意の量を加算または減算する、付記45又は46記載のプログラム。
(付記48)
前記認証手順は、付記43又は44記載のプログラムの各手順を含み、
前記顧客管理手順は、前記グループにおける各登録者のポイントを共有化して管理する、付記45から47のいずれかに記載のプログラム。
(付記49)
付記33から48のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明によれば、本人確認の正確性をより向上可能である。このため、本発明は、例えば、顧客管理等の本人確認を行う分野において特に有用である。
【符号の説明】
【0128】
1 顧客
2 店舗担当者
3 クライアント端末
4 サーバ
5 データベース
10 本人確認装置
11 生体情報取得部
12 生体認証部
13 段階判定部
14 抽出部
15 決定部
16 非生体情報取得部
17 登録部
18 受付部
19 通知部
20 顧客管理装置
21 認証部
22 顧客管理部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12