(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109322
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】流量制御装置
(51)【国際特許分類】
F16K 31/363 20060101AFI20230801BHJP
F16K 31/04 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
F16K31/363
F16K31/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010764
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 亮
(72)【発明者】
【氏名】成田 浩昭
【テーマコード(参考)】
3H056
3H062
【Fターム(参考)】
3H056AA05
3H056BB50
3H056CA01
3H056CA14
3H056CB03
3H056CB05
3H056CD01
3H056CD06
3H056CE01
3H056DD05
3H056DD08
3H056GG05
3H062AA05
3H062BB33
3H062CC01
3H062CC29
3H062DD03
3H062EE06
3H062FF01
3H062FF41
3H062HH03
3H062HH07
(57)【要約】
【課題】無電力で流量制御装置の弁体を変位させて流路を開く。
【解決手段】タービン式流量制御装置10は、流体が流れる流路R2を形成している流路管20と、流路管20に設けられ流路R2を開閉する弁体40と、流路R2のうち弁体40よりも上流側の部分の流体圧力を取り出す取出管50と、を備える。バルブ10は、さらに、弁体40が流路R2を閉じているときに取出管50により取り出された流体圧力の増加を受けて動作し、弁体40を開方向に変位させることで流路R2を開く弁体駆動機構60と、を備える。タービン式流量制御装置10は、タービン31の回転により発電を行う発電機30と、発電機30により発電された電力により動作し、弁体40をさらに開方向に変位させることで流路R2をさらに開く電動駆動機構70と、をさらに備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れる流路を形成している流路管と、
前記流路管に設けられ前記流路を開閉する弁体と、
前記流路のうち前記弁体よりも上流側の部分の流体圧力を取り出す取出管と、
前記弁体が前記流路を閉じているときに前記取出管により取り出された前記流体圧力の増加を受けて動作し、前記弁体を開方向に変位させることで前記流路を開く弁体駆動機構と、
を備える流量制御装置。
【請求項2】
前記弁体駆動機構により前記流路が開かれることで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、
前記発電機により発電された電力により動作し、前記弁体をさらに前記開方向に変位させることで前記流路をさらに開く電動駆動機構と、
をさらに備える請求項1に記載の流量制御装置。
【請求項3】
前記弁体駆動機構は、
前記取出管に接続され、前記流体圧力が前記取出管を介して内部に導入されるシリンダと、
前記弁体と連結され、前記シリンダの前記内部に導入された前記流体圧力の増加により前記内部の前記流体に押圧されて変位することで前記弁体を前記開方向に変位させる変位部材と、を備える、
請求項1又は2に記載の流量制御装置。
【請求項4】
前記弁体は、直線移動する直動弁体であり、
前記変位部材は、前記開方向に直線移動することで前記弁体を前記開方向に直線移動させる、
請求項3に記載の流量制御装置。
【請求項5】
前記弁体駆動機構により前記弁体が前記開状態の方向に開かれたことで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、
前記変位部材の変位前は非連結で、前記変位部材の変位後に当該変位部材に連結される連結部材と、
前記発電機により発電された電力により動作し、前記弁体を前記連結部材及び前記変位部材を介してさらに前記開方向に変位させることで前記流路をさらに開く電動駆動機構と、
をさらに備える請求項3又は4に記載の流量制御装置。
【請求項6】
前記発電機により発電された電力を蓄電する蓄電池をさらに備える、
請求項2又は5に記載の流量制御装置。
【請求項7】
前記弁体駆動機構により前記流路が開かれることで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、
前記発電機により発電された電力により動作し、前記タービンの回転を制御することで、前記流体の流量を制御するコントローラと、
をさらに備える請求項1から6のいずれか1項に記載の流量制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流路を弁体により開閉する流量制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、流体が流れる流路を形成している流路管と、当該流路に設けれたタービンとを備え、当該タービンを流体により回転させて発電を行うとともに、当該タービンにトルクを与えて流体の流量を制御するタービン式流量制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたタービン式流量制御装置は、流路を開閉する弁体を備えていないが、この装置を、冷房用の冷水配管と暖房用の温水配管とに分けた4管式の空調システムに用いる場合、弁体が必要になる。例えば、この装置が冷水配管に設けられ冷水の流量を制御する場合、冷房機能が使用されない冬の期間では、省エネなどの観点から弁体により冷水の流路を全閉して冷水の流れを止める必要があるからである。他方、上記期間が明けたときには、弁体を変位させて流路を開くための電力が必要になる。タービン式流量制御装置が外部電源に接続されていない場合、前記の電力を蓄電池により賄うことが考えられるが、上記期間が長い場合には、蓄電池の電力残量が自然放電などにより少ない又は無くなってしまうことがある。この場合、弁体を変位させて流路を開くことができない。この例のように、弁体を無電力で変位させることで流路を閉じた状態(全閉、一部閉じた状態の両者を含む)から開きたい場合がある。
【0005】
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、無電力で流量制御装置の弁体を変位させて流路を開くことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る流量制御装置は、流体が流れる流路を形成している流路管と、前記流路管に設けられ前記流路を開閉する弁体と、前記流路のうち前記弁体よりも上流側の部分の流体圧力を取り出す取出管と、前記弁体が前記流路を閉じているときに前記取出管により取り出された前記流体圧力の増加を受けて動作し、前記弁体を開方向に変位させることで前記流路を開く弁体駆動機構と、を備える。
【0007】
前記流量制御装置は、前記弁体駆動機構により前記流路が開かれることで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、前記発電機により発電された電力により動作し、前記弁体をさらに前記開方向に変位させることで前記流路をさらに開く電動駆動機構と、をさらに備える、ようにしてもよい。
【0008】
前記弁体駆動機構は、前記取出管に接続され、前記流体圧力が前記取出管を介して内部に導入されるシリンダと、前記弁体と連結され、前記シリンダの前記内部に導入された前記流体圧力の増加により前記内部の前記流体に押圧されて変位することで前記弁体を前記開方向に変位させる変位部材と、を備える、ようにしてもよい。
【0009】
前記弁体は、直線移動する直動弁体であり、前記変位部材は、前記開方向に直線移動することで前記弁体を前記開方向に直線移動させる、ようにしてもよい。
【0010】
前記流量制御装置は、前記弁体駆動機構により前記弁体が前記開状態の方向に開かれたことで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、前記変位部材の変位前は非連結で、前記変位部材の変位後に当該変位部材に連結される連結部材と、前記発電機により発電された電力により動作し、前記弁体を前記連結部材及び前記変位部材を介してさらに前記開方向に変位させることで前記流路をさらに開く電動駆動機構と、をさらに備える、ようにしてもよい。
【0011】
前記流量制御装置は、前記発電機により発電された電力を蓄電する蓄電池をさらに備える、ようにしてもよい。
【0012】
前記流量制御装置は、前記弁体駆動機構により前記流路が開かれることで前記流路を流れる流体により回転するタービンを備え、当該タービンの回転により発電を行う発電機と、前記発電機により発電された電力により動作し、前記タービンの回転を制御することで、前記流体の流量を制御するコントローラと、をさらに備える、ようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、無電力で流量制御装置の弁体を変位させて流路を開くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る流量制御装置を用いた空調システムの構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る流量制御装置の斜視図である。
【
図5】
図5は、流量制御装置の動作を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、
図3のあとの流量制御装置の動作状態を示す断面図である。
【
図7】
図7は、
図6のあとの流量制御装置の動作状態を示す断面図である。
【
図8】
図8は、
図7のあとの流量制御装置の動作状態を示す断面図である。
【
図9】
図9は、自動エア抜き流量制御装置を設けたときの流量制御装置の一部の構成を模式的に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例として、本発明をタービンによる発電機能を有するタービン式流量制御装置に適用した実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るタービン式流量制御装置10A及び10Bは、空調システム1に採用されている。空調システム1は、タービン式流量制御装置10A及び10Bの他、往き配管2A及び2Bと、還り配管3A及び3Bと、冷却装置4と、ボイラ5と、ポンプ6A及び6Bと、FCU(Fan Coil Unit)7A及び7Bと、を備える。空調システム1は、4本の配管2A、2B、3A、及び3Bを有する4管式である。
【0017】
往き配管2Aは、冷凍機、及び、冷却塔などを含んで構成されている冷却装置4で冷却された冷水をFCU7Aに流す。往き配管2Aの途中には、冷水をFCU7Aに送出するためのポンプ6Aが配置されている。還り配管3Aは、FCU7Aで空調対象の空間の空気と熱交換された後の冷水を冷却装置4に流す。還り配管3Aの途中には、各配管2A及び3Aを流れる冷水の流量、つまり、FCU7Aに流入する冷水の流量を制御するタービン式流量制御装置10Aが設けられている。
【0018】
往き配管2Bは、ボイラ5で温められた温水をFCU7Bに流す。往き配管2Bの途中には、温水をFCU7Bに送出するためのポンプ6Bが配置されている。還り配管3Bは、FCU7Aで空調対象の空間の空気と熱交換された後の温水をボイラ5に流す。還り配管3Bの途中には、各配管2B及び3Bを流れる温水の流量、つまり、FCU7Bに流入する温水の流量を制御するタービン式流量制御装置10Bが設けられている。
【0019】
次に、本実施の形態に係るタービン式流量制御装置10Aを、タービン式流量制御装置10として、
図2及び
図3を参照して説明する。タービン式流量制御装置10Bも、以下に説明するタービン式流量制御装置10と同様の構成を有することができる。
【0020】
図2及び
図3に示すように、タービン式流量制御装置10は、流路管20と、発電機30(
図3)と、弁体40と、取出管50と、弁体駆動機構60と、電動駆動機構70と、連結部材80と、制御ユニット90と、支持部材Sと、を備える。
【0021】
流路管20は、その両端が還り配管3A(
図3)に接続されることで、配管3Aの途中に配置される。流路管20は、還り配管3Aを流れる冷水の流路R2につながり、当該流路R2からの冷水が流れる流路R1を形成している。
【0022】
流路管20は、配管3Aに接続される接続部材21及び22と、発電機30を保持する保持部材23及び24と、を備える。
【0023】
接続部材21は、配管3Aの上流側部分に接続されるフランジ21Aを備える。フランジ21Aには、接続部材21の内部つまり流路R1と、接続部材21の外部と、を連通させる連通孔21Bが形成されている。連通孔21Bには、取出管50の一端が接続されている。
【0024】
接続部材22は、配管3Aの下流側部分に接続されるフランジ22Aと、流路R1を開閉する板状の弁体40(詳細は後述)が変位可能に挿入された中空の案内部22Bと、を備える。案内部22Bは、弁体40の変位を上下流方向に直交する方向である上下方向に案内する。案内部22Bの上端部は、フランジを含み、支持部材Sを支持する。支持部材Sは、弁体駆動機構60、電動駆動機構70、及び、制御ユニット90を支持している。
【0025】
保持部材23は、筒状の中空部23Aと、当該中空部23Aの内部に配置された支持部23Bと、支持部23Bから放射状に延び、中空部23Aの内周壁に接続された複数の接続部23Cと、を備える。支持部23Bは、後述の支持部24Bとともに発電機30のタービン31を支持する。複数の接続部23Cは、支持部23Bを中空部23Aの中心軸位置で支持する。
【0026】
保持部材24は、筒状の中空部24Aと、当該中空部24Aの内部に配置された支持部24Bと、支持部24Bから放射状に延び、中空部24Aの内周壁に接続された複数の接続部24Cと、を備える。複数の接続部24Cは、支持部24Bを中空部24Aの中心軸位置で支持する。
【0027】
支持部23B及び24Bは、発電機30のタービン31の上流側及び下流側にそれぞれ位置し、ボールベアリングなどを介してタービン31を回転可能に支持する。複数の接続部23C及び24Cの形状は任意であり、例えば、ファン形状であってもよい。中空部23A及び24Aは、発電機30のステータ32を上下流方向から挟んで保持している。
【0028】
発電機30は、流路R2から流路R1を流れる冷水により発電を行う。発電機30は、流路R1を流れる冷水により回転するロータであるタービン31と、タービン31の外周を囲み、タービン31の回転エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電を行うステータ32と、を備える。
【0029】
タービン31は、流路R1を流れる冷水を受けて回転する羽根車と、当該羽根車の外周に設けられ、永久磁石(図示略)が組み込まれた円筒部材と、を備える。
【0030】
ステータ32は、円筒状の鉄心と、鉄心に固定子巻線として巻き回された複数のコイルとを備え(図示略)、回転するタービン31の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する。これにより、タービン31の回転のよる発電が行われる。
【0031】
弁体40は、流路管20に設けられており、上下方向に直線移動することで、流路R1を開閉する直動弁体である。弁体40の駆動は、非電力で動作する弁体駆動機構60及び電力を要する電動駆動機構70により行われる。なお、
図2及び
図3では、弁体40が全閉している。この状態を全閉状態ともいう。
【0032】
取出管50は、柔軟性を有し、その一端が接続部材21のフランジ21Aに形成された連通孔21Bに接続されている。連通孔21Bは、流路管20の流路R1と連通している。取出管50には、流路管20の流路R1内の冷水のうち弁体40の上流側に位置する冷水の一部が導入される。従って、取出管50により、流路R1のうち弁体40よりも上流側の部分の冷水の圧力(水圧)が取り出される。なお、取出管50の一端が接続される連通孔の位置は、弁体40よりも上流位置であればよく、流路管20のうちフランジ21A以外の部分に設けられてもよい。
【0033】
弁体40が流路R1を全閉している全閉状態のとき、
図1のポンプ6Aが動作すると、流路R1のうちの弁体40よりも上流側の部分の冷水の水圧が増加する。これにより、取出管50により取り出される水圧も増加する。
【0034】
弁体駆動機構60は、弁体40が流路R1を全閉しているときに取出管50により取り出された水圧の増加を受けて動作し、弁体40を開方向(上方向)に変位させる。これにより、流路R1が開かれる。弁体駆動機構60は、取出管50に接続されたシリンダ61と、一部がシリンダ61内に収容され、弁体40の開閉方向(上下方向)に変位可能な変位部材62と、変位部材62を閉方向に付勢する弾性体63と、を備える。
【0035】
シリンダ61の内部には、流路R1の弁体40よりも上流側の冷水の水圧が取出管50を介して導入される。変位部材62は、シリンダ61を弁体40の開閉方向に貫通している。変位部材62の弁体40側の一端(下端)は、弁体40の開方向側の一端と溶接などにより接続されている。変位部材62の一端は、他の部材を介して弁体40と接続されてもよい。変位部材62は、その中間部に、シリンダ61内の空間を閉方向側の第1空間U1と、開方向側の第2空間U2とに分ける板状部62Aを備える。弾性体63はここでは蔓巻バネであり、第1空間U1に収容され、板状部62Aを閉方向に付勢している。取出管50により取り出された水圧は、第2空間U2に導入される。水圧が増加したとき、当該水圧は、板状部62Aを開方向(上方向)に押し、変位部材62を開方向に移動させる。このように、変位部材62は、シリンダ61の内部に導入された水圧の増加により、増加した当該水圧の冷水に押圧されて変位する。変位部材62は、開方向への直線移動により変位する。この変位により、変位部材62に連結された弁体40も開方向に変位つまり直線移動する。
【0036】
電動駆動機構70は、発電機30により発電された電力(後述の蓄電池99(
図4)に一旦蓄電された電力を含む)により動作し、弁体駆動機構60によりある程度開かれた弁体40をさらに開方向に変位させることで流路R1をさらに開く。電動駆動機構70は、発電機30により発電された電力により動作するアクチュエータ71と、アクチュエータ71により弁体40の開閉方向(上下方向)に移動する可動軸72と、を備える。アクチュエータ71は、リニアモータなどにより構成される。可動軸72の閉方向側の一端(下端)には、連結部材80が設けられている。可動軸72及び連結部材80は、一体的に形成されている。
【0037】
変位部材62が弁体40の開方向に移動すると、開方向側の一端(上端)が連結部材80に接触する。連結部材80は、ここでは電磁クラッチであり、磁化することで磁石となり、当該連結部材80と接触している変位部材62と磁力により連結される。連結部材80は、変位部材62の変位前は、変位部材62と非接触つまり非連結である。前記の連結により、電動駆動機構70は、弁体駆動機構60によりある程度開かれた弁体40を、連結部材80及び変位部材62を介して、さらに開方向に変位させることができる。変位部材62の開方向側の一端は、連結部材80との接触面積を確保するため、連結部材80と同様に円板形状に形成されている。
【0038】
制御ユニット90は、タービン式流量制御装置10の動作を制御する制御系を構成しており、
図4に示すコントローラ91、蓄電池99などを含んで構成されている。ここで、タービン式流量制御装置10の制御系について
図4を参照して説明する。なお、
図2及び
図3では、
図4に示す各要素を接続する配線を省略している。配線は適宜の態様で引き回される。
【0039】
図4に示すように、タービン式流量制御装置10は、コントローラ91及び蓄電池99を含む制御ユニット90などの他、位置センサP1及び開度センサP2を備える。
【0040】
位置センサP1は、
図2及び
図3において不図示だが、任意の位置に配置され、タービン31の回転位置を検出する。位置センサP1としては、例えば、インクリメンタルエンコーダが採用されるが、どのようなセンサが採用されてもよい。位置センサP1は、タービン31に組み込まれた永久磁石の磁極を検出することで、回転位置を検出するセンサであってもよい。
【0041】
開度センサP2は、
図2及び
図3において不図示だが、例えば、電動駆動機構70の可動軸72の位置を検出することで、流路管20内の流路R1の開口面積を規定する弁体40の弁開度を検出する。ここで、可動軸72を動かすアクチュエータ71は、例えば、モータと、モータの回転を直線移動に変換させる変換機構(例えば、ピニオンギア及びラックギア)とを含んで構成されてもよい。このような場合、開度センサP2は、例えば、モータにより回転する軸の回転位置を検出することで弁開度を検出するように構成されてもよい。アクチュエータ71は、空気式アクチュエータなどの各種アクチュエータであってもよく、開度センサP2としてどのようなセンサが採用されるかは、アクチュエータ71の具体的態様による。
【0042】
コントローラ91は、コンピュータ及び又は各種回路が実装された制御基板などからなり、アクチュエータ71、連結部材80を制御する。コントローラ91は、発電機30が発電した電力を蓄電池99に蓄電する制御を行い、かつ、流路R1を流れる冷水の流量を制御するために発電機30のタービン31のトルクを制御する。
【0043】
コントローラ91は、データ通信部91Aと、システム制御部91Bと、流量制御部91Cと、発電機制御部91Dと、インバータ91Eと、電源回路91Fと、を備えている。システム制御部91Bと流量制御部91Cと発電機制御部91Dとは、例えば、メモリと、このメモリに記録されたプログラムを実行する1又は複数のプロセッサとを含む各種のコンピュータにより実現される。システム制御部91Bと流量制御部91Cと発電機制御部91Dとのそれぞれの少なくとも一部は、コンピュータ以外の各種回路により構成されてもよい。
【0044】
データ通信部91Aは、各種の通信モジュールにより構成され、上位装置、例えば、空調システム1(
図1)の動作を制御する空調コントローラと無線通信を行う通信機能を有する。
【0045】
システム制御部91Bは、タービン式流量制御装置10のシステム全体を制御する。システム制御部91Bは、データ通信部91Aを介して上位装置から各種の設定値を受信し、データ通信部91Aを介して上位装置にタービン式流量制御装置10の内部状態のデータを送信する。システム制御部91Bは、前記の設定値のうちの1つとしての流量設定値を流量制御部91Cへ出力する。
【0046】
流量制御部91Cは、電動駆動機構70、連結部材80、及び、発電機30を制御し、流路管20の流路R1を流れる冷水の流量を制御する。流量制御部91Cは、連結部材80を不図示のコイルなどにより磁化するほか、可動軸72を磁化することで、可動軸72に接続されている電磁クラッチとしての連結部材80を磁化してもよい。流量制御部91Cには、システム制御部91Bからの流量設定値と、発電機制御部91Dが出力した後述のタービン31の現在の角速度およびトルクと、開度センサP2が検出した弁開度と、が入力される。
【0047】
流量制御部91Cは、入力された、タービンの角速度及びトルクと、弁開度とに基づいて、流路R1を流れる冷水の流量を導出する。当該流量の導出は、公知の任意の方法により行われればよい。流量制御部91Cは、導出した流量、及び、開度センサP2からの弁開度をフィードバック値として、当該流量を流量設定値に近づけるように、タービン31のトルクを、流量制御則(PI制御)により制御する。流量制御部91Cは、タービン31のトルクについて、前記の流量制御則によりトルク設定値を導出して発電機制御部91Dに出力することで、タービン31のトルクを制御する。流量制御部91Cは、後述のように電動駆動機構70により弁体40を全開とするときに弁開度に基づいて電動駆動機構70を制御し、弁開度が100%(全開)となったときに電動駆動機構70による駆動を停止させる。電動駆動機構70及び連結部材80などに必要な電力は、流量制御部91Cから供給される。
【0048】
発電機制御部91Dには、位置センサP1が検出したタービン31の回転位置と、インバータ91Eが出力する相電圧値Vおよび相電流値Iと、が入力される。インバータ91Eは、発電機制御部91Dにより制御され、発電機30における相電圧値V及び相電流値Iを検出して発電機制御部91Dに出力する。
【0049】
発電機制御部91Dは、位置センサP1が検出するタービン31の回転位置に基づいて、タービン31の角速度(回転速度)を導出する。発電機制御部91Dは、相電圧値Vおよび相電流値Iに基づいてタービン31のトルクを導出する。発電機制御部91Dは、導出したトルクをフィードバック値として、トルクが、流量制御部91Cからのトルク設定値となるようにトルク制御則(PI制御)によりインバータ91Eを制御する。発電機制御部91Dは、導出した角速度およびトルクを流量制御部91Cへ出力する。発電機制御部91Dは、相電流値Iに基づいてタービン31のトルクを導出してもよい。また、発電機制御部91Dは、相電圧値Vおよび相電流値Iと、角速度とに基づいてトルクを導出してもよい。
【0050】
インバータ91Eは、電源回路91Fからの主電力により、かつ、発電機制御部91Dによる制御のもとで動作する。インバータ91Eは、発電機30により発電される電力を蓄電池99に蓄電するように動作する。また、インバータ91Eは、タービン31のトルクを制御するために発電機30を力行駆動又は回生駆動する。力行駆動又は回生駆動では、ステータ32の固定子巻線に流れる電流の制御などが行われる。例えば、力行駆動では、インバータ91Eから発電機30に駆動電力が供給される。タービン31のトルクの制御により、冷水の流量が制御される。例えば、冷水を受けて回転するタービン31の回転方向を正方向とすると、冷水の流量を増加させる際には、当該タービン31に対して正方向のトルクが与えられる(力行駆動)。冷水の流量を減少させる際には、当該タービン31に対して負方向のトルクが与えられる(回生駆動)。当然、力行駆動中又は回生駆動中に与えられるトルクの増減によっても流量が制御される。なお、インバータ91Eが発電機30ないしタービン31を制御することで、冷水の流量を制御する方法は任意であり、例えば、タービン31の回転数を制御することで、冷水の流量を制御してもよい。つまり、トルク制御の代わりに回転数制御が採用されてもよい(以下、同じ)。
【0051】
電源回路91Fは、蓄電池99に充電(蓄積)されている蓄電電力をタービン式流量制御装置10内で使用される電力として分配する。この例では、電源回路91Fは、インバータ91Eへの電力を主電力とし供給し、各部91A~91Dなどにも電力を供給する。
【0052】
上記のように構成されているタービン式流量制御装置10の動作の流れを
図5に示す。タービン式流量制御装置10は、空調システム1の冷房機能が使用されておらず弁体40が全閉状態(
図3の状態)のときに、当該冷房機能による冷房を開始させるためポンプ6Aが動作開始したことを契機として
図5のように動作する。
図5の動作前、自然放電などにより蓄電池99に電力が充電されていないものとする。従って、コントローラ91などは動作できない。
【0053】
図3の状態にあるタービン式流量制御装置10では、ポンプ6Aの動作開始により、流路管20内の流路R1における、全閉している弁体40の上流側の部分の冷水の水圧が上昇する(ステップS11)。この水圧の上昇は、当該水圧を取り出す取出管50を介して弁体駆動機構60のシリンダ61の第2空間U2に導入される。これにより、第2空間U2内の冷水の水圧も上昇する。この水圧の上昇により、変位部材62の板状部62Aが押され、変位部材62は開方向(上方向)に移動する(ステップS12)。この移動後の様子を
図6に示す。
図6に示すように、変位部材62の移動により、変位部材62の閉方向側の一端(上端)が連結部材80に接触する。他方、変位部材62の移動に伴い、変位部材62の開方向側の一端に連結されている弁体40も開方向に移動する。弁体40の移動により、流路R1が一部開かれる。流路R1が一部開かれることで、冷水は流路管20内を流れだし、タービン31が回転開始する。つまり、発電機30による発電が開始される。発電機30によって発電された電力は、インバータ91Eを通して蓄電池99に蓄電開始される(ステップS13)。これにより蓄電池99に対する充電が開始される。
【0054】
蓄電池99がある程度充電されると、コントローラ91全体が発電機30により発電され蓄電池99を介して供給される電力により動作可能となる(ステップS14)。これにより、タービン式流量制御装置10が完全に起動したことになる。コントローラ91は、発電機30による発電量が最大になるように回生駆動(トルク制御)を行い、充電を継続する(ステップS15)。これにより、最大限の充電がなされる。その後、電動駆動機構70及び連結部材80を駆動するのに十分な電力が蓄電池99に貯まると(例えば、電源回路91Fにより電池残量が監視される)(ステップS16)、コントローラ91は、連結部材80を駆動して磁化して変位部材62と連結させる(ステップS17)。その後、コントローラ91は、アクチュエータ71を駆動して可動軸72を弁体40の開方向にさらに移動させることで、連結部材80及び変位部材62を介して弁体40をさらに開方向に移動させる(ステップS18)。これにより、流路R1がさらに開かれる。コントローラ91は、可動軸72を弁体40が全開位置まで移動するまで可動軸72を移動させる。この移動の様子を
図7及び
図8に示す。
図7及び
図8に示すように、変位部材62の移動に伴ってシリンダ61も移動する。
図8は、弁体40が全開位置に達した状態を示す。
【0055】
コントローラ91は、可動軸72を
図8の状態に維持することで弁体40を全開位置でラッチする(ステップS19)。弁体40のラッチ後、コントローラ91は、タービン式流量制御装置10の通常運転を行うことで(ステップS20)、冷水の流量が上位装置から指令される流量設定値となるようにタービン31に対するトルク制御(回生駆動又は力行駆動)を行う。コントローラ91は、タービン31のトルク制御に加えて、弁体40の開度制御も行い、冷水の流量を制御してもよい。
【0056】
コントローラ91は、冷房終了時などにおいて弁体40を全閉状態とするときには(ステップS21)、電動駆動機構70により弁体40を閉方向に移動させ、最終的に、連結部材80の駆動(磁化)を中止する。これにより、弾性体63が変位部材62を弁体40の閉方向に押し、従って、弁体40が全閉となる。
【0057】
コントローラ91は、ステップS20の前までにおいて、蓄電池99への電力蓄電量に応じて、発電機30又はインバータ91Eの保護のため、タービン31のトルク制御又は回転数制御を行ってもよい。
【0058】
本実施の形態によれば、流路管20が形成している流路R1のうち弁体40よりも上流側の部分の流体圧力(冷水の水圧)を取り出す取出管50が設けられている。さらに、弁体40が流路R1を全閉しているときに取出管50により取り出された流体圧力の増加を受けて動作し、弁体40を開方向に変位させることで流路R1を開く弁体駆動機構60が設けられている。これにより、流路R1を開く際に電力が不要となっており、従って、無電力でタービン式流量制御装置10の弁体40を変位させて全閉の流路R1を開くことができる。これにより、タービン式流量制御装置10が長期間使用されずに蓄電池99の電池残量が無くなっても、タービン式流量制御装置10の動作が開始可能となっている。なお、弁体駆動機構60は、例えば、弁体40が流路R1を閉じているときに取出管50により取り出された流体圧力の増加を受けて動作し、弁体40を開方向に変位させることで流路R1を開くものであればよい。弁体40が流路R1を閉じているときとは、弁体40が流路R1を一部閉じている状態であってもよい。流路R1が一部閉じられていれば、ポンプ6Aの動作により、流路R1のうち弁体40よりも上流側の部分の流体圧力が上昇するので、弁体駆動機構60が動作できる。
【0059】
さらに、本実施形態のように、弁体駆動機構60により流路R1が開かれることで流路R1を流れる流体により回転するタービン31の回転により発電を行う発電機30が設けられているとよい。そして、本実施形態のように、電動駆動機構70は、発電機30により発電された電力(上記では、蓄電池99経由の電力であるが、発電機30から直接入力される電力であってもよい。電力について同じ)により動作し、弁体40をさらに開方向に変位させることで流路R1をさらに開くとよい。このような構成により、弁体駆動機構60による弁体40の変位の度合い(移動距離)に限界があっても、電動駆動機構70により流路R1をさらに開くことができる。なお、タービン式流量制御装置10は、発電機30を備えなくてもよい。電動駆動機構70は、外部電源により動作してもよい。蓄電池99は、外部電源により充電されてもよい。発電機30が設けられる場合に、発電機30及びインバータ91Eは、発電のみを行うように構成されてもよい。
【0060】
本実施形態のように、弁体駆動機構60は、流路R1の弁体40よりも上流の流体圧力が取出管50を介して内部に導入されるシリンダ61を備えるとよい。さらに、弁体駆動機構60は、弁体40と連結され、シリンダ61の内部(第2空間U2)に導入された流体圧力の増加により前記の内部の流体に押圧されて変位することで弁体40を開方向に変位させる変位部材62を備えるとよい。このような構成により弁体40を開方向に容易に変位させることができる。
【0061】
弁体40として、バタフライ弁体、ボール弁体などの回転弁体が採用されてもよい。この場合、変位部材62も水圧の増加により回転変位するように設けられ、当該回転変位に伴って回転弁体が回転するようにしてもよい。ただし、上記実施の形態のように、弁体40及び変位部材62が直線移動により変位する構成の方が簡便である。弁体40は、上記ではゲート弁体であるが、グローブ、チャッキ、ダイアフラムの各形式の弁体であってもよい。弁体の形式により弁体駆動機構60の具体的構成も変更される。
【0062】
また、本実施形態のように、連結部材80は、変位部材62の変位前は非連結で、変位部材62の変位後に変位部材に連結され、電動駆動機構70は、連結部材80及び当該連結部材80に連結された変位部材62を介して、弁体40をさらに開方向に変位させるとよい。これにより、弁体駆動機構60による弁体40の変位に連結部材80が作用して悪影響を与えることが防止されつつ、連結部材80と変位部材62の連結により電動駆動機構70による弁体40の変位が可能となる。連結部材80は、電磁クラッチではなく、機械的に変位部材62に連結される部材であってもよい。例えば、連結部材80は、変位部材62と係合する係合部と、コントローラ91による制御により、変位部材62と係合部とを係合又は非係合させるように動作するアクチュエータと、を備えてもよい。
【0063】
さらに、本実施形態のように、タービン式流量制御装置10が、発電機30により発電された電力を蓄電する蓄電池99を備えることで、外部電源が不要となり、タービン式流量制御装置10は完全に自立して動作することが可能となる。なお、発電機30による発電が、コントローラ91の動作を継続させることが可能である場合は、蓄電池99は省略されてもよい。つまり、コントローラ91は、発電機30から直接供給される電力のみで動作してもよい。
【0064】
コントローラ91は、蓄電池99からの電力又はタービン式流量制御装置10外部の電源(例えば、商用電源)からの電力などに基づいて、発電機30を力行駆動し、発電機30をポンプのように動作させてもよい。コントローラ91は、蓄電池99に充電しきれない余剰電力を消費するため、発電機30を力行駆動してもよい。
【0065】
また、本実施形態のように、発電機30が、弁体駆動機構60により流路R1が開かれることで流路R1を流れる流体により回転するタービン31を備え、タービン31の回転により発電を行うとよい。さらに、コントローラ91が、発電機により発電された電力により動作し、タービン31の回転を制御するとよい。これにより、タービン式流量制御装置10に電力が確保されていない状態から、弁体駆動機構60の動作によりコントローラ91が動作可能となる。
【0066】
本実施形態の空調システム1のように四管式システムでは、通常、冷房と暖房とのうちの使用する方の配管を通水して、もう一方は長期間流量制御装置が閉じられ、流体が流れていないため、流量制御装置を動作させる電源が確保されないことになる。電源を確保するため蓄電池99を大容量化することも考えられるが、停止期間内の自然放電及び停止期間が正確には定義できないことを考慮すると、蓄電池99は必要以上に大容量化する必要があり、流量制御装置の大型化につながる。この実施の形態では、取出管50及び弁体駆動機構60により、タービン式流量制御装置10の起動(上記
図5の動作)に電力が不要なので、蓄電池99の大型化が防止される。また、起動時はポンプ6Aなどの急激な圧力低下を防ぐため、タービン式流量制御装置10の弁体40は全閉状態から少しずつ開かれることが望ましい。本実施形態では、弁体駆動機構60により弁体40が一部しか開かないため好適である。なお、弁体40の開度が10パーセント程度得られれば、タービン31の回転によりインバータ91Eの最初の動作(ステップS13)に必要な電力は得られる。
【0067】
発電機30は、流路管20の外部に配置されてもよい。例えば、タービン31の回転エネルギーを、かさ歯車、磁気歯車などにより流路管20の外部に取り出し、発電機30は、取り出された回転エネルギーを受けて発電を行ってもよい。この場合、タービン31に磁石が不要となり、流路管20の内部にステータ32を設ける必要がない。
【0068】
上記実施の形態では、タービン31のトルクを制御するための流量制御則及びトルク制御則をPI制御としているが、これら制御則として、どのような制御則が採用されてもよく、例えば他の現代制御が採用されてもよい。さらに、タービン31のトルク又は回転数を制御するための具体的方法は上記に限らず任意であり、どのような方法が採用されてもよい。
【0069】
本発明は、空調システムに限らず各種の流量制御装置に適用できる。流量制御装置は、流体の流量を制御する装置であればよく、アクチュエータ及び又はコントローラの有無などは問わない。流量制御装置は、手動又はポジショナなどにより動作するバルブなどであってもよい。また、流体も冷温水などの液体に限られるものではなく、ガスなどの気体であっても構わない。
【0070】
流路R1内の空気が取出管50を介してシリンダ61に供給されないよう、
図9に示すように取出管50とシリンダ61との間に、自動エア抜きバルブXが設けられてもよい。当該バルブXは、取出管50の途中に配置されてもよい。
【0071】
以上、実施形態及び変形例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、本発明には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る、上記実施形態及び変形例に対する様々な変更が含まれる。上記実施形態及び変形例に挙げた各構成は、矛盾の無い範囲で適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0072】
1…空調システム、2A,2B…往き配管、3A,3B…還り配管、6A,6B…ポンプ、10,10A,10B…タービン式流量制御装置、20…流路管、21…接続部材、21A…フランジ、21B…連通孔、30…発電機、31…タービン、32…ステータ、40…弁体、50…取出管、60…弁体駆動機構、61…シリンダ、62…変位部材、62A…板状部、63…弾性体、70…電動駆動機構、71…アクチュエータ、72…可動軸、80…連結部材、90…制御ユニット、91…コントローラ、91C…流量制御部、91D…発電機制御部、91E…インバータ、91F…電源回路、99…蓄電池、R1,R2…流路、S…支持部材、U1…第1空間、U2…第2空間、X…自動エア抜きバルブ。