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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109393
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】ごみ箱
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20230801BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010876
(22)【出願日】2022-01-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 本願発明の特許を受ける権利を有する者(出願人)である「株式会社テラモト」は、令和3年11月24日から11月26日までの2日間開催された展示会「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2021にて、証明書の資料1に示す態様のとおり本願発明に係るごみ箱を出品した。 「株式会社テラモト」は、令和3年11月24日に、証明書の添付書類に示される刊行物「CLEANINGTOOL CATALOG New Product Information」にて、証明書の資料2に示す態様のとおり本願発明に係るごみ箱を掲載した。 「株式会社テラモト」は、令和3年12月10日に、証明書の添付書類に示される刊行物「TERAMOTO環境美化用品総合カタログ2022」にて、証明書の資料3に示す態様のとおり本願発明に係るごみ箱を掲載した。
(71)【出願人】
【識別番号】000133928
【氏名又は名称】株式会社テラモト
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】太田 晋玄
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA20
3E023MA01
3E023MA04
3E023MB01
3E023MB03
(57)【要約】
【課題】 ごみ箱の大きさや形状などにかかわらず、容易にメンテナンスを行うことが可能なごみ箱を提供する。
【解決手段】 ごみ箱Aは、第1方向Xの一方側が開口した投入口101を有するとともに、投入口101に通じる収容空間Sが設けられた本体10と、本体10に取り付けられ、かつ投入口101を開閉可能である第1蓋部材20とを備える。本体10には、収容空間Sの上端で開口した第1開口部102が設けられている。ごみ箱Aは、第1開口部102を塞ぐ第2蓋部材30をさらに備える。第2蓋部材30は、本体10に対して着脱可能である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高さ方向に対して直交する第1方向の一方側が開口した投入口を有するとともに、前記投入口に通じる収容空間が内部に設けられた本体と、
前記本体に取り付けられ、かつ前記投入口を開閉可能である第1蓋部材と、を備え、
前記本体には、前記収容空間の上端で開口した第1開口部が設けられており、
前記第1開口部を塞ぐ第2蓋部材をさらに備え、
前記第2蓋部材は、前記本体に対して着脱可能である、ごみ箱。
【請求項2】
前記本体は、前記第1開口部を囲む取付け部を有し、
前記取付け部には、前記高さ方向に貫通する取付け孔が設けられており、
前記第2蓋部材は、前記第1開口部を塞ぐ天板と、前記天板に取り付けられ、かつ前記取付け孔に挿通しうる支持片と、を有し、
前記取付け孔に前記支持片を挿通させると、前記取付け部が前記天板と前記支持片とに挟まれ、かつ前記天板が前記取付け部に支持される、請求項1に記載のごみ箱。
【請求項3】
前記第1蓋部材は、前記投入口を開閉可能である蓋部と、前記高さ方向および前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる回転軸と、を有し、
前記回転軸は、前記蓋部の上端に取り付けられており、
前記蓋部は、前記収容空間に収容されつつ、前記回転軸を中心として前記第2方向の回りに開閉する、請求項1または2に記載のごみ箱。
【請求項4】
前記第1蓋部材は、前記蓋部を囲み、かつ前記回転軸が回転可能に支持されるフレームを有し、
前記フレームは、前記本体に対して着脱可能である、請求項3に記載のごみ箱。
【請求項5】
前記蓋部に近づく物体を検出するセンサをさらに備え、
前記センサは、前記フレームに取り付けられており、
前記第1蓋部材には、前記センサの検出結果に基づき前記投入口を開閉する開閉機構が設けられている、請求項4に記載のごみ箱。
【請求項6】
前記本体は、前記投入口を囲む枠部を有し、
前記枠部は、前記第1方向において前記投入口を基準として前記収容空間とは反対側に向かうほど、前記投入口から離れる向きに傾斜しており、
前記枠部の上端には、前記枠部を貫通する検出孔が設けられており、
前記センサは、前記検出孔から外部に露出している、請求項5に記載のごみ箱。
【請求項7】
前記本体には、前記第1方向において前記投入口と同じ側で開口し、かつ前記収容空間に通じる第2開口部が設けられており、
前記第2開口部は、前記高さ方向において前記投入口を基準として前記第1開口部とは反対側に位置しており、
前記第2開口部を開閉可能である扉と、前記本体に対して前記扉を施錠するロック機構と、をさらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載のごみ箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高さ方向に対して直交する方向の一方側が開口した投入口を有するごみ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ごみ箱の一例が開示されている。当該ごみ箱は、高さ方向(鉛直方向)に対して直交する第1方向の一方側が開口した投入口と、当該投入口を開閉可能である蓋体と、当該投入口よりも下方に位置し、かつ当該第1方向において当該投入口と同じ側で開口した開口部とを備える。開口部には、第1方向において引き出し可能とされたごみ箱本体が収容されている。特許文献1に開示されたごみ箱のメンテナンスにあたっては、ごみ箱本体を引き出すことによって行うことができる。
【0003】
しかし、ごみ箱の大きさや形状によっては、投入口、または当該投入口の下方に設けられた開口部から作業員の腕などを進入させて行う当該ごみ箱のメンテナンス(たとえば蓋体の取り替え作業)に労力を要することが想定される。したがって、ごみ箱のメンテナンスのしやすさを確保し得る方策を講じることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-310107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑み、ごみ箱の大きさや形状などにかかわらず、容易にメンテナンスを行うことが可能なごみ箱を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供されるごみ箱は、高さ方向に対して直交する第1方向の一方側が開口した投入口を有するとともに、前記投入口に通じる収容空間が内部に設けられた本体と、前記本体に取り付けられ、かつ前記投入口を開閉可能である第1蓋部材と、を備え、前記本体には、前記収容空間の上端で開口した第1開口部が設けられており、前記第1開口部を塞ぐ第2蓋部材をさらに備え、前記第2蓋部材は、前記本体に対して着脱可能である。
【0007】
本発明の実施において好ましくは、前記本体は、前記第1開口部を囲む取付け部を有し、前記取付け部には、前記高さ方向に貫通する取付け孔が設けられており、前記第2蓋部材は、前記第1開口部を塞ぐ天板と、前記天板に取り付けられ、かつ前記取付け孔に挿通しうる支持片と、を有し、前記取付け孔に前記支持片を挿通させると、前記取付け部が前記天板と前記支持片とに挟まれ、かつ前記天板が前記取付け部に支持される。
【0008】
本発明の実施において好ましくは、前記第1蓋部材は、前記投入口を開閉可能である蓋部と、前記高さ方向および前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる回転軸と、を有し、前記回転軸は、前記蓋部の上端に取り付けられており、前記蓋部は、前記収容空間に収容されつつ、前記回転軸を中心として前記第2方向の回りに開閉する。
【0009】
本発明の実施において好ましくは、前記第1蓋部材は、前記蓋部を囲み、かつ前記回転軸が回転可能に支持されるフレームを有し、前記フレームは、前記本体に対して着脱可能である。
【0010】
本発明の実施において好ましくは、前記蓋部に近づく物体を検出するセンサをさらに備え、前記センサは、前記フレームに取り付けられており、前記第1蓋部材には、前記センサの検出結果に基づき前記投入口を開閉する開閉機構が設けられている。
【0011】
本発明の実施において好ましくは、前記本体は、前記投入口を囲む枠部を有し、前記枠部は、前記第1方向において前記投入口を基準として前記収容空間とは反対側に向かうほど、前記投入口から離れる向きに傾斜しており、前記枠部の上端には、前記枠部を貫通する検出孔が設けられており、前記センサは、前記検出孔から外部に露出している。
【0012】
本発明の実施において好ましくは、前記本体には、前記第1方向において前記投入口と同じ側で開口し、かつ前記収容空間に通じる第2開口部が設けられており、前記第2開口部は、前記高さ方向において前記投入口を基準として前記第1開口部とは反対側に位置しており、前記第2開口部を開閉可能である扉と、前記本体に対して前記扉を施錠するロック機構と、をさらに備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかるごみ箱によれば、当該ごみ箱の大きさや形状などにかかわらず、容易にメンテナンスを行うことが可能となる。
【0014】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態にかかるごみ箱の分解斜視図である。
図2図1に示すごみ箱の正面図である。
図3図1に示すごみ箱の平面図であり、第1蓋部材および第2蓋部材の図示を省略している。
図4図2のIV-IV線に沿う断面図である。
図5図3のV-V線に沿う断面図である。
図6図1に示すごみ箱が具備する第2蓋部材の斜視図である。
図7図3のVII-VII線に沿う部分拡大断面図である。
図8図1に示すごみ箱の分解斜視図であり、本体の一部、および第2蓋部材の図示を省略している。
図9図1に示すごみ箱が具備する第1蓋部材の斜視図である。
図10図9に示す第1蓋部材の右側面図である。
図11図1に示すごみ箱が具備するセンサの分解斜視図である。
図12図1に示すごみ箱が具備する電源の分解斜視図である。
図13図1に示すごみ箱に構成された回路のブロック図である。
図14図1に示すごみ箱の作動を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて説明する。
【0017】
図1図12に基づき、本発明の一実施形態にかかるごみ箱Aについて説明する。ごみ箱Aは、本体10、第1蓋部材20、第2蓋部材30、センサ40、電源50、扉60およびロック機構70を備える。ここで、理解の便宜上、図3では、第1蓋部材20および第2蓋部材30の図示を省略している。図8では、本体10の一部と、第2蓋部材30との図示を省略している。
【0018】
ごみ箱Aの説明においては、本体10が起立する方向(一般的には鉛直方向)を「高さ方向Z」と呼ぶ。高さ方向Zに対して直交する方向を「第1方向X」と呼ぶ。高さ方向Zおよび第1方向Xの双方に対して直交する方向を「第2方向Y」と呼ぶ。
【0019】
本体10は、ごみ箱Aの主要部をなす。図3図5に示すように、本体10の内部には、収容空間Sが設けられている。収容空間Sには、ごみを溜めるための容器が配置される。図3に示すように、本体10は、筐体部11、枠部12、2つの第1取付け部13、第2取付け部14、中間部15、および2つのシュート16を有する。
【0020】
図1図5に示すように、筐体部11は、第1方向Xにおいて後述する投入口101が位置する側とは反対側に位置する本体10と、本体10の第2方向Yの両側と、本体10の下端とを覆っている。筐体部11により規定された本体10の内部空間が収容空間Sとなる。筐体部11は、たとえば鋼製である。
【0021】
図4に示すように、本体10には、投入口101、第1開口部102および第2開口部103が設けられている。投入口101は、第1方向Xの一方側で開口している。投入口101には、ごみが投入される。第1開口部102は、収容空間Sの上端で開口している。第2開口部103は、第1方向Xにおいて投入口101と同じ側で開口している。第2開口部103は、高さ方向Zにおいて投入口101を基準として第1開口部102とは反対側に位置する。投入口101、第1開口部102および第2開口部103は、収容空間Sに通じている。
【0022】
図1および図2に示すように、枠部12は、投入口101を第1方向Xの回りに囲んでいる。図2および図8に示すように、枠部12は、上方枠部121、下方枠部122、2つの側方枠部123、座部124、および2つの案内部125を有する。図4に示すように、上方枠部121、下方枠部122、および2つの側方枠部123の各々は、第1方向Xにおいて投入口101を基準として収容空間Sとは反対側に向かうほど、投入口101から離れる向きに傾斜している。上方枠部121、下方枠部122、および2つの側方枠部123は、投入口101を規定する。上方枠部121、下方枠部122、および2つの側方枠部123は、外部に露出している。
【0023】
図2に示すように、上方枠部121は、投入口101の上端に位置し、かつ第2方向Yに延びている。上方枠部121には、枠部12を貫通する検出孔121Aが設けられている。検出孔121Aは、第2方向Yに延びている。下方枠部122は、投入口101の下端に位置し、かつ第2方向Yに延びている。下方枠部122は、高さ方向Zにおいて第2開口部103と投入口101との間に位置する。2つの側方枠部123は、投入口101の第2方向Yの両端に位置し、かつ高さ方向Zに延びている。2つの側方枠部123は、第2方向Yにおいて筐体部11に隣接している。
【0024】
図8に示すように、座部124は、下方枠部122の下端につながり、かつ第1方向Xに突出している。座部124は、収容空間Sに位置する。座部124は、第2方向Yに延びている。2つの案内部125は、2つの側方枠部123に個別につながっている。2つの案内部125は、第1方向Xに突出している。2つの案内部125は、収容空間Sに位置する。2つの案内部125は、高さ方向Zに延びている。
【0025】
図3および図8に示すように、2つの第1取付け部13は、枠部12の上方枠部121の上端に取り付けられている。2つの第1取付け部13は、第2方向Yにおいて互いに離れて位置する。2つの第1取付け部13の各々は、高さ方向Zに下垂する部分を含む。
【0026】
図1および図3に示すように、第2取付け部14は、第1開口部102を高さ方向Zの回りに囲んでいる。第2取付け部14には、高さ方向Zに貫通する複数の取付け孔141を有する。複数の第2取付け部14は、第1方向Xに延びる長孔である。第2取付け部14において複数の取付け孔141は、第2方向Yの両側に位置する。
【0027】
図1および図3に示すように、中間部15は、筐体部11の内面に取り付けられている。したがって、中間部15は、収容空間Sに位置する。図4に示すように、中間部15は、高さ方向Zにおいて投入口101と第1開口部102との間に位置する。
【0028】
図3図5に示すように、2つのシュート16は、筐体部11の内面に取り付けられている。したがって、2つのシュート16は、収容空間Sに位置する。2つのシュート16は、第1方向Xに延びている。2つのシュート16は、第2方向Yにおいて互いに離れて位置する。高さ方向Zにおいて、2つのシュート16の上端の位置は、投入口101の下端の位置に略等しい。2つのシュート16の各々は、高さ方向Zに対して斜め下方に傾斜する部分を含む。
【0029】
第1蓋部材20は、図1および図2に示すように、本体10の枠部12に取り付けられている。第1蓋部材20は、本体10の投入口101を開閉可能である。図9に示すように、第1蓋部材20は、フレーム21、蓋部22、回転軸23および開閉機構24を有する。
【0030】
図9に示すように、フレーム21は、蓋部22を第1方向Xの回りに囲んでいる。フレーム21は、たとえば鋼製である。図8に示すように、フレーム21は、本体10の枠部12に対して着脱可能である。フレーム21を枠部12に取り付ける際は、以下の手順により行う。まず、フレーム21を枠部12の2つの案内部125に沿って上方から高さ方向Zに挿入する。2つの案内部125は、フレーム21の第2方向Yのずれを規制する。次いで、フレーム21の下端を枠部12の座部124に支持させる。次いで、フレーム21をボルトなどの締結部材により本体10の2つの第1取付け部13に固定する。一方、フレーム21を枠部12から取り外す際は、取り付ける際の手順とは逆の手順により行う。
【0031】
図9および図10に示すように、フレーム21は、張出部211を有する。張出部211は、フレーム21の上端に位置する。張出部211は、第1方向Xにおいて本体10の収容空間Sから離れる側に突出している。張出部211は、第2方向Yに延びている。
【0032】
蓋部22は、本体10の投入口101を開閉可能である。図9に示すように、回転軸23は、第2方向Yに延び、かつ蓋部22の上端に固定されている。回転軸23の第2方向Yの両側は、フレーム21に支持されている。回転軸23は、フレーム21に対して第2方向Yの回りに回転可能である。これにより、蓋部22は、本体10の収容空間Sに収容されつつ、回転軸23を中心として第2方向Yの回りに開閉する。蓋部22は、たとえば樹脂製である。蓋部22の平均密度は、フレーム21の平均密度よりも小さい。
【0033】
図9および図10に示すように、開閉機構24は、ギヤボックス241、アーム242および係合軸243を含む。ギヤボックス241は、フレーム21に取り付けられている。ギヤボックス241は、モータおよびギヤを含む。アーム242は、第2方向Yに対して直交する方向に延びている。アーム242は、ギヤボックス241に取り付けられている。ギヤボックス241のモータが駆動すると、アーム242は、図10に示す軸心Nの回りに回転する。係合軸243は、蓋部22に取り付けられている。係合軸243は、蓋部22から第2方向Yに突出している。係合軸243は、アーム242の下方を潜っている。
【0034】
図10に示すように、ギヤボックス241のモータの駆動によりアーム242が軸心Nの回りに回転(図10では左回りに回転)すると、アーム242が係合軸243に接触する。この状態でアーム242が同じ向きの回転を続けると、アーム242が係合軸243を持ち上げる。これにより本体10の投入口101が開く。一方、投入口101を閉じる際は、投入口101を開く場合とは反対向きとなるように、アーム242を軸心Nの回りに回転させればよい。これにより、係合軸243がアーム242に支持されつつ下降するため、投入口101が閉じる。
【0035】
第2蓋部材30は、図1に示すように、本体10に対して着脱可能である。図4および図5に示すように、第2蓋部材30は、本体10の第1開口部102を塞いでいる。図6に示すように、第2蓋部材30は、天板31、2つの支持片32、および係合片33を有する。
【0036】
図4および図5に示すように、天板31は、本体10の第1開口部102を塞いでいる。図6に示すように、2つの支持片32は、第2方向Yにおいて互いに離れて位置する。2つの支持片32の各々は、基部321、および2つの爪部322を有する。基部321は、第1方向Xに延びている。基部321は、天板31に取り付けられている。2つの爪部322は、基部321につながっている。2つの爪部322は、第1方向Xにおいて互いに離れて位置する。2つの爪部322は、本体10の第2取付け部14の複数の取付け孔141に個別に挿通しうる。図7に示すように、複数の取付け孔141に2つの爪部322を個別に挿通させると、第2取付け部14が天板31と2つの支持片32とに挟まれる。あわせて、天板31が第2取付け部14に支持される。これにより、第2蓋部材30が本体10に取り付けられる。
【0037】
図5に示すように、係合片33は、第1方向Xのうち本体10の投入口101が位置する側とは反対側に位置する。係合片33は、天板31に取り付けられている。係合片33は、ボルトなどの締結部材により本体10の筐体部11に固定される。これにより、第2蓋部材30が本体10に対して容易に脱落しなくなる。
【0038】
センサ40は、図9および図10に示すように、第1蓋部材20のフレーム21の張出部211に取り付けられている。図2および図5に示すように、センサ40は、本体10の枠部12(上方枠部121)の検出孔121Aから外部に露出している。図11に示すように、センサ40は、カバー41、基板42、発光素子43、受光素子44、インジケータ45、第1端子46、第2端子47、絶縁シート48およびフィルタ49を有する。
【0039】
図11に示すように、カバー41は、第2方向Yに延びている。カバー41は、たとえば樹脂製である。カバー41には、複数の開口部411が設けられている。複数の開口部411は、第2方向Yに沿って配列されている。
【0040】
図11に示すように、基板42は、第2方向Yに延びている。基板42は、たとえばPWB(Printed Wiring Board)である。基板42は、カバー41に取り付けられている。発光素子43、受光素子44、インジケータ45、第1端子46および第2端子47は、基板42に実装されている。発光素子43は、赤色光を発するLED(Light Emitting Diode)である。受光素子44は、発光素子43から発して物体80(図14参照)に反射した赤色光を検出する。受光素子44は、たとえばフォトダイオードである。インジケータ45は、LEDである。発光素子43、受光素子44およびインジケータ45は、カバー41の複数の開口部411に個別に収納され、かつ複数の開口部411において露出している。
【0041】
図11に示すように、絶縁シート48は、基板42を基準としてカバー41とは反対側に位置する。絶縁シート48は、基板42に取り付けられている。センサ40をフレーム21の張出部211に取り付けた際、絶縁シート48は、張出部211に接触する。
【0042】
図11に示すように、フィルタ49は、カバー41の複数の開口部411を塞いでいる。これにより、発光素子43、受光素子44およびインジケータ45は、外部には露出しない。フィルタ49は、発光素子43およびインジケータ45が発する光とは異なる波長の光を遮へいする。
【0043】
電源50は、図3および図4に示すように、本体10の中間部15に取り付けられている。電源50は、センサ40の発光素子43、受光素子44およびインジケータ45と、開閉機構24のギヤボックス241とに導通している。図12に示すように、電源50は、ケース51、第3端子52、第4端子53、電力供給部54および回路基板55を有する。
【0044】
図12に示すように、ケース51は、第1部511、第2部512および蓋513を有する。第2部512は、ねじなどの締結部材により第1部511に取り付けられている。蓋513は、第2部512に取り付けられている。ケース51は、たとえば樹脂製である。
【0045】
図12に示すように、電力供給部54は、電池ボックス541およびDCジャック542を含む。電力供給部54は、ごみ箱Aの作動にかかる電力源である。電池ボックス541は、ケース51の第2部512に設けられている。電池ボックス541は、蓋513により塞がれる。DCジャック542には、ACアダプタが接続される。電力供給部54においては、乾電池をごみ箱Aの電力源とする場合は、電池ボックス541を用いる。交流電源をごみ箱Aの電力源とする場合は、DCジャック542を用いる。
【0046】
図12に示すように、回路基板55は、第1部511に取り付けられている。また、図13に示すように、回路基板55は、電源回路551、制御回路552および駆動回路553を含む。回路基板55は、たとえばPCB(Printed Circuit Board)である。第3端子52、第4端子53およびDCジャック542は、回路基板55に実装されている。電池ボックス541は、回路基板55に導通している。
【0047】
扉60は、図2および図4に示すように、本体10の第2開口部103を開閉可能である。扉60は、高さ方向Zの回りに回転可能となるように本体10の筐体部11に取り付けられている。
【0048】
ロック機構70は、図1および図2に示すように、扉60に取り付けられている。ロック機構70は、鍵を用いて本体10に対して扉60を施錠する。
【0049】
次に、図13および図14に基づき、ごみ箱Aの作動について説明する。
【0050】
図13は、ごみ箱Aに構成された回路を示している。当該回路は、センサ40および電源50と、第1蓋部材20の開閉機構24のギヤボックス241とを含む。電力供給部54は、回路基板55の電源回路551に電力を供給する。電源回路551は、DC-DCコンバータを含む。これにより、電源回路551に供給された電力は、適宜降圧される。その後、電源回路551から回路基板55の制御回路552および駆動回路553に電力が供給される。
【0051】
図13に示すように、センサ40の第1端子46は、発光素子43、受光素子44およびインジケータ45に導通している。制御回路552は、電源50の第3端子52に導通している。第1端子46および第3端子52は、ケーブルを介して相互に導通している。これにより、制御回路552は、発光素子43、受光素子44およびインジケータ45に導通している。発光素子43およびインジケータ45は、制御回路552から供給される電力により常時発光している。
【0052】
図13に示すように、センサ40の第2端子47は、開閉機構24のギヤボックス241に導通している。駆動回路553は、電源50の第4端子53に導通している。第2端子47および第4端子53は、ケーブルを介して相互に導通している。これにより、駆動回路553は、ギヤボックス241に導通している。さらに、制御回路552および駆動回路553は、相互に導通している。
【0053】
図14に示すように、ごみなどの物体80が第1蓋部材20の蓋部22に近づくと、発光素子43から発せられた赤色光は、物体80に反射される。反射された赤色光は、受光素子44により検出される。その後、受光素子44から制御回路552に電気信号が伝送される。これにより、物体80が蓋部22に近づいていることを制御回路552が認識する。
【0054】
制御回路552が上述の認識をすると、制御回路552から駆動回路553に電気信号が伝送される。その電気信号に基づき、駆動回路553から開閉機構24のギヤボックス241に電力が供給される。これにより、ギヤボックス241のモータが駆動するため、物体80が蓋部22に接触せずとも本体10の投入口101が開く。その後、所定の時間が経過すると、制御回路552から駆動回路553に電気信号が再度伝送される。その電気信号に基づき、駆動回路553からギヤボックス241に電力が再度供給される。この場合、ギヤボックス241のモータに印加される電圧は、投入口101を開く際に印加される電圧とは逆である。これにより、投入口101が閉じる。したがって、センサ40は、蓋部22に近づく物体80を検出する。あわせて、開閉機構24は、センサ40の検出結果に基づき投入口101を開閉する。
【0055】
図14に示すように、第1蓋部材20は、本体10の収容空間Sに位置し、かつ蓋部22を除き外部に露出しない。高さ方向Zに視て、第1蓋部材20の全体が第2蓋部材30の天板31に重なる。したがって、本体10の第2取付け部14から第2蓋部材30を取り外さない限り、第1蓋部材20のフレーム21を本体10から取り外すことは困難である。さらに、検出孔121Aを覆うようにマグネットシートを外部から枠部12(上方枠部121)に貼り付けると、マグネットシートにより受光素子44に入射する光が遮へいされる。これにより、電力供給部54から回路基板55に電力の供給が持続する状態であっても、受光素子44から制御回路552に電気信号が伝送されなくなるため、駆動回路553からギヤボックス241に電力が供給されなくなる。この場合においては、投入口101を手動で開閉することができる。
【0056】
次に、ごみ箱Aの作用効果について説明する。
【0057】
ごみ箱Aは、第1方向Xに一方側が開口した投入口101を有する本体10と、本体10に取り付けられ、かつ投入口101を開閉可能である第1蓋部材20とを備える。本体10には、収容空間Sの上端で開口した第1開口部102が設けられている。ごみ箱Aは、第1開口部102を塞ぐ第2蓋部材30をさらに備える。第2蓋部材30は、本体10に対して着脱可能である。本構成をとることにより、ごみ箱Aのメンテナンスの際、第2蓋部材30を本体10から取り外すことにより、投入口101を利用せずとも作業員の腕などが収容空間Sに楽に進入できる。ごみ箱Aによれば、ごみ箱Aの大きさや形状などにかかわらず、容易にメンテナンスを行うことが可能となる。
【0058】
本体10は、第1開口部102を囲む第2取付け部14を有する。第2取付け部14には、高さ方向Zに貫通する取付け孔141が設けられている。第2蓋部材30は、第1開口部102を塞ぐ天板31と、天板31に取り付けられた支持片32とを有する。取付け孔141に支持片32を挿通させると、第2取付け部14が天板31と支持片32とに挟まれ、かつ天板31が第2取付け部14に支持される。本構成をとることにより、本体10に取り付けられた第2蓋部材30を上方に持ち上げようとすると、支持片32が第2取付け部14に接触する。これにより、第2蓋部材30が本体10から容易に脱落することを防止できる。
【0059】
第1蓋部材20は、蓋部22を囲み、かつ回転軸23が回転可能に支持されるフレーム21を有する。フレーム21は、本体10に対して着脱可能である。本構成をとることにより、アセンブリとして構成される第1蓋部材20を一体的に交換することができる。これにより、ごみ箱Aのメンテナンスを効率的に行うことが可能となる。
【0060】
ごみ箱Aは、蓋部22に近づく物体80を検出するセンサ40をさらに備える。センサ40は、フレーム21に取り付けられている。第1蓋部材20には、センサ40の検出結果に基づき投入口101を開閉する開閉機構24が設けられている。本構成をとることにより、物体80が蓋部22に接触せずとも投入口101を開閉することができる。
【0061】
上述の場合において、蓋部22の平均密度は、フレーム21の平均密度よりも小さいことが好ましい。これにより、投入口101の開閉の際、開閉機構24の動力をより小さくすることができる。このことは、開閉機構24のギヤボックス241の小型化や、電源50の電力供給部54の低電力化に寄与する。
【0062】
本体10は、投入口101を囲む枠部12を有する。枠部12は、第1方向Xにおいて投入口101を基準として収容空間Sとは反対側に向かうほど、投入口101から離れる向きに傾斜している。枠部12の上端には、枠部12を貫通する検出孔121Aが設けられている。センサ40は、検出孔121Aから外部に露出している。本構成をとることにより、図14に示すように、センサ40の発光素子43から発せられる赤色光の光路と、当該赤色光の反射光の光路とが、第1方向Xにおいて投入口101を基準として収容空間Sとは反対側に向かうほど斜め下方に進行するように設定される(図14において2つの光路を二点鎖線で示す。)。これにより、蓋部22に近づく物体80を早期にセンサ40により検出することが可能となる。
【0063】
本体10は、第1方向Xにおいて投入口101と同じ側で開口し、かつ収容空間Sに通じる第2開口部103が設けられている。第2開口部103は、高さ方向Zにおいて投入口101を基準として第1開口部102とは反対側に位置する。ごみ箱Aは、第2開口部103を開閉可能である扉60と、本体10に対して扉60を施錠するロック機構70とをさらに備える。本構成をとることにより、収容空間Sに配置されたごみ容器を第2開口部103から容易に取り出すことと、当該ごみ容器の盗難を防止することとの両者が可能となる。
【0064】
本発明は、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0065】
A:ごみ箱
10:本体
11:筐体部
101:投入口
102:第1開口部
103:第2開口部
12:枠部
121:上方枠部
122:下方枠部
123:側方枠部
124:座部
125:案内部
13:第1取付け部
14:第2取付け部
141:取付け孔
15:中間部
16:シュート
20:第1蓋部材
21:フレーム
211:張出部
22:蓋部
23:回転軸
24:開閉機構
241:ギヤボックス
242:アーム
243:係合軸
30:第2蓋部材
31:天板
32:支持片
321:基部
322:爪部
33:係合片
40:センサ
41:カバー
411:開口部
42:基板
43:発光素子
44:受光素子
45:インジケータ
46:第1端子
46:第2端子
48:絶縁シート
49:フィルタ
50:電源
51:ケース
511:第1部
512:第2部
513:蓋
52:第3端子
53:第4端子
54:電力供給部
541:電池ボックス
542:DCジャック
55:回路基板
551:電源回路
552:制御回路
553:駆動回路
60:扉
70:ロック機構
80:物体
S:収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14