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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109450
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】面光源照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20230801BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20230801BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20230801BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20230801BHJP
   F21Y 105/00 20160101ALN20230801BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230801BHJP
【FI】
F21S2/00 453
F21S8/00 100
F21S8/00 200
F21S8/04 100
G02F1/13357
F21Y105:00
F21Y115:10 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010970
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】阿南 真一
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA15
2H391AB04
2H391AB21
2H391AD35
2H391AD37
3K244AA01
3K244AA05
3K244AA06
3K244BA09
3K244BA14
3K244BA18
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA05
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA12
3K244EB10
3K244EC03
3K244EC08
3K244EC13
3K244EE07
3K244EE10
(57)【要約】
【課題】周囲を照明する照明光と、画像を表示する表示光とを両立して出射させることができる面光源照明装置を提供する。
【解決手段】面光源照明装置1は、光源20と、光源20から出射された光が入射する入光端面10aと、入射した光が出射する光出射面10cと、光出射面10cに対向する面であり、光を反射及び/又は屈折するプリズム11が複数形成されているプリズム面10dと、を有する導光板10と、プリズム面10dに沿って対向して配置された表示物30とを備える。また、複数のプリズム11が配置されているプリズム面10dには、表示物30が対向して配置される。そして、導光板10から直接外部に出射される光量は、導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源から出射された光が入射する入光端面と、入射した前記光が出射する光出射面と、前記光出射面に対向する面であり、光を反射及び/又は屈折するプリズムが複数形成されているプリズム面と、を有する導光板と、
前記プリズム面に沿って対向して配置された表示物とを備え、
複数の前記プリズムが配置されている前記プリズム面には、前記表示物が対向して配置され、
前記導光板から直接外部に出射される光量は、前記導光板から前記表示物側へ出射される光量より大きい
面光源照明装置。
【請求項2】
前記光源から出射された光であって、前記導光板から直接外部に出射される光は、前記導光板から前記表示物側へ出射されて前記表示物で反射した光よりも高い指向性を有する
請求項1に記載の面光源照明装置。
【請求項3】
前記導光板から直接外部に出射される光は、前記光出射面において前記導光板の前記入光端面と対向する端面側寄りに指向性を有する
請求項2に記載の面光源照明装置。
【請求項4】
前記導光板の前記入光端面と対向する端面には、光吸収材が塗布又は近接配置されている
請求項1~3のいずれか1に記載の面光源照明装置。
【請求項5】
前記プリズムは、前記入光端面から入射した前記光源の光軸と直交する溝形状を有する
請求項1~4のいずれか1項に記載の面光源照明装置。
【請求項6】
前記光軸と平行な方向に沿って前記プリズムを切断した場合の前記プリズムの断面において、前記プリズムの内面における前記光源側の面は、傾斜面であり、
前記傾斜面は、前記導光板の前記プリズム面に対する鋭角の角度が10~40°の範囲となるように前記プリズムに形成されている
請求項5に記載の面光源照明装置。
【請求項7】
前記表示物は、電子ペーパー又は液晶の表示デバイスである
請求項1~6のいずれか1項に記載の面光源照明装置。
【請求項8】
前記表示物は、画像を持つ印刷物である
請求項1~6のいずれか1項に記載の面光源照明装置。
【請求項9】
さらに、建築物に固定設置するための固定部を備え、
前記建築物に前記面光源照明装置が固定設置された状態において、前記導光板から直接外部に出力される光は、前記建築物の表面を照明する
請求項1~8のいずれか1項に記載の面光源照明装置。
【請求項10】
さらに、水平面部に設置される設置部を備え、
前記導光板から直接外部に出射される光は、前記水平面部の上面を照明する
請求項1~8のいずれか1項に記載の面光源照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、面光源照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、導光板を用いた導光板システムとして、エッジライト型の照明装置が知られている。
【0003】
この種の照明装置として、例えば特許文献1には、光入射面から入射した光を伝搬させ、光出射面から出射させる導光板と、導光板の光入射面と対向する位置に配置された点光源とを備えたフロントライトが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-361914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のフロントライトでは、文字等を表示するために自身の画面を明るく照らすことはできても、光出射面から伝搬した光を出射させることでその周囲を照明することは困難である。
【0006】
そこで、本開示では、周囲を照明する照明光と、画像を表示する表示光とを両立して出射させることができる面光源照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る面光源照明装置の一態様は、光源と、前記光源から出射された光が入射する入光端面と、入射した前記光が出射する光出射面と、前記光出射面に対向する面であり、光を反射及び/又は屈折するプリズムが複数形成されているプリズム面と、を有する導光板と、前記プリズム面に沿って対向して配置された表示物とを備え、複数の前記プリズムが配置されている前記プリズム面には、前記表示物が対向して配置され、前記導光板から直接外部に出射される光量は、前記導光板から前記表示物側へ出射される光量より大きい。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、周囲を照明する照明光と、画像を表示する表示光とを両立して出射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態1に係る面光源照明装置を示す斜視図である。
図2図2は、図1のII-II線における面光源照明装置を示す断面図である。
図3図3の(a)は、実施の形態1に係る面光源照明装置を示す正面図、及び、図3の(b)は、図3の(a)のIIIB-IIIB線における面光源照明装置を示す断面図である。
図4図4は、図3の(a)のIVA-IVA線における面光源照明装置のプリズム及びプリズム面を示す部分拡大断面図である。
図5図5は、実施の形態1の変形例1に係る面光源照明装置を示す斜視図である。
図6図6は、図5のVI-VI線における面光源照明装置を示す断面図である。
図7図7は、実施の形態1の変形例2に係る面光源照明装置を壁に設置した場合を示す断面図である。
図8図8は、実施の形態1の変形例3に係る面光源照明装置を机の上に載置した場合を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0012】
また、以下の実施の形態において、略平行又は矩形状等の表現を用いている。例えば、略平行又は矩形状は、完全に平行又は矩形であることを意味するだけでなく、実質的に平行又は矩形である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略平行又は矩形状は、本開示による効果を奏し得る範囲において平行又は矩形という意味である。他の「略」、「状」を用いた表現についても同様である。
【0013】
(実施の形態1)
<構成:面光源照明装置1>
まず、実施の形態1に係る面光源照明装置1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態1に係る面光源照明装置1を示す斜視図である。図2は、図1のII-II線における面光源照明装置1を示す断面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、面光源照明装置1は、建築物の表面を照明する照明光、及び、表示物30に表示されている模様、文字等の画像を表示する表示光を照射する。具体的には、面光源照明装置1は、建築物に固定設置されることで、建築物の表面を照明することができる。ここで、建築物は、例えば、天井、床、壁等である。なお、面光源照明装置1は、地面に立設する姿勢で設置されることで、地面に照明光及び表示光を照射してもよい。
【0016】
面光源照明装置1は、導光板10と、光源20と、表示物30とを備える。本実施の形態において、面光源照明装置1は、筐体2と、導光板10と、光源20と、表示物30とを備える。つまり、筐体2は、面光源照明装置1の必須の構成要素ではない。また、導光板10、光源20及び表示物30は、筐体2に直接固定されていてもよいし、ホルダ等(不図示)を介して間接的に筐体2に固定されていてもよい。筐体2は、面光源照明装置1の外郭をなす外郭部材であるとともに、導光板10、光源20及び表示物30を収納したり保持したりするハウジングである。筐体2は、例えば金属製又は樹脂製の剛体である。
【0017】
[筐体2]
次に、筐体2について説明する。
【0018】
筐体2は、前面カバー2aと、背面カバー2bとを有する。
【0019】
前面カバー2aは、中央部に開口部2cが形成された枠体である。前面カバー2aは、背面カバー2bと連結固定された状態で背面カバー2bの前面に配置されている。
【0020】
前面カバー2aは、導光板10を支持することができる。具体的には、前面カバー2aは、開口部2cを介して導光板10の入光端面10aを露出させた状態で、光出射面10cにおける導光板10の端縁側を支持することができる。
【0021】
背面カバー2bは、導光板10及び表示物30の後方側に配置され、導光板10のプリズム面10d、表示物30の裏面(導光板10側とは反対側の面)を支持している。
【0022】
また、背面カバー2bは、光源20を収容し、かつ、光源20を支持している。具体的には、背面カバー2bは、光源20を導光板10の入光端面10aに対向させ、かつ、光源20の光軸が入光端面10aと直交するように光源20を支持することができる。
【0023】
また、背面カバー2bには、導光板10のプリズム面10dから離間した状態でプリズム面10dと重なり合うように表示物30を支持することができる凹部2dが形成されている。つまり、背面カバー2bの凹部2dは、プリズム面10dから表示物30が離間してプリズム面10dと表示物30との間に隙間Sが形成されるように、表示物30を支持することができる。
【0024】
[導光板10]
次に、導光板10について、図2及び図3等を用いて説明する。
【0025】
図3の(a)は、実施の形態1に係る面光源照明装置1を示す正面図、及び、図3の(b)は、図3の(a)のIIIB-IIIB線における面光源照明装置1を示す断面図である。図3の(a)、(b)では、図2の筐体2を省略している。
【0026】
図2及び図3に示すように、導光板10は、光を導光する機能を有する光学部材である。本実施の形態において、導光板10は、平面視した形状が矩形状の平板状の導光体である。
【0027】
また、導光板10は、透光性を有する透光部材であり、透光材料によって構成されている。導光板10は、高い光透過率を有する透明材料によって構成されていることが好ましい。導光板10は、例えば、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性樹脂材料、又は、透明ガラスによって構成されたガラス板で構成されている。
【0028】
導光板10は、入光端面10aと、対向端面10bとを有する。
【0029】
入光端面10a及び対向端面10bは、導光板10の側面である。導光板10は板状であるので、入光端面10a及び対向端面10bの各々は、長尺状の面である。本実施の形態において、入光端面10a及び対向端面10bの各々は、長尺状の矩形状の面である。
【0030】
一対の入光端面10a及び対向端面10bは、導光板10の厚み方向と直交する方向において対向している。つまり、対向端面10bは、入光端面10aとは反対側に位置している。一例として、入光端面10a及び対向端面10bは、各々が平面であって、略平行である。
【0031】
入光端面10aは、光源20から出射した光が入射する光入射面である。具体的には、入光端面10aは、光源20に対向している。つまり、入光端面10aは、光源20側の面であり、対向端面10bは、光源20側と対向する面(光源20側と反対側の面)である。対向端面10bは、導光板10の入光端面10aと対向する端面の一例である。
【0032】
対向端面10bには、光吸収材15が塗布又は近接配置されている。光吸収材15は、対向端面10bの全体を覆っている。光吸収材15が対向端面10bに塗布された場合、光吸収材15は、例えば、塗装膜であってもよい。この場合、導光板10の対向端面10bに塗装材料を塗布して固化することで、対向端面10bに密着した塗装膜からなる光吸収材15を形成することができる。
【0033】
光吸収材15が対向端面10bに近接配置された場合、光吸収材15は、例えば、テープ状のテープ部材であってもよい。この場合、光吸収材15は、接着材によって導光板10の対向端面10bに貼り合わせることができる。
【0034】
なお、図2では光吸収材15を対向端面10bに配置しているが、本実施の形態の場合、光吸収材15を設けなくてもよい。この場合、筐体2の前面カバー2aが光吸収材15を含んでいてもよい。
【0035】
光吸収材15は、例えば、導光板10と実質的に同一の屈折率を有する材料(例えば樹脂材料)を母材として、当該母材に光吸収機能を有する黒色の添加物が添加されたものである。
【0036】
導光板10は、さらに、光出射面10cと、プリズム面10dとを有する。
【0037】
光出射面10c及びプリズム面10dは、導光板10を正面視したときに対向する面である。光出射面10cは、面光源照明装置1の表側の面であり、プリズム面10dは、面光源照明装置1の裏側の面である。
【0038】
また、光出射面10cとプリズム面10dとは、導光板10の厚み方向において対向している。つまり、プリズム面10dは、光出射面10cと対向する面(光出射面10cの反対側の面)であり、かつ、隙間Sを介して表示物30と対向する面である。光出射面10c及びプリズム面10dは、各々が平面であって、略平行である。また、導光板10は、正面視の形状が略矩形であるので、光出射面10c及びプリズム面10dの形状は、略矩形である。
【0039】
光出射面10cは、入光端面10aから入射した光が出射する光取出し面である。したがって、光出射面10cは、導光板10内を導光する光が外部に出射することで疑似的に発光する発光面となる。このように、光出射面10cは、導光板10内を導光する光を取り出すための光取り出し面となる。
【0040】
プリズム面10dは、光を反射及び/又は屈折することで、入光端面10aから入射した光を制御する光制御面である。本実施の形態において、プリズム面10dには、入光端面10aから入射して導光板10の内部を導光する光を反射するためのプリズム11が複数形成されている。
【0041】
プリズム11は、プリズム面10dに複数形成された凹状の光反射構造である。複数のプリズム11は、プリズム面10dにおいて千鳥張り状に配列されている。具体的には、導光板10をプリズム面10dの主面垂直方向(正面方向)から見たときに、プリズム11は、入光端面10a及び対向端面10bの一方から他方に向かう方向である第1方向D1に沿って断続的に複数配列されている。
【0042】
また、第1方向D1に沿って断続的なプリズム11の複数配列は、千鳥張り状となるように、第1方向に略直交する第2方向D2に沿って複数配列されている。このように複数のプリズム11が千鳥張り状に配列されることで、導光板10を介した表示物30の表示面30aの視認性を阻害し難くすることができる。
【0043】
なお、本実施の形態において、第1方向D1は、鉛直方向であるとともに、光源20の光軸と平行な方向である。また、第1方向D1に直交する第2方向D2は、水平方向(左右方向)であるとともに、光源20の光軸に直交する方向である。なお、プリズム11は、第1方向D1に沿って複数配列されているが、導光板10の第1方向D1に沿ってより長尺なものであってもよい。
【0044】
また、プリズム11は、入光端面10aから入射した光源20の光軸と直交する溝形状である。つまり、プリズム11は、光源20の光軸と直交する第1方向D1に沿って延びた長尺の凹部、つまり長溝である。このため、プリズム11の開口面11bは、第1方向D1に沿って延びた長尺状である。プリズム11の開口面11bの形状は、矩形状又は楕円状等である。
【0045】
また、プリズム11は、所定形状に加工された微細な凹部である。プリズム11は、マイクロオーダサイズのマイクロプリズムである。例えば、プリズム11は、平板の導光板10のプリズム面10dにレーザ加工又は切削加工を施すことで形成することができる。また、金型を用いたモールド成型により、プリズム11を有する導光板10を作製することもできる。
【0046】
ここで、プリズム11の断面について、図4を用いて説明する。
【0047】
図4は、図3の(a)のIVA-IVA線における面光源照明装置1のプリズム11及びプリズム面10dを示す部分拡大断面図である。
【0048】
図4に示すように、光軸と平行な方向(第1方向D1)に沿ってプリズム11を切断した場合のプリズム11の断面は、三角形状であるが、台形状であってもよい。このプリズム11の断面において、プリズム11の内面における光源20側の面は、傾斜面11aである。また、プリズム11の断面において、対向端面10b側の面も、傾斜面11cである。傾斜面11aは、プリズム面10dから光出射面10c側に向かって下り傾斜している。傾斜面11cは、プリズム面10dから光出射面10c側に向かって上り傾斜している。
【0049】
傾斜面11a、11cは、導光板10のプリズム面10dに対する鋭角の角度が10~40°の範囲となるようにプリズム11に形成されている。つまり、プリズム面10dの開口面11bと傾斜面11a、11cとの角度は、10~40°の範囲となる。
【0050】
このような導光板10では、図2及び図3に示すように、周囲を照明する照明光と、表示物30の表示面30aを映す表示光とを出射することができる。具体的には、入光端面10aから導光板10の内部に入射した光は、プリズム面10dで反射した後に光出射面10cから直接外部に出射する光(照明光)と、プリズム面10dから出射されて表示物30の表示面30aで反射した後にプリズム面10dから導光板10の内部に入射して光出射面10cから出射する光(表示光)となる。
【0051】
また、光源20から出射された光であって、導光板10から直接外部に出射される照明光は、導光板10から表示物30側へ出射されて表示物30で反射した光よりも高い指向性を有する。また、導光板10から直接外部に出射される光は、光出射面10cにおいて導光板10の入光端面10aと対向する端面(対向端面10b)側寄りに指向性を有する。このため、導光板10から直接外部に出射される照明光は、面光源照明装置1から斜め下方に向けて出射される。
【0052】
このとき、導光板10から直接外部に出射される光量は、導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きい。このとき、光出射面10cから直接外部に出射する照明光の光量は、表示物30の表示面30aで反射した表示光の光量より大きいと言える。また、光出射面10cから直接外部に出射する照明光の光量には、プリズム面10dで反射した後に光出射面10cから直接外部に出射する光量(照明光の量)が含まれる。
【0053】
つまり、導光板10から直接外部に出射される光量は、光出射面10cから出射する総光量のうち、表示物30の表示面30aで反射した表示光の光量を除いた光量である。
【0054】
本実施の形態によれば、例えば、導光板10から照明光として出射された光量と、導光板10から表示物30に照射される光量との比は、55対45等である。このように、照明光は、表示光よりも光量が大きいため、面光源照明装置1から斜め下方側の建築物の表面を明るく照明することができる。
【0055】
[光源20]
図2及び図3に示すように、光源20は、導光板10に入射させる光を発する発光装置である。具体的には、光源20は、導光板10の入光端面10aに入射させる光を発する。
【0056】
光源20は、導光板10の入光端面10aに対向して配置される。つまり、光源20と導光板10とはエッジライト構造になっている。具体的には、光源20の発光面と導光板10の入光端面10aとが対面している。
【0057】
本実施の形態において、光源20は、LEDによって構成されたLEDモジュールである。光源20は、例えば、白色光を出射する。光源20から出射した白色光は、導光板10の入光端面10aから導光板10内に入射する。
【0058】
光源20は、基板21と、基板21に実装された1個又は複数の発光素子22とを有する。本実施の形態において、光源20は、長尺状のLEDモジュールであるので、複数の発光素子22が長尺状の1つの基板21に直線状に一列に実装されている。本実施の形態において、光源20は、光源20の光軸が第1方向D1となるように配置されている。なお、光源20の光軸は、各発光素子22の光軸である。
【0059】
基板21は、例えば所定パターンの配線が形成された配線基板である。基板21としては、樹脂基板、セラミック基板又は絶縁被膜された金属基板等を用いることができる。
【0060】
発光素子22は、LEDによって構成されたLED素子である。本実施の形態において、発光素子22は、個々にパッケージ化された表面実装(SMD:Surface Mount Device)型のLED素子であり、樹脂製等の容器(パッケージ)と、容器内に配置されたLEDチップ(ベアチップ)と、LEDチップを封止する封止部材とを備える。
【0061】
具体的には、発光素子22は、白色光を放出するSMD型の白色LED素子である。この場合、LEDチップとしては、通電されると青色光を発する青色LEDチップが用いられ、容器に充填される封止部材としては、YAG等の黄色蛍光体が含有されたシリコーン樹脂(蛍光体含有樹脂)が用いられる。
【0062】
光源20は、電源から供給される電力によって発光する。電源は、例えば、複数の回路部品が実装された回路基板によって構成されており、商用交流電力を受電して所定の電力(例えば直流電力)に変換して当該電力を光源20に供給する。これにより、光源20の発光素子22が発光する。電源は、面光源照明装置1に内蔵されていてもよいし、面光源照明装置1とは別体であってもよい。なお、光源20は、調光制御及び/又は調色制御されるように構成されていてもよい。
【0063】
[表示物30]
表示物30は、導光板10のプリズム11が形成されたプリズム面10d側に配置されている。つまり、表示物30は、複数のプリズム11が配置されているプリズム面10dに対向して配置されている。
【0064】
具体的には、表示物30は、プリズム面10dから隙間Sを開け、表示物30の表示面30aがプリズム面10dに沿って対面して配置されている。これにより、導光板10を導光する光のうちプリズム面10dから外部に漏れ出た光を表示物30の表示面30aで反射させてプリズム面10dから導光板10に戻して光出射面10cから出射させることができる。
【0065】
このため、表示物30と光源20の表示光によって、表示物30の表示面30aに描かれている文字、模様等の画像を光出射面10cに表示させることができる。また、導光板10が透光性を有する透光材料によって構成されているため、面光源照明装置1を見た場合に、導光板10を介して表示物30の表面が透けて見える。
【0066】
表示物30は、例えば、電子ペーパー又は液晶の表示デバイスであってもよい。また、表示物30は、画像を持つ印刷物であってもよい。本実施の形態では、表示物30は、液晶の表示デバイスの場合を例示している。
【0067】
<照明光と表示光>
次に、実施の形態1に係る面光源照明装置1から出射される照明光と表示光について説明する。
【0068】
まずは、照明光について説明する。
【0069】
光源20から出射された光は、導光板10の入光端面10aに入射して、導光板10の内部を導光する。
【0070】
また、入光端面10aから入射した別の光の一部は、図3の(b)及び図4の一点鎖線の矢印で示すように、プリズム面10dで反射した後に光出射面10cから面光源照明装置1の外部に出射される。具体的には、導光板10の表示物30側の面(プリズム面10d)で反射した後に、プリズム面10dの傾斜面11aで反射して光出射面10cに向かう。
【0071】
このように、照明光は、プリズム面10dで反射して光出射面10cから直接外部に出射される光を含む。このため、照明光は、面光源照明装置1から斜め下方に向けて出射する。その結果、照明光は、面光源照明装置1の直下ではなく前方斜め下側の建築物の表面を照明することができる。
【0072】
次に、表示光について説明する。
【0073】
入光端面10aから入射した光の別の一部は、図3の(b)及び図4の二点鎖線の矢印で示すように、導光板10のプリズム面10dから外部に出射される。具体的には、プリズム面10dから出射された光は、表示物30の表示面30aで表示光として反射する。このとき、表示面30aで反射した表示光は、拡散反射する。
【0074】
表示光は、反射した表示光が導光板10のプリズム面10dに入射して導光板10の内部を導光し、光出射面10cから面光源照明装置1の外部に出射される。このため、表示光は、プリズム面10d側を除外して面光源照明装置1の光出射面10c側から全体的に出射されるため、人は光出射面10cに映る表示物30の表示面30aをどの方向からでも見ることができる。
【0075】
次に、照明光と表示光との関係について説明する。
【0076】
上述したように、導光板10から直接外部に出射される光量は、導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きい。これは、プリズム11を溝形状つまり凹部にすることで実現できる。
【0077】
具体的には、プリズム11がプリズム面10dに形成された凹部である場合、プリズム11がプリズム面10dに形成された凸部である場合よりも、導光板10を導光する光は、プリズム11から外部に出射され易くなることが知られている。これにより、プリズム11が凹部であれば、プリズム11が凸部である場合よりも、プリズム11から外部に出射する光量を大きくすることができる。このため、導光板10から直接外部に出射される光量を大きくすることが可能となり、効率の良い面光源照明装置となる。
【0078】
本構成では、導光板10から照明光として出射された光量と、導光板10から表示物30に照射される光量との比は、55対45等のようになる。照明光は、表示光よりも光量が大きいため、明るく周囲を照らすことができるとともに、表示光によって表示面30aの画像等が光出射面10cに映ることで、人が表示面30aを見ることができる。
【0079】
次に、照明光の指向性について説明する。
【0080】
上述したように、照明光は指向性を有する。一方、表示光は、表示物30の表示面30aで光が拡散反射するため、照明光のような指向性を有していない。照明光の指向性は、光源20に対して対向端面10b側寄りに進行する(本実施の形態では、斜め下方に向かう)方向である。
【0081】
面光源照明装置1がこのような指向性を有するため、人が面光源照明装置1の光出射面10cを見る方向は、面光源照明装置1から出射される照明光の指向性の方向と一致しない。つまり、人は、面光源照明装置1から出射される照明光によって眩しく感じずに表示物30が見えるように、照明光の指向性の方向と異なる方向から面光源照明装置1を見る。
【0082】
なお、図3の(b)に示す矢印は、あくまでも光路を説明する一例であり、図3の(b)に示す矢印の光路には限定されない。
【0083】
<作用効果>
本実施の形態における面光源照明装置1の作用効果について説明する。
【0084】
上述したように、本実施の形態に係る面光源照明装置1は、光源20と、光源20から出射された光が入射する入光端面10aと、入射した光が出射する光出射面10cと、光出射面10cに対向する面であり、光を反射及び/又は屈折するプリズム11が複数形成されているプリズム面10dと、を有する導光板10と、プリズム面10dに沿って対向して配置された表示物30とを備える。また、複数のプリズム11が配置されているプリズム面10dには、表示物30が対向して配置される。そして、導光板10から直接外部に出射される光量は、導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きい。
【0085】
これによれば、導光板10は、導光板10から直接外部に出射される光量が導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きいため、周囲を照明する照明光を出射することができる。また、導光板10は、表示物30で反射された光である表示光を出射することができる。
【0086】
したがって、面光源照明装置1は、周囲を照明する照明光と、表示物30を介した表示光とを両立して出射させることができる。
【0087】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、光源20から出射された光であって、導光板10から直接外部に出射される光は、導光板10から表示物30側へ出射されて表示物30で反射した光よりも高い指向性を有する。
【0088】
これによれば、指向性を有する照明光を出射することで、導光板10の周囲に存在する建築物における所定の表面を照明することができる。
【0089】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、導光板10から直接外部に出射される光は、光出射面10cにおいて導光板10の入光端面10aと対向する端面(対向端面10b)側寄りに指向性を有する。
【0090】
これによれば、光源20に対して対向端面10b側寄りに進行する照明光(本実施の形態では、斜め下方に向かう光)を出射することで導光板10の光出射面10c側かつ対向端面10b側に位置する建築物の表面を照明することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、導光板10の入光端面10aと対向する端面には、光吸収材15が塗布又は近接配置されている。
【0092】
これによれば、対向端面10bに光吸収材15が塗布又は近接配置されているため、導光板10を導光して対向端面10bに到達した光を吸収することができる。これにより、対向端面10bで反射して導光板10の内部を通過する光を抑制することができるため、光出射面10cに映される表示物30の表示面30aの阻害光を抑制することができる。このため、表示面30aの画像の視認性が向上する。
【0093】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、プリズム11は、入光端面10aから入射した光源20の光軸と直交する溝形状を有する。
【0094】
これによれば、プリズム11はプリズム面10dに形成された凹部であるため、プリズム11がプリズム面10dに形成された凸部である場合よりも、導光板10を導光してプリズム面10dで反射される光量を大きくすることができる。このため、導光板10から直接外部に出射される光量を、導光板10から表示物30側へ出射される光量より大きくしやすくなる。
【0095】
また、光源20に対して対向端面10b側寄りに進行照明する光(本実施の形態では、斜め下方に向かう光)の配光割合を大きくできるだけではなく、導光板10の左右方向(本実施の形態では、第2方向D2に向かう光)に進行する照明光の配光割合を大きくすることができる。これによりワイド配光を実現し、広範囲の建築物表面を照射することができる。
【0096】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、光軸と平行な方向に沿ってプリズム11を切断した場合のプリズム11の断面において、プリズム11の内面における光源20側の面は、傾斜面11aである。傾斜面11aは、導光板10のプリズム面10dに対する鋭角の角度θが10~40°の範囲となるようにプリズム11に形成されている。
【0097】
このように、角度θが10~40°の範囲であれば、傾斜面11aで反射した後に導光板10の光出射面10cに向かう光は、光出射面10cに対する入射角が大きくなる。このため、光出射面10cから斜め方向に光が出射されるようになることで、光出射面10cから出射する光の方向の指向性を高めることができる。
【0098】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、表示物30は、電子ペーパー又は液晶の表示デバイスである。
【0099】
これによれば、表示物30の表示面30aに文字及び模様等の画像を表示することができるため、面光源照明装置1を照明装置として利用するだけでなく、面光源照明装置1を表示装置としても利用することができる。
【0100】
また、本実施の形態に係る面光源照明装置1において、表示物30は、画像を持つ印刷物である。
【0101】
これによれば、表示物30として表示したい印刷物を用いれば、面光源照明装置1に表示したい画像を表示することができるようになる。このため、照明光による周囲の照明と、画像の表示との両立を図ることができる。
【0102】
(実施の形態1の変形例1)
また、本変形例では、面光源照明装置1aの表示物130が液晶の表示デバイスである場合を例示したがこれには限定されない。本変形例では、実施の形態1の面光源照明装置と同一の構成及び機能については同一の符号を付し、これら構成及び機能に関する詳細な説明を適宜省略する。
【0103】
例えば、本変形例では、面光源照明装置1aの表示物130が電子ペーパーであってもよい。本変形例では、面光源照明装置1aの表示物130が電子ペーパーである場合の構成について、図5及び図6を用いて説明する。
【0104】
図5は、実施の形態1の変形例1に係る面光源照明装置1aを示す斜視図である。図6は、図5のVI-VI線における面光源照明装置1aを示す断面図である。
【0105】
図5及び図6に示すように、本変形例において、面光源照明装置1aは、筐体120と、導光板10と、光吸収材15と、光源20と、表示物130とを備える。筐体120は、光源20及び表示物130を収納し、導光板10、光源20及び表示物130を保持する。筐体120は、例えば金属製又は樹脂製の剛体である。
【0106】
筐体120は、カバー体120aと、支持体120bとを有する。
【0107】
カバー体120aは、光源20を収容した状態で光源20を支持することができる。また、カバー体120aは、光源20を導光板10の入光端面10aに対向させ、かつ、光源20の光軸が入光端面10aと直交するように光源20を支持することができる。
【0108】
カバー体120aには、カバー体120aの開口に導光板10及び支持体120bが挿入されることで、導光板10及び支持体120bが連結されている。具体的には、カバー体120aは、導光板10と表示物130と支持体120bとがこの順番で重なり合わさった状態で、導光板10及び支持体120bと連結されている。つまり、カバー体120aは、導光板10及び支持体120bを支持することができる。
【0109】
支持体120bは、導光板10及び表示物130を支持することが可能な板状の部材である。支持体120bは、導光板10及び表示物130の後方側に配置され、導光板10のプリズム面10d、表示物130の裏面(導光板10側とは反対側の面)を支持している。
【0110】
また、支持体120bは、表示物130を収容可能である。具体的には、支持体120bには、導光板10のプリズム面10dから離間した状態でプリズム面10dと重なり合うように表示物130を支持することができる凹部120dが形成されている。つまり、支持体120bの凹部120dは、プリズム面10dと表示物130との間に隙間Sを形成するように、プリズム面10dから離間した状態で表示物130を支持することができる。
【0111】
このような、本変形例に係る面光源照明装置1aにおいて、表示物130は、電子ペーパーの表示デバイスである。
【0112】
これによれば、表示物130の表示面130aの画像を表示することができるため、面光源照明装置1aを照明装置として利用するだけでなく、面光源照明装置1aを表示装置としても利用することができる。
【0113】
(実施の形態1の変形例2)
本変形例では、面光源照明装置1bを建築物に固定設置した場合について説明する。実施の形態1の面光源照明装置と同一の構成及び機能については同一の符号を付し、これら構成及び機能に関する詳細な説明を適宜省略する。
【0114】
図7は、実施の形態1の変形例2に係る面光源照明装置1bを壁に設置した場合を示す断面図である。
【0115】
本変形例の面光源照明装置1bは、図7に示すように、建築物に固定設置するための固定部60を備えている。面光源照明装置1bは、固定部60によって、建築物である天井側の壁に固定設置されている。固定部60は、面光源照明装置1bを如何様にも固定することができる。また、固定部60は、建築物のどの表面にも面光源照明装置1bを固定設置することができる。本変形例では、固定部60は、面光源照明装置1bの照明光が天井を照らすように、面光源照明装置1bを壁に固定設置している。
【0116】
本変形例の面光源照明装置1bでは、光源20が導光板10の下方側に配置されている。つまり、導光板10の入光端面10aが下方側に位置し、対向端面10bが上方側に位置する。
【0117】
面光源照明装置1bにおける光の指向性は、導光板10から直接外部に出射される光の方向にある。本変形例では、導光板10から直接外部に出射される照明光は、面光源照明装置1bから斜め上方に向けて出射される。その結果、導光板10から直接外部に出力される照明光は、建築物の表面である天井面を照明することができる。
【0118】
また、人が面光源照明装置1bを見上げた場合、表示光は、面光源照明装置1bから出射されるため、人は光出射面10cに映る表示物30の表示面30aを見ることができる。
【0119】
このような、本変形例に係る面光源照明装置1bにおいて、さらに、建築物に固定設置するための固定部60を備える。そして、建築物に面光源照明装置1bが固定設置された状態において、導光板10から直接外部に出力される光は、建築物の表面を照明する。
【0120】
これによれば、建築物の表面を照明したい箇所に面光源照明装置1bを固定設置することができる。面光源照明装置1bを建築物に自由に配置することができるため、面光源照明装置1bの利便性を高めることができる。
【0121】
(実施の形態1の変形例3)
本変形例では、面光源照明装置1cを水平面部5の上に載置した場合について説明する。実施の形態1の面光源照明装置と同一の構成及び機能については同一の符号を付し、これら構成及び機能に関する詳細な説明を適宜省略する。
【0122】
図8は、実施の形態1の変形例3に係る面光源照明装置1cを水平面部5の上に載置した場合を示す断面図である。
【0123】
面光源照明装置1cは、図8に示すように、さらに、水平面部5に設置される設置部70を備える。設置部70は、水平面部5に設置可能であり、面光源照明装置1cの姿勢を維持することが可能な台座である。
【0124】
水平面部5は、例えば、机、棚、台等の上面部である。本変形例では、水平面部5として机を例示し、の面光源照明装置1cは、机の上面に設置されている場合を示している。つまり、面光源照明装置1cは、デスクスタンドとして利用できる。なお、水平面部5の上面は、完全に水平面であることに限定されない。つまり、完全に水平面であることを意味するだけでなく、実質的に水平面である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。
【0125】
本変形例の面光源照明装置1cでは、光源20が導光板10の上方側に配置されている。つまり、導光板10の入光端面10aが上方側に位置し、対向端面10bが下方側に位置する。
【0126】
面光源照明装置1cにおける光の指向性は、導光板10から直接外部に出射される光の方向にある。このため、導光板10から直接外部に出射される照明光は、面光源照明装置1cから斜め下方に向けて出射される。その結果、建築物に面光源照明装置1cが固定設置された状態において、導光板10から直接外部に出射される照明光は、水平面部5の上面を照明することができる。
【0127】
また、人が面光源照明装置1cを見下ろした場合、表示光は、面光源照明装置1cから出射されるため、人は光出射面10cに映る表示物30の表示面30aを見ることができる。
【0128】
このような、本変形例に係る面光源照明装置1cにおいて、さらに、水平面部5に設置される設置部70を備える。そして、導光板10から直接外部に出射される光は、水平面部5の上面を照明する。
【0129】
これによれば、面光源照明装置1cを水平面部5の上面に配置することができるため、水平面部5の上面を照明することができる。また、面光源照明装置1cを持ち運びすることで、面光源照明装置1cを自由に配置することができるため、面光源照明装置1cの利便性を高めることができる。
【0130】
(その他変形例)
以上、本開示に係る面光源照明装置等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0131】
例えば、上記実施の形態において、プリズムは、溝形状であるが、これには限定されない。例えば、プリズムは、円錐台状、円錐状の凹部であってもよい。
【0132】
その他、上記実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0133】
1、1a、1b、1c 面光源照明装置
5 水平面部
10 導光板
10a 入光端面
10b 対向端面(入光端面と対向する端面)
10c 光出射面
10d プリズム面
11 プリズム
11a 傾斜面
15 光吸収材
20 光源
30、130 表示物
60 固定部
70 設置部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8