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特開2023-109470情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法
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  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図1
  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図2
  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図3
  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図4
  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図5
  • 特開-情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109470
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法
(51)【国際特許分類】
   F23G 5/50 20060101AFI20230801BHJP
【FI】
F23G5/50 G
F23G5/50 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011003
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000192590
【氏名又は名称】株式会社神鋼環境ソリューション
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】福川 宙季
(72)【発明者】
【氏名】森田 啓
(72)【発明者】
【氏名】清水 克哉
【テーマコード(参考)】
3K062
【Fターム(参考)】
3K062AA24
3K062AB01
3K062AC01
3K062BA02
3K062CB01
3K062DA33
3K062DB01
(57)【要約】
【課題】バケットが掴むごみの重量を適正化することが容易なごみクレーン制御システムを提供する。
【解決手段】ごみクレーン制御システムは、ごみピットに貯留されたごみをバケットにより掴むためのごみクレーンと、バケットが掴んだごみの重量を計測する計測部と、ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、バケットが掴んだごみの一部を落とすためのバケットの開閉動作の開時間を、ごみの重量と所定の重量の差分に応じて決定する演算部と、決定された開時間を用いたバケットの開閉動作をごみクレーンに行わせる制御部とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみクレーンのバケットが掴んだごみの重量を表す重量データを取得する重量取得部と、
前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定する演算部と、
前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせるための制御指令を出力する出力部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記演算部は、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分が大きくなるに従って前記開時間を段階的に長くする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記演算部及び前記出力部は、前記ごみの重量が前記所定の重量以下になるまで前記開時間の決定及び前記制御指令の出力を繰り返す、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記演算部は、前記開時間を、前回の開時間において前記バケットから落下したごみの落下重量に基づいて決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記演算部は、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分を、前回の開時間において前記バケットから落下したごみの単位時間当たりの落下重量で割ることで、前記開時間を決定する、
請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記演算部は、前記開時間から次回の開時間までの間の閉時間を、前記開時間よりも長くする、
請求項3ないし5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
ごみピットに貯留されたごみをバケットにより掴むごみクレーンと、
前記バケットが掴んだごみの重量を計測する計測部と、
前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定する演算部と、
前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせる制御部と、
を備える、ごみクレーン制御システム。
【請求項8】
ごみクレーンのバケットが掴んだごみの重量を計測し、
前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定し、
前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせる、
ごみクレーン制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ごみピット内に貯留される廃棄物を撮像した画像に対応付けられた教師データを生成する教師データ生成部と、教師データを用いた学習によってモデルを構築するモデル構築部と、ごみピット内に貯留される廃棄物を撮像した新たな画像のデータをモデルに入力して、新たな画像に対応する廃棄物の質を表す値を取得する推定部を備える装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-207099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ごみクレーンは、ごみピットに貯留されたごみをバケットにより掴み上げ、焼却炉に通じるホッパへ投入する。この操作では、焼却炉へのごみ供給量を一定化するために、ホッパへのごみ投入量を適量にする必要がある。しかしながら、ごみピットに貯留されたごみには比重及び堆積形状等にばらつきがあるため、バケットで適量のごみを正確に掴むことは困難である。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、バケットが掴むごみの重量を適正化することが容易な情報処理装置、ごみクレーン制御システム、及びごみクレーン制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一の態様の情報処理装置は、ごみクレーンのバケットが掴んだごみの重量を表す重量データを取得する重量取得部と、前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定する演算部と、前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせるための制御指令を出力する出力部とを備える。
【0007】
また、本発明の他の態様のごみクレーン制御システムは、ごみピットに貯留されたごみをバケットにより掴むごみクレーンと、前記バケットが掴んだごみの重量を計測する計測部と、前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定する演算部と、前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせる制御部とを備える。
【0008】
また、本発明の他の態様のごみクレーン制御方法は、ごみクレーンのバケットが掴んだごみの重量を計測し、前記ごみの重量が所定の重量を超過した場合に、前記バケットが掴んだごみの一部を落とすための前記バケットの開閉動作の開時間を、前記ごみの重量と前記所定の重量の差分に応じて決定し、前記決定された開時間を用いた前記バケットの開閉動作を前記ごみクレーンに行わせる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、バケットが掴むごみの重量を適正化することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ごみクレーン制御システムの構成例を示す図である。
図2】計測制御PCの構成例を示す図である。
図3】3次元点群データの例を示す図である。
図4】ごみクレーン制御方法の手順例を示す図である。
図5】バケットの開閉動作を説明するための図である。
図6】バケットの開閉動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、ごみクレーン制御システム100の構成例を示す図である。同図は、ごみピットの上方に設置されたごみクレーン3及びその制御に係る構成を模式的に示している。ごみピットは、プラットホームから投入されるごみを受け入れる受入ピットAPと、受入ピットAPから移し替えられたごみを貯留する貯留ピットRPとを備えている。
【0013】
ごみクレーン3は、ごみピットに貯留されたごみをバケット31により掴む。具体的には、ごみクレーン3は、貯留ピットRPに貯留されたごみをバケット31により掴み上げて、焼却炉に通じるホッパ(不図示)に投入する。ごみクレーン3は、例えばトロリ式天井クレーンである。
【0014】
ごみクレーン制御システム100は、ごみクレーン3に加えて、計測制御PC1、測域センサ2、荷重計4、PLC(Programmable Logic Controller)5、及びクレーン制御装置6を備えている。
【0015】
計測制御PC1は、情報処理装置の例であり、例えばパーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータ等のコンピュータである。
【0016】
測域センサ2は、ごみピットに貯留されたごみの高さを計測する高さ計測部であり、計測されたごみの高さを表す高さデータを計測制御PC1に出力する。測域センサ2は、ごみピットの上方に設置される。
【0017】
測域センサ2は、例えばTOF(Time of Flight)方式距離画像センサないしLiDAR(Light Detection and Ranging)であり、ごみピットに貯留されたごみの表面(以下、「ごみ面」ともいう)の形状を表す3次元点群データを出力する。これに限らず、測域センサ2は、例えばステレオ方式距離画像センサであってもよい。
【0018】
荷重計4は、ごみクレーン3のバケット31が掴んだごみの重量(以下、「ごみ重量」ともいう)を計測する重量計測部であり、計測されたごみ重量を表す重量データを計測制御PC1に出力する。
【0019】
PLC5及びクレーン制御装置6は、計測制御PC1から出力された制御指令に応じてごみクレーン3を制御する制御部である。クレーン制御装置6は、モータ及びインバータ等を含む。
【0020】
図2は、計測制御PC1の構成例を示すブロック図である。計測制御PC1の制御部10は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ、及び入出力インターフェース等を含むコンピュータである。制御部10のCPUは、ROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行する。
【0021】
プログラムは、例えば光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介して供給されてもよいし、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介して供給されてもよい。
【0022】
計測制御PC1の制御部10は、高さ取得部11、重量取得部12、開閉時間演算部13、及び指令出力部14を備えている。これらの機能部は、制御部10がプログラムに従って情報処理を実行することによって実現される。
【0023】
高さ取得部11は、測域センサ2により計測されたごみ高さを表す高さデータを取得する。高さデータは、例えばTOF方式距離画像センサにより計測された3次元点群データである。
【0024】
図3は、ごみピット内のごみ面の形状を表す3次元点群データの例を示す図である。図中のX軸及びZ軸は水平方向を表し、Y軸は高さ方向を表す。3次元点群データのY軸の値が、ごみ高さを表す値として取得される。
【0025】
図2の説明に戻る。重量取得部12は、荷重計4により計測されたごみ重量を表す重量データを取得する。
【0026】
開閉時間演算部13は、バケット31の開閉動作における開閉時間を演算する。バケット31の開閉動作は、バケット31が掴んだごみの一部を落とすための動作である。開閉時間の演算の詳細については後述する。
【0027】
指令出力部14は、ごみクレーン3を制御するための制御指令を生成し、PLC5に出力する。PLC5及びクレーン制御装置6は、受信した制御指令に応じてごみクレーン3を制御する。
【0028】
具体的には、指令出力部14は、開閉時間演算部13により決定された開閉時間を用いたバケット31の開閉動作をごみクレーン3に行わせるための制御指令を出力する。
【0029】
その他にも、指令出力部14は、指定された水平位置にバケット31を移動させるための制御指令、及び指定された高さにバケット31を昇降させるための制御指令など、種々の制御指令を出力する。
【0030】
図4は、ごみクレーン制御システム100において実現されるごみクレーン制御方法のうちの、バケット31の開閉動作に係る処理の手順例を示す図である。計測制御PC1の制御部10は、プログラムに従って同図に示す情報処理を実行する。
【0031】
図5は、バケット31の開閉動作を説明するための図である。横軸は時間を表し、縦軸はごみ重量を表す。同図は、バケット31の開閉動作に伴うごみ重量の時間的変化を示している。
【0032】
バケット31の開閉動作は、ごみ重量が所定の適正重量範囲を超える場合に、バケット31を瞬間的に開閉することでバケット31が掴んだごみの一部を落とす動作である(図6参照)。
【0033】
バケット31の開閉動作は、ごみを焼却炉に通じるホッパに投入する際に行われる。これに限らず、バケット31の開閉動作は、ごみピットに貯留されたごみを撹拌する際又は積替える際などに行われてもよい。
【0034】
以下、図4及び図5に示したバケット31の開閉動作に係る処理について説明する。同処理は、バケット31がごみを掴んだ後に実行される。
【0035】
まず、計測制御PC1の制御部10は、荷重計4により計測されたごみ重量を取得し(S11、重量取得部12としての処理)、ごみ重量が適正重量範囲の上限Wlimitを超過するか否か判定する(S12)。
【0036】
ごみ重量が上限Wlimit以下である場合(S12:NO)、制御部10は、本処理を終了し、ごみをホッパに投入する処理に移る。
【0037】
一方、ごみ重量が上限Wlimitを超過する場合(S12:YES)、制御部10は、バケット開閉時間を演算する(S13、開閉時間演算部13としての処理)。具体的には、制御部10は、バケット31の開閉動作の開時間を、ごみ重量と上限Wlimitの差分に応じて決定する。また、制御部10は、開時間から次回の開時間までの間の閉時間を、開時間よりも長くする。
【0038】
図5に示すように、制御部10は、第1回目のバケット開動作の開時間tを、ごみ重量Wと上限Wlimitの差分W-Wlimitが大きくなるに従って段階的に長くする。例えば、α>β、tα>tβ>tγとするとき、ごみ重量WがWlimit+α超過である場合には開時間tをtαとし、ごみ重量WがWlimit+α以下、Wlimit+β超過である場合には開時間tをtβとし、ごみ重量WがWlimit+β以下、Wlimit超過である場合には開時間tをtγとする。
【0039】
これに限らず、制御部10は、第1回目のバケット開動作の開時間tを、ごみ重量Wと上限Wlimitの差分が大きくなるに従って連続的に長くしてもよい。
【0040】
また、制御部10は、第1回目のバケット開動作後のバケット閉動作の閉時間tを、第1回目のバケット開動作の開時間tよりも長くする。例えば、ε>1とするとき、閉時間tをε×tとする。さらに、制御部10は、バケット閉動作の閉時間tに加えて、ごみ重量の計測を行うための時間も確保する。
【0041】
図4の説明に戻る。次に、制御部10は、決定された開閉時間を用いたバケット31の開閉動作をごみクレーン3に行わせるための制御指令を出力する(S14、指令出力部14としての処理)。すなわち、制御部10は、開時間t(=tα)のバケット開動作及び閉時間t(=ε×t)のバケット閉動作をごみクレーン3に行わせるための制御指令を出力する。
【0042】
次に、制御部10は、荷重計4により計測されたごみ重量を取得し(S15、重量取得部12としての処理)、ごみ重量が適正重量範囲の上限Wlimitを超過するか否か判定する(S16)。具体的には、制御部10は、バケット閉動作の閉時間t(=ε×t)が経過した後に荷重計4により計測されたごみ重量を取得する。
【0043】
ごみ重量が上限Wlimit以下である場合(S16:NO)、制御部10は、本処理を終了し、ごみをホッパに投入する処理に移る。
【0044】
一方、ごみ重量が上限Wlimitを超過する場合(S16:YES)、制御部10は、再びS13ないしS16の処理を実行する。すなわち、制御部10は、ごみ重量が上限Wlimit以下となるまでS13ないしS16の処理を繰り返す。
【0045】
図5に示すように、制御部10は、第2回目のバケット開動作の開時間tを、前回の開時間tにおいてバケット31から落下したごみの落下重量W-Wに基づいて決定する。具体的には、制御部10は、ごみ重量Wと上限Wlimitの差分W-Wlimitを、前回の開時間tにおいてバケット31から落下したごみの単位時間当たりの落下重量(W-W)/tαで割ることで、開時間tを決定する。すなわち、開時間tは(W-Wlimit)÷{(W-W)÷tα}となる。
【0046】
図5の例では、第2回目のバケット開動作によってごみ重量Wが上限Wlimit以下になった例を示している。
【0047】
第2回目のバケット開動作によってもごみ重量Wが上限Wlimit以下にならない場合には、制御部10は、第3回目のバケット開動作の開時間を、上記と同様に、前回の開時間tにおいてバケット31から落下したごみの落下重量W-Wに基づいて決定する。第4回目以降のバケット開動作の開時間についても同様である。
【0048】
以上に説明した実施形態によれば、ごみ重量が適正重量範囲の上限Wlimitを超過する場合に、バケット31の開閉動作の開時間をごみ重量と上限Wlimitの差分に応じて決定することで、ごみ重量を適正重量範囲内に調整することが容易となる。
【0049】
具体的には、第1回目のバケット開動作について、開時間tを、ごみ重量Wと上限Wlimitの差分W-Wlimitが大きくなるに従って長くすることで、ごみ重量を適正重量範囲内に調整することが容易となる。
【0050】
また、第1回目のバケット開動作後のバケット閉動作について、閉時間tを開時間tよりも長くすることで、ごみ重量の計測を安定して行うことが可能となる。すなわち、開時間tが長くなるほどバケット31からごみがこぼれ落ちやすくなり、ごみ重量の計測を安定して行いにくくなるが、上記のように閉時間tを開時間tよりも長くすることで、ごみ重量の計測を安定して行うことが可能となる。
【0051】
また、第2回目のバケット開動作について、開時間tを、前回の開時間tにおいてバケット31から落下したごみの落下重量W-Wに基づいて決定することで、ごみ重量を適正重量範囲内に調整することが容易となる。すなわち、ごみの落ち方には、ごみの形状、大きさ、及び比重等によりばらつきがあるが、開時間tにおいてバケット31から落下するごみの落下重量は、前回の開時間tと同様の傾向を示すため、上記のように開時間tを決定することで、ごみ重量を適正重量範囲内に調整することが容易となる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
【0053】
上記実施形態では、バケット31の開閉時間を、バケット31が現在掴んでいるごみ重量、ごみ重量と適正重量範囲の上限の差分、又は前回の開時間においてバケット31から落下したごみの落下重量などに基づいて決定したが、これらの他にも、例えばバケット31の開閉状態、バケット31の形状・サイズ、過去のごみの落下重量の傾向、掴み位置におけるごみの撹拌度、掴み位置のエリア属性、又は掴み位置におけるごみの傾斜度などに基づいて決定してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 計測制御PC(情報処理装置の例)、2 測域センサ、3 ごみクレーン、31 バケット、4 荷重計、5 PLC、6 クレーン制御装置、10 制御部、11 高さ取得部、12 重量取得部、13 開閉時間演算部、14 指令出力部、100 クレーン制御システム、AP 受入ピット、RP 貯留ピット

図1
図2
図3
図4
図5
図6