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特開2023-109625情報処理システムおよび情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109625
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20230801BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022011253
(22)【出願日】2022-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】春日 玄
(72)【発明者】
【氏名】濱田 敬子
(72)【発明者】
【氏名】稲持 喜平
(72)【発明者】
【氏名】稲川 秋人
(72)【発明者】
【氏名】木下 広喜
(72)【発明者】
【氏名】対馬 一雄
(72)【発明者】
【氏名】大西 弘宣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多拠点生活者における納税の運用に適した情報処理システム及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置と、情報処理端末、RGCSサーバ、タイムスタンプサーバ及び自治体サーバとが、ネットワークを介して相互に通信可能に接続されるシステムにおいて、情報処理装置10は、所在情報を市町村単位に集計し、各所在地の滞在日数や各自治体への分配金額を算出し、マイナンバーなどユーザの識別子及び所在証明書とともに、自治体サーバ400に送信して連携する。自治体サーバ400は、所在証明書を検証し、検証により確認できた日数割で各自治体に分配する住民税などの金額を確定する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報に基づいてユーザの所在情報を生成し、
情報処理装置に前記所在情報を送信する
処理を実行する情報処理端末と、
前記情報処理端末から前記所在情報を受信し、
前記所在情報に基づいて、前記ユーザの各所在地の滞在日数を算出し、
前記滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する
処理を実行する前記情報処理装置と
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記所在情報を生成する処理は、
前記ユーザが前記情報処理端末で生体認証を行ったことに応答して、前記位置情報に基づいて前記所在情報を生成する
処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理端末は、
所定の基準時から所定時間経過後、前記所定時間内に前記生体認証が行われたか否かを判定し、
前記生体認証が行われていない場合、前記生体認証を促す通知を出力する
処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理端末は、
前記位置情報に基づいてハッシュ値を生成し、
前記ハッシュ値をタイムスタンプサーバに送信し、
前記ハッシュ値と時刻情報とを結合して生成されたタイムスタンプトークンを前記タイムスタンプサーバから受信し、
前記タイムスタンプトークンを前記情報処理装置に送信する
処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記所在情報を生成する処理は、
前記位置情報をリバースジオコーディングサービスによって住所に変換し、
前記住所に基づいて、前記所在情報を生成する
処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記所在情報を生成する処理は、
前記位置情報に基づいて、所定時間内の前記ユーザが所在していた場所を集計し、
前記所定時間以上所在していた場所が前記所定時間内に複数ある場合、最後に所在していた場所、または最も多い場所を前記ユーザの所在地に決定し、
前記決定された所在地に基づいて、前記所在情報を生成する
処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記金額を決定する処理は、
前記滞在日数に基づいて、前記金額として、前記各自治体に支払うための所定の税額、所定の会費、所定の利用料、および所定の手数料の少なくとも1つを決定する
処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
情報処理端末からユーザの所在情報を受信し、
前記所在情報に基づいて、前記情報処理端末のユーザの各所在地の滞在日数を算出し、
前記滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する
処理を実行する制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
国土交通省は、二地域居住などの普及促進を図るため、地方公共団体(以降、単に「自治体」という)や関係団体・関係事業者、関係省庁と連携し、「全国二地域居住等促進協議会」を設立した。そのような社会的背景により、多拠点生活者における納税の仕組みも運用変更が想定される。現在の仕組みは、例えば、住民税であれば、1月1日時点の住民票登録地の自治体に、その年の6月から翌年5月までの各月の税額を納付する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-95058号公報
【特許文献2】特開2000-156883号公報
【特許文献3】特開2017-173999号公報
【特許文献4】特開2016-170695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在の仕組みでは、多拠点生活者に対して納得性のある納税を行わせることができない場合がある。例えば、現在の仕組みでは、多拠点生活者の場合、年間を通してほとんど所在していなかった場所の自治体に住民税を納付する、または逆にほぼ所在していた場所の自治体には住民税を全く納付しないなどといった状況が発生し得る。
【0005】
1つの側面では、多拠点生活者に対して納得性のある納税を行わせるための情報を各自治体に提供できる情報処理システムおよび情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様において、情報処理システムは、位置情報に基づいてユーザの所在情報を生成し、情報処理装置に所在情報を送信する処理を実行する情報処理端末と、情報処理端末から所在情報を受信し、所在情報に基づいて、ユーザの各所在地の滞在日数を算出し、滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する処理を実行する情報処理装置とを含む。
【0007】
また、さらに別の態様では、情報処理装置は、情報処理端末から所在情報を受信し、所在情報に基づいて、情報処理端末のユーザの各所在地の滞在日数を算出し、滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する処理を実行する制御部を有する。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面では、多拠点生活者に対して納得性のある納税を行わせるための情報を各自治体に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施例1にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施例2にかかる情報処理システム2の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、情報処理装置10の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理端末100の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、リバースジオコーディングサービスによる住所変換の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、所在証明書生成の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、自治体への情報連携の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、情報処理端末100による所在証明書生成処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、情報処理装置10による自治体への情報連携処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本実施形態に係る情報処理システムおよび情報処理装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本実施形態が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【実施例0011】
まず、本実施形態を実施するための情報処理システムについて説明する。
図1は、実施例1にかかる情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置10と、情報処理端末100、RGCSサーバ200、タイムスタンプサーバ300、および自治体サーバ400とが、ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されるシステムである。
【0012】
ネットワーク50には、有線や無線を問わず、例えば、インターネットなどの各種通信網を採用できる。また、ネットワーク50は、単一のネットワークではなく、例えば、イントラネットとインターネットとがゲートウェイなどネットワーク装置やその他の装置(図示せず)を介して構成されてよい。
【0013】
情報処理装置10は、例えば、納税などを支援するための情報を各自治体に提供するサービス提供者などによって管理されるサーバコンピュータなどの情報処理装置である。情報処理装置10は、情報処理端末100から位置情報に基づくユーザの所在情報や所在証明書を受信し、当該所在情報などに基づいてユーザの各所在地の滞在日数を算出し、当該滞在日数に基づいて各自治体に分配するための金額を決定する。ここで、各自治体に分配するための金額とは、例えば、各自治体が管轄する地域の住民の滞在日数に基づいて算出され、住民が各自治体に支払うための住民税などの所定の税額、所定の会費、所定の利用料、および所定の手数料である。また、当該金額は、現存しないが、今後の運用変更により追加または変更などされる、住民の滞在日数に基づいて算出され、住民が各自治体に支払うための各種金額を含む。そして、情報処理装置10は、ユーザの所在証明書や、滞在日数、分配金額などの情報を自治体サーバ400に送信する。なお、送信先の自治体サーバ400は、ユーザの住民票登録地の自治体、または滞在日数が最も多い所在地を管轄する自治体、または分配金額が最も高い自治体などによって管理される自治体サーバ400であってよい。このようにして、情報処理装置10は、特に、多拠点生活者に対して納得性のある納税などの金額の支払いを行わせるための情報を各自治体に提供できる。また、情報処理装置10は、例えば、各所在地の住民限定でサービスを提供している各ローカル企業に情報を提供してもよい。この場合、情報処理装置10は情報処理端末100から位置情報に基づくユーザの所在情報や所在証明書を受信し、当該所在情報などに基づいてユーザの各所在地における滞在日数を算出し、当該滞在日数に基づいて各ローカル企業に支払うための金額を決定する。ここで、各ローカル企業に支払うための金額とは、例えば、各所在地におけるユーザの滞在日数に基づいて算出され、ユーザが各ローカル企業に支払うための所定の会費や利用料、手数料等である。そして、情報処理装置10は、ユーザの所在証明書や、滞在日数、支払い金額などの情報を各ローカル企業に送信し、各ローカル企業は、ユーザの各所在地の所在証明や滞在日数、支払い金額の支払いが確認できた場合には、支払い金額に応じたサービスを提供する。
【0014】
なお、
図1では、情報処理装置10を1台のコンピュータとして示しているが、複数台のコンピュータで構成される分散型コンピューティングシステムであってもよい。また、情報処理装置10は、クラウドコンピューティングサービスを提供するサービス提供者によって管理されるクラウドコンピュータ装置であってもよい。
【0015】
情報処理端末100は、多拠点生活者などの住民、すなわちユーザが利用する情報処理端末である。情報処理端末100は、スマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)などのモバイル端末であってもよいし、ユーザの各拠点で利用されるデスクトップPCやノートPCなどであってもよい。情報処理端末100は、ユーザによって生体認証などが行われた際など位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて、ユーザの所在情報を生成する。また、情報処理端末100は、当該位置情報に基づいてハッシュ値を生成し、タイムスタンプサーバ300に送信し、当該ハッシュ値と時刻情報とが結合されたタイムスタンプトークンを受信する。タイムスタンプトークンの詳細については後述する。そして、情報処理端末100は、ユーザの所在情報およびタイムスタンプトークンのセットを所在証明書として、情報処理装置10に送信する。なお、情報処理端末100には、以上のような、一連の処理を実行するためのアプリケーションが予めインストールされる。
【0016】
RGCSサーバ200は、リバースジオコーディングサービス(RGCS:Reverse Geo Coding Service。逆ジオコーディングサービスなどともいう)のサービス提供者などによって管理されるサーバコンピュータなどの情報処理装置である。RGCSは、緯度および経度から番地を求めるサービスである。RGCSサーバ200は、例えば、情報処理端末100から位置情報を受信し、当該位置情報を、当該位置情報に最も近い建物の住所に変換し、情報処理端末100に送信する。
【0017】
タイムスタンプサーバ300は、タイムスタンプサービスのサービス提供者などによって管理されるサーバコンピュータなどの情報処理装置である。タイムスタンプサービスは、対象のデータのハッシュ値に時刻情報を偽造できないように結合してタイムスタンプトークンを生成するサービスである。これにより、対象のデータは、当該時刻情報によって示される時刻以前に存在し、その時刻以降に改ざんされていないことが証明される。タイムスタンプサーバ300は、例えば、情報処理端末100から、住所など、ユーザの所在情報のハッシュ値を受信し、当該所在情報と時刻情報とを結合してタイムスタンプトークンを生成し、情報処理端末100に送信する。
【0018】
自治体サーバ400は、各自治体などによって管理されるサーバコンピュータなどの情報処理装置である。自治体サーバ400は、例えば、ユーザの所在証明書や、滞在日数、分配金額などの情報を情報処理装置10から受信する。また、自治体サーバ400は、例えば、所在証明書を検証し、検証により確認できた日数割で各自治体に分配する住民税などの金額を確定させ、確定した分配金額を分配先となる各自治体の口座などに振り込むなどする。
【実施例0019】
図1を用いて、実施例1にかかる情報処理システム1の構成例について説明した。情報処理システム1では、位置情報を取得してユーザの所在情報を生成し、所在証明書を情報処理装置10に送信する情報処理端末として、スマートフォンなどである情報処理端末100をその構成に含める。ここで、実施例2として、情報処理端末100の代わりに、または情報処理端末100と併用して、宿泊施設などのチェックイン/アウトを行うチェックイン端末が用いられてもよい。
【0020】
図2は、実施例2にかかる情報処理システム2の構成例を示す図である。情報処理システム2に含まれる情報処理装置10、タイムスタンプサーバ300、および自治体サーバ400は、情報処理システム1のものと同様である。また、情報処理システム2では、チェックイン端末500も、ネットワーク50を介して情報処理装置10と相互に通信可能に接続される。
【0021】
チェックイン端末500は、例えば、宿泊施設などに設置され、ユーザのチェックイン/アウトを行う情報処理装置である。チェックイン端末500は、ユーザによってチェックインまたはチェックアウトが行われると、宿泊施設などの住所を所在情報として、ユーザ情報と併せて情報処理装置10に送信する。なお、チェックイン端末500も、情報処理端末100同様、ユーザの所在情報をタイムスタンプサーバ300に送信し、タイムスタンプトークンを受信し、ユーザの所在情報と併せて所在証明書として、情報処理装置10に送信できる。また、チェックイン端末500も、情報処理端末100同様、一連の処理を実行するためのアプリケーションが予めインストールされる。
【0022】
また、情報処理システム2にもRGCSサーバ200を含め、チェックイン端末500が位置情報を取得して、RGCSサーバ200に送信し、変換された住所を受信してもよい。なお、
図1および
図2を用いて、実施例1および実施例2を別々に説明したが、情報処理端末100と、チェックイン端末500とを1つの情報処理システムに含めてよい。これにより、情報処理装置10は、両端末からユーザの所在情報や所在証明書を受信できるため、ユーザの滞在日数や分配金額などをより正確に算出でき、各自治体に提供できる。なお、以降、実施例1の情報処理システム1に基づいて説明を行うが、情報処理端末100をチェックイン端末500に置き換えて、実施例2の情報処理システム2の説明とすることができる。また、情報処理端末100の説明を、情報処理端末100とチェックイン端末500との両端末を含めた説明とすることもできる。
【0023】
[情報処理装置10の機能構成]
次に、情報処理装置10の機能構成について説明する。
図3は、情報処理装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0024】
通信部20は、情報処理端末100や自治体サーバ400など、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば、ネットワークインタフェースカードなどの通信インタフェースである。
【0025】
記憶部30は、各種データや、制御部40が実行するプログラムを記憶する機能を有し、例えば、メモリやハードディスクなどの記憶装置により実現される。記憶部30は、所在情報31、滞在日数情報32、および分配金額情報33などを記憶する。
【0026】
所在情報31は、情報処理端末100から受信される所在情報などに関する情報を記憶する。所在情報は、ユーザが時刻情報によって示される時点に所在地として示される場所にいたことを示す情報である。所在情報31は、所在情報に加えて、所在情報とタイムスタンプトークンとのセットを所在証明書として記憶できる。所在証明書は、例えば、情報処理端末100のユーザの所在情報およびタイムスタンプトークンのセットであり、ユーザが、タイムスタンプによってスタンプされた時刻に、所在情報によって示される場所にいたことを保証するものである。これにより、より確実にユーザの所在地を保証できる。
【0027】
滞在日数情報32は、所在情報31に記憶された情報に基づいて算出される、ユーザの各所在地の滞在日数に関する情報を記憶する。滞在日数の算出方法については後述する。
【0028】
分配金額情報33は、滞在日数情報32に記憶された情報に基づいて決定される、各自治体に分配するための金額に関する情報を記憶する。分配金額の決定方法については後述する。
【0029】
なお、記憶部30に記憶される上記情報はあくまでも一例であり、記憶部30は、上記情報以外にも様々な情報を記憶できる。
【0030】
制御部40は、情報処理装置10全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部40は、取得部41、算出部42、決定部43、および連携部44を備える。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0031】
取得部41は、例えば、情報処理端末100からユーザの所在情報を受信する。また、取得部41は、ユーザの所在情報と時刻情報とが結合されたタイムスタンプトークンを受信する。受信された所在情報やタイムスタンプトークンは、所在情報31に記憶される。
【0032】
算出部42は、例えば、取得部41によって受信された所在情報に基づいて、ユーザの各所在地の滞在日数を算出する。
【0033】
決定部43は、算出部42によって算出された滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する。当該金額は、例えば、ユーザ、すなわち、各自治体が管轄する地域の住民の滞在日数に基づいて算出され、住民が各自治体に支払うための住民税などの所定の税額、所定の会費、所定の利用料、および所定の手数料である。
【0034】
連携部44は、取得部41によって受信された所在情報およびタイムスタンプトークンのセット、すなわち所在証明書、算出部42によって算出された滞在日数、ならびに決定部43によって決定された金額を自治体サーバ400に送信する。なお、これらの情報がすべて自治体サーバ400に送信されなくてもよい。例えば、滞在日数や金額などの情報は送信せず、所在証明書が自治体サーバ400に送信され、自治体サーバ400によって所在証明書が検証され、検証により確認できた日数割で各自治体に分配する金額が算出されてもよい。
【0035】
[情報処理端末100の機能構成]
次に、情報処理端末100の機能構成について説明する。
図4は、情報処理端末100の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報処理端末100は、通信部120、記憶部130、および制御部140を有する。
【0036】
通信部120は、情報処理装置10など、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば、ネットワークインタフェースカードなどの通信インタフェースである。
【0037】
記憶部130は、各種データや、制御部140が実行するプログラムを記憶する機能を有し、例えば、メモリやハードディスクなどの記憶装置により実現される。記憶部130は、アプリ情報131、位置情報132、および所在情報133などを記憶する。
【0038】
アプリ情報131は、位置情報に基づく所在情報や所在証明書の生成などの処理を実行するためのアプリケーションに関する情報を記憶する。当該アプリケーションは、本実施形態を実施するにあたり、予め、情報処理装置10などによって提供され、アプリ情報131に記憶される。また、当該アプリケーションは、情報処理端末100の電源投入時に起動されてよい。
【0039】
位置情報132は、GPS(Global Positioning System)を含む全地球型航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)などから取得される位置情報を記憶する。
【0040】
所在情報133は、情報処理端末100のユーザの所在情報などに関する情報を記憶する。所在情報133に記憶される情報は、情報処理装置10に送信され、情報処理装置10の所在情報31に記憶される情報と同様である。
【0041】
なお、記憶部130に記憶される上記情報はあくまでも一例であり、記憶部130は、上記情報以外にも様々な情報を記憶できる。
【0042】
制御部140は、情報処理端末100全体を司る処理部であり、例えば、プロセッサなどである。制御部140は、認証部141、取得部142、生成部143、および送信部144を備える。なお、各処理部は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0043】
認証部141は、ユーザに対し指紋認証などの生体認証を行う。なお、当該生体認証は、情報処理端末100のロック解除時などに行われる生体認証であってよい。しかしながら、認証部141は、例えば、所定の基準時から、6時間など所定時間経過後、当該所定時間内に生体認証が行われたか否かを判定し、生体認証が行われていない場合、生体認証を促す通知を出力してもよい。ここで、所定の基準時とは、例えば、アプリ情報131に記憶されたアプリケーションを起動時、または、前回の所在証明書生成時などであってよい。
【0044】
取得部142は、例えば、情報処理端末100の電源が投入され、アプリ情報131に記憶されたアプリケーションが起動された直後、そして以降12分など所定時間経過ごとに、GPSを含むGNSSなどから電波を受信し、位置情報を算出して取得する。なお、位置情報の取得は、GPSを含むGNSSからに限定されず、例えば、RTK(Real Time Kinematic)測位や、携帯電話基地局情報、近隣のWi-Fi(登録商標)アクセスポイント情報、情報処理端末100のIPアドレスなどを併用して行われてよい。また、取得部142は、取得された位置情報をRGCSサーバ200に送信し、当該位置情報に基づいて変換された住所を受信し、位置情報として取得してもよい。当該住所は、RGCSサーバ200によって変換された、位置情報に最も近い建物の住所であり、情報処理端末100は、これをユーザの所在地としての位置情報として用いることができる。また、建物内にいるなど、12分など所定時間経過時に位置情報が取得できなかった場合は、位置情報が取得できなかった直前の位置情報をユーザの所在地として用いてもよい。
【0045】
生成部143は、取得部142によって取得された位置情報に基づいてユーザの所在情報を生成する。なお、当該所在情報の生成は、例えば、ユーザが生体認証を行ったことに応答して実行されてよい。また、取得部142によって取得された位置情報には、RGCSを用いて位置情報から変換された住所を含んでよい。また、当該所在情報の生成をより具体的に説明すると、生成部143は、例えば、位置情報に基づいてハッシュ値を生成し、当該ハッシュ値をタイムスタンプサーバ300に送信する。そして、生成部143は、当該ハッシュ値と時刻情報とを結合して生成されたタイムスタンプトークンをタイムスタンプサーバ300から受信する。そして、生成部143は、ユーザの所在情報およびタイムスタンプトークンのセットを所在証明書として生成する。
【0046】
送信部144は、生成部143によって生成された所在情報やタイムスタンプトークンを情報処理装置10に送信する。
【0047】
[機能詳細]
次に、情報処理装置10、または情報処理端末100を動作主体として実行される各処理について
図5~7を用いて詳細に説明する。
【0048】
図5は、リバースジオコーディングサービスによる住所変換の一例を示す図である。
図5に示すように、情報処理端末100は、例えば、GPSを含むGNSSなどから受信された電波に基づいて算出された緯度および経度を含む位置情報をRGCSサーバ200に送信する。位置情報を受信したRGCSサーバ200は、当該位置情報を最も近い建物の住所に変換し、情報処理端末100に送信する。そして、情報処理端末100は、受信した住所を、位置情報を取得した時点のユーザの所在地に確定する。なお、RGCSによる住所変換は、位置情報が取得されたことに応答して実行されてよい。また、チェックイン端末500の場合は、チェックイン端末500に対して、チェックイン端末500が設置された宿泊施設などの住所を記憶しておくことで、位置情報取得やリバースジオコーディングサービスによる住所変換を行わないようにすることもできる。また、確定したユーザの所在地は、ユーザの所在情報として所在情報133に記憶される。
【0049】
図6は、所在証明書生成の一例を示す図である。情報処理端末100は、指紋認証などの生体認証が行われると、所在情報133に記憶された、ユーザの所在情報に基づいて、ユーザの所在地を決定する。なお、当該生体認証は、情報処理端末100のロック解除時などに行われる生体認証であってよい。また、アプリ情報131に記憶されたアプリケーションを起動時、または前回の所在証明書生成時など所定の基準時から所定時間経過後、当該所定時間内に生体認証が行われたか否かを判定し、生体認証が行われていない場合、生体認証を促す通知を出力してもよい。なお、生体認証を行うか否かを判定するための所定時間は、例えば、6時間であってよい。そのため、この場合、情報処理端末100によって最低6時間に1回は生体認証が行われることになる。そして、情報処理端末100は、生体認証が行われると、ユーザの所在情報に基づいて、6時間など所定時間内のユーザの所在地を集計し、生体認証が行われた際のユーザの所在地を確定する。
【0050】
6時間など所定時間内のユーザの各所在地が同一の場合、情報処理端末100は、当該所在地を生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定する。一方、所定時間内のユーザの各所在地が異なる場合、情報処理端末100は、所定時間内の最後の所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定する。または、情報処理端末100は、所定時間内に最も多く所在していた所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定できる。この際、最も多い所在地が異なる複数の場所で同数の場合、情報処理端末100は、所定時間内の最後の所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定する。また、所定時間内のユーザの各所在地が異なり、各所在地が過半数を超えない場合、情報処理端末100は、その前の所定時間内の集計時に確定した所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定できる。また、所定時間に生体認証が行われず、生体認証を促す通知により生体認証が行われた場合、情報処理端末100は、生体認証が行われた際の直前のユーザの所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定できる。また、情報処理端末100は、所定時間内に生体認証が行われたら、当該生体認証が行われた時点に最も近い時点のユーザの所在地を、生体認証が行われた際のユーザの所在地に確定できる。また、情報処理端末100は、所定時間内に生体認証が行われず、生体認証を促す通知によっても生体認証が行われなかった場合は、その前に生体認証が行われた際のユーザの所在地を、当該所定時間の生体認証が行われた際のユーザの所在地として確定できる。
【0051】
そして、
図6に示すように、情報処理端末100は、確定したユーザの所在地を含む所在情報のハッシュ値を生成し、タイムスタンプサーバ300に送信する。所在情報のハッシュ値を受信したタイムスタンプサーバ300は、当該ハッシュ値に時刻情報を結合しタイムスタンプサーバ300が保持する秘密鍵で署名してタイムスタンプトークンを生成し、情報処理端末100に送信する。情報処理端末100によって受信されたタイムスタンプトークンは、所在情報とセットで所在証明書として所在情報133に記憶される。
【0052】
そして、例えば、朝8時など、予め設定された所定時刻になると、情報処理端末100は、ユーザの所在情報に基づいて、その日のユーザの所在地を確定する。なお、所定時刻が朝8時の場合は、その日のユーザの所在地とは前日のユーザの所在地である。その日のユーザの所在地の確定方法は、例えば、情報処理端末100が、夜8時から翌朝8時など、所定の時間帯に最も長く滞在していた場所を前日のユーザの所在地に確定できる。または、情報処理端末100は、例えば、朝8時から夜8時の間に最も長く滞在していた場所をその日のユーザの所在地に確定できる。また、情報処理端末100は、例えば、1日の内8時間など所定時間以上滞在していた場所が複数ある場合、それぞれの場所に0.5日ずつ滞在していたとして、複数の所在地をその日のユーザの所在地として確定してもよい。なお、1日の単位は、0時から24時に限定されず、例えば、朝8時から翌朝8時などとずらして定めることができる。また、例えば、最も長く滞在していた場所の滞在時間が8時間など所定時間未満の場合や、日本国内など所定エリア内に所在がない場合など、情報処理端末100は、予め登録しておいたユーザの住所などをその日のユーザの所在地として確定できる。
【0053】
そして、情報処理端末100は、確定されたその日のユーザの所在地に係る所在証明書を、情報処理装置10に送信する。情報処理装置10によって受信された所在証明書は、所在情報31に記憶される。
【0054】
なお、以上の説明では、情報処理端末100によって所定時間ごとに、ユーザの所在地が確定され、所在証明書が生成されることになり、1日に複数回、所在証明書が生成され得るが、所在証明書の生成を1日に1回にすることもできる。例えば、情報処理端末100は、1日の終わりに、所定時間ごとに確定されたユーザの所在地に基づいて、その日のユーザの所在地を確定できる。より具体的には、情報処理端末100は、例えば、夜8時から翌朝8時など、所定の時間帯に最も長く滞在していた場所をその日のユーザの所在地に確定できる。また、情報処理端末100は、例えば、8時間など所定時間以上滞在していた場所が複数ある場合、それぞれの場所に0.5日ずつ滞在していたとして、複数の所在地をその日のユーザの所在地として確定してもよい。なお、最も長く滞在していた場所の滞在時間が8時間など所定時間未満の場合、情報処理端末100は、予め登録しておいたユーザの住所などをその日のユーザの所在地として確定できる。そして、情報処理端末100は、確定したその日のユーザの所在地を含む所在情報のハッシュ値を生成し、タイムスタンプサーバ300に送信する。所在情報のハッシュ値を受信したタイムスタンプサーバ300は、当該ハッシュ値に時刻情報を結合しタイムスタンプサーバ300が保持する秘密鍵で署名してタイムスタンプトークンを生成し、情報処理端末100に送信する。タイムスタンプトークンを受信した情報処理端末100は、ユーザの所在情報とタイムスタンプトークンとをセットで所在証明書として情報処理装置10に送信する。
【0055】
図7は、自治体への情報連携の一例を示す図である。
図7に示すように、情報処理装置10は、例えば、1年の終わりに、所在情報を市町村単位に集計し、各所在地の滞在日数や各自治体への分配金額を算出し、マイナンバーなどユーザの識別子および所在証明書とともに、自治体サーバ400に送信して連携する。なお、所在情報の集計にあたり、情報処理装置10は、例えば、旅行など滞在日数が年間で1週間程度の短期間の場合は集計に含めず、その期間は、予め登録されたユーザの住所をユーザの所在地として滞在日数を算出できる。また、各自治体への情報連携について、例えば、滞在日数や金額などの情報は自治体サーバ400に送信せず、少なくともユーザの識別子および所在証明書のみを送信するようにしてもよい。
【0056】
所在証明書などが連携された自治体サーバ400は、所在証明書を検証し、検証により確認できた日数割で各自治体に分配する住民税などの金額を確定する。なお、所在証明書の検証は、例えば、タイムスタンプトークンをタイムスタンプサーバの公開鍵で復号することにより行われる。そして、所在情報のハッシュ値とタイムスタンプトークンから復号された所在情報のハッシュ値が一致した場合、検証OKとする。一致しない場合は、検証NGとして、自治体サーバ400は、NGに該当する日付や日数などの情報を情報処理装置10に通知する。なお、検証NGとなった所在日数を、予め登録されたユーザの住所に振り替えて日数が算出されなおしてもよい。また、自治体サーバ400は、例えば、毎月住民税などの金額がユーザにより納付されたら、検証により確認できた日数割に応じて各自治体に納付金を分配する。
【0057】
[処理の流れ]
次に、情報処理端末100によって実行される処理の流れを説明する。
図8は、情報処理端末100による所在証明書生成処理の流れを示すフローチャートである。
図8に示す処理は、情報処理端末100のロック解除時など、ユーザによって生体認証が行われた場合、または、アプリ情報131に記憶されたアプリケーションを起動時もしくは前回の所在証明書生成時など所定の基準時から所定時間経過後に実行される。
【0058】
アプリ情報131に記憶されたアプリケーションを起動時または前回の所在証明書生成時など所定の基準時から所定時間内に生体認証が行われていない場合(ステップS101:No)、情報処理端末100は生体認証を促す通知を出力する(ステップS102)。
【0059】
一方、ユーザによって生体認証が行われた場合(ステップS101:Yes)、情報処理端末100は、位置情報を取得する(ステップS103)。なお、ユーザによって生体認証が行われた場合は、ステップS102の生体認証を促す通知によって生体認証が行われた場合も含む。また、ステップS103で取得された位置情報は、位置情報132に記憶された位置情報である。当該位置情報は、情報処理端末100の電源が投入され、アプリ情報131に記憶されたアプリケーションが起動された直後、そして以降12分など所定時間経過ごとに、GPSを含むGNSSなどから電波を受信して算出された位置情報であってよい。
【0060】
次に、情報処理端末100は、ステップS103で取得した位置情報をRGCSサーバ200に送信し、RGCSによって当該位置情報から返還された、当該位置情報に最も近い建物の住所を取得する(ステップS104)。なお、前回の所在証明書生成時など所定の基準時から所定時間内に、複数の異なる住所が取得された場合、上述したように、情報処理端末100は、例えば、所定時間内の最後の所在地や所定時間内に最も多く所在していた所在地などを、ユーザの所在地に確定する。
【0061】
次に、情報処理端末100は、確定したユーザの所在地を含む所在情報のハッシュ値を生成する(ステップS105)。
【0062】
そして、情報処理端末100は、生成したハッシュ値をタイムスタンプサーバ300に送信し、当該ハッシュ値に時刻情報が結合され秘密鍵で署名して生成されたタイムスタンプトークンを取得する(ステップS106)。
【0063】
次に、情報処理端末100は、ユーザの所在情報とタイムスタンプトークンとをセットにして所在証明書を生成する(ステップS107)。なお、所在証明書の生成タイミングは、上述したように、所定時間ごとに生成されてもよいし、1日に1回生成されてもよい。
【0064】
そして、情報処理端末100は、生成した所在証明書を情報処理装置10に送信する(ステップS108)。ステップS108の実行後、
図8に示す所在証明書生成処理は終了する。
【0065】
次に、情報処理装置10によって実行される処理の流れを説明する。
図9は、情報処理装置10による自治体への情報連携処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
まず、情報処理装置10は、所在証明書を情報処理装置10から受信する(ステップS201)。ここで受信する所在証明書は、
図8を用いて説明した所在証明書生成処理によって生成され、情報処理装置10に送信された所在証明書である。
【0067】
次に、情報処理装置10は、受信した所在証明書などに基づいて、所在情報を市町村単位に集計し、各所在地の滞在日数を算出する(ステップS202)。
【0068】
次に、情報処理装置10は、算出した滞在日数などに基づいて、各自治体への分配金額を決定する(ステップS203)。
【0069】
そして、情報処理装置10は、各自治体に連携するため、マイナンバーなどユーザの識別子とともに、所在証明書、算出した滞在日数、および決定した分配金額などの情報を自治体サーバ400に送信する(ステップS204)。ステップS204の実行後、
図9に示す自治体への情報連携処理は終了する。
【0070】
[効果]
上述したように、情報処理端末100は、位置情報に基づいてユーザの所在情報を生成し、情報処理装置10に所在情報を送信する。また、情報処理装置10は、情報処理端末100から所在情報を受信し、所在情報に基づいて、ユーザの各所在地の滞在日数を算出し、滞在日数に基づいて、各自治体に分配するための金額を決定する。
【0071】
これにより、情報処理装置10は、多拠点生活者に対して納得性のある納税を行わせるための情報を各自治体に提供できる。
【0072】
また、情報処理端末100によって実行される、所在情報を生成する処理は、ユーザが情報処理端末100で生体認証を行ったことに応答して、位置情報に基づいて所在情報を生成する処理を含む。
【0073】
これにより、情報処理端末100は、ユーザの所在情報を生成できる。
【0074】
また、情報処理端末100は、所定の基準時から所定時間経過後、所定時間内に生体認証が行われたか否かを判定し、生体認証が行われていない場合、生体認証を促す通知を出力する。
【0075】
これにより、情報処理端末100は、ユーザの所在情報を生成できる。
【0076】
また、情報処理端末100は、位置情報に基づいてハッシュ値を生成し、ハッシュ値をタイムスタンプサーバ300に送信し、ハッシュ値と時刻情報とを結合して生成されたタイムスタンプトークンをタイムスタンプサーバ300から受信し、タイムスタンプトークンを情報処理装置10に送信する。
【0077】
これにより、情報処理端末100は、改ざん不可であり、当該時刻時点から存在していたことを証明できる所在情報を情報処理装置10に送信できる。
【0078】
また、情報処理端末100によって実行される、所在情報を生成する処理は、位置情報をリバースジオコーディングサービスによって住所に変換し、住所に基づいて、所在情報を生成する処理を含む。
【0079】
これにより、情報処理端末100は、ユーザの所在情報を生成できる。
【0080】
また、情報処理端末100によって実行される、所在情報を生成する処理は、位置情報に基づいて、所定時間内のユーザが所在していた場所を集計し、所定時間以上所在していた場所が所定時間内に複数ある場合、最後に所在していた場所、または最も多い場所をユーザの所在地に決定し、決定された所在地に基づいて、所在情報を生成する処理を含む。
【0081】
これにより、情報処理端末100は、ユーザの所在情報を生成できる。
【0082】
また、情報処理装置10によって実行される、金額を決定する処理は、滞在日数に基づいて、金額として、各自治体に支払うための所定の税額、所定の会費、所定の利用料、および所定の手数料の少なくとも1つを決定する。
【0083】
これにより、情報処理装置10は、住民に対して納得性のある納税や支払いを行わせるための情報を各自治体に提供できる。
【0084】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更されてもよい。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更されてもよい。
【0085】
また、各装置の構成要素の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その構成要素の全部または一部は、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合されてもよい。さらに、各装置の各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0086】
[ハードウェア]
図10は、ハードウェア構成例を説明する図である。情報処理装置10および情報処理端末100は、同様のハードウェア構成をとることができるため、
図10の例では、情報処理装置10および情報処理端末100をまとめて、情報処理装置1000として説明する。
図10に示すように、情報処理装置1000は、通信インタフェース1000a、HDD(Hard Disk Drive)1000b、メモリ1000c、プロセッサ1000dを有する。また、
図10に示した各部は、バスなどで相互に接続される。
【0087】
通信インタフェース1000aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD1000bは、情報処理装置1000が備える各機能を動作させるプログラムやデータを記憶する。
【0088】
プロセッサ1000dは、各種プログラムをHDD1000bなどから読み出してメモリ1000cに展開することで、各機能を実行するプロセスを動作させるハードウェア回路である。すなわち、このプロセスは、情報処理装置1000が有する各処理部と同様の機能を実行する。
【0089】
このように情報処理装置1000は、各種プログラムを読み出して実行することで動作制御処理を実行する情報処理装置として動作する。また、情報処理装置1000は、媒体読取装置によって記録媒体からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することで上述した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、各種プログラムは、情報処理装置1000によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本実施形態が同様に適用されてよい。
【0090】
また、各種プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布できる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行できる。