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特開2023-109878アミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子
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  • 特開-アミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023109878
(43)【公開日】2023-08-08
(54)【発明の名称】アミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子
(51)【国際特許分類】
   C07C 211/61 20060101AFI20230801BHJP
   C07D 307/91 20060101ALI20230801BHJP
【FI】
C07C211/61 CSP
C07D307/91
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023081145
(22)【出願日】2023-05-16
(62)【分割の表示】P 2018152992の分割
【原出願日】2018-08-15
(31)【優先権主張番号】10-2017-0105081
(32)【優先日】2017-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】金 鍾 佑
(72)【発明者】
【氏名】白 長 烈
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 恩 在
(72)【発明者】
【氏名】韓 相 鉉
(72)【発明者】
【氏名】金 榮 國
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲哲▼ 煥
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低駆動電圧、高効率、長寿命及び高い最大量子効率を実現できるアミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子を提供する。
【解決手段】アミン系化合物であり、具体的には、例えば下記化合物10が示される。また、第1電極と、第1電極に対向する第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置され、発光層を含む有機層と、を含み、有機層がアミン系化合物を1種以上含む有機発光素子が提供される。

【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1及び化学式2で表わされるアミン系化合物。
【化1】

(前記化学式1及び化学式2において、
Ar、Ar、L及びLは、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、及び置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
a1及びa2は、互いに独立して、0~5の整数のうちから選択され、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一か又は異なっており、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一か又は異なっており、
a1が0である場合、*-(La1-*’は、単結合であり、a2が0である場合、*-(La2-*’は、単結合であり、
~R10は、互いに独立して、前記化学式2で表わされる基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択され、
~R10のうち一つが、前記化学式2で表わされる基であり、
11及びR12は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択され、
b1及びb2は、互いに独立して、1~10の整数のうちから選択され、b1が2以上である場合、2以上のR11は、互いに同一であるか又は異なっており、b2が2以上である場合、2以上のR12は、互いに同一であるか又は異なっており、
前記置換されたC-C60炭素環基、置換されたC-C60ヘテロ環式基、置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C10シクロアルキル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC-C10シクロアルケニル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換されたC-C60ヘテロアリールオキシ基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基に置換された置換基は、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q~Q、Q11~Q13、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから選択され、
*及び*’は、結合位置を示す。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子(organic light emitting device)は、自発光型素子であり、従来の素
子に比べ、視野角が広く、コントラストに優れているだけでなく、応答時間が短く、輝度、駆動電圧及び応答速度の特性に優れ、多色化が可能である。
【0003】
有機発光素子は、基板上部に第1電極が配置されており、第1電極上部に、正孔輸送領域(hole transport region)、発光層、電子輸送領域(electron transport region)及び第2電極が順次に配置されている構造を有することができる。第1電極から注入された正孔は、正孔輸送領域を経由して発光層に移動し、第2電極から注入された電子は、電子輸送領域を経由して発光層に移動する。正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合し、励起子(exciton)を生成する。該励起子が、励起状態から基底状態に遷移す
る際に光が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5145717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、低駆動電圧、高効率、長寿命及び高い最大量子効率を実現できるアミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によれば、下記化学式1及び化学式2で表わされるアミン系化合物が提供される。
【化1】


化学式1及び化学式2において、
Ar、Ar、L及びLは、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、及び置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
a1及びa2は、互いに独立して、0~5の整数のうちから選択され、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であっても異なっていてもよく、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であっても異なっていてもよく、
a1が0である場合、*-(La1-*’は、単結合であり、a2が0である場合、*-(La2-*’は、単結合であり、
~R10は、互いに独立して、化学式2で表わされる基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基(non-aromatic condensed polycyclic group)、置換もしくは無置換の一価非
芳香族ヘテロ縮合多環基(non-aromatic condensed heteropolycyclic group)、-Si
(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択され、
~R10のうち一つが、化学式2で表わされる基であり、
11及びR12は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、
ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択され、
b1及びb2は、互いに独立して、1~10の整数のうちから選択され、b1が2以上である場合、2以上のR11は、互いに同一であっても異なっていてもよく、b2が2以上である場合、2以上のR12は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
前記置換されたC-C60炭素環基、置換されたC-C60ヘテロ環式基、置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C10シクロアルキル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC-C10シクロアルケニル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換されたC-C60ヘテロアリールオキシ基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基に置換された置換基は、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C
10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q~Q、Q11~Q13、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから選択され、
*は、結合位置を示す。
【0007】
他の一実施形態によれば、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、発光層を含む有機層と、を含み、前記有機層が前記アミン系化合物を1種以上含む有機発光素子が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明のアミン系化合物を含む有機発光素子は、低駆動電圧、高効率、長寿命及び高い最大量子効率を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
図2】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
図3】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
図4】一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、多様な変更を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、以下では、特定の実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態で実現される。
【0011】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一又は対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複する説明は略する。
【0012】
以下の説明において、単数の表現は、文脈上明白に異なる意味でない限り、複数の表現を含む。
【0013】
以下の説明において、「含む」あるいは「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0014】
以下の説明において、膜、領域、構成要素のような部分が、他の部分の上または上部に
あるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0015】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさを誇張又は縮小されている場合がある。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されており、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0016】
本明細書において、C-C60アルキル基は、炭素数1~60の線状または分枝状の脂肪族炭化水素一価基を意味し、具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルキレン基は、C-C60アルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0017】
本明細書において、C-C60アルケニル基は、C-C60アルキル基の中間または末端に1以上の炭素二重結合を含む炭化水素基を意味し、その具体的な例としては、エテニル基、プロぺニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルケニレン基は、C-C60アルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0018】
本明細書において、C-C60アルキニル基は、C-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素三重結合を含む炭化水素基を意味し、その具体的な例としては、エチニル基、プロピニル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルキニレン基は、C-C60アルキニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0019】
本明細書において、C-C60アルコキシ基は、-OA101(ここで、A101は、C-C60アルキル基である)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例しては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0020】
本明細書において、C-C10シクロアルキル基は、炭素数3~10の一価飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが含まれる。本明細書において、C-C10シクロアルキレン基は、C-C10シクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0021】
本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含む炭素数1~10の一価単環式基を意味し、その具体例としては1,2,3,4-オキサトリアゾリジニル基(1,2,3,4-oxatriazolidinyl)、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルキレン基は、C-C10ヘテロシクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0022】
本明細書において、C-C10シクロアルケニル基は、炭素数3~10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性を有さない基を意味し、その具体例としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10シクロアルケニレン基は、C-C10シクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0023】
本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含む炭素数1~10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。C-C10ヘテロシクロアルケニル基の具体例としては、4,5-ジヒドロ-1,2,3,4-オキサ
トリアゾリル基、2,3-ジヒドロフラニル基、2,3-ジヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルケニレン基は、C-C10ヘテロシクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0024】
本明細書において、C-C60アリール基は、炭素数6~60の炭素環式芳香族系を有する一価基を意味し、C-C60アリーレン基は、炭素数6~60の炭素環式芳香族系を有する二価基を意味する。C-C60アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などが含まれる。C-C60アリール基及びC-C60アリーレン基が2以上の環を含む場合、該2以上の環は、互いに縮合される場合がある。
【0025】
本明細書において、C-C60ヘテロアリール基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1~60個のヘテロ環式芳香族系を有する一価基を意味し、C-C60ヘテロアリーレン基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1~60個のヘテロ環式芳香族系を有する二価基を意味する。C-C60ヘテロアリール基の具体例としては、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などが含まれる。C-C60ヘテロアリール基及びC1-C60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、該2以上の環は、互いに縮合される場合がある。
【0026】
本明細書において、C-C60アリールオキシ基は、-OA102(ここで、A102は、C-C60アリール基である)を示し、C-C60アリールチオ基は、-SA103(ここで、A103は、C-C60アリール基である)を示す。
【0027】
本明細書において、一価非芳香族縮合多環基は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、炭素数8~60を有する)を意味する。一価非芳香族縮合多環基の具体例としては、フルオレニル基などが含まれる。本明細書において、二価非芳香族縮合多環基は、一価非芳香族縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0028】
本明細書において、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、炭素数1~60を有する)を意味する。一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の具体例としては、カルバゾリル基などが含まれる。本明細書において、二価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0029】
本明細書において、C-C60炭素環基とは、環形成原子として炭素のみを含む炭素数5~60の単環式基または多環式基を意味する。C-C60炭素環基は、芳香族炭素環基または非芳香族炭素環基である。C-C60炭素環基は、ベンゼンのような環、フェニル基のような一価基、またはフェニレン基のような二価基である。または、C-C60炭素環基に結合された置換基の個数により、C-C60炭素環基は、三価基または四価基でもあるというように、多様な変形が可能である。
【0030】
本明細書において、C-C60ヘテロ環式基とは、C-C60炭素環基と同一構造を有するが、環形成原子として、炭素(炭素数は、1~60でもある)以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含む基を意味する。
【0031】
本明細書において、置換されたC-C60炭素環基、置換されたC-C60ヘテロ
環式基、置換されたC-C10シクロアルキレン基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC-C10シクロアルケニレン基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC-C60アリーレン基、置換されたC-C60ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C10シクロアルキル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC-C10シクロアルケニル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基に置換された置換基は、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-N(Q11)(Q12)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-N(Q21)(Q22)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q11~Q13、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキ
ル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから選択される。
【0032】
本明細書において、「Ph」は、フェニル基を意味し、「Me」は、メチル基を意味し、「Et」は、エチル基を意味し、「ter-Bu」または」But」は、tert-ブチル基を意味し、「OMe」は、メトキシ基を意味する。
【0033】
本明細書において、「ビフェニル基」は、「フェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。「ビフェニル基」は、置換基が「C-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0034】
本明細書において、「ターフェニル基」は、「ビフェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。「ターフェニル基」は、置換基が「C-C60アリール基で置換されたC-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0035】
本明細書において、*及び*’は、他の定義がない限り、当該化学式において、結合位置を意味する。
【0036】
アミン系化合物は、下記化学式1及び化学式2で表わされる。
【化2】

【0037】
化学式1及び化学式2で、Ar、Ar、L及びLは、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、及び置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基のうちから選択される。
【0038】
一例として、前記Ar、Ar、L及びLは、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C30炭素環基、及び置換もしくは無置換のC-C30ヘテロ環式基のうちから選択される。
【0039】
他の例において、Ar、Ar、L及びLは、互いに独立して、ベンゼン、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、インダセン、アセナフタレン、フルオレン、スピロ-フルオレン、ベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオラントレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェニレン、ヘキサセン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、チアゾール、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ベンゾオキサゾール、ジベンゾフラ基、ジベンゾチオフェン、ベンゾカルバゾール及びジベンゾカルバゾールの1価基又は2価基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20ヘテロアリール基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、インダセン、アセナフタレン、フルオレン、スピロ-フルオレン、ベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオラントレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェニレン、ヘキサセン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾイミダゾール基、フラン基、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、チアゾール、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ベンゾオキサゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ベンゾカルバゾール及びジベンゾカルバゾールの1価基又は2価基;のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0040】
一例として、L及びLは、互いに独立して、下記化学式3-1~3-46で表わされる基のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0041】


【化3】




【0042】
化学式3-1~3-46において、Yは、O、S、C(Z)(Z)、N(Z)またはSi(Z)(Z)である。
【0043】
化学式3-1~3-46において、Z~Zは、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される。
【0044】
化学式3-1~3-46において、d2は、0~2の整数のうちから選択され、d2が2以上である場合、2以上のZは、互いに同一であっても異なっていてもよい。d3は、0~3の整数のうちから選択され、d3が2以上である場合、2以上のZ及び2は、互いに同一であっても異なっていてもよい。d4は、0~4の整数のうちから選択され、d4が2以上である場合、2以上のZは、互いに同一であっても異なっていてもよい。d5は、0~5の整数のうちから選択され、d5が2以上である場合、2以上のZ及びZは、互いに同一であっても異なっていてもよい。d6は、0~6の整数のうちから選択され、d6が2以上である場合、2以上のZ及びZは、互いに同一であっても異なっていてもよい。d8は、0~8の整数のうちから選択され、d8が2以上である場合、2以上のZは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0045】
化学式3-1~3-46において、*及び*’は、結合位置を示す。
【0046】
化学式2において、a1及びa2は、互いに独立して、0~5の整数のうちから選択される。a1は、Lの個数を示したものであり、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であっても異なっていてもよい。a2は、Lの個数を示したものであり、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0047】
a1が0である場合、*-(La1-*’は、単結合であり、a2が0である場合、*-(La2-*’は、単結合である。
【0048】
一例において、a1及びa2は、互いに独立して、0または1でもよいが、それらに限定されるわけではない。
【0049】
一例において、Ar及びArは、互いに独立して、フェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20ヘテロアリール基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基;のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0050】
他の例において、Ar及びArは、互いに独立して、下記化学式5-1~5-80で表わされる基のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。


【化4】







【0051】
化学式5-1~5-80において、Y31は、O、S、C(Z33)(Z34)、N(Z35)またはSi(Z36)(Z37)である。
【0052】
化学式5-1~5-80において、Z31~Z37は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、スピロ-フルオレン-ベンゾフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル
基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、トリアジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される。
【0053】
化学式5-1~5-80において、e2は、0~2の整数のうちから選択され、e2が2以上である場合、2以上のZ32は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e3は、0~3の整数のうちから選択され、e3が2以上である場合、2以上のZ31及びZ32は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e4は、0~4の整数のうちから選択され、e4が2以上である場合、2以上のZ31及びZ32は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e5は、0~5の整数のうちから選択され、e5が2以上である場合、2以上のZ31及びZ32は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e6は、0~6の整数のうちから選択され、e6が2以上である場合、2以上のZ31及びZ32は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e7は、0~7の整数のうちから選択され、e7が2以上である場合、2以上のZ31は、互いに同一であっても異なっていてもよい。e9は、0~9の整数のうちから選択され、e9が2以上である場合、2以上のZ31は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0054】
化学式5-1~5-80において、*は、結合位置を示す。
【0055】
化学式1及び化学式2において、R~R10は、互いに独立して、化学式2で表わされる基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択され、R~R10のうち一つが、化学式2で表わされる基である。
【0056】
化学式1及び化学式2において、R11及びR12は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-P(=O)(Q)(Q)、-P(=S)(Q)(Q)、-S(=O)(Q)(Q)、及び-S(=O)(Q)(Q)のうちから選択される。
【0057】
一例において、前記R~R10は、互いに独立して、化学式2で表わされる基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、及び-Si(Q)(Q)(Q)のうちから選択されてもよく、R11及びR12は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、及び-Si(Q)(Q)(Q)のうちからも選択されてもよい、それらに限定されるわけではない。
【0058】
他の例において、R~R10は、互いに独立して、化学式2で表わされる基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、化学式5-1~5-80で表わされる基、及び-Si(Q)(Q)(Q)のうちから選択されてもよく、R11及びR12は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、化学式5-1~5-80で表わされる基、及び-Si(Q)(Q)(Q)のうちから選択されてもよい、それらに限定されるわけではない。
【0059】
さらに他の例において、R11及びR12は、互いに独立して、下記化学式6-1~6-34で表わされる基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるわけではない。


【化5】



【0060】
化学式6-1~6-34において、Phは、フェニル基であり、*は、結合位置を示す。
【0061】
化学式2において、b1及びb2は、互いに独立して、1~10の整数のうちから選択される。b1は、R11の個数を示したものであり、b1が2以上である場合、2以上のR11は、互いに同一であっても異なっていてもよい。b2は、R12の個数を示したものであり、b2が2以上である場合、2以上のR12は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0062】
一例において、化学式1で表わされるアミン系化合物は、下記化学式1-1~1-6のうちいずれか一つでも表わされてもよいが、これらに限定されわけではない。


【化6】

【0063】
化学式1-1~1-6において、Ar、Ar、L、L、a1、a2、R~R12、b1及びb2は、化学式1に係わる説明に記載されたところと同一である。
【0064】
一例において、化学式1-1~1-6において、R~R10は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基、フェニル基及びビフェニル基のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0065】
他の例において、
i)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-1で表わされる場合、R~R10は、水素であり、
ii)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-2で表示される場合、R及びRは、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基、フェニル基及びビフェニル基のうちから選択され、R、R~R、及びR10は、水素であり、
iii)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-3で表わされる場合、R、R、及びR~R10は、水素であり、
iv)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-4で表わされる場合、R~R、及びR~R10は、水素であり、
iv)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-5で表わされる場合、R~R、及びR、R10は、水素であり、または
v)化学式1で表わされるアミン系化合物が、化学式1-6で表わされる場合、Rは、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基、フェニル基及びビフェニル基のうちから選択され、R、R~R、及びR10は、水素であるが、これらに限定されるわけではない。
【0066】
一例において、化学式1-1~1-6で、Ar及びArは、互いに独立して、フェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20ヘテロアリール基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基;のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0067】
一例において、化学式1-1~1-6で、R11及びR12は、互いに独立して、化学式5-1~5-80のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0068】
他の例において、化学式1-1~1-6で、R11及びR12は、互いに独立して、化学式6-1~6-34のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0069】
さらに他の例において、化学式1-1~1-6において、
11及びR12は、互いに独立して、化学式6-1~6-34のうちから選択され、
Ar1及びAr2は、互いに独立して、フェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、C-C20アリール基、C-C20ヘテロアリール基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換されたフェニル基;のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0070】
一例において、置換されたC-C60炭素環基、置換されたC-C60ヘテロ環式基、置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C10シクロアルキル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC-C10シクロアルケニル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換
されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換されたC-C60ヘテロアリールオキシ基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基に置換された置換基は、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
~Q、Q11~Q13、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから選択される。
【0071】
*は、結合位置を示す。
【0072】
一例において、化学式1で表わされるアミン系化合物は、下記化合物1~144のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【化7】











【0073】
化学式1で表わされるアミン系化合物は、フルオレンの特定位置に、ベンゼンがさらに縮合され、フルオレンの特定位置に、環状構造を有する置換基が置換されることにより、
オービタル非偏在化により、正孔のホッピング(hole hopping)が容易になる。従って、当該アミン系化合物は、高い電荷移動度を有するため、該アミン系化合物を含む有機発光素子は、低電力駆動が可能である。
【0074】
また、当該アミン系化合物は、分子内に1つのアミノ基を含むことにより、2以上のアミノ基を含む化合物に比べ、低い最高準位占有分子軌道(HOMO:highest occupied molecular orbital)エネルギー準位を有するため、正孔輸送に最適化されたエネルギー準位を有する。従って、該アミン系化合物を採用した電子素子、例えば、有機発光素子は、低駆動電圧、高効率及び長寿命を達成することができる。
【0075】
化学式1で表わされるアミン系化合物の合成方法は、後述する実施例を参照し、当業者が認識することができるであろう。
【0076】
化学式1で表わされるアミン系化合物のうち少なくとも一つは、有機発光素子の1対の電極間に使用される。例えば、当該アミン系化合物は、正孔輸送領域、電子輸送領域及び発光層のうち少なくとも一つに含まれてもよい。または、化学式1で表わされるアミン系化合物は、有機発光素子の1対の電極の外側に位置したキャッピング層材料としても使用されることができる。
【0077】
従って、第1電極と、第1電極に対向した第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置されて発光層を含む有機層と、を含み、有機層は、化学式1で表わされるアミン系化合物を1種以上含む有機発光素子が提供される。
【0078】
本明細書において、「(有機層)がアミン系化合物を1種以上含む」は、「(有機層)が、化学式1の範疇に属する1種のアミン系化合物、または化学式1の範疇に属する互いに異なる2種以上のアミン系化合物を含んでもよい」とも解釈される。
【0079】
例えば、有機層は、アミン系化合物として、化合物1のみを含んでもよい。このとき、化合物1は、有機発光素子の発光層に含まれてもよい。または、有機層は、アミン系化合物として、化合物1及び化合物2を含んでもよい。このとき、化合物1及び化合物2は、同一層に含まれてもよく(例えば、化合物1及び化合物2は、いずれも発光層に含まれてもよい)、あるいは互いに異なる層に含まれてもよい(例えば、化合物1は、発光層に含まれ、化合物2は、電子輸送層に含まれてもよい)。
【0080】
一例によれば、第1電極がアノードであり、第2電極がカソードであり、有機層が、第1電極と発光層との間に配置された正孔輸送領域、及び発光層と第2電極との間に配置された電子輸送領域をさらに含み、正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはそれらの任意の組み合わせを含み、電子輸送領域は、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0081】
一例において、正孔輸送領域が、当該アミン系化合物を含んでもよい。
【0082】
他の例において、正孔輸送領域が正孔輸送層を含み、正孔輸送層が、当該アミン系化合物を含んでもよい。
【0083】
一例において、発光層が、当該アミン系化合物を含んでもよい。
【0084】
一例において、正孔輸送領域がp-ドーパントを含み、p-ドーパントのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)が-3.5eV以下でもよい。
【0085】
一例において、発光層がスチリル系化合物、アントラセン系化合物、ピレン系化合物及びスピロ-ビフルオレン系化合物のうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0086】
一例において、発光層は、第1色光放出発光層であり、
第1電極と第2電極との間に、i)少なくとも1層の第2色光放出発光層が追加して含まれているか、あるいはii)少なくとも1層の第2色光放出発光層、及び少なくとも1層の第3色光放出発光層が追加して含まれており、
第1色光の最大発光波長、第2色光の最大発光波長、及び第3色光の最大発光波長は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
第1色光及び第2色光が互いに混合された混色光、または第1色光、第2色光及び第3色光が互いに混合された混色光が放出されてもよい。
【0087】
本明細書において、「有機層」は、有機発光素子において、第1電極と第2電極との間に介在された単一及び/または複数の全ての層を示す用語である。「有機層」の層に含まれた物質は、有機物に限定されるわけではない。
【0088】
図1は、本発明の一実施形態による有機発光素子10の断面図を概略的に示したものである。有機発光素子10は、第1電極110、有機層150及び第2電極190を含む。
【0089】
以下、図1を参照し、本発明の一実施形態による有機発光素子10の構造及び製造方法について説明する。
【0090】
図1の第1電極110の下部、または第2電極190の上部には、基板が追加して配置されてもよい。基板としては、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性及び防水性にすぐれるガラス基板またはプラスチック基板を使用することができる。
【0091】
第1電極110は、例えば、基板上部に、第1電極用物質を、蒸着法またはスパッタリング法などを利用して形成することができる。第1電極110がアノードである場合、正孔注入が容易であるように、第1電極用物質は、高い仕事関数を有する物質のうちから選択される。
【0092】
第1電極110は、反射型電極、半透過型電極または透過型電極であってもよい。透過型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、及びそれらの任意の組み合わせのうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。または、半透過型電極または反射型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、及びそれらの任意の組み合わせのうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0093】
第1電極110は、単一層である単層構造、または複数の層を有する多層構造を有することができる。例えば、第1電極110は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有することができるが、それに限定されるわけではない。
【0094】
第1電極110上部には、有機層150が配置されている。有機層150は、発光層を含む。
【0095】
有機層150は、第1電極110と発光層との間に介在された正孔輸送領域(hole transport region)、及び発光層と第2電極190との間に介在された電子輸送領域(elec
tron transport region)をさらに含んでもよい。
【0096】
正孔輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0097】
正孔輸送領域は、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、発光補助層及び電子阻止層(EBL)のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよい。
【0098】
例えば、正孔輸送領域は、複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造を有するか、あるいは第1電極110から順に積層された正孔注入層/正孔輸送層、正孔注入層/正孔輸送層/発光補助層、正孔注入層/発光補助層、正孔輸送層/発光補助層または正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層の多層構造を有することができるが、これらに限定されるわけではない。
【0099】
正孔輸送領域は、化学式1で表わされるアミン系化合物を含んでもよい。
【0100】
また、正孔輸送領域は、化学式1で表わされるアミン系化合物以外に、m-MTDATA、TDATA、2-TNATA、NPB(NPD)、β-NPB、TPD、spiro-T
PD、spiro-NPB、メチル化された-NPB、TAPC、HMTPD、4,4’,4
”-トリス(N-カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、ポリアニリン/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PANI/PSS)、下記化学式201で表わされる化合物、及び下記化学式202で表わされる化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【化8】



【0101】
化学式201及び202において、
201~L204は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
205は、*-O-*’、*-S-*’、*-N(Q201)-*’、置換もしくは無置換のC-C20アルキレン基、置換もしくは無置換のC-C20アルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xa1~xa4は、互いに独立して、0~3の整数のうちから選択され、
xa5は、1~10の整数のうちから選択され、
201~R204、及びQ201は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択される。
【0102】
例えば、化学式202において、R201とR202は、選択的に、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに結合され、R203とR204は、選択的に、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに結合される。
【0103】
一例によれば、化学式201及び202において、
201~L205は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、
ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;のうちから選択され、
前記Q31~Q33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0104】
他の例によれば、xa1~xa4は、互いに独立して、0、1または2である。
【0105】
さらに他の具現例によれば、xa5は、1、2、3または4でもある。
【0106】
さらに他の例によれば、R201~R204、及びQ201は、互いに独立して、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちから選択され、
31~Q33に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0107】
さらに他の例によれば、化学式201で、R201~R203のうち少なくとも一つは、互いに独立して、
フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0108】
さらに他の例によれば、化学式202において、i)R201とR202は、単結合を介して互いに結合され、かつ/またはii)R203とR204は、単結合を介して互いに結合されてもよい。
【0109】
さらに他の例によれば、化学式202において、R201~R204のうち少なくとも一つは、
カルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたカルバゾリル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0110】
化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201Aで表示されてもよい。
【化9】
・・・(化学式201A)
【0111】
例えば、化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201A(1)で表わされてもよいが、これに限定されるわけではない。
【化10】
・・・(化学式201A(1))
【0112】
さらに他の例として、化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201A-1で表わされてもよいが、これに限定されるわけではない。
【化11】
・・・(化学式201A-1)
【0113】
一方、化学式202で表わされる化合物は、下記化学式202Aでも表わされてもよい。
【化12】
・・・(化学式202A)
【0114】
さらに他の例によれば、化学式202で表わされる化合物は、下記化学式202A-1で表わされてもよい。
【化13】
・・・(化学式202A-1)
【0115】
化学式201A,201A(1),201A-1,202A及び202A-1において、
201~L203、xa1~xa3、xa5、及びR202~R204に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照し、
211及びR212に係わる説明は、本明細書において、R203に係わる説明を参照し、
213~R217は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、及びピリジニル基のうちから選択される。
【0116】
正孔輸送領域は、下記化合物HT1~HT39のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化14】





【0117】
正孔輸送領域の厚みは、約10nm~約1,000nm、例えば、約10nm~約100nmである。正孔輸送領域が正孔注入層及び正孔輸送層のうち少なくとも1層を含むものであるならば、正孔注入層の厚みは、約10nm~約900nm、例えば、約10nm~約100nmであり、正孔輸送層の厚みは、約5nm~約200nm、例えば約10nm~約150nmであってもよい。正孔輸送領域、正孔注入層及び正孔輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき正孔輸送特性を得ることができる。
【0118】
発光補助層は、発光層で放出される光の波長による光学的共振距離を補償し、光放出効率を上昇させる役割を行う層であり、電子阻止層は、電子輸送領域からの電子注入を防止する役割を行う層である。発光補助層及び電子阻止層には、前述のような物質が含まれてもよい。
【0119】
正孔輸送領域は、前述のような物質以外に、導電性向上のために、電荷生成物質をさらに含んでもよい。電荷生成物質は、正孔輸送領域内に、均一又は不均一に分散している。
【0120】
電荷生成物質は、例えば、p-ドーパントであってもよい。
【0121】
一例によれば、p-ドーパントのLUMOは、-3.5eV以下でもあってもよい。
【0122】
p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物及びシアノ基含有化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるわけではない。
【0123】
例えば、p-ドーパントは、
テトラシアノキノジメタン(TCNQ)及び2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(F4-TCNQ)のようなキノン誘導体;
タングステン酸化物及びモリブデン酸化物のような金属酸化物;
1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン-ヘキサカルボニトリル(HAT-CN);並びに
下記化学式221で表わされる化合物;のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化15】

【0124】
化学式221において、
221~R223は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択されるが、R221~R223のうち少なくとも一つは、シアノ基、-F、-Cl、-Br、-I、-Fで置換されたC-C20アルキル基、-Clで置換されたC-C20アルキル基、-Brで置換されたC-C20アルキル基、及び-Iで置換されたC-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも1つの置換基を有する。
【0125】
有機発光素子10がフルカラー有機発光素子である場合、発光層は、個別副画素別に、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層にパターニングされる。または、発光層は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層のうちから選択された2以上の層が、接触または離隔されて積層された構造を有するか、あるいは赤色光放出物質、緑色光放出物質及び青色光放出物質のうちから選択された2以上の物質が、層区分なしに混合された構造を有し、白色光を放出することができる。
【0126】
発光層は、ホスト及びドーパントを含んでもよい。ドーパントはリン光ドーパント及び蛍光ドーパントのうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0127】
発光層において、ドーパントの含量は、一般的に、ホスト約100重量部に対して、約0.01~約15重量部の範囲で選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0128】
発光層の厚みは、約10nm~約100nm、例えば、約20nm~約60nmであってよい。発光層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な発光特性を示すことができる。
【0129】
ホストは、下記化学式301で表わされる化合物を含んでもよい。
[Ar301xb11-[(L301xb1-R301xb21・・・(化学式301)
【0130】
化学式301において、
Ar301は、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、または置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基であり、
xb11は、1、2または3であり、
301は、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xb1は、0~5の整数のうちから選択され、
301は、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無
置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q301)(Q302)(Q303)、-N(Q301)(Q302)、-B(Q301)(Q302)、-C(=O)(Q301)、-S(=O)(Q301)、及び-P(=O)(Q301)(Q302)のうちから選択され、
xb21は、1~5の整数のうちから選択され、
301~Q303は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0131】
一例によれば、化学式301においてAr301は、
ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;のうちから選択され、
31~Q33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0132】
化学式301において、xb11が2以上である場合、2以上のAr301は、単結合を介しても互いに結合されてもよい。
【0133】
他の例によれば、化学式301で表わされる化合物は、下記化学式301-1または301-2で表わされてもよい。
【化16】
・・・(化学式301-1)
・・・(化学式301-2)
【0134】
化学式301-1~301-2で、
301~A304は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ピリジン、ピリミジン、インデン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、インドール、カルバゾール、ベンゾカルバゾール、ジベンゾカルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ナフトフラン、ベンゾナフトフラン、ジナフトフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ナフトチオフェン、ベンゾナフトチオフェン及びジナフトチオフェンのうちから選択される構造を有し、
301は、O、SまたはN-[(L304xb4-R304]であり、
311~R314は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
xb22及びxb23は、互いに独立して、0、1または2であり、
301、xb1、R301、及びQ31~Q33に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照し、
302~L304に係わる説明は、互いに独立して、L301に係わる説明を参照し、
Xb2~xb4に係わる説明は、互いに独立して、xb1に係わる説明を参照し、
302~R304に係わる説明は、互いに独立して、R301に係わる説明を参照する。
【0135】
例えば、化学式301,301-1及び301-2において、L301~L304は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イ
ミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q1)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択され、
31~Q33に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照することができる。
【0136】
他の例として、化学式301,301-1及び301-2で、R301~R304は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾ
リル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;のうちから選択され、
31~Q33に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照することができる。
【0137】
さらに他の例として、ホストは、アルカリ土類金属錯体を含んでもよい。例えば、ホストは、Be錯体(例えば、下記化合物H55)、Mg錯体及びZn錯体のうちから選択される。
【0138】
ホストは、9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)、2-メチル-9,10-ビス(ナフタレン-2-イル)アントラセン(MADN)、9,10-ジ-(2-
ナフチル)-2-t-ブチル-アントラセン(TBADN)、4,4’-ビス(N-カルバゾリル)-1,1’-ビフェニル(CBP)、1,3-ジ-9-カルバゾリルベンゼン(mCP)、1,3,5-トリ(カルバゾール-9-イル)ベンゼン(TCP)、及び下記化合物H1~H55のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化17】






【0139】
リン光ドーパントは、下記化学式401で表わされる有機金属錯体を含んでもよい。化学式401で表わされる有機金属錯体は、下記化学式402で表わされるリガンドを含む

M(L401xc1(L402xc2・・・(化学式401)
【化18】
・・・(化学式402)
【0140】
化学式401及び402において、
Mは、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ロジウム(Rh)及びツリウム(Tm)のうちから選択され、
401は、化学式402で表わされるリガンドであり、xc1は、1、2または3であり、xc1が2以上である場合、2以上のL401は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
402は、有機リガンドであり、xc2は、0~4の整数のうちから選択され、xc2が2以上である場合、2以上のL402は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
401~X404は、互いに独立して、窒素または炭素であり、
401とX403は、単結合または二重結合を介して結合され、X402とX404は、単結合または二重結合を介して結合され、
401及びA402は、互いに独立して、C-C60炭素環基またはC-C60ヘテロ環式基であり、
405は、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q411)-*’、*-C(Q411)(Q412)-*’、*-C(Q411)=C(Q412)-*’、*-C(Q411)=*’または*=C(Q411)=*’であり、Q411及びQ412は、水素、重水素、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
406は、単結合、OまたはSであり、
401及びR402は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは無置換のC-C20アルキル基、置換もしくは無置換のC-C20アルコキシ基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)(Q401)、及び-P(=O)(Q401)(Q402)のうちから選択され、Q401~Q403は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、C-C20アリール基及びC-C20ヘテロアリール基のうちか
ら選択され、
xc11及びxc12は、互いに独立して、0~10の整数のうちから選択され、
化学式402において、*及び*’は、化学式401における、Mとの結合位置である。
【0141】
一例によれば、化学式402において、A401及びA402は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、インデン、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、キノキサリン、キナゾリン、カルバゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェンのうちから選択される環構造を有する。
【0142】
他の例によれば、化学式402において、i)X401は、窒素であり、X402は、炭素であるか、あるいはii)X401及びX402がいずれも窒素である。
【0143】
さらに他の例によれば、化学式402において、R401及びR402は、互いに独立して、
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、フェニル基、ナフチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基及びノルボルネニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)(Q401)及び-P(=O)(Q401)(Q402);のうちから選択され、
401~Q403は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基及びナフチル基のうちから選択されるが、それらに限定されるわけではない。
【0144】
さらに他の例によれば、化学式401で、xc1が2以上である場合、2以上のL401において、2個のA401は、選択的に、連結基であるX407を介して互いに結合されるか、あるいは2個のA402は、選択的に、連結基であるX408を介して互いに結合されてもよい(下記化合物PD1~PD4、及びPD7参照)。X407及びX408は、互いに独立して、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q413)-*’、*-C(Q413)(Q414)-*’または*-C(Q413)=C(Q414)-*’(ここで、Q413及びQ414は、互いに独立して、水素、重水素、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基)であるが、それらに限定されるわけではない。
【0145】
化学式401においてL402は、任意の一価、二価または三価の有機リガンドである。例えば、L402は、ハロゲン、ジケトン(例えば、アセチルアセトネート)、カルボン酸(例えば、ピコリネート)、-C(=O)、イソニトリル、-CN及びリン化合物(例えば、ホスフィン(phosphine)、ホスファイト(phosphite))のうちから選択される構造を有するが、これらに限定されるわけではない。
【0146】
また、リン光ドーパントは、例えば、下記化合物PD1~PD25のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【化19】


【0147】
蛍光ドーパントは、アリールアミン化合物またはスチリルアミン化合物を含んでもよい。
【0148】
蛍光ドーパントは、下記化学式501で表示される化合物を含んでもよい:
【化20】

【0149】
化学式501において、
Ar501は、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、または置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基であり、
501~L503は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd1~xd3は、互いに独立して、0~3の整数のうちから選択され、
501及びR502は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd4は、1~6の整数のうちから選択される。
【0150】
一例によれば、化学式501においてAr501は、
ナフタレン、ヘプタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン及びインデノフェナントレン;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン、ヘプタレン、フルオレ基、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン及びインデノフェナントレン;のうちから選択される構造を有する。
【0151】
他の例によれば、前記化学式501において、L501~L503は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニ
レン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;のうちから選択される。
【0152】
さらに他の例によれば、化学式501において、R501及びR502は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカル
バゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちから選択され、
31~Q33は、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0153】
さらに他の例によれば、化学式501においてxd4は、2であってもよいが、それに限定されるわけではない。
【0154】
例えば、蛍光ドーパントは、下記化合物FD1~FD22のうちから選択される。
【化21】








【0155】
また、蛍光ドーパントは、下記化合物のうちから選択されてもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化22】


【0156】
電子輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、あるいはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0157】
電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層(ETL)及び電子注入層のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【0158】
例えば、電子輸送領域は、発光層から順に積層された電子輸送層/電子注入層、正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層、電子調節層/電子輸送層/電子注入層、またはバッファ層/電子輸送層/電子注入層などの構造を有することができるが、それらに限定されるわけではない。
【0159】
電子輸送領域(例えば、前記電子輸送領域において、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層または電子輸送層)は、π電子欠乏性含窒素環を少なくとも一つ含む金属非含有化合物を含んでもよい。
【0160】
「π電子欠乏性含窒素環」は、環形成モイエティであり、少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有するC-C60ヘテロ環式基を意味する。
【0161】
例えば、「π電子欠乏性含窒素環」は、i)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員~7員のヘテロ単環式基であるか、ii)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員~7員のヘテロ単環式基のうち2以上が互いに縮合されているヘテロ多環式基であるか、あるいはiii)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員~7員のヘテロ単環式基のうち少なくとも一つと、少なくとも1つのC5-C60炭素環基とが互いに縮合されているヘテロ多環式基であってもよい。
【0162】
π電子欠乏性含窒素環の具体例としては、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン、アザカルバゾールなどを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
【0163】
例えば、電子輸送領域は、下記化学式601で表わされる化合物を含んでもよい。
[Ar601xe11-[(L601xe1-R601xe21・・・(化学式6
01)
【0164】
化学式601において、
Ar601は、置換もしくは無置換のC-C60炭素環基、または置換もしくは無置換のC-C60ヘテロ環式基であり、
xe11は、1、2または3であり、
601は、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xe1は、0~5の整数のうちから選択され、
601は、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC-C60アリール基、置換もしくは無置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q601)(Q602)(Q603)、-C(=O)(Q601)、-S(=O)(Q601)、及び-P(=O)(Q601)(Q602)のうちから選択され、
601~Q603は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
xe21は、1~5の整数のうちから選択される。
【0165】
一例によれば、xe11個のAr601、及びxe21個のR601のうち少なくとも一つは、前述のようなπ電子欠乏性含窒素環を含んでもよい。
【0166】
一例によれば、化学式601で環Ar601は、
ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、
イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン及びアザカルバゾール;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェ基、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾー基、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン及びアザカルバゾール;のうちから選択されり環構造を有し、
31~Q33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0167】
化学式601において、xe11が2以上である場合、2以上のAr601は、単結合を介しても互いに結合されてもよい。
【0168】
他の例によれば、化学式601でAr601は、アントラセン構造を有してもよい。
【0169】
さらに他の例によれば、601で表わされる化合物は、下記化学式601-1で表わされてもよい。
【化23】
・・・(化学式601-1)
【0170】
化学式601-1において、
614は、NまたはC(R614)であり、X615は、NまたはC(R615)であり、X616は、NまたはC(R616)であり、X614~X616のうち少なくとも一つは、Nであり、
611~L613は、互いに独立して、L601に係わる説明を参照し、
xe611~xe613は、互いに独立して、xe1に係わる説明を参照し、
611~R613は、互いに独立して、R601に係わる説明を参照し、
614~R616は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフ
ェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0171】
一例によれば、化学式601及び601-1において、L601、及びL611~L613は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベン
ゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0172】
他の例によれば、化学式601及び601-1において、xe1、及びxe611~xe613は、互いに独立して、0、1または2でもある。
【0173】
さらに他の例によれば、化学式601及び601-1において、R601、及びR611~R613は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾ
リル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
-S(=O)(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602);のうちから選択され、
601及びQ602に係わる説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0174】
電子輸送領域は、下記化合物ET1~ET36のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化24】












【0175】
また、電子輸送領域は、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BCP)、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(Bphen)、Alq3、BAlq、3-(ビフェニル-4-イル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール(TAZ)及びNTAZのうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよい。
【化25】
【0176】
バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みは、互いに独立して、約2nm~約100nm、例えば、約3nm~約30nmであってもよい。バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な正孔阻止特性または電子調節特性を得ることができる。
【0177】
電子輸送層の厚みは、約10nm~約100nm、例えば、約15nm~約50nmであってもよい。電子輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。
【0178】
電子輸送領域(例えば、電子輸送領域における電子輸送層)は、前述のような物質以外に、金属含有物質をさらに含んでもよい。
【0179】
金属含有物質は、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。アルカリ金属錯体の金属イオンは、Liイオン、Naイオン、Kイオン、Rbイオン及びCsイオンのうちから選択され、アルカリ土類金属錯体の金属イオンは、Beイオン、Mgイオン、Caイオン、Srイオン及びBaイオンのうちから選択される。アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されてもよいが、これらに限定されるわけではない。
【0180】
例えば、金属含有物質は、Li錯体を含んでもよい。Li錯体は、例えば、下記化合物ET-D1(リチウムキノレート(LiQ))またはET-D2を含んでもよい。
【化26】
【0181】
電子輸送領域は、第2電極190からの電子注入を容易にする電子注入層を含んでもよい。電子注入層は、第2電極190と直接接触してもよい。
【0182】
電子注入層は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、あるいはiii)複数の互いに異なる物質からなる複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0183】
電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んでもよい。
【0184】
アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb及びCsのうちから選択される。一例によれば、アルカリ金属は、Li、NaまたはCsである。他の例によれば、アルカリ金属は、LiまたはCsであるが、それらに限定されるわけではない。
【0185】
アルカリ土類金属は、Mg、Ca、Sr、及びBaのうちから選択される。
【0186】
希土類金属は、Sc、Y、Ce、Tb、Yb及びGdのうちから選択される。
【0187】
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及び希土類金属化合物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属の酸化物及びハロゲン化物(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物など)のうちから選択される。
【0188】
アルカリ金属化合物は、LiO、CsO、KOのようなアルカリ金属酸化物、及びLiF、NaF、CsF、KF、LiI、NaI、CsI、KIのようなアルカリ金属ハロゲン化物のうちから選択される。一例によれば、アルカリ金属化合物は、LiF、LiO、NaF、LiI、NaI、CsI、KIのうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0189】
アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO、CaO、BaSr1-xO(0<x<1)、BaCa1-xO(0<x<1)のようなアルカリ土類金属化合物のうちから選択される。一例によれば、アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO及びCaOのうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0190】
希土類金属化合物は、YbF、ScF、ScO、Y、Ce、GdF及びTbFのうちから選択される。一例によれば、希土類金属化合物は、YbF、ScF、TbF、YbI、ScI、TbIのうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0191】
アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属のイオンを含み、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されるが、これらに限定されるわけではない。
【0192】
電子注入層は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせだけからなってもよく、あるいは有機物をさらに含んでもよい。電子注入層が有機物をさらに含む場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせは、有機物からなるマトリックスに、均一又は不均一に分散される。
【0193】
電子注入層の厚みは、約0.1nm~約10nm、約0.3nm~約9nmであってもよい。電子注入層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子注入特性を得ることができる。
【0194】
前述のような有機層150上部には、第2電極190が配置されている。第2電極190は、電子注入電極であるカソードであるが、このとき、第2電極190用物質としては、低い仕事関数を有する金属、合金、電気伝導性化合物、及びそれらの組み合わせを使用することができる。
【0195】
第2電極190は、リチウム(Li)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、ITO及びIZOのうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。第2電極190は、透過型電極、半透過型電極または反射型電極である。
【0196】
第2電極190は、単一層である単層構造、または複数の層を有する多層構造を有することができる。
【0197】
一方、図2の有機発光素子20は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150及び第2電極190が順に積層された構造を有し、図3の有機発光素子30は、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有し、図4の有機発光素子40は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有する。
【0198】
図2図4において、第1電極110、有機層150及び第2電極190に係わる説明は、図1に係わる説明を参照する。
【0199】
有機発光素子20,40の有機層150における発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第1電極110及び第1キャッピング層210を経て、外部に取り出され、有機発光素子30,40の有機層150における発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第2電極190、及び第2キャッピング層220を経て、外部に取り出される。
【0200】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、補強干渉の原理により、外部発光効率を向上させる。
【0201】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、互いに独立して、有機物からなる有機キャッピング層、無機物からなる無機キャッピング層、または有機物及び無機物を含む複合キャッピング層である。
【0202】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物、アミン系化合物、ポリフィン誘導体、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物及びアミン系化合物は、選択的に、O、N、S、Se、Si、F、Cl、Br及びIのうちから選択された少なくとも1つの元素を含む置換基で置換される。一例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、アミン系化合物を含んでもよい。
【0203】
他の例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、化学式201で表わされる化合物、または化学式202で表わされる化合物を含んでもよい。
【0204】
さらに他の例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、化合物HT28~HT33、及び下記化合物CP1~CP5のうちから選択された化合物を含んでもよいが、これらに限定されるわけではない。
【化27】
【0205】
以上、本発明に係る有機発光素子について、図1図4を参照して説明したが、当該有機発光素子はそれらに限定されるわけではない。
【0206】
正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層は、それぞれ、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett)法、イ
ンクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写法(LITI:laser induced thermal imaging)のような多様な方法を利用し、所定領域に形成される
【0207】
該真空蒸着法により、正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、蒸着条件は、例えば、約100~約500℃の蒸着温度、約10-8~約10-3torrの真空度、及び約0.001~約10nm/secの蒸着速度の範囲内で、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層構造を考慮して選択される。
【0208】
該スピンコーティング法により、正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送
領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、コーティング条件は、例えば、約2,000rpmないし約5,000rpmのコーティング速度、及び約80℃~200℃の熱処理温度の範囲内で、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層構造を考慮して選択される。
【0209】
以下、合成例及び実施例を挙げ、本発明の一例による化合物及び有機発光素子について、さらに具体的に説明する。下記合成例において、「Aの代わりにBを使用した」という表現において、Aのモル当量とBのモル当量は互いに同一である。
【0210】
[合成例]
合成例1:化合物2の合成
【化28】

【0211】
(1)中間体2-3の合成
メチル5-ブロモ-2-ヨードベンゾエート(上記化合物2-1)(10g)及びナフタレン-1-ボロン酸(上記化合物2-2)(5g)を、テトラヒドロフラン(100ml)と水(25ml)とに希釈させた後、Pd(PPh(1g)及びKCO(12g)を滴下した。反応液を65℃で6時間還流撹拌した。常温に温度を下げた後、減圧下で、テトラヒドロフランを除去した後、酢酸エチルで3回抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濾過して得た残渣を、カラムクロマトグラフィ法に精製し、中間体2-3(8.3g、収率83%)を得た。
1813BrO M+1:341.01
【0212】
(2)中間体2-4の合成
中間体2-3(8.3g)をテトラヒドロフラン(120ml)に希釈させた後、0℃で、PhMgBr(1M、60ml)を徐々に一滴ずつ滴加した。徐々に常温に温度を上げた後、16時間撹拌した。0℃で、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を終結させ、酢酸エチルで3回抽出した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた、減圧濾過して得た残渣を、カラムクロマトグラフィ法で精製し、中間体2-4(7.7g、収率68%)を得た。
2921BrO M+1:465.08
【0213】
(3)中間体2-5の合成
中間体2-4(7.7g)をジクロロメタン(80ml)に希釈させた後、メタンスルホニル酸(0.5ml)を入れた後、3時間撹拌した。トリエチルアミン(1ml)で反応を終結させた後、減圧濾過して得た残渣を、カラムクロマトグラフィ法で精製し、中間体2-5(7.0g、収率95%)を得た。
2919Br M+1:447.07
【0214】
(4)化合物2の合成
中間体2-5(3g)、N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(3g)、Pd(dba)(0.34g)、PtBu(0.1ml)及びKOtBu(3.6g)を、トルエン(60ml)に溶かした後、85℃で2時間撹拌した。この反応液を、常温に温度を下げた後、水で反応を終結させ、酢酸エチルで3回抽出した。分離した有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧蒸溜して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、化合物2(3.7g、収率90%)を得た。
4733N M+1:612.26
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.72-7.50(m,6H)、7.
48-7.38(m,5H)、7.25-6.94(m,16H)、6.77(td,1H)、6.55(dt,1H)、6.09(m,1H)、6.05(m,2H)、6.00(dd,1H)
【0215】
合成例2:化合物10の合成
【化29】


N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミンの代わりに、N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-2-アミン(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物10(3.2g、収率78%)を得た。
4733N M+1:612.26
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.72-7.50(m,6H)、7.
48-7.43(m,4H)、7.32(dt,1H)、7.25-6.94(m,16H)、6.77(td,1H)、6.55(dt,1H)、6.09(m,1H)、6.05(m,2H)、6.00(dd,1H)
【0216】
合成例3:化合物11の合成
【化30】


N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミンの代わりに、N-フェニルジベンゾ[b,d]フラン-1-アミン(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物11(3.4g、収率81%)を得た。
4731NO M+1:626.24
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.79(m,1H)、7.72-7.
60(m,5H)、7.49-7.44(m,2H)、7.33-7.25(m,4H)、7.22-7.16(m,4H)、7.15-6.99(m,9H)、6.67(dd,1H)、6.61(dt,1H)、6.63(dd,1H)、6.26(m,3H)
【0217】
合成例4:化合物16の合成
【化31】


N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミンの代わりに、9,9-ジメチル-N-フェニル-9H-フルオレン-2-アミン(3g)を使用し、中間体2-5の代わりに、中間体16-2(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物16(3.0g、収率69%)を得た。
5037N M+1:651.29
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.81(dd,1H)、7.75(d
d,1H)、7.62(s、1H)、7.55-7.52(m,2H)、7.47-7.41(m,2H)、7.36-7.25(m,2H)、7.23-6.93(m,16H)、6.82(td,1H)、6.65-6.60(m,2H)、6.36(d,1H)、6.11(m,2H)、1.61(s,6H)
【0218】
合成例5:化合物21の合成
【化32】


N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミンの代わりに、N-([1,1’-ビフェニル]-4-イル)ナフタレン-2-アミン(3g)を使用し、中間体2-5の代わりに、中間体16-2(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物21(2.7g、収率60%)を得た。
5135N M+1:662.28
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.81-7.75(m,2H)、7.
70(m,1H)、7.66-7.60(m,3H)、7.59-7.34(m,13H)、7.28-7.05(m,12H)、6.99(dt,1H)、6.84-6.74(m,4H)
【0219】
合成例6:化合物34の合成
【化33】

【0220】
(1)中間体34-2の合成
ナフタレン-1-ボロン酸の代わりに、(4-フルオロナフタレン-1-イル)ボロン酸(上記化合物34-1)(5g)を使用することを除いては、中間体2-3の合成と同一方法を利用し、中間体34-2(8g、収率85%)を得た。
1812BrFO M+1:359.00
【0221】
(2)中間体34-3の合成
中間体2-3の代わりに、中間体34-2(8g)を使用することを除いては、中間体2-4の合成と同一方法を利用し、中間体34-3(8g、収率74%)を得た。
2920BrFO M+1:483.07
【0222】
(3)中間体34-4の合成
中間体2-4の代わりに、中間体34-3(8g)を使用することを除いては、中間体2-5の合成と同一方法を利用し、中間体34-4(6.5g、収率84%)を得た。
2918BrF M+1:465.06
【0223】
(4)化合物34の合成
中間体2-5の代わりに、中間体34-4(3g)を使用することを除いては、化合物10の合成と同一方法を利用し、化合物34(3.4g、収率84%)を得た。
4732FN M+1:630.25
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.76-7.70(m,2H)、7.
62-7.53(m,3H)、7.50-7.44(m,3H)、7.37-7.30(m,5H)、7.25-6.95(m,13H)、6.77(dd,1H)、6.65(dt,1H)、6.18(d,1H)、6.06(m,3H)
【0224】
合成例7:化合物38の合成
【化34】
【0225】
(1)中間体38-3の合成
メチル5-ブロモ-2-ヨードベンゾエートの代わりにメチル5-ブロモ-2-フルオロベンゾエート(上記化合物38-1)(9.3g)を使用し、ナフタレン-1-ボロン酸の代わりに、(4-ブロモナフタレン-1-イル)ボロン酸(上記化合物38-2)(10g)を使用することを除いては、中間体2-3の合成と同一方法を利用し、中間体38-3(12g、収率80%)を得た。
1812BrFO2 M+1:359.00
【0226】
(2)中間体38-4の合成
中間体2-3の代わりに、中間体38-3(12g)を使用することを除いては、化合物2-4の合成と同一方法を利用し、中間体38-4(14g、収率87%)を得た。
2920BrFO M+1:483.07
【0227】
(3)中間体38-5の合成
中間体2-4の代わりに、中間体38-4(14g)を使用することを除いては、中間体2-5の合成と同一方法を利用し、中間体38-5(8g、収率59%)を得た。
2918BrF M+1:465.06
【0228】
(4)化合物38の合成
中間体2-5の代わりに、中間体38-5(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物38(3.1g、収率60%)を得た。
4732FN M+1:630.25
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.77(m,1H)、7.65-7.
60(m,2H)、7.55-7.28(m,11H)、7.22-6.94(m,12H)、6.78(m,2H)、6.65(dt,1H)、6.43(dd,1H)、6.12(m,2H)
【0229】
合成例8:化合物54の合成
【化35】
【0230】
(1)中間体54-1の合成
1-ブロモ-4-メチルベンゼン(5g)をテトラヒドロフランに希釈させた後、-78℃に温度を下げる。温度を維持しながら、n-BuLi(12.3mL、ヘキサン内で2.5M)を徐々に滴加した。1時間後、テトラヒドロフランに希釈させた中間体2-3(5g)を徐々に反応容器に滴加した。徐々に常温に温度を高めた後、反応が完結した後、飽和塩化アンモニウム溶液で反応を終結させ、酢酸エチルで3回抽出した。分離した有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて減圧蒸溜して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで分離精製し、中間体54-1(4.8g、収率66%)を得た。
3125BrO M+1:493.11
【0231】
(2)中間体54-2の合成
中間体54-1(4.8g)を使用することを除いては、中間体2-5の合成と同一方法を利用し、中間体54-2(3.6g、収率75%)を得た。
3123Br M+1:475.10
【0232】
(3)化合物54の合成
N-フェニル-[1,1’- ビフェニル]-4-アミンの代わりに、N-フェニルジ
ベンゾ[b,d]フラン-2-アミン(3g)を使用し、中間体2-5の代わりに、中間体54-2(3.5g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物54(3.8g、収率79%)を得た。
4935NO M+1:654.27
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.84(m,1H)、7.74-7.
65(m,4H)、7.63(m,1H)、7.55-7.46(m,4H)、7.44(m,1H、7.32(dt,1H)、7.13-6.98(m,7H)、6.95(dd,1H)、6.86(m,4H)、6.67(dt,1H)、6.42(d,1H)、6.30(m,3H)、2.34(s,3H)、2.32(s,3H)
【0233】
合成例9:化合物64の合成
【化36】

【0234】
(1)中間体64-1の合成
1-ブロモ-4-フルオロベンゼン(5.5g)を使用することを除いては、中間体2-4の合成と同一方法を利用し、中間体64-1(6.6g、収率90%)を得た。
2919BrFO M+1:501.06
【0235】
(2)中間体64-2の合成
中間体2-4の代わりに、中間体64-1(6.6g)を使用することを除いては、中間体2-5の合成と同一方法を利用し、中間体64-2(5.3g、83%)を得た。
9H17BrF M+1:484.05
【0236】
(3)化合物64の合成
N-フェニル-[1,1’-ジフェニル]-4-アミンの代わりに、9,9-ジメチル-N-フェニル-9H-フルオレン-2-アミン(3g)を使用し、中間体2-5の代わりに、中間体64-2(3g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物64(3.4g、収率80%)を得た。
5035N M+1:688.27
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.78(td,1H)、7.72-7
.64(m,3H)、7.63(m,1H)、7.58(d,1H)、7.50(d,1H)、7.36-7.27(m,2H)、7.14-7.00(m,9H)、6.72(dd,1H)、6.66(td,1H)、6.51-6.46(m,4H)、6.42(dd,1H)、6.33(dd,2H)、6.22(m,2H)、1.62(s,6H)
【0237】
合成例10:化合物81の合成
【化37】

【0238】
中間体16-2の代わりに、中間体81-1(3g)を使用することを除いては、化合物21の合成と同一方法を利用し、化合物81(3.7g、収率74%)を得た。
5135N M+1:662.28
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.78-7.62(m,7H)、7.
57-7.32(m,11H)、7.31(dt,1H)、7.18-7.01(m,8H)、6.96(t,1H)、6.78-6.75(m,4H)、6.41(m,2H)、5.71(dd,1H)
【0239】
合成例11:化合物94の合成
【化38】

【0240】
中間体2-5の代わりに、中間体94-1(2.5g)を使用することを除いては、化合物11の合成と同一方法を利用し、化合物94(2.5g、収率86%)を得た。
4731NO M+1:626.24
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.79-7.66(m,5H)、7.
49-7.44(m,2H)、7.36-7.27(m,4H)、7.21-7.19(m,4H)、7.14-7.01(m,10H)、6.69-6.60(m,2H)、6.39(dd,1H)、6.34(m,2H)、6.05(d,1H)
【0241】
合成例12:化合物98の合成
【化39】

【0242】
N-フェニル-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(2.5g)を使用し、中間体2-5(3g)の代わりに、中間体98-1(2.5g)を使用することを除いては、化合物2の合成と同一方法を利用し、化合物98(2.9g、収率85%)を得た。
4733N M+1:612.26
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.92(d,1H)、7.67-7.
58(m,4H)、7.54-7.30(m,7H)、7.26-7.01(m,13H)、6.94(dd,1H)、6.83(m,2H)、6.65(dt,1H)、6.57(dd,1H)、6.22(m,2H)、5.58(t,1H)
【0243】
合成例13:化合物110の合成
【化40】
【0244】
(1)中間体110-2の合成
メチル5-ブロモ-2-ヨードベンゾエートの代わりに、メチル-2-ブロモベンゾエート(上記化合物110-1)(8.4g)を使用し、ナフタレン-1-ボロン酸の代わりに、(5-ブロモナフタレン-1-イル)ボロン酸(10g)を使用することを除いては、中間体2-3の合成と同一方法を利用し、中間体110-2(8.8g、収率68%)を得た。
1813BrO M+1:341.01
【0245】
(2)中間体110-3の合成
中間体2-3の代わりに、中間体110-2(8.8g)を使用することを除いては、中間体2-4の合成と同一方法を利用し、中間体110-3(8.5g、収率71%)を得た。
291BrO M+1:465.08
【0246】
(3)中間体110-4の合成
中間体2-4の代わりに、中間体110-3(8.5g)を使用することを除いては、中間体2-5の合成と同一方法を利用し、中間体110-4(6.6g、収率81%)を得た。
2919Br M+1:447.07
【0247】
(4)化合物110の合成
中間体16-2の代わりに、中間体110-4(2.8g)を使用することを除いては、化合物16の合成と同一方法を利用し、化合物110(3.1g、収率71%)を得た。
5037N M+1:652.29
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.81(td,1H)、7.76(t
d,1H)、7.63(d,1H)、7.55(td,1H)、7.51(dd,1H)、7.45(dt,1H)、7.36-7.25(m,2H)、7.22-7.01(m,15H)、6.86(td,1H)、6.81(d,1H)、6.65-6.59(m,2H)、6.37(dd,1H)、6.31(m,1H)、6.12-6.08(m,2H)、1.61(s,6H)
【0248】
合成例14:化合物124の合成
【化41】
【0249】
中間体16-2の代わりに、中間体124-1(2.6g)を使用することを除いては、化合物16の合成と同一方法を利用し、化合物124(2.7g、収率75%)を得た。
5641N M+1:728.32
H NMR(500MHz,CDCl)δ=8.15(d,1H)、8.07-8.
03(m,2H)、7.78(d,1H)、7.70(d,1H)、7.60-7.55(m,2H)、7.51-7.43(m,2H)、7.41-7.28(m,4H)、7.25-7.18(m,4H)、7.13-7.02(m,10H)、6.88(d,1H)、6.72-6.70(m,2H)、6.42(m,2H)、6.29(d,1H)、6.22(m,2H)、1.62(s,6H)
【0250】
合成例15:化合物136の合成
【化42】
【0251】
中間体16-2の代わりに、中間体136-1(2.3g)を使用することを除いては
、化合物16の合成と同一方法を利用し、化合物136(2.3g、収率69%)を得た。
5036FN M+1:670.28
H NMR(500MHz,CDCl)δ=7.78(td,1H)、7.74(d
d,1H)、7.58-7.52(m,2H)、7.48-7.40(m,2H)、7.36-7.28(m,1H)、7.25-7.20(m,4H)、7.18-7.05(m,11H)、6.96(d,1H)、6.72(dd,1H)、6.66(t,1H)、6.42-6.39(m,2H)、6.29(d,1H)、6.22(m,2H)、1.62(s,6H)
【実施例0252】
比較例1
コーニング(Corning)社の15Ω/cm(120nm)ITOガラス基板をアノー
ドとして使用した。該ITOガラス基板を、50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、各5分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射し、オゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に該ガラス基板を設けた。
【0253】
基板上部に、まず正孔注入層として、公知の物質である2-TNATAを真空蒸着し、60nm厚に形成した後、次に、正孔輸送性化合物として、正孔輸送物質である4,4’-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ-]ビフェニル(NPB)を30nm厚に真空蒸着し、正孔輸送層を形成した。
【0254】
正孔輸送層上部に、公知の青色蛍光ホストとして、9,10-ジ(ナフタレン-2-イル)アントラセン(DNA)と、青色蛍光ドーパントとして、公知の化合物である4,4’-ビス[2-(4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル)ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を、重量比98:2で同時蒸着し、30nm厚に発光層を形成した。
【0255】
次に、発光層上部に、電子輸送層として、Alq3を30nm厚に蒸着した後、電子輸送層上部に、ハロゲン化アルカリ金属であるLiFを、電子注入層として1nm厚に蒸着し、Alを300nmの厚みに真空蒸着し、LiF/Al(カソード)を形成することにより、有機電界発光素子を製造した。
【化43】

【0256】
比較例2
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Aを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化44】
【0257】
比較例3
正孔輸送層の形成時、前記NPBの代わりに、下記化合物Bを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化45】
【0258】
比較例4
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Cを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化46】
【0259】
比較例5
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Dを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化47】
【0260】
比較例6
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Eを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化48】
【0261】
比較例7
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Fを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化49】
【0262】
比較例8
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、下記化合物Gを使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【化50】
【0263】
実施例1
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物2を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0264】
実施例2
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物10を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0265】
実施例3
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物11を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0266】
実施例4
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物16を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0267】
実施例5
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物21を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0268】
実施例6
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物34を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0269】
実施例7
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物38を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0270】
実施例8
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物54を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0271】
実施例9
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物64を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0272】
実施例10
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物81を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0273】
実施例11
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物94を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0274】
実施例12
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物97を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0275】
実施例13
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物110を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0276】
実施例14
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物124を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0277】
実施例15
正孔輸送層の形成時、NPBの代わりに、化合物136を使用したことを除いては、比較例1と同一方法を利用して有機発光素子を作製した。
【0278】
比較例1~8、及び実施例1~15で作製した有機発光素子に対して、電流密度50m
A/cmでの素子性能(駆動電圧、輝度、効率)と、電流密度100mA/cmでの半減寿命とを、下記方法を利用して測定し、その結果を表1に示した。
-輝度:電流-電圧計(Kethley SMU236)で電源を供給し、輝度計PR650を利用して測定した。
-効率:電流-電圧計(Kethley SMU236)で電源を供給し、輝度計PR650を利用して測定した。
【0279】
一方、半減寿命は、初期輝度(100mA/cmにおけるもの)を100%にしたとき、輝度が50%になるのにかかる時間(hr)を示したものである。
【表1】
【0280】
表1から、本発明の一実施形態による化合物を、正孔輸送材料として有機電界発光素子に使用した結果、本発明の化合物を利用した実施例は、いずれも公知の物質であるNPBを使用した比較例1の有機発光素子に比べ、駆動電圧が改善され、効率が向上した優秀なI-V-L特性を示し、特に、寿命改善効果に優れ、寿命が大幅に向上する結果を示すことを確認することができる。また、化合物A~Gを使用した比較例2~8と比較しても、
駆動電圧が改善され、効率及び半減寿命に優れているということを確認することができる。
【0281】
本発明について、上述の合成例及び実施例を参照して説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、本発明に属する技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まらなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0282】
本発明の、アミン系化合物、及びそれを含む有機発光素子は、例えば、発光関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0283】
10,20,30,40 有機発光素子
110 第1電極
150 有機層
190 第2電極
210 第1キャッピング層
220 第2キャッピング層
図1
図2
図3
図4